評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
1) (理念) 子どもの個性を伸ばし、自主性を育て、人間豊かな社会生活を送れる基礎を培う
2) (方針) 保育の専門性を有する職員が保育園の環境の下で、生命の保持および情緒の安定を図り、養護および教育を一体的に行う
3) (目標)ー、自分の気持ちを素直に表現できる子
ー、見たり聞いたり考えたりする子
ー、周りの人を大切に思える子
ー、「何でもやってみよう」とする子
4) (ビジョン) 人との関わりの心地よさや探求心、意欲、表現力など生きていく上で大切な力が育つよう、一人ひとりの子どもの育ちを家庭と共に支えていきます
5)(指命)
・子どもの気持ちに寄り添い、共感しながらその子の最善の利益を守ること
・生命の保持と情緒の安定を図り、様々な活動を通して発達を支援していくこと
・地域社会の中の福祉施設として、地域を支え、支えられる関係であること
・保護者との信頼関係を基盤に、共に育てていくという姿勢であること
職員に求めている人材像や役割
・人権を尊重し子どもの心に寄り添い、子どもの最善の利益と安心安全に過ごせる保育ができる。
・心身共に健康で、倫理観があり、仲間と共に考え、力を合わせてよりよい保育を目指せる。
・保護者の思いに寄り添い、信頼関係を築き、共に子どもの成長を喜び合える。
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
・専門職として、自己研鑽に励み、職務を遂行することへの責任と自覚を持つ。
・全ての職員が、子どもの安心安全な保育提供の為に、職員全体でチームワークよく仕事を進める。
・江戸川区職員としての自覚を持ち、公共の福祉の為に誠実に尽力できる。
全体の評価講評
特によいと思う点
個人情報保護等の観点から、ウェブサイトを活用した情報発信が難しい状況にあっても、園での活動や保育の意図を保護者に伝えるために工夫を凝らしている。園行事、プール、運動遊び等の写真を散りばめた壁新聞を作成し、年間を通じて定期的に更新している。テーマや構成を考え、子どもの姿に込められた意味を記載し、そのコメントを読んだ保護者の感想は、紙面を飾るように全文が貼られている。園と保護者が子どもの育ちの過程での学びを丁寧に見取り、成長を実感することで保護者とのより良い関係を築き、連携した質の高い取り組みとなっている。
園は保護者の理解と信頼が深まる取組みに努め、子どもの成長を促す保育を工夫して実施し、幼児組担任がシャッフルして保育し、他クラスの子どもの様子も保護者に伝えている。職員が応援し合う職場風土があり、今年度実施したアンケートでは、ほぼ全員が風通しの良さを良い点として上げている。園長は特に会計年度任用職員に意識して声掛けし、相談しやすい雰囲気づくりに努めている。こうした取組みにより園全体が信頼関係で結ばれていることは、利用者調査での回答率や満足の割合の高さ、職員自己評価での肯定率の顕著な高さに明瞭に表れている。
乳児は個別連絡ノート、幼児は健康観察表を用いて、家庭での子どもの状況を把握している。日々の子どもの状況を昼礼で報告し、記録している。保育日誌には、活動、ねらい、視診、実践、子どもの姿、反省・評価を記入している。1、2歳児は個別記録の欄があり、養護、教育、保育士の関わりについて記録している。日誌の作成に当たり、幼児期の終わりまでに育って欲しい10の姿を念頭に置き、記述内容に関してどの項目が当てはまるのか番号を振るなど、職員が常に意識できるようにしている。子どもの姿を良く観察し、丁寧な記録作成につなげている。
さらなる改善が望まれる点
園では、正規職員の保育士以外にも、多くの会計年度任用職員が保育にあたっている。園全体で保育の質を高めるために、会計年度任用職員を対象にした研修を実施したり、正規職員を含む小グループでの討議を行うなど、人材育成に努めている。今後も、保育の質を向上させていくためには、こうした会計年度任用職員の育成への取り組みをさらに充実させていくことが期待される。時間の設定や、カリキュラムや資料作成において工夫を図り、育成に向けた取り組みのさらなる充実につなげていくことに期待したい。
園は、区の長期計画に基づき令和5年度から7年度までの3ケ年計画を策定し、当計画に基づき当年度の事業計画を策定している。8つの係目標・重点課題ごとに具体的な取り組み内容を掲載し、取り組み内容ごとに担当者を明記し、一定の実効性を確保している。また、年度末に係目標ごとに評価・反省・課題抽出を行い、次年度計画に反映させており、計画的な推進に努めている。今後は、計画に実施時期や、できる限り数値目標を設定し、それらに基づいて年度途中での進捗状況確認を行うなど、更に実効的・計画的に事業計画を推進していくことに期待したい。
ヒヤリハット報告を施行し、発生すると直近の昼礼で共有している。ヒヤリハット報告書は、園長の指示のほか、職員が自主的に作成している。報告件数は、今年度11月16日までで16件で月平均2.2件である。クラス別、事象別等の集計分析は行っていない。ヒヤリハットは、事故防止のための日常的な職員の気づきであり、園長は職員に、小さなことでも報告するように促している。今後職員の自主的な報告を促進するため、報告基準をより明確、具体的に示すことで、報告を更に広く多く集めて集計分析し、事故防止に万全を期していくことを期待したい。
事業者が特に力を入れている取り組み
園の自己評価を毎年実施している。課題・目標→取り組み→結果、という視点に沿って、園全体で保育について振り返り、改善につなげている。例えば、「体を動かす」という課題・目標を設定し、段差ジャンプや巧技台など、年齢ごとに子どもの状況に応じた運動を保育の中に取り入れている。取り組みを進める中で、毎朝のラジオ体操を園全体で実施するようになり、5歳児は好きなクラスに移動し、小さい年齢の子どもに手本を示している。こうした改善を進めるに当たり、園では職員間の連携を重視しており、園内研修によりチームワーク向上を図っている。
区の食育キャラクターを活用した取り組みを通して、楽しく食べながら食への関心や意欲を育てている。「あかべえ」は体を作り「きさく」は熱や力の基になり「みどすけ」は体の調子を整える事を伝えている。廊下に設置の「ぺろんちゃんすごろく」はその日の残食をバケツの色(青黄赤)で進む簡単なルールであり、毎日、3.4.5歳児は食事やすごろくを楽しみにしている。「食べられる物が増えて嬉しい」「食べることでゴミが減るんだね」等喜び合っている。保護者にも掲示やお便りで共有し食習慣の確立に繋げている。
1~2歳児の保育参観は職員と同様にエプロンを着用し、隠れて普段の様子を見てもらい保護者の安心や園の保育への理解を得ている。臨床心理士による幼児期の子どもの発達をテーマにした育児講座の開催、園の保育士の育児相談を通じて、保護者の養育力向上を図っている。地域の親子を招いて毎月実施している「カンガルーくらぶ」は、好評が寄せられ繰り返しの参加者が増えている。担当職員が中心となり、自主的に計画・実施・評価を行ない、認可保育園に課せられた在園の保護者及び地域の保護者の子育てを支援する役割を果たしている。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:全園児世帯の保護者を対象とした。
- 調査方法:アンケート方式
Webによるアンケート調査は、QRコードを記載した案内文を配布し、回答が直接評価機関に届くようにした。
また、紙での回答を希望される方については、アンケート用紙を配布し、記入後は返信用封筒に入れ、評価機関へ直接返送とした。 - 有効回答者数/利用者家族総数:75/87(回答率 86.2% )
調査対象87名のうち、75名から回答を得ることができた。満足度の高い項目として、「保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか」「保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか」「施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか」「病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか」「子どもの気持ちを尊重した対応がされているか」などがあげられる。
総合的な満足度では、71名が「大変満足、満足」、3名が「どちらともいえない」、1名が「不満、大変不満」と回答している。また、「子どもが笑顔で楽しそうに登園しているので、安心です」「職員は明るく話しやすく、子どもものびのびと成長しています」「室内室外問わずたくさん遊ばせてくれます」「日頃の様子を聞ける機会が増えると嬉しい」などのコメントがあがっている。
アンケート結果
1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
