評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
1)開かれた施設、選ばれる施設をめざします。
2)利用者ご家族様のニーズを大切にし、快適で安全な生活が出来る様福祉サービスに努めます。
3)利用者とご家族、地域の皆様に愛情と誠意を持って対応し常に研鑽し続けます。
職員に求めている人材像や役割
介護スキルはもちろんの事協調性や周囲への思いやりを持ち連携を大切にする人材。
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
常に問題意識を持って行動し意欲にムラ無く前向きな行動が出来る様モチベーションを持って欲しい。
常に適切な接遇ができる様心掛けてほしい。
常に専門性の向上に努め、ご利用者やご家族に寄り添ったケアを展開してほしい。
全体の評価講評
特によいと思う点
多職種が協働して各種委員会により多角的な視点で課題に対応している。高齢化が進む中で利用者の安全に配慮して適切な質の高いサービスの提供に努めている。その一つとして支援マニュアル改定し職員に周知している。転倒転落についての研修、機能維持の取り組み、身体拘束の廃止、看取り対応等を実施している。また、理念方針に基づき目標を定め部署・各職員で毎月検証・検討・改善に取り組んでいる。
日々の支援の中で外出の機会を増やしたり、地域交流を実施している。施設近辺の散策のほか、利用者が長年住み慣れた地元を車で巡るドライブ等を企画している。公園で開催される地元町会の盆踊りには、数名の利用者が参加している。デイサービスでの音楽演奏や近隣の保育園児が来苑した際に、特養の利用者も参加し交流をしている。地域の一員としての利用者の生活が豊かになるように、感染の流行状況を見極めながら取り組んでいる。
施設長は職員の統括者として働きやすい風通しの良い職場であるよう心がけている。求められているニーズが多様化している状況を職員に伝え、対応策が日々変化している。職員の業務負担が重くなり、疲労とストレスが蓄積していると懸念している。その対応策として労働安全衛生委員会が職員のタイムカードのチェックやストレスケア等を実施し、産業医の協力の下で職員の労働環境の向上に努めている。そのため職員の定着率も高く、勤務継続年数が長い職員も多く安定したサービスの提供が行われている。
さらなる改善が望まれる点
年間を通して研修計画を策定し、職員のスキルアップに取り組んでいる。新人職員研修においてもOJT担当職員と共に適切に業務を習得できるよう取り組んでいる。しかし、介護技術・接遇・職員のストレスケア・入所時の研修の更なる充実を課題とし、その為にも職員一人ひとりのレベルアップが必要と考えている。内部・外部を含めた研修参加者による報告会を行い、得た情報の共有を図り、職員個別の育成計画作成等による職員教育の充実が期待される。
利用者の入所前の生活状況を把握し、一人ひとりの価値観や生活習慣を理解して支援に臨んでいる。レクリエーションやクラブ活動は利用者の意向を確認し、参加について利用者自身で選択ができるような問いかけや働きかけをしている。身体拘束については、実施ゼロを継続している。利用者の「権利を尊重し、健全で安らかな生活が営める施設を目指すこと」を基本方針とし、職員に求める倫理観や接遇マナーに関する内容を文書にまとめ周知している。各会議や接遇向上委員会等でも基本方針を意識して、引き続き活動に取り組んでいくことが期待される。
年々変化するニーズや近隣施設の開設等により、経営的に難しくなってきている。また利用者の重度・重症化により、入院および退所者が増加している。稼働率向上を目標として、区の担当者と綿密に打ち合わせを行い、スムーズな入所につながるよう取り組んでいる。区内施設長と連携をし、入所判定の仕組み変更に取り組んでいる。令和6年2月より空床状況がホームページに掲載されるようになっている。行政との入所判定の仕組みについての変更は、令和7年度以降に入所の仕組みが変わる予定となっている。安定した稼働率としていくことが期待される。
事業者が特に力を入れている取り組み
研修については外部研修を受講した際にはレポートを提出させ、必要に応じて全体会議等で報告会を実施している。Webを利用した動画研修を取り入れ、各自のタイミングで研修を受けられる体制を整えている。事業所で作成した「介護の手本」を動画配信して業務の標準化を図っている。また、OJT研修においてもOJTチェックリストを作成する等、研修の充実を図っている。
利用者の個別性を尊重した行事やレクリエーションを実施している。皆で楽しむお楽しみ会や敬老会等のほか、個々の利用者が好きなことに取り組めるように、折り紙や塗り絵、体操、音楽鑑賞など多様な余暇活動を提供している。活動への参加についても利用者の意思を尊重して無理強いすることなく、一人ひとりが快適な過ごし方を自ら選べるように選択肢を設けている。また、日常の支援においては、利用者の言葉だけでなく表情やしぐさ等の小さな変化からも個々の思いを汲み取れるよう、寄り添った支援を心がけている。
施設では地域交流を大切にしており、地域の保育園・幼稚園・学校等と関わっている。また、地域住民とも交流する機会がある。家族会ふれあいフィスティバルには利用者だけでなく子どもの参加もあり、認知症カフェを開催している。ホールを中学校のダンス部や演劇部に貸し出たり、会議スペースとしても利用できるようにしている。地域から集めた古本の貸し出しもしている。機能訓練室はフィットネスルームとして、事前予約制で地域住民も利用可能としている。ボランティアによるコンサートも実施している。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:利用者調査当日に在籍していた利用者全員を対象とした。
- 調査方法:聞き取り方式
利用者調査は職員に案内の協力を得て、健康状態が良好で調査への承諾を得られた利用者からお話をうかがった。 - 有効回答者数/利用者総数:12/82(回答率 14.6% )
12名の利用者から有効回答を得ることができた。
施設に対する総合的な感想では、「大変満足」が3名、「満足」が6名、「どちらともいえない」が3名、「不満」、「大変不満」がゼロであった。
自由意見では、職員への感謝や事業所への要望についてのコメントが挙げられた。
アンケート結果
1.食事の献立や食事介助など食事に満足しているか
「美味しい」というコメントや食べたいメニューについてのコメントが挙げられた。
2.日常生活で必要な介助を受けているか
あまり多くのコメントはなかった。
3.施設の生活はくつろげるか
自身の過ごし方についてのコメントが挙げられた。
4.職員は日常的に、健康状態を気にかけているか
具体的なコメントはなかった。
5.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
具体的なコメントはなかった。
6.職員の接遇・態度は適切か
あまり多くのコメントはなかった。
7.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
あまり多くのコメントはなかった。
8.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
具体的なコメントはなかった。
9.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか
具体的なコメントはなかった。
10.利用者のプライバシーは守られているか
具体的なコメントはなかった。
11.個別の計画作成時に、利用者や家族の状況や要望を聞かれているか
具体的なコメントはなかった。
12.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか
あまり多くのコメントはなかった。
13.利用者の不満や要望は対応されているか
具体的なコメントはなかった。
14.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
具体的なコメントはなかった。
組織マネジメント分析結果
◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合は
で、実施できていない場合は
で表しています。
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
