評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
1)法令遵守・質の向上
2)連携強化
3)業務効率化
4)安定経営
職員に求めている人材像や役割
「自ら学び続けられる職員」「生きることは動く事」である事を十分認識し、気持ちは熱く・頭は冷静に行動できる職員。
介護保険制度のみではなく、インフォーマルサービスも活用できる職員。
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
ケアマネジャの責務を正確に理解し、利用者を中心とした色々なサービス提供事業所の情報のハブ的役割を担う。
自分がやらなければ、利用者・事業所すべての人たちが、困る事になる事を常に認識して業務にあたる事。
全体の評価講評
特によいと思う点
当事業所の介護支援専門員は多様な資格や経歴を持っており、互いに協力し合って利用者支援に臨んでいる。担当する利用者への対応に迷う時は専門知見や経験を持つ介護支援専門員に相談したり同行訪問することにより、専門性に基づいたアドバイスを受けることができている。また、外部機関である地域包括支援センターを始めとする関係機関とも日常的に連携、情報共有しており、深刻な問題を複数抱えているケースや、介入が困難なケースへの対応にも積極的に対応している。
内部監査プロジェクトメンバーにより、月に1度法令遵守の視点から監査を実施している。改善点がある場合には、当月中に改善をするようにしている。これにより職員の意識が高く保たれている。また、国保連請求の前には介護支援専門員だけではなく請求担当事務およびクリニック事務長による書類チェックを実施している。請求前に書類を整えることで不当請求防止に取り組んでいる。さらに勉強会プロジェクトメンバーにより月に1度勉強会を開催しており、法人内外から講師を招いて職員の質の向上にも前向きに取り組んでいる。
当事業所ではクラウド型の業務用ソフトを活用しており、タブレット型端末が介護支援専門員に一人1台貸与されている。これにより事業所以外の場所でも連絡調整ができ、在宅ワークも可能な環境になっている。結果として有事の際にも事業所を止めることなく運営することができる。地域の情報やインフォーマルサービスなどについても、クラウドアプリの活用により訪問先でも在宅ワークの際にも介護支援専門員が常に確認することができる。いつでもサービス提案や調整が可能になっている。
さらなる改善が望まれる点
当業所では居宅介護支援における基本的な考えを「利用者ファースト」とし、利用者の意向の尊重に重点を置いている。利用者や家族の意向の把握に力を入れていること、サービス提供に当たり複数の事業所を提示し利用者による選択を尊重していること、サービス提供開始後は利用者や家族と相談や提案を重ね理解と同意に基づいた支援を実践していることなど、理念に沿った実践が浸透していると考えられる。利用者や今後利用を希望する地域住民に向け、パンフレットや重要事項説明書等にも基本的な考え方を明記し、一層の周知を図っていきたい。
事業所が所属する法人ではアドバンス・ケア・プランニング(ACP)をテーマに勉強会を開催している。ACPは人生の最期にどのような医療やケアを望むか周囲と共有しておくものだが、事業所では医療の範囲に留まらない自己決定支援を進めていくことを目指し、所内で毎月開催する勉強会のテーマに取り上げている。日常生活、社会生活の場面での意思決定の支援は範囲が広く、介護支援専門員が果たす役割に対しても様々な意見が生じると推察される。医療行為を含めその人らしい人生の過ごし方の実現に向け検討を重ね、支援を進めていくことに期待する。
災害発生時と感染症に対応した事業継続計画(BCP)を策定している。策定の際には複合施設であるため同一建物内の他事業所と相談し、さらに市の介護保険課とも相談しながら地域性も考慮した。BCPは策定したばかりであるため、今後も必要に応じて内容を変更して職員に周知していく必要がある。実際の訓練等の結果を通じて改変を重ねながら、有事の際に本当に機能するBCPにブラッシュアップさせていきたい。
事業者が特に力を入れている取り組み
業務マニュアルなどでサービスの基本事項や手順等が明確になっている。マニュアル類はグループウエアで共有されている。マニュアルの内容は定期的に見直しをしている。また、事業所内で内部監査プロジェクトがあり、提供しているサービスが定められた基準等に沿っているかを定期的に点検をしている。その結果、職員間の意識が高く保たれている。国保連請求の前には法令遵守の視点から、介護支援専門員だけではなく請求担当事務およびクリニック事務長による書類チェックを必ず実施している。請求内容や書類記載事項などに漏れがないようにしている。
