
評価機関としての調査結果
調査時に観察したさまざまな場面の中で、調査の視点に基づいて評価機関が選定した場面
デイルームで余暇時間を過ごし、入浴を待っている場面を選定した。
テレビ前にはソファがあり、2名の利用者とその間に職員が座って、双方の利用者からの問いかけに応じている。デイルーム内には他に数名の利用者がおり、それぞれ歩き回ったり、椅子に座るなどして過ごしている。時折、テレビ前のソファに座る職員のところに利用者が集まり、言葉はないが身振り手振りで何かを訴える。職員が「もうすぐお風呂だよ」と、この後の予定を伝えると、集まってきた利用者はまた、もと居た場所に戻り、デイルームで思い思いに過ごしている。
選定した場面から評価機関が読み取った利用者の気持ちの変化
職員の隣に座る利用者は、ヘッドフォンをして顔や手を帽子や手袋で覆い、職員に寄り添うように座っている。職員のところに他の利用者が集まってきて、職員にタッチをしたり、目の前を歩き回ると、徐々に落ち着かなくなる。他の利用者への対応のため、職員がその利用者のそばを離れると、利用者もソファから立ち上がり覆いを外す。しばらくたっても職員がソファに戻らないためか、利用者はデイルーム内を歩き回りはじめ、落ち着かない状態はスカレートしているようであった。歩き回る利用者に別の職員が「ソファに座りませんか」と話しかけると、一目散にソファに向い、どかんと座った。職員と一緒にソファに座っていたときは安心していたと推察されるが、他の利用者の行動や職員が自分の隣から居なくなったことで、不安もしくは不満が徐々に増してきて、落ち着かなくなったと思われる。利用者は他の職員の声かけに従いソファに座っており、職員と一緒にいたいという思いが表出されたのではないか。
「評価機関としての調査結果」に対する事業者のコメント
ヘッドフォンをして顔や手を帽子や手袋で覆っている利用者さんは、以前よりも状態がかなり不安定になっている方でした。不安定になっていった理由もはっきり分からず、ご家族や学校と連携をもちながら理解に努めておりました。 支援員の利用者さんの理解度、付き方などによっても違いがありますが、個別でつくことで、周りを気にしすぎず落ち着いて過ごすことも多くありました。 ただし、人に安心感を求めるというよりは、利用者さんは感覚過敏さが窺われるため、人がいることで刺激が遮断されるなど感覚的に落ち着ける様子が見受けられました。そのため、可能な時にはできるだけ利用者さんに付くような配慮をしていました。しかし下校後、お風呂前後などの時間帯は一番バタバタしてしまう状況です。生活の流れを進めながらも、一人の利用者さんを追って、行動から気持ちを汲み取り、適格な言葉かけや、他の支援員と協力体制のもと動いていく、ということはまだ難しい現状を感じております。
1.子どもの様子や支援の内容についての十分な説明があるか |
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2.家族への精神的なサポートの取り組みは十分か |
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3.緊急時の対応体制は信頼できるか |
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4.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか |
はい 63%
どちらともいえない 21%
無回答・非該当 16%
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5.職員の接遇・態度は適切か |
どちらともいえない:5%
いいえ:0%
無回答・非該当:5%
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6.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか |
はい 79%
どちらともいえない 11%
無回答・非該当 11%
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7.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか |
はい 63%
どちらともいえない 11%
無回答・非該当 26%
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8.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか |
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9.子どものプライバシーは守られているか |
どちらともいえない:5%
いいえ:0%
無回答・非該当:5%
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10.個別の計画作成時に、子どもや家族の状況や要望を聞かれているか |
はい 79%
どちらともいえない 11%
無回答・非該当 11%
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11.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか |
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12.利用者の不満や要望は対応されているか |
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13.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか |
はい 42%
どちらともいえない 32%
無回答・非該当 26%
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