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令和04年度（2022年度）

児童養護施設

法人名称

社会福祉法人二葉保育園

事業所名称

二葉むさしが丘学園

評価機関名称

一般社団法人　Ｒｉｃｃｏ　ｌａｂ．

第三者評価結果の構成　　見たい内容をクリックすると該当部分へジャンプします。

事業者の理念・方針
全体の評価講評
事業者が特に力を入れている取り組み
利用者調査結果
組織マネジメント分析結果
サービス分析結果
事業者のコメント

理念・方針
事業者が大切にしている考え（事業者の理念・ビジョン・使命など）	１) 子どもが健やかに育つ社会をつくる活動をする２) 話し合いの文化を育て子どもとともに生活をつくる３) 子どもが権利主体として自分らしく生きる力を育てる４) 自らを高め社会のニーズに応えられる職員をめざす
期待する職員像
職員に求めている人材像や役割	子どもの存在そのものを認め、子どもが表出する感情や言動をしっかり受け止め、子どもを理解する。基本的欲求の充足が、子どもと共に日常生活を構築することを通してなされるよう養育・支援する。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　すべての子どもが愛され、心身ともに健やかに育つことを願い、特に困窮にある子どもたちが、わけ隔てなく、愛と理解と敬意を持って養育されるために活動できる人。子どもの個性を大切にし、子どもたちがかけがえのない人生を自らの力で獲得できるような養育を目標とできる人。子どもと家族が、地域社会で健康にその人らしい生活を営むことが出来るよう、ともに考え、ともに活動できる人。
職員に期待すること（職員に持って欲しい使命感）	子どもの力を信じて見守るという姿勢を大切にし、子どもが自ら判断し行動することを保障する。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　発達段階に応じた学びや遊びの場を保障する。秩序ある生活を通して、基本的生活習慣を確立するとともに、社会常識及び社会規範、様々な生活技術が習得できるよう養育・支援する。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「子どものため」とは何か考え、それをチームで共有しながら働くこと。

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子ども自身が納得して進路選択ができることを大切にして、丁寧に情報提供を行いつつ、子ども一人ひとりに応じた自立支援を行っている
「ニヤリホット」のしくみを導入する等、子どもの良いところにも目を向け、強みを生かした支援を重視して取り組みを進めている
コロナ禍でも「今できること」を考え、アイデアを凝らした寮行事や余暇支援、食育等を行い、子どもの生活の質向上を図っている

将来を担う人材を育成するために、施設としての養育観を言語化し、明文化していくことが期待される
重点課題として取り組んでいる事項について、進捗管理のための指標や工程表等を事業計画に示す等、マネジメント体制の明確化が期待される
BCPの策定を通した責任体制の明確化及び生活の中での個人情報の取り扱い等、リスクマネジメントへの更なる意識向上が求められる

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新人職員対象の宿泊研修等によりコミュニケーションを促し、価値観の共有を図った

職員間での連携体制を強化し、多職種が連携して子どもたちの育ちを支えている

子どもの意見表明の機会を確保し、確実に対応するためのしくみ作りを進めている

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調査対象：利用者全員（事業所と協議の上、入院中や入所間もない児童を除く）
調査方法：アンケート方式,聞き取り方式
聞き取り方式及びアンケート方式
利用者総数： 68人
共通評価項目による調査対象者数： 65人（アンケート方式29人　聞き取り方式36人）
共通評価項目による調査の有効回答者数： 65人（アンケート方式29人　聞き取り方式36人）
利用者総数に対する回答者割合（％）： 95.6％
調査項目：共通評価項目

※読み上げソフトをご利用のかたへパーセンテージの読みあげは「はい」「どちらともいえない」「いいえ」「無回答」の順番で読み上げられます。	有効回答者数/利用者総数 65/68

1．食事の時間が楽しいひとときになっているか	はい 60% どちらともいえない 25% いいえ 9% 無回答・非該当 6%
2．施設での時間の使い方や衣服・物の所有について、職員は意見を尊重してくれているか	はい 71% どちらともいえない 17% いいえ 6% 無回答・非該当 6%
3．子どもの年齢や特性、個別事情に応じて生活の約束ごとの説明を受けているか	はい 58% どちらともいえない 18% いいえ 12% 無回答・非該当 11%
4．自立に向けた支援について、多様な選択肢から情報提供や相談対応がなされているか	はい 55% どちらともいえない 9% いいえ 23% 無回答・非該当 12%
5．施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか	はい 60% どちらともいえない 18% いいえ 15% 無回答・非該当 6%
6．職員の接遇・態度は適切か	はい 69% どちらともいえない 20% 無回答・非該当 8% いいえ：3%
7．病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか	はい 75% どちらともいえない 9% 無回答・非該当 12% いいえ：3%
8．子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか	はい 69% どちらともいえない 15% いいえ 8% 無回答・非該当 8%
9．子どもの気持ちを受け止め、尊重した対応がされているか	はい 71% どちらともいえない 11% いいえ 6% 無回答・非該当 12%
10．子どものプライバシーは守られているか	はい 74% 無回答・非該当 18% どちらともいえない：3% いいえ：5%
11．個別の計画作成時に、利用者の状況や要望を聞かれているか	はい 68% どちらともいえない 6% 無回答・非該当 23% いいえ：3%
12．サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか	はい 51% どちらともいえない 9% いいえ 8% 無回答・非該当 32%
13．自らの権利について、さまざまな機会をとらえて職員はわかりやすく教えてくれるか	はい 58% どちらともいえない 15% いいえ 14% 無回答・非該当 12%
14．子どもの不満や要望は対応されているか	はい 68% どちらともいえない 15% いいえ 9% 無回答・非該当 8%
15．外部の苦情窓口（行政や第三者委員等）にも相談できることを伝えられているか	はい 65% どちらともいえない 6% いいえ 12% 無回答・非該当 17%

