評価結果

標準の評価

基本情報

【事業所名称】

HOPE神田

【サービス種別】

就労移行支援

事業者の理念・方針・期待する職員像

事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)

1) 利用者の人生・障がい・人柄に真正面から向き合う、人間愛に満ちた支援をすること
2) 「就職して長く働ける力を身につけること」を目標にした就労支援を行うこと
3) 一人ひとりに行き届く、きめ細かな、最高品質の訓練サービスを提供すること
4) 学びの機会と挑戦する機会を日常的に持てる職場環境であること
5) 結果として高い就職率と定着率を実現すること

職員に求めている人材像や役割

 ヒューマニズム(人間愛)に満ちた就労支援を行うという当法人の理念に共感し、利用者や家族との信頼関係構築、及び専門職=プロフェッショナルとしての支援スキル習得に熱心であること。また、利用者だけでなく、他職員との関係性や事業所の運営にも気を遣うことができ、職場をよりよくしていこうとする姿勢があること。上記2点を最重視している。

職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)

 利用者の人生を前進させることが使命であるという自覚を持つこと。利用者や家族との信頼関係を大切にして、関わる人とも誠実に接すること。利用者ごとの本質的な課題をあらゆる機会から見定め、専門技能職として課題解決のためのアプローチを助言提案し、根気強く仮説検証を行っていくこと。支援結果や効果については経験年数や役職を問わず常に謙虚でいること。また、職場をより良くすることも自らの職責の一つであると自覚し、職場秩序の維持や職員間の関係性、よりよい事業所運営への貢献姿勢を示すこと。

全体の評価講評

特によいと思う点

企業就労のための就労準備性をしっかり身につけたいとする利用者、特に知的・発達障がいの人に対して、実際の職場に近い事業所環境、独自に開発された訓練プログラムで社会性スキルやコミュニケーションスキルを中心とする実践的な就労訓練を行い、障がい特性や就労経験に応じてきめ細かい支援が提供できている。オフィスワークや事務職を希望する人に対する訓練教材も豊富で、様々なパソコン作業や事務作業を経験でき、就職活動や企業就労に備えられており、「就職して長く働ける力を身につけること」を目標にした就労支援を行っている。

利用者家族や地域支援機関と連携した支援を行っており、利用者本人を中心とする支援体制づくりに努めている。利用者本人だけでなく、家族や他支援者との日頃からの信頼関係やコミュニケーションを大切に考えている。特に家族との協力は不可欠とし、家族・他支援者の希望や意見を確認する場も定期的に設けて、緊密な意思疎通を図り、足並みを揃えた支援を行うよう努めている。こうした取り組みは家族や地域支援機関担当職員だけでなく、就職活動においては企業側の安心感にも繋がっている。

知的・発達障がいの利用者が安心して過ごせるように、訓練スケジュールや事業所ルールの明確化、デスクゾーニング、共用部のサイン表示などオフィス環境に近い形となるよう様々な工夫をしている。事務職に関心のある利用者に向けて、パソコンは利用者1人あたりデスクトップPC1台以上設置、ICT機器やオフィスソフトも完備、初心者から学べる教材を整えている。事務作業訓練は経験を重視して数多くの作業教材を用意し、訓練内容を細分化し、仕事イメージや得意作業を見つけられるようにしており、利用者が自主的に作業ができる環境を作っている。

さらなる改善が望まれる点

開所15年になり事業所の訓練教材も蓄積されているが、有効活用する余地がまだまだあると言える。事業所の支援方針に沿って、各プログラム内で学びたい内容を利用者に聞いたり、企業へのヒアリングによりニーズを確認しコンテンツに反映しているが、サービスニーズの調査方法や提供プログラムの品質向上計画は途上である。各プログラムごとの提供指針を策定し、訓練教材の整理と教材のアップデートを行っていくことが課題となっている。教材の整理にあたっては、職員の業務効率改善による効果も見込んでいる。

近隣に就労移行支援事業所が多く、利用者獲得の競争が激しい状況にある。事業所の広報活動を計画的、かつ継続的に行っていきたいと考えている。広報活動に注力するため業務体制が整えきれていないため、注力すべきときの動きが鈍くなってしまっている。また、利用希望者等への事業所情報の提供にあたり、文字情報が多く、UDフォントの字体やルビを使用していない配布物も多く、動画による情報がないことなども今後の課題としている。広報活動に対する戦略の見直しも含めて課題解決が必要であると認識している。

職員の採用面接は1時間かけ「ヒューマニズム(人間愛)に満ちた就労支援を行うという当法人の理念に共感し・・」など求める人材像を直接伝えている。職員の育成に関しては職業センターや精神保健センターの研修、SST有料研修に職員を派遣、コロナ禍ではEラーニングなど様々な方法で研修を実施している。キャリアパスは職員室に保管され、誰でもいつでも確認できるようにしており、半年に1回の人事考課で求める職責や展望を伝えている。ただし、キャリアパスは策定から数年が経ち、現状に即しキャリアパスを見直したいとしている。

事業者が特に力を入れている取り組み

事業所は就労についてどの位の準備ができているかの、就労準備性アセスメントを企画・作成して、支援機関や教育機関との連携を目的にして説明資料を作成し広報を行った。3日~10日間の訓練参加で就労準備性をアセスメントする「オフィス実習(ワークステップ1st)」を2022年10月に開始しており、10件のアセスメント実施に繋がった。就労準備性アセスメントの企画・提案の過程で事業所の認知も拡がり、支援機関・教育機関からの問い合わせは前々年の2倍以上に増えている。

訓練プログラムにおいて、内容が利用者一人ひとりに行き届くよう障がい特性や理解力に応じた2クラス少人数制を採用している。事業所での過ごし方や他利用者・職員との対人関係の採り方など訓練プログラム以外でも観察・指導をよく行い、きめ細かな支援を心がけている。利用者一人ひとりに担当職員を配置しているが、全職員が全ての利用者を見ていく「チーム支援」体制を敷いており、支援計画の検討や毎日の支援の振り返りにも基本的に全職員が参加して支援に臨んでいる。

博物館などへのグループ外出、日帰りのバス旅行、成果発表会、卒業生の勤続表彰式など、レクリエーションや行事を事業所内外で年10回程度開催していて、利用者が主体となって自主的に企画しているものもある。通常訓練と異なる活動の場を設けており、レクリエーション等の外出以外にも、就職した卒業生と交流を持てる会を開催して仕事の話を聞くことができたり、初詣やランチ会など多様な社会経験を積んで社会性や自尊心を育んだりする機会を提供できるよう支援を行っている。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:事業者と協議の上、利用者全員を調査対象とした。
  • 調査方法:聞き取り方式  
    調査方法は事業所内で評価者2名と補助者1名が、利用者調査の各項目に従い、対面で個別に聞き取った。
  • 有効回答者数/利用者総数:16/16(回答率 100.0% )

