評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
1) 理念:多様で自由な「学び」と「出会いの場」。民族・宗教・文化・しょうがい・発達、さまざまな違いを認め合って「今」を共有したいという思いで、「子ども最優先」の質の高い教育内容と、さまざまな出会いを創り出す、多種多様な保育枠組の提供を目指します。
2) 運営方針1:「個の確立・安定」を全保育目標とし、個人の自由の拡大につながる課題の改善・支援に取り組みます。
3) 運営方針2:子どもの最善の利益を確保しつつ、保護者が「快」であることが子育て当事者の自己肯定感に発展し、日常全体を肯定的な感情で過ごせるよう、日々のケアワークでの「共感」「傾聴」「受容」を基本姿勢とするコミュニケーションを基盤とし、子育てを保護者だけの責務にしないで社会化するようソーシャルワークの機能提供を目指します。
4) 運営方針3:各保育計画は全て「個」を基盤として「場」の調和が成立するように、だれにとっても快適な構造化された環境整備の提供に努め、人権の共存的調和の達成を目指します。
5) 保育方針:保育環境の基本的な構成要素を空間・時間・仲間として、「環境による保育」を「チーム」により実施します。
職員に求めている人材像や役割
法人の理念に共感し理解のある人。人の違いを認め合い助け合い、個に寄り添える人。全ての人間関係が連鎖して「場」を構成することを理解し、周囲との「関係性」が「快」に保たれるように配慮したコミュニケーションが求められます。指針に定められた保育士の「人間性」向上とは、具体的にはこうしたコミュニケーションスキルの向上を示すものと考えます。「不快感をあらわにする」「人格を否定する」などの表現を用いず、自分と違う考え方と向き合い、学び合い、柔軟に新たな試みに取り組む姿勢が保育者に求める資質です。
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
全ての人間性を含むチームで保育すること。まずは保育所でのチームケア、その関係性を発展させることで、社会全体での子育ての支え合いを目指すこと。「私」の利益のためではなく「子どもの最善の利益」のために地域と共に保育を実施すること。
全体の評価講評
特によいと思う点
園は、食育実施計画書に基づき、年齢に合わせた栽培活動や調理保育に取り組んでいる。栽培活動では、夏野菜を栽培し、水やり・収穫を体験する他、幼児は、生パスタ作りや上白糖と黒糖の2種を使った梅ジュース作り等、調理保育を実施している。また、野菜の皮をむき、野菜スタンプ等、さまざま取り入れている。さらに、子どもが食を通じて、異文化に触れることができるように、「ランチトリップ」を実施しており、昼食やおやつに、各国の食べ物や他県の郷土料理が提供され、子どもが楽しみながら、食についての関心を高められるよう取り組んでいる。
子どもの健全な育成にあたり、保護者との信頼関係構築は重要であるため、登降園時の対面でのコミュニケーションは、明るい挨拶と職員からの声かけを行い、保護者が子育ての不安や質問を話しやすい雰囲気となるように心がけている。また、子どもの園での姿をより知ってもらうために、園では、遊びや生活の様子を写真と文字で記録した「ドキュメンテーション」を作成し、育ちや学びの記録として、園内で確認することができる。この「ドキュメンテーション」により、子どもが園で何を学び、どのように育っているかを、保護者も理解できるため好評である。
今回の第三者評価で「園長が従業員の気持ちに寄り添ってくれる。適切なアドバイスをくれる。困ったときには助けてくれる」と職員から声が挙がっている。また、利用者調査でも、安心・感謝・信頼などの言葉が多くみられ、保護者から高い満足の声が聴かれており、園と保護者との良好な信頼関係が見てとることができる。園長はじめ経営層は職員一人ひとりに対して、進むべき方向性を示し適切な指導により強いリーダーシップを発揮している。さらに高い利用者満足を創り出し、目指す保育の実現に取り組んでいる。
さらなる改善が望まれる点
現在、「事業継続計画(BCP)」は策定中である。令和6年4月より策定およびその運用が義務化される予定であり、職員はじめ関係者への、BCPの説明周知、理解浸透が求められる。園は定期的な避難訓練や、年一回保護者参加の大規模災害時対応訓練を実施しており、職員、保護者はじめ関係者に対して危機管理意識向上に努めている。さらに地域とも連携しつつ各種の訓練を行って、実際の災害発生時に迅速適切な行動がとれるように取り組んでいる。今後は、完成後、BCPに基づいた訓練を実施し、園運営および事業の継続への取り組みが望まれる。
園は人命優先を重視し、子どもや職員の安全・安心を第一に考えたリスク対策を実施している。「安全管理マニュアル」をはじめ各種のリスク対応マニュアルを整備し、「事故、出来事報告書」を用いて、事故、インシデントやヒヤリハットを記録に残し再発防止・事故予防策を検討している。しかしながら、その後の改善策の実効性の確認までは、なされていないように見受けられる。今後は、再発防止・事故予防策を検討結果・記録を有効活用し、危機管理基準・リスク分析・改善確認方法の策定などリスク管理強化に努められたい。
保育全般の基本が示され全職員が所持している「保育ガイドブック」はケンパの会の信条を基に保育内容、子どもや保護者への対応等が網羅されている。「保育ガイドブック」は入職時研修で理解を図っているが、普段の保育業務では活用されていない様子がうかがえる。保育士としての姿勢を示す「職場のルール」冊子は携帯できるサイズで作成されており、今後の活用が望まれる。また、「保育ガイドブック」も職員会議等で定期的に読み合わせたり、研修教材にする等、自らの保育を振り返り気づきを得る機会を設け、さらに保育の質を高めることが期待される。
事業者が特に力を入れている取り組み
ホームページやブログで保育理念や方針、生活の流れ、行事、子どもの実際の活動場面等、見学希望者が知りたい情報を提供している。パンフレットは市役所や関係施設に置いている。本園と分園での少人数の異年齢保育と、本園では重症心身障害児のデイケアとつながり、日常的に生活時間をともにして様々な違いを認め学び合うことができることを特長としている。地域の子育て家庭にも園開放を行うことを検討し、見学者には今年度から、園の第一印象、気に入った点、要望等を記入してもらう「来訪者アンケート」でニーズを把握するようにしている。
保護者とのやり取りや、職員の記録類のICT化、日々の情報や業務連絡を職員がグループウエアで見ることができるようにして情報共有を徹底させている。登園時に保護者から得た情報や子どもの様子、降園時に保護者に伝える内容を「視診・伝言申し送り表」に記録し、伝え漏れがないようにしている。既存の会議、職員会議、クラス会議、幼児・乳児会議、給食会議、食育会議、英語教育のALT会議と、今年度から主任とリーダーで話し合うリーダー会議を加え、定期もしくは、必要に応じ会議を行い、職員間の意見交換を活発化させている。
園は、「地域に育てられる子、地域に根づいた保育園」になるように、地域との交流を活発に進めている。地域の子育て家庭向けて、一時保育事業や月1回の園庭開放、火曜日の園内見学等、実施している。また、地域イベント時、施設を開放し、地域事業の「おさがリサイクル」や町会のイベントにも積極的に参加している。中でも、小学生のサマーボランティアの実施には力を入れて取り組んでおり、中学生や高校生のボランティア体験なども実施し、実習生も希望者がいれば対応する等、福祉資源を地域に還元している。園は地域との関わりを深めている。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:在籍数79名、世帯数65世帯を対象とした。
- 調査方法:アンケート方式
アンケート用紙を園より配布してもらい、回答後、返信用封筒にて直接評価機関に返送する方法を取った。 - 有効回答者数/利用者家族総数:39/65(回答率 60.0% )
アンケート調査の結果から、肯定的な回答が得られている項目が多い。サービスの提供では、園で行う活動が子どもの心身の発達に役立っており、興味や関心が持てるものになっていることに満足している様子がうかがえた。また、食事やおやつは子どもの状態に合わせて工夫されていることにも満足している状況がうかがえる。戸外遊びや行事が用意され、自然や社会とかかわる機会が確保されていると回答した全員の保護者が答えている。安心・快適性では、職員の接し方や声をかける際の言葉遣い、服装などは適切なものであり、ケガや体調を崩した際の職員の対応は信頼できると多くの利用者が回答している。利用者個人の尊重では、子どもの気持ちを大切にした対応がされていると回答した利用者が多い。なお、困ったことなどを相談できる外部の窓口が周知されているかでは、認識のない利用者もいる状況であった。総合的な感想では、園への満足度について、「大変満足」の回答が最も多く、次いで「満足」となっている。
アンケート結果
1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
