評価結果

標準の評価

基本情報

【法人名称】

社会福祉法人そよかぜ

【事業所名称】

福祉作業所スマイル工房

【サービス種別】

就労継続支援B型

事業者の理念・方針・期待する職員像

事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)

1)個人の尊厳と人権を尊重

2)利用者ひとりひとりの希望に基づく自立生活の支援

3)利用者の安全を第1に、安心と満足感に満ちた福祉サービスの提供

4)情報公開を積極的に進め、地域に開かれた事業運営を目指すと共に、地域福祉の増進に貢献

5)すべての利用者と職員が生き生きとやりがいを持って働ける職場環境作りに努める

職員に求めている人材像や役割

利用者の利益と幸せを最優先に考える視点を持つ。利用者に対して誠実で粘り強く対応できる。組織の一員として法人や事業所の使命や方向性を理解しすると共に、それぞれの職責(リーダー職、正規職員、非常勤職員)を果たす。

職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)

日々の作業支援や利用者支援を通じ組織の一員及び支援者として求められるスキルの向上に努める。チームで仕事をする意識を常に持ち、職員同士が常にコミュニケーションを取りながら目指す方向性を共有する。

全体の評価講評

特によいと思う点

当事業所の作業には軽作業とパン・菓子類製造作業、カフェ作業の3種類がある。カフェ作業では接客に取り組むこともできる。利用開始前の実習で希望に応じた作業を経験してもらい、利用契約締結時に利用者自身に作業を決定してもらっている。以降は随時相談があれば話し合いながら選択し直してもらう。日々の作業においても細分化した作業工程からできる限り利用者自身に選択してもらえるように支援している。また、個々の利用者が十分に力を発揮することができるよう、パーテーションや治具を使用したり、得意な作業工程を考慮して配置をしている。

当事業所の生産活動の一つであるカフェの運営は、丸3年が経過している。新型コロナウイルス感染症流行の影響を受け運営は厳しい状況であったが、市内の広報誌や高校からの取材を受け、少しづつではあるが認知度を高め着実に固定客を増やしている。また、ソーシャルネットワークサービス(SNS)を活用して広く広報活動を行い、地域住民にとどまらず多くの方々の集いの場所となっている。また、カフェの商品開発では、味つけなど利用者からの意見も取り入れて新商品を開発している。

事業所内でそれぞれの職員に周知したい事項はパソコン内に共有フォルダを作成し、それを活用している。これにより情報伝達の漏れをなくし、必要な情報を職員間で共有できるようにしている。日々の朝礼の内容等も含めて共有フォルダ内の情報は毎日更新し、週3回のパートタイムの職員もいるが、全ての職員に情報格差が生じないようにしている。特に利用者に関する日々の動きやエピソードなどは個別記録にきちんと記録し、全職員が閲覧できるようにすることで常に共有できるようにしている。

さらなる改善が望まれる点

受託作業やパン・菓子類製造作業、カフェ運営作業は、いずれも職員の熱意に頼る面が大きい。生産活動と利用者支援の両方を実現しようと奮闘するあまりメンタル不全や燃えつき症候群の危険性が常に高い。一時は離職が続き計画的な人材育成が困難であった。対策として職員のストレスチェックを実施し、高ストレスの職員にはカウンセラーが面談している。さらに業務の負担が偏らないよう勤務シフトを調整し、適正・専門性に基づいた現場配置に着手した。職員にとって無理のない就業環境の実現が期待される。

平成30(2018)年に現在地に移転して以来、カフェも含めて事業所運営を軌道に乗せることが最重要課題であった。現施設長を筆頭にベテラン職員でけん引してきた結果、運営が落ち着いてきたところである。施設長が定年を控え、リーダー格の職員も2年後定年となる。職員の補充はできており、コアとなる人材の確保が課題となる。法人としても喫緊の課題として全施設長の会議や、臨時管理職会等を開催し検討している。ほどなく方向性が打ち出せる見込みとなっている。利用者支援のノウハウも含め、事業継承のための取り組みを着実に進めていきたい。

パンを自主製品として製造しカフェで販売されており、近隣住民には徐々に周知がなされ、常連客も根付いてきている。しかし近隣地域にパン屋が出店され、新商品などが作成され、種類なども多いためお客様の確保が難しくなってきている。そのため、定期的な新商品の開発や今までの商品の改定、販路の工夫が必要と思われる。集客のために行っていたSNS(ソーシャルネットワークサービス)の活用や市の広報を活用しつつ、リサイクルショップや他作業所などの地域の資源も含め、さらなる集客のための検討や工夫を定期的に取り組んでいきたい。

事業者が特に力を入れている取り組み

事業所運営の透明性を高めるため法人機関紙やホームページで活動内容を開示している。新型コロナウイルス感染の状況に配慮しつつ見学者や中学生の職場体験、体験ボランティア、利用希望者の体験実習は担当職員を決め受け入れている。生産活動としてカフェを営業しており、地域住民の憩いの場や障害者家族会の会合の場として活用されている。さらに、町内会の花いっぱい運動に参加して花を育てるなど地域との関係作りに取り組んでいる。地域自立支援協議会専門部会に参加し地域の課題について意見交換をしている。

事業所の情報を外部に提供する主な媒体として事業所作成のリーフレットや運営法人作成のホームページがある。リーフレットには沿革のほか、活動内容、1日の流れ、作業の紹介、最寄駅からの案内図が明示されている。法人ホームページの事業所のページには、事業所の概要のほか、主な作業内容,月間予定表が掲載されている。その他、カフェについてはソーシャルネットワークサービス(SNS)を活用するなど広報活動に力を入れている。SNSの投稿を見て、来店する人もいる。