地域包括支援センターや自治体担当課、近隣の医療機関とは利用者に関する相談や意見交換、地域ケア会議・事例検討会に互いに参加しあうなど日常的に交流し顔の見える関係を築いている。高齢者の経済問題については社会福祉協議会と協働し、成年後見制度の申し立てを支援するケースもある。関係機関と連携を強めていく中で異なる視点や専門的な知識を学ぶ機会を持ち、介護保険等公的制度以外のサービスの活用も進めている。単身、認知症、経済問題等を複合的に抱えていたり、対応が難しいとされる高齢者の支援にも積極的に取り組むことができている。
モニタリングでは会話から得る情報のほか、顔色や痩せていないかなども注意して面接している。サービス提供事業所や利用者のかかりつけ医療機関と連携し、利用者の状態や家族を含めた生活環境の変化を早めに察知することに注力している。担当の介護支援専門員が不在でも状況を確認できる記録システムがあり、事業所として迅速に対応する態勢を整えている。変化の状況を確認後、事業所内の職員間で意見交換をしたり、必要に応じてサービス担当者会議を開催して専門職から助言を得るなどして、利用者の状況に応じた迅速なサービス調整に取り組んでいる。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:利用者調査実施当日(調査票等配布日)に在籍していた利用者全員。
- 調査方法:アンケート方式
アンケート票と返信用封筒を事業所より配布してもらい、記入後、弊社宛に郵送にて提出してもらった。併せて回答者側の利便性に配慮して、Webシステムを通じての回答も受け付けた。 - 有効回答者数/利用者総数:225/302(回答率 74.5% )
アンケート用紙による提出、Webシステムを通じた回答と複数の回答方法を準備することで約4分の3となる有効回答を得ることができた。
225名の回答者の内訳は、「サービス利用者本人」が51名、「本人が家族や介助者と相談しての回答」が39名、「家族が本人の気持ちを推察しての回答」が106名、「その他の方法による」が4名、「回答者については無回答」が25名だった。
事業所に対する総合的な感想では、「大変満足」が101名、「満足」が107名と回答者の9割以上が満足以上としており、利用者の高い満足度を示している。以下、「どちらともいえない」が9名、「不満」と「大変不満」がゼロであった(「無回答」の方が8名いた)。
自由意見でも、「とても頼りになるケアマネジャー」、「本人の希望をプランにしてくれて、ありがたく思っている」、「とてもよくしてくれていて、すぐに対応してくれる」などとして感謝の念を伝えるコメントが多く挙げられていた。中には「ケアマネさんはいつも忙しそうで相談しにくい。どういう時にどんなことを相談してよいのかわからない」という意見もあった。
アンケート結果
1.ケアプラン立案時に、利用者や家族の状況や要望を聞かれているか
回答者の9割以上が「はい」としている。自由意見では、「要望に合った施設を紹介してもらった」、「わかりやすい説明と優しさが嬉しい」、「介護者の話しやすい雰囲気を作って、表情なども見逃さずに汲み取ってくれる」などのコメントが挙げられていた。
2.ケアプランについての説明は、わかりやすいか
回答者の9割以上が「はい」としている。あまり多くのコメントは挙げられていないが、「一生懸命説明してくれている」とするものがあった。「専門的な話は難しい」という意味の意見もあった。
3.サービス内容は、利用者の要望が反映されているか
回答者の9割以上が「はい」としている。自由意見では、「その時の状況に合わせてプランを提案してくれる」、「本人の好きなことができる施設を提案してもらえて、楽しく利用している」とするコメントがあった。
4.ケアマネジャーの接遇・態度は適切か
回答者の9割以上が「はい」としている。ケアマネジャーの清潔感や優しく丁寧な口調や話し方、明るく落ち着いた態度などを評価するコメントがいくつか見られた。
5.病気やけがをした際のケアマネジャーの対応は信頼できるか
8割近くの回答者が「はい」としている。特に目立ったコメントは挙げられていない。
6.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか
回答者の9割以上が「はい」としている。自由意見では、「じっくりと話しを聞いてくれる」、「心を大切にしてくれている」、「いつも何でも相談に乗ってくれる」などとするコメントが挙げられている。
7.利用者のプライバシーは守られているか
回答者の9割以上が「はい」としている。特に目立ったコメントは挙げられていない。
8.サービス内容に関するケアマネジャーの説明はわかりやすいか
回答者の9割以上が「はい」としている。特に目立ったコメントは挙げられていない。
9.利用者の不満や要望は対応されているか
回答者の9割以上が「はい」としている。あまり多くのコメントは挙げられていないが、「要望にはすぐに対応してくれる」、「介護保険制度について、わかりやすく何度も説明をしてもらって感謝している」という意見があった。
10.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
