3.車いすの選び方(1)
1.体型に合った車いすの選び方
車いすを選ぶには、体にあった座りやすいいすを選ぶことが大切です。
一般に販売およびレンタルされている車いすは既製のもので、寸法はおおよそ決まっています。車いすの座の高さは、標準で床からの寸法が約43cm(座面の前の部分)です。 乗り降りには床からの高さが問題になります。通常いすの高さは43cmですので、普通のいすで支障がなければ標準の高さでよいでしょう。通常のいすでは足が床から浮いてしまう場合は、低床タイプ(40cm、38cm)などが良いでしょう。また、座ったときに大腿の膝のうしろの部分が大きく座面から離れるようであれば、座面の高い高床タイプ(45cm)が良いでしょう。
また、車いすの乗り心地にはフットプレートから座までの寸法が問題となります。通常フットプレートの最下端から床までの寸法が5cm以上となるようにフットプレートを取り付けます。それは、段差や坂道でフットプレートがぶつからならないようにするためです。従ってフットプレートから座面までの寸法は、5cm以上も床から座面までの寸法より短くなります。フットプレートと座面までの寸法が短すぎると、大腿の膝のうしろの部分が座面から離れ易くなることになり、すわり心地は悪くなります。フットプレートと座面までの寸法が長すぎると、フットプレートに足が届かなくなります。一般的に座からフットプレートまでの寸法は、膝を曲げた状態で大腿の膝のうしろから床までの長さより少し短い状態がよいでしょう。
座の幅は、おおよそ38、40、42cmの3種類が用意されています。座ったときに体とスカートガードとの隙間が1cm程度のものがよいでしょう。座幅が広すぎると、ハンドリムを回しにくくなりますし、狭すぎると体がスカートガードに当たり圧迫されます。