
※この特集記事は平成18年に掲載されたものです。
- <多摩南部成年後見センター>
- 〒182-0026
- 調布市小島町3丁目69番地2 第一荒井麗峰ビル2階
- 電話 : 042-498-5802
- ファックス : 042-498-5803
- http://www.kouken-center.or.jp
- 京王線調布駅から徒歩約6分


自宅で一人暮らしの高齢者が悪徳商法の被害にあったケースです。この方のお宅には、市のケースワーカーが定期的に訪問していましたが、最近複数の業者からの請求書らしい書類が家に散乱しているのが見られるようになったと、市役所からセンターに連絡がはいりました。本人の判断能力も低下し、請求書に関する状況もよく把握していない状況でした。身よりもいないため、センターが法人後見人となり、市のケースワーカーや近隣住民など、地域の関係者とも連携、調整を図りながら、対応策として契約の取消権を行使しました。
まず、請求書を送付してきた業者のうち一社について、契約の取消に関する文書を送達しました。この種の業者には独自の情報網があるようで、文書を送付したのは一社のみでしたが、これで他社からの請求書も送られてこなくなりました。対象となる高齢者に対し、権限を持った「後見人」からの文書ということが効果を発揮したケースです。
別の事例では、プライバシーに配慮しつつ、玄関に連絡を要請する文書を掲示したこともあります。相手に対し、後見人がついていることを知らせることが重要であり、それが悪質な業者を遠ざけることになります。また、近隣の住民からの情報提供や見守り等の協力が得られたことも適切な対応をすすめていく上で重要なポイントでした。「近隣からの通報や見守り等がおこなわれた案件については、順調に解決されることが多い(竹市所長)」こともあり、地域との密接な関わりが重要であると言えます。