回答者の7割以上が「はい」としている。自由意見では、「不満に思ったことは一度もない」とするコメントがいくつか見られた。
サービス分析結果
1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
- 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
- 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
- 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
- 利用希望者等の問い合わせがあった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
重要事項についての理解を得た上で利用契約の手続きに移る手順を徹底している
サービスの開始にあたっては重要事項説明書に基づき基本的ルールや重要事項などを担当となる介護支援専門員が説明している。当事業所と契約をしようという利用者側の意思が確認できてから契約に進むことを徹底している。なので重要事項説明書に記載された説明をした日と契約締結日が異なっていることもある。説明の際には相手の状態等に応じて、声の大きさなど説明の仕方を工夫している。契約内容に加えて利用料金等も説明をして、理解を得た上で利用者側の同意を確認している。その経緯は支援経過記録に記載している。
事業所変更の希望があれば、各事業所と連携してサービスが継続できるよう対応している
利用者が居宅介護支援事業所の変更を希望する場合は、各事業所と連携してサービスが途切れることなく提供できるように柔軟に対応している。必要な時には変更先の居宅介護支援事業所を利用者に紹介する。サービスが継続できるように調整し、変更先の事業所に必要な情報を提供して、連携をしている。情報提供するだけではなく、必要に応じて同行訪問もし、利用者が不安を感じないように配慮している。当事業所のサービス終了後にも相談があった場合は、電話や訪問、来所等で対応する。
1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
- サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
- サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
- サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
2.サービスを終了する場合も、サービスの継続性に配慮した対応を行っている
- 利用者が居宅介護支援事業所の変更を希望する場合、継続的にサービスが提供されるよう対応している
- 利用者が他のサービスに移行する場合、新たな事業所の関係者等と連携して支援体制を整えている
- サービス終了後も必要に応じて、利用者や家族等からの相談に応じている
【講評】
介護保険や介護保険外の申請手続きについて、必要に応じて助言や申請代行をしている
担当介護支援専門員は定期的に利用者のところへ訪問してモニタリングや再アセスメントを実施して、利用者の状態を確認している。さらに関係機関から寄せられる情報とも併せて状態の変化なども把握している。その上で区分変更の申請が必要な時には利用者本人や家族に説明をして、助言や申請代行をしている。要介護認定等の更新申請時期にも介護支援専門員より本人や家族に声かけをし、申請代行をしている。介護保険外の申請でも適宜、行政担当課に相談の上で利用者本人と家族に提案し、助言や申請支援を行っている。
ICT機器の活用や職員間の申し送りの機会を持つことで、全体で情報を共有化している
職員間の情報共有にICT(情報通信技術)機器を有効活用している。個々の利用者の計画の内容や個人の記録は、クラウド型の業務ソフトを活用して記録している。これにより支援を担当する職員が同じ情報を共有している。介護支援専門員にはそれぞれのタブレット型端末が配布されている。職員間の申し送りや引き継ぎ等の機会としては、毎日開催の朝礼および週1回の利用者情報等伝達会議がある。ここで利用者に変化があった場合の情報を共有している。また、グループウエアのメール機能も活用して、情報伝達にタイムラグが生じないように配慮している。
医療機関等と適宜、連携を取りながら利用者の状態を把握し、必要な対応をしている
サービス提供事業者や医療機関とはモニタリング時の利用者の様子を適宜、電話や面談で報告することで連携している。法人内事業所の医師や看護師とは日常的に面談し、状態を把握している。利用者が介護保険施設や医療機関等への入所・入院を希望する場合には、主治医と面談をしたり、電話や医療介護事業者コミュニケーションICTツールなどを活用して相談し、意見徴収をしている。退所・退院の際にも退院前カンファレンスに参加したり、面談や電話、メール、ファックス等で情報を収集している。その情報を居宅サービス計画立案に活かしている。
