現在位置 : 福ナビホーム > 特集記事 > 「介護保険法の改正」について > 第4回 第二 /五

「介護保険法の改正」について 第4回 介護保険法等改正案要綱について

五 市町村及び都道府県による主体的な取組みの推進
1 地域密着型介護サービス費及び地域密着型介護予防サービス費の支給に関する事項
略 (介護保険法第四十二条の二第四項及び第五十四条の二第四項関係)
2 指定居宅サービス事業者の指定に係る市町村長との協議に関する事項
  1. 市町村長は、厚生労働省令で定める居宅サービスの量が市町村介護保険事業計画で定める見込量に既に達している等の場合には、都道府県知事に対し、当該居宅サービスの指定について、市町村介護保険事業計画で定める定期巡回・随時対応型訪問介護看護等の見込量の確保のため必要な協議を求めることができるものとすること。この場合において、当該都道府県知事は、その求めに応じるものとすること。
    (介護保険法第七十条第七項関係)
  2. 都道府県知事は市町村長との協議の結果に基づき、厚生労働省令で定める基準に従って、当該居宅サービスの指定をしないこととし、又は指定を行なうに当たって、定期巡回・随時対応型訪問介護看護等の事業の適正な運営を確保するために必要と認める条件を付することができるものとする。
    (介護保険法第七十条第八項関係)
コメントこれは、居宅サービスへの事業者の自由参入に制限を加える大きな考え方の転換を意味するものです。区市町村が定める介護保険事業計画において、居宅サービスの量が、計画の必要見込み量に達している場合は、区市町村が都道府県と協議をして、都道府県の指定に制限を加えることができるというものです。
2000年4月の介護保険創設時に、事業者の自由参入、競争による質の向上等が謳われましたが、その考え方の転換につながります。考え方の基本に、事業者がたくさんいるとサービスが余計に使われる、ケアマネジメントによる適正なサービスの提供が機能していないなどの認識があってのことと思われます。ただ、これを実施した場合、施設サービスに加えて、在宅サービスについても恒常的不足を招きかねない危惧を伴う措置とも思われます。
なお、24年度からは、政令指定都市及び中核市は、都道府県の行なっている事業者の指定事務・監督事務等を行なうこととされていますが、近未来にそれ以外の区市町村も同様な方向が示されるのではないでしょうか。
3 他市町村に所在する地域密着型サービス事業所及び地域密着型介護予防サービス事業所の指定手続の簡素化に関する事項
略 (介護保険法第七十八条の二第九項〜第十一項及び第百十五条の十二第七項関係)
4 定期巡回・随時対応訪問介護看護等に係る公募指定に関する事項
  1. 市町村長は、定期巡回・随時対応型訪問介護看護等の見込量の確保及び室の向上のために特に必要があると認めるときは、対象となる期間、区域及び定期巡回・随時対応型訪問介護看護等を定めて、指定地域密着型サービス事業者の指定を、公募により行なうものとすること。
    (介護保険法第七十八条の十三関係)
  2. 市町村長は、公募指定に当たっては、厚生労働省令で定める基準に従い、公正な方法で選考をし、地域密着型サービス事業者を決定するものとすること。
    (介護保険法第七十八条の十四関係)
  3. 公募指定の有効期間は、6年を超えない範囲内で市町村長が定める期間とすること。
    (介護保険法第七十八条十五関係)
コメント上記五の2と関わる部分です。従前の“多様な事業者の自由参入”という考え方から、公募による指定ということで、自由参入方式をやめて「事業者を採択」して参入を認める考え方の実体化です。採択されなかった事業者は、介護保険の指定サービス事業者にはなれないことになります。
ただ、地域密着型サービスについては、多くは自由参入・自由競争による指定から、公募型指定が実情であったので、現状の追認といえなくもありません。