- 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
- 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
- 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
利用者およびその家族が、意向や要望等を言いやすい環境となるよう取り組んでいる
施設サービス計画作成時に利用者や家族からの要望を確認している。入所後は、毎年定期的に家族を対象に実施している独自のアンケート調査や第三者評価での利用者調査、食事に関する嗜好調査、年1回開催される家族会総会等により、利用者や家族の意向や要望を把握するよう努めている。職員は日常の活動の中で、利用者の意見や要望を聞き取っている。収集された意見・要望を踏まえた次年度の目標を設定することにより、問題解決とサービス向上に努めている。利用者および家族が意向や要望等を言いやすい環境となるよう取り組んでいる。
職員が発言できる機会を設ける等、意見が出しやすい環境となるよう取り組んでいる
職員の意向は、施設長による面接で把握している。各種会議や委員会では、経験にとらわれず職員が発言できる機会を設けている。課題や提案を施設長に報告しやすい環境も整えている。職員の意見は、会議・委員会等で検討して速やかに対応するよう努めている。地域の現状やニーズは、地域の町会や民生委員との意見交換、研修・会合への参加、区内の施設長会や介護保険運営協議会等に参加して情報収集している。在宅部門での地域ケア会議に参加する等、情報共有にも努めている。
計画の進捗度が話し合われ、修正・見直しを図りながら実行する仕組みとなっている
経営理念の達成を長期目標として、人材の確保と育成および修繕を中心とした中期計画を作成している。施設長から提示された年度目標をもとに各部署が重点実施項目を設定している。品質マニュアルに規定された手順に従って、前年度の事業報告書と評価結果等をもとに現状を確認したうえで各部署が重点実施項目を設定し、上半期と下半期とに分けて事業計画を策定している。部署ごとの担当者が計画に携わることで計画の共有化を図っている。計画は会議や委員会で進捗度が話し合われ、修正・見直しを図りながら実行する仕組みとなっている。
1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
- 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
- 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
- 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
- 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
- 事業所の経営状況を把握・検討している
- 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
- 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
- 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
- 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
- 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
虐待の芽チェックリストを活用するとともに、倫理規定の周知と見直しをしている
遵守すべき法や規範・倫理については就業規則や倫理規定に記載し、職員採用時のオリエンテーションや必要に応じて会議や研修で説明している。仕事に対する基本姿勢、職場でのマナー、チームワーク等について説明を繰り返し行っている。また、権利擁護に関する研修会を定例化して、人権への理解、職員の倫理感およびモラルと意識の向上に取り組んでいる。不適切な職員の言動や介護等が行われることのないよう、倫理規定や虐待の芽チェックリストによる職員のセルフチェックを実施することで、虐待防止および早期発見に努めている。
施設内には家族会が設置・管理している意見箱があり、意見把握に努めている
苦情解決制度は、入所契約時に利用者と家族に対して詳細に説明している。施設内には施設側が設置した意見箱と家族会が設置および管理している意見箱があり、施設に直接言いにくい人の意見も把握できる仕組みとなっている。現場の職員は、日常業務の中で利用者から意見や要望を引き出すよう取り組むことで、苦情となる前に対応することができるよう心がけている。施設長が各階を回り、利用者から意見を直接吸い上げ、速やかに対応するよう努めている。苦情や要望があった場合は生活相談員が受理し、各セクションへ伝達する仕組みが整っている。
介護者教室の開催や体験学習・介護実習の受け入れ等に取り組んでいる
各種養成校からの実習生や小中学生の体験ボランティア等を受け入れている。介護者教室の開催のほか、ワンコインサービス(30分でなんでもします)など地域貢献に取り組んでいる。区主催の事業者連絡会や社会福祉協議会等の会議へ参加することで、行政および関係機関とのネットワーク構築に取り組んでいる。地域イベントへの参加や合同防災訓練の実施等で、地域との交流を図っている。地域の10施設の長が2ヶ月に1度集まり、情報交換や区への要望等を検討する機会としている。各種情報は、ブログでの記事を更新して広く伝えている。
1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
- 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
- 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
- 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
- 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
- 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
- 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
- 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
- ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
- 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
- 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
- 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
品質マニュアルに従い、リスク管理の徹底に努めている
時期に応じてリスク度を判断し、産業医と関わりながら取り組んでいる。品質マニュアルに定める業務改善手順に従い、問題が生じた場合は手順に沿って分析し、リスク管理の徹底を図っている。日常の業務の中で気づいた危険因子や発生した事故やミス等については、「事故・軽微・ヒヤリハット報告書」で報告する仕組みが整っている。事故防止対策委員会で事故報告書の分析を行い、事故防止に向けた対策を検討・立案し実行している。事故および感染症については各委員会で検討し、朝礼や研修会で必要事項を周知している。
リスクに対して積極的に取り組み、職員や関係機関等への周知、理解浸透に努めている
感染症予防対策に関しては、感染症対策委員会が内部研修会を開催している。朝礼において周知するとともに、毎年感染症流行時期には全職員が書面やマニュアルで感染症予防対策を確認している。施設に出入りする利用者家族や業者に対しても、感染症予防に関する啓蒙活動を行っている。産業医との連携を密にして、感染症や災害についての対策を話し合う機会を設けている。また、事業継続計画(BCP)マニュアルを整え、BCPを含めリスクに対して積極的に取り組み、職員や関係機関等へ周知とともに理解浸透を図っている。