事業所の作業には大きくパンやクッキーなどの自主製品の作業と内職の軽作業とがあり、体験期間中にすべての作業工程を体験してもらい、利用時の契約の時にどの作業に入りたいか自己選択できるようにしている。またパンやクッキーを作る工程とカフェの中で接客を行うこともでき、地域とのふれあいにも活用されている。軽作業においては朝礼時に当日の作業の種類と工程を説明し、利用者がその中で行いたい作業を自己選択できるよう配慮されている。障害特性に配慮し、パーテーションを利用し、外部からの刺激を軽減するなどの工夫がされていた。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:在籍する利用者全員を対象とした。
  • 調査方法:アンケート方式  
    自記によるアンケート調査と調査員による聞き取り調査を併用した。聞き取り調査は、調査員3名で実施した。相談室等のプライバシーが確保される部屋を用意してもらい、職員に誘導の協力を得てお話を伺った。
  • 有効回答者数/利用者総数:32/37(回答率 86.5% )

32名の利用者から有効回答を得ることができた。
事業所に対する総合的な感想では、「大変満足」が11名、「満足」が15名、両者を合わせると有効回答数の8割以上を占める結果となっている。以下、「どちらともいえない」が3名、「不満」が2名、「大変不満」がゼロであった。
自由意見では、「親切」、「信頼できる」、「よく話を聞いてくれる」という内容のコメントが複数挙げられていた。その他、個別性の高いコメントも複数あった。

アンケート結果

4~17は選択式の質問のため、該当項目のみ掲載しています。

1.利用者は困ったときに支援を受けているか

はい 28名 (88%)
どちらともいえない 2名 (6%)
いいえ 1名 (3%)
無回答・非該当 1名 (3%)

9割弱の回答者が「はい」としている。「話を聞いてくれる」という内容のコメントが複数あった。

2.事業所の設備は安心して使えるか

はい 30名 (94%)
どちらともいえない 2名 (6%)

9割強の回答者が「はい」としている。具体的なコメントは挙げられていない。

3.利用者同士の交流など、仲間との関わりは楽しいか

はい 16名 (50%)
どちらともいえない 13名 (41%)
いいえ 1名 (3%)
無回答・非該当 2名 (6%)

5割の回答者が「はい」としている。「仲良くしている」、「仲良くできない」等のコメントがあった。

16.【就労継続支援B型】
事業所での活動が働くうえでの知識の習得や能力の向上に役立っているか

はい 20名 (63%)
どちらともいえない 11名 (34%)
無回答・非該当 1名 (3%)

6割強の回答者が「はい」としている。「役に立っている」という内容のコメントがあった。

17.【就労継続支援B型】
工賃等の支払いのしくみは、わかりやすく説明されているか

はい 24名 (75%)
どちらともいえない 7名 (22%)
無回答・非該当 1名 (3%)

7割強の回答者が「はい」としている。「説明してくれる」という内容のコメントがあった。

18.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか

はい 29名 (91%)
どちらともいえない 3名 (9%)

9割強の回答者が「はい」としている。「きれいになっている」という内容のコメントがあった。

19.職員の接遇・態度は適切か

はい 27名 (84%)
どちらともいえない 5名 (16%)

8割強の回答者が「はい」としている。「優しい」という内容のコメントなどがあった。

20.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか

はい 31名 (97%)
どちらともいえない 1名 (3%)

1名を除く回答者全員が「はい」としている。「対応は良い」という内容のコメントがあった。

21.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか

はい 23名 (72%)
どちらともいえない 6名 (19%)
無回答・非該当 3名 (9%)

7割強の回答者が「はい」としている。「大丈夫」というコメントがあった。

22.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか

はい 31名 (97%)
どちらともいえない 1名 (3%)

1名を除く回答者全員が「はい」としている。「わかってくれる」という内容のコメントがあった。

23.利用者のプライバシーは守られているか

はい 29名 (91%)
どちらともいえない 3名 (9%)

9割強の回答者が「はい」としている。「守ってくれる」という内容のコメントが複数あった。

24.個別の計画作成時に、利用者の状況や要望を聞かれているか

はい 24名 (75%)
どちらともいえない 8名 (25%)

7割強の回答者が「はい」としている。「聞いてくれる」という内容のコメントがあった。

25.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか

はい 28名 (88%)
どちらともいえない 3名 (9%)
無回答・非該当 1名 (3%)

9割弱の回答者が「はい」としている。「わかりやすかった」という内容のコメントがあった。

26.利用者の不満や要望は対応されているか

はい 23名 (72%)
どちらともいえない 6名 (19%)
いいえ 2名 (6%)
無回答・非該当 1名 (3%)

7割強の回答者が「はい」としている。「対応してくれる」、「あまり言えない」等それぞれの内容のコメントがあった。

27.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか

はい 22名 (69%)
どちらともいえない 7名 (22%)
いいえ 1名 (3%)
無回答・非該当 2名 (6%)

7割弱の回答者が「はい」としている。「相談している」、「記憶にない」という内容のコメントがあった。

組織マネジメント分析結果

◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合はで、実施できていない場合はで表しています。

【講評】
基本理念は研修等により職員に周知するとともに施設内に掲示して利用者にも伝えている

心の病により「生活のしづらさ」を抱えた方々が自分らしい生き方を見つけていける場を提供するというビジョンを始め、当事業所の理念は新規職員の研修で説明するとともに職員の会議等の機会に施設長から繰り返し周知している。事務室内に「経営理念」「基本方針」を掲示し職員の目につくようにして意思付けに努めている。また、理念は利用者が活動するエリアにも掲示して利用者や家族の理解を促している。