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評点のレーダーチャートを表示する

グラフの見方

このグラフは、「評点の状況」を大項目ごとにまとめています。
「評点の状況」は、大項目に属する標準項目の実施状況を数値化してグラフに置き換えていますので、標準項目の実施状況が良好なほど、グラフが外側に広がります。
グラフの形状から、その施設・事業所によるサービス向上の取り組みの実践状況について、項目ごとの強み弱みを見ることができます。また、同じサービス種別の施設・事業所全体の平均との比較もできます。

※令和04年度以降のグラフには平均値が表示されません（評価実績件数が確定していないため）

組織マネジメント分析結果

←クリックすると詳細が表示されます。

評価項目の評点

評価項目には、2から6個標準項目が設定され、
その標準項目の内容が実施できている場合は

、実施できていない場合は

で表示されます。

1. リーダーシップと意思決定

1. 事業所が目指していることの実現に向けて一丸となっている

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

7/7

1. 事業所が目指していること（理念・ビジョン、基本方針など）を周知している

事業所が目指していること（理念・ビジョン、基本方針など）について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている

事業所が目指していること（理念・ビジョン、基本方針など）について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている

2. 経営層（運営管理者含む）は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている

経営層は、事業所が目指していること（理念・ビジョン、基本方針など）の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている

経営層は、事業所が目指していること（理念・ビジョン、基本方針など）の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している

3. 重要な案件について、経営層（運営管理者含む）は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している

利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている

【講評】詳細はこちら

「話し合いの文化」を理念とし話し合いの過程を通して課題解決を図り意思決定している
昨年度の主任配置に加え、今年度は副施設長を配置し、階層型組織への転換を図っている
リーダーの配置により職員の役割が組織に根付きつつあり、分掌等での明示が期待される

2. 事業所を取り巻く環境の把握・活用及び計画の策定と実行

1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

6/6

1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している

利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している

福祉事業全体の動向（行政や業界などの動き）について情報を収集し、課題やニーズを把握している

2. 実践的な計画策定に取り組んでいる

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

5/5

1. 事業所が目指していること（理念・ビジョン、基本方針など）の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している

課題をふまえ、事業所が目指していること（理念・ビジョン、基本方針など）の実現に向けた中・長期計画を策定している

2. 着実な計画の実行に取り組んでいる

事業所が目指していること（理念・ビジョン、基本方針など）の実現に向けた、計画の推進方法（体制、職員の役割や活動内容など）、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している

計画推進にあたり、進捗状況を確認し（半期・月単位など）、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる

【講評】詳細はこちら

職員の意向等は育成計画に基づいた主任及びリーダーとの面談等を通して把握している
サテライト型グループホームの開設等職員と共有する機会を増やすことが必要と思われる
変革期の施設として事業計画の重要度が増しており目標の数値化等進むことに期待したい

3. 経営における社会的責任

1. 社会人・福祉サービス事業者として守るべきことを明確にし、その達成に取り組んでいる

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

2/2

1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる

全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理（個人の尊厳を含む）などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる

全職員に対して、守るべき法・規範・倫理（個人の尊厳を含む）などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。

2. 利用者の権利擁護のために、組織的な取り組みを行っている

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

4/4

1. 利用者の意向（意見・要望・苦情）を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている

苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている

2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている

利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している

虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている

3. 地域の福祉に役立つ取り組みを行っている

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

5/5

1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる

透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる

ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している

2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている

地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている

事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク（事業者連絡会、施設長会など）に参画している

【講評】詳細はこちら

副施設長を中心に弁護士による助言の下、「むさしが丘合言葉」の作成に取り組んでいる
「みんなのポスト」の設置場所の工夫及び幼児と第三者委員の交流等を検討している
子ども食堂の実施、親子室、体育館の開放等、地域の子育て家庭の支援を行っている

4. リスクマネジメント

1. リスクマネジメントに計画的に取り組んでいる

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

5/5

1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる

事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク（事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など）を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている

リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる

事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる

2. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

4/4

1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている

情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員（実習生やボランティアを含む）が理解し遵守するための取り組みを行っている

