特集:福祉における「経営」を考える

3  経営基盤の確立 その1 サービスの質

経営基盤の確立とは、事業体内部の経営環境(経営体制)を整備することであり、これに は、大きく分けて①サービス、②組織・職員、③財務・コストの3つの基盤があります。

提供する「サービス」の品質を維持、向上させる体制やしくみを、組織内に構築することが求められます。 福祉サービスは、人が人に対して行う「行為」のサービスであるが故に、「目に見えない」「一度提供されると元に戻れない」等の特徴があります。 このため、特に、サービス提供におけるプロセスに着目し、サービスの品質管理、安全管理、危機管理のためのシステムの構築が重要となります。 また、利用者からの要望・苦情等を、速やかにサービス提供にフィードバックできるようなしくみづくりも必要となります。


利用者満足度調査の実施、苦情対応窓口の設置
サービス評価の実施(自己評価、第三者評価)
職員教育・研修の充実による職員のサービス技術の向上、人材育成
業務マニュアルの整備・リスクマネジメントによるサービスの品質管理
ボランティアの受け入れ拡大、地域住民のニーズに対応した新たなサービスの検討
ITを活用した情報提供・サービスの質の向上