39名の利用者のうち、38名が「はい」としており、園で行う活動が子どもの心身の発達に役立っていると回答している。その他、1名が「どちらともいえない」と回答している。自由意見では、異なる年齢の子どもとも合同で保育してくれているため、さまざまな関わりを学べる良い場になっていると思うという声が聞かれた。
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
39名の利用者のうち、38名が「はい」としており、園で行う活動は子どもが興味や関心を持てるものになっていると回答している。その他、1名が「どちらともいえない」と回答している。自由意見では、いろいろなイベントや学びの機会を作ってくれているという声や、成長に合わせた遊びを行ってくれているという声が聞かれた。
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
39名の利用者のうち、38名が「はい」としており、食事やおやつは子どもの状態に合わせて工夫がされていると回答している。その他、1名が「どちらともいえない」と回答している。自由意見では、園のごはんはいつもおいしいと言っていて、嫌いなものも園では食べているようだという意見や、どれもおいしそうで、子どもも楽しんで食べているという意見があった。
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
39名の利用者、全員が「はい」としており、戸外遊びや行事が用意され、自然や社会とかかわる機会が確保されていると回答している。自由意見では、基本的に天気の良い日には毎日公園に連れて行ってくれて、虫等も積極的に触ったりしているという声が聞かれた。また、地域の方やチャイルドデイケアの子どもとの関わり等もあり、自然だけでなくさまざまな関わりがあるという意見もあった。
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
39名の利用者のうち、28名が「はい」としており、急な残業などによる保育時間の変更は、利用者の状況に合わせて可能な限り柔軟に行われていると回答している。その他、2名が「どちらともいえない」、9名が「非該当」と回答している。自由意見では、いつも快く対応していただいているという声が聞かれた。その他、変更したことがないので、わからないが、おそらく対応してくれると思うという意見もあった。
6.安全対策が十分取られていると思うか
39名の利用者のうち、28名が「はい」としており、園における安全対策は十分行われていると回答している。その他、10名が「どちらともいえない」、1名が「いいえ」と回答している。自由意見では、感染対策がしっかりしているという声や、セキュリティーカードが2回の門なので安心だという声が聞かれた。その他、入口の門が心配だという意見があった。
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
39名の利用者のうち、36名が「はい」としており、行事や参観などの日程は保護者が参加しやすいよう配慮が十分に行われていると回答している。その他、2名が「どちらともいえない」、1名が「非該当」と回答している。自由意見では、年間行事表もあるし、事前にアプリで連絡があるのでありがたいという意見や、事前連絡もしっかりとしてくれ、日程を調整しやすく、参加しやすいと思うという意見があがった。
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
39名の利用者のうち、38名が「はい」としており、子どもの成長の様子や子育てに関して、職員に相談がしやすいなど信頼関係があると回答している。その他、1名が「どちらともいえない」と回答している。自由意見では、送り迎えのときに、今日の子どもの様子を報告してくれるので、そのタイミングで相談等しやすいという声や、困ったことがあったら、すぐに相談できると思うという声が聞かれた。
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
39名の利用者のうち、34名が「はい」としており、園内は清潔に保たれ整理がされていると回答している。その他、5名が「どちらともいえない」と回答している。自由意見では、工夫して下さっているのが良くわかっているという声や、特にちらかっていると思ったことはなく、毎日きれいになっているという声が聞かれた。
10.職員の接遇・態度は適切か
39名の利用者、全員が「はい」としており、職員の接し方や声をかける際の言葉遣い、服装などは適切なものであると回答している。自由意見では、親しみやすく声掛けしやすいという意見があった。
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
39名の利用者のうち、37名が「はい」としており、ケガや体調を崩した際の職員の対応は信頼できると回答している。その他、1名が「どちらともいえない」と回答している。看護師だけでなく、保育士もしっかりみてくれているという声が聞かれた。なお、1名の利用者は無回答であった。
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
子ども同士のトラブルに対する職員の対応は信頼できるかについて、39名の利用者のうち、30名が「はい」、1名が「どちらともいえない」、2名が「いいえ}、6名が「非該当」と回答している。自由意見では、しっかり対応してくれている場面を見かけるという声や、相談するときちんと対応してくれるという声が聞かれた。その他、0歳児なので特にないという意見もあった。
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
39名の利用者のうち、38名が「はい」としており、子どもの気持ちを大切にした対応がされていると回答している。その他、1名が「いいえ」と回答している。
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
39名の利用者のうち、34名が「はい」としており、利用者や子どものプライバシーに配慮した対応が行われていると回答している。その他、3名が「どちらともいえない」、2名が「非該当」と回答している。
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
39名の利用者のうち、36名が「はい」としており、職員による保育内容についての説明は理解しやすいものであると回答している。その他、2名が「どちらともいえない」、1名が「いいえ」と回答している。
16.利用者の不満や要望は対応されているか
39名の利用者のうち、33名が「はい」としており、不満や要望を伝えやすく、その後の対応が行われていると回答している。その他、2名が「どちらともいえない」、1名が「いいえ」、2名が「非該当」と回答している。自由意見では、不安に感じたことで質問した際、時間を作って説明してくれたという声や、意見や要望にきちんと対応してくれる印象だという声が聞かれた。なお、1名の利用者は無回答であった。
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
困ったことなどを外部の窓口に相談できるしくみが周知されているかについて、39名の利用者のうち、17名が「はい」、13名が「どちらともいえない」、3名が「いいえ」、6名が「非該当」と回答している。
組織マネジメント分析結果
◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合は
で、実施できていない場合は
で表しています。
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
- 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
- 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
- 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
関係各所から情報を収集把握し、対応すべき課題抽出に努めている
運営委員会や保護者会、さらに日々の連絡帳や登降園時の対話から保護者の意向・ニーズを把握し、園職員の意向や提案などは年4回のEQアンケートや職員面談にて把握して、園運営に反映している。地域の福祉ニーズや福祉事業全体の動向は、「三鷹市街づくりの会」などの地域会議やイベント、各種連携会議に参加して情報収集を行い課題やニーズの把握をしている。また、法人の役員総会で各事業所の経営状況や運営状況などについて課題や問題点が協議決定され、その決定事項は園長会にて各園に報告され、園として対応すべき課題を抽出している。
数字や実施事項を織り込みながら園毎に具体的な計画および予算を策定している
単年度事業計画は中長期計画の実行を具体化するための内容とし、全体的な計画や各種計画におろして日々の業務遂行、保育の実践の中で実現できるようにしている。単年度事業計画、全体的計画、年間計画、行事計画、食育計画、保育計画、研修計画などを策定し、各計画について年間を二期に分け、年度内の見直しを図りながら園の経営・運営を進めている。保育目標を達成するため、各項目にわたりどのような保育実践をしていくのかを考慮しつつ、数字や実施事項を織り込みながら予算編成も並行して行い、園毎に具体的な計画および予算を策定している。