経営層は役割と責任を明示し、目標の実現を目指して職員をリードしている

経営層の役割と責任は、法人の定款や法人就業規則、施設運営規程等に定めてある。利用者への就労の機会の提供や自立した生活への支援を提供する目的のため、事業所として個別支援の強化や職員間の連携と支援体制の構築、工賃向上の取り組みなどを今年度の目標にしている。これらについて経営層は職員に日々の打ち合わせや職員会議等で繰り返し説明し責任を持って取り組みをリードしている。

重要な案件の決定手順は法人定款等に明示し、意思決定結果を職員会議等で周知している

重要な案件を決定する手順は、法人定款、定款施行細則に定めている。意思決定の内容は毎月の職員会議や朝の職員ミーティングで経緯とともに説明している。週3日勤務のパートタイムの職員にも伝わるようパソコン内の情報共有フォルダを活用して、情報の漏れや情報格差が生じないようにしている。利用者に関わる事項については、毎朝行われる朝礼で利用者に報告し内容を説明するとともに、出勤頻度が低い利用者にも周知できるようホワイトボードや掲示物で常に目に触れるようにしたり職員から声かけするなど漏れのないようにしている。

1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
  • 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
  • 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
  • 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
  • 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
  • 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
行事前アンケートで利用者の意向を把握するなど施設を取り巻く情報の把握に努めている

利用者の意向や要望は利用開始時および個別支援計画作成時に確認をしている。日常においては、行事やレクリエーション活動を行う前にアンケート調査や聞き取り調査をしている。職員の意見や意向は、職員会議の場で汲み上げている。その他、職員との個人面談の場でも意見や要望を聞いている。地域自立支援協議会専門部会に参加し、地域の福祉に関するニーズ把握に努めている。福祉事業全体についての動向は、市の障害福祉課や東京セルプセンターから情報収集している。把握したニーズや課題への対応方針は事業所の年度計画に反映させている。

理念実現に向けて設定した目標達成や課題解決のための計画を策定している

事業所としては利用者の障害の多様化や高齢化に対応した個別支援の強化、ベテラン職員の定年退職を数年以内に控えた人材育成、人事配置が課題となっている。加えて諸物価値上がりの環境下での工賃向上も課題である。こうした中期・短期の課題を踏まえて年度目標を定め、事務室内に掲示して職員や利用者と共有している。それらを踏まえて年度事業計画を策定している。予算はこの事業計画を反映させ編成している。利用者が一人ひとり自己決定に基づいて行動できるよう、この計画を職員間で共有し、連携して利用者への支援体制を構築している。

事業計画の進捗は半期ごとに報告して、必要な修正を加えている

年間の事業計画を実行するために個々の事業の進行をブレイクダウンして年間カレンダー、年間行事・レクリエーション予定表に記載し、担当職員を割り振っている。そして、年間や月間の予定表を作成して掲示し、職員や利用者と共有している。計画に変更があった場合は、その都度更新し掲示して職員、利用者の認識がずれないようにしている。事業計画は半年ごとに事業報告を行い下半期に向けて当初計画に修正を加えている。事業計画や事業報告は共有フォルダに保存してあり、いつでも閲覧して確認できるようにしている。

1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
  • 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
  • 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
  • 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
  • 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
  • 事業所の経営状況を把握・検討している
  • 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
  • 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
  • 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
  • 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
  • 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
新規職員研修で法令順守を学ぶほか、職員倫理規程等はホームページで常に確認できる

職員が遵守すべき規範・倫理は、就業規則の服務心得のほか、法人の職員倫理規定や職員倫理に基づく「行動指針」、利用者権利擁護規程等に記載し周知を図っている。コンプライアンス遵守については新規職員の内部研修にも取り入れている。これらの規程はホームページ例規集にまとめてあり常時確認できるようにしている。そのほか職員研修で虐待防止を繰り返し学んで理解を深めている。

利用者の苦情や意見、要望については、把握したら速やかに対応している

苦情解決制度については、その内容を法人の苦情対応規程に定めてある。利用者には利用契約時に「重要事項の説明」の中で伝えている。苦情解決責任者は施設長が務め、職員が苦情受付担当者になっている。折に触れ、朝礼の場でも苦情解決制度について説明をしている。さらに、意見や要望を聞いた職員は速やかに他の職員とその内容を共有し、ミーティングを開催して対応策を検討している。虐待については職員同士がお互いに言動に注意をしあって防止を図り、さらに上司への報告も義務付けている。

見学受け入れやカフェの営業などで地域との関係作りに取り組んでいる

事業所運営の透明性を高めるため法人機関紙やホームページで活動内容を開示している。新型コロナウイルス感染の状況に配慮しつつ見学者や中学生の職場体験や体験ボランティア、事業所利用希望者の体験実習は担当職員を決め受け入れている。生産活動としてカフェを営業しており地域住民の憩いの場や障害者家族会の会合の場として活用されている。さらに、町内会の花いっぱい運動に参加して花を育てるなど地域との関係作りに取り組んでいる。地域自立支援協議会専門部会に参加し地域の課題について意見交換をしている。

1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
  • 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
  • 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
  • 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
  • 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
  • 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
  • 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
  • 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
  • ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
  • 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
  • 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
  • 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
リスクマネジメント体制を整え、リスクマネージャー中心に事故の未然防止に努めている