利用者調査結果の<総合的な感想>としては、「大変満足」が43.8%、「満足」が50.0%で、満足以上の回答は合計93.8%であった。<サービスの提供>については、「利用者は困ったときに支援を受けているか」「設備は安心して使えるか」「事業所での活動が就労に向けた知識の習得や能力の向上に役立っているか」の問いに93.8%が「はい」と回答している。<安心・快適性>については、「事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか」の問いに93.8%が「はい」、「職員の接遇・態度は適切か」「病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか」には87.5%が「はい」と回答している。<利用者個人の尊重>については、「利用者の気持ちを尊重した対応がされているか」「個別の計画作成時に、利用者の状況や要望を聞かれているか」」の問いに93.8%が「はい」、「サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか」に87.5%が「はい」、「利用者のプライバシーは守られているか」に81.3%が「はい」と回答している。<不満・要望への対応>については、「利用者の不満や要望は対応されているか」の問いに87.5%が「はい」と回答している。

アンケート結果

4~17は選択式の質問のため、該当項目のみ掲載しています。

1.利用者は困ったときに支援を受けているか

はい 15名 (94%)
どちらともいえない 1名 (6%)

「はい」が15人=93.8%、「どちらともいえない」が1人=6.3%、「いいえ」が0人=0%、「非該当・無回答」が0人=0%という結果だった。自由意見としては、「優しい言い方で助けてくれる」、「わからないとき、職員の方から声をかけてくれる」、「わからないとき、説明してくれる」、「感情のコントロールができなくなったとき、対処法を教えてもらった」、「作業中に眠気が出て困ったとき、声をかけてくれたりした」などの肯定的な声が多く聞かれた。

2.事業所の設備は安心して使えるか

はい 15名 (94%)
どちらともいえない 1名 (6%)

「はい」が15人=93.8%、「どちらともいえない」が1人=6.3%、「いいえ」が0人=0%、「非該当・無回答」が0人=0%という結果だった。自由意見としては、「危ない物は特にない」、「大丈夫」、「設備は安心して使える」などの肯定的な声が多く聞かれた。

3.利用者同士の交流など、仲間との関わりは楽しいか

はい 11名 (69%)
どちらともいえない 5名 (31%)

「はい」が11人=68.8%、「どちらともいえない」が5人=31.3%、「いいえ」が0人=0%、「非該当・無回答」が0人=0%という結果だった。自由意見としては、「皆、優しい」、「話が楽しい」、「休み時間に話をすることができて良い」、「言葉のトレーニングでの関わりが楽しい」、「グループ活動を通して親しくなった」などの肯定的な声が多く聞かれたが、一方「意見を言ったりするぐらいで、それ以上の交流はしてない」の声もあった。

11.【就労移行支援】
事業所での活動が就労に向けた知識の習得や能力の向上に役立っているか

はい 15名 (94%)
どちらともいえない 1名 (6%)

「はい」が15人=93.8%、「どちらともいえない」が1人=6.3%、「いいえ」が0人=0%、「非該当・無回答」が0人=0%という結果だった。自由意見としては、「PCができるようになった」、「訓練がコミュニケーション力の向上に役立つ」、「報告するタイミング、自己判断しないことを学んだ」、「自分の話が他の人に理解してもらえるようになった」、「感情のコントロールができるようになった」、「相手のペースに合わせることを学んだ」などの肯定的な声が多く聞かれたが、一方「不得手な活動について話し合っている」の声もあった。

12.【就労移行支援】
職場見学・職場実習等の、事業所外での体験は充実しているか

はい 7名 (44%)
どちらともいえない 7名 (44%)
無回答・非該当 2名 (13%)

「はい」が7人=43.8%、「どちらともいえない」が7人=43.8%、「いいえ」が0人=0%、「非該当・無回答」が2人=12.5%という結果だった。自由意見としては、「実習に行って良かった」、「課題がクリアできた」、「まだ体験は少ないが、就職に役に立つと思う」、「実習を体験した人の話を聞いて、充実していると思った」などの肯定的な声が多く聞かれたが、一方「実習を行うまでの時間が長い」、「見学や実習をしていないのでわからない」の声もあった。

13.【就労移行支援】
工賃等の支払いのしくみは、わかりやすく説明されているか

はい 7名 (44%)
どちらともいえない 6名 (38%)
無回答・非該当 3名 (19%)

「はい」が7人=43.8%、「どちらともいえない」が6人=37.5%、「いいえ」が0人=0%、「非該当・無回答」が3人=18.8%という結果だった。自由意見としては、「概要の説明があり、理解できた」、「月末に出来高払い」、「」の肯定的な声が多く聞かれたが、一方「難しい点もある」、「支払いのしくみが自分にはわかりづらい」の声もあった。

18.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか

はい 15名 (94%)
どちらともいえない 1名 (6%)

「はい」が15人=93.8%、「どちらともいえない」が1人=6.3%、「いいえ」が0人=0%、「非該当・無回答」が0人=0%という結果だった。自由意見としては、「非常にきれいになっていると思う」、「清潔で整理されていると思う」、「皆で掃除していて、きれいだと思う」などの肯定的な声が多く聞かれた。

19.職員の接遇・態度は適切か

はい 14名 (88%)
どちらともいえない 2名 (13%)

「はい」が14人=87.5%、「どちらともいえない」が2人=12.5%、「いいえ」が0人=0%、「非該当・無回答」が0人=0%という結果だった。自由意見としては、「適切だと思う」、「丁寧で良いと思う」、「言葉遣いがとても良い」、「問題ない」などの肯定的な声が多く聞かれたが、一方「クッション言葉になっていないと思うときもある」の声もあった。

20.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか

はい 14名 (88%)
どちらともいえない 1名 (6%)
無回答・非該当 1名 (6%)

「はい」が14人=87.5%、「どちらともいえない」が1人=6.3%、「いいえ」が0人=0%、「非該当・無回答」が1人=6.3%という結果だった。自由意見としては、「休憩を促してくれる」、「職員の方から声かけがあり、対処できている」、「体調が悪い時ときにゆっくり休めた」、「具合が悪く午前中休ませてほしいとの電話に対応してくれた」、「他の利用者が具合悪くなったときにすぐに対応し、声をかけていた」などの肯定的な声が多く聞かれたが、一方「わからない」の声もあった。

21.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか

はい 12名 (75%)
いいえ 1名 (6%)
無回答・非該当 3名 (19%)

