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評価結果 利用者調査とサービス項目を中心とした評価手法

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令和05年度(2023年度) 認知症対応型共同生活介護【認知症高齢者グループホーム】(介護予防含む)
法人名称
有限会社グルップボエンデ
事業所名称
上井草グルップボエンデ
評価機関名称 特定非営利活動法人 市民シンクタンクひと・まち社

第三者評価結果の構成  見たい内容をクリックすると該当部分へジャンプします。

事業者の理念・方針、期待する職員像

理念・方針
事業者が大切にしている考え(事業者の理念・ビジョン・使命など) 1)入居者の介護が目的の「施設」ではなく、「生活の場」であることを踏まえて支援を行います。
2)人間としての共感をよりどころに、画一的な支援ではなく柔軟な発想で多様性を持った支援を行います。
3)入居者の尊厳ある生活とはどういう生活かを徹底的に追及することに判断基準を求め対応していきます。
4)入居者が、他の入居者や家族・地域住民などの広がりの中で生活できるように支援します。
5)入居者の潜在的な力をなるべく引き出すような支援を行います。 
期待する職員像
職員に求めている人材像や役割 *チームワークができる人材。
*入居者とかかわることが好きで楽しめる人材。
*入居者第一の姿勢ができることを求めている。
*入居されている方の環境であるため、それにそぐわないふるまいをしないように求めている。 
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感) *認知症がある方たちが最後の人生を送る場所として、毎日を充実して過ごしたり、楽しく過ごせるような工夫をしてほしい。 

全体の評価講評 詳細はこちらから

特によいと思う点
  • 看護師が常駐して24時間健康管理を行い、薬剤師の協力も得て利用者が無理なく服薬できる体制を整えている
  • 利用開始直後の1週間は毎日の介護記録をメール送信するなど、利用者の状況を家族等と共有し、支援方法はチームで話し合って支援している
  • 利用者の得意なこと、関心のあることを引き出して、主体的に日常生活の中で役割を担えるよう支援している
さらなる改善が望まれる点
  • ホームは、誤嚥性肺炎の防止に備えた対応手順をマニュアルにしたいと考えているので、早急に作成し、より安全な支援につなげるとよい
  • 運営推進会議に、コロナ禍以前のように地域住民の参加が得られるよう働きかけるとよい

事業者が特に力を入れている取り組み 詳細はこちらから

 利用者の気持ちを考えた支援ができるよう指導を行って業務水準の向上に力を入れている

 一人ひとりの意向を尊重し、買物や映画鑑賞等の外出を増やす取り組みに力を入れている

利用者調査結果詳細はこちらから

調査概要

  • 調査対象:場面観察方式による調査は利用者全員、アンケート調査は利用者全員の家族等を対象とした。利用者は、男性1名、女性26名で、要介護1が5名、要介護2が4名、要介護3が9名、要介護4が3名、要介護5が6名であった。
  • 調査方法:アンケート方式,場面観察方式  
    場面観察は評価者2名がホームに滞在し、利用者の生活の様子および職員の関わり方を調査した。アンケート調査票は、ホームより郵送してもらい、回答は郵送により評価機関が直接回収した。
  • 利用者総数: 27人
  • 利用者家族総数(世帯): 27世帯
  • 共通評価項目による調査対象者数: 27人
  • 共通評価項目による調査の有効回答者数: 24人
  • 利用者家族総数に対する回答者割合(%): 88.9%
  • 調査項目: 共通評価項目

場面観察方式の調査結果

調査の視点:「日常生活の場面で利用者が発するサイン(呼びかけ、声なき呼びかけ、まなざし等)とそれに対する職員のかかわり」及び「そのかかわりによる利用者の気持ちの変化」

評価機関としての調査結果

調査時に観察したさまざまな場面の中で、調査の視点に基づいて評価機関が選定した場面
Aさんは、お盆に並べた銘々皿にゆっくりとスプーンと菜箸を使ってサラダを盛り付け、職員に皿を手前に移動してもらいながらバランスよく完成させた。職員に「手袋を外してください」と言われたAさんが使い捨て手袋をゆっくり外していると、Bさんが横から何も言わず、もう片方の手袋を外し、ポンとゴミ箱に投げ捨てた。Aさんが「捨てないで」と言ってBさんの方を向こうとすると、職員が「新しいのがありますよ」と声を掛け、「手を洗いますか」と聞くとAさんは頷いて席を立ち、身体を支えてもらいながら2~3歩歩いて後ろの流しで手を洗った。
選定した場面から評価機関が読み取った利用者の気持ちの変化
Aさんは、調理の手伝いをいつもしている様子で、慣れた手つきでゆっくり自分のペースで盛り付けていたが、いきなりBさんに手袋を外してゴミ箱に捨てられ、「自分のペースを乱された。まだ、使えるのに捨てるなんて勿体ない」との思ったようだ。テキパキと手伝いをしていたBさんは、Aさんの行動がゆっくりなので、汚れた手袋を早く捨ててあげようと親切心で手袋を外して捨てたと推察される。職員は、利用者のペースを乱さないように寄り添い、利用者一人ひとりに応じて出来ることをお願いしており、後ろ向きで調理をしながらもAさんを含めた利用者全員の様子を観察していたようだ。2人の動きややり取りを聞き、すかさずAさんに声掛けし、次の行動を促したことで、少し険しくなったAさんの表情は、席に戻った時は手袋のことは忘れた様で穏やかな表情に戻っていた。

