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「介護保険法の改正」について 第4回 介護保険法等改正案要綱について

八 介護予防・日常生活支援総合事業の創設
  1. 市町村は、介護予防及び日常生活支援のための施策総合的かつ一体的に行なうため、厚生労働省令で定める基準に従って、地域支援事業として、次に掲げる事業を行なうことができる。
    この場合においては、市町村は次に掲げる事業の全てにつき一括して行なわなければならないものとすること。(介護保険法第百十五条の四十五関係)

    (1) 居宅要支援保険者に対して、介護予防サービス等のうち市町村が定めるものを行なう事業
    (2) 被保険者の地域での自立した日常生活の支援のための事業であって厚生労働省令で定めるもの
    (3) 居宅要支援被保険者(指定介護予防支援等を受ける者を除く。)の介護予防のため(1)及び(2)の事業等が包括的かつ効果的に提供されるよう必要な援助を行なう事業

  2. 介護予防・日常生活支援総合事業(介護予防事業、介護予防ケアマネジメント事業並びに1(1)、(2)及び(3)に掲げる事業をいう。)に係る費用負担は、介護予防事業と同様とすること(介護保険法第百二十二条の二、第百二十六条等関係)
コメントとても難解な表現ですが、前回の「改正に向けたモデル事業及びその他の取組みについて」に該当する部分です。要は、介護予防給付の一部を地域支援事業に移し替えるということです。
九 地域包括支援センターの機能強化
  1. 地域包括支援センターの設置者は、包括的支援事業の効果的な実施のために、1.介護サービス事業、2.医療機関、3.民生委員、4.ボランティア、5.その他の関係者との連携に努めなければならないものとすること。
    (介護保険法第百十五条の四十六第五項関係)
  2. 市町村は、包括的支援事業の実施に係る方針を示して、当該事業を委託するものとすること。
    (介護保険法第百十五条の四十七第一項関係)
コメント地域包括ケアシステムの中核をなす、地域包括支援センターの機能強化の部分です。地域の社会資源のコーディネーターとしての役割が期待されています。現行の地域包括支援センターの業務に加えての話か、あるいは介護予防ケアマネジメントを業務から外しての話か等ありますが、一種コミュニティーワーカーとしての役割・スキルが必要となります。