73名が「はい」、2名が「どちらともいえない」と回答している。 「友達との関わりの中でたくさん経験できていると思います」「身体的にも情緒的にもたくさん吸収し成長しています」「外遊びや植物を育てるなど心身共に健やかに成長していると感じます」などのコメントがあがっている。
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
72名が「はい」、3名が「どちらともいえない」と回答している。 「手先や体を使う遊びをしてくれています」「子ども一人ひとりに合わせて活動してくれています」などのコメントがあがっている。
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
64名が「はい」、6名が「どちらともいえない」と回答している。 「世界の食事や郷土料理がメニューに取り入れるなど工夫されています」「手作りのおやつを喜んで食べているようです」「アレルギー食や刻み食など、子どもに合わせて丁寧に対応されています」「おやつの内容について検討してほしい」などのコメントがあがっている。
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
58名が「はい」、12名が「どちらともいえない」、3名が「いいえ」と回答している。 「季節ごとの制作やお祝いごとをしてくれ、十分機会が確保されていると思います」「いろんな虫の飼育や、荒川へ散歩するなど四季を感じられる活動をしてくれます」「低年齢の子どもにも、自然などと触れ合う機会が増えると嬉しい」などのコメントがあがっている。
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
59名が「はい」、4名が「どちらともいえない」、2名が「いいえ」と回答している。 「相談しやすい環境です」「柔軟に対応してくれ助かります」「そういう機会がありません」などのコメントがあがっている。
6.安全対策が十分取られていると思うか
61名が「はい」、13名が「どちらともいえない」、1名が「いいえ」と回答している。 「保育園への出入り口の施錠が心配なので、保護者への周知を徹底してほしい」などのコメントがあがっている。
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
57名が「はい」、13名が「どちらともいえない」、3名が「いいえ」と回答している。 「保育参観の日程が調整しやすいです」「日程については十分配慮されていると思います」「行事のお知らせはもっと早めにほしい」などのコメントがあがっている。
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
63名が「はい」、8名が「どちらともいえない」、1名が「いいえ」と回答している。 「信頼関係はあるが、先生が忙しく、相談する機会がなかなか取れない」などのコメントがあがっている。
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
72名が「はい」、3名が「どちらともいえない」と回答している。 「十分にきれいしてくれていると思います」などのコメントがあがっている。
10.職員の接遇・態度は適切か
66名が「はい」、8名が「どちらともいえない」、1名が「いいえ」と回答している。 「皆さん優しいです」「挨拶や言葉遣いに関して気になることがあります」などのコメントがあがっている。
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
69名が「はい」、2名が「どちらともいえない」、1名が「いいえ」と回答している。 「体調崩したときに適切なアドバイスをもらえました」「臨機応変に対応してくれていると思います」「体調不良の際は、もう少し早めに連絡してほしい」などのコメントがあがっている。
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
53名が「はい」、11名が「どちらともいえない」、1名が「いいえ」と回答している。 「双方の言い分を聞き、言葉にして対応してくれていると思います」「トラブルがあったときは子ども達にきちんと指導してくれます」「経験がありません」などのコメントがあがっている。
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
68名が「はい」、6名が「どちらともいえない」と回答している。 「子ども一人ひとりに寄り添い、根気よく対応してくれています」「子どもの話をよく聞いてくれています」「先生によって対応が違います」などのコメントがあがっている。
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
61名が「はい」、4名が「どちらともいえない」、1名が「いいえ」と回答している。 特に、コメントは見られなかった。
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
66名が「はい」、6名が「どちらともいえない」、2名が「いいえ」と回答している。 「お便りを楽しみに読んでいます」「問題ありません」「年齢が上のクラスになると、個々の様子が聞きにくい」「日頃の様子をもう少し話せる機会があると嬉しい」などのコメントがあがっている。
16.利用者の不満や要望は対応されているか
58名が「はい」、9名が「どちらともいえない」、1名が「いいえ」と回答している。 「要望は伝えたことはあります」「特に不満はありません」などのコメントがあがっている。
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
45名が「はい」、16名が「どちらともいえない」、4名が「いいえ」と回答している。 「掲示されています」などのコメントがあがっている。
組織マネジメント分析結果
◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合は
で、実施できていない場合は
で表しています。
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
- 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
- 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
- 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
多くの手段で利用者の意向を把握し、サービス向上に生かしている
利用者の意向を把握する手段として、保護者会、個人面談、園長との面談、行事の感想、保育参観の感想、連絡ノート、意見箱、第三者評価に伴う利用者調査と、多くのものがある。保護者の意向を取り入れて改善した最近の事例として、コロナ禍で少なくなっている散歩を増やしてほしいとの要望に基づき、今年度は週1回以上の散歩を目標にしている。また、地域福祉ニーズは、地域の子育て関係施設連絡会等で把握するほか、交流している近隣の障害者施設からも把握している。事業動向情報は、保育課からのメールや専門誌等から収集している。
毎年度行う職員アンケートで多くの意見が出されており、園の運営に生かしている
毎年度、正規職員対象及び会計年度任用職員対象のアンケートを実施している。今年度のテーマは、「園の運営で特に良いと思う点・改善したいと思う点」であった。保育の質を高めるためにしていること、改善したいこと、悩み等、多くの意見が出されている。特に会計年度任用職員のアンケートでは、職員たちが何を考え、何に困っているかが把握でき、今後の園の運営に生かすことができている。また、正規職員と会計年度任用職員とで構成する小グループ討議では、子どもとの関わり方や今後学びたいことなど、活発な意見交換が行われている。
年度末に事業計画の評価・反省・課題抽出を行い、次年度計画に反映させている
区の長期計画に基づき、令和5年度から7年度までの「3ケ年計画」を策定している。当計画に基づき、年間の事業計画を策定している。経営層が素案を作成し、職員会議で検討・決定している。8つの係目標や重点課題ごとに具体的な取り組み内容が掲載され、取り組み内容ごとに担当者が記載されている。これにより、事業計画の実効性が確保されている。今後は更に、実施時期やできる限りの数値目標の設定に期待したい。年度末に事業計画の評価・反省・課題抽出を行い、次年度計画に反映させている。
1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
- 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
- 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
- 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