USBメモリーの持ち出しの禁止等、情報漏洩についてICT化とともに強化している
個人情報保護規程を制定している。個人情報の保護についての方針としてプライバシーポリシーが明示されており、施設内の各所に掲示されている。利用者および家族に対しては、個人情報の利用目的や開示請求に関する対応方法を説明して同意を得ている。パソコンにはパスワード設定し、アクセス制限を行っている。インターネットに接続できる端末を限定し、外部とつながるパソコンを制限している。業務用のUSBメモリーの持ち出しを禁止する等、情報漏洩についてICT化とともに強化を図っている。
1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
- 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
- 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
- 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
- リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
- 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
- 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
- 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
- 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
- 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
介護職員については、学生との関わりを多くすることで定期的な入職が実現できている
人事制度に関する方針は、職員との人事考課面接等で繰り返し説明している。適材適所での補充ができるよう、スタッフと確認を取りながら人材確保に努めている。人材確保が困難な状況の中、施設長は福祉関連セミナーの講師活動やハローワークへの挨拶回り、ハローワークでの介護の仕事の説明会に出席する等、積極的に採用活動を行っている。講師をしている専門学校から外国人留学生をアルバイトに迎える等、人材確保に注力している。また、介護職員については、学生との関わりを多くすることで定期的な入職が実現できている。
モチベーションを維持するため、主任は職員とのコミュニケーションに努めている
職員の能力向上に関する希望については、人事考課時の面接や日々の日報等から把握している。職員の育成状況の進捗については、主任が確認して本人へフィードバックする等、定期的な目標進捗管理を実施して職員の気付きの向上を図っている。また、研修については、外部研修への参加のほか、Webを利用した動画研修など各自のタイミングで研修を受けられる体制を整えている。事業所で作成した「介護の手本」を動画配信している。OJT研修においてもOJTチェックリストを作成する等、研修の充実を図っている。
職員の労働環境については、産業医の協力の下で向上に努めている
資格支援制度やキャリアパスを導入しており、職員の目標意識を高め向上心を引き出すよう努めている。利用者の要介護度の重度化や認知症の進行、医療介護の必要性など様々な要因により、職員の業務負担が重くなり、疲労とストレスが蓄積していると懸念している。その対応策として、労働安全衛生委員会が職員のタイムカードのチェックやストレスケア等を実施し、産業医の協力の下で職員の労働環境の向上に努めている。求められているニーズが多様化している状況を職員に伝え、対応策が日々変化していることを周知している。
1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
- 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
- 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
- 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
- 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
- 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
- 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
- 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
- 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
- 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
- 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
- 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
- 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
- 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
年々変わり行くニーズや近隣施設の開設等により、経営的に難しくなってきている。稼働率の低迷が続いているため、稼働率を意識した目標を毎年立てている。新型コロナウイルス感染症対策を考慮しながらの稼働率向上を目標として、在宅では営業や戦略を中心とした在宅会議、施設入所では区の担当者と綿密に打ち合わせを実施している。施設入所では区内施設長と連携し、入所判定の仕組み変更に取り組んでいる。また、感染症からの早期回復等、利用者の健康管理に取り組んでいる。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
感染症からの早期回復については、医療機関および介護・看護スタッフの連携による取り組みによって問題なく早期回復できている。行政との入所判定の仕組みについての変更は、令和7年度以降に入所の仕組みが変わる予定となっている。また、令和6年2月より空床状況がホームページに掲載されるようになっている。墨田区は北部に特養が集中しており、北部の空きベッドが著しいものとなっている。特養ベッドについては、状況を区に報告して連携を深めながら、慎重に区民への介護提供ができるようにしていくことが必要と考えている。
2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
安定した経営実現のため、光熱水費・食材料費の高騰を受け、経費節減に取り組んでいる。節電への呼びかけやグラフ化して見える化を図っている。また、利用料の見直しを行うため、他施設の4段階利用者の食費を調査している。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
他施設の食材料費を見える化した。また、エクセルで毎月グラフ化し、シェアすることで職員に節電の呼びかけを行った。全ての経費節減は難しいが、全員で心がけて無駄を省きたいと考えている。
サービス分析結果
【講評】
施設の情報をパンフレットやブログ等の媒体で発信している
施設の情報は、パンフレットの配布やブログを通して外部に提供している。パンフレットは特別養護老人ホームと併設する各事業の内容について簡潔に記し、写真や図面により設備内容等を分かりやすく伝えている。ブログは行事や季節の食事、研修の報告等の取り組みについて最新情報を掲載している。また、法人の経営理念や個人情報保護の取り組み、サービスの空き情報、交通アクセス、問合せ先等を公開している。SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)も活用し、幅広い世代で情報を入手しやすいよう対応している。