「はい」が12人=75.0%、「どちらともいえない」が0人=0%、「いいえ」が1人=6.3%、「非該当・無回答」が3人=18.8%という結果だった。自由意見としては、「活動の中で利用者から指摘を受けたとき、職員がクッション言葉で対応してくれた」、「自分が強い言葉を使ってしまったとき、別室でアドバイスしてくれた」、「すぐに対応してくれると思う」、「いさかいはないけれど信頼している」などの肯定的な声が多く聞かれたが、一方「解決できなかったこともある」の声もあった。

22.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか

はい 15名 (94%)
どちらともいえない 1名 (6%)

「はい」が15人=93.8%、「どちらともいえない」が1人=6.3%、「いいえ」が0人=0%、「非該当・無回答」が0人=0%という結果だった。自由意見としては、「いつも体調を気遣ってくれている」、「特性を考慮しながら、丁寧に対応してくれている」、「一応自分の気持ちを理解しようとしてくれている」などの肯定的な声が多く聞かれたが、一方「わからない」の声もあった。

23.利用者のプライバシーは守られているか

はい 13名 (81%)
どちらともいえない 3名 (19%)

「はい」が13人=81.3%、「どちらともいえない」が3人=18.8%、「いいえ」が0人=0%、「非該当・無回答」が0人=0%という結果だった。自由意見としては、「守ってくれている」、「問題ない」などの肯定的な声が聞かれた。

24.個別の計画作成時に、利用者の状況や要望を聞かれているか

はい 15名 (94%)
どちらともいえない 1名 (6%)

「はい」が15人=93.8%、「どちらともいえない」が1人=6.3%、「いいえ」が0人=0%、「非該当・無回答」が0人=0%という結果だった。自由意見としては、「個人面談で要望を聞いてくれた」、「きちんと聞いてくれる」、「要望に対し必要なアドバイスをしてくれて、よく対応してくれている」、「計画を立てる際、こちらのペースに合わせ最大限の配慮をしてくれている」、「『時間を守る』の目標を立てた」、「今年中に就職することを目標にしている」などの肯定的な声が多く聞かれたが、一方「聞いてもらえないことも」の声もあった。

25.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか

はい 14名 (88%)
どちらともいえない 1名 (6%)
いいえ 1名 (6%)

「はい」が14人=87.5%、「どちらともいえない」が1人=6.3%、「いいえ」が1人=6.3%、「非該当・無回答」が0人=0%という結果だった。自由意見としては、「話がわかりやすい」、「個別指導でわかりやすい」などの肯定的な声が聞かれたが、一方「難しい」の声もあった。

26.利用者の不満や要望は対応されているか

はい 14名 (88%)
どちらともいえない 2名 (13%)

「はい」が14人=87.5%、「どちらともいえない」が2人=12.5%、「いいえ」が0人=0%、「非該当・無回答」が0人=0%という結果だった。自由意見としては、「話をよく聞いてくれる」、「すぐに対応してくれた」、「話をよく聞いてくれて、相談にのってくれる」、「相談しやすく、具体的に対応してくれる」、「適切にアドバイスしてくれる」、「きちんと対応してくれると思う」などの肯定的な声が多く聞かれたが、一方「事業所の決まりもあり、対応できないこともある」の声もあった。

27.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか

はい 12名 (75%)
どちらともいえない 3名 (19%)
いいえ 1名 (6%)

「はい」が12人=75.0%、「どちらともいえない」が3人=18.8%、「いいえ」が1人=6.3%、「非該当・無回答」が0人=0%という結果だった。自由意見としては、「オリエンテーションで聞いた」、「利用開始時に説明があり、プリントを渡してくれた」、「日々の中でも何度か聞いている」、「区役所に窓口がある」などの肯定的な声が多く聞かれたが、一方「具体的に相談したことはない」の声もあった。

組織マネジメント分析結果

◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合はで、実施できていない場合はで表しています。

【講評】
基本理念をホームページや職員朝礼、採用面接などで周知の徹底を図っている

事業所の基本理念は、1)ヒューマニズムに根差した就労支援、2)最高品質の訓練サービスの提供、3)福祉サービスにおける先進的経営の実現である。また、運営方針や行動規範、支援における心構えを定め、採用面接での説明、ホームページへの記載、職員朝礼終了時に時間を設けて全員で黙読している。利用者へは見学時資料やオリエンテーション資料で説明し周知を図っている。事業所は理念やあるべき姿について、全職員が考え意見交換できる研修時間を設けたいとしている。

年事業計画の策定や毎月の職員会議など施設長は先頭に立って職責を果たしている

事業所は職責ごとに経営ミーティング、運営ミーティング、就労ミーティング、職員会議など様々な会議体を設けており、施設長とサビ管が中心に立って、事業所の経営状況を把握・検討や事業所課題の洗い出しを行っている。また、年度事業計画の策定や共有、毎月の職員会議、虐待防止研修の企画など施設長やサビ管は先頭に立って職責を果たしている。複数の会議体で把握された事業所の課題は事業タスクにまとめられ、取り組み内容を精査の上、年度事業計画に反映されている。

重要な案件について決定された内容は実情を踏まえて職員会議で職員に伝えている

重要な案件については決定の範囲や手順が定款に定められており、また、人事考課制度など事業所の運営に関する重要な案件は経営ミーティング、運営ミーティングで検討されている。決定された内容は実情を踏まえて職員会議などで職員に伝えている。事業所の感染症対策やプログラム編成の変更についてはサビ管に相談した上で、可能な限り職員にも事前に知らせて意見収集を図るなど、合意形成のプロセスを重視している。感染症対策など必要に応じて利用者や家族へ決定の経緯と内容を書面と口頭で伝えている。

1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
  • 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
  • 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
  • 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
  • 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
  • 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
職員間で話し合う場が日常的に設けられており、課題を確認・共有している

利用者・家族の意向や支援状況の共有のため3カ月ごとに個別面談を行い、個別支援計画で取り上げた課題に対する取り組み状況や困りごと、不安の有無などを調査している。毎夕の職員ミーティングなど職員間で話し合う場が日常的に設けられており、リアルタイムで課題を確認・共有し、問題解決のための意見交換を行っている。また、事業所は区就労支援ネットワーク連絡会や就労支援懇談会、管轄ハローワーク主催の就労懇談会に毎回参加しており、同地域の事業所の課題や法制度の改正、就労支援の動向等の情報を得ている。

事業計画において計画の達成に向けた個別の目標と指標を示している

新年度に入る前に策定している事業計画書の中に中期の指針が記載されている。事業計画において計画の達成に向けた個別の目標と指標を示し、職員とも共有している。また、毎年度の事業計画に合わせた収支計画や予算編成を行っている。事業計画や収支計画含む事業活動報告を職員とも職員会議で共有するなど、オープンな経営を目ざしている。しかし、年度事業計画の策定プロセスに職員も参画できる機会を作るよう改善する必要があると考えている。