- 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
- 事業所の経営状況を把握・検討している
- 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
- 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
- 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
- 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
- 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
人権擁護の自己チェックに加え、保育全般を振り返る自己チェックを予定している
職員が守るべき規範等については、児童憲章や全国保育士会倫理綱領を職員に配布し、周知している。区の人権研修は、年度ごとに順番で全職員が受講している。全職員が全国保育士会の「人権擁護のためのチェックリスト」による自己チェックを毎年度行っており、各職員が自己の言動を振り返る上で効果を上げている。結果を集約し、全職員で共有している。今年度子どもの権利に係る19の設問を含む保育全般を振り返る「不適切な保育防止チェックシート」を使った自己チェックを予定しており、子どもへの適切な支援の更なる徹底を図っている。
第三者委員と身近な関係を築くため、園だよりや行事で紹介している
園内の苦情対応体制や園外の受付窓口について、入園時面接、保護者会、園だよりで周知し、園内7か所に掲示している。第三者委員の連絡先も明記されている。意見箱が玄関等2か所に設置されている。ここ数年正式に受け付けた苦情はない。園では第三者委員と身近な関係を築く必要があると考えており、今年度、毎月の園だよりを届けるとともに、4月の園だよりや運動会で紹介している。なお、日常的に職員が送迎時等に保護者から意見、要望、苦情を受けたときは、当日の昼礼や緊急会議を開いて共有し、対応している。
見学者には行事や生活の様子を掲載したアルバムを見てもらい、理解促進を図っている
園の情報は、ホームページ、パンフレット、園だよりやクラスだよりで公表されている。昨年度保育等の実習生を5人受け入れ、職場体験として14人の中学生を受け入れた。入園希望等の見学者には1年間の行事や生活の様子の写真が載っているアルバムを見てもらい、園の理解促進を図っている。地域交流・地域貢献活動として、地域のお祭りに子どもとともに参加し、区立園合同の子育てフェステバルに参加している。また、地域子育て支援事業を毎月実施し、10組ほどの親子が参加している。予約なしで毎日実施している園庭開放は利用者が多い。
1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
- 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
- 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
- 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
- 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
- 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
- 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
- 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
- ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
- 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
- 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
- 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
BCP策定時に各種リスクの優先度を判定し、それぞれ対策を明示し実施している
区作成の「保育園運営についての明文化とマニュアル」、及び園マニュアルに各種リスク対応が記載されており、区マニュアルを事務室の分かりやすい所に配置している。園マニュアルは全職員に配布している。区立保育園の事業継続計画(BCP)に基づき、園のBCPを作成している。園では、BCP策定時に職員会議で検討し、発生可能性と影響度から、大地震、水害を最も高いリスク、感染症、火災をそれに準ずるリスクと判定し、それぞれ対策を明示し実施している。また、毎月消火訓練を行うほか、水害、総合、引き渡し、不審者対応訓練を実施している。
ヒヤリハット報告を施行し、発生すると直近の昼礼で周知し、共有している
ヒヤリハット報告を施行し、発生すると直近の昼礼で周知し共有している。ヒヤリハット報告書は、園長の指示のほか、職員が自主的に作成している。報告書作成件数は、今年度11月16日までで16件である。園長は職員に、小さなことでも報告し、報告書を作成するように促している。事故とヒヤリハットの区分は、医療機関を受診するか否かが一つの基準となっている。リスクが高いヒヤリハット報告書にはSHELL分析結果が記載され、職員会議で共有している。また、事故の未然防止策として、毎月の園内安全点検や嘔吐処理研修等を実施している。
職員は毎月区が定めたeーラーニングを受講し、個人情報保護について再確認している
区の規程に基づいて文書の保管、管理、廃棄、開示請求への対応等をしている。紙媒体の機密情報は、事務室のキャビネットに施錠して保管している。職員は、必要な時は声を出して断った上で解錠し、閲覧している。個別指導記録等パソコンで入力・保存する利用者情報は、端末へのアクセス権を限定して漏洩防止を図っている。職員は毎月区が定めたeーラーニングを受講し、個人情報保護等情報管理について再確認し、実習生やボランティアにはオリエンテーションで周知徹底を図っている。
1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
- 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
- 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
- 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
- リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
- 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
- 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
- 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
- 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
- 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
昇任の道筋や必要な知識・技術、研修が掲載されたキャリアパスが作成されている
常勤職員及び会計年度任用職員の募集、採用等任用全般を区が行い、園は、採用面接調書に基づき、会計年度任用職員の面接を行っている。面接の際は、人間性や健康面を重視している。区から配属された職員の園内での配置、異動に当たっては、全体の経験年数のバランス、職員間の相性、人材育成等を考慮している。また、園のキャリアパスが区立保育園共通のものに基づいて作成されており、新規採用から園長までの昇任の道筋と、保育士に期待される保育士像、知識・技術、専門職としての研修内容等が記載されている。
毎年度テーマ別に2チームに別れ学び合う、園内研修が行われている
毎年度、園内研修計画を作成している。昨年度のテーマは、チームワーク向上と環境で、今年度のテーマは、保育力向上と環境(身近な自然に触れて遊ぶ)である。テーマ別に具体的な研修計画、年間研修スケジュール等を明記している。園では、職員の希望するテーマ別に2チームに別れ、学び合っている。また、職員が研修内容を自己申告し、研修実績を記録し、年度末に振り返る区立保育園共通の個人別研修計画が作成されており、人材育成として実効性の高い仕組みとなっている。新入職員に対しては、メンター制度が施行されている。
正規職員と会計年度任用職員の小グループ討議がチームワーク向上等につながっている