希望者等の特性を考慮して情報や表記するものを分かりやすいように配慮している
希望者等の特性を考慮して、情報や表記するものが分かりやすいものとなるように工夫している。区の特別養護老人ホーム入所申込みの案内に施設情報を掲載している。所在地等の概要のほか対応可能な医療行為や通院への付き添い、外出行事の有無等の特記事項、施設のアピールポイントを記載している。区の高齢者福祉サービスのしおりにも施設の情報を掲載し、区役所や出張所、高齢者支援総合センターで入手することができる。民間の介護情報冊子にも施設情報を掲載し、紙面やウェブサイトで内容を確認することができる。
問い合わせや見学は、相談員および施設長含め複数の職員で常時対応できる体制がある
施設への問い合わせや入居希望者の見学については、相談員を中心に複数の職員で常時対応できる体制を整えている。見学は事前連絡を受け、原則として全館を案内する方針を取っている。施設生活の詳細を伝える際には、パンフレットを渡している。利用料金については、料金表を渡し説明している。また、入所後の医療体制についても詳細に説明している。
1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
- 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
- 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
- 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
- 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
重要事項説明書等を用いて丁寧に説明を行っている
サービス開始にあたり、基本的なルール等は重要事項説明書等を用いて丁寧な説明を行っている。生活相談員が利用者の自宅や病院を訪問し、生活歴や身体状況、価値観、生活習慣や暮らしぶり等を聞き取っている。正確な情報を得られるよう必要に応じて複数回訪問して直接面談するほか、電話連絡等を重ねて利用者の全体像を把握している。利用者の情報は利用者連絡票に記録し、各部署の職員に伝えている。主に家族や後見人等に説明し、家族のいない利用者には区や社会福協議会と連携し対応している。
丁寧にアセスメントを各担当で検討してサービスを提供している
入所時に既往歴、生活歴、嗜好、身体状況、生活状況のアセスメントを行い、各担当で検討し計画書に反映させている。施設の概要やサービス内容、個人情報の取り扱い、利用料金、退所に関わる条件等を説明し、利用者・家族の同意を得ている。入所後は利用者の様子を注意深く観察し、入所直後の環境変化によるストレスが軽減されるよう支援している。入所後もその人らしい生活を続けていけるように、使い慣れた物品の持ち込みについては制限を緩やかにする等、入所による環境の変化に配慮し安定した生活につながるよう支援している。
サービス終了にあたり利用者の不安を軽減し、退所後の継続的支援を行っている
サービスが終了となる退所時には、利用者や家族の不安に配慮した対応を心がけている。利用者・家族には入所時に施設での医療体制について説明し、延命治療についての同意書を得ている。意向の変化を確認したり、利用者の状況の理解を促すためにも、日頃からコミュニケーションを取ることを重視している。入院が長期に渡り転院が必要な場合は、生活相談員を中心に家族と協力して転院先を探している。ターミナルケアに対応しており、家族や職員に対する心のケアについては今後も検討していく。
1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
- サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
- サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
- サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
- サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
- 利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
- サービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
施設独自のアセスメント表を使用して記録し、状況の把握を行っている
利用者に関する情報や課題等は、パソコンの介護支援ソフト内の所定の書式に入力し、アセスメントを実施している。入所後に数週間かけて状況を観察し、施設独自のアセスメント表を用いて記録し、把握している。多職種で協同して施設サービス計画を策定しており、生活相談員・介護職・看護職・機能訓練指導員・管理栄養士がそれぞれの専門性から意見を聞き検討している。会議に家族の参加が困難な場合は、生活相談員が電話で直接内容を説明している。施設サービス計画の評価は毎月実施し、介護の場面や日々のケース記録から目標達成状況を確認している。
利用者や家族からの意見を取り入れて施設サービス計画の作成を行っている
施設サービス計画書は本人や家族から施設生活に対する意向や生活歴等を詳しく聞き取りを行い、計画書作成マニュアルに沿って作成を行っている。入所後は主に担当の介護職員が利用者情報を把握し、介護支援専門員が取りまとめている。ケース会議は介護支援専門員が中心となって催し、特養会議やフロア会議でも利用者情報を共有している。家族の意向は、電話や希望に応じて設定する要介護認定更新時の面談で把握するほか、計画書を郵送する際に意向や意見を確認する用紙を同封している。リハビリや余暇の過ごし方は個別性を尊重している。
介護支援ソフトにより業務の効率化に取り組んでいる
個人ケース記録は介護支援ソフトを使用して利用者の情報および日々の状況を記録しており、利用者の日常の支援や様子、申し送り内容を確認することができる。利用者の状況を家族に説明する際にも活用している。情報の伝達は緊急性等に応じて、口頭での申し送りや引き継ぎ、各種連絡ノートへの記載で対応している。利用者の状態が変化した際の情報共有が速やかに行えることにより、状態に応じた計画の見直しができている。施設サービス計画は作成後、全部署で回覧・共有している。
1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
- 利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
- 利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
- アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の施設サービス計画を作成している
- 計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている
- 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
- 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
3.利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
- 利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
- 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
- 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
- 申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
1.施設サービス計画に基づいて自立生活が営めるよう支援を行っている
- 施設サービス計画に基づいて支援を行っている
- 利用者の意向や状態に応じて、生活の継続性を踏まえた支援を行っている
