特集:福祉における「経営」を考える


福祉経営塾の受講と並行して、めぐみ保育園では経営コンサルタントの活用も始めました。
まず1年目となる平成16年度には、コンサルタントによる職員全員へのアンケートやインタビューにもとづき、園が抱える課題の共有化を進めてきました。さらに経営理念・ビジョンの策定をプロジェクト形式で立ち上げ、平成17(2005)年度から採用できるよう詰めの議論が行われています。また、給与制度検討委員会も動いています。給与制度については、これまで職員自らが考える機会がなかったため、初めは能力給とは何かなど勉強会に時間を費やし、ようやく人事考課の仕組みについて意見交換できる段階にこぎつけました。
保育所が経営のあり方を抜本的に見直さなければならない時期は、すぐそこまで来ています。吉野園長は、「職員から前向きな意見がどんどん出てくる構造にするには、職員の隅々まで意識改革を浸透させなければなりません。それには、やはり時間がかかります」と言い、「結果的に、早くスタートできたのは幸いでした。何とか、ここ数年で新しい体質に生まれ変わっていけると思います」と自信をのぞかせます。
この1年間で得られた経験やノウハウは、同法人が市内で運営するもう1つの保育所、ひまわり保育園にも受け継いでいく考えです。




社会福祉法人武蔵村山育成会 育成会めぐみ保育園

●定員150名、職員数44名(非常勤職員含む)
※同法人はほかに、武蔵村山市内で
「育成会ひまわり保育園(定員100名)」を運営している

【所在地】武蔵村山市大南1-33-3
【電話】042-565-3765