評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
1)個人の尊厳と人権を尊重
2)利用者ひとりひとりの希望に基づく自立生活の支援
3)利用者の安全を第1に、安心と満足感に満ちた福祉サービスの提供
4)情報公開を積極的に進め、地域に開かれた事業運営を目指すと共に、地域福祉の増進に貢献
5)すべての利用者と職員がイキイキとやりがいを持って働ける職場環境つくりに努める
職員に求めている人材像や役割
利用者の利益と幸せを最優先に考える視点を持つ。誠実で粘り強く対応できる。組織の一員として法人の使命を理解すると共に事業所の発展のために創意工夫しながら困難に立ち向かう。
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
日々の利用者支援や日常業務を通じ組織人及び支援者として求められるスキルの研鑽に努める。チームで仕事をする意識を常に持ちお互いに助け合いながら質の高いサービスを提供する。
全体の評価講評
特によいと思う点
当事業所の作業には軽作業とパン(クッキー)作業の二種類がある。今年度よりパン作業にカフェの運営が加わり活動の幅が広がっている。利用開始前の実習の段階で全ての作業を経験してもらい、利用契約締結時に利用者自身に参加作業を決定してもらっている。以降は年度ごとに選択し直してもらう。日々の作業においても細分化した作業工程からできる限り利用者自身に選択してもらえるように支援している。また、個々の利用者が十分に力を発揮することができるよう、パーテーションや治具を使用したり、得意な作業工程を考慮して配置をしている。
旧事業所からの移転に伴い地域との関係も新たに構築する必要が生じた。移転前には地元の町内会に加入することはなかったが、移転後はまず町内会に初めて加入した。今年度4月にカフェを開店するにあたり、その準備を進めていく中で地元住民との交流方法を検討した。周辺地域にチラシを配布するなどするとパンやクッキーを店内で食べることも持ち帰ることもできる場所として口コミで広がり、オープン後も情報発信の場として順調に受け入れられている。8月には親子イベントも開催することもでき、地域交流の一つの手段として確立されてきている。
ここ数年、利用者の状況に変化が見られている。様々な障害特性を抱え、個別性の高い利用者が利用するようになってきている中で生じる利用者間の軋轢に対して、かなり高いスキルの対応力が求められるようになった。現場職員は利用者状況や支援方針等について、互いに情報共有できるように意識しながら適切な対応を心がけ実践している。また、特に利用者間のトラブルや事業所側の姿勢に対する訴えや要望を内容とした面談も急増している。その都度、丁寧に対応するようにしている。
さらなる改善が望まれる点
業界全体に関わる人材不足の影響で採用が思うように進まない中、現有職員の定着と育成が最重要課題となっている。昨年9月に採用した職員のうち2名が退職するなど体制が整わない状態が続いている。特に新人職員の離職を減らすためには入職直後の教育の仕組み作りが急務であると認識している。育成マニュアルの整備とともに、指導する職員を固定して一定期間のトレーニングを責任を持って行うなど、育成方法と育成体制を整えたい。
昨年度事業所を移転し、カフェを併設した新事業所での活動を開始している。作業環境だけでなくトイレや洗面所などの室内環境が飛躍的に改善されており、空間が十分に確保された明るく快適な環境が整った。事業所内の清掃は利用者が当番制で行うほか、職員も担当している。毎月の職員会議の際に床の汚れを重点的に清掃するなどしている。事業所が広くなり、今後の清潔維持が課題と認識している。
事業所を平成30年10月に現在地へ新築移転させた。新しい建物ではカフェの営業もでき、従来の作業種目よりも利用者の作業選択の幅は大きく広がった。一方で事業所移転の影響から個々の職員の業務過多やマンパワー不足の状況が見られる。これにより個別支援計画とモニタリングの作成が予定より遅れてしまっている。これらの書類は様式を改善する予定がある。個々の利用者への個別支援の充実と職員の効率的な事務処理に資する新様式が作成されることを期待したい。
事業者が特に力を入れている取り組み
現事業所に移転してから職員一人ひとりの業務内容が大幅に増加していると感じている。超過勤務時間も増えており各会議でも対策を検討しているが、まず職員一人ひとりが抱えている業務内容をすべて洗い出し、行わなくてもよい業務・優先度の低い業務などを抽出する作業を行っている。職員に対しアンケート調査を実施し、業務の棚卸しと再配分の検討を進めている。
事業所の情報を外部に提供する主な媒体として事業所作成のリーフレットや運営法人作成のホームページがある。リーフレットには沿革の他、活動内容、1日の流れ、作業の紹介、最寄駅からの案内図が明示されている。法人ホームページの事業所のページには、事業所の概要の他、主な作業内容,月間予定表が掲載されている。その他、カフェについてはソーシャルネットワークサービス(SNS)を活用するなど広報活動に力を入れている。SNSの投稿を見て、来店する人も出てきている
今年度よりカフェの営業を開始している。接客業務のほかカフェ運営に伴う作業が増えたことで、利用者の意向や能力に応じて活動できる機会の提供に繋がっている。利用者の居場所としての役割を重視し、心身に負荷がかかりすぎないように注意しながら作業内容を設定、利用者が十分に力を発揮することができるよう、パーテーションや治具を使用したり、個々に得意な作業工程を考慮して配置をしている。安定した作業の機会を確保できるよう作業配分に留意したり、複数の請負先を確保するようにしている。また、自主製品の開発・販売にも取り組んでいる。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:利用者調査当日に在籍していた28名が調査の対象となる。聞き取り調査と自記によるアンケート調査を併用し、21名の方から回答を得ることができた。
- 調査方法:アンケート方式
自記によるアンケート調査と調査員による聞き取り調査を併用した。聞き取り調査は、調査員3名で実施した。相談室等のプライバシーが確保される部屋を用意してもらい、1対1で話を聞いた。 - 有効回答者数/利用者総数:21/28(回答率 75.0% )
聞き取り調査は、障害者福祉の現場経験者を中心に話を聞いた。
事業所に対する総合的な感想では、「大変満足」が11名、「満足」が7名で、両者を合わせると有効回答数の8割以上を占める結果となっている。以下、「どちらともいえない」が2名、「大変不満」が1名であった。