- 介護支援専門員を中心に、介護、看護、リハビリ、栄養管理等の職員が連携して利用者の支援を行っている
【講評】
施設サービス計画に基づき、職員間で内容の共有を行いながら支援している
施設サービス計画を多職種間で共有し、計画に基づいた支援を行っている。目標計画の達成度を毎月評価・確認している。施設サービス計画は半年ごとのモニタリングを行い、状態に変化が生じた場合に随時見直しを行っている。評価の内容は職員間で共有し、各職員が収集した情報や記録を確認し、会議で計画内容の妥当性や変更の必要性を検討している。利用者の状況把握に努め、一つひとつの目標を達成していけるよう支援に取り組んでいる。
利用者の意向を尊重し、個性や生活習慣を踏まえた支援を行っている
利用者や家族の意向を尊重して、一人ひとりの個性や生活習慣を入所時に聞き取っている。入所前の習慣等を継続できるように配慮している。入所後は利用者とのコミュニケーションを重視し、職種を問わず利用者の日常の会話から聞こえてくる要望や苦情を汲み取ることに努めている。利用者自身の言葉をよく検討し、これまでの人生で培ってきたその人らしい生活に施設生活を近づけられるよう、施設サービス計画を作成する際に留意している。
多職種と協同して情報の共有を行い、サービス提供に取り組んでいる
各種会議等で施設サービス計画作成に向け多職種で話し合い、専門的な意見を取り入れ計画に反映させている。利用者の様子や変化は、フロア会議で検討している。また、情報を参考に多職種が協働して計画の目標や内容について、適切な意見を伝える体制を整えている。施設サービス計画は個別機能訓練計画や栄養ケアマネジメント計画とも連動し、状況や状態に応じて計画の見直しを行っている。会議は職員同士のコミュニケーションや情報共有の場となるよう取り組んでいる。
2.食事の支援は、利用者の状態や意思を反映して行っている
- 利用者の状態に応じた食事提供や介助を行っている
- 利用者の栄養状態を把握し、低栄養状態を改善するよう支援を行っている
- 嚥下能力等が低下した利用者に対して、多職種が連携し、経口での食事摂取が継続できるよう支援を行っている
【講評】
利用者の摂取状態を随時把握した上で、適切な食事形態や介助を提供している
利用者への食事の提供や水分・栄養補給、おやつの提供は、一人ひとりの摂取状態を随時把握した上で適切な食事形態・介助方法での提供を心がけている。食事形態は、利用者の咀嚼や嚥下の機能・栄養状態・食欲等に応じて、個別に対応している。常食、一口大、粗キザミ、キザミ、極キザミ、ペースト等、多様な形態で提供している。口腔機能と嚥下機能評価に基づき、魚や繊維の多い野菜や食べにくいものでは、粗キザミから極キザミやペースト等、歯茎でつぶせる、やわらかい食事を提供している。
管理栄養士を中心とした多職種による連携により栄養状態の把握と改善に取り組んでいる
管理栄養士を中心に多職種による連携により、全利用者の栄養ケアマネジメントを実施している。体重の推移、食事と水分摂取量の記録、血液検査結果等を基に、低栄養のリスクを把握して個別の栄養ケア計画を策定し、リスクに応じて定期的に評価を実施する。管理栄養士は朝夕の申し送りに参加したり、毎月の食事委員会では食事形態や自助具等について多職種と話し合い、利用者の状況に応じた食事環境の提供に努めている。高リスク者には高蛋白・高カロリーのゼリー等の提供や食事以外の機会に栄養補助食品を活用し、低栄養の予防と改善に取り組んでいる。
多職種が連携して、利用者の経口摂取の維持、健康の増進に取り組んでいる
多職種が連携して、利用者ができるだけ経口摂取できるように、食事の形態を調整したり食事にトロミをつけるなど配慮している。栄養ケア計画は、嗜好調査による利用者ニーズの把握、家族の意向を反映している。栄養状態は体重、BMIの定期(毎月・3ヶ月・半年)変動、アルブミン値等の評価、3食・おやつの4食での摂取量、水分量を把握・検討し、定期的なモニタリングと評価をして計画を見直している。利用者の体重減少や心配な時に相談しやすい職場環境があり、管理栄養士や医務課との連携を図りながら健康の維持増進に取り組んでいる。
3.利用者が食事を楽しむための工夫をしている
- 利用者の嗜好を反映した食事を選択できる機会がある
- 食事時間は利用者の希望に応じて、一定の時間内で延長やずらすことができる
- テーブルや席は、利用者の希望に応じて、一定の範囲内で選択できる
- 配膳は、利用者の着席に合わせて行っている
【講評】
利用者の嗜好を反映した食事の提供を行うように心がけている
利用者の嗜好を反映した食事の提供に努めている。季節の行事や祭事の食事を工夫し、端午の節句や土用の丑、納涼祭、敬老会等、外出や面会が難しい中でも様々な季節感が味わえ、変化に富む楽しみの場を提供している。月1回の郷土料理では旅行気分を感じられたり、出身地が懐かしく感じられるようなよい刺激となるよう工夫している。誕生日食では利用者の希望を反映した献立で提供している。毎月パンの日があり、サンドイッチ等を楽しめる。毎週金曜日には魚か肉の主菜を選べる選択食を提供している。
食を通じた自立への支援として、自分で選択して食べることができる環境を整えている
食の提供場面において自ら選択する機会を作り、利用者の食を通じた心身の自立援助の支援につながっている。また、毎週嗜好調査を実施して、嗜好カルテ作成を行い、一人ひとりの好みの把握に努めている。利用者の嗜好を反映した選択食の提供は、献立を選ぶ機会を増やし、食べたいという意欲を起こさせる場となっている。利用者ニーズを把握する手段として、フロア介護職からのフィードバック、管理栄養士と給食委託業者が利用者への聞き取り調査を行っている。「嗜好調査フロア訪問記録」に記録し、結果を検討して献立調理業務の改善に活かしている。
利用者が安心・安全な環境で落ち着いて食事ができるように配慮している
安心・安全・楽しみのある食事を目標に、利用者の生活リズムを大切にした支援を心がけている。食事の席は利用者の身体状況や利用者同士の相性、介護や見守りの必要性等を考慮して対応している。食卓は高さが調整できるテーブルを使い、椅子や車椅子での姿勢を調整し、個々の利用者に合わせた自助具を使って食事環境を整えている。食事は温冷配膳車で運び利用者の着席に合わせて配膳し、温かいものは温かく、冷たいものは冷たく提供し、適温で美味しく食べられるように配慮している。食事時間の変更は可能な範囲内で柔軟に対応できるように努めている。
4.入浴の支援は、利用者の状態や意思を反映して行っている
- 利用者の意向や状態を把握して、できるだけ自立性の高い入浴形態(個浴、一般浴等)を導入している
- 入浴の誘導や介助は、利用者の羞恥心に配慮して行っている
- 認知症の利用者に対し、個別の誘導方法を実施している
- 利用者が入浴を楽しめる工夫をしている
【講評】
安全・快適な入浴を心がけ、利用者の状態や意向に応じた支援に努めている
安全で快適に入浴できるように利用者の状態や意向に応じて、チェアイン浴・ストレッチャー浴の2種類の入浴形態にて対応している。入浴は曜日毎に入浴形態を分けて午前から午後を通して実施し、利用者の状態を把握している職員が介助している。入浴委員会では各フロアの入浴委員が参加し、入浴形態や入浴表等の見直しを行っている。入浴表には各利用者の入浴時の希望、誘導や介助時の注意点、皮膚の処置の有無、入浴方法や入浴形態の変更等を記載している。重度者が増え業務負担が増加する中、安全な入浴に取り組んでいる。
利用者の羞恥心や気持ちに配慮した支援や対応を心がけている
入浴の誘導または介助の際は利用者の羞恥心に配慮している。入浴のマニュアルや研修にて「声をかけて衣服を脱ぐことを伝える」、「露出部が少ないようにタオルをかける」等、利用者の羞恥心や気持ちに配慮した内容が明記されており、手順に沿って誘導や介助を実施している。外部から室内が見えないように、脱衣室や浴室内に仕切りカーテンを設置してプライバシーの保護に努めている。認知症等で誘導に時間がかかる時や拒否がある時は無理強いせず、人を変えたり時間をおいてから声かけを試みる等、利用者の特性に応じた工夫をしている。
楽しく快適に入浴できるように、入浴環境の改善に努めている