法人のリスクマネジメント実施規程により、事業所にリスクマネージャーを置いている。事故原因および防止方法並びにサービス提供体制の改善方法について検討するなど事故防止に資する活動に取り組んでいる。また、法人内の全事業所参加のリスクマネジメント委員会を設置し、ヒヤリハット報告の分析や事故の未然防止と再発防止、さらに感染症の予防、個人情報の保護等について検討している。検討結果は定期的に施設長に報告され、リスクマネージャーを通じて各担当に周知される。

想定されるリスクに備えマニュアルを整備し、必要な対策を採っている

事故発生時対応マニュアルや感染症マニュアル、苦情対応マニュアルを整備し、事故、感染症等のリスク対策を講じている。カフェなどで販売しているパンや菓子などの苦情も営業上のリスクとしてとらえ、ワッフルがぬるい、毛髪混入などのクレームに対して苦情対応マニュアルに沿って対応している。さらに深刻な災害等に遭遇した場合にそなえ、洪水時の避難確保計画や土砂災害対策マニュアル、感染症に対する新型コロナウイルス感染症発生時における事業継続計画(BCP)等を策定しており、計画に沿って避難訓練も実施している。

個人情報保護規定を整備し、他機関と情報共有するときは本人の了解を得ている

個人情報保護法の趣旨を踏まえ個人情報保護に関する方針や個人情報保護規定を定め、職員に周知している。利用者の個人情報に関しては利用契約時に「個人情報提供同意書」の提出を求め、個人情報の取扱いについて詳細に説明している。また、自己の個人記録は開示請求できる旨を重要事項説明書に記載している。支援の都合上他機関と情報共有する時は、その都度本人に了解を得ている。個人情報は紙媒体は施錠できる書庫に保管し、電子データはサーバーの共有フォルダに整理保存している。

1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
  • 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
  • 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
  • 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
  • リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
  • 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
  • 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
  • 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
  • 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
  • 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
コアとなる人材の確保が課題になっている

平成30(2018)年に現在地に移転して以来、カフェも含めて事業所運営を軌道に乗せることが最重要課題であった。現施設長を筆頭にベテラン職員でけん引してきた結果、運営が落ち着いてきたところである。施設長が定年を控え、リーダー格の職員も2年後定年となる。職員の欠員は補充できているのでコアとなる人材の確保が課題となる。法人としても喫緊の課題として法人内全施設長の会議や、臨時管理職会等を開催し検討している。ほどなく方向性が打ち出せる見込みとなっている。

職員が率先して外部研修に参加して様々な情報を持ち帰り職員間で共有している

職員の研修は施設内部や市、東京都、地区の保健所、東京都社会福祉協議会等が開催する精神事例検討や就労支援、工賃アップ、また食品衛生講習などをテーマにしたものに参加している。感染症対策でオンライン研修が多い。受講者は研修復命書を提出し、報告書は回覧し他の職員が共有できるようにしている。

有給休暇取得希望表の活用で有給休暇を取りやすくするなど働きやすさを追求している

法人全体で職員の処遇や今後の職員配置について検討している。有給休暇については、取得希望表を配布し翌月の休暇の調整をしている。職員の意識の把握の機会として契約職員は契約更新の時に、常勤職員は年1回程度希望に応じて個別面談を行っている。事業の推進について、職員会議では定期的に進捗状況を周知している。また、利用者対応について個別記録を徹底し日々職員間で共有を図り、利用者の状態はどの職員も常に把握できる。このように全職員で利用者支援に取り組める働きやすい体制を作っている。

1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
  • 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
  • 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
  • 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
  • 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
  • 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
  • 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
  • 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
  • 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
  • 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
  • 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
  • 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
  • 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
  • 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
  • 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
  • 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)

【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】

平成30(2018)年の事業所移転に伴い定員40名に増員するなど規模拡大を図って3年の間、利用者の入退所が頻繁に起こり障害特性も複雑化してきたことから、より高いレベルでの対応力が求められるようになった。
また新たにカフェを開店したほか、利用者人数が増えたことで職員の支援体制が手薄になってきたことから、利用者対応の充実と強化、作業活動の維持、そして職員支援体制の強化を目標とした。
具体的には以下の通り取り組んだ。利用者同士の対人関係に関わるトラブルや相談には早急に対応するとともに、その都度状況の変化に応じて丁寧に対応した。コロナ禍に対する不安軽減のための精神的ケアにも取り組んだ。
軽作業は受注履歴のある企業に働きかけ受注を再開することができた。パン・菓子類製造作業は従来の販売委託先が閉店等で納品できなくなったため、個人・グループを中心とした小口先を開拓した。喫茶業務は短縮営業を余儀なくされたが、固定客の開拓やメニューに変化を出すなどの取り組みをした。
年度途中に入職した新規職員には、入職直後に集中的に内部研修を行った。コロナ禍による生産活動への影響を踏まえ現場職員の配置を見直し現実に即した体制を再構築した。

【評語】
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している

利用者相互の対人関係は病気の症状によりかなり深刻な事案も出てきたため結果的に退所する利用者も現れたが、現場職員の粘り強い対応が功を奏して大事にならなかったケースも多かった。
コロナ禍に関しては在宅支援やワクチン接種の支援も含め傾聴を徹底することである程度不安軽減につながった。
受託作業は前年実績よりやや上昇した。パン・菓子類の新規開拓は困難だった。カフェは終始短縮営業と来店客数の伸び悩みで厳しい状況だった。作業部門によっては早帰りで対応した。
利用者の増加と生産活動の向上に向けた取り組みによる業務負担が増えたため、各職員の現場配置は試行錯誤となった。
今後も様々な特性を持った利用者が現れると考えられる。この数年で培った各職員の対応力は今後生かされると思われる。
今年度は信頼関係を深め利用者個々のニーズを把握することで個々の力を引き出す「個別支援の強化」を目標とした。
作業活動の充実と作業支援を含む利用者支援を両立させることは想像以上に大変で、各職員の業務負担や精神的負担が重くなる。少なくとも正規職員はどの現場の内情にも精通できるようローテーションを組み、お互い補完し合える協力体制を構築することも目標とした。