園全体また職員個々の振り返りや見直しが、年2回組織的に行われている
単年度事業計画などは作成後、職員会議にて園長から職員に説明し周知に努めており、事業計画および各保育計画に基づき、園の経営・運営、保育実践が行われている。「園の自己評価」および「職員の自己評価」により、園全体また職員個々の振り返りや見直しが、年2回組織的に行われている。リーダー層は、人事評価クラウドの評価シートに基づいて職員面談を行って職員個人の達成度と評価を把握し、園長・主任・リーダーによる園全体の評価と合わせて事業年度の振り返りを行い、園および職員の評価・目標設定の見直しをしている。
1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
- 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
- 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
- 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
- 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
- 事業所の経営状況を把握・検討している
- 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
- 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
- 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
- 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
- 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
園長は昨今の社会情勢を鑑みて法令遵守や人権尊重・個人情報保護について注力している
園長は福祉分野に限らず社会のルールや倫理綱領を意識して職員を指導しており、本部のプライバシーポリシーに則り園内管理を徹底している。また、昨今の社会情勢を鑑みて法令遵守や人権尊重・個人情報保護については特に注力し、職員に対して、研修やマニュアル確認、各種チェックリストなどを用いて、読み合わせや確認を定期的に実施して指導している。さらに、本部事務部による社内監査でも法令遵守やコンプライアンス遵守の実施状況を把握し、保育士の基本を常に確認するよう指示している。
保護者の意向把握、虐待防止に対して組織的に対応する体制を整えている
重要事項説明書に苦情受付体制や第三者委員について記載し、園のエントランスに苦情解決フローおよび行政機関など外部相談窓口のポスターを掲示している。玄関に「ピアレントボックス」の意見箱とメモを設置し、状況に応じて本部と連携して解決する体制を構築している。保護者の苦情や意見に対して、職員間で検討し園だよりや掲示でフィードバックしている。虐待に関しては、「人権擁護のためのセルフチェックリスト」を活用し定期的に自己を振り返り、虐待対応マニュアルを整備して対応フローを確認するなど、組織的に対応する体制を整えている。
地域の各種イベントや会議などに参加し、地域ネットワークづくりに努めている
法人本部のホームページにて保育園の様子や活動をブログで公表している。また、地域向けに園行事やイベントなどを実施し、希望者には園見学にも対応している。園玄関には運営規定・重要事項説明書・全体的な計画など各種計画・運営委員会議事録等々をファイリングし、いつでも保護者などが閲覧できるようにしている。ハロウィンや祭りなどの町会イベント、地域保育所との交流など地域交流・貢献に積極的に取り組んでいる。さらに、園長は市の施設長会議に出席したり、連携小学校の防災イベントへ参加して、地域ネットワークづくりに努めている。
1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
- 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
- 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
- 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
- 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
- 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
- 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
- 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
- ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
- 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
- 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
- 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
インシデントやヒヤリハットを有効活用し、リスク管理強化に努められたい
子どもの安全・安心を第一に考え、事故・ケガ、感染症、加えて、分園が川の横にあるため、水害を優先的に捉え対策し、その次に自然災害や不審者その他のリスク対策に取り組んでいる。また、「安全管理マニュアル」をはじめ各種のリスク対応マニュアルを整備している。「事故、出来事報告書」を用いて、インシデントやヒヤリハットを記録に残し職員間で回覧共有して再発防止・事故予防策を検討しているが、今後このデータを有効活用し、危機管理基準・リスク分析・改善確認方法の策定などリスク管理強化に努められたい。
職員はじめ関係者への早急な事業継続計画(BCP)の説明および理解浸透が望まれる
園は定期的な避難訓練や、年一回保護者参加の大規模災害時対応訓練を実施して職員、保護者はじめ関係者に対して危機管理意識向上に努めている。消防署など行政機関からの指導を受けつつ、園児参加のもと、「けむり体験」や「町会防災イベント」などに参加している。地域とも連携しつつ安否確認訓練や避難訓練、防災訓練を行って、実際の災害発生時に迅速適切な行動がとれるように取り組んでいる。一方で、BCPは策定中である。職員は入社時研修にて「安全管理・危機管理」の研修を受講しているが、策定後はBCPの理解浸透が急がれる。
個人情報保護に関して周知徹底し、情報管理を適切に行い活用できる体制を整備している
職員には採用時に情報取り扱い・管理に関して説明を行い、「個人情報保護に関する誓約書」に記名押印することで、個人情報などについて適切な取り扱いができるように指導し、取り扱いへの意識向上に努めている。また、個人情報はじめ重要文書類は鍵付き書庫などに保管管理し、パソコンや各種OA機器には職位別に担当者のみにアクセス権限及びパスワードを設定してセキュリティ対策を取っている。特に個人情報保護に関しては基本方針を掲示板やホームページに明示して関係者に周知徹底し、情報管理を適切に行い活用できる体制を整えている。
1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
- 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
- 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
- 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
- リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
- 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
- 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
- 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
- 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
- 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
職員面談の評価結果や経験年数などを勘案して将来を見据えた配置計画を実施している