快適に入浴できるように連絡ノートやADL表を活用し、個別対応の情報共有を行っている。また、新たな職員が介助に入る場合は最低8回経験してから業務に就く等、安全な入浴支援ができるよう実務研修を行っている。脱衣室や浴室内の移動や移乗は転倒や転落リスクが高く、体格の大きい利用者も増え、移動用リフトを入浴に導入している。季節湯としてゆず湯、リンゴ湯、しょうぶ湯等を提供している。入浴の材料は地域の銭湯組合からの寄付協力を得ている。利用者が寛げる音楽をかけたり、脱衣所には富士山の写真を飾る等、入浴環境の改善に努めている。
5.排泄の支援は、利用者の状態や意思を反映して行っている
- 利用者の意向や状態に応じ、自然な排泄を促すよう支援を行っている
- 排泄の誘導や介助は、利用者の羞恥心に配慮して行っている
- 研修等によりオムツ交換、トイレ誘導等の排泄介助方法の向上に取り組んでいる
- トイレ(ポータブルトイレを含む)は衛生面や臭いに配慮し、清潔にしている
【講評】
利用者一人ひとりの排泄のタイミングや回数に応じた支援を心がけている
利用者一人ひとりの排泄の有無やタイミング、回数、定時対応に加え個別状況に合わせた支援等を、排泄表に記録して状況を把握している。また、排便チェック表は表の冒頭に目安となる便の量や形状を図で載せており、どの職員も記入しやすいように工夫している。介護、看護の職員が連携し、水分や食事の摂取量と排泄のバランスを確認して、体操や食生活・生活リズム等の様々な視点から援助方法を検討している。自然排便が難しく下剤による調整を必要とする利用者も、下剤による身体への負担を減らすように努めている。
個々の生活リズムや身体状況、褥瘡、感染予防、羞恥心に配慮した排泄介助に努めている
利用者個々の生活リズムに合わせたトイレ誘導、身体状況や褥瘡に応じたパンツ・オムツ・パッドの選定、ポータブルトイレの安全な設置場所等を検討し、排泄の個別支援の向上に取り組んでいる。オムツ交換は清拭車を使わず保温バッグを持参し個別ビニールに入れ都度捨て、臭気対策、感染防止対策に努めている。排泄時の介助と誘導は、手順書に沿って羞恥心に配慮している。日中のおむつ使用者全員に陰部洗浄を行い、清潔を保つことで褥瘡や感染症予防に努めている。ポータブルトイレはチェック表を使い、洗浄消毒、臭気防止をしている。
利用者に合った排泄の環境となるよう、排泄委員会が中心に様々な取り組みをしている
排泄委員会では各フロア排泄委員と医務課が協力して排泄支援を検討し、方法や形態の提案・指導、物品の検討等を実施している。指導しやすく受ける側も分かりやすい指導用マニュアルや、職員が変わっても継続指導が行えるよう進捗状況を把握できる教育達成シート等を作成し、職員が習得すべき排泄支援の技術や配慮すべき点を学べるようにしている。尿量や排便状況の把握を通じて失禁を減らし、皮膚トラブル発生や尿路感染の防止に取り組んでいる。排泄委員会では支援技術の向上を目指し、資料作成や研修を実施している。
6.移動の支援は、利用者の状態や意思を反映して行っている
- 利用者の状態や意向に応じ、できるだけ自力で移動できるよう支援を行っている
- ベッド移乗、車イスの操作など移動のための介助が安全に行われている
- 利用者が快適に使用できるよう車イス等の環境整備が行われている
【講評】
利用者の身体状況に応じた移乗・移動方法を多職種が連携して対応している
施設の入所時に身体状況や移動動作や関節可動域について確認し、利用者自身の持つ力を生活に活かせるよう支援を検討する。身体状況や意向に合わせ、自立歩行・手引きによる介助歩行・歩行器・杖・車椅子等の移動方法を選択している。ケース会議では個々の利用者の居室のベッド周りの環境整備や適切な移乗・移動動作について見直し検討を行っている。移動支援を行うことで、関連する機能や動作の維持・改善となるため、食事・排泄など様々な日常の活動も機能訓練の一つとして捉え、生活リハビリとして多職種が連携協力して取り組みを行っている。
利用者の状況に応じた車イス等を選定し、安心・安全な移動支援を実践している
機能訓練指導員を中心に多職種が連携して、利用者の安心・安全に移乗・移動動作ができるように適切な介助方法の実践に取り組んでいる。正しい車椅子での姿勢を保つため、座面の高さや幅が利用者の身体に合うようにクッションを使ったり、フットレストの位置を調整している。移乗介助はスライディングボードを使用したり、職員が2人介助の実施や皮膚の弱い利用者にはタオルで皮膚を保護しながら行う等、利用者の身体状況に合わせた対応をしている。拘縮やマヒがある利用者には、移動移乗時のリスク、必要性等、優先順位を決め車イスの選定をしている。
重度化する利用者に合わせ、介護状況に適したベッドや車イスの導入に取り組んでいる
車イスは本人の状態に合わせて選定している。重度化に応じて自動ブレーキ機能付き車イスや背もたれを倒せるリクライニング、背もたれと座面を一体的に倒せるティルト式車いすの必要性が増している。施設で保有している車椅子の老朽化が進み種類も限られているため、購入だけでなくリースを活用した利用者に合わせた福祉用具の導入も行っている。また、福祉用具の補充や購入を通して、機器の安全な利用と介護負担の軽減に向けた環境整備にも取り組んでいる。
7.利用者の身体機能など状況に応じた機能訓練等を行っている
- 利用者一人ひとりに応じた機能訓練プログラムを作成し、評価・見直しをしている
- 機能訓練のプログラムに日常生活の場でいかすことができる視点を入れている
- 機能訓練指導員と介護職員等の協力のもと、日常生活の中でも機能訓練を実施している
- 福祉用具は、定期的に使用状況の確認をし、必要に応じて対処をしている
【講評】
機能訓練指導員を中心に利用者の状態に応じた、個別機能訓練計画書を作成している
機能訓練指導員を中心に、利用者ごとに個別機能訓練計画書を作成し、機能訓練や生活リハビリ等を行っている。計画は利用者、家族の意向や要望を確認した上で作成し、多職種と協議して機能訓練を行っている。プログラムは3ヶ月ごとにモニタリングし、6ヶ月ごとに計画を見直している。機能変化がある場合や入退院等の大きな変化が見られた時には、計画を見直し、目標やプログラムを変更している。日常の生活動作にも訓練的な要素を取り入れた生活リハビリの支援を提供できるよう、多職種で連携して取り組んでいる。
日常生活の中で、歩行や立位保持等の動作を取り入れた生活リハビリを実践している
日常生活の中で機能訓練を取り入れた生活リハビリを実施している。機能訓練指導員と介護職で連携を図り、トイレと居室間の手引歩行やベッドから車イスに移る際に自力で立位を保つ機会を設ける等、日常生活の中にリハビリを取り入れている。ベッド上の時間が長い低体力の利用者の場合は、マッサージや関節可動域訓練等の個別リハビリに加え、離床して食事をとる等、ベッドから離れた場への参加も体力の改善につなげるために取り組んでいる。生活リハビリの具体的な取り組みについては、施設サービス計画書に明記し職員間で共有している。
安心安全な移動動作ができるよう、利用者の状況に応じた福祉用具の選定を行っている
利用者の生活環境を考慮して身体状況に応じた福祉用具を選択している。車イスでの正しい姿勢保持については、機能訓練指導員を中心に検討している。操作動作の自立やずり落ち防止、褥瘡予防等を考えて様々な機能のクッション等を活用し、快適に座ることができるように配慮している。居室での車イスやポータブルトイレの置き方は、ベッドとの間で行う移乗動作を考えて、安全で利用者が使いやすいように工夫している。車イスを含めた福祉用具の点検、整備は機能訓練指導員や介護職員や介護支援専門員等が中心に行っている。
8.利用者の健康を維持するための支援を行っている
- 利用者の状態に応じた健康管理や支援を行っている
- 服薬管理は誤りがないようチェック体制の強化などしくみを整えている
- 利用者の状態に応じ、口腔ケアを行っている
- 利用者の体調変化時(発作等の急変を含む)に、看護師や医療機関と速やかに連絡が取れる体制を整えている
- 終末期の対応をすでに行っているか、行うための準備が行われている
【講評】
看護職を中心に利用者の日々の健康観察を行い、変化の早期発見に努めている
看護職を中心に多職種で情報共有を図り、利用者の健康観察を行い変化の早期発見に努めている。毎朝体温と血圧を測定し、体重測定は月1回、健康診断は年1回実施している。施設の内科嘱託医が週2回来苑して診療を行い、担当している利用者や職員からの相談に応じている。また、体調の急変時にも担当医が対応する体制が整っている。外部の医療機関を受診する際には、看護職が付き添い経過や状況を介護職に報告している。その他には歯科診療は毎週実施、褥瘡専門医は月2回来苑する等、協力病院と連携して利用者の健康管理を行っている。