2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)

【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】

新型コロナウイルスの感染拡大で生産活動は大きな影響を受けた。その中ではあるが、利用者数も安定してきたこともあり工賃増収を目標とした。
利用者の特性や力量に応じた作業の割り振りや指導・声かけを意識することで作業効率の改善に取り組んだ。
受託作業は作業が滞らないよう複数の企業とコミュニケーションをとりながら納期に間に合うよう調整した。生産活動全体の売り上げを常に意識しながら少なくとも前年比を下回らないよう取り組んだ。

【評語】
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している

利用者の作業能力や特性に応じた作業工程の割り振りを強く意識したものの全体の作業効率は大きく上昇することはなかった。
軽作業の受託作業量は前年度より増えたものの他作業部門と合わせた就労支援事業収入は微増にとどまった。
一方、一人当たり工賃支給額は利用者増に伴う延べ作業時間の増加により時給単価が低下(268円が224円に)したため前年度より少なかった(7,416円が6,318円に)。
コロナ禍の影響を受けた作業と影響が少なかった作業に明暗が分かれた。次年度は個別性が高い利用者に対する作業の切り出しに引き続き力を入れるとともに、コロナ禍の動向をにらみながら作業部門ごとにメリハリのある戦略を立てることを想定している。個々の作業部門にバラつきがあっても全体として底上げすることで工賃アップにつながると考えられる。

サービス分析結果

6. サービス分析のプロセス
【講評】
主に心の病により「生活のしづらさ」を抱えた方々を長年支援してきた作業所である

当事業所の元々の母体は、「スマイルの会」という精神の障害を持つ家族のための任意団体である。その後、平成22(2010)年4月に現在の事業所を運営する社会福祉法人に事業が引き継がれた。その後、約15年前にまだ親の会が運営していた時に移転し、所在市の消費生活センターが入っていた建物を一部改装して使用していた。そこは間取り等に制約があり、建物自体の老朽化も進んでいることもあり、平成30(2018)年10月に現在地に新築移転した。

リーフレットやインターネット媒体などを活用し、事業所の情報を広範に発信している

作業および仲間や地域市民との交流など様々な活動を通じて、利用者が自分らしい生き方を見つけていける場を提供している。事業所の情報を外部に提供する主な媒体として事業所作成のリーフレットや運営法人作成のホームページがある。リーフレットには沿革のほか、活動内容、1日の流れ、作業の紹介、最寄駅からの案内図が明示されている。法人ホームページの事業所のページには、事業所の概要の他、主な作業内容,月間予定表が掲載されている。その他、カフェはソーシャルネットワークサービス(SNS)を活用するなど広報活動に力を入れている。

問い合わせや見学の依頼には、柔軟な対応を心がけている

利用希望などの問い合わせや見学の依頼に対しては、柔軟に対応するように心がけている。事業所単独で単年度黒字を目標とし、利用者の確保を第一に取り組んでいる。利用者を受け入れるために関係機関や家族会、行政等に働きかけ、窓口を一つにして見学希望者には希望に添えるよう日程調整をしている。見学に際してリーフレットを渡し、所内を案内する。特に利用希望者の見学対応としては、実際に作業風景を見てもらいながら施設の概要等を口頭で説明し、事業所の活動の理解を深めてもらうことに努めている

1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
  • 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
  • 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
  • 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
  • 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
事前の面談と利用開始前の体験通所で利用者側の意向を把握している

サービスを利用するにあたって知る必要のある基本的なルールや重要事項などは、利用契約締結時に説明をしている。「ルール決まり事一覧表」や契約書と重要事項説明書の読み合わせを行い、利用者側の同意を得た上でこれらの書類に署名と捺印を得ている。特に工賃の計算方法や私物の持ち込み、社会的ルールの徹底などは重点的に説明している。利用契約の前の段階において、体験通所での事業所との相性などを見極め、随時の面談にて利用者本人の今後の意向と事業所として支援できることなどを十分に話し合うことに努めている。

新規利用者に対してまずは新しい環境に慣れることができるように対応する

支援を開始するにあたり必要となる利用者の個別事情や要望、注意点などの必要事項を「利用契約申込書」という様式に記録する。また、面談記録からも必要な情報を収集し、本人の基礎データ、医療関連の情報、家庭環境、成育過程、体験通所の状況などが把握される。利用開始直後は利用者本人のペースに合わせ負担とならない環境設定を行う。最初の作業内容は、一緒に作業する利用者チームの特性を考慮して選考する。職員に利用者の配慮点当を周知し、必要に応じて所長の面談を行うなど配慮している。

利用前の生活を踏まえた支援に努め、サービス終了時にも支援の継続性に配慮している

サービス利用前の生活を踏まえた支援が提供できるよう、以前の入院先であった医療機関などからも情報を得て個別支援計画の下地となるアセスメントに繋げる。最近のサービス終了の事例では、地域包括支援センターと連携し介護保険サービスとの併用、介護保険施設入所となったなったケース、カフェ作業から一般就労に繋がったケース等がある。その他の退所理由には病状悪化(身体的要因が多い)等の前向きなものではない事案が多いせいか、アフターフォローがやりづらい面があると認識している。