計画の達成度合いを測るため、稼働実数を集計した事業活動報告書を毎月作成している

事業計画書では経営方針や予算計画に基づいた目標や達成度合いを測る指標を毎年度定めて職員と共有している。計画の目標や達成度合いは進捗経営ミーティング、運営ミーティングなどで職責によって構成される会議体で確認され、必要に応じて達成に向けた見直しが行われている。達成度合いを測るため、利用者数・欠席数・実利用者延数・稼働日数・1日平均利用者数などやホームページ・インターネット広告などの稼働実数を集計した事業活動報告書を毎月作成している。

1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
  • 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
  • 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
  • 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
  • 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
  • 事業所の経営状況を把握・検討している
  • 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
  • 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
  • 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
  • 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
  • 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
「支援における私たちの心構え」を定めて規範などが遵守されるよう取り組んでいる

「支援における私たちの心構え」を定めて職員室に掲示している。また、行動規範やスローガンを作成し毎朝の職員の朝礼時に確認したり、虐待防止研修で周知し規範・倫理などが遵守されるよう取り組んでいる。施設長・サビ管が中心となって日々の支援の現場を確認し、職員の利用者への接し方などで、行動規範などに触れる事案があればその場、もしくは毎夕の職員ミーティングにて取り上げ指導している。また、毎月の運営ミーティングで職員の行動や支援内容についてのリスク(苦情等)を管理職で確認する時間を設けている。

虐待防止/身体拘束適正化委員会が計画的に開催され虐待の防止に取り組んでいる

苦情解決制度については、通所契約時や半年ごとのオリエンテーションで説明しポスターを施設内掲示し周知を図っている。苦情解決窓口の設置がされており、「繰り返し同じ指摘を職員からされて気持ちがモヤモヤしている」「「退職希望や困りごとを伝えたが受け止めてもらえていない」などの苦情に組織的な対応を行っている。また、虐待防止指針によって虐待防止に向けた心構えや通報手順、再発防止について定めている。年2回施設長とサビ管が出席する虐待防止/身体拘束適正化委員会が開催され、研修の企画や利用者への接し方の確認等を行っている。

就労準備性アセスメントを作成して支援機関などとの連携を目的にして広報を行っている

事業所は就労についてどの位の準備ができているかの、就労準備性アセスメントを企画・作成して、支援機関や教育機関との連携を目的にして支援機関向けの説明資料を作成し広報を行った。3日~10日間の訓練参加で就労準備性をアセスメントする「オフィス実習(ワークステップ1st)」を2022年10月に開始しており、10数件のアセスメント実施に繋がった。就労準備性アセスメントの企画・提案の過程で事業所の認知も拡がり、支援機関・教育機関からの問い合わせは前々年の2倍以上に増えている。

1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
  • 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
  • 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
  • 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
  • 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
  • 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
  • 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
  • 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
  • ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
  • 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
  • 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
  • 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
事故、感染症、災害などのリスクに関しては管理者が中心になり様々な検討を行っている

事故、感染症、侵入、災害などのリスクに関しては管理者が様々な検討を行い、管理者・サビ管が出席する運営ミーティングでの意見を踏まえ課題の洗い出しを行い、優先順位付けを行い経営ミーティングでチェックしている。検討された結果は事業タスクに書き込まれ具体的な対応手順が決められている。また、事業所の運営と経営が直結しており、日々の支援業務において職員が感じたリスクを すぐに話し合えるため、必要な対策は即座に実施する体制となっている。

非常災害や感染症に対するBCPを策定し職員・利用者に周知し訓練を行っている

事業所は非常災害や感染症に対するBCPを策定しているが、防犯、情報、コンプライアンスなどリスクマネジメント対象項目が多岐にわたり、ガイドライン策定やBCPの整備、研修が一部において追い付いていない項目もあるとしている。しかし事業所内で新型コロナウイルス罹患者が複数発生した際は、感染症対策委員会を中心に職員で対策を話し合い、再発防止のための取り組みを即座に実施している。非常災害時計画と感染症対策については職員・利用者に周知しており、また、計画に基づく訓練を行っている。

プライバシーポリシーを策定し適法な利用目的・利用範囲などを定めている

事業所はプライバシーポリシー (個人情報保護指針)を策定し、利用者個人情報の保護について、適法かつ適正な方法で取得・利用目的・利用範囲などを定めている。個人情報はクラウド上のファイルサーバと顧客管理システムにより一元管理体制が整備されており、必要なときに活用できるように整理・管理している。ファイルサーバや顧客管理システムは、アクセス権限を定め端末認証と多要素認証などのログイン管理を行い情報漏えい防止のための対策をとっている。利用者情報の提供については個人情報使用同意書を別途交わしている。

1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
  • 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
  • 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
  • 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
  • リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
  • 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
  • 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
  • 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
  • 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
  • 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
採用面接は1時間かけ「当法人の理念に共感し・・」など求める人材像を直接伝えている

採用面接は1時間かけ「ヒューマニズム(人間愛)に満ちた就労支援を行うという当法人の理念に共感し・・」など求める人材像を直接伝えている。キャリアパスは職員室に保管され、誰でもいつでも確認できるようにしおり、半年に1回の人事考課で求める職責や展望を伝えている。訓練プログラムや利用者担当、委員会担当、職種の転換は、職員の意向や能力、育成状況など将来を見据えて検討し行っている。職業センターや精神保健センターの研修、SST有料研修に職員を派遣、コロナ禍ではEラーニングなど様々な方法で研修を実施している。

職員の定着や主体的な業務推進などがサービス品質の維持向上に繋がっている

人事考課制度に基づく個別面談(理事長・施設長・本人)を半年に1回行い、処遇と連動させている。福利厚生としては中退共に加入しており、また、自発的な研修受講や資格取得も費用補助している。就業状況は運営ミーティングで管理者とサビ管が毎月確認し把握するなど、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる。職員が定着していること、主体的・協力的に業務を推進していること、情報共有やケース・課題検討の環境が日常的にあることなど利用者に対する支援力=サービス品質の維持向上に繋がっている。

感謝と敬意を示すよう気を付けるなど、チームでの活動が効果的に進むよう努めている

毎朝夕に職員ミーティングを開き、実施サービスの振り返りを行い、支援方法の学習や改善に向けた意見交換を行っている。職員ミーティングで検討された結果、事務・軽作業トレーニングプログラムで各職員が取り扱う作業がバラバラで偏りが見られるため、年間作業計画を立ててプログラム改編するなど日頃の気づきをサービスに活かしている。職場環境をよくすることも職員の仕事として、求める人材像に明記しており、感謝と敬意を示すようお互いが気を付けるなど、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる。