ホームページやSNSを活用して法人情報を公開し、職員募集および採用を行っている。法人全体で、保育業界に向けて就職説明会を実施したり、職業体験者やアルバイトに来た学生などに積極的に声かけして、人材確保に取り組んでいる。園長は常勤職員・非常勤職員の比率を考慮した人員構成を計画し本部に人材申請している。法人・園は、年4回のEQアンケートと人事評価クラウドの評価シートに基づく職員面談により職員を評価し、その結果や経験年数などを勘案して、法人人事および理事長の最終決定をもって将来を見据えた配置計画を実施している。
職員一人ひとり個人別の育成・研修計画を作成し人材育成に取り組むことが望まれる
「職務一覧表」にて職種ごとに、職員への期待度や求められる姿を示し、役割・責任・進むべき方向性や業務内容を明確化している。また、職務一覧表に経験年数の目安を入れるなどして、人材育成の計画の指標としている。園長は、職員の正規・非正規の区別なく園内研修と法人全体研修、外部のオンライン研修などに積極的に参加するよう促している。状況に応じた年間研修計画やキャリアアップ研修計画を立てているが、職員一人ひとりの意向や経験、さらに育成の成果を確認して、個人別の育成・研修計画を作成し人材育成に取り組むことが望まれる。
園では、職員間のコミュニケーションを促し、チーム連携の強化に取り組んでいる
法人は、職務に応じた給与設定と勤務実態に合わせた評価を給与に反映し、職員の育成と評価および処遇が連動した人事管理を実施している。園では、園長と主任が連携して職員の就業状況を把握しており、休暇取得の促進や時間外労働の削減に取り組み、職員の心身の状態を把握してシフト調整をするなど、職員が安心して働き続けられる職場環境づくりに取り組んでいる。園では、小規模の会議を実施したり、法人主催の「ウォーキングラリー」イベントに参加して、職員間で密に情報交換し情報共有できるようにしてチーム連携の強化にも取り組んでいる。
1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
- 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
- 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
- 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
- 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
- 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
- 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
- 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
- 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
- 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
- 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
- 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
- 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
- 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
同一法人内に障害児保育を行うチャイルドデイケアがある。コロナ禍の影響も減りチャイルドデイケアの利用者も増えて来ており、園の子どもたちともより密接に関わりを増やす良い機会となっている。そこで園は、両園の交流を通じて共に、「子ども達の世界や価値観を広げる」をテーマに挙げ、子ども主体の保育を実践に取り組んだ。令和4年度内に、園の保育士がチャイルドデイケアで2日間の保育体験をし子どもの様子や生活の内容を学び、交流をどう進めていけるかを考えるための研修を実施することとした。一名の職員はチャイルドデイケアでの研修を実施できたが、その他の職員は実施に至らなかった。目標を達成することはできなかった。原因は研修報告や研修後アンケートにより分析したところ、研修時間が長く人員を割くことが困難であったり、研修に行ける日にチャイルドデイケアの方に利用者がいなかったりタイミングが合わなかったからであった。アプローチの仕方を変える必要があるため、次年度はこれを踏まえ、引き続き取り組むこととした。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
法人・園はインクルーシブ保育を理念・基本方針の一つに掲げている。現在、インクルーシブ保育・教育は緒に就いたばかりで手探り状態である。子どもにとっても、保育者にとっても未知の戸惑うことが多い中、園ではまず保育士のインクルーシブ保育を実体験することが必要と、「子ども達の世界と価値観を広げる」をテーマに取り組みを開始している。令和4年度内に、園の保育士全員がチャイルドデイケアで2日間の保育体験を順次研修するよう計画したが、結果、一名は実施できたが、その他の保育士は実施に至らず、目標未達成に終わっている。園では、両園のシフト組みと子どもの登園日とのミスマッチが原因であると検証している。この検証結果から、園からのアプローチの仕方を変える必要があるため、次年度は研修時間を午前中のみにし、リーダー職の職員から研修に行くように計画をしている。今後も、インクルーシブ保育を進めるとしており、期待される。
2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
子どもの発達を理解し、子ども達の興味や関心を保護者と共有するため、「写真付きのドキュメンテーション日誌を保護者に配信する」ことを課題にした。2021年度は職員の練習期間とし、ドキュメンテーション日誌を作成し、2022年度4月より保護者に写真付きドキュメンテーション日誌を配信することにした。遠足や水族館見学などイベント時の子どもの様子なども入れて、クラス単位に園での生活、子どもの成長の瞬間などをドキュメンテーション日誌にして連絡帳アプリで配信している。結果は、毎日の日誌配信は実施できたが、毎日同じ時間に配信することができなかった。この結果を受け、毎月ドキュメンテーション会議を実施して各角度から検証している。連絡帳アプリにてドキュメンテーション日誌を参照し、子ども達の姿を捉え書けているか、保護者の反応はどうか、効率的な配信方法などを話し合っている。子ども達の興味や関心を共有するというねらいは達成できたが、配信時間の遅れ等を改善することが課題と検証している。今後も、ドキュメンテーション日誌を通して子どもの発達を理解し、子どもの興味や関心を保護者と共有するとしている。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
これまでコロナ禍のため、園行事やイベントなどが中止または縮小され、保護者には子ども達の活動・様子を知る機会が少なくなっていた。園・保育者と保護者の関わりを増やし保護者の満足向上を図る必要があると考え、園はドキュメンテーション日誌を配信することで課題解決に取り組んでいる。まずは、保育士のドキュメンテーション作成スキルと連絡帳アプリによる配信テクニックの習得が必要と、その練習期間を設け、次いでドキュメンテーション日誌配信を実施している。その結果としては、ほぼ成果を達成している。保護者アンケートでは「連絡帳アプリでも写真をたくさん共有してくれて一日の様子がわかりやすい」「写真が多く、園での子どもの様子が画像でみられるのがとてもうれしい」と好評の声が聞かれている。毎日同じ時間に配信できないなどがあった。職員は様々な角度からこれを検証し、問題解決のための課題を挙げ、現在も継続して検討しながら配信を実施している。今後もドキュメンテーション日誌を通じて子どもの発達・成長を理解し、子どもの興味や関心を保護者と共有していくとしており、今後も引き続き、取り組まれたい。
サービス分析結果
【講評】
園の情報は法人のホームページやブログ、園独自のパンフレット等の媒体で紹介している
法人のホームページでは概要、沿革、理念、保育目標、系列園の園舎等が写真で紹介されている。ブログは子どもたちの実際の活動場面を写真とコメントで掲載している。園独自のパンフレットでは開園時間、定員数、イベントの他、少人数制の異年齢保育・主体的に遊びに取り組める空間設定・個別探究活動と小集団活動を取り入れたデイリープラン・世界にスポットをあて日本との違いを知る文化体験をこだわりの保育として紹介している。パンフレットは市役所や関係施設に置いている。利用希望者が知りたい情報を様々な媒体を使い提供している。
関係機関とは積極的に情報交換し、地域の子育て家庭に向けた情報提供を検討している
園児数や空き状況は市に定期的に報告し、市の子育てサイトに掲載されている。市の視察や子ども発達支援センターの巡回では、実際に園の様子を見てもらい、必要な情報を提供している。市の園長会議、幼保小連携会議、系列園の会議等にも参加し地域情報や良い事例などを取り入れると同時に、園の情報を伝えている。町会のイベント参加、公園のごみ拾い活動、他園の子どもたちとの合同での活動で、積極的に地域において交流を広げ、園の情報を伝えるようにしている。今後、地域の子育て家庭向けの講習会等を開催し、交流の場を設けることを検討している。