「評価機関としての調査結果」に対する事業者のコメント

グループホームにおいて、調理を利用者と行うことはとても大事だと考えています。スタッフは調理をしながら、利用者に何をしてもらおうか、何ができるかを常に考えています。又、動きに気を配りスムーズに進むように配慮しています。この場面では、スタッフが介入しなければAさんは気分を害し別の場所に行ってしまうことも考えられます。Bさんの親切心を大事にし、Aさんの気持ちにも配慮した支援だったと思います。スタッフには、調理にのみ集中しないようにと伝えています。調理を優先してしまうとこのような場面で気配りができません。調理に限らず、お年寄り優先の支援をしてほしいといつも言っています。調理や片づけ、掃除などの作業に集中してしまい、そちらを優先させると、お年寄りのことが見えず事故になってしまいます。お年寄りの皆さんが、何を考えどのように行動するのか、スタッフとして常にアンテナを張り、お年寄りの行動を止めないように気を付けています。止めてしまうと自発的に動かなくなってしまいます。そうではなく、出来る限り伸び伸びと自分の思うように過ごしていただきたいと考え支援しています。
※読み上げソフトをご利用のかたへ
パーセンテージの読みあげは「はい」「どちらともいえない」「いいえ」「無回答」の順番で読み上げられます。
有効回答者数/利用者総数
24/27
1.家族への情報提供はあるか
はい
92%
無回答・非該当
8%
 
どちらともいえない:0%  
いいえ:0%
2.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか
はい
88%
無回答・非該当
8%
 
どちらともいえない:4%  
いいえ:0%
3.職員の接遇・態度は適切か
はい
92%
 
どちらともいえない:4%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:4%
4.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
はい
92%
 
どちらともいえない:4%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:4%
5.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
はい
67%
どちらともいえない
13%
無回答・非該当
21%
 
いいえ:0%
6.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか
はい
92%
どちらともいえない
8%
 
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
7.利用者のプライバシーは守られているか
はい
83%
どちらともいえない
13%
 
いいえ:0%  
無回答・非該当:4%
8.個別の計画作成時に、利用者や家族の状況や要望を聞かれているか
はい
96%
 
どちらともいえない:4%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
9.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか
はい
79%
どちらともいえない
21%
 
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
10.利用者の不満や要望は対応されているか
はい
92%
どちらともいえない
8%
 
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
11.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
はい
79%
どちらともいえない
13%
無回答・非該当
8%
 