正規職員対象の自己申告・業績評価制度が施行されている。職員は、自己の目標を申告し、園長との面談を行っている。職務目標のほか、個人的な悩みや相談ごとについても話し合われている。会計年度任用職員に対しては、自己採点シートを使った自己評価制度が施行されている。併せて年1回面談を行い、更新の有無、健康状態、職務目標、困りごと等について話し合っている。また、園では園内研修の一環として、正規職員1人と会計年度任用職員3人の小グループの討議を継続的に行っており、チームワークやモチベーション向上につながっている。
1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
- 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
- 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
- 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
- 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
- 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
- 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
- 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
- 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
- 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
- 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
- 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
- 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
- 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
園は、昨年度「医療的ケア児が安全で安心して保育園生活を楽しむ。保護者の理解と連携により医療的ケアを安全、適切に実施する」との目標を掲げた。
目標を達成するため、①医療的ケア児情報連絡会に参加し、職員と保護者に情報を周知する ②4月から看護師2名が配置される ③医療的ケア見学を行う ④10月に入園が決定し、受入れ体制を整える ⑤医療的ケアに関する職員研修を実施する ⑥在園児への理解啓発を行う取組みを実施した。
これらの取組みを検証し、①初めての医療ケア児の入園まで順調に進められた ②医療的ケア児の安全第一の保育ができ、育ちも大きく、保護者も安心して預けられている ③保育士と看護師のチーム向上に至っている ④在園児の相手を思いやる気持ちも養えている と総括した。
検証結果に基づき、現在安全安心な医療的ケアができ、医療的ケア児が保育園生活を楽しんでいるとし、今年度も職員研修やアンケートから研修内容の抽出を行い、医療的ケア実施に向けて共通理解をしていくこととし、今年度の医療的ケア職場研修計画書に反映させている。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
区立保育園は昨年度から初めて医療的ケア児の受け入れをスタートさせたことから、園は、昨年度医療的ケア児が安全で安心して保育園生活を楽しむ、保護者の理解と連携により医療的ケアを安全、適切に実施するなどとの目標を掲げた(PDCAサイクルのP)。
目標を達成するため、以上のとおり、入園準備から、入園、職員研修、在園児への理解啓発までの経過に合わせて、様々な取組を実施した(同D)。
これらの取組みを検証し、医療的ケア児の安全第一の保育ができ、保護者も安心して預けられている、保育士と看護師のチーム向上に至っているなどと評価した(同C)。
検証結果に基づき、今年度も職員研修等により医療的ケア実施に向けて共通理解をしていくこととし、今年度の医療的ケア職場研修計画書に反映させている(同A)。
以上のとおりPDCAサイクルを確立させた取組みとなっている。今後も引き続きPDCAサイクルを機能させることにより、継続的改善を行いながら進展させていくものと思われる。
2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
園は、昨年度「各年齢に合った運動遊びを取り入れながら、体幹を鍛え、自分をコントロールでき、自ら身体を動かすことが好きな子となれるようにする」との目標を掲げた。
目標を達成するため、①1歳児 ハイハイの経験、鉄棒へのぶらさがりを行う ②2歳児 巧技台でサーキット遊び等を行う ③3歳児 両足ジャンプ10回を運動遊びに取り入れる ④4歳児 体幹を養う運動やバランス運動を行う ⑤5歳児 靴を立って履けるようにする 等の取組みを実施した。
これらの取組みを検証し、目標とした運動遊びができる児のパーセンテージが大きく上がった、具体的な遊びの内容を数値化したことでより運動面の取組みへの意識向上につながった、保護者会やホールに掲示して発信したことなどから、成果としての達成感を園全体で感じられたと評価した。
検証結果に基づき、今年度は歩く力、持久力がつくように散歩の機会を増やしていよう計画し、園の自己評価の運動遊びの事項に反映させている。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
子どもが戸外で遊ぶ経験が少なくなり、散歩時に疲れやすく体力の低下がみられる一方、園庭には固定遊具が滑り台しかなく、意識的に体を動かす遊びの仕掛けが必要であると考え、園は、昨年度、「各年齢に合った運動遊びを取り入れ、自ら身体を動かすことが好きな子となれるようにする」との目標を掲げた(PDCAサイクルのP)。
目標を達成するため、上記のとおり、各年齢児ごとに、具体的な運動遊びの種目を考案し実施した(同D)。
これらの取組みを検証し、上記のとおり、目標とした運動遊びができる児のパーセンテージが大きく上がった、成果としての達成感を園全体で感じられたなどと評価した(同C)。
検証結果に基づき、今引き続き運動遊びを充実させていくこととし、園の自己評価の運動遊びの事項に反映させている(同A)。
以上のとおりPDCAサイクルを確立させた取組みとなっている。目標に対する結果を数値化したことで客観的に検証でき、保護者を含めて園全体で成果を確認できたことは高く評価できる。園が一つとなって取り組んだからこそ達成できた成果であると思われる。
サービス分析結果
【講評】
ホームページやリーフレットで園について紹介し、子育て支援の情報も提供している
とうきょう福祉ナビゲーションや区のホームページで、園の情報を発信している。ホームページには、園の外観・内観の写真が掲載されているほか、保育目標、一日の様子、年間行事等について紹介している。園の概要(リーフレット)やしおりを玄関に掲示し、いつでも見られるようにしている。リーフレットには、開園時間及び保育時間や、地域向けの子育て支援についても紹介している。子育て支援については、近隣の共育プラザ、健康サポートセンターにポスターの掲示を依頼している。手作りおもちゃやおままごと等、親子で楽しめることを伝えている。
園のしおりで重要事項について説明しており、外国籍の保護者への配慮もしている
園のしおりでは、保育内容、給食、保護者会・個人面談、けがをした場合の対応、虐待防止、個人情報の取り扱い、苦情相談窓口等について説明している。持ち物のしおりも作成しており、準備が必要なものについて、イラスト入りで分かりやすく示している。外国籍の保護者には、個々の特性に合わせた対応を行っている。入園時に意思疎通方法を確認しており、日本語がわからない場合には、園だよりやクラスだより等にルビを振ったり、ローマ字対応をしたり、携帯翻訳機を利用する等の対応をしている。細かいニュアンスが伝わるように配慮している。
見学希望に柔軟に対応し、アルバムを作成して園の活動や子ども達の様子を伝えている
年間を通じて園見学を受け入れている。見学希望者の都合に合わせて日程調整をして受け入れており、子育て支援に参加した後に見学できるようにする等、柔軟に対応している。見学では主に園長、副園長が案内している。園の概要や子育て支援年間予定表を配付して説明するほか、園の行事の写真付きアルバムを見せ、行事をイメージしやすくしている。アルバムでは、開園記念、食育、公園ボランティア、夏のお楽しみ会、運動会、乗馬体験、大きくなぁれの会等、年間を通した活動の様子が整理されており、子ども達の生き生きとした表情を見ることができる。
1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
- 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