見学希望者には入園後の生活を丁寧に説明し、ニーズを把握するようにしている
見学は電話やホームページで受け付け、毎週水曜日1日3組まで対応し、毎年約50件の見学者が来ている。見学には主任が中心になり2歳以上は本園、1歳以下は分園を案内している。パンフレットを基に保育方針や1日の流れ、行事等の他、子どもが作った掲示物や遊びの様子、職員との関わり等、入園後の生活が見学者に伝わるよう具体的な話を入れながら紹介している。昨年度まで見学者の基本情報の記載を依頼していたが、今年度から「来訪者アンケート」として、園の第一印象、気にった点、要望等を記入してもらい、ニーズを把握するようにしている。
1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
- 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
- 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
- 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
- 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
入園前の個別面談で重要事項を丁寧に説明し、保護者の同意を得ている
入園内定後、児童票、緊急連絡先、入園までの生活状況、健康問診票、食品調査書等の書類と入園前個別面談日のお知らせを送付し、入園時までに書類を準備してもらっている。入園前個別面談では「SCHOOL GUIDE(重要事項説明書)」を基に、園の信条や教育目標、施設概要、職員体制、保育計画、1日の流れ、保育料金、園生活等の詳細を読み合わせ、読み合わせを確認した署名捺印を得ている。読み合わせ確認の署名捺印文書は保護者に写しを渡している。保護者から個別の質問に応じ、園生活の理解が深まるよう配慮している。
慣らし保育を実施し、子どもや保護者の不安やストレス軽減に努めている
利用開始時は保育時間を徐々に増やしていく慣らし保育を設け、子どもが無理なく園生活に慣れていけるよう配慮している。0歳児は1ヵ月、1歳児は2週間を目安として保護者の就労状況や子どもの様子で期間を決め、「プレケア予定表」で計画を立てている。慣らし保育期間はスキンシップを図り、子どもとの信頼関係を築くようにしている。職員間で子どもの様子を頻繁に伝え合い、子どもの生活リズムを大切にしている。保護者には連絡帳や降園時に口頭で、園での様子を伝え、不安なことなどは個別に聞き、安心して園生活ができるよう支援している。
子どもと保護者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
転園や卒園する際は保護者と個別面談の機会を持ち、不安なことは十分に相談に応じるようにしている。転園先には必要に応じ情報提供を行い、個々の子どもが適した支援が受けられるよう努めている。年長児は小学校の図工展に行く等交流を図り、保育要録を作成し、就学後も連携している。卒園後も園行事に招待し、子どもや保護者の悩みや不安が軽減できるようにしている。子どもが豊かで楽しい小学校生活ができるよう、保護者が学校に知っておいてほしいことなどを入学前に記入する就学支援シートについて保護者の理解を深めていくことを検討している。
1.サービスの開始にあたり保護者に説明し、同意を得ている
- サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を保護者の状況に応じて説明している
- サービス内容について、保護者の同意を得るようにしている
- サービスに関する説明の際に、保護者の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
- サービス開始時に、子どもの保育に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
- 利用開始直後には、子どもの不安やストレスが軽減されるように配慮している
- サービスの終了時には、子どもや保護者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
組織が定めた様式で記録し、個別ファイルや業務支援システムで全職員が確認している
児童票に基本情報、緊急連絡票に緊急時の連絡先、入園までの生活調査票に食事、睡眠、排泄、運動、発達等の子どもの状況が記録され、園内で情報共有している。食品調査票・食品摂取状況調査表は家庭での未食食品や離乳食の進み方を確認している。保護者からの提出書類は個別にファイルしている。入園面接時には提出された書類を確認し、家庭での食事状況、午睡をするかどうか、保護者の意向等を聞き取り、面談中の子どもの様子も記録している。こうした情報はパスワード管理している業務支援システムに記録し、全職員が確認できるようにしている。
全体的な計画を基に各指導計画を作成し、保護者には園だよりでねらいを伝えている
本部が理念、目標、保育方針を掲げた系列園共通の全体的な計画を立てている。全体的な計画を基にリーダーが年齢別目標を立て、養護、教育面の保育内容を盛り込み年間指導計画を作成している。年間指導計画を基に月間指導計画を立て、週案、日案に落とし込んでいる。年間指導計画は4期に分けて省察・自己評価項目に環境構成や子どもへの気づきを振り返るようにしている。月案は当月の振り返りを行い、子どもの様子等から次月の案に必要な活動を反映できるようにしている。保護者には園だよりを通じて月のねらいや子どもの成長を伝えている。
子どもの情報はICT化され、職員間の共有が図られている
登園時に保護者から得た情報や視診した子どもの様子と、降園時に保護者に伝える内容を「視診・伝言申し送り表」に記録し、伝え漏れがないようにしている。子どもの日々の様子は業務支援システムに記録し、各クラスのパソコンで確認できるようにしている。日々の情報や業務連絡などは各職員のスマホのグループウエアで見ることができ、情報共有を徹底させている。折り紙は2枚まで渡す等のルールや、お知らせ類などが各クラスの「周知ファイル」で確認できるようにしている。登園届等、保護者から求められた書式がすぐに渡せるよう纏めて綴じている。
1.定められた手順に従ってアセスメント(情報収集、分析および課題設定)を行い、子どもの課題を個別のサービス場面ごとに明示している
- 子どもの心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し把握している
- 子どもや保護者のニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
- アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.全体的な計画や子どもの様子を踏まえた指導計画を作成している
- 指導計画は、全体的な計画を踏まえて、養護(生命の保持・情緒の安定)と教育(健康・人間関係・環境・言葉・表現)の各領域を考慮して作成している
- 指導計画は、子どもの実態や子どもを取り巻く状況の変化に即して、保育の過程を踏まえて作成、見直しをしている
- 個別的な計画が必要な子どもに対し、子どもの状況(年齢・発達の状況など)に応じて、個別的な計画の作成、見直しをしている
- 指導計画を保護者にわかりやすく説明している
- 指導計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
3.子どもに関する記録を適切に作成する体制を確立している
- 子ども一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
- 指導計画に沿った具体的な保育内容と、その結果子どもの状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.子どもの状況等に関する情報を職員間で共有化している
- 指導計画の内容や個人の記録を、保育を担当する職員すべてが共有し、活用している
- 子どもや保護者の状況に変化があった場合の情報について、職員間で申し送り・引継ぎ等を行っている
- 子ども一人ひとりに対する理解を深めるため、事例を持ち寄る等話し合う機会を設けている
1.子ども一人ひとりの発達の状態に応じた保育を行っている
- 発達の過程や生活環境などにより、子ども一人ひとりの全体的な姿を把握したうえで保育を行っている
- 子どもが主体的に周囲の人・もの・ことに興味や関心を持ち、働きかけることができるよう、環境を工夫している
- 子ども同士が年齢や文化・習慣の違いなどを認め合い、互いを尊重する心が育つよう配慮している
- 特別な配慮が必要な子ども(障害のある子どもを含む)の保育にあたっては、他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう援助している
- 発達の過程で生じる子ども同士のトラブル(けんか・かみつき等)に対し、子どもの気持ちを尊重した対応をしている