自由意見では、「最初は渋々で通ったけど段々体調がよくなって良かった」、「日帰り旅行に行った。今後もそういうイベントがあるといい」、「新しい施設になって毎日充実しているので楽しい」などのコメントがあった。意見・要望として、「もう少し工賃を上げてほしい」、「今後、利用者が増えてきた時の対応が気になる」などがあった。
アンケート結果
4~17は選択式の質問のため、該当項目のみ掲載しています。
1.利用者は困ったときに支援を受けているか
9割の利用者が「はい」と回答している。「職員が色々アドバイスしてくれる」、「いろいろ助けてくれる」、「丁寧に教えてくれる。相談にも乗ってくれる」、「何でも話して助けてもらっている」などのコメントがあった。意見・要望として、「助けてくれる職員と助けてくれない職員がいる」などがあった。
2.事業所の設備は安心して使えるか
全員の利用者が「はい」と回答している。「新しくてきれいでやっぱりいい。前はトイレも少なくて順番待ちだったし、歯磨きするところも増えてよかった」、「新しくなってきれいで広いし、やっぱりいい」、「新しくてきれいなのでいい。川沿いで空気もきれいで仕事しやすいかなと思う」、「ここは安全な場所」などのコメントがあった。
3.利用者同士の交流など、仲間との関わりは楽しいか
8割弱の利用者が「はい」と回答している。「日帰り旅行とか宿泊訓練にも参加して楽しくやってる」、「徐々に交流できるようになってきた」、「適当な距離が取れて話ができたり、人づきあいができていい感じ」、「友達とは仲良くやっている」などのコメントがあった。意見・要望として、「楽しい人もいるけど圧倒的に不快な人が多い」、「関わって楽しい人といるだけで嫌な人がいる」などがあった。
16.【就労継続支援B型】
事業所での活動が働くうえでの知識の習得や能力の向上に役立っているか
9割の利用者が「はい」と回答している。「他の作業所に比べるとここは『社会復帰のための作業』というのがしっかりしているのでいいと思う」、「たくさん勉強になっている、今までは引きこもっていたから」、「就労に向けていろいろ考えているし、役に立っている」などのコメントがあった。
17.【就労継続支援B型】
工賃等の支払いのしくみは、わかりやすく説明されているか
9割強の利用者が「はい」と回答している。「説明があり、カレンダーに書いてある。20日が日曜日の時は21日になる」、「ちゃんとタイムカードでやっていて、表を見て分かるようになっている」、「まだ1ヶ月なのでもらっていないが、最初にお話はあった」などのコメントがあった。「実は分かってない。聞きにくくて」との意見もあった。
18.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか
9割の利用者が「はい」と回答している。「食堂は職員が掃除をしてきれい。1階の軽作業場とトイレは当番でやっている」などのコメントがあった。意見・要望として、「片付けない人が多すぎて不快」、「新しい施設なのに汚れが気になる」などがあった。
19.職員の接遇・態度は適切か
8割の利用者が「はい」と回答している。「優しい。ちゃんと話を聞いてくれる」、「明るく、みんなに平等」、「優しい人が多い」、「大丈夫」などのコメントがあった。意見・要望として、「全体的には丁寧だが、人間だから『今イラっとしてるな』と分かることがある」、「面倒くさいんだなと態度で感じることが多々ある」などがあった。
20.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
全員の利用者が「はい」と回答している。「安心できる」、「私が言わなくても体調悪いことに気付いて声をかけてくれる」などのコメントがあった。
21.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
7割弱の利用者が「はい」と回答している。「そういうことはない。職員は対応してくれる」などのコメントがあった。
22.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか
9割弱の利用者が「はい」と回答している。「月に1回、ケース記録でやったことが紙面に書いてあるので、『ここまできちんと見てくれるのか』と感じる」・「職員による」などのコメントがあった。
23.利用者のプライバシーは守られているか
9割の利用者が「はい」と回答している。「ロッカーがあるので安心」、「ちゃんとやってくれてる」、「気にならない」、「そう思えないくらい信じられない」などのコメントがあった。
24.個別の計画作成時に、利用者の状況や要望を聞かれているか
8割の利用者が「はい」と回答している。「初めてで緊張したが、話しやすかった」、「パンをしたいと話し、聞いてくれた」などのコメントがあった。
25.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか
8割の利用者が「はい」と回答している。「計画用紙を見たことがある。説明を受けた」などのコメントがあった。
26.利用者の不満や要望は対応されているか
9割弱の利用者が「はい」と回答している。「他のところに行くと所長さんが忙しかったり、話ができなかったりするけど、ここは話を聞いてくれるので助かってる」、「あまり話すことがないが、何かあれば言える」、「面談時いろいろはなしている」などのコメントがあった。意見・要望として、「最近は大きくなってきて、人数も増えてきて『職員さん、忙しそうだな』と思うことも多くなった。そういう時は遠慮してしまってなかなか希望などは言えない」、「なあなあなことが多々ある」などがあった。
27.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
7割の利用者が「はい」と回答している。「役所のふれあい相談に行く」、「役所の人にいろいろお世話になっている」「後から知ることの方が多い」などのコメントがあった。
組織マネジメント分析結果
◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合は
で、実施できていない場合は
で表しています。
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
- 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
- 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