1.利用者の要望や状況に応じて、要介護認定等に係る申請の代行・支援等を行っている
- 利用者(家族)から要介護認定等の申請の代行を依頼された場合には、協力している
- 利用者の状態が変化して要介護度が変わったと思われる場合には、要介護状態区分変更の申請のための支援や助言を行っている
- 介護保険外の申請書類の作成(減額申請等)について、支援や助言を行っている
2.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
- 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
- 申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
3.利用者が居宅で日常生活を営むことが困難になった場合には、サービス提供事業者や医療機関の意見を参考に対応する体制を整えている
- サービス提供事業者や医療機関と連携をとりながら利用者の状況を把握している
- 利用者が介護保険施設等や医療機関等への入所・入院を希望する場合には、情報提供等の便宜を図っている
- 利用者が介護保険施設等や医療機関等への入所・入院を希望する場合には、主治医と連携をもって対応している
4.介護保険施設や医療機関等を退所・退院する利用者が居宅における生活に円滑に移行できるよう支援している
- 利用者が介護保険施設や医療機関等を退所・退院する際には、事前にカンファレンスを行うなど必要な情報を入手する体制を整えている
- 居宅での生活における留意点等の情報を介護保険施設等から聴取し、状態を把握することで居宅サービス計画に役立てている
1.利用者の個別の情報や要望を把握している
- 利用者の特性に応じて、コミュニケーションのとり方を工夫している
- 利用者の個別事情や要望の把握をし、記録している
- 利用者および家族から聞き取る以外に観察などで状況を確認し、情報の把握に役立てている
- 利用者の要望以外に、把握した状況を分析し生活課題を抽出している
- アセスメント時に利用者が望む生活像の把握をしている
【講評】
利用者一人ひとりの特性に合わせた方法でコミュニケーションを取り意向を把握している
支援の開始に際し、常に敬意を払って利用者と対峙することを心がけている。在宅生活に対する利用者の意向を把握するにあたり、コミュニケーションの技法について法人全体の研修や勉強会を通して学んでいる。言語的なコミュニケーションが困難な場合は、適切なコミュニーション機器の利用や言語障害に合わせて質問の仕方などを工夫し、可能であれば無料通信アプリ等も活用して意思疎通を図っている。家族や関係者からの聴き取りも重視し、多様な手段を活用して情報を収集し、利用者がこれからどのように生活していきたいか把握することに努めている。
把握した利用者情報は所定の書式に入力し、利用者の個別性を明確にしている
支援に向け収集した情報はアセスメントシートのほか基本情報・個別支援経過記録に記載している。フェイスシートには利用者の心身の状況や生活環境、家族状況、経済状況、生活歴、生活への意向等を記載し、状況に変更が生じた場合には修正し、常に最新の情報を記載している。アセスメントシートには課題分析の標準項目に沿い情報を記入し分析を行っている。アセスメントでは「本人」「環境」「作用点」の視点に焦点を当て、利用者ごとに異なる課題の抽出や支援による可能性および変化の予測等を行い、居宅サービス計画を作成している。
利用者や家族と信頼関係を築き、理解を進めながら支援に向けた課題を明らかにしている
利用者や家族との面接では状況に合ったコミュニケーション方法を取り、初回から全ての情報を聞き出すのではなく、コミュニケーションを重ね信頼関係を構築しながらその人となりを理解していくことに留意している。情報の収集に当たり、利用者が家族の前で言いにくそうであれば通所先で話を聴くなど、本音を表しやすい機会をとらえ意向を把握している。利用者、家族からの聴き取りのほか、介護支援専門員が観察して把握した情報、他機関からの提供された情報等などを日常的に分析し、利用者の課題を明らかにしている。
2.一人ひとりの居宅サービス計画は、利用者本人や家族の希望と関係者の意見を取り入れて作成している
- 事業所として居宅サービス計画作成にあたっての基本的考え方や方法を明確にしている(個性の尊重・自立支援の視点等)
- 介護保険サービス及び介護保険外サービスに関する情報を収集し、利用者のニーズに応じて提供している
- 居宅サービス計画は利用者の望む生活像をもとに、利用者の状況や要望などを取り入れて作成している
- 利用者と家族の意向が異なる場合には、話し合いを行うなど、調整を図っている
- 利用者の要望と専門的視点からみたニーズが一致しない場合、可能な限り利用者に説明し同意を得るようにしている