服薬管理や口腔ケアは多職種が協力して、安心安全な提供に取り組んでいる
「薬の事故(誤薬・落薬)ゼロ」を目指してマニュアルを整備し、手順の厳守を職員に指導して誤配薬防止に取り組んでいる。朝・昼・夕で薬袋と配薬トレイに分けて、準備段階から複数の職員でチェックしている。服薬介助時は、利用者の名前を声に出して、利用者が薬を飲み込むまで見届け、空の薬袋を回収して確認している。口腔ケアについては介護職がフロアで口腔体操を実施し、週2回は歯科衛生士が来苑して利用者の口腔内の状況を確認したり、職員に口腔ケアの指導を行っている。診療が必要な場合は歯科医が毎週来苑しており、その都度対応している。
看取りケアの環境を整え、緊急時対応の体制を整備している
看取りケアについては看取り加算を算定し、希望がある場合に対応している。看取り期には個室または自室で家族の面会を随時行えるようにし、病状の変化に迅速に対応できるようケース記録を活用し、状態とケア内容を記録して経過を把握し、センサーを導入して利用者の状態を見守る態勢を整え、居心地よく穏やかな環境で過ごせるように配慮している。また、緊急時対応マニュアルを整備し、救急法等の実技研修を実施し利用者の急な体調変化に備える体制を整備している。夜間帯は当番の看護職員が電話連絡を受ける体制を整えている。
9.利用者が日々快適に暮らせるよう支援を行っている
- 起床後、就寝前に更衣支援を行っている
- 起床後に洗顔や整髪等、利用者が身だしなみを整える際に支援を行っている
- 利用者が安定した睡眠をとることができるよう支援を行っている
【講評】
一人ひとりの生活習慣や身体状況に応じて更衣支援を行い快適に過ごせるようにしている
就寝前や起床後の着替えについては入所時に意向を確認し、利用者と家族の希望に応じて介助をしている。着替えの動作は利用者自身で行うよう働きかけ、自力では困難な動作を職員が介助している。利用者の中には更衣動作が負担になったり、更衣に対して拒否を示す場合もあるため、入浴時に必ず衣類を交換している。また、就寝時や食事後に汚れを確認した時は、随時着替えをして清潔な衣類を身に着けられるよう努めている。衣類の管理や衣替えは居室担当者が生活相談員と連携し家族の協力を得て行い、季節に合わせた衣類を着用している。
身だしなみは利用者一人ひとりに合せて整容し、気持ちよく過ごせるように支援している
朝の身だしなみは利用者一人ひとりの生活習慣や身体状況等を把握して対応している。起床後の洗顔や整髪等の支援が必要な利用者にはウエットティッシュ等を用いて洗顔介助し、整髪や男性の髭剃り等と合わせて身だしなみを整える支援をしている。入浴の前後など日中に個別援助の時間を設けて爪切り等の整容支援も一人ひとりに合わせて実施し、経過は記録して職員間で共有している。月2回訪問理美容があり希望者を募って利用している。日々気持ちよく過ごせるような環境作りに努めている。衣類管理や修繕や洗濯等は毎月ボランティアの協力を得ている。
居室の環境整備を行い、日中の生活リズムを整え夜間に安眠できるよう働きかけている
居室で快適に過ごせるよう各部屋には温・湿度計を設置し、必要に応じて加湿器等を使用して環境を整えている。同室となる利用者同士の関係性にも配慮している。空調の風が直接当たらないよう風向に注意し、体調管理に配慮している。また、日中の離床を促して活動の機会を提供する等して生活リズムを整えている。夜間の排泄ケアでは睡眠への影響を考慮し、吸収量の多い長時間対応の排泄用品を利用する等、夜間の安眠につながるように支援している。昼夜の逆転や夜間時の不穏な様子が見られる場合は、朝の申し送りでその都度個別の対応を検討している。
10.利用者の施設での生活が楽しくなるような取り組みを行っている
- 施設での生活は、他の利用者への迷惑や健康面に影響を及ぼさない範囲で、利用者の意思が尊重されている
- 利用者の意向を反映したレクリエーションを実施している
- 認知症の利用者が落ち着いて生活できるような支援を行っている
- 利用者の気持ちに沿った声かけや援助を行っている
【講評】
主体的に日常生活を送れるよう、個々の生活習慣や嗜好を踏まえ柔軟に対応している
利用者が主体的に日常生活が送れるように、個々の生活習慣や嗜好については健康面や他者に影響を及ぼさない範囲で柔軟に対応している。副食や菓子、飲料等も健康上問題がなければ、職員に申し出て持ち込むことができる。日中の過ごし方として、自室でテレビを観たり、フロアでの活動に参加する等、各人の意向で過ごすことができる。大相撲や高校野球を好きな利用者が多いため期間中は食事中にテレビを点けて観戦を楽しめるようにする等、柔軟に対応している。
感染症対策を考慮しながら、利用者が楽しめるように行事や活動の内容を工夫している
利用者が施設での生活が楽しめるようにコロナを含めた感染症対策を行いながら、行事やレクリエーションに力を入れて取り組んでいる。各フロア職員による行事委員会、レクリエーション委員会が中心となり、計画・実施している。三大行事(納涼会・敬老会・お楽しみ会)はフロアを分けたり、2部制にする等、感染対策を施して実施している。納涼会の後にはテラスで花火大会を行うなど季節感を大切にしている。外出が難しい利用者はバルコニーで外気浴を行っている。家族との面会も再開し、行事への参加も制限付きで可能となっている。
花見やドライブ等、季節ごとのレクリエーションに力を入れて取り組んでいる
隣接する公園と施設の間に入り口を作る等、近隣の理解と協力を得ながら、花見を継続することができている。花見は施設が力を入れているレクリエーションであり、重度化し体力面で外出が難しい利用者にとって貴重な機会となっている。花見での写真撮影は家族の面会に制限がある中、利用者の日常を伝えられる機会ともなっている。また、行事のない月にドライブに出かけ、街並みや景色を楽しむ企画も実施している。今後も工夫しながら行事やレクリエーション活動に力を入れていきたいと考えている。
11.地域との連携のもとに利用者の生活の幅を広げるための取り組みを行っている
- 定期的な散歩や外食、遠出など外出の機会を設けている
- 利用者が地域の一員として生活できるよう、地域住民が参加できるような行事など、日常的な関わりが持てる機会を設けている
- 地域の情報を収集し、利用者の状況に応じて提供している
【講評】
住み慣れた地域を車で巡るドライブ等の外出を企画・実施している
外出活動は主に車を使って緑の多い区立公園へ出かけたり、利用者が長年住み慣れた地元を巡るドライブ等を企画・実施している。施設の隣の公園では散歩や花見等を楽しむことができている。また利用者の希望を募り、デリバリー(ハンバーガー等)を頼むこともある。利用者が施設の外の空気に触れられるように、少しずつ外出の機会を増やしている。
ボランティアの受け入れや地域の行事に参加している
少しずつボランティアの受け入を再開しており、デイサービスへ音楽演奏のボランティアが来訪する際は、特養の利用者も参加して生演奏を鑑賞している。また、介護の実習生の受け入れも行い、利用者が施設外の人と交流する機会がある。ボランティア希望の問い合わせには、まず区のボランティアセンターへの登録を勧めている。書道・絵手紙・折り紙・傾聴・三味線・体操・銭太鼓・保育園・幼稚園等を受け入れ、利用者が地域の一員として関われるように取り組んでいる。
地域の情報を直接利用者に伝えており、お祭りに参加するなど交流を行っている
必要な情報は職員から直接伝え、地域の動きやつながりを感じられるように働きかけている。行政や町会の回覧版等の情報は、フロアのカウンターや新聞ラックに掲示や設架して、利用者が見やすく手に取りやすいようにしている。地域のお祭りや盆踊り等に参加し、雰囲気を味わい住民との交流を楽しんでいる。また、施設で行う納涼祭や敬老会では、近隣の保育園の園児がデイサービスに来苑している。歌と手作りのプレゼントを贈る際には特養の利用者も参加している。
12.施設と家族との交流・連携を図っている
- 利用者の日常の様子を定期的に家族に知らせている
- 家族や利用者の意向に応じて、家族と職員・利用者が交流できる機会を確保している
- 家族または家族会が施設運営に対し、要望を伝える機会を確保している
【講評】
利用者の様子は広報誌、対面や電話連絡、文書の送付、ブログ等で家族に伝えている
