3.導入効果、機器導入による職場活性化
過去の「特集記事」でも触れた通りですが、次世代介護機器の導入効果には「直接的効果」と「副次的効果」があります。「直接的効果」は、機器そのものが目指している効果や目的のことで、安全を見守る機器であれば事故の未然防止であり、移乗を支援する機器であれば介助者の身体的負担の軽減です。一方「副次的効果」は、機器の活用によって引き出される二次的な効果のことです。癒し効果のあるコミュニケーションロボットの活用において、利用者が癒されている状況を見て、職員まで癒され精神的な負担が軽減するという体験はその一つです。とりわけ職場活性化もたらす「超・副次的効果」は重要です。機器を使いこなそうと試行錯誤する過程で課題解決力が養われ、自律的に進化できる職員が育成されていきます。それにより、やがて変化することを恐れない組織風土が形成されていきます。このチャレンジングな組織風土こそ、困難な時代を乗り切るために必要な“変革力”なのです(図1)。せっかく導入するのですから、一連の「超・副次的効果」を意識した導入・活用を目指しましょう。

(図1)次世代介護機器 導入・活用の効果
<参考情報>福ナビ「特集記事」介護施設のICT化とロボットの活用で介護はどう変わるか