- 作成した居宅サービス計画の内容(サービスの種類、回数、利用者負担金額等)について説明し、同意を得ている
【講評】
「利用者ファースト」を柱に理解と同意に基づいた居宅介護支援を実践している
事業所では居宅介護支援における基本的な考えを「利用者ファースト」とし、利用者の意向の尊重に重点を置いている。支援に関する利用者や家族への説明は居宅サービス計画と利用票を用いて説明し同意を得ている。必要に応じてサービス利用の流れや介護・医療・福祉全般にわたる相談に対応する旨記載した事業所パンフレットを活用し、わかりやすい説明を心がけている。サービス提供開始後は支援経過を見ながら利用者および家族と相談や提案を重ね、利用者が主体的に目標達成に取り組める支援の実践に努めている。
介護保険内外のサービスについて情報を収集し利用者が選択できる体制を整えている
利用者が望む生活像に沿う支援に向け、サービスの手段は介護保険以外の多様なサービスや社会資源を含め検討している。事業所では週1回の利用者情報等伝達会議などで介護保険外のサービスを含む新しいサービスの情報を共有している。サービスの資料は電子データ化して資料用クラウドに集約し、タブレット端末等を使用して訪問先で直に提示することができる。また、突然の介護状態に戸惑う相談者は介護保険についての情報が少なく、居宅介護支援の分野を超えた相談も多いため訪問医療や訪問看護等についての説明に向け内容や料金の情報を把握している。
利用者の立場に立ち、納得してサービスを利用できるよう周囲との調整役を務めている
在宅生活を支援していく過程で、時に利用者と家族の要望の違いや家族間の考えの相違、利用者の希望と支援者側の見解が異なる事態が生じる。介護支援専門員は主治医や関係者と話し合いを重ね、サービス担当者会議で専門職の意見を説明するなどサービス利用の必要性について利用者や関係者の理解を得ることに努めている。利用者と家族等支援者ともに納得できる形で支援を進めていくため、介護支援専門員は利用者の立場に立ちつつ、関係者が意見を言いやすく良い話し合いができるよう専門性に基づいたコミュニケーションを図る調整役を担っている。
3.利用者の状態を分析し、サービス担当者会議によって効果的な居宅サービス計画となるように調整している
- 家族やサービス提供事業者等関係者とアセスメント内容を共有している
- 介護支援専門員が作成した居宅サービス計画のサービス内容について、家族やサービス提供事業者等関係者から意見を収集し、必要に応じて見直しをしている
- サービス担当者会議の内容を記録している
- 必要に応じて、自治体や地域包括支援センター等と連携を図っている
【講評】
アセスメントや居宅サービス計画を関係者間で共有し、連携して支援に取り組んでいる
アセスメント情報と居宅サービス計画の内容は、サービス担当者会議後に居宅サービス計画書とサービス担当者会議録を各関係者に配布して関係者間で共有している。サービス提供事業者とは日常的に連絡を取り合う関係を作り、利用者の意向や目標・支援方針・サービス内容について関係者が共通の理解を持ち、事業所ごとの個別介護計画に反映することができている。利用者家族には計画書を送付、提示し、内容を説明している。介護支援専門員が作成した居宅サービス計画に沿い利用者を支える関係者が統一した支援を行っている。
家族やサービス提供事業所等と日常的に連絡を取り合い必要に応じて計画を見直している
サービス担当者会議は短期目標の設定期間に合わせ概ね6ヶ月ごとに開催するほか、家族やサービス提供事業所、医療機関等と連絡を取り合って、利用者の状態の変化を速やかに把握できるようにしている。必要に応じてこまめにサービス担当者会議を開催し、関係者間の情報共有や意見交換を通して利用者状態に合わせた支援を提供できるよう居宅サービス計画を見直している。利用者の状況やサービスに対する意見、目標の達成状況などの情報はアセスメントの根拠として居宅サービス計画に反映している。
自治体や地域包括支援センター等の関係機関と連携し、利用者の在宅生活を支援している
単身、独居、認知症、経済問題等を抱える高齢者の支援には自治体や地域包括支援センターと連携し支援に当たることが多い。地域包括支援センターとは包括が開催する地域ケア会議に参加したり、事業所で実施する事例検討会に地域包括支援センター職員が参加するなど日常的に交流している。自治体に対しては市役所の担当課に随時相談したり自治体主催の研修会に参加している。高齢者の経済問題については社会福祉協議会と協働し、成年後見制度の申し立てを支援するケースもある。
4.居宅サービス計画に基づいて提供されるサービスの開始当初に、サービス提供の状況を確認している
- 提供されているサービス内容が居宅サービス計画の援助目標に沿ったものであるか確認をしている
- サービスの提供によって生じる利用者の状態や環境等の変化を確認している
- 提供しているサービスに過不足がないかの確認をし、必要に応じて調整している
- 居宅介護支援の経過を記録し、把握している