- 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
地域自立支援協議会専門部会に参画して地域のニーズを収集している
利用者に対して、行事やレクリエーション活動についてのアンケート調査や聞き取りを実施して意向を把握している。地域の福祉ニーズについては地域自立支援協議会専門部会に参画して情報を収集し課題を抽出している。業界全体の動向についてはインターネットや市の障害福祉課から情報を収集している。収集したこれらの情報と課題を検討し、次年度の事業計画に反映させている。
収支状況について毎月検討し課題を抽出している
昨年度の途中に事業所の新築移転を行ったことで財務状況にも大きな変動が生じたため、事業の財務状況を意識して運営を行うことが重要となった。月次で収支状況を確認し、通常の収支と新築移転に伴う初年度備品調達費や借入金の状況並びに法人全体での資金融通の状況をタイムリーに把握することとした。昨年度は予算値に対し実績経費が大きく上回り、見込みが甘かったと言わざるを得ない結果となった。来年度(令和2年度)は事業所単独で単年度黒字を目標とし、利用者の確保を第一に取り組むこととする。
中長期計画を策定し将来の展望を示したい
中長期にわたる資金計画はあるが、事業に係る計画は単年度のものだけ策定している。事業計画は所長が原案を策定し職員会議において提示して、その後理事会の承認を経て確定する。具体的な数値目標は掲げていないが、行事やレクリエーション活動については毎月見直しと必要な修正を行っている。今後は3年後程度を見据えた中期計画を策定し、職員に将来の展望を示したいとの意向がある。
1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
- 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
- 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
- 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
- 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
- 事業所の経営状況を把握・検討している
- 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
- 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
- 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
- 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
- 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
法人全体研修で倫理および行動規範について学んでいる
福祉サービスに従事する者として遵守すべき法・規範および倫理は、就業規則のほか、職員倫理規程・職員倫理に基づく行動指針・利用者権利擁護規程などに規定されている。昨年度末には法人全体研修として外部講師を招き倫理と虐待防止に関する研修を開催した。研修ではグループワークも取り入れ、法人内他事業所の職員とのディスカッションの場を設けている。行動規範に基づき、お互いの言動をチェックし合える関係づくりに努めている。
法人ホームページを活用して、法人機関紙のほか多くの情報を発信している
法人として機関紙を年4回発行している。機関紙は法人のホームページでも閲覧することができる。ホームページでは機関紙などの活動の様子を掲載したものだけでなく、運営に関わる諸規程や事業計画・事業報告・財務情報なども公開し透明性を高めている。これらの情報を公開することは法人の運営に係る姿勢を外部に宣言するだけでなく、現に当法人に勤務する職員や就職先として検討している人、さらには利用を検討している人々にとっても有用である。
4月にカフェをオープンし、地域の一員として着実に浸透している
旧事業所からの移転に伴い地域との関係も新たに構築する必要が生じた。移転前には地元の町内会に加入することはなかったが、移転後はまず町内会に初めて加入した。今年度4月にカフェを開店するにあたり、その準備を進めていく中で地元住民との交流方法を検討した。周辺地域にチラシを配布するなどするとパンやクッキーを店内で食べることも持ち帰ることもできる場所として口コミで広がり、オープン後も情報発信の場として順調に受け入れられている。8月には親子イベントも開催することもでき、地域交流の一つの手段として確立されてきている。
1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
- 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
- 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
- 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
- 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
- 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
- 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
- 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
- ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
- 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
- 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
- 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
新たに土砂災害に対する計画を策定し職員に配布して周知している