- 【5歳児の定員を設けている保育所のみ】
小学校教育への円滑な接続に向け、小学校と連携をとって、援助している
【講評】
子どもが主体的に関わることを目指し、自ら選択できるように保育環境を整えている
子どもが周囲に関心を持ち、主体的に関わることを目指して、絵本や玩具は、子どもの手の届くところに配置し、自ら選択できる環境を用意している。また、ままごと・ブロック・絵本等の「コーナー保育」を取り入れ、子どもが望む遊びで遊べ、集中できる環境を整えている他、保育室には図鑑も置かれており、子どもが自分で調べられるようにもなっている。さらに、職員は、クラス会議や職員会議の機会や、ドキュメンテーション日誌などを活用し、子どもの状況を確認し合い、一人ひとりの子どもの全体的な姿を把握して保育活動を展開している。
異年齢保育を取り入れて、互いを尊重し、思いやりや憧れの気持ちを育てている
園では、クラス活動だけでなく異年齢保育を実施することで、子どもたちがさまざまな関わりが持てるようにしている。例えば、主に、3~5歳児クラスや早朝・延長時間に実践している他、2歳児と3歳児が一緒に散歩に行く等、保育活動の中に取り入れている。年が上の子どもは、年が下の子どもを思いやり、やさしく接したり、年が下の子どもは、年が上の子どもに憧れを持つ等、互いの違いを認め、尊重し合っている姿が見られている。また、統合保育も取り入れており、子どもが互いを思い合い、成長できるような支援を心がけている。
子ども同士のトラブルは、双方の気持ちを受容し、丁寧な関わりで仲直りに導いている
自我が育っていく発達の過程において、子ども同士のトラブルが生じることがあり、その場合は、まずケガの処置を行い、子どもの気持ちを受け止めながら、お互いが納得できるように話し合うようにしている。低月齢児は、自分の伝えたいことを言葉でうまく表現できないため、職員が気持ちを代弁し、幼児は、じっくり話を聞いて、気持ちを汲み取る言葉かけを行い、子ども同士で解決できるように働きかけ、子どもを見守っている。また、保護者には、年2回の「クラス懇談会」でその年齢の発達を事前に伝え、共通認識を図るように努めている。
2.子どもの生活が安定するよう、子ども一人ひとりの生活のリズムに配慮した保育を行っている
- 登園時に、家庭での子どもの様子を保護者に確認している
- 発達の状態に応じ、食事・排せつなどの基本的な生活習慣の大切さを伝え、身につくよう援助している
- 休息(昼寝を含む)の長さや時間帯は子どもの状況に配慮している
- 降園時に、その日の子どもの状況を保護者一人ひとりに直接伝えている
【講評】
登降園時は、保護者とのコミュニケーションに努め、子どもの姿を共有している
生活の連続性に配慮し、登園時には、保護者に口頭で家での様子や体調の確認するとともに、子どもに変化がないか顔色・外観など目で確認する「視診」を行っている。得られた情報は「視診表」に記入して、職員間で共有しながら1日の保育にいかしている。また、降園時は、1日の活動の様子や体調、食欲、子どもの姿をとらえたエピソード等、家庭での生活へとつなげるための伝達に努めている。時間がとれる降園時にじっくり話し、保護者とのコミュニケーションをとるようにしており、その中で悩みなどを聞き、園で対応できることの有無を確認している。
基本的生活習慣の獲得は、子どもの発達に合わせて家庭と連携を図って進めている
基本的生活習慣の獲得は、子ども一人ひとりの発達状態に合わせ、意欲的に身につけられるように、家庭と連携を図っている。例えば、食事は、職員がスプーンや箸の持ち方、姿勢、マナー等、さまざまなことを伝えており、着替えは、ズボンの持ち方・あげ方からはじめて、達成感が得られるようにしている。また、排泄の自立は、子どものペースに合わせて、トイレに行くところから一歩一歩取り組んでいる。園は、子どもの気持ちを大切に支援している他、保護者には、連絡帳アプリや登降園時に口頭で進捗状況を伝え合い、家庭と協力しながら進めている。
午睡は、子ども一人ひとりのペースに合わせて、柔軟に対応している
午睡は生活リズムを構成する重要な要素であるため、連絡帳アプリや登園時に保護者から口頭で確認した情報をもとに、子どものその日の状況や年齢・発達を考慮しながら支援している。特に、乳児を含む低年齢児は個別性が高いため、必要があれば午前睡を取り入れる等、子どものペースに合わせた対応をしている。また、静かで心地よい環境の下で、子どもが心身の疲れを癒すことができるように、保育室内の環境を整えている。さらに、5歳児は、1月2週目頃より午睡を減らし、保育時間に変えて、就学に備えている。
3.日常の保育を通して、子どもの生活や遊びが豊かに展開されるよう工夫している
- 子どもの自主性、自発性を尊重し、遊びこめる時間と空間の配慮をしている
- 子どもが、集団活動に主体的に関われるよう援助している
- 子ども一人ひとりの状況に応じて、子どもが言葉(発声や喃語を含む)や表情、身振り等による応答的なやり取りを楽しみ、言葉に対する感覚を養えるよう配慮している
- 子どもが様々な表現を楽しめるようにしている
- 戸外・園外活動には、季節の移り変わりなどを感じとることができるような視点を取り入れている
- 生活や遊びを通して、子どもがきまりの大切さに気付き、自分の気持ちを調整する力を育てられるよう、配慮している
【講評】
子どもの「やりたいこと」を大切に、集中して遊びこめる時間と空間づくりに努めている
子どもの自主性・自発性を尊重して、園では、子どもたちの声に耳を傾け、定期的に保育室内の環境整備を図り、玩具や絵本の見直しを行い、子どもが遊びこめる環境作りに取り組んでいる。ままごと・絵本・ブロック等、集中して遊べる「コーナー保育」を設定することで、子どもは自由に子どもが遊びを選択している。また、「やりたくなる」ような仕掛け作りを施し、導入をしっかり取り入れて、興味関心がわくようにしている。さらに、子どもが遊びの中で作った作品は、すぐに解体せず、金曜日まで保管する等、満足感を得られる支援を心がけている。
子どもが楽しめるように、音楽・造形・運動等、さまざまな表現活動を実施している
日々の保育活動の中で、絵本や紙芝居の読み聞かせや手遊び、わらべ歌を積極的に取り入れ、職員はたくさん語り掛け、子どもが楽しく発語できるようにして、言葉による感覚を養っている。また、子どもが音楽、造形、身体を通した表現活動等、多様な表現を楽しむため、音楽では、リトミックを行い、カスタネット・すず・トライアングル等の楽器を演奏したり、造形では、季節や子どもの発達に合わせた制作活動があり、アートの日も設けている。さらに、小麦粘土、片栗粉スライム、ゼリー寒天、氷等を使った感触遊びも取り入れ、子どもの五感を育んでいる。
戸外・園外活動を積極的に取り入れて、子どもの興味・関心を広げる体験につなげている
子どもが豊かな経験ができることを目指して、天気の良い日には、園庭をはじめ、散歩、近隣の公園に積極的に出かけている。特長的なのは、園庭の環境で、さまざまな木々が植えられ、虫もたくさん生息しており、自然豊かな中で、子どもは自然現象や自然物を体験し、その中での発見も多くなっている。知らない虫をみつけると、保育室にある図鑑や虫のポスターを見て調べる等、虫探しも楽しんでいる。今回の利用者調査結果でも、自然や社会と関わる機会は十分であると回答した全員が答えており、満足度は高くなっている。
4.日常の保育に変化と潤いを持たせるよう、行事等を実施している
- 行事等の実施にあたり、子どもが興味や関心を持ち、自ら進んで取り組めるよう工夫している
- みんなで協力し、やり遂げることの喜びを味わえるような行事等を実施している
- 子どもが意欲的に行事等に取り組めるよう、行事等の準備・実施にあたり、保護者の理解や協力を得るための工夫をしている
【講評】
子どもが楽しめるように、年間を通して、多彩な行事を季節に合わせて実施している
子どもが興味・関心を持ち、保護者が交流を図り、園と相互理解できるように、年間を通して、多彩な行事を実施している。また、行事は、年間を4期に分け、保育目標に、安心・楽しさ・発展・達成を掲げ進めており、イベント計画書を立て、評価・反省を行いながら、次回の実施につなげている。内容としては、七夕・サマーフェスタ、運動会、遠足、クリスマス会、お正月、節分、ひな祭り等、日本の伝統行事や季節の行事を織り交ぜながら、取り組んでいる。現在、運動会は、過度に緊張せず、行事を子どもが楽しめるように子どもだけで実施している。
運動会やクリスマス会は、皆で協力して、やり遂げた達成感が得られるようにしている
園は子どもの意見を大切に行事を組み立てており、子どもの声を傾聴し、行事に取り入れている。例えば、年長児は、クリスマス会の劇では自分たちで考えた劇や出し物をするなど企画から参加し、やり通す力がつくようにしている。また、みんなで協力し合い、やり遂げた喜びや楽しみを味わえる行事として、運動会、クリスマス会、卒園制作等があり、子ども達は、友達との絆を深め、達成感や満足感を得ている。さらに、クリスマス会は、保護者の前で、歌や劇等さまざまな形で成長を披露しており、一生懸命取り組んでいる子どもの姿がある。
行事は、保護者の理解や協力を得て、子どもの意欲を引き出している
