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  3. 介護ロボット導入が施設運営に及ぼす効果等について
  4. 他施設の成功事例が自施設に当てはまるとは限らないこと

介護施設のICT化とロボットの活用で介護はどう変わるか

第2回(後半)介護ロボット導入において施設運営で考慮すべき点について

2.他施設の成功事例が自施設に当てはまるとは限らないこと

 介護ロボットを導入している施設が増えると、導入事例の報告も多くなってきます。例えば、厚生労働省からは、毎年、介護ロボット導入活用事例集が発行されており、私も自施設の事例の寄稿に苦労した経験があります。しかし、ある施設では上手く活用できている機器が他の施設で上手く活用できるかというと、必ずしもそうではないようです。同じ介護ロボットであっても、特別養護老人ホームや介護老人保健施設といった施設の種別、従来型かユニット型かといった施設の形態、フロアの構造や利用者の定員数によっても効果の発揮し易さに違いが生じますし、職員の数や属性によっても活用の仕方や定着のし易さが変化するからです。他施設の事例は参考にならないと言っているのではなく、他施設の事例を参考にしながらも、自施設の運営に見合った機器を選定し確実に活用できることが肝要です。
 機器の選定にあたっては、東京都の介護現場改革促進事業の一環として東京都福祉保健財団が受託運営している「次世代介護機器体験展示コーナー」(西新宿)や、厚生労働省が介護ロボットの開発・実証・普及のプラットフォーム事業において設置している全国14ヶ所の相談窓口がお勧めです。いずれも介護ロボットの体験や紹介を無料で受けることができ、後者においては試用貸出にも対応しているので、機器の情報収集や適応の確認に是非活用してみましょう。


  【図1:介護ロボット導入活用事例集】

<参考情報>
東京都福祉保健財団「次世代介護機器体験展示コーナー」
厚生労働省 介護ロボットの開発・実証・普及のプラットフォーム事業 パンフレット
名古屋市介護ロボット等活用推進事業 介護ロボット導入・活用セミナー 介護ロボット導入・活用事例紹介(砧ホーム)