評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
1)本人理解と合理的配慮に基づく意思決定支援
2)虐待防止法と障害者差別禁止法に関わる取り組みと遵守
3)日中活動の充実
4)高齢いきいき生活
5)園内支援の充実
職員に求めている人材像や役割
・利用者の思いや悩みをしっかり受け止め、そのより良い未来の為に何をすれば良いのか一緒に考えてあげられること。
・他人任せ(他人から言われるまま)の支援に終始せず、自分から有効な支援の方法を考えること。
・施設の方向性に対しても積極的な意見の発信ができること。
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
・どのような状況にある人でも「自分と何も変わらない人でありみな違う個人であること」を知っていること。
・どのような状況にある人にでも「関わる」ことができるのが福祉のプロと誇りを持つこと。
・地域の福祉資源としての自覚を持つこと。
・誰よりも障害のある方々との関わりから学び、楽しみ、価値を感じること。
・利用者を支えるのと同じように、同僚、家族、地域を支えること。
・より良い環境はみなで作っていくんだという気概を持つこと。
・施設の移転という大きな節目を迎えたことを踏まえ、利用者が新しい施設においてより充実した生活を送るうえで必要な事についてイメージを持ちながら日々の支援に努めること。
全体の評価講評
特によいと思う点
地域との関係づくりや地域貢献に対する職員の意識は以前はあまり高くなかったが、移転新築が近づくと共にフューチャーセッション(移転後も継続)などの影響もあって意識が高まり、カフェ開業やトマト農園の手伝いなど具体的な活動が増えることで数値と意識が向上している。移転新築後は地域住民との具体的なパイプをさらに太くすることに努め、地元小山町との相互防災協定や住民参加の合同避難訓練(令和4年12月初実施)開催、カフェ設置、新タイプの事業所開設も期待したい。
令和元年受審に続き令和4年度第三者評価を受審して、施設の情報公表と透明性を図っている。利用者聞き取り調査や職員アンケートにて意向・要望を聞き取り、改善点を洗い出してより良い施設となるよう活かしている。職員アンケートでは前年度より良くなった点に「施設の移転新築により地域との関わりが増えた・新しい環境となり気分が良くなった・農業やアメーラトマト、パン販売等を通じて地域社会との関わりと共生共存の活動・建物が平屋となり利用者の移動や職員の介助負担が減った・皆で考えようとしている点」との意見があった。
広報誌は年1回年度版を発行し、特に特集ページには力を入れている。今年度版は10月1日発行し、理事長が「創立40周年を迎えて」と題して思いを綴っている。行事報告・旧施設の思い出の場所、特集として旧施設本館にて利用者と職員の初期メンバーが集い写真を見ながら歴史を振り返っている。作業・クラブ活動・全利用者へ「新しいインマヌエルの生活や前のインマヌエルでの思い出」のインタビュー記事を掲載している。新規入所者・新入職員の紹介、保健室だより・厨房だよりと盛り沢山の情報を写真を多く掲載して、楽しめるよう工夫している。
さらなる改善が望まれる点
事業課題の明確化や計画策定の手順は年度末の調整会研修で決定し、指導員会議では現場意向を反映できるようにしている。前回評価時から「共に生きる」をテーマに「共に生き、共に学び、共に支える関係づくり」に取り組んでおり、特に虐待防止策の強化と虐待の一掃、障害者差別解消法に係る取り組み(合理的配慮)には外部関係者の意見も取り入れて、客観的な指標作りが必要と感じる。
法人ホームページやSNS、パンフレット・広報誌を活用して施設情報を発信している。法人ホームページトップには「2022年3月1日に新施設に移転しました」と掲載し、施設外観の写真とともに「共に生きる」と謳っている。HOME・施設紹介・支援内容・情報公開・求人情報のページから細かな情報を紹介している。法人ホームページは2018年の更新以降実施されてなく、パンフレットに至っては新施設版が作成されていない。今後はSNS更新頻度を上げ、新施設での行事・活動・広報誌掲載等の情報が発信できるよう期待したい。
令和3年度事業報告で虐待案件が発生したことに触れ、「担当職員の責任感から生じたもの」と位置づけ記載している。支援で一番大事なこと「利用者を知る・気持ちに寄り添う」、支援では「一人で抱え込まず・チームで支え合い職員同士の意見が言い合えること」と共通理解していると経営層は考えているが、今年度も虐待案件がみられており意識改革が必要であると考える。虐待防止・身体拘束廃止委員会を設置し、委員会を中心に虐待の目チェックシートを活用して、不適切な支援・虐待にあたる支援等を認識し現場で活かせるよう希望する。
事業者が特に力を入れている取り組み
キリスト教精神に基づいて「神、われらと共に居ます」を根底におき、「本人理解と合理的配慮による意思決定支援」、「虐待防止法と障害者差別禁止法に関わる取り組みと遵守」等を明示している。職員には「どのような状況にある人でも『自分と何も変わらない人でありみんな違う個人であること』を知る」こと等を伝えている。園長が日曜礼拝や年度初めの職員オリエンテーション、夏季職員研修など機会をとらえて理念等について繰り返し話している。理念である「共に生きる」をテーマに「共に生き、共に学び、共に支える関係づくり」に取り組んでいる。