保護者には、パンフレットや、「SCHOOL GUIDE(重要事項説明書)」で年間行事予定を知らせる他、年間行事計画、毎月の園だより、連絡帳アプリ、登降園時に口頭で伝え、共通理解を図っている。園だよりはその月と翌月の2ヵ月間の予定を掲載している。また、子どもが意欲的に行事に取り組めるように、行事の日の登園時間の変更・遠足の日の弁当作り・衣装や持ち物の準備等、協力を依頼している。保護者には、練習している様子や、頑張っている姿を共有し、家庭でも話題にして褒めてもらえるように声をかけ、子どものやる気につなげている。
5.保育時間の長い子どもが落ち着いて過ごせるような配慮をしている
- 保育時間の長い子どもが安心し、くつろげる環境になるよう配慮をしている
- 保育時間が長くなる中で、保育形態の変化がある場合でも、子どもが楽しく過ごせるよう配慮をしている
【講評】
保育時間の長い子どもが安心して過ごせるように、家庭的な環境構成に努めている
保育時間が長い子どもが安心してくつろげるように、早朝時間や延長時間は、人数や年齢に合わせた保育室や、ゆったりと過ごせる空間等、家庭的な環境を準備している。また、乳児クラスからと幼児クラスからそれぞれ職員を配置したり、固定の非常勤職員を配置することで、安心感につながっている。長時間になると、気持ちの変化や疲れも出やすいため、個別にじっくり話を聞く機会を持ち、スキンシップを図りながら、子どもの気持ちを傾聴している。なお、スポットで利用する子どもと職員の信頼関係構築のための対策を検討しており、今後が期待される。
延長時間は、子どもが楽しめる玩具を準備して、保育活動を展開している
園は、7時30分からの早朝保育、18時31分~20時30分までの延長保育を行っており、延長保育は、1歳児より利用が可能である。また、在園時間が長くなる中でも、子どもが楽しく遊べることを目指して、飽きがこないよう、子どもがやりたい遊びや新しいものも取り入れている。例えば、幼児が普段使用しない乳児クラスの玩具で遊んだり、乗り物やプラレール等、自分の好きなお気に入りの玩具やカードゲームやパズルなど少人数で集中して遊べるもの等、子どもの遊びたいものを聞きながら、楽しめる工夫をしている。
6.子どもが楽しく安心して食べることができる食事を提供している
- 子どもが楽しく、落ち着いて食事をとれるような雰囲気作りに配慮している
- メニューや味付けなどに工夫を凝らしている
- 子どもの体調(食物アレルギーを含む)や文化の違いに応じた食事を提供している
- 食についての関心を深めるための取り組み(食材の栽培や子どもの調理活動等)を行っている
- 保護者や地域の多様な関係者との連携及び協働のもとで、食に関する取り組みを行っている
【講評】
行事食や「ランチトリップ」を取り入れて、子どもが楽しく食事が摂れるようにしている
栄養士が、子どもの発達に合わせて、旬の食材を使った季節感のあるメニューを作成し、ハロウィンやクリスマス等は、行事食も取り入れ、毎月末に翌月のメニューを保護者へ知らせている。現在は、密にならないよう時間を決めて、その中で、職員も一緒に食べており、食事のマナーを覚えたり、会話を楽しむことができている。また、子どもが食事を通して、異文化に触れられるように、「ランチトリップ」を実施しており、外国の食べ物や、他県の郷土料理を、昼食やおやつに提供することで、遊びや生活習慣を知る機会となっている。
子どもの個別の状況に合わせて、安心・安全な食事の提供に努めている
子どものその日の体調やアレルギー・食文化を把握して、個別の状況にあった食事提供に努めている。栄養士が保育室に入り、子どもの食べ具合を確認したり、給食会議で意見を伝え合い、食事提供にいかしている。また、初めて口にする食材を「食品調査票」で確認する他、アレルギーのある場合は、年に一度の医師の診断に基づく、「保育所におけるアレルギー疾患生活管理指導表」を踏まえて、除去や代替で対応している。献立のアレルゲンに印をつけて確認し、提供時は、トレーや食器の色を変え、ダブルチェックを行う等、対策を講じている。
栽培活動や調理保育等、さまざまな取り組みで、子どもの食への興味・関心を深めている
食育活動として、食育実施計画書に基づき、年齢に合わせた栽培活動や調理保育を行っている。栽培活動では、じゃがいも、とうもろこし、枝豆、ピーマン等、夏野菜を栽培し、水やり、収穫、食するまでの一連を体験する他、幼児は、保護者に教えてもらった生パスタ作り、上白糖と黒糖の2種を使った梅ジュース作り等の調理保育を実施している。また、食育は調理保育だけにこだわらず、野菜の皮むき、しめじほぐし、キャベツちぎり、夏野菜スタンプ、太刀魚の解体、イチゴ狩り等、さまざまな取り組みを取り入れて、子どもの食への興味・関心を深めている。
7.子どもが心身の健康を維持できるよう援助している
- 子どもが自分の健康や安全に関心を持ち、病気やけがを予防・防止できるように援助している
- 医療的なケアが必要な子どもに、専門機関等との連携に基づく対応をしている
- 保護者と連携をとって、子ども一人ひとりの健康維持に向けた取り組み(乳幼児突然死症候群の予防を含む)を行っている
【講評】
子どもが健康や安全に関心を持ち、病気やけがの予防ができるように働きかけている
子どもが自分の健康や安全に関心を持ち、病気やけがを予防・防止するため、日常の保育活動の中で、職員はその都度声をかけ、子どもにわかるように理由とともに伝えており、子どもは自分の健康や安全に対しての理解を深めている。また、看護師を中心とし、「年間保健計画」に基づき、手洗い指導や歯磨き指導、病気やケガについての保健指導を絵本やスライドを活用しながら行っている。さらに、自分の身を守るために、プライベートゾーンについての保健指導も実施しており、今後は、保護者向けの性教育の講習会も検討しており、期待される。
子どもの心身の健康を維持するため、嘱託医をはじめ医療機関との連携に努めている
園では、毎月の身体測定に加え、0歳児は毎月、幼児は年2回それぞれ、嘱託医による健康診断を行い、健診結果は、「健康記録」に記録して、子どもの健康管理に努めている。また、嘱託医とは常日頃から連携を図っており、急な体調変化があった場合等には、看護師や園長から連絡し、助言をもらえる環境が整っている。さらに、医療的ケアが必要な子どもについては、その必要がある場合は、保護者に同意を得て、医療機関と連携を取り、それぞれの子どもに合った適切な対応ができるよう心がけている。併設している重症心身障がい児施設とも協力関係にある。
家庭とは情報を提供し、連携を図りながら、子どもの心身の健康維持に取り組んでいる
子どもの健康に関しては、保護者から登降園時等に情報収集するとともに、園から保護者へは、「ほけんだより」を発行して、「ほけんのお知らせ」を玄関に掲示する等、子どもの健康や安全に関する情報提供を行っている。また、日頃から健康面の悩みは、職員や看護師と保護者で共有し解決できるようにしている。乳幼児突然死症候群の防止については、保護者に注意を喚起している他、園では、0歳児は5分ごと、1、2歳児は10分ごと、幼児は30分ごとの午睡チェックを行い、確認する対策を講じている。さらに、0歳児は、午睡センサーも導入している。
8.保護者が安心して子育てをすることができるよう支援を行っている
- 保護者には、子育てや就労等の個々の事情に配慮して支援を行っている
- 保護者同士が交流できる機会を設けている
- 保護者と職員の信頼関係が深まるような取り組みをしている
- 子どもの発達や育児などについて、保護者との共通認識を得る取り組みを行っている
- 保護者の養育力向上のため、園の保育の活動への参加を促している
【講評】
個々の家庭の状況に寄り添いながら、保護者の子育てを支えている
保護者の就労状況、子育ての悩みはさまざまであるため、個々の事情を踏まえて、気持ちに寄り添った対応を心がけている。入園前面談で、園長は、保護者の就労状況や勤務時間・通勤時間、職場環境を聴き取りながら、保育時間を決定している。また、園は、月極延長保育と都度延長保育、土曜保育、一時保育サービスの体制を準備しており、急な延長保育の対応や土曜保育の受け入れも可能となっている。安心して子育てができるように、日々、保護者の子育ての不安や悩みを聴き取り、できうる対応を検討しながら、保護者を支えている。
連絡帳アプリや毎日のコミュニケーションにより、保護者との信頼関係を構築している
保護者と園の信頼関係を深める取り組みとして、連絡帳アプリのやりとりや登降園時の対面でのコミュニケーションがある。連絡帳アプリは、家庭と園の双方が、子どもの状況やコメントを記入しており、園は子どもの成長を感じられたことや、保護者からの質問や子育ての悩み等が書かれた場合は、気持ちに寄り添いながら回答をしている。また、毎日の登降園時は積極的な明るい挨拶と声かけを励行して、信頼関係の構築に努めている。降園が重なってしまうと、保護者とのやりとりは難しくなってしまうため、偏りがないような対応の検討に期待したい。
子どもの発達や育児を共有しながら、保護者の養育力向上を図っている
子どもの発達や育児について、保護者と園の共通認識を図るために、園だよりや、ほけんだよりを定期的に発行している。また、保育参観や保育参加・保護者面談・クラス懇談会・運営委員会・行事等の参加を促し、子どもの成長や発達、育児について説明し、理解を深めている。園内には育ちや学びの記録である、「ドキュメンテーション」を掲示して、保護者と子どもの日々の姿の理解を深めている。さらに、クラス懇談会では、発達や育児のアンケートを取り、「子どもが夜、寝ないときどうしたらよいか」等の質問に対して、丁寧な回答をしている。