移転により立地環境が変化し、また利用者が増加して新たな災害マニュアルが必要となった。そこで、近年の想定を超えた水害の頻発も考慮し土砂災害避難確保計画を策定し職員に配布した。大雨による洪水時の避難経路は食堂に大きく掲示して利用者にも注意喚起している。徒歩により出勤する際に要する時間を考慮した時差退社計画も策定し大規模災害に備えている。
職員・利用者の個人情報を保護するためタイムカードの設置位置を変更した
個人情報保護規程を整備し運用している。定期的に研修等を実施して職員に周知している。利用者・職員の個人情報のうち紙ベースのものは施錠できる書庫で管理し、電子データにはパスワードを設けてアクセスを制限している。利用者や職員の名前が記載されているタイムカードは以前は玄関に設置してあったが、外部訪問者の目に触れる可能性があることから現在はロッカールーム内に移動している。
1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
- 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
- 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
- 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
- リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
- 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
- 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
- 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
- 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
- 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
職員一人ひとりが抱えている業務の棚卸しを行い、業務の再配分を検討している
現事業所に移転してから職員一人ひとりの業務内容が大幅に増加していると感じている。超過勤務時間も増えており各会議でも対策を検討しているが、まず職員一人ひとりが抱えている業務内容をすべて洗い出し、行わなくてもよい業務・優先度の低い業務などを抽出する作業を行っている。職員に対しアンケート調査を実施し、業務の棚卸しと再配分の検討を進めている。
職員のメンタルヘルスを注視し、安心して働き続けられるような職場づくりに努めている
移転による環境の変化や利用者の増加・支援の複雑化などにより職員が多様なストレスにさらされていることを承知している。職員のメンタルヘルスを注視して問題が大きくなっていないか、外部の心理士を導入してひとり30分程度の面談を行っている。今年度の後半では所長による1対1の面談を開始することとしており、安心して働き続けることができる職場づくりに努めている。
新人職員の育成方法を整備し、計画的に育成する仕組みを構築したい
業界全体に関わる人材不足の影響で採用が思うように進まない中、最重要課題は現有職員の定着と育成である。平成30年9月に採用した職員のうち2名が退職するなど体制が整わない状態が続いている。特に新人職員の離職を減らすためには入職直後の教育の仕組み作りが急務であると認識している。育成マニュアルの整備とともに、指導する職員を固定して一定期間のトレーニングを責任を持って行うなど、育成方法と育成体制を整えたい。
1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
- 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
- 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
- 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
- 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
- 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
- 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
- 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
- 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
- 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
- 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
- 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
- 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
- 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
昨年度の途中に事業所の新築移転を実施した。そのため利用者の環境は大きく変わり、また財務状況にも大きな変動が生じた。まず、事業の財務状況を意識して運営を行うことを一つめの課題とした。
月次で収支状況を確認し、通常の収支と新築移転に伴う初度備品調達費や借入金の状況並びに法人全体での資金融通の状況をタイムリーに把握することとした。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
昨年度は予算値に対し実績経費が大きく上回り、見込みが甘かったと言わざるを得ない結果となった。来年度は事業所単独で単年度黒字を目標とし、利用者の確保を第一に取り組むこととする。利用者の出勤率を注視しながら定員40名に対し30名を当初の目標としたが、期中の利用者獲得への取り組みが実を結び、年度末には32名まで増やすことができる見込みとなった。
2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