- 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
- 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
- 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
新入園児面接において子どもや保護者の状況を丁寧に聞き取り、職員間で共有している
新入園児への全体説明会と個別面接を実施している。新入園児面接は、園長、副園長、保育士が担当しており、園のしおりをもとに、園での生活において必要なことを説明している。しおりは重要事項説明書も兼ねており、説明終了後に同意の署名をもらっている。面接時に、保護者から家庭状況票や児童状況票等を提出してもらっている。それを基に丁寧に聞き取りをして、子どもや家庭の状況を詳しく把握している。聞き取った情報や保護者の要望については、新入園児報告書や児童票に記入し、会議でも報告するなど、職員間で共有を図っている。
新入園児が安心して過ごせるように体制を組み、保護者にも丁寧に対応している
新入園児が新しい環境に慣れ、安心して過ごせるよう、子どもや保護者の状況を踏まえ、慣れるまでの保育予定表を作成している。短い時間から始めて、食事まで、お昼寝までと、段階的に保育時間を延ばしている。1、2歳児クラスは少人数保育ができる体制を作っており、1歳児は2グループに分け、可能な限り同じ職員が関わりをもっている。受け入れ時やお迎え時には、当番制で担任の保育士が対応しており、保護者が安心できるよう、細やかな言葉かけをして、個別連絡ノートに子どもの様子を記入して伝えている。保護者の声にも丁寧に対応している。
就学に向けて小学校との連携を図り、卒園・転園に際して安心感を持ってもらっている
就学に向け、保育所児童保育要録を作成し、小学校へ持参または送付している。申し送り事項について、電話や面談で伝えている。子どもが小学校を身近に感じることができるよう、小学校だよりを掲示している。保護者が就学に不安を感じている場合は面談し、必要に応じて関係機関と連携を取っている。卒園児の公開授業参観や行事等の機会に職員が小学校に出向き、子どもの成長の様子を見守っている。転園する子どもには、メッセージを作って渡している。卒園後・転園後も、気軽に来てもらうように子どもや保護者に伝え、安心感を持ってもらっている。
1.サービスの開始にあたり保護者に説明し、同意を得ている
- サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を保護者の状況に応じて説明している
- サービス内容について、保護者の同意を得るようにしている
- サービスに関する説明の際に、保護者の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
- サービス開始時に、子どもの保育に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
- 利用開始直後には、子どもの不安やストレスが軽減されるように配慮している
- サービスの終了時には、子どもや保護者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
子どもの健康状態や発達の過程、保護者の要望等を各種文書に記録している
入園時に、児童状況票により生育歴や予防接種歴などを確認している。毎朝の登園時に視診により健康状態を確認している。乳児は個別連絡ノート、幼児は健康観察票を用いて、家庭での子どもの状況を把握している。毎月の身体測定や春・秋の健康診断、年1回の歯科検診などの結果も記録し、子どもたちの成長や健康状態を把握している。児童票の発達過程記録には、健康、人間関係、環境、言葉、表現の項目に沿って、子どもの状況を定期的に記録している。また、個人面談等で把握した保護者の要望や課題についても児童票に記録している。
全園児の個別指導計画を作成し、会計年度任用職員を含む全職員が共有している
全体的な計画に基づき、年間指導計画(四期)、月間指導計画、個別指導計画、週案を作成している。年間指導計画は期ごとに振り返り、必要な際には見直している。月間指導計画と個別指導計画については毎月、評価・反省を行い、子どもの姿や状況を把握し、翌月の計画につなげている。個別支援計画は、乳児や特別な配慮が必要な子どもだけでなく、全園児分を作成している。クラスで計画案を作成し、職員会議で全体に周知している。会計年度任用職員も確認するよう回覧しチェックしている。週案では、子どもの姿に合わせ、ねらいや活動等を設定している。
日々の記録を丁寧に作成しており、10の姿についても常に意識できるようにしている
日々、子どもの状況を昼礼で報告し、記録している。保育日誌には、活動、ねらい、視診、実践、子どもの姿、反省・評価を記入している。1、2歳児は個別記録の欄があり、養護、教育、保育士の関わりについて丁寧に記録している。配慮が必要な子どもについては個人日誌を作成している。医療的なケアが必要な子どもも受け入れており、実施記録を作成している。日誌の作成に当たっては、幼児期の終わりまでに育って欲しい10の姿を念頭に置き、記述内容に関してどの項目が当てはまるのか番号を振っている。職員が常に意識できるようにしている。
1.定められた手順に従ってアセスメント(情報収集、分析および課題設定)を行い、子どもの課題を個別のサービス場面ごとに明示している
- 子どもの心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し把握している
- 子どもや保護者のニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
- アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.全体的な計画や子どもの様子を踏まえた指導計画を作成している
- 指導計画は、全体的な計画を踏まえて、養護(生命の保持・情緒の安定)と教育(健康・人間関係・環境・言葉・表現)の各領域を考慮して作成している
- 指導計画は、子どもの実態や子どもを取り巻く状況の変化に即して、保育の過程を踏まえて作成、見直しをしている
- 個別的な計画が必要な子どもに対し、子どもの状況(年齢・発達の状況など)に応じて、個別的な計画の作成、見直しをしている
- 指導計画を保護者にわかりやすく説明している
- 指導計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
3.子どもに関する記録を適切に作成する体制を確立している
- 子ども一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
- 指導計画に沿った具体的な保育内容と、その結果子どもの状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.子どもの状況等に関する情報を職員間で共有化している
- 指導計画の内容や個人の記録を、保育を担当する職員すべてが共有し、活用している
- 子どもや保護者の状況に変化があった場合の情報について、職員間で申し送り・引継ぎ等を行っている
- 子ども一人ひとりに対する理解を深めるため、事例を持ち寄る等話し合う機会を設けている
1.子ども一人ひとりの発達の状態に応じた保育を行っている
- 発達の過程や生活環境などにより、子ども一人ひとりの全体的な姿を把握したうえで保育を行っている
- 子どもが主体的に周囲の人・もの・ことに興味や関心を持ち、働きかけることができるよう、環境を工夫している
- 子ども同士が年齢や文化・習慣の違いなどを認め合い、互いを尊重する心が育つよう配慮している
- 特別な配慮が必要な子ども(障害のある子どもを含む)の保育にあたっては、他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう援助している
- 発達の過程で生じる子ども同士のトラブル(けんか・かみつき等)に対し、子どもの気持ちを尊重した対応をしている
- 【5歳児の定員を設けている保育所のみ】
小学校教育への円滑な接続に向け、小学校と連携をとって、援助している
【講評】
子ども一人ひとりの発達の状況を把握し、個々に応じた保育を行っている
入園面接や個別面接等で把握した既往歴、生育歴、家庭状況等を、児童状況票や児童票に記録し、職員間で共有して個々に応じた保育を行っている。日々の送迎時の会話や連絡帳からも子どもの情報を得て個別に配慮し、子どもの姿を捉え保育日誌に記入している。一人ひとりの発達上の課題を踏まえ、個別の指導計画を作成し、目の前の子どもにどのような力が育ちつつあるかを評価し、次の指導につなげている。特別な配慮が必要な子どもが集団保育の中で成長していく姿を見極め、タイミングを逃さず、さらなる育ちにつなげる関わりを考え、実践している。
主体性を育む保育環境の構成を考え、子どもが自ら環境に関わり、遊びを展開している