1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
  • 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
  • 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
  • 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
  • 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
  • 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
  • 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
  • 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
  • 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
  • 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
  • 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
  • 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
  • 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
  • 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
  • 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
  • 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)

【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】

【重要な課題と目標】
前々年度下期の問い合わせ数が少なかったこと、前年度期初の登録利用者数が13名であること、前年度上期に複数名の就職を見込んでいることから、前年度の平均利用者数は大変厳しい状況が予測されるため、利用者の獲得を重要課題と設定した。前年度設定の目標は利用者獲得の施策を安定的に推進するための仕組みづくりと就労移行での実利用者数14.8名、新規利用者数16名の達成であった。
【取り組み】
前年度期初に、支援機関に対するDMや訪問、営業時間外の見学会開催、事業所ルールの見直しを行ったが効果は見られなかったため、地域支援機関や教育機関との連携・貢献を目的とした新サービス(事業所での実習による就労準備性アセスメント)を企画し広報した。また、下期はホームページの掲載内容を見直した。ブログの投稿頻度は年間を通じて月3本以上を目ざした。

【評語】
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している

【取り組みの結果】
①就労準備性アセスメント(オフィス実習)の企画・提案の過程で事業所の認知も拡がり、支援機関・教育機関からの問い合わせは前々年の2倍以上に増えた。
②ウェブページのアクセス数は全前年度1.5倍、問合せ数は3倍に増えた。
③前年度末までの利用者数は伸び悩み、平均利用者数は目標を大きく下回った(10.5名)。 ただし、今年度期初にかけて利用申込が6件あり、平均利用者数の回復が見込めた。
【振り返り(検証)・今後の方向性】
単に事業所の特徴をアピールするのではなく、地域支援機関への連携を通じて貢献できる取り組みを提案することが、事業所の存在価値を高め、生き残る方法であると検証した。事業所の強みや特徴を活かしたオフィス実習の取り組みを推進すること、強みや特徴を活かした地域貢献の方法を考え実施していくことを中期的な事業方針、及び今年度の目標に反映した。

2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)

【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】

【重要な課題と目標】
コロナ禍の影響により就労を受けれる企業が少なくなったこともあり、積極な就職活動の推進が、利用者ニーズを満たすためにも事業所の就労目標を達成するためにも必要であると認識したため、業務整備を進めるとした。
【取り組み】
前年度期初めに職員の配置転換を行い就労支援員を増強し、OJTによる育成を進めた。理由は、職員に占める就労支援員経験者を増やして、日常の訓練から履歴書の準備や配慮事項の整理などの就活準備を実戦レベルでサポートできるようにするためであった。

【評語】
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している

【取り組みの結果】
就労支援員(兼 職業指導員)として配置された職員のOJTは前年度末まで一通り完了した。就労支援員を増強しOJTによる職員育成の結果、利用者の企業見学や実習件数も上がり、就職者は8名であった。
【振り返り(検証)・今後の方向性】
ハローワークや支援センターとの連携や関係性強化が、今後の就労支援員のスキルアップ(キャリアアップ)に必要と検証し、管理者が指導・育成していく方針である。就職目標の達成には連携が必要不可欠なため、組織的(外部と接触を持てる職務にある職員を主対象)に支援機関と接触していくことを周知し取り組んでいる。

サービス分析結果

6. サービス分析のプロセス
【講評】
事業所情報の提供は、行政や支援機関等の種々の媒体によって行われている

事業所情報は、東京都障害者サービス情報、福ナビ、事業所検索サイト、ハローワークや区役所、特別支援学校へのパンフレット等、種々の媒体によって提供されている。事業所への問い合わせはホームページからが最も多く、実際の利用契約に関しては支援センター等の地域支援機関からの問い合わせが最多となっている。また、昨今は利用者家族の口コミやSNS投稿による問い合わせが増えている。その他、就労の度に就労実績をホームページで公表して、事業所の活動状況の紹介をしている。

ホームページ、パンフレットは利用希望者に見やすく作成され、更新が行われている

ホームページは静的ページとしシンプルな作りになっていて、パンフレットは写真を多用している。制作は外部業者に委託しているが、各ページの更新やブログ投稿は事業所内で行えるよう設計され、施設長が更新を担当しており、ブログ投稿の記事の下書きは職員が行うこともある。地域就労支援センター・ハローワーク・特別支援学校などにDMや訪問を通じて資料を配布していて、写真を多数使用するようにしている。文字情報が多く、UDフォントの字体を使用していない配布物もまだまだ多く、動画による情報がないことなどを今後の課題としている。

問い合わせ、見学には個別に対応し、活動内容等を丁寧に説明している

利用希望者の問い合わせや見学には、機械的に済ますことのないようすべて個別に対応するようにしている。説明には30分から1時間程度かけ丁寧に行っている。見学は、施設長またはサビ管が1時間程度かけて対応している。利用希望者本人だけでなく家族に対しても情報提供の場を設けるよう努めていて、丁寧な対応を感謝されることもあり、口コミによる紹介も増えている。事業所の特徴や強みを理解し把握している他支援者等からは、利用や実習についての相談を受けやすい状態になっている。

1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
  • 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
  • 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
  • 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
  • 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
利用にあたり利用者の特性を考慮し、重要事項等を理解しやすいよう工夫・説明している

利用前や契約時に重要事項等の説明を利用者・家族に行い、同意を得ている。説明には、利用者の特性を考慮し本人が理解しやすいようにゆっくりと読み上げたり、分かりやすい言葉に置き換えたりしている。また、字体を見やすいようにUDフォントに変えたり、利用者・家族による記入等の回数を減らすために事前に印字したり、押印箇所を減らす工夫が行われている。説明の際は疑問点や質問を受け付け、分かりづらい点はないかなど確認するようにして、本人のペースに沿うよう努めている。基本ルールは資料にして、事前に提示・配布した上で説明している。

利用者のサービス全般にわたり、ケース情報や記録の方法、共有方法が確立している

実習、体験時には、他の利用者と一緒に訓練に参加できるかどうかを一番に観察している。見学や体験振り返りの面談時等に利用者本人・家族から生育歴、生活状況などを聞き取り、その内容は全て記録し、利用開始前の状況把握に努め、支援計画にも活かされている。記録は決められた書式に従って行われ、問い合わせから利用開始、利用期間、終了後に至るまでのケース情報や記録の方法、共有方法が確立している。利用開始直後は、本人の緊張状態や事業所の過ごし方への適応状態を観察し職員間で適宜共有されている。