旧事業所からの移転に伴い地域との関係も新たに構築する必要が生じた。移転前には地元の町内会に加入することはなかったが、移転後はまず町内会に初めて加入した。新年度4月にカフェを開店する予定があったことから、その準備を進めていく中で地元住民との交流方法を検討した。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
周辺地域にチラシを配布するなどするとパンやクッキーを店内で食べることも持ち帰ることもできる場所として口コミで広がり、4月のオープン前に訪ねてくる地域住民も現れた。オープン後も情報発信の場として順調に受け入れられており、8月には親子イベントも開催することができた。町内会に加入したことで商工会とのつながりも生まれ、地域交流の一つの手段として確立してきた。
サービス分析結果
【講評】
主に心の病により「生活のしづらさ」を抱えた方々を長年支援してきた作業所である
当事業所の元々の母体は、「スマイルの会」という精神の障害を持つ家族のための任意団体である。その後、平成22年4月に現在の施設を運営する社会福祉法人に事業が引き継がれた。その後、約15年前にまだ親の会が運営していた時に移転し、所在市の消費生活センターが入っていた建物を一部改装して使用していた。そこは間取り等に制約があり、建物自体の老朽化も進んでいることもあり、現在地に平成30年10月に新築移転した。今年度4月からはカフェの営業をスタートさせている。
リーフレットやインターネット媒体などを活用して事業所の情報を広範に発信している
作業および仲間や地域市民との交流など様々な活動を通じて、利用者が自分らしい生き方を見つけていける場を提供している。事業所の情報を外部に提供する主な媒体として事業所作成のリーフレットや運営法人作成のホームページがある。リーフレットには沿革の他、活動内容、1日の流れ、作業の紹介、最寄駅からの案内図が明示されている。法人ホームページの事業所のページには、事業所の概要の他、主な作業内容,月間予定表が掲載されている。その他、カフェについてはソーシャルネットワークサービスを活用するなど広報活動に力を入れている。
問い合わせや見学の依頼に対しては柔軟に対応するように心がけている
利用希望などの問い合わせや見学の依頼に対しては、柔軟に対応するように心がけている。事業所単独で単年度黒字を目標とし、利用者の確保を第一に取り組んでいる。利用者を受け入れるために関係機関や家族会、行政等に働きかけ、窓口を一つにして見学希望者には希望に添えるよう日程調整をしている。見学に際してリーフレットを渡し、所内を案内する。特に利用希望者の見学対応としては、実際に作業風景を見てもらいながら施設の概要等を口頭で説明し、事業所の活動の理解を深めてもらうことに努めている
1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
- 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
- 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
- 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
- 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
事前の面談と利用開始前の体験通所で利用者側の意向を把握している
サービスを利用するにあたって知る必要のある基本的なルールや重要事項などは、利用契約締結時に説明をしている。「ルール決まり事一覧表」や契約書と重要事項説明書の読みあわせを行い、利用者側の同意を得た上でこれらの書類に署名と捺印を得ている。特に工賃の計算方法や私物の持ち込み、社会的ルールの徹底などは重点的に説明している。利用契約の前の段階において、体験通所での事業所との相性などを見極め、随時の面談にて利用者本人の今後の意向と事業所として支援できることなどを十分に話し合うことに努めている。
新規利用者に対してまずは新しい環境に慣れることができるように対応する
支援を開始するにあたり必要となる利用者の個別事情や要望、注意点などの必要事項を「利用契約申込書」という様式に記録する。また、面談記録からも必要な情報を収集し、本人の基礎データ、医療関連の情報、家庭環境、成育過程、体験通所の状況などが把握される。利用開始直後は利用者本人のペースに合わせ負担とならない環境設定を行う。最初の作業内容は、一緒に作業する利用者チームの特性を考慮して選考する。新規利用者の受け入れに積極的に取り組み、在籍人数が急激に増加した結果、個々の利用者への支援が薄くなるという影響が生じている。
利用前の生活を踏まえた支援に努めサービス終了時にも支援の継続性に配慮している
サービス利用前の生活を踏まえた支援が提供できるよう、以前の入院先であった医療機関などからも情報を得て個別支援計画の下地となるアセスメントに繋げる。最近のサービス終了の事例では、ケースワーカーを通じて就労支援センターに登録し、現在一般就労に向けて活動を行っているケースがあるが、稀なケースである。その他の退所理由には病状悪化(身体的要因が多い)等の前向きなものではない事案が多いせいか、アフターフォローがやりづらい面があると認識している。
1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
- サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
- サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
- サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
- サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
- 利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
- サービス利用前の生活をふまえた支援を行っている
- サービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
面談等を通じて個々の利用者のニーズを把握し個別支援計画に反映させている
支援計画の作成・見直しの手順は、「個別支援計画作成の手順・流れ」により明確にしている。生活スキル・健康管理・対人関係・作業・就労・その他という六つの領域について利用者と職員が一緒に考えていきながら、現状と課題点を明確にして個別の計画を作成している。一緒に考える作業を通じて、長期目標を決めていく。この長期目標を基に具体的な個別目標と支援方法、期間、場所などに落とし込む。新規利用者の受け入れに合わせて、個別支援計画も作成し、本人への説明と同意確認を順次進めている。