1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
  • サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
  • サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
  • サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
  • サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
  • 利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
  • サービス利用前の生活をふまえた支援を行っている
  • サービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
面談等を通じて個々の利用者のニーズを把握し個別支援計画に反映させている

支援計画の作成・見直しの手順は、「個別支援計画作成の手順・流れ」により明確にしている。日々記録されている利用者の行動や発言および現場職員からの聞き取りから現状と課題点を明確にして個別の計画を作成している。さらに面談では作成した計画内容について利用者とすり合わせを行ったり利用者の意向に応じて修正を加えながら、長期目標を決めていく。この長期目標を基に具体的な個別目標と支援方法、期間、場所などに落とし込む。新規利用者の受け入れに合わせて、個別支援計画も作成し、本人への説明と同意確認を順次進めている。

利用者の日々の記録は電子化しており、職員間で共有できるようにしている

利用者個別の情報や記録を整理するために個人ファイルを準備している。また、日々のケース記録については電子化しており、職員に記録を付ける習慣ができたとともに職員間での情報の共有がしやすくなっている。計画に関わるケース記録には、「詳しくは計画を参照」と記載し、職員の共通理解に努めている。個別のニーズを把握し個別支援計画に落とし込むことで支援の方向性を定めた支援を心がけている。一方で計画の作成と見直しについてすべて所長が引き受けている現状がある。個々の職員の業務過多やマンパワー不足は課題であると認識している。

「共有フォルダ」を活用し、全職員で情報を共有できるような仕組みを整えた

利用者に変化が合った場合の情報等は、朝の職員ミーティングで発表し職員間で共有している。今年度途中より週一回の職員ミーティングを行い、各作業現場の状況や利用者の状態をこまめに共有するようにしている。非常勤職員に対しても共有したい事項を「共有フォルダ」を活用して全職員に周知できるよう仕組みを整えている。

1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
  • 利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
  • 利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
  • アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の支援計画を作成している
  • 計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている
  • 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
  • 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
3.利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
  • 利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
  • 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
  • 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
  • 申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
1.個別の支援計画等に基づいて、利用者の望む自立した生活を送れるよう支援を行っている
  • 個別の支援計画に基づいて支援を行っている
  • 利用者一人ひとりに合わせて、コミュニケーションのとり方を工夫している
  • 自立した生活を送るために、利用者一人ひとりが必要とする情報を、提供している
  • 周囲の人との関係づくりについての支援を行っている
【講評】
個別支援計画を作成し、計画に基づいた支援の提供を心がけている

利用者の支援の方向性や情報を毎朝のミーティングや職員会議で報告し合い、個別の支援計画に基づいて支援を提供するようにしている。今年度途中より週一回の職員ミーティングを開始、職員間の情報共有をこまめに行うようにして、職員全員で支援していくことを基本に取り組んでいる。個別のニーズを把握し個別支援計画に落とし込むことで支援の方向性を定めた支援を心がけている。事例が似ていても、一人ひとりの疾患や症状・障害特性を正確に把握することで精度の高い支援を目指している。

利用者の特性に応じて面談環境やコミュニケーションの取り方に配慮している

利用者のコミュニケーションについては指導ではなく同じ目線に立って一緒に考え、気づきを促すことを重視しながら自尊心に配慮して自己決定してもらうことを目標としている。具体的にはそれぞれの利用者の個別性に合わせて、単純化する・例示する・あいまいな言い方は避けるなどの工夫をしている。面談を行う際は面談環境に配慮したり、面談技術を駆使して話しやすい雰囲気を作るように心がける。職員の話し方や声のトーンは、丁寧で落ち着いている。特に対人関係や集団適応に関する悩みの相談に注力している。

作業の提供だけではなく、利用者の様々な相談事への対応にも時間を割いている

当事業所では単なる作業の提供だけではなく、健康管理や社会人としてのマナー、日常生活上の悩み(騒音・金銭管理)、行政等諸手続き、症状の悩み、不安感の軽減に向けた支援にも時間を割いている。利用者同士でトラブルになりそうな時は、利用者の特性に応じてタイミングに配慮しながら助言や介入を行うようにしている。

2.利用者が主体性を持って、充実した時間を過ごせる場になるような取り組みを行っている
  • 利用者一人ひとりの意向をもとに、その人らしさが発揮できる場を用意している
  • 事業所内のきまりごとについては、利用者等の意向を反映させて作成・見直しをしている
  • 室内は、採光、換気、清潔性等に配慮して、過ごしやすい環境となるようにしている
  • 【食事の提供を行っている事業所のみ】
    利用者の希望を反映し、食事時間が楽しいひとときになるよう工夫している
【講評】
利用者一人ひとりの意向に沿った作業を提供している

毎日の作業前の朝礼時にその日の作業の種類、工程の説明を行い、その際に一人ひとりの利用者にどの作業を行うか、行いたいか確認し、利用者に意見を聞いて、利用者の希望や個々の力を発揮できるよう職員が配慮し作業の提供を行っている。また作業の結果などは半年に一度の個別支援計画の面談にて所長から利用者へ評価を伝えており、その際に利用者からの事業所への意見要望を確認し、計画に反映させている。