今はコロナ禍で中止しているが、地元企業やボランティア団体と連携して利用者の活動を増やすことができている。また、地域イベントへの出店(カフェ・パン・クラウン等)やアメーラトマト作業の手伝い(苗の型つけ等)・衣類回収を実施している。今年度10月18日には小山町社会福祉協議会より「災害ボランティア活動用機器整備事業」の対象事業所に指定され、「除雪機・スコップ」などを配備している。新施設への移転を機に地域とのつながりがさらに広がるよう期待する。
旧施設は1階が男性棟・2階が女性棟で部屋も個室ではなかったが、新施設は全室個室で計画段階から利用者も参加してカーテンや壁紙の色等自身で選択する等、利用者自身の思いも加わっていることから、環境が替わっても素早く馴染めるように工夫している。また、新施設に移行前に体験宿泊する等、利用者に寄り添った対応をおこなっている。利用者の精神的・身体的ケアに努め、夜勤者と交換日記を楽しみにしている方もいる。不眠気味な利用者については主治医に相談するなど、安定した睡眠が確保できるよう配慮している。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:調査時点での利用者は48人でその内訳は、男性24人、女性24人、平均年齢は56.7歳、平均入所期間は26年1ヶ月と長い。この中から施設側とも協議して会話が可能な方11人を選んで頂き聞き取りを実施した。
- 調査方法:聞き取り方式
利用者には予め施設側に趣旨を説明して頂き、聞き取りの際は評価者が各々別の会議室などを使い1対1で聞き取りを実施した。 - 有効回答者数/利用者総数:11/48(回答率
22.9%
)
サービス毎の利用者総数
利用者総数 共通評価項目による
調査対象者数共通評価項目による
調査の有効回答者数利用者総数に対する
回答者割合生活介護 48人 11人 11人 22.9% 施設入所支援 48人 11人 11人 22.9%
総合的な感想では「大変満足」が5人=45.4%、「満足」が2人=18.2%、「どちらともいえない」が3人=27.3%、「不満」が1人=9.1%で、満足以上の回答は63.7%という結果だった。各項目を見ると「サービスの提供」や「職員の対応」「個別支援計画」などで全員が満足と答えていて、「いいえ」の回答はほぼ1人という状況である。最後の自由意見を読むと「新しい居室は満足で仕事も楽しい」、「今年の聖誕劇には家族も来れるので楽しみ」、「彼氏と結婚して幸せに暮らすのが一番です」など満足な声が聞かれた。ほかには「彼氏と一緒にグループホームに住んでみたい」、「夜の珈琲を復活させてほしい」、「旅行に出掛けて美味しい物を食べたり温泉につかりたい」などの意見・要望が聞かれた。前泊して朝礼・礼拝から日中活動、入浴、食事などの様子を観察した。1年前に移転が完了して初の評価受審だが、晴れた日には真正面に富士山が聳え立ち、広くて吹き抜けの食堂がすがすがしく、全ての居室や作業室も廊下でつながっていて快適な住環境となっている。敷地内にカフェも開店予定で、利用者の働く場と豊かにくつろげる空間も用意され、移転新築を長年待った甲斐があると感じた。
アンケート結果
4~17は選択式の質問のため、該当項目のみ掲載しています。
1.利用者は困ったときに支援を受けているか
「はい」が9人=81.8%、「どちらともいえない」が2人=18.2%という結果だった。コメントとしては「新しい居室は居心地がよくてもう慣れました」、「職員は以前と同様にやさしくて好きです」、「大好きな先生が今日は早番で夕方までいるので嬉しい」、「ビーズの先生が好き。夏のズボンと靴下を買ってくれた」、「担当はやさしい。ちょっと怒る時もある」、「職員はいまいちです。苦手な人がいる」などの声が聞かれた。
2.事業所の設備は安心して使えるか
「はい」が9人=81.8%、「どちらともいえない」と「いいえ」がが各1人=9.1%ずつという結果だった。コメントとしては「新しい施設は住みやすくて良いです」、「前の建物からレンガを剥がしてきて庭に道を作っている」、「施設が新しくなって良い。床も暖かいから夜もよく眠れる。ここは雨が多くて雪が降ったら車のタイヤを換える」、「設備は大丈夫で部屋も暖かい。風呂は毎日入っている」、「個室ベッドから落ちた。ベッドより布団の方がいいです」、「ここは湿気が多いので、カビなど色々と心配です」などの声が聞かれた。
3.利用者同士の交流など、仲間との関わりは楽しいか
回答を寄せた11人全員が「はい」と答えている。コメントとしては「皆が仲良しでケンカはしない」、「彼女もいるから楽しいです」、「新しく入った子もやさしくて話します」、「一番の付き合いの友がいて長い付き合いです」、「アメーラトマトが楽しい。アメーラトマトは美味しい」、「男性が一人入院しているので早く治ってほしい。ご飯が食べられなくなったので」などの声が聞かれた。
4.【生活介護】
事業所での活動は楽しいか
