1. 福ナビホーム
  2. 特集記事
  3. 知っておこう福祉用具の給付制度2
  4. 前半 3.介護保険による福祉用具貸与との適用関係について

知っておこう福祉用具の給付制度2 前半(補装具給付について)

3 介護保険による福祉用具貸与との適用関係について

 介護保険(65歳以上)の対象となる身体障害者であって要介護又は要支援状態に該当するものが、介護保険の福祉用具と共通する補装具を希望する場合には、介護保険による福祉用具の貸与が優先するため、原則として、補装具の支給をしないこととしていますが、身体状況に適合させるため、オーダーメイド等により個別に製作する必要があると判断される場合には、更生相談所の判定等に基づいて、補装具を支給して差し支えないこととしています。


page top

4 補装具費の支給と利用者負担

 補装具の購入や修理を希望する利用者は、市町村に対して、費用支給の請求を行います。購入や修理に対して都道府県の更生相談所に判定の依頼や製作指導の支援を仰ぐこともできます。
 平成18年に障害者自立支援法が施行された頃、補装具製作、購入、修理に要した費用は、市町村の決定を受けた利用者自身が、補装具製作業者及び販売業者に一度全額を支払い、市町村に対して100分の90を請求するとされていました。(定率1割負担)
 しかし、利用者の負担増が問題となり平成24年の障害者自立支援法の改正では、1月につき、同一の月に購入または修理した補装具について、厚生労働大臣が定める基準によって算定した費用の額を合計した額から、利用者の家計の負担能力とその他の事情をしん酌して、政令で定める額を控除した額を市町村が支給することとされています。算定した額(1割)が世帯所得に応じて定められた負担上限額を超えても、負担上限額のみ支払うことになります。ただし、算定した額が負担上限額を超えない場合は算定した額を負担することになります。つまり、利用者が負担しなければならない額は、最大でも負担上限額となります。また、補装具費の利用負担は、高額障害福祉サービス費と合算されており、それ以前と比較して軽減されています。
 ただし、補装具費の利用者負担については、一定所得以上の世帯に属する者は、補装具費の支給の対象としないこととされ、市町村民税所得割額の納税額が46万円以上の世帯がその基準とされています。


page top

5 補装具費支給判定

 補装具費支給判定の必要性について市町村は身体障害者から補装具費の支給の申請があったときは必要に応じて更生相談所等の判定を受けた上で、判定に基づき補装具費を支給することになっています。給付の流れ(仕組み)については図−1、支給判定の区分については、下記の通りです。


支給の要否判定区分

(1)更生相談所による判定
  • 義肢、装具、座位保持装置、補聴器、車いす(オーダーメイド)、電動車いす、 重度障害者用意思伝達装置、特例補装具(補装具の種目に定められた名称、型式、基本構造等によることが出来ない補装具)
  • 障害状況等に変化のある場合、身体障害者本人が処方内容の変更を希望する場合、それまで使用していた補装具から性能等が変更されている場合等の再支給(軽微なものを除く。)

(2)市町村による決定(補装具費支給申請書等により市町村が判断できる場合は、更生相談所の判定は不要)
  • 義眼、眼鏡(矯正眼鏡、遮光眼鏡、コンタクトレンズ、弱視眼鏡)、 車いす(既製品)、歩行器、歩行補助つえ、盲人安全つえ、特例補装具(補装具の種目に定められた名称、型式、基本構造等によることが出来ない補装具)
  • 車いす・電動車いすのクッション、その他の付属品。いずれも、車いす・ 電動車いすの補装具費支給後にクッション、その他の付属品が必要になった場合。
    ※ 車いす、電動車いす等の付属品:クッション、フローテーションパッド、ステッキホルダー、泥よけ、エアーキャスター、クッションキャスター、転倒防止装置、クライマーセット(段差乗り越え補 助装置)、フロントサブホイール(溝脱輪補助装置)、滑り止めハンドリム、キャリパーブレーキ、フットブレーキ(介助者用)、トーキングエイド搭載台、酸素ボンベ固定装置、人工呼吸器搭載台、栄養パック取り付け用ガードル架、点滴ポール

図−1 補装具給付の仕組み

補装具費の支給の仕組みについて

  1. 補装具の購入(修理)を希望する者は、市町村に補装具費用支給の申請を行う。
  2. 申請を受けた市町村は、更生相談所等の意見を基に補装具費の支給を行うことが適切であると認めるときは、補装具費の支給決定を行う。
  3. 補装具費の支給の決定を受けた障害者は、事業者との契約により、当該事業者から補装具の購入(修理)のサービス提供を受ける。
  4. 障害者が事業者から補装具を受け取る。
  5. 事業者に対し、補装具の購入(修理)に要した費用を支払う。
  6. 市町村に対し、補装具の購入(修理)に通常要する費用の百分の九十に相当する額を請求する。
  7. 市町村は、障害者から補装具の請求があったときは、補装具費の支給を行う。


補装具給付の仕組み


(参考)代理受領方式の支給の仕組み

  • (1)利用者から市町村に補装具費支給の申請を行う。
  • (2)市町村は、更生相談所等の意見を基に補装具費の支給を行うことが適切であるか審査し、適当であると認められた場合は利用者に対して補装具費の支給決定を行う。
  • (3)利用者は市町村から補装具費の支給決定を受けた後、補装具業者に補装具費支給券を提示し、補装具の購入(修理)等について契約を結ぶ。
    ※この時、「補装具費の代理受領に係る委任状」を作成する。
  • (4)補装具業者は、契約に基づき補装具の購入(修理)等のサービス提供を行う。
  • (5)利用者は、補装具の購入(修理)に要した費用のうち、100分の10に相当する額(利用者負担額のみ)を補装具業者に支払う。
  • (6)補装具業者は、利用者負担額に係る領収書を発行するとともに、補装具費支給券の引き渡しを受ける。
  • (7)補装具業者は、市町村に対し「補装具費の代理受領に係る委任状」及び補装具費支給券を添えて、90/100に相当する額の補装具費を請求する。
  • (8)市町村は、補装具業者からの請求が正当と認めた場合は、補装具費の支給を行う。
「サービスの利用方法」(厚生労働省)をもとに作成
http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/yogu/riyou.html

(参考)
「福祉用具 1補装具費の支給」(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/yogu/index.html
「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」(法令データ提供システム)
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H17/H17HO123.html