絵本、積木、ブロック、人形、パズル、キッチンセット等、各クラスに遊びのコーナーを設定し、発達段階に応じた興味・関心を育む環境を大切にしている。「見立てやごっこ遊び」、「手先を使う遊び」、「構成遊び」、「カードやゲーム等ルールのある遊び」など、子どもが自ら選び展開できる配置を考えている。空箱等の制作材料を用意し、自由な発想で作った作品で遊んだり飾った後、家庭に持ち帰り、続きを楽しんでいる。
自分と相手の違いを受け入れ、互いに認め合い、思いやりのある心を育てている
園では、外国籍の子どもや配慮が必要な子どもなど、全ての子どもが、個々に必要な援助を受けながら一緒に成長できるよう、対等な関係性を保ちながら生活し、助け合えるクラス運営をしている。園庭では異年齢の子ども達が伸び伸びと遊び、年上の子どもから良い刺激を受け、やってみたいと挑戦する子どもの姿がある。5歳児による午睡時のお世話当番も定着している。子ども同士のトラブルでは、気持ちを汲み取り代弁し、発達や個人差等に留意して国籍や文化の違いを認め合い、互いに尊重する心を育て、子どもの人権に配慮した保育を行っている。
2.子どもの生活が安定するよう、子ども一人ひとりの生活のリズムに配慮した保育を行っている
- 登園時に、家庭での子どもの様子を保護者に確認している
- 発達の状態に応じ、食事・排せつなどの基本的な生活習慣の大切さを伝え、身につくよう援助している
- 休息(昼寝を含む)の長さや時間帯は子どもの状況に配慮している
- 降園時に、その日の子どもの状況を保護者一人ひとりに直接伝えている
【講評】
登降園時に子どもの状況を保護者と園で共有し、一人ひとりに配慮している
登園時の視診を丁寧に行い、家庭での様子を聞き取り、登降園チェック名簿や健康観察表に記入し、子どもの健康管理や保育に役立てるとともに職員間で共有している。職員は子どもの生活の連続性を踏まえ、困っている様子はないか、体調に変化はないかなど、子どもの状況を見守っている。降園時には、登降園チェック名簿に記載された申し送りや、当日の様子を保護者に伝え、日々の挨拶と顔を合わせての対話を大切にしている。連絡帳や毎月のお便り等で、子どもの成長や個々の発達に応じた援助のあり方を知らせ、保護者の理解につなげている。
基本的な生活習慣の自立に向けて家庭と連携し、発達状況を確認しながら進めている
睡眠、食事、排泄、清潔、着脱などの生活習慣は、その獲得に向け家庭と連携して進めている。日々の会話、連絡帳、個人面談等で家庭の様子を聞き園での姿を伝えながら、食具の持ち方やトイレトレーニングの開始時期を確認している。2歳児の後半から立位での着脱の仕方を知らせ、3歳児はテーブルに衣服を置き、立ち姿勢で着替えられるよう、就学を見据えて指導している。公共の場でのマナー、場面に合わせた挨拶、順番を守る等、社会的習慣についても繰り返し伝え、子どもの発達に応じた環境の中で、徐々に身につくよう援助している。
一人ひとりのリズムや体調等に応じた適切な昼寝や休息の時間を確保している
長時間集団で過ごす子ども達の疲労やストレスに配慮し、適切な休養をとるために昼寝及び休息の時間を確保している。1歳児は家庭での睡眠や生活リズムを考慮し、午前中に睡眠をとることもあり、落ち着いた雰囲気の中で安心して眠れるよう一人ひとりに寄り添っている。2~3歳児は概ね1~2時間の昼寝をし、早く目覚めた子どもは別室や廊下にある絵本で遊ぶなど、個々の状況に応じている。3~5歳児は成長に合わせて昼寝の時間を短くし、5歳児は小学校入学後の生活を見据え、年度後半から昼寝をしないで過ごせるように段階的に無理なく進めている。
3.日常の保育を通して、子どもの生活や遊びが豊かに展開されるよう工夫している
- 子どもの自主性、自発性を尊重し、遊びこめる時間と空間の配慮をしている
- 子どもが、集団活動に主体的に関われるよう援助している
- 子ども一人ひとりの状況に応じて、子どもが言葉(発声や喃語を含む)や表情、身振り等による応答的なやり取りを楽しみ、言葉に対する感覚を養えるよう配慮している
- 子どもが様々な表現を楽しめるようにしている
- 戸外・園外活動には、季節の移り変わりなどを感じとることができるような視点を取り入れている
- 生活や遊びを通して、子どもがきまりの大切さに気付き、自分の気持ちを調整する力を育てられるよう、配慮している
【講評】
子どもの具体的な遊びの中から活動を考え、子どもの主体性を尊重している
園庭にはバスマット、すのこ、ゴザなど、子どもが自由に持ち運べる素材があり、基地やサーキットを作り、友達と一緒に遊びを展開している。2歳児室は子どもの目の高さに紙芝居を並べ、リクエストに応えて演じている。ままごとコーナーでは、自分達で作ったオニギリやたこ焼きで遊びを繰り広げている。子どもの会話からヒントを得て、電子決済カードを模したものを手作りし、「お支払いは」、「ここにタッチしてください」とやりとりを楽しんでいる。4~5歳児はグループの名前を話し合って決めるなど、子どもの言動や主体的な育ちを大切にしている。
職員の意図的な働きかけや言葉かけによって、子どもの言葉を引き出している
1~2歳児は入園進級当初は担当制保育を導入し、子どもと職員との愛着関係を築き、少人数での関わりを通して僅かな表情の変化や行為に込められた意味に気づき、寄り添いながら言葉を引き出している。職員は声の大きさに気を配り、遠くからの呼びかけを控え歩み寄り、穏やかな応答に努めている。一人ひとりの発達に合わせた言葉かけ、子どもの思いの代弁、置き換えなど語彙獲得期を援助している。絵本、紙芝居、パネルシアター、言葉遊びをふんだんに取り入れ視覚的に楽しみながら聞く力、言葉を理解する力、模倣する力、伝える力を育んでいる。
戸外で存分に遊び、自然に触れて季節の変化を感じ、制作等の表現活動を楽しんでいる
園内外の物の配置や子どもの動線に配慮し、園庭で5歳児が集団遊びをする際は、思い切り走って低年齢児にぶつかることのないよう、三角コーンで区切り、安全な戸外遊びを保障している。散歩先の公園や土手を走ったり、昆虫、桜、チューリップ、どんぐりなど、四季折々の自然に触れる機会を設け、園庭では野菜の栽培や収穫体験を行っている。1歳児室はきのこ、2歳児室はぶどう、3歳児室はさつま芋をテーマにした季節の作品を飾り、4~5歳児は空箱やテープなど身の回りの材料からイメージを膨らませ、自由に制作し表現している。
4.日常の保育に変化と潤いを持たせるよう、行事等を実施している
- 行事等の実施にあたり、子どもが興味や関心を持ち、自ら進んで取り組めるよう工夫している
- みんなで協力し、やり遂げることの喜びを味わえるような行事等を実施している
- 子どもが意欲的に行事等に取り組めるよう、行事等の準備・実施にあたり、保護者の理解や協力を得るための工夫をしている
【講評】
行事のあり方に対する園としての考えを持ち、子どもの意思を尊重して進めている
行事の実施にあたり、年齢毎のねらいや取り組み内容を職員会議で検討し、園としての方向性を確認している。子どもの興味・関心に合わせ、日頃から親しんでいる物語から劇遊びの題材を選んでいる。絵本の読み聞かせから導入を開始し、ストーリーを理解する中で想像力が育ち、4歳児は「わくわく惑星」、5歳児は「オズの魔法使い」を今年度の大きくなぁれの会で演じることになった。子どもの希望に応じて劇の配役や合奏のパートを決め、どんな道具が必要か、どのように制作するかを話し合い、自分達で進めることで期待を膨らませ、意欲を高めている。
子ども主体の行事に取り組み、みんなで協力し、やり遂げる喜びを味わっている
夏のお楽しみ会では5歳児が中心となり、手作りゲームコーナーの出店を担当し、神輿を共同制作している。10月の地域の祭りでも共同作品の神輿を担ぐ予定であったが、雨天で中止となったため、多くの保護者に見てもらえるよう玄関に飾っている。運動会では、5歳児が3歳児のかけっこを誘導したり、ゴールテープを持つ役割を果たしている。共通の目的を持って取り組む中で、自分がやりたいと思ったことを実現できたという充実感や互いを認め合う達成感を味わっている。子ども主体の行事は複合的な成長を促進している。
保護者の理解や協力を得るため、クラス便りで見どころを知らせ、成長を喜び合っている
年度当初に年間行事予定を保護者に配付し、予めスケジュール調整できるよう配慮し、保護者が参加しない行事についても実施予定を知らせている。入園を祝う会、夏のお楽しみ会、運動会、熟年者交流会、大きくなぁれの会、冬のお楽しみ会、卒園式、誕生会等の行事を通して、子どもの成長を喜び合える関係を大切にしている。子ども達が楽しんでいる様子や頑張る姿を、毎月のお便りや家庭連絡ノートに記載し、送迎時にエピソードを交えて伝え、当日の写真を掲示している。行事の終了後に寄せられる保護者の感想からも、理解と共感を得ていることが分かる。
5.保育時間の長い子どもが落ち着いて過ごせるような配慮をしている
- 保育時間の長い子どもが安心し、くつろげる環境になるよう配慮をしている
- 保育時間が長くなる中で、保育形態の変化がある場合でも、子どもが楽しく過ごせるよう配慮をしている