回答を寄せた11人全員が「はい」と答えている。コメントとしては「アメーラトマトは平日10時半~15時半で男性のみ参加する」、「トマトでお金を貯めるのが楽しい。借金を返したい」、「今は厨房ではなく機能訓練をしている」、「掃除先の特養には3年間行けてない」、「絵、体操、歌もあり、犬の散歩もあります。インマヌエル祭は楽しい」、「編み物、ピアノをしている。若い頃からやっていてピアノを持って練習している。発表会の時に演奏を披露する」、「違う仕事でお金を稼ぎたい。コロナ前は色々な仕事をしていた」、などの声が聞かれた。
5.【自立訓練(機能訓練)】
事業所での活動が生活する力の向上に役立っているか
6.【自立訓練(生活訓練)】
事業所での活動が生活する力の向上に役立っているか
7.【就労移行支援】
事業所での活動が就労に向けた知識の習得や能力の向上に役立っているか
8.【就労移行支援】
職場見学・職場実習等の、事業所外での体験は充実しているか
9.【就労移行支援】
工賃等の支払いのしくみは、わかりやすく説明されているか
10.【就労継続支援A型】
事業所での活動が働くうえでの知識の習得や能力の向上に役立っているか
11.【就労継続支援A型】
給料(工賃)等の支払いのしくみは、わかりやすく説明されているか
12.【就労継続支援B型】
事業所での活動が働くうえでの知識の習得や能力の向上に役立っているか
13.【就労継続支援B型】
工賃等の支払いのしくみは、わかりやすく説明されているか
14.【施設入所支援】
食事の時間は楽しみになっているか
回答を寄せた11人全員が「はい」と答えている。コメントとしては「前と変わらず量・味付けも丁度いい」、「ご飯は楽しみで誕生日会にケーキも出る」、「美味しくリクエストも聞いてくれる。みーちゃんパンは仲間が販売に出掛けている」、「常食でご飯は120gに減らした。インマヌエル祭ではラーメン・おはぎなどご馳走が出た」、「美味しい。好きな物が食べたいので栄養士に言い出してもらう。マカロニグラタン、静岡おでん、お好み焼きなどが好き。選択食はない」、「美味しいけどムセて咳が出る。気を付けて食べている」などの声が聞かれた。
15.【施設入所支援】
休日や夜間に、好きなことができるか
回答を寄せた11人全員が「はい」と答えている。コメントとしては「ドライブはするけど外出はできない。居室でTV観ている」、「土・日は部屋が多い。テレビ観たり、ラジオで音楽を聴く。YouTubeみている」、「前日に書いた日記帳の返事を観たり、TVみたり。日記は男子も女子もしている交換日記で楽しみなんです」、「外出と買い物はないけど、ジュースや珈琲を買いに出掛けている。皆と一緒に掃除をする」、「週1回金曜日の祈祷会に参加している」などの声が聞かれた。
16.【施設入所支援】
利用者の個別の要望や状況に応じた支援を受けているか
「はい」が8人=72.7%、「どちらともいえない」が2人=18.2%、「非該当」が1人=9.1%という結果だった。コメントとしては「職員が散髪してくれてパーマもOK」、「義足が合わなくなっているので調整が必要なんです。いつか、彼女と結婚式を上げたいと思っている」、「今は車いすだけど前の施設では自分で歩いて仕事もしていた。バルーン交換のため通院している」、「ピエロは今はやってない。全国から集まって静岡でやる。またやりたい」などの声が聞かれた。
17.【施設入所支援】
職員が利用者の家族等に連絡をする場合、方法や内容等についてあらかじめ利用者の希望が聞かれているか
「はい」が8人=72.7%、「非該当・無回答」が3人=27.3%という結果だった。コメントとしては「都下に母がいてコロナ前までは帰省していた」、「両親が東北と海外に分かれて住んでいるので、帰れない」、「インマヌエル祭で家族が来た。兄が九州にいるけど遠い。みなバラバラです」、「兄も両親もみな亡くなったので欲しいものは担当に頼んでいる。インマヌエル祭には大勢きて制作品を売ったり、クレープ屋も来た」などの声が聞かれた。
18.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか
「はい」が10人=90.9%、「どちらともいえない」が1人=9.1%という結果だった。コメントとしては「個室で朝起きるときれいにします」、「職員が掃除をしてくれて清潔なので夜もよく眠れます」、「自分で掃除している。風呂は毎日入れて週6回です」、「新しい建物なので汚さずきれいに使いたい。たまに掃除機もかけるしガラスも拭く」、「自分で掃除して風呂は毎日ゆっくりと入れる。歯磨きは1日3回」、「夜はあまり眠れない。エアコンは自分で操作できないので寒い。椅子と小さなテレビとトイレ・洗面所もほしい」などの声が聞かれた。
19.職員の接遇・態度は適切か
「はい」が10人=90.9%、「どちらともいえない」が1人=9.1%という結果だった。「職員はやさしくて丁寧だと思う」、「新しい女性職員はきれいで優しい。新しい看護師は挨拶してくれる」、「問題ない。皆さん優しい、理事長も声掛けしてくれる」という意見があった。
20.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