- 利用者、家族とサービス提供事業者の関係が良好であるか確認をしている
【講評】
居宅サービス計画に基づいてサービスが提供されているか確認している
居宅サービス計画の援助目標に沿ってサービスが提供されているかを確認するモニタリングは、支援の開始直後は細やかに行ない、通常は月1回以上、利用者宅を訪問して実施している。またサービス提供事業所からの毎月の報告に基づき、サービスに過不足がないか、利用者の自立を促がす支援が提供されているか確認し、必要な調整を行っている。モニタリングの経過はサービス提供事業所からの連絡事項を含めモニタリング表や支援経過に記録している。記録は所内の職員間で共有し、担当介護支援専門員が不在でも状況を把握できるシステムになっている。
利用者が自信を持ってサービスを利用できるよう肯定的に働きかけている
サービス利用開始後は、生活や環境の変化が利用者に及ぼす影響について注意して様子を観察している。サービス利用中に電話連絡で様子を確認することや訪問サービス提供時の同席、通所介護や短期入所の事業所へ訪問して直接利用者の話を聴くなど、利用者の状況に合わせて対応している。利用者からの感想については肯定的な反応を返し、利用者が自信を持ってサービスを利用できるように働きかけている。またサービス提供事業所から利用状況の報告を受けて状況を把握し、経過については支援経過やモニタリング表に記録している。
利用者家族とサービス提供事業所が良好な関係を保つよう調整している
利用者とサービス提供事業所との関係はサービスの効果に影響するためモニタリングでも注意して確認し、利用者の表情や口調から言葉として表出されない思いを汲み取ることに努めている。利用者や家族には不満や違和感等があればすぐに申し出るように伝え、事業者にもサービス提供上の支障等があれば早めに連絡するよう依頼し、早期の調整を図っている。サービス利用の主体は利用者であるという基本的な考え方に基づき、利用者が事業所を選択できるように、事業所の特徴や料金などについて十分な情報提供に取り組んでいる。
5.利用者の状態や環境の変化を継続的に把握し、必要に応じて居宅サービス計画の見直し・変更を行っている
- 居宅サービス計画における援助目標の達成度を定期的に把握し、記録している
- 利用者の状況や要望等の変化を定期的に把握している
- 援助目標の達成状況や利用者の状態変化等必要に応じて再アセスメントを行っている
- 利用者の状態や要望の変化に対応し居宅サービス計画の見直し・変更をしている
【講評】
定期的に訪問し居宅サービス計画の目標達成度や利用者の状況を把握している
定期のモニタリングは月1回、利用者宅を訪問して実施している。訪問時は利用者と家族から普段の様子や生活環境の変化、サービスの提供状況と感想、計画の目標達成度などを細かく聴き取るとともに生活場面を具体的に確認している。合わせてサービス提供事業所に連絡し情報共有や意見交換を行い計画の目標設定が適切であったか、支援の効果が見られるか確認している。モニタリングの内容はモニタリング表や支援経過に記録し、居宅サービス計画を修正・変更するときは評価表を作成し、次の居宅介護サービス計画作成につなげている。
利用者の状況の変化を早めに察知し、迅速なサービス調整を行っている
定期のモニタリングでは新たな希望や困りごとがないか聴き取りをして、会話だけでなく顔色や痩せていないかなど観察して生活状況を把握している。利用者の心身の状態や家族を含めた生活環境の変化を早めに察知するよう努めている。利用者のかかりつけ医療機関とも日常的に連携を持ち身体状況に変化があった場合は随時相談している。サービス担当者会議で専門職から意見を聴取したり、事業所内でも情報を共有し多様な職種からの意見を参考に居宅サービス計画の見直し、作成を行っている。利用者の状況に応じた迅速なサービス調整に取り組んでいる。
適切な支援の提供に向け利用者と相談しながら居宅サービス計画を変更している
居宅サービス計画は定期の6ヶ月で作成し直すほか、利用者の状況の変化に応じて修正や見直しをしている。利用者の心身の状態が低下した時だけでなく、サービスを利用していく中で状況が改善した場合にも再アセスメントを実施しプランの変更を検討している。提供されるサービスの変更に不安を感じる利用者がいるが、新しい情報を提示すると利用者が興味を持ち現状の打開につながることもあり、介護支援専門員はサービス内容や回数・量を変更する際には利用者や事業所と相談をして利用者が納得する居宅サービス計画に変更している。
【講評】
「利用者ファースト」を基本的な考えに据え、利用者の意向の尊重に重点を置いている
居宅介護支援における基本的な考えを「利用者ファースト」としており、利用者の意向の尊重に重点を置いている。サービス内容に利用者の意思が反映できるよう、利用者自身が選択できるように言葉かけを行っている。それぞれの利用者の生活歴や家族構成、生活習慣等に配慮し、意向に沿った支援を行っている。サービス提供事業所にも利用者の意向に沿った支援を依頼している。利用者主体のサービス提供が実践されている。