【講評】
子どもが心身ともに心地よいと感じる環境をつくり、援助している
長時間、集団の中で過ごすことによる疲れや不安感を子どもに与えないように、年度初めは可能な限り担任が朝夕の保育に携わるよう調整している。また、朝夕の保育を担当する職員を固定し、いつも同じ職員が接することで安心し、ゆったりと落ち着いて過ごせるよう人的環境を整えている。職員は子どもの人権に関する個人チェックリストを基に子どもへの関わり方を学び、意識向上を図って、子どもとの関係性を深めている。子どもが発する言葉や表情から思いを受け止め、小さな変化にもいち早く気づき、一人ひとりに応じた細やかな対応に努めている。
子どもが一日の大半を園で過ごすことを考慮し、約束事や情報の共有化を図っている
子どもが安定した生活を送り、充実した活動ができるよう職員間で話し合い、園のルールを共通認識し、情報の共有化を図っている。日中のクラス別保育から朝夕保育時の合同保育へと保育形態が変化する中で、子どもの状況を的確に把握し、申し送りの徹底に努め、保護者に伝えている。朝夕保育の時間帯も楽しく過ごせるよう「早番・遅番で遊びたい物を入れるカゴ」を用意し、子どもが選んだ玩具や教材を入れて移動し、日中の続きを楽しんでいる。真新しさや独自性を失わないために、朝夕保育時に使用する玩具や絵本の入れ替えを定期的に行っている。
保育全体を通じて、温かく伸び伸びと活動できる場を提供するために工夫している
子どもが長時間生活する温かく、くつろぐ場であるとともに、生き生きと活動できる場となるよう環境構成を工夫している。7時30分から18時30分までの開園時間における保育全体を見通し、静と動のバランスを考え遊びを提供している。一人遊びや少人数での遊びに集中したり、友達と一緒に思いきり体を動かしたり、伸び伸びと様々な活動に取り組むことができる環境を整えている。子どもの発達過程を踏まえ、生活と遊びの場を分けるために、広い廊下のスペースを有効に活用し、園の生活全体を捉え、ほっとくつろげる時間と空間を保障している。
6.子どもが楽しく安心して食べることができる食事を提供している
- 子どもが楽しく、落ち着いて食事をとれるような雰囲気作りに配慮している
- メニューや味付けなどに工夫を凝らしている
- 子どもの体調(食物アレルギーを含む)や文化の違いに応じた食事を提供している
- 食についての関心を深めるための取り組み(食材の栽培や子どもの調理活動等)を行っている
- 保護者や地域の多様な関係者との連携及び協働のもとで、食に関する取り組みを行っている
【講評】
落ち着いて食べる雰囲気を大切にし、食への興味・関心を育てている
1歳児は年度前半は高月齢・低月齢に分かれ、嚥下や咀嚼等の発達に合わせ、時間差を設けて給食を提供している。年度後半も時間差をつけて食べ、少人数で落ち着いた環境に配慮している。1~2歳児は食事の席を固定し、子どもに分かりやすいようマークを貼り、自分の場所があることで安心して着席している。3~5歳児はグループを決め、友達と一緒に楽しく食事している。食材をテーマにした紙芝居、絵本、手遊び、野菜の栽培活動を行い、食への興味・関心を高め、収穫物の皮むきや筋取りを体験し、家庭に持ち帰って家族で味わっている。
区の統一献立を基に子どもに合った調理方法を工夫し、細やかに配慮している
区が作成した区立全園統一献立を基に、旬の食材や季節感など豊かな食体験ができるよう、様々な材料を使用して園内で調理している。日本型食生活を推進し、1週間の中で御飯5回、パンまたは麺1回という和食中心の献立を提供している。毎月の誕生日を祝う献立、見た目にも楽しい行事食、郷土料理、世界の料理を取り入れている。特に4月の献立は入園直後の1歳児に配慮し、食べやすい食材や調理方法を考え、様子を確認して切裁方法を工夫している。区の給食指導係の栄養士が巡回した際は、子ども向けの教材を使って食育講座を実施している。
食物アレルギーへ適切に対応するとともに、保護者にも食生活の留意点を伝えている
食物アレルギーは区のマニュアルに基づき、アレルギー疾患生活管理指導表を提出してもらい、保護者、園長、調理員、担任との面談を毎月実施している。毎月献立表(給食だより)を配付し、加工食品、インスタント食品、ジュースの取り過ぎに注意することや、薄味を心がけ、おやつは時間と量を決めるなど家庭での食生活の留意点を伝えている。家庭での朝食の状況を調査し、栄養バランスの大切を知らせたところ保護者からコメントが寄せられている。
7.子どもが心身の健康を維持できるよう援助している
- 子どもが自分の健康や安全に関心を持ち、病気やけがを予防・防止できるように援助している
- 医療的なケアが必要な子どもに、専門機関等との連携に基づく対応をしている
- 保護者と連携をとって、子ども一人ひとりの健康維持に向けた取り組み(乳幼児突然死症候群の予防を含む)を行っている
【講評】
子どもが自ら考え、病気予防や怪我防止に向けて行動できるよう働きかけている
毎朝定時にラジオ体操を行い、健康増進を図っている。5歳児が各保育室、テラス、園庭で率先して前に立ち、年齢の小さい子どもに手本を見せるなど、子どもと職員が一体となって体操をする姿が見られる。手洗い、うがい等の衛生習慣の必要性や正しいやり方を知らせ、病気の予防につなげている。年度初めに、滑り台を斜面側から登ると友達とぶつかるのでやめる、鉄棒をする時は職員に声をかけマットを敷くなど、安全に遊ぶための約束事を決め、幼児集会でも確認している。年間を通じて運動遊びに取り組み、体幹を鍛え、危険回避能力を高めている。
定期健診や医療的ケアを必要する子どもの対応等、専門機関との連携体制を整えている
身体測定を毎月実施し、嘱託医による年2回の健康診断、年1回の歯科健診を実施し、子どもの健康状態を確認している。医師の判断により与薬を行う場合は、投薬預かり一覧表や投薬依頼書を作成し、医療用冷蔵庫で管理している。医療的ケアの必要な子どもは、区が定めるマニュアルに沿って看護師が的確に対応している。区の保健師は2カ月毎に園を巡回し、指導や助言を行っている。園は毎月の報告書を区に提出し、関係機関と情報共有している。主治医、保育課、保健師、園職員が常に連携し、迅速かつ適切な援助を行なえるよう体制を整備している。
保護者に様々な情報を提供し、子どもの健康維持に努めている
毎朝の検温を保護者に依頼し、1~2歳児は個人ノート、3~5歳児は健康観察表に記入してもらい、毎日子どもの健康状態を確認している。感染性胃腸炎等の感染症が園内で発生した際は、全クラスに掲示し保護者に注意喚起するとともに感染拡大防止に努めている。午睡時は乳幼児体動センサーを導入して呼吸、体位、室温、湿度等をチェックし、記録していることを保護者に知らせている。園だよりに「ナースにおまかせ」のコーナーを作り、病気予防や怪我防止に役立つ情報や看護師のメッセージを載せ、子どもの健康維持・促進に努めている。
8.保護者が安心して子育てをすることができるよう支援を行っている
- 保護者には、子育てや就労等の個々の事情に配慮して支援を行っている
- 保護者同士が交流できる機会を設けている
- 保護者と職員の信頼関係が深まるような取り組みをしている
- 子どもの発達や育児などについて、保護者との共通認識を得る取り組みを行っている
- 保護者の養育力向上のため、園の保育の活動への参加を促している
【講評】
突発的な迎えの遅れにも柔軟に対応し、保護者の就労や事情に配慮した支援を行っている
全ての保護者の就労実態や家庭の事情等を考慮し、必要な保育時間を個別に定め、急な残業やアクシデントにより迎えが遅れることがあっても、その都度柔軟に対応している。子育てに役立つチラシや情報誌を「ご自由にお持ち帰りください」と廊下の棚に並べている。個人面談で把握した家庭の状況に応じ、必要な支援のあり方を職員間で検討し、全職員が個々の事情を考慮した対応ができるよう共通認識を図っている。また、保護者から希望があれば随時個人面談を実施し、不安の解消に向けた提案や助言等を行い、深刻なケースは専門機関につなげている。
園としての考えを明確にし、様々な情報を提供して保護者との信頼関係を構築している
園での子どもの様子を知らせるとともに、家庭における子どもの変化を伺うなど保護者と情報交換し信頼関係を築いている。保護者への連絡は印刷物、掲示、保護者連絡システム(電子メールの一斉送信機能)を活用し、毎月の成長ぶりや育児に役立つ情報を発信している。職員の顔写真を廊下、1.2歳児室に掲示し顔と名前を憶えてもらい、全職員で子どもの成長を見守っているという姿勢が保護者に伝わるよう努めている。子どもを健やかに育てるためには、園と保護者が互いの立場を理解し、協力し合うことが大切であるという園としての考えを持っている。
園行事を通じて保護者同士が交流する中で、養育力の向上を図っている
長引くコロナ禍の影響で思うように進められなかった保護者同士の交流を今年度より再開している。保護者会の中で保護者同士が交流する場を設け、誰もが発言できるよう気を配っている。園側が一方的に説明して終わる保護者会ではなく、同年齢の子どもを育てる親として共通の話題や悩みを伝え合う時間を大切にしている。保育参観、保育参加、園行事への参加を積極的に案内し、子育てのヒントを得てもらい養育力の向上を図り、信頼関係を深めている。