関係機関との情報共有を行い就労時には同行支援など就労への不安軽減に努めている

利用者や家族の意向を聞きながら、地域の就労支援センターへの登録同行や相談支援事業所、行政等との情報共有を欠かさず行うようにしている。利用者本人だけでなく家族や地域支援者とのコミュニケーションを密に取り、利用者のステージに沿って連携したサポートを行うことができている。就労時には、定着支援の説明を本人・家族に行い、就労後の見通しを持てるよう能動的にアプローチしている。就労初日には支援員が同行する他、事業所への定期電話連絡、定着訪問を当面の間行っており、就労に伴う不安軽減に努めている。

1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
  • サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
  • サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
  • サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
  • サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
  • 利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
  • サービス利用前の生活をふまえた支援を行っている
  • サービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
支援計画は、利用者・家族、担当職員や事業所職員の意見も取り入れて作成されている

利用者に関する基本情報は、顧客管理システムを使用した一元管理を行っている。日々の支援の中で利用者から面談等で聞き取りを行い、一人ひとりのニーズを細かく記録して職員間で共有することに重点を置いた支援をしている。支援計画は利用者・家族のほか、担当職員、及び事業所の職員からの意見も取り入れて作成している。また、計画が利用者・家族が希望する就労時間や仕事内容、及びサービス終了時期を見据えた支援内容になっているかどうか、3カ月ごとにアセスメントの見直しを行っている。

利用者の支援状況を職員全員で把握・確認し、必要に応じて計画の変更が行われる

モニタリングや個別面談では利用者から、就職の時期、就労日数や時間、職場環境といった希望が多く、毎回確認して計画に反映している。また、コミュニケーションに課題を感じている人が多く、感情コントロールや認知(被害的に捉える傾向等)を課題としているケースも見られる。他の利用者の訓練の妨げとなり得る行動を繰り返す人に対しては、離席でのクールダウンを促したりすることもある。利用者の支援状況に対し職員全員で共有・管理がされており、計画の変更が必要とされるときは期の途中でも見直しを行っている。

事業所の強みを活かしたきめ細かな支援は関係機関からも高く評価されている

朝夕の職員ミーティングなどにおいて、利用者の状況変化等の情報共有が行われている。問い合わせから見学・体験、利用開始、利用期間中、終了後に至るまでのケース情報や記録の方法、確認や共有の方法が確立していることが、当事業所の強みでもあるきめ細かな支援が行われ、アセスメント力・足並みを揃えたアプローチにも繋がり、関係機関からの評価も高い。今後の課題として、日々の支援記録の書き方や頻度、内容について、職員勉強会やマニュアルを設けるなどして品質や生産性の向上を図る必要があると認識しており、今後の対応が待たれる。

1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
  • 利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
  • 利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
  • アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の支援計画を作成している
  • 計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている
  • 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
  • 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
3.利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
  • 利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
  • 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
  • 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
  • 申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
1.個別の支援計画等に基づいて、利用者の望む自立した生活を送れるよう支援を行っている
  • 個別の支援計画に基づいて支援を行っている
  • 利用者一人ひとりに合わせて、コミュニケーションのとり方を工夫している
  • 自立した生活を送るために、利用者一人ひとりが必要とする情報を、提供している
  • 周囲の人との関係づくりについての支援を行っている
【講評】
支援計画が実際の活動場面で機能しているかどうかをチェックしている

サービス提供記録、支援記録を参照して、個別支援計画が立てられ、全職員で共有しており、支援計画の目標を毎月サービス提供記録での目標に落とし込んで支援を行っている。また、日々のミーティング、毎月定例の職員会議を通して、支援計画が実際の活動場面で機能しているかどうかをチェックしている。訓練プログラムを通して、ビジネスマナー、社会性や対人基礎力を教えている。更に、支援の一環として、地域の社会資源や他の福祉サービス、障がい年金についての情報も提供している。

利用者一人ひとりの障がい特性に合わせて、コミュニケーションのとり方を工夫している

言語や行動に特性があり、コミュニケーションを苦手とする利用者も多く、利用者一人ひとりに合わせて、コミュニケーションのとり方を工夫している。例えば、睡眠時間や生活上の出来事によって情緒面が不安定になる利用者に対して、毎朝担当職員が睡眠時間や精神状態を本人から聞き取り、他職員と共有し、助言や指摘を控えたり、休憩を勧めたり、面談を行ったりしている。障がいによる特性上、曖昧な伝え方だときちんと伝わりづらいことがある利用者に対しては、はっきり分かりやすい言葉を使用してコミュニケーションをとるようにしている。

レクリエーションを通じて他の訓練生や卒業生と交流し、関係づくりを促進している

関係づくりに課題意識を持った利用者が多いこともあり、社会性や対人スキル向上に向けて取り組んでいる。訓練の一環としてSST(ビジネスコミュニケーション)等を中心に利用者が希望や意思を伝える訓練を行い、困ったときに家族や地域支援者に相談できるように、「〇〇で困っています」などセリフの練習をしている。支援計画の項目に、社会性・コミュニケーション項目、及び施設外活動に関する項目を設け、土曜開所を年6回以上実施している。また、レクリエーションを通じて他の訓練生や卒業生とも交流し、周囲の人との関係づくりを促進している。

2.利用者が主体性を持って、充実した時間を過ごせる場になるような取り組みを行っている
  • 利用者一人ひとりの意向をもとに、その人らしさが発揮できる場を用意している
  • 事業所内のきまりごとについては、利用者等の意向を反映させて作成・見直しをしている
  • 室内は、採光、換気、清潔性等に配慮して、過ごしやすい環境となるようにしている
  • 【食事の提供を行っている事業所のみ】
    利用者の希望を反映し、食事時間が楽しいひとときになるよう工夫している
【講評】
得意作業等を見つける仕組みがあり、利用者によりレクや外出が自主的に企画されている

コロナ対策においては通所による利用希望が多かったことから、緊急事態宣言下でも早期の通所訓練に舵取りを行ってきた。パソコン訓練、事務作業訓練の環境が整備され、仕事内容のイメージや得意作業を見つけられる仕組みがある。また、通常訓練とは別に、事業所内外で毎年、グループ外出・バス外出など利用者が主体となって企画しているレクや行事が行われてきた。更に、就職した卒業生と交流を持てる会もあり、就職した卒業生の勤続表彰式、支援機関や企業を招いての成果発表会、初詣や花見など様々な社会体験等の活動が計画されている。

発言機会を多く設け、利用者の個性が発揮されやすいプログラムを設けている

毎週リサーチ発表の時間や非言語での訓練プログラムを設けており、一方的な講義にならないよう発言機会を多く設け、利用者の個性が発揮されやすいプログラムを編成している。訓練内容を変更したいとの要望があれば、その場に関わる職員が一次対応、担当職員・サビ管と共有、職員ミーティングで他職員の意見を聞くなどして、利用者の希望の真意、背景・理由や利用者に不利益にならないかどうかを考え、事業所による検討内容を伝えるよう努めている。ルールを設ける場合は事前に利用者の意向を聞き、利用者の理解の下でルールの設定や見直しをしている。