利用者のプライバシー保護に徹底して配慮した対応ができるようにしている
利用者に関する情報を外部とやりとりする場合の利用者側の同意に関しては、初回訪問時に個人情報同意書について説明を行い、同意を得ている。職員を対象に個人情報についての研修を定期的に開催して、プライバシー等に配慮した対応ができるようにしている。利用者の羞恥心にも配慮しており、必要に応じて同性介助の調整をしている。必要があれば本人への聞き取りと家族への聞き取りを場所を変えて行うなどの配慮もしている。
1.利用者のプライバシー保護を徹底している
- 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
- 日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮している
- 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
- 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
- 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】
内部監査プロジェクトの点検により、基準等遵守に対する職員の意識が高く保たれている
新人マニュアルや業務マニュアルなどでサービスの基本事項や手順等が明確になっている。これらのマニュアル類はグループウエアで共有されている。マニュアルの内容は定期的に見直しをしている。また、事業所内で内部監査プロジェクトがあり、提供しているサービスが定められた手順や基準等に沿っているかを定期的に点検をしている。その結果、職員間の意識が高く保たれている。
国保連請求の前には法令遵守の視点から複数の目による書類チェックを実施している
国保連請求の前には法令遵守の視点から、介護支援専門員だけではなく請求担当事務およびクリニック事務長による書類チェックを必ず実施している。この取り組みにより、請求内容や書類記載事項などに漏れがないようにしている。
1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
- 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
- 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
- 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている
事業者のコメント
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評価情報
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」が混在する場合は、標準項目の順番にかかわらず、左端から「
【講評】
職員の顔を広く知ってもらうために顔写真入りのチラシを作成し、地域に配布している
介護支援専門員は実際に利用者の自宅などにお邪魔をして話しを聞くという業務が多いためにどんな職員が従事しているのかを広く知ってもらえるように職員の顔写真入りのチラシを作成している。このチラシを地域住民向けの講座や勉強会、体力測定会等で配布している。また、事業所があるクリニックの屋外掲示板にはポスターを掲示している。これらのチラシやポスターは広報課の協力を得て年に一度見直しをし、高齢者が見やすいレイアウトになるようにしている。
ホームページで事業所の情報を広く発信している
ホームページでも事業所の情報を発信している。ホームページでは、対象者やサービス内容、利用の流れなどの「ご利用案内」、住所や電話番号、交通案内、事業所の周辺地図などの「アクセス」、事業所を運営する社会医療法人について説明する「財団について」、「(事業所の)4つの特徴」などの情報を確認することができる。「4つの特徴」とは、①医療機関にある居宅介護支援事業所、②様々な専門資格を持つ職員、③質の高いケアプランを目指す、④地域ネットワーク体制の中でのサービス提供、としている。
多種多様な資格を持つ介護支援専門員が在籍しており、様々なケースに迅速に対応できる
事業所の情報は地域包括支援センターや病院等の関係機関にも提供している。市内のケアマネ連絡会へ参加をしたり、地域包括支援センターなどとの連絡を密にし、最新の地域情報の収集と情報の提供を実施している。利用希望者等の問い合わせがあれば職員が訪問をしたり、来所をしてもらったりして即時対応している。法人内の外来診療や訪問診療等からの緊急依頼にも応じている。当事業所には介護福祉士や理学療法士、社会福祉士、精神保健福祉士など多種多様な介護支援専門員が在籍していることで様々なケースに迅速に対応することができる。