利用者の状態の変化や医療情報の変更等は面会時のほか、生活相談員が電話で随時家族へ伝えている。広報誌の「さんりんしゃ」は、利用者・家族・施設の三者で一緒に進んでいく意味を込めた広報誌で、月ごとの予定や誕生者、実施した行事等を記載し、家族へ送付している。また行事や日常の活動の様子をブログで公開しており、最新の状況を確認することができるようにしている。
利用者と家族が面会や交流の機会を多く持てるように対応を検討している
高齢である利用者と家族が少しでも多く面会や交流の機会を持てるように、対応を検討している。再開した面会は検温の上、施設の食事時間を除き、居室で実施できるようにしている。利用者のターミナル期は医師と相談の上、24時間面会可能としている。納涼祭・敬老会・新年のお楽しみ会等の行事に家族が参加しており、利用者や職員との交流の場となっている。
アンケートの実施や個別の連絡等により、家族の要望を把握している
現在家族会は高齢化もあり活動を休止している。そのため、電話連絡や面会、施設サービス計画への意向を確認する際に、家族からの要望や意見の聞き取りを行っている。また、施設サービス計画を送付する際に、意見等を問う用紙を同封している。家族向けにアンケートを実施し、回答内容を職員間で共有して支援に活かしている。
【講評】
基本的な個人情報の取り扱い等は入所時に確認している
個人情報保護についての取り組みをブログで公開している。入所時に利用者や家族に個人情報の使用目的・条件を説明し、同意を得ている。ブログや広報紙等に写真や氏名を掲載する際は、利用者や家族の意向を確認している。必要に応じて、背面から撮影したり個人を特定できないように加工した写真を使用する。外部からの利用者についての問い合わせには、第1連絡先の家族等に限定して対応する。施設での個人的な写真撮影やSNSへの投稿を禁止し、職員のほか実習生等にも、プライバシー保護の対応を求めている。
利用者の羞恥心や尊厳に配慮した支援に取り組んでいる
介護の現場でのプライバシー保護については、介助マニュアル内に一連の対応方法を記載している。利用者との会話は敬語を使い、呼称は苗字で呼ぶこととしている。郵便物は直接本人に渡すほか、家族に転送もしくは面会時に渡している。居室への出入り、部屋・トイレのカーテンの開け閉め等は、声をかけて利用者に確認している。個々の利用者の体位交換表は見えないところに貼付するなど配慮し、排泄や入浴など介助の場面では職員が自分自身に置き換えて、利用者が羞恥心や負担を感じないような介護の実践に取り組んでいる。
個人の意思を尊重して価値観や生活習慣等に配慮している
利用者の入所前の生活状況を把握し、一人ひとりの価値観や生活習慣を理解して支援に臨んでいる。レクリエーションやクラブ活動は利用者の意向を確認し、参加について利用者自身で選択ができるような問いかけや働きかけをしている。身体拘束は実施の定義を明確にして対策を講じ、実施ゼロを継続している。利用者の「権利を尊重し、健全で安らかな生活が営める施設を目指す」ことを基本方針とし、職員に求める倫理観やマナーに関する内容を文書にまとめ周知している。各会議や接遇向上委員会等でも基本方針を意識して、活動に取り組んでいる。
1.利用者のプライバシー保護を徹底している
- 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
- 個人の所有物や個人宛文書の取り扱い、利用者のプライベートな空間への出入り等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている
- 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
- 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
- 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】
手引書やマニュアルを整備し、各フロアに置いて手順を明確にしている
国際的な認証規格を取得した経験を活かし、業務水準の標準化のためマニュアルの整備や見直し・更新等を実施している。介護職のマニュアルは排泄・入浴など分野別に作成し、施設長が関わり職員と検討を重ね専門職の意見を反映させている。マニュアルの内容は全職員が理解できるように注釈を加える等の工夫をして、標準的な業務内容を周知している。作成後は各フロアの寮母室に設置し活用を図っている。内容の見直しは毎月の特養会議で改定の要否を検討するほか、状況の変化に応じて随時実施し、職員や利用者、家族等の意見の反映に努めている。
記録の電子化により業務短縮や外国籍職員とのスムーズな業務が行われている
記録業務の電子化を進め、タブレット端末を利用した入力で業務の効率化を進めている。情報を一元化し、場所や時間を問わずに職員間で利用者状況の確認が可能となっている。外国人職員の採用が増え、日本語でのやりとりが難しい場合でも分かりやすく伝わるように工夫を重ね、丁寧な説明とその後の理解の度合いを確認することにより、業務の幅が広がっている。今後、介護支援ソフトの機能や連絡体制への活用等について、見直しや拡大を図っていく意向がある。
業務の向上に向けた研修や勉強会を開催してサービスの質の向上に取り組んでいる
業務水準の向上に向け、各委員会では活動目標に沿った研修や勉強会を実施している。施設内だけでなく、行政や外部機関の研修にも積極的に参加している。外部研修への参加後は、報告会や勉強会、資料配布等により情報の共有に努めている。また、提供しているサービスの見直しについては、フロア会議で検討する体制がある。支援内容・方法・手順について検討した結果を施設サービス計画に反映し、実践を進めることでサービスの質の向上に取り組んでいる。
1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
- 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
- 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
- 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている
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【講評】
施設としての年度目標および各部署の重点実施項目を示している
事業計画書の冒頭には法人の経営理念を掲げ、施設としての年度目標および各部署の重点実施項目を示している。ホームページやパンフレット、施設内での掲示、毎日の朝礼で唱和する等して、理念の周知に努めている。人事考課における面談の機会等を通じて、施設長は職員へ経営理念の浸透に努めている。また、利用者・家族へは、ホームページ、ブログおよび広報誌等を通して伝えている。ブログ閲覧数も増加する等、浸透していることが伺える。利用契約時にもパンフレット等を使い、利用者およびその家族に対、経営理念や品質方針について説明している。
施設長は職員の統括者として働きやすい風通しのよい職場であるよう心がけている
経営層および幹部職員の自らの役割と責任は、運営規程並びに品質マニュアル等で示している。施設の各種会議・委員会や研修等で、自らの役割と責任に基づいて、基本理念・基本方針・職員としての心構え・使命を説明し、施設の方向性を伝えている。また、施設長は人事考課制度を活用して、職員との個人面接により職員一人ひとりの要望・意見を聴取している。各職員に対して取り組むべき方向性を提示しながら、職員のモチベーションの向上に努め、チームワークのよい職員集団を作り上げている。
意思決定は現場の意見を反映する職員参加型の合議制で行う仕組みとなっている
重要な案件は理事会等で意思決定をしている。施設に関する案件は各フロアの介護職員が参加するフロア会議で検討し、特養主任会議でさらに検討を加え、最終的に全体主任会議にて現場の意見を反映して決定する職員参加型の合議制で行う仕組みとなっている。決定した事項はその決定経緯も含め朝礼や各種会議等で周知している。交代勤務で会議への出席者が限られているため、不参加者への対応として文書の配布や掲示により、周知に努めている。利用者およびその家族に対しては、家族懇親会での報告や書面の送付で伝えている。