今年度途中より、利用者の日々の記録を電子化させた
利用者個別の情報や記録を整理するために個人ファイルを準備している。また、日々のケース記録については今年度の6月より電子化している。日々の記録を電子化させたことで職員に記録を付ける習慣ができたとともに、職員間での情報の共有がしやすくなった。一方で事業所移転の影響があり個々の職員の業務過多やマンパワー不足の状況が見られる。これにより個別支援計画とモニタリングの作成が予定より遅れてしまっている。これらの書類は様式を改善しようと考えている。
朝のミーティングで利用者の情報を共有するようにしている
利用者に変化が合った場合の情報等は、朝の職員ミーティングで発表し職員間で共有している。
1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
- 利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
- 利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
- アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の支援計画を作成している
- 計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている
- 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
- 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
3.利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
- 利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
- 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
- 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
- 申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
1.個別の支援計画等に基づいて、利用者の望む自立した生活を送れるよう支援を行っている
- 個別の支援計画に基づいて支援を行っている
- 利用者一人ひとりに合わせて、コミュニケーションのとり方を工夫している
- 自立した生活を送るために、利用者一人ひとりが必要とする情報を、提供している
- 周囲の人との関係づくりについての支援を行っている
【講評】
利用者の特性に応じて面談環境やコミュニケーションの取り方に配慮している
利用者のコミュニケーションについては指導ではなく同じ目線に立って一緒に考え、気づきを促すことを重視しながら自尊心に配慮して自己決定してもらうことを目標としている。具体的にはそれぞれの利用者の個別性に合わせて、単純化する・例示する・あいまいな言い方は避けるなどの工夫をしている。面談を行う際は面談環境に配慮したり、面談技術を駆使して話しやすい雰囲気を作るように心がける。職員の話し方や声のトーンは、丁寧で落ち着いている。特に対人関係や集団適応に関する悩みの相談に注力している。
個別支援計画に基づいた支援となるように心がけている
利用者の支援の方向性や情報を職員会議や毎朝のミーティングで報告し合い、個別の支援計画に基づいて支援を提供するようにしている。日々職員間の情報共有を行い、職員全員で支援していくことを基本にしている。しかし、個別支援計画の内容が毎回画一的で具体性に欠けていたり、実際の支援内容が計画に反映されていない面も見られる。支援計画の様式や内容記載の見直しが必要な状況にある。
作業の提供だけではなく、利用者の様々な相談事への対応にも時間を割いている
当事業所では単なる作業の提供だけではなく、健康管理や社会人としてのマナー、日常生活上の悩み(騒音・金銭管理)、行政等諸手続き、症状の悩み、不安感の軽減に向けた支援にも時間を割いている。利用者同士でトラブルになりそうな時は、利用者の特性に応じてタイミングに配慮しながら助言や介入を行うようにしている
2.利用者が主体性を持って、充実した時間を過ごせる場になるような取り組みを行っている
- 利用者一人ひとりの意向をもとに、その人らしさが発揮できる場を用意している
- 事業所内のきまりごとについては、利用者等の意向を反映させて作成・見直しをしている
- 室内は、採光、換気、清潔性等に配慮して、過ごしやすい環境となるようにしている
- 【食事の提供を行っている事業所のみ】
利用者の希望を反映し、食事時間が楽しいひとときになるよう工夫している
【講評】
今年度よりカフェの営業を開始し、利用者の活動の幅を広げている
昨年度より事業所を移転しカフェを併設した新しい建物での活動を開始している。カフェは4月にオープンしている。以前より行っていた軽作業とパン・クッキーの製造販売にカフェの営業が加わり、活動の幅が広がっている。作業はできる限り利用者の希望に沿うように配置している。カフェの営業開始に伴い選択できる作業や工程が増えており、利用者の能力に応じて力を発揮できる機会の提供に繋がっている。軽作業室では、イヤホン作業・箱折りなどを行っている。作業内容や利用者の特性に応じてパーテーションで構造化するなどの環境整備を実施している。
「ルール・決まり事規程」を作成し、適宜利用者の意見を確認している
「ルール・決まり事規程」を作成し、事業所内のルールを決め利用者にも配布されている。「ルール・決まり事規程」には、自転車の置き方、タイムカード、携帯電話の使用、身だしなみ、名札の着用、作業場の使用方法など様々記載されている。携帯電話の使用については、事業所特有というよりも社会のルールを基準に決定している。事業所の移転後は利用者のミーティングは実施できていないが、ルールや決まり事について意見を募る形で意向を反映させている。
新事業所に移転し、活動や利用者に応じた環境設定が可能となった