清潔で整理整頓がされ、パソコン・教材等が完備されて作業訓練の環境が充実している

感染症や衛生における対策を実施し、清掃も訓練プログラムの一環として毎日行われている。事業所内は清潔を保ち、整理整頓ができており快適な作業環境が維持されている。また、作業訓練に必要なパソコンは利用者1人あたりデスクトップPC1台以上を設置、ICT機器やオフィスソフトも完備され、数多くの作業教材を用意している。知的・発達障がいの人が安心して過ごせるように、訓練スケジュール・ルールの明確化、デスクの配置、共用部のサイン表示など事業所の構造化を工夫しており、利用者にとって作業訓練の環境が充実している。

3.利用者が健康を維持できるよう支援を行っている
  • 利用者の健康状態に注意するとともに、利用者の相談に応じている
  • 健康状態についての情報を、必要に応じて家族や医療機関等から得ている
  • 通院、服薬、バランスの良い食事の摂取等についての助言や支援を行っている
  • 利用者の体調変化(発作等の急変を含む)に速やかに対応できる体制を整えている
  • 【利用者の薬を預ることのある事業所のみ】
    服薬の誤りがないようチェック体制を整えている
【講評】
利用者の健康状態を把握し、健康維持のための支援を行っている

朝夕に利用者の体調を本人・担当職員が確認する時間を設けている。利用者の健康状態について、利用開始時の基本情報を得ており、通院している医療機関、家族の緊急連絡先、協力医療機関等を事前に把握している。また、健康状態を維持できるための通所方法、バランスの良い食事の提案等も適宜行っている。利用者の通院時期と通院後の薬の変化等の状況把握にも努めている。支援記録、感染症対策研修記録等は、基本情報として保管している。

利用者の体調変化に職員全員が対応できるよう訓練が行われている

利用者の体調不調時や急変時の対応を職員全員が当たれるように日頃から訓練をしている。簡易ベッドが設置されていて、軽度の体調不良時には、横になって休息が取れるようになっている。症状次第では職員の判断、また利用者の申し出により、医療機関への通院同行を行うこともある。服薬管理は基本的には利用者の個人責任としているが、事業所内での薬の服用には立ち会い、見守るなどの支援が行われている。事業所内での健康における状況や就活における利用者の希望に対して、主治医と共有して相談に対応している。

職員の医療支援リテラシーを事業所の課題の一つとして捉えている

利用者への通院同行を行い、利用者が主治医への状況伝達が難しいときにはメモを渡すこともある。自身の状態を伝達したり自己対応が難しかったりする利用者は、家族と連携して健康状態の把握や対応方法の確認を行っている。アセスメントや個別支援計画の項目に健康生活スキルを設け、状態や課題状況をチェックできるようになっている。コロナへの対応を機に、感染症や体調不良時の対応訓練は実施できたが、一定期間を経て繰り返し練習する計画や初動マニュアルが必要と感じていて、今後の事業所の課題としている。

4.利用者の意向を尊重しつつ、個別状況に応じて家族等と協力して利用者の支援を行っている
  • 家族等との協力については、利用者本人の意向を尊重した対応をしている
  • 必要に応じて、利用者の日常の様子や施設の現況等を、家族等に知らせている
  • 必要に応じて家族等から利用者・家族についての情報を得て、利用者への支援に活かしている
【講評】
契約時・3カ月ごとの面談時には家族にも同席してもらい、希望等を確認している

利用者本人の意向と家族との関係性に配慮し、家族への対応を行うことを事業所の支援姿勢としている。利用契約時には基本的に家族の同席をお願いしており、オンラインでの出席も可としている。3カ月ごとの個別面談にも家族の出席をお願いしていて、利用者本人からだけでなく、家族の希望もしっかりと確認しながら支援を行っている。利用開始後は電話やメールで利用者家族と連絡を取り合っているが、特に就活時においては、連絡事項、また必要な情報を家族から受け取ることも多くなり、密な連絡が必要となっている。

家族との協力関係は不可欠のものとして、利用者情報等を共有し合い支援に活かしている

利用者の身体の急変や事故に対しての緊急時の連絡方法をあらかじめ確認している。家族とは主に電話やメールで連絡を取っている。またその内容を支援記録に記録している。就労に向けて家族との協力は不可欠であり、原則として家族とは3カ月ごとに個別面談を設けて、利用者の普段の事業所内の活動の様子、支援計画の進捗状況の説明を行い、また家族からは家庭での様子、訓練や就活に対する要望等を聞き取って、利用者の状況や課題を共有し支援に活かしている。

家族の老齢化や精神的な負担なども考慮した上で、家族との関係構築に努めている

概ね利用者家族との連絡はスムーズに行われているが、家族と利用者の関係性が必ずしも良好でないケースもあり、利用者の意向と家族との関係性に配慮した慎重な支援姿勢も必要とされる。原則として家族とも面談を定期的に行い、関係構築に努めており、家族からの情報や意見を得られやすい支援の仕組みとなっている。家族との信頼関係の築き方や接し方については、職員用のマニュアルの作成や勉強会を設けると有意義と考えており、更に今後の家族の老齢化や精神的な負担なども考慮して対応すべきとしている。

5.利用者が地域社会の一員として生活するための支援を行っている
  • 利用者が地域の情報を得られるよう支援を行っている
  • 利用者が地域の資源を利用し、多様な社会参加ができるよう支援を行っている
【講評】
就労支援センターとの関係を密にして利用者にとって必要な地域情報の入手に努めている

事業所は、利用者の居住地の就労支援センターや相談支援事業所との関係を密にして、利用者にとって必要な地域の情報を入手し提供するようにしている。現時点においては、各機関に直接連絡することで必要な情報を収集する他、連携実績のある機関に連絡して必要な情報の収集・提供が行われている。他にも地域活動支援センターや行政のケースワーカーなどから情報を得ることもある。

関係機関と連携し、利用者が事業所以外で相談できる体制を築く支援を基本としている

支援の過程で、相談支援事業所や保健師、就労支援センター、ハローワークなど他機関との連携を設けて、利用者が事業所以外で相談できる体制を築くことを、事業所支援の基本的な形としている。利用者の居住地域が首都圏広域にわたるため、地域ごとの情報把握と活用が十分にできていないことが課題となっている。また、個別面談に他支援者の同席を求めたりすることもあり、就労支援センターに繋いだりしている。相談支援事業所との情報共有も行っている。関係機関と協力して就労に結び付けられるよう支援を行っている。