回答を寄せた11人全員が「はい」と答えている。コメントとしては「体温測定は毎日で女性看護師も知っている。受診時は車で出かける」、「職員と歯科にいき型を取って抜歯した。コロナになって熱が出たけど今は元気です」、「ワクチンは4回打ってコロナには罹ってない。マスクはする人としない人がいる」、「看護師はいるけどあまり話さない。感染症の話はある、手指消毒できる人はしている」、「看護師は2~3人いて知っている。熱は毎日測り通院は先生と行く。蓄膿症だけどコロナはない」などの声が聞かれた。
21.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
「はい」が9人=81.8%、「どちらともいえない」が2人=18.2%という結果だった。コメントとしては「新規入所者はみな大人しくしている」、「「特定の男性2人がよく喧嘩している」、「友達が沢山いてご飯も一緒に食べている。聖誕劇の練習も毎日している」、「ケンカはなくてみな仲良し。ある女性とは離れて過ごす」、「口げんかしている人がいて職員が仲裁している。だいたい決まった人です。昨日入所した人は2泊3日の体験で来ていた人です」、「ケンカが多く前よりも増えて気になる」などの声が聞かれた。
22.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか
「はい」が10人=90.9%、「どちらともいえない」が1人=9.1%という結果だった。「それはよく分からない」という意見があった。
23.利用者のプライバシーは守られているか
「はい」が10人=90.9%、「どちらともいえない」が1人=9.1%という結果だった。「居室に施錠できるので大丈夫です」、「特に問題はない」、「友達がしゃべってしまうことがあるよ」という意見があった。
24.個別の計画作成時に、利用者の状況や要望を聞かれているか
回答を寄せた11人全員が「はい」と答えている。コメントとしては「個別支援計画は聞いている。今年の聖誕劇では1人2役をします」、「個別支援計画はサビ管から聞いてます」、「レンガとアメーラトマトを頑張ります」、「今は毛糸を頑張っています。作品は出店することになっている」、「しごと、食堂で、またやりたい」などの声が聞かれた。
25.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか
「はい」が9人=81.8%、「いいえ」と「非該当」が各1人=9.1%ずつという結果だった。コメントは特に聞かれなかった。た。
26.利用者の不満や要望は対応されているか
回答を寄せた11人全員が「はい」と答えている。コメントとしては「言えます」、「誰にでも言えるし困ってない」、「言えている。ケンカの事で困っているけど」、「あんまり言えない方です」などの声が聞かれた。
27.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
「はい」が7人=63.6%、「どちらともいえない」が3人=27.3%、「いいえ」が1人=9.1%という結果だった。コメントとしては「オンブズマンは聞いたことあるし話したこともある」、「話したことある。また話したいです」、「オンブズマンは前には来ていた、話したいです。ちょっと物足りない。自治会には参加している」、「以前一度話してすっきりしました」などの声が聞かれた。
組織マネジメント分析結果
◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合は
で、実施できていない場合は
で表しています。
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
- 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
- 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
- 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
個別面談の機会を設けるほか常設の相談窓口の設置についても検討している
利用者の意向把握として、園内にオピニオンボックスという意見箱を設けるほか、日々の支援で職員が聞き出したことは生活班日誌に書き込んで職員間で共有している。月1回の利用者自治会「きぼうの会」は、旅行の行き先や食事の希望などを聞いていたが、日曜夜では疲れやすいとの意見をもとに土曜午後開催に変更した。また、人前では言い難い事柄や意見を言えない人に対しては個別面談の機会を設けるほか、常設の相談窓口を設置する方向で検討を行っている。
地域との連携を深め防災協定や合同避難訓練も開催できるよう希望する
コロナ前は利用者が特養等に職場実習に出向くほか、町内病院・施設による交流会「ふれあい広場」に職員が参加して情報収集・人脈作りなどを継続していた。職員アンケートでは従来、地域との関係づくりや地域貢献に対する意識は低かったが、移転新築の影響もあって意識が高まり、カフェ開業やトマト農園手伝いなど具体的な活動が増えることで数値も向上している。今後は地域とのパイプをさらに太くすることで、小山町との相互防災協定や住民参加の合同避難訓練などが開催できるよう望みたい。
外部関係者の意見も取り入れ客観的な指標作りが必要と感じる