事業所の移転に伴い作業・室内環境が飛躍的に改善された。空間が十分に確保され、明るく快適な環境が整った。軽作業室には利用者に合わせて環境を整えられる可動式の壁が整備されているほか、椅子などの備品も利用者の特性に配慮して整備している。パン・クッキー作業室は衛生面を考慮し身支度等に利用する多目的室が隣接している。作業室とトイレは利用者が当番制で清掃し、食堂は職員が行っている。また、毎月の職員会議前に床の汚れを重点的に清掃している。事業所が広くなり清掃箇所が増えたことで、今後の清潔維持が課題と認識している。
3.利用者が健康を維持できるよう支援を行っている
- 利用者の健康状態に注意するとともに、利用者の相談に応じている
- 健康状態についての情報を、必要に応じて家族や医療機関等から得ている
- 通院、服薬、バランスの良い食事の摂取等についての助言や支援を行っている
- 利用者の体調変化(発作等の急変を含む)に速やかに対応できる体制を整えている
- 【利用者の薬を預ることのある事業所のみ】
服薬の誤りがないようチェック体制を整えている
【講評】
利用者の健康状態を把握し、個別に声かけや相談に応じている
年1回の健康診断のほか、日頃の動作や表情との変化に注意して、利用者の健康状態を把握し声かけや相談に応じている。心身の不調を訴えた場合は静養室を利用し、速やかな受診を促している。熱中症などの留意すべき症状については朝礼等での声かけを意識している。健康診断の結果は個別に利用者に説明しているほか、結果に関連するパンフレットなどを配布し注意を促している。1人暮らしの利用者については特に生活状況を聞き取りするなど注意している。
体調不良時の帰宅は、家族や自宅へ連絡し様子を確認している
利用者が体調不良で帰宅する際は本人に同意をとった上、家族へ連絡している。一人暮らしの利用者の場合には、帰宅してもらった後に自宅へ連絡をし様子を確認する。また、災害時に速やかに対応できるよう任意で処方箋の提出を促している。また、頓服が処方されている利用者には常に持参してもらっている。薬を預かることはないが、服薬が必要な利用者へは本人へ声かけをするとともに、残薬の状況を確認し、必要に応じて保健師へ連絡をし、フォローを要請するなど連携をとるようにしている。
通院同行やサービス利用時の手伝いなど、必要に応じた支援を行っている
必要に応じて通院にも同行し、利用者の同意がある場合には診察にも立ち会うようにしている。医師へ症状などをうまく伝えられない利用者には、受診時に医師に必要な情報を伝えられるようにメモを持たせたりしている。精神科以外の外科・内科への受診も増える傾向もあり、一般的にも注意が必要な糖尿病等の病気については、本人の意識が高まるよう資料やパンフレットを渡すようにしている。配食サービスの情報提供や契約の際の手伝いもしている。
4.利用者の意向を尊重しつつ、個別状況に応じて家族等と協力して利用者の支援を行っている
- 家族等との協力については、利用者本人の意向を尊重した対応をしている
- 必要に応じて、利用者の日常の様子や施設の現況等を、家族等に知らせている
- 必要に応じて家族等から利用者・家族についての情報を得て、利用者への支援に活かしている
【講評】
利用者の状態の安定を最優先と考え、家族等との連絡は必ず本人の確認をとっている
家族との関係性については、利用者本人から提出してもらっているアンケートの内容を第一に対応するようにしている。事業所として利用者の状態の安定を最優先に考え、家族へ連絡をする際は利用者の確認をとっている。また、利用者の前で電話連絡をする場合もある。家庭での様子が不明確だったり、利用者本人の意思が不明瞭な場合には、支援の必要性と本人の了解を条件に家族の協力を要請するという方針で対応している。
支援に必要となる利用者本人と家族についての情報は、利用開始の段階で確認をする
支援のために必要となる利用者本人と家族についての情報は、利用開始の段階で確認をするようにしている。施設の現況等については、法人の機関紙の配布により家族等に知らせている。利用者本人や家族の希望時には、面談を行っている。毎年開催している家族交流会「スマイル交流会」には、当事者である利用者の参加も募っている。
5.利用者が地域社会の一員として生活するための支援を行っている
- 利用者が地域の情報を得られるよう支援を行っている
- 利用者が地域の資源を利用し、多様な社会参加ができるよう支援を行っている
【講評】
地域の情報を収集して利用者に提供している
利用者の支援に関係する機関と連携して地域の情報を収集し、パンフレット等を設置、常に新しい情報が自由に閲覧できるようにしている。社会資源の情報のみならず、求人票や就労訓練情報、健康に関する情報など様々な資料を掲示したり配布したりして、多様なニーズに対応している。また、必要に応じて朝礼時に口頭で情報提供すると同時に個別に働きかけを実施している。
今年度よりカフェの営業を開始し、地域住民との交流の場となっている
今年度より事業所でカフェの営業を開始している。3月のプレオープンには町内会の方々を招待し、事業所のことを知ってもらい交流を図っている。8月には夏休み企画として、親子で参加するクッキー作り体験を開催している。事業所で作られているパン・クッキーは、農産物直売所で販売されるほか、職員と利用者により同じ法人の事業所で定期的に対面販売を行っている。また、地域の事業者との交流の場として開催されるフレンド交流会や子供ふれあいフェスティバル・福祉まつりにも参加している。
様々な行事を通じて、社会との接点を設けている
クリスマス忘年会、日帰り旅行、防災訓練、障害者スポーツレクリエーション、カラオケ等、また季節ごとの初詣、夏祭りなどの行事を通し、事業所以外の場所へ出かける機会を設けている。行事は実行委員を中心に発案、企画、実施、報告まで利用者が関われるように計画されている。行事参加は利用者の自由意思による申し込みで、あくまで利用者の希望を第一に実施している。
12.【就労継続支援B型】就労の機会の提供や、知識の習得及び能力向上のための支援を行っている
- 自発的に働きたいと思えるような取り組みを行っている
- 働くうえで、利用者一人ひとりが十分に力を発揮できるよう支援を行っている
- 工賃等のしくみについて、利用者に公表し、わかりやすく説明している
- 受注先の開拓等を行い、安定した作業の機会を確保できるよう工夫している
- 商品開発、販路拡大、設備投資等、工賃アップの取り組みを行っている
【講評】
利用者の意向や能力に応じて取り組めるよう、様々な作業内容を提供している
作業にはイヤホンの再利用作業や箱折りなどの軽作業と、カフェ及びパンやクッキーを生産・販売するパン(クッキー)作業の二種類がある。どちらの作業に参加するかは利用開始前の実習の段階で全ての作業を経験してもらい、利用契約締結時に利用者自身に決定してもらっている。毎年度末に参加する作業を見直す定期的な機会があるほか、個別支援計画作成の際に合わせて見直すこともある。カフェの営業開始により接客業務や季節ごとのメニューボードの作成など、作業内容が多岐にわたり利用者の意向や能力に応じて力を発揮できる機会が増えている。