9.地域との連携のもとに子どもの生活の幅を広げるための取り組みを行っている
- 地域資源を活用し、子どもが多様な体験や交流ができるような機会を確保している
- 園の行事に地域の人の参加を呼び掛けたり、地域の行事に参加する等、子どもが職員以外の人と交流できる機会を確保している
【講評】
地域資源を活用し、多様な人との交流を通して、子どもの体験の幅を広げている
5歳児を中心に、地域における子どもの生活の幅を広げている。公園緑化のボランティア活動では花の植え方を教わり、出張乗馬体験では人参を与えることを体験している。近隣の障害者施設との交流でボッチャゲームに参加したり、車椅子を押したりする中で、様々な人の存在を知り、障害への理解を深めている。これらの体験を通して子ども達の内面に成長が見られ、「思いやりだね」という言葉が聞かれるなど優しい心を育んでいる。同年齢の子ども同士の関係、異年齢の子どもとの関係、地域の多様な人との関係を作り、豊かな保育環境を構成している。
地域の関係機関との連携を深め、世代交流の機会を積極的に設けている
今年度の事業計画に「地域・関係機関との連携の充実」を目標に掲げ、連携計画書を作成し、担当者や役割分担を明確にして様々な事業を展開している。次世代育成支援や世代間交流の観点から、中学生の職場体験、高校生の体験学習を積極的に受け入れている。この他、保育学生、保育ママの実習を受け入れ、近隣の小学校・中学校の教員と園職員との交流を行っている。地域の親子が気軽に園へ足を運んでもらえるよう、事前予約を必要としない園庭開放を毎日実施することで、参加者が増え、実績を上げるなど地域の子育て支援を活性化させている。
【講評】
個人情報保護の徹底を図り、使用する場合の目的を明示し、保護者の同意を得ている
個人情報保護方針等に基づき、個人情報の適切な取り扱いを徹底している。紙文書の個人情報については、鍵のかかるキャビネットにしまい、園外に持ち出さないこととしている。新規採用職員や、前回受講してからの期間が空いている職員を対象に、区の個人情報保護研修を実施している。保育所児童保育要録については、5歳児の保護者会で説明し、同意を得ている。その他にも研究で使用する場合等、個人情報の使用目的を明示し、保護者の同意を得るようにしている。
子どものプライバシーや羞恥心に配慮し、不適切な保育の未然防止に努めている
子どものプライバシーや羞恥心に配慮している。着替えの際には、全裸にならないよう、着替えの手順が身に付くようにしている。着替えやおむつ交換時には、周囲から見えないようにカーテンや仕切りを使っている。5歳児は、男女を仕切って着替えをしている。月間指導計画には、不適切保育の未然防止についての項目が記載されており、職員が確認している。会計年度任用職員を含む、職員全員を対象とした園内研修や人権に関するチェックリストを実施して、日頃の言動を自ら振り返る機会を作り、子どもへの適切な関わりについて意識向上を図っている。
子どもの個性や意思を大切にしており、保護者とともに子育てができるようにしている
園では、子どもの要求や表現を見逃さずに受け止め、一人ひとりが認められていると感じられるよう、個性や意思を大切にした保育の実践に努めている。また、家庭環境についても理解し、日々のコミュニケーションや個人面談などで保護者の意向を受け止め、共に子育てをしていくことができるようにしている。生活環境や養育状態について、心配な様子があれば、園全体で見守りながら、早期の対応につなげている。虐待に関する研修にも積極的に参加し、参加した職員による研修報告も実施している。虐待の早期発見や発見時の適切な対応に努めている。
1.子どものプライバシー保護を徹底している
- 子どもに関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、保護者の同意を得るようにしている
- 子どもの羞恥心に配慮した保育を行っている
2.サービスの実施にあたり、子どもの権利を守り、子どもの意思を尊重している
- 日常の保育の中で子ども一人ひとりを尊重している
- 子どもと保護者の価値観や生活習慣に配慮した保育を行っている
- 虐待防止や育児困難家庭への支援に向けて、職員の勉強会・研修会を実施し理解を深めている
【講評】
園個別ファイルや園マニュアルを作成し、必要な事項を網羅している
園独自のマニュアルを含む、園個別マニュアルを作成し、園の運営や保育に必要な事項を網羅している。同マニュアルには、児童憲章から始まり、倫理綱領、年度の初めに当たっての園長の指針、全体的な計画、非常災害訓練計画表、人権についての自己評価チェックポイント、実習生・職場体験・ボランティア等の受け入れ、個人研修計画等がまとめられている。園のマニュアルは職員全員に配布している。会議の持ち方やケガの対応について、園庭遊び、身だしなみ・言葉遣い、電話対応の留意点等、実践的な内容となっており、職員が活用している。
園マニュアルについて年度初めや必要時に見直し、職員に速やかに周知している
年度初めに園マニュアルを持ち寄り、差し替えや見直しを行っている。また、必要に応じて随時見直しており、直近では嘔吐処理の仕方について改定している。改定事項については職員全員に速やかに周知している。個別マニュアルは事務室においてあり、必要な時に自由に見ることができるようになっている。また、区の保育の質のガイドラインも職員全員に配付している。保育の基本を確認しながら、日々の保育に活かせるようにしている。日常業務を確実に実施するために、給食実施記録や園舎管理簿等に基づくチェックや点検を行っている。
職員間での学び合いや、行事の振り返り、保護者の要望を踏まえ、改善に活かしている
職員が参加した研修により得た知識やスキルを職員間で共有し、園の保育に取り入れるように努めている。職員間で学び合う姿勢を大切にしている。正規職員の異動があった際には、新しく加わった職員からの質問や提案を踏まえ、意見交換を活発にして園の運営に活かしている。行事を実施した後には、職員会議で振り返りを行い、保護者からの感想や意見も参考にしながら、行事の内容を充実させることに取り組んでいる。年度末に、園長と保護者が面談をしており、園に対する要望を丁寧に聞き取り、園全体で改善に向けて努力している。
1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
- 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
- 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
- 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や保護者等からの意見や提案、子どもの様子を反映するようにしている
事業者のコメント
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【講評】
保育理念、保育方針及び保育目標を多くの媒体を使って広く伝えている
園は、保育理念、保育方針及び保育目標を、ホームぺージ、パンフレット、入園のしおり、事業計画に掲載するなど、多くの媒体を使って広く伝えている。園内の玄関ホール、事務室にも大きな字で掲示されている。保育方針の先頭に「保育の専門性を有する職員」と掲げられており、職員の責任感と自己研鑽を重視する考えが表されている。年度始めの職員会議で、保育理念等を読み上げて改めて周知している。保護者には、入園のしおりやパンフレットに明記し、入園面接時に伝えている。施設見学者にもパンフレットを配布し、伝えている。
園長は「年度のはじめに」と題された資料で、園の取り組みの方向性を伝えている
園長は、年度始めの職員会議で「年度のはじめに」と題された資料を配布し、園の取り組みの方向性を職員に伝えている。今年度は「安全安心な保育、子どもや保護者との信頼関係を大切にする、保育士としての専門性向上」等を伝えている。園長は、職員から報告や相談を受けた時や、今までのやり方を変えるときに特にリーダーシップを発揮し、対応に当たっている。また、園長は、毎日、日誌、昼礼参加、巡回等により現場の状況を把握し、その際に気になることがあった時は、周囲に気を配りながら、必ずその場で確認し、必要な対応を図っている。
協議すべき事案は、園マニュアルに基づき、職員会議で検討・決定されている
園の主要会議として、職員会議と乳児・幼児会議が定例開催されており、クラスリーダー会議やクラス会議も随時に開催されている。昼礼会議は毎日開催されている。園マニュアルに会議の持ち方が定められている。重要案件は、正規職員全員と正規職員に準ずる会計年度任用職員が参加し、毎月1回開催される職員会議で検討・決定されている。決定事項は、職員会議のほか各種会議を通じて周知されている。欠席者には会議録が回覧されている。保護者には、園だより、園内掲示、個別文書等で決定事項を伝えている。