事業所内のルールは利用者の障害特性に配慮し、作成されている

事業所内の利用者の約束事に関しては、職員が利用者の様々な障害特性や病気に配慮したものを作り上げている。事業所内で問題が起きた際には職員間で話し合い、ルールや約束事などに齟齬がある場合には利用者の特性や社会に合ったルール等に改定し、それぞれの利用者が事業所内で過ごしやすいよう取り組んでいる。利用者からの意見や要望などに関しては食堂内に意見箱を設置し、集め、把握するようにしている。

事業所は窓が多く一日中採光を取り入れられ、毎日、消毒掃除を実施し清潔に保てている

事業所内は窓が多く、川沿いに位置し、どの部屋も採光が取り入れやすいような作りになっており、明るさを取り入れられ気持ちよい環境で過ごせるようになっている。また事業所内に各々の場所にアルコール消毒が配置しており、毎日、利用者と職員で清掃の時間に消毒、清掃を実施している。訪問調査の際にも清潔に保たれていることが確認できた。

3.利用者が健康を維持できるよう支援を行っている
  • 利用者の健康状態に注意するとともに、利用者の相談に応じている
  • 健康状態についての情報を、必要に応じて家族や医療機関等から得ている
  • 通院、服薬、バランスの良い食事の摂取等についての助言や支援を行っている
  • 利用者の体調変化(発作等の急変を含む)に速やかに対応できる体制を整えている
  • 【利用者の薬を預ることのある事業所のみ】
    服薬の誤りがないようチェック体制を整えている
【講評】
定期的に健康診断を行い、利用者の健康状態を把握し、必要の応じて助言指導をしている

毎年定期的に健康診断を受けられるようにしている。事業所の登録利用者へお知らせを出し、事業所全体で連携している医療機関にて健康診断を受けている。主治医が決まっている利用者に関しては、それぞれ受けてもらっている。その後、健康診断の結果を提出してもらい、必要に応じた健康指導をしている。また、利用者によっては健診の結果を訪問看護や家族とも共有し、利用者の健康維持に役立てている。

健康に関する情報も利用者一人ひとり個別ファイルで管理して活用している。

利用者ごとの個人ファイルを用意しており、利用者の基本情報を基に個別支援計画や病歴、障害特性を随時更新して、利用者の特性を把握している。また毎年受診している、クリニックの健康診断結果から体重が増加傾向にある利用者には体重計測を行い、指導をしている。昼食は仕出し弁当をとっており、自由に注文し毎日異なるバランスの取れた食事を提供できるようにしている。

利用者の体調変化に応じて対応できるよう静養室を用意し、活用している

事業所内には静養室が設置してあり、体調が悪くなった利用者や気になる利用者と距離を置きたい際には職員に伝え、静養室を利用できるようにしている。静養室はベッドが置いてあり、窓からの採光も取り入れており、明るく利用しやすい環境にしている。また事業内の至る所に利用者が休憩できるスペースを設置しており、一人で過ごしたい利用者や利用者同士で話したい時など利用できるようにしている。

4.利用者の意向を尊重しつつ、個別状況に応じて家族等と協力して利用者の支援を行っている
  • 家族等との協力については、利用者本人の意向を尊重した対応をしている
  • 必要に応じて、利用者の日常の様子や施設の現況等を、家族等に知らせている
  • 必要に応じて家族等から利用者・家族についての情報を得て、利用者への支援に活かしている
【講評】
利用者の個別状況や支援計画は家族の協力も得て本人主体の計画になるよう配慮している

利用者の基本情報に関しては家族の協力も得て作成し、本人だけではわからない情報を聞くようにしている。半年に1度の個別支援計画の面談では同居している家族も同席し、半年間の評価と、新たな状況把握に役立てている。また家族にも本人の意向などを確認し、利用者本人らしい生活を送れるようにしている。

個別支援計画の面談時や、適宜利用者の様子を家族等に伝えている

利用者の施設での様子を半年に1度の面談にて事業所での様子や作業の取り組みなどを評価報告で伝えている。また日常で変わった様子があった際には、家族や訪問看護など利用している関係機関にも情報を電話などで伝え情報共有をしている。また事業所の現状やイベントなどがあった際には、掲示板やお知らせを使用し家族にも伝えるようにしている。

利用者の生活上のことや情報を家族からも情報を得て支援に活かしている

利用開始時に家族などから基本情報や障害特性、病気などの経緯を聞き取り、事業所で健やかに過ごせるよう情報を得ている。また定期面談にて利用者本人ではわからないことなどは、家族から聞き取り、事業所にて注意することなどを確認し、支援に活かしている。

5.利用者が地域社会の一員として生活するための支援を行っている
  • 利用者が地域の情報を得られるよう支援を行っている
  • 利用者が地域の資源を利用し、多様な社会参加ができるよう支援を行っている
【講評】
閲覧しやすい食堂に地域の情報を掲示し、利用者が情報を得られるようにしている

食堂に地域の情報(グループホームやコロナ禍前は地域の祭りなど)を掲示しており、閲覧しやすいようにしている。食堂は朝礼や休憩時、昼食時に利用することから、食堂で過ごす時間が多いため閲覧しやすい環境となっている。また、事業所の行事に関する告知なども掲示板に張り、参加表も確認できるようになっている。グループホームを利用したい利用者へは職員から相談支援専門員に連絡し、関係機関と連携し、体験や見学などができるようにしている。

地域の資源を利用し、利用者が多様な社会参加ができるよう支援をしている

地域の催し物、祭り、イベントなどの情報を施設の食堂内に掲示し、閲覧できるようにしている。新型コロナウイルスの感染防止の観点から今年度は、地域の祭りなどは開催されていないが、以前は地域の祭りやイベントに施設や事業所ごとで参加をしていた。地域との関りを持つことなど様々な社会参加をするための支援をしている。