情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている

事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している

【講評】詳細はこちら

児童への権利侵害防止、不適切な関わりの防止をリスクマネジメントの第一に掲げている
ヒヤリハットに加え子どもの成長に着目した「ニヤリホット」を育成記録に記載している
在宅勤務の実施により、個人情報の取り扱いには更なる注意喚起が必要となっている

5. 職員と組織の能力向上

1. 事業所が目指している経営・サービスを実現する人材の確保・育成・定着に取り組んでいる

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

9/12

1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている

事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる

2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している

事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望（キャリアパス）が職員に分かりやすく周知されている

事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望（キャリアパス）と連動した事業所の人材育成計画を策定している

3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる

指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている

4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる

事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇（賃金、昇進・昇格等）・称賛などを連動させている

就業状況（勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど）を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる

2. 組織力の向上に取り組んでいる

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

3/3

1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる

職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている

【講評】詳細はこちら

実習生の受入態勢を見直して専門職による座学を実施する等、丁寧な育成を図っている
個人別育成計画を導入しており、リーダーとの面談を通して寮目標との連動を図っている
養護会議では職員提案の議題をテーマに話し合いを重ねる等、職員の自発性を育てている

7. 事業所の重要課題に対する組織的な活動

1. 事業所の重要課題に対して、目標設定・取り組み・結果の検証・次期の事業活動等への反映を行っている

1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている（その１）

【前年度の重要課題に対する組織的な活動（評価機関によるまとめ）】

　「小規模化および地域分散化について、国の方針ならびに東京都の社会的養護推進計画に合せて、令和５年度サテライト型グループホームの開設を目標に準備を進めていく」を目標に設定した。具体的には、候補地の選定やそれに伴う管理業者、建設業者との打ち合わせを進めることができた。一方、職員体制等、中身については、直接サテライト型グループホームに異動をして仕事をしたい職員が、プロジェクトに少なかったため、具体的検討には進まなかった。今年度は、建築申請、人材確保などといった、より具体的な開設に向けた準備を進めていくこととし、職員にサテライト型グループホームについて説明を行い、プロジェクトチームを中心に検討を進めることとしている。 【評語】

目標の設定と取り組み	具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証	目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映	次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた

【講評】

　国では「小規模化かつ地域分散化」と「多機能化かつ高機能化」という目標を掲げ、令和７年度までに本体施設の定員削減を実施することを求めており、それらの方針を受け、二葉むさしが丘学園では、令和５年に事務所機能をもつ「サテライト型グループホーム」の開設を行うことで、本園の定員削減を図ることとした。昨年度は「サテライトプロジェクト」を編成し、施設長を中心に関係各所との折衝を行っており、土地の確保につながった。また、管理業者や建築業者との打合せを進めており、今年度中には建築に向けた契約を締結する予定としている。一方、運営を担う職員については昨年度は異動希望がなかったため、体制の準備には至らなかった。今年度は、職員に「来年度体制の検討に関するアンケート」を実施し、最大６人が異動になること等を伝え、異動希望を募っており、新たなメンバーでプロジェクトを組織し、現在、運営体制についての検討を進めている。都の育成支援課への報告等もスケジュールに従い実施し、サテライト型グループホームの開設に向けた準備を着々と進めている。

2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている（その２）

【前年度の重要課題に対する組織的な活動（評価機関によるまとめ）】

　ケアリーバーと言われる社会的養護の経験者（退所者）には、コロナ禍の課題が重くのしかかり、困難を抱える状況が浮き彫りになった。国や都もその支援のために、さまざまな施策や自立支援担当職員の配置などを行い、支援の強化を図っている。そこで、二葉むさしが丘学園においても、「地域のアパートを借りた住宅支援を積極的に進める」を目標に設定し、新たにアパートを借り上げ、ケアリーバーへの支援を行うこととした。具体的には、①自立支援担当職員の配置、②NPOや地域団体等の積極的な活用、③地域のアパートを借りた住宅支援、に取組んだ。制度に先行する対応となったものもあり、制度の活用に向け、職員の理解促進と体制構築を図ることを今年度の目標に設定した。また、今年度は園外でのステップハウスをさらに拡充し、2つ目の部屋の借り上げを検討することとしている。 【評語】

目標の設定と取り組み	具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証	目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映	次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた

【講評】

　以前より社会的養護経験者の退所後の生活は厳しいものがあったが、新型コロナウイルス感染症の蔓延は、よりその課題を浮き彫りにした。国の「社会的養護自立支援事業」、都の「児童自立生活援助事業」や「自立生活支援事業」など、新たな制度が打ち出される中、施設では制度の目的や活用の仕方等への理解を深めるとともに、実際の運用に向け、地域のアパート１室を借り上げた。当初は新型コロナウイルスの濃厚接触者となった職員が使用し、業務への支障が生じないようにした。その後は施設を退所した大学生が使用しており、制度的には１年間の利用となっているが、大学生の間は使用できるよう措置変更を図り、理事との毎月の面談を実施するなど、制度を有効に活用していくことに取り組んでいる。今後も必要なケアリーバーには支援を続けていくとしており、２つめの部屋の借り上げを検討するとしている。