いいえ:0%
評点のレーダーチャートを表示する


サービス分析結果

評価項目の評点

評価項目には、2から6個標準項目が設定され、
その標準項目の内容が実施できている場合は、 実施できていない場合はで表示されます。
  1. サービス情報の提供
サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況
4/4
  1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】詳細はこちら
  • ホームページやSNSで手軽にホームの様子を見てもらえるようにしている
  • 区や地域包括支援センターなどにホームの状況を提供している
  • 問合せや見学には法人の常務(看護師)または介護事業部長が担当して説明している
評点の内容 詳細はこちらから
  2. サービスの開始・終了時の対応
サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況
7/7
  1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明しているサービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしているサービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
  2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っているサービス利用前の生活をふまえた支援を行っているサービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】詳細はこちら
  • ホームで提供するサービスについては入居前に時間をかけて説明し同意を得ている
  • 利用者の生活歴や大切にしていることを確認し、支援方法をチームで検討して迎えている
  • 詳しい介護・看護サマリーで退居後も継続した支援が受けられるよう支援している
評点の内容 詳細はこちらから
  3. 個別状況に応じた計画策定・記録
サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況
10/10
  1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録しているアセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
  2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の介護計画を作成している
計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
  3.利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
  4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
【講評】詳細はこちら
  • 6か月ごとのアセスメントで利用者のニーズと課題を確認し、計画を作成している
  • 介護日誌に利用者の心身状況や生活状況等を詳細に記録し、管理している
  • 介護日誌および申し送りシート等で全ての職員が情報を共有して支援している
評点の内容 詳細はこちらから
  4. サービスの実施
サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況
23/23
  1.認知症対応型共同生活介護計画に基づいて自立生活が営めるよう支援を行っている
個別の認知症対応型共同生活介護計画に基づいて支援を行っている利用者一人ひとりがその人らしく生活できるよう支援を行っている関係職員が連携をとって、支援を行っている
【講評】 詳細はこちら
  • ケアプランに基づいた支援ができているか振り返りができるように工夫している
  • できるかぎり利用者の希望に沿ったプランで「その人らしい」生活を支援している
  • 介護・看護・医療が連携して健康維持に努め自立した生活を総合的に支援している
  2.利用者の状態に応じて、日常生活に必要なさまざまな作業等を利用者が主体的に行うことができるよう支援を行っている
食事に関する一連の作業等利用者の生活場面では、利用者の主体性と能力を活かして支援を行っている利用者一人ひとりに応じた生活への参加ができるよう工夫をしている利用者の心身の状況に応じて、生活するうえで必要な支援(食事や入浴、排泄等)を行っている各種手続きや買い物等日常生活に必要な事柄について、利用者本人による実施が困難な場合に代行している
【講評】 詳細はこちら
  • 盛り付け・配膳・下膳等利用者ができることを行えるよう支援をしている
  • 利用者の自発的な動きを常に意識して伸び伸びと過ごすことができるよう支援をしている
  • 日常生活で買い物や家族等の対応が困難な場合に代行している
  3.利用者の健康を維持するための支援を行っている
利用者の心身の状況に応じた健康管理を行っている日常生活の中で、利用者一人ひとりの状態に応じて身体を動かす取り組みを工夫している服薬管理は誤りがないようチェック体制の強化などしくみを整えている利用者の体調変化時(発作等の急変を含む)に、医療機関等と速やかに連絡できる体制を整えている
【講評】 詳細はこちら
  • 医師や看護師と24時間相談できる体制を整え、利用者の健康管理をしている
  • 日常生活動作全般を機能訓練と捉え積極的に行っている
  • 看護師、薬剤師が連携し、服薬マニュアルを作成しチェック体制を整えている
  4.共同生活が楽しく快適になるよう工夫している
利用者がお互いに関わり合いながら楽しく生活することができるよう支援を行っている事業所での生活は、他の利用者への迷惑や健康面に影響を及ぼさない範囲で、利用者の意思が尊重されている居室や食堂などの共用スペースは、利用者の安全性や快適性に配慮したものとなっている
【講評】 詳細はこちら
  • 利用者がお互い関わりながら楽しく生活できるよう支援している
  • 一定のルールのもとで利用者の意思を尊重して生活が楽しめるよう支援している
  • 施設設計段階から機能性・安全性を図り心地よい住環境になるよう配慮している
  5.事業所と家族等との交流・連携を図っている
家族や利用者の意向を考慮して、家族等が参加できる事業所の行事を実施している利用者の日常の様子を定期的に家族に知らせている家族等が事業所等に対し、意見や要望を表せる機会を設け、それらを活かした支援を行っている重度化した場合や終末期に備え、あらかじめ本人や家族等と話し合い、事業所でできることを説明しながら、方針を共有している
【講評】 詳細はこちら
  • ユニット毎に家族懇談会を開催して面会について話し合い、対面での面会を再開した
  • 利用者の生活の様子を毎日詳細に記録し、毎月家族等に報告している
  • 利用者・家族等の意向を確認したうえで、看取り介護をしている
  6.利用者が地域で暮らし続けるため、地域と連携して支援を行っている
地域の情報等を収集し、利用者の状況に応じて提供している利用者が地域のさまざまな資源を利用するための支援を行っている利用者が地域とつながりながら暮らし続けられるよう、事業所が利用者と共に地域の一員として日常的に交流している運営推進会議で話し合われた意見を活かして支援を行っている区市町村や地域包括支援センターと日頃から連絡を取り、協力関係を築きながら支援を行っている
【講評】 詳細はこちら
  • 地域の情報を収集し祭りや催し物などに参加している
  • スーパーでの買い物や趣味の会に参加するなど地域資源を利用して楽しみを増やしている
  • 子どもとの交流や小学生や民生委員等にグループホーム等を説明して理解を深めている
  評点の内容 詳細はこちらから
  5. プライバシーの保護等個人の尊厳の尊重
サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況
5/5
  1.利用者のプライバシー保護を徹底している
利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている個人の所有物や個人宛文書の取り扱い、利用者のプライベートな空間への出入り等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
  2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】詳細はこちら
  • 個人情報の取扱等について同意を得て、プライバシー保護の徹底に努めている
  • プライバシーや羞恥心に配慮した支援をしている
  • 入居前の生活習慣等を尊重し、快適な生活が継続できるよう支援している
評点の内容 詳細はこちらから
  6. 事業所業務の標準化
サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況
5/5
  1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
  2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている
【講評】詳細はこちら
  • 新人オリエンテーションとOJTで新人スタッフの指導をして業務の標準化を図っている
  • 毎年度末に各ユニットから職員の意見を基にマニュアルを見直している
  • 利用者の気持ちを考えた支援ができるよう随時指導をして業務水準の向上を図っている
評点の内容 詳細はこちらから

事業者のコメント

*以下の項目は事業者によって、自ら更新される情報です。
評価者 修了者No.H0602076   修了者No.H2201032    
評価実施期間 2023年8月1日~2024年1月19日

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