居場所としての役割を中心に、多くの利用者が作業に参加できるよう工夫している
利用者の居場所としての役割を重視し、心身に負荷がかかりすぎないように注意しながら作業内容を設定している。それぞれの利用者が作業に参加する中で十分に力を発揮することができるよう、パーテーションや椅子・治具・小道具を使用したり、個々に得意な作業工程を考慮して配置をしている。製品の均一化した出来栄えを保ちながら、多くの利用者が作業に参加することのできる工夫がある。自主製品の開発も利用者の発案を取り入れて行われ、作業へのモチベーション向上に繋げている。
安定した作業の機会を確保できるよう、自主製品の開発・販売にも取り組んでいる
工賃の支払いの仕組みは、利用契約時に工賃規定を渡し説明している。昨年度末より作業内容による工賃の差をなくした。作業時間はタイムカードで管理している。安定した作業の機会を確保できるよう、軽作業の受注作業に関しては途切れることのないように作業配分に留意したり、複数の請負先を確保するようにしている。また、自主製品の開発・販売や生花の販売を実施、工賃アップへの取り組みも実施している。
【講評】
プライバシーに配慮し、持ち物は利用者個別のロッカーで管理してもらっている
利用者の個人情報の取り扱いに関しては、利用契約書に謳ってあり、契約の締結時に説明を行っている。また、その際に個人情報を外部とやりとりする場合の同意を「個人情報提供同意書」に署名・捺印を得る形で確認している。利用者が来所している時には個人別のロッカーに持ち物を入れてもらう。ロッカーの鍵を渡してあり、個別に管理をしてもらっている。「紛失のおそれがある」等で利用者が鍵を持つことを嫌がる場合には、事務所で預かる。職員の方でロッカーを開ける必要がある場合には、利用者本人の立会いの下でロッカーを開けるようにしている。
職員は利用者の羞恥心に配慮しながら、関わりを持つように留意している
職員は利用者の羞恥心に配慮しながら、関わりを持つように留意している。特に雑談の中であっても、利用者が受給している年金や家族構成、生活保護の情報などは話題にしないように注意している。しかし、何気ない利用者との雑談の中で周囲に他利用者がいるにも関わらず職員が当人の個人情報的な内容を口走ってしまうミスが生じたことがあった。今後、同様の事例が発生しないようにこれを職員への戒めとしている。また、利用者の信仰の多様性に配慮し、12月に開催する行事の名称を「クリスマス忘年会」としている。
1.利用者のプライバシー保護を徹底している
- 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
- 個人の所有物や個人宛文書の取り扱い等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている
- 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
- 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
- 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】
いくつかの業務に関して、基本事項や手順を文書により明確にしてある
「防災マニュアル」や新規利用者を受け入れる際の手順を記した「通所まで及び通所以降の流れ」、「個別支援計画作成の手順・流れ」などの文書があり、一部の業務に関しては基本事項や手順などが明確になっている。ただし、その他のサービスの基本事項や視点に関する事柄は、その都度話し合いの中で決めているのが現状で手順書や手引書等の文書化は進めていない面も多い。
個別の作業については、視覚的にも分かりやすいマニュアルがある
パン(クッキー)作業で厨房(調理室)に入る利用者のための服装(白衣、マスク、帽子など)のマニュアルが作成されている。あるべき姿が写真で示されており、非常に分かりやすい。カフェの作業マニュアルもある。これはさらに利用者に分かりやすいものになるように内容や表記の検討を進めている。また、授産活動が大きく変化している機会でもあり、「作業マニュアル」も作り始めている。
1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
- 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
- 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうかを定期的に点検・見直しをしている
- 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている
事業者のコメント
このセクションは事業者によって更新される情報です。
評価情報
評価結果のダウンロード
本ページの内容をPDFファイル形式でダウンロードできます。
【講評】
職員室内に経営理念と基本方針を掲示して周知している
経営理念と基本方針は職員室内に掲示して周知を図っている。また、法人全体研修の場でも職員倫理規程と併せて所長が講師となり伝えている。法人のホームページにも掲載しており、広く外部にも公開している。今回の職員自己評価では常勤職員の認知度と非常勤職員の認知度に大きな乖離が見られており、非常勤職員も含めて周知を進めていくことが今後の課題と認識している。
役割と責任は年度初めの職員会議で説明し、役割分担を決めて事務所内に掲示している
管理者の役割と責任は年度初めの職員会議で説明するようにしている。また各職員の担当については一覧表を作成して職員室内に掲示している。法人組織規程や事業所運営規程に詳細に規定しており、これらは法人ホームページでも閲覧することができる。今回の事業所の移転に伴い新たな業務が増えており、これらの遂行についての責任の所在を明確に示していくことが必要となっている。
重要な意思決定は決定経緯とともにさまざまな方法で職員や利用者に周知している
重要な意思決定の手順については定款及び定款細則に規定し公開している。事業所としての意思決定は職員会議で行い議事録を作成している。決定事項は朝礼時に口頭で伝達する他、ホワイトボードに掲示して周知している。特に利用者に関する決定事項は不明点や質問がないかどうか確認するよう努めている。