12.【就労継続支援B型】就労の機会の提供や、知識の習得及び能力向上のための支援を行っている
  • 自発的に働きたいと思えるような取り組みを行っている
  • 働くうえで、利用者一人ひとりが十分に力を発揮できるよう支援を行っている
  • 工賃等のしくみについて、利用者に公表し、わかりやすく説明している
  • 受注先の開拓等を行い、安定した作業の機会を確保できるよう工夫している
  • 商品開発、販路拡大、設備投資等、工賃アップの取り組みを行っている
【講評】
毎日利用者にどの作業がよいか選択してもらい主体的に作業に取り組めるようにしている

毎日の朝礼にて当日の作業の種類や工程を説明し、利用者が行いたい作業や障害特性に合った作業を選択できるよう配慮している。また作業工程で利用者の特性に合わせ、作業の見本を写真に撮り正しいものや間違ったものなど比較できるようにして、視覚的にもわかりやすいよう工夫がされている。作業室は採光も取りやすく明るい部屋で作業机も広くとっており、利用者がのびのび作業を行えるスペースを確保している。

作業の受注先や取引先の開拓を行い、安定した作業の機会を提供している

今まで受注していた取引先のほかに新規の取引先の開拓を行い利用者に無理がないように、また作業が途切れないよう調整をしている。新型コロナウイルスの影響で取引先の受注が減少した際もいろいろな企業に営業を行った。着実な作業を積み重ねた結果、信頼を得て受注数も回復してきており、売り上げも増えてきている。花の販売は地域の学校の入学式やリサイクルショップ、また近隣のお客様からの注文が入り、工賃アップにつなげることができている。

工賃アップのため、販路拡大、商品開発に努めている

新型コロナウイルスの影響で事業所の喫茶の営業時間が短縮化され、さらに外出規制の中で客数は減少していたが、新たなパンの新商品や焼き菓子の考案により、徐々に客数が戻ってきている。また、市役所や社会福祉協議会などの地域の関係機関に出張販売を行い、販路拡大に努めており、自主製品の売り上げに貢献し工賃アップにつなげることができている。

【講評】
プライバシーに配慮し、持ち物は利用者個別のロッカーで管理してもらっている

利用者の個人情報の取り扱いに関しては利用契約書に謳ってあり、契約の締結時に説明を行っている。また、その際に個人情報を外部とやりとりする場合の同意を「個人情報使用同意書」に署名・捺印を得る形で確認している。利用者が来所している時には個人別のロッカーに持ち物を入れてもらう。ロッカーの鍵を渡してあり、個別に管理をしてもらっている。「紛失のおそれがある」などで利用者が鍵を持つことを嫌がる場合には、事務所で預かる。職員の方でロッカーを開ける必要がある場合には、利用者本人の立会いの下でロッカーを開けるようにしている。

職員は利用者の羞恥心に配慮しながら、関わりを持つように留意している

職員は利用者の羞恥心に配慮しながら、関わりを持つように留意している。特に雑談の中であっても利用者が受給している年金や家族構成、生活保護の情報などは話題にしないように注意している。しかし、何気ない利用者との雑談の中で周囲に他利用者がいるにも関わらず職員が当人の個人情報的な内容を口走ってしまうミスが生じたことがあり、今後、同様の事例が発生しないよう職員会議等で注意喚起している。また、利用者の信仰の多様性に配慮し、12月に開催する行事の名称を「クリスマス忘年会」としている。

1.利用者のプライバシー保護を徹底している
  • 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
  • 個人の所有物や個人宛文書の取り扱い等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている
  • 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
  • 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
  • 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】
いくつかの業務に関して、基本事項や手順を文書により明確にしてある

「防災マニュアル」や新規利用者を受け入れる際の手順を記した「通所まで及び通所以降の流れ」、「個別支援計画作成の手順・流れ」などの文書があり、一部の業務に関しては基本事項や手順などが明確になっている。ただし、その他のサービスの基本事項や視点に関する事柄は、その都度話し合いの中で決めているのが現状で手順書や手引書等の文書化は進めていない面も多い。

個別の作業については、視覚的にもわかりやすいマニュアルを整備している

パン(クッキー)作業で厨房(調理室)に入る利用者のための服装(白衣、マスク、帽子など)のマニュアルが作成されている。あるべき姿が写真で示されており、非常にわかりやすい。カフェの作業マニュアルもある。これはさらに利用者にわかりやすいものになるように内容や表記の検討を進めている。また、生産活動が大きく変化している機会でもあり、「作業マニュアル」も作成している。

1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
  • 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
  • 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうかを定期的に点検・見直しをしている
  • 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている

事業者のコメント

このセクションは事業者によって更新される情報です。

職員人員の入れ替わりを図りながら次世代を担う人材確保と職場定着を前提とした人材育成を最優先で取り組む必要があります。特に現場での利用者支援は一朝一夕には身につかないので、OJTを基本としながらさらに外部研修や事業所内研修を実施して日々研鑽を積む重要性を意識するきっかけとなりました。自主製品の開発を含めた授産活動の見直しや今後の方向性は事業所全体が目指す方向性とリンクさせながら進めていくことで、職員体制が変化しても同じ方向を向いた一貫性のある事業所運営を行い、スムーズに事業継承を進めていくことが今後の施設の未来を左右することになると思います

評価情報

【評価実施期間】

2022年6月27日~2023年3月9日

【評価者修了者No】

H0403017,H1202043,H1901079,H2101080

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