
認可保育所と認証保育所の違い
認可保育所(国基準)
認可保育所とは、児童福祉法に基づく児童福祉施設で、国が定めた設置基準(施設の広さ、保育士等の職員数、給食設備、防災管理、衛生管理等)をクリアして都道府県知事に認可された施設です。
保護者が仕事や病気などの理由で、0歳~小学校就学前の子どもの保育ができない場合に、子どもを預かって保育します。区市町村が運営する公立保育所と社会福祉法人などが運営する民間保育所(私立)がありますが、認可保育所は公費により運営されています。
認証保育所(都独自基準)
これに対し認証保育所は東京都独自の制度です。
国の基準による従来の認可保育所は、設置基準などから大都市では設置が困難で、また0歳児保育を行わない保育所があるなど、都民の保育ニーズに必ずしも応えられていませんでした。
そのため東京都では、東京の特性に着目した独自の基準を設定して、多くの企業の参入を促し事業者間の競争を促進することにより、多様化する保育ニーズ応えることができる、新しい方式の保育所、認証保育所制度を創設しました。
A型(駅前基本型)とB型(小規模、家庭的保育所)の2種類があります。
認可保育所と認証保育所の比較
認可保育所 | 認証保育所 | |
---|---|---|
定員・対象年齢 | 認可保育所の定員は60人以上です。(ただし、小規模保育所の場合は20人以上) |
認証保育所A型は駅前に設置することを基本とし、大都市特有の多様なニーズに応えます。(定員20人~120人、うち0歳~2 歳を1/2以上) B型は、保育室制度からの移行を中心とし、小規模で家庭的な保育を目指します。(定員6人~29人、0歳~2歳) |
0歳児保育 | 0歳児枠がない保育所があります。 | 0歳児保育を必ず実施していただくことにより、都民のニーズに応えます。 |
基準面積 | 0歳児・1歳児の一人当たりの基準面積が3.3㎡必要です。 | 弾力基準として0歳児・1歳児の一人当たり基準面積を2.5㎡まで緩和します。 |
保育料 | 区市町村が徴収します。 | 認証保育所が徴収します。なお、料金は認証保育所で自由に設定できます。(上限あり) |
申込方法 | 区市町村に申込みます。 | 利用について認証保育所と保護者の間で直接契約をしていただきます。 |
改修経費の補助 | 株式会社を対象とする補助制度はありません。 | A型のうち駅の改札口から徒歩5分以内のものについて、改修経費を補助します。 |
開所時間 | 11時間を基本としています。 | すべての保育所に13時間以上の開所を義務づけています。これにより、二重保育の解消につながります。 |
サービス内容の説明 | サービス内容についての説明義務は特に定めていません。 | 各認証保育所で、契約時に保護者へ「重要事項説明書」を渡し、サービスの内容や施設の概要、事業者の概要などを説明することを義務づけます。 |
利用者・都民に対する周知 | 認可保育所に対して設置認可書を交付していますが、掲示することを義務づけていません。 | 各保育所で、利用定員や開所時間などサー ビス内容を明記した「認証書」と基準に適合しているという「適合証」を玄関付近など利用者の見やすい場所に掲示することを義務づけます。 |