9.地域との連携のもとに子どもの生活の幅を広げるための取り組みを行っている
- 地域資源を活用し、子どもが多様な体験や交流ができるような機会を確保している
- 園の行事に地域の人の参加を呼び掛けたり、地域の行事に参加する等、子どもが職員以外の人と交流できる機会を確保している
【講評】
地域資源を活用し、子どもがさまざまな体験や交流ができるように支援している
子どもが地域資源を活用する機会として、散歩や近隣の公園等の戸外活動をはじめ、図書館の利用、消防署への訪問等がある。また、月2回夕方に地域住民による読み聞かせの会を実施したり、和紙研究をしている地域住民の指導の下、和紙漉き体験を行う等、子どもが職員以外のさまざまな世代の地域住民と関わるの中で、楽しみ、興味の持てる貴重な体験ができている。また、地域の園と年長児は交流を図っており、同じ小学校へ就学する子どもの輪を広げるためにも、他の保育園との交流を促進したいとしており、今後が期待される。
園庭開放や一時保育等の子育て支援事業で、地域の子どもと子育て家庭を支援している
園は地域との関わりを深めており、それをいかして、子どもたちがさまざまな体験ができるようにしている。例えば、地域のハロウィンイベントのチェックポイントに園が参加することで、地域住民が来園し、子どもは職員以外の人との交流ができるようになっている。また、地域に出向く活動としては、地域のお祭りやイベントに参加している他、公園のゴミ拾い活動を実施したり、地域事業の「おさがリサイクル」にも参加している。さらに、園に地域住民を招くものとして、一時保育や園庭開放、ランチトリップへの招待がある等、活発に取り組んでいる。
【講評】
個人情報の適正管理、使用等を説明し、保護者の同意を得るようにしている
個人情報の管理、収集、利用、開示について法人のホームページでプライバシーポリシーとして掲載している。重要事項説明書で個人情報について収集した情報の厳重管理、サービス利用に必要なことでの収集、利用目的の明示、開示要件を記載し、保護者の同意を得ている。保育のケガや病気における使用、保育活動中の写真や動画等を園内研修、ホームページ、園内掲示物に使用する場合において「承諾書」で保護者の同意の有無を確認している。さらに園内外での保育活動中の写真を写真業者に掲載することの承諾書でも保護者の同意を得るようにしている。
子どものプライバシーや羞恥心に配慮しているが、さらなる取り組みが期待される
子どもにプライベートゾーンを自分だけの大切な身体の場所と伝え、着替えは上着をぬいだら着替えを着る等、援助している。排泄の失敗には子どもの気持ちに寄り添い、速やかに対応している。乳児用トイレは安全のためドアをつけていないが、幼児用トイレはドアをつけ個室にしている。トイレの入り口のドアを開放している様子が見られたが、外部から見えてしまうため、仕切りなどを設けることが望まれる。おむつ交換は子どもに予告し寝かせ、目と目を合わせて行うことを基本とするが、子どもに立たせて行う場合でも同様の過程で取り組まれたい。
人権擁護の意識を高め、子どもの意思を尊重した支援に努めている
全国保育士会の「人権擁護のためのセルフチェックリスト」を活用し、子どもを尊重することや人権擁護の意識を高めている。年4回「シアワセに育ち合うチェックリスト」で食事、排泄、睡眠、保護者対応等の援助方法を確認し、できている・できていないだけではなく、関わり方や言葉の使い方、保護者の価値観を尊重しているかを考え、職員同士で話し合う機会を設けている。虐待防止や育児困難家庭の支援は職員の情報共有を徹底し、共通認識を持ち援助できるようにしている。子ども家庭支援センターや児童相談所等、関係機関と連携した支援に努めている。
1.子どものプライバシー保護を徹底している
- 子どもに関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、保護者の同意を得るようにしている
- 子どもの羞恥心に配慮した保育を行っている
2.サービスの実施にあたり、子どもの権利を守り、子どもの意思を尊重している
- 日常の保育の中で子ども一人ひとりを尊重している
- 子どもと保護者の価値観や生活習慣に配慮した保育を行っている
- 虐待防止や育児困難家庭への支援に向けて、職員の勉強会・研修会を実施し理解を深めている
【講評】
法人マニュアル、独自の手順書等が整備され、保育業務の標準化に努めている
法人作成の「保育ガイドブック」で基本的な考え方や業務手順、職員の心得等を示し、入職時にガイドブックを基に研修を受け、入職後も見直しができるよう、職員が個々に所持している。心肺蘇生法、異物による窒息死を防ぐ援助方法、子どもの検温基準、呼吸・目口鼻皮膚等の症状チェックをフローチャート化し保育室に貼り、緊急時に迅速に対応できるようにしている。今年度、「入職時チェックシート」を作成し、園長・主任・看護師の役割や、早番遅番業務、ドキュメンテーションの作り方等を入職した職員に分かりやすく示し理解が深まるようにしている。
マニュアル類は定期的に見直し、保護者からの意見や要望にも対応している
法人作成のマニュアルは法人が定期的に見直し、園独自の手順書類は年度末に確認・見直しを行っている。「SCHOOL GUIDE(重要事項説明書)」は年度末までに見直し、改善内容を法人理事長や系列園の園長、主任が出席する会議に諮り、入園時に配付できるようにしている。保護者会や運営委員会、連絡帳等から寄せられる保護者の意見や要望の中で、園内で改善できる内容は職員会議等で検討し、改善策を伝えている。利用者調査の「要望や不満への対応」に対して、84%の保護者が肯定し、「質問にも時間を作り説明してくれる」等の意見がある。
「保育ガイドブック」等を活用し、保育の質をより高めることが期待される
入職時に配付された保育全般の基本が示された法人の「保育ガイドブック」を日常的に手引書として活用しきれていないことを課題としている。ガイドブックの基本事項を現場の保育活動に照らし合わせ、各職員が援助を振り返ることは、保育サービスの質を高めることにつながる。職員異動などから中堅層の育成中であるため、標準的な業務水準を見直す取り組みは園長が主導し、全職員での取り組みとして浸透していないようにうかがえる。職員会議等でガイドブックの読み合わせを行う等、マニュアル類を活用し、保育の質をより高めることが期待される。
1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
- 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
- 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
- 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や保護者等からの意見や提案、子どもの様子を反映するようにしている
事業者のコメント
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【講評】
関係各者に、法人・園が目指す保育の理念・目標・方向性などの周知に努めている
「SCHOOL GUIDE」には、法人理念・ケンパの信条・保育方針・保育目標・運営方針・保育計画が明示されている。さらに園玄関には法人の創設スローガンが掲示されており、法人・園が実施する保育の内容や特性、目指す方向性や考え方、姿勢を読み取ることができる。職員は入職時にガイドブック研修を受講し、また集合研修などで保育理念と運営方針などの確認を行い、園では保育計画の見直しなどを通じて理念や基本方針の理解浸透に努めている。保護者などには、ホームページやパンフレット、「SCHOOL GUIDE」などで周知している。
園長・経営層は職員一人ひとりに進むべき方向性を示しリーダーシップを発揮している
法人主催の施設長会議、リーダー会議にて、「職務一覧表」「職務分掌」その他資料により法人組織における各職務の役割や責任、業務内容などを明示し説明している。園長や主任はそれを自園に持ち帰り、経営層の役割や責任、具体的な業務などを職員に示し周知するように努めている。「入職時確認シート」(新卒用、中途用)にて、職員は自身の目標や希望を明確に表記するとともに、組織における自身の立ち位置などを確認している。園長はじめ経営層は職員面談を通じて職員一人ひとりに対して、進むべき方向性を示しリーダーシップを発揮している。
重要な案件については、既定の社内フローに沿って情報の開示を行っている
重要な案件については、法人の施設長会議を中心にあらかじめ定められた社内フローに沿って情報の開示を行っている。法人全体に関する重要な案件は理事会や施設長会議で検討し決定され、その決定された内容と決定経緯などは、園長より園のリーダー会議や職員会義などで全職員に伝達される。非常勤職員や途中入職者への伝達に時差が生じることがあり、現在園で課題として改善策を検討中である。保護者への連絡は、運営委員会を通じて情報共有しているが、伝達内容によっては連絡帳アプリで通信したり、園内掲示にて伝達している。