10.【就労移行支援】就労に向けて、必要な知識の習得や能力向上のための訓練等の支援を行っている
  • 利用者が働く意欲を持てるような取り組みを行っている
  • サービス期間内に就労に結びつくことができるよう工夫している
  • 生活リズムや社会人としてのマナーの習得等の就労に向けた支援を行っている
  • 就労に向けた職場見学や実習等、実際に職場にふれる機会をとりいれた支援を行っている
  • 就労支援機関と密接な連携をとり、利用者が力を発揮できる就労先に結びつくよう支援を行っている
  • 就労後も利用者一人ひとりに応じて職場定着等の支援を行っている
【講評】
就労意欲への促進として様々な訓練プログラムが用意され、就労への支援を行っている

利用者の就労意欲への促進として、就活講座等の訓練プログラムが充実し、利用者の就労へのアプローチが行われている。障害者雇用制度や企業の配慮事項事例なども紹介され、就労への必要な知識を学習している。職場見学や実習の参加、土曜開所による卒業生との交流の会で就労先の現状などが話し合われたり、就活講座等で働く目的を考える機会を設けるなど、様々な就労への支援を行っている。当人の就労能力等が正確に把握されており、ハローワークや就労先でも高く評価されている。

訓練・就職・定着支援のワンストップ体制が高い就職率・定着率に繋がっている

ハローワークや支援センターと連携した就職活動を行っていて、ほぼ利用者の全員が企業見学や実習を経て就労に結びついており、現在までに100名以上の卒業生を輩出している。当事業所の一般企業への就職率は2022年度は88%であり、過去3年間の就労1年以上の定着率は92%と高い実績を残していて、ハローワークや他の関連団体等からも注目されている。就労開始初日から定着支援を実施して定着支援サービスを一体的に行っており、訓練から就職、職場定着支援までワンストップの長期支援が可能な体制があることによる。

企業情報のストックは就労への大きな財産となり、就職先の開拓に努めたいとしている

企業見学や職場実習の場の情報について、①卒業生の就労先企業への問い合わせ、②過去にハローワークやしごと財団の紹介で繋がった企業への問い合わせ、③上記企業側からの情報提供、④ハローワークとの連携(窓口担当者とのやり取り、情報提供など)、⑤しごと財団との連携、地域交流会でやり取りした企業、を通じて収集が行われている。就労を目ざす利用者への有力な資源となり役立つことから企業情報のストックを増やし、地の利を活かしたフットワークの良い就職活動を展開し就労に繋げ、就職先の開拓に努めていきたいとしている。

【講評】
契約時に「個人情報使用同意書」に署名を得て、都度本人確認を行っている

個人情報の使用について、契約時に「個人情報使用同意書」に署名を得ているが、必要に応じて本人にその都度確認を取るようにしている。支援においては、可能な限り他の利用者の前で、あるいは他の利用者に聞こえる声で指摘しないこと、プログラム中などでの利用者の発言を否定しないことなど、利用者のプライバシー等に配慮した支援が行われている。また、職員による利用者の尊厳への意識がけを文書にして掲示し、始業時に黙読による確認の時間を設けている。更に、利用者の身体に関する支援にあたっては、同性職員が対応することを基本としている。

プライバシー保護への取り組みは徹底して行われている

プライバシー保護への事業所の取り組みに関しては、個人の所有物は施錠できる個別のロッカーで保管することが可能で、採用結果等の個人宛封書は本人に渡して開封してもらうこととしている。書類等のコピーを取る場合は本人に確認してから行っている。プライバシー保護への取り組みは徹底され、現在までのところ事業所内での利用者からプライバシー保護、羞恥心への配慮に対する意見・苦情は一件もない状態を保つことができている。職員は、利用者の尊厳や利用者への接し方について研修等で学習している。

利用者の意思を尊重し、価値観・生活習慣を考慮した支援が行われている

利用者が朝礼やプログラムで言いたくないことがある場合は、強制せずに本人の意思を尊重しパスして良いルールにしており、室内に掲示している。職員は、支援における心構えと月次スローガンを毎朝の職員ミーティングで確認してから支援に臨んでいる。利用者に取り組みを提案する際は、利用者の振り返りや面談で本人の希望や要望を確認する場を設けており、意向を確認し同意を得て行うようにしている。通所時間や日数は利用者の生活習慣を考慮して定め、無理なく訓練を続けられるように実情に合わせ支援している。

1.利用者のプライバシー保護を徹底している
  • 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
  • 個人の所有物や個人宛文書の取り扱い等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている
  • 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
  • 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
  • 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】
手引書、マニュアルが整備され、職員は日常的に参照し活用できる環境にある

業務にあたり判断を伴うものとして、体調不良時の欠席判断マニュアル、災害発生時の休業・連絡マニュアル、支援レポート作成マニュアル等が整備されており、マニュアルなどの手引書等は事務所に常置され、分からないことが起きた際や業務点検の手段として職員は日常的に参照・活用できている。今後は更に、プログラム提供指針の作成を進め、作業訓練マニュアルなど各プログラムのマニュアル、利用者の急な体調不良などの対応マニュアル、土曜開所の企画マニュアル等の業務マニュアルの整備に取り組みたいとしている。

提供しているサービスのチェックはサービス管理責任者が巡回して行っている

日々の訓練プログラムはサビ管が巡回し、提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に合っているか品質チェックを実施している。手引書等の定期的な点検・見直しについては、業務的な手引書、マニュアルなどは気が付いたときに都度見直しており、そのための定期的な見直しの計画は定めていない。虐待防止、感染症対策、非常災害対策計画(消防計画)、避難確保計画に関しては、計画的に点検・見直しを行っている。

更なる支援サービスの質の向上のためプログラムコンテンツの標準化が必要となっている

毎朝夕の職員ミーティング、毎月の運営会議、管理者・サビ管のオペレーションミーティング、就労/定着支援員・サビ管による就労ミーティング、顧客管理システムの伝言板など、意見交換や情報共有の場が確立されている。事業所は提供する支援サービスの質の向上のために、パソコンスキル、コミュニケーションスキルなどのプログラムコンテンツの標準化を図りたいとしており、その結果が期待される。

1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
  • 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
  • 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうかを定期的に点検・見直しをしている
  • 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている

事業者のコメント

このセクションは事業者によって更新される情報です。

事業所の強みや課題点を再確認する良い機会となりました。令和2年度評価より「大変満足」の割合が大きく増えたことは良かったことですが、ご利用者の声を一つひとつ真摯に受け止めて、改善や業務品質向上のために今後も職員一同取り組んで参りたいと考えております。なお、当事業所では第三者評価結果を踏まえた「サービス改善計画・実施状況」を作成し、ホームページでも公開しています。

評価情報

【評価実施期間】

2023年5月1日~2024年2月8日

【評価者修了者No】

H1002014,H1002035,H1201020,H1101046

評価結果のダウンロード

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