中期計画に沿って2021年秋に移転新築が完了した。今年度事業計画では、組織図、担当者名、班ごとの目標なども決めて取り組み、課題の明確化や計画策定の手順は年度末の調整会研修で決定して、指導員会議では現場意向を反映できるようにしている。前回評価時に「共に生きる」をテーマに「共に生き、共に学び、共に支える関係づくり」に取り組んでおり、特に虐待防止策の強化と虐待の一掃、障害者差別解消法に係る取り組み(合理的配慮)は外部関係者の意見も取り入れて、客観的な指標作りが必要と感じる。
1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
- 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
- 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
- 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
- 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
- 事業所の経営状況を把握・検討している
- 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
- 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
- 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
- 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
- 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
職員行動規範や個人情報保護についても更なる研鑽機会実施を希望する
職員が守るべき法・規範・倫理については、「インマヌエル職員行動規範」の中に明示され職員全員に配布している。行動規範の中では「具体的行動規範」の項目として利用者への体罰、プライバシーの侵害、人格無視などの禁止事項が明文化され、職員会議や夏季職員研修などで園長などが説明している。また、利用者自治会でも「さん、君」など呼称について話し合っている。職員アンケートでは「情報の保護」や「個人情報保護」についての職員の認識がまだまだ低いため、さらなる研鑽機会実施をお願いしたい。
地域に住む障害者も参加できるような新しいタイプの事業所開設を検討している
インマヌエルは今まで40年間、障害者支援施設単体で運営を続けてきたが、移転新築が完了したことで、カフェ設置のほか地域に住む障害者にも参加して貰えるような新しいタイプの事業所開設を検討している。障害者が就労できるような作業所に加えて遊びもできるようなキャンプ場機能を併せ持った事業所になると聞いている。コロナが5類に移行する来年度5月以降に、具体的なプランが見える化されるよう期待したい。
施設行事に地域の方がもっと参加できるような仕掛け作りや工夫を求めたい
第三者評価受審は7回目で、コロナ前は第三者委員が年6回来訪し利用者・職員に面接してアドバイスなどしている。また、年1回700部発行の広報誌「インマヌエル便り」を利用者・家族、関係機関に配布するほか、施設入り口に掲示コーナーを設けて地域の人の目にも触れるよう図っている。インマヌエルをもっと知って貰う為には、ホームページやSNSの活用のほか新たな地域向け広報誌の発行、インマヌエル祭や聖誕劇などの施設行事に地域の方がもっと参加できるような仕掛け作りや広報などの工夫も望みたい。
1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
- 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
- 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
- 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
- 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
- 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
- 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
- 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
- ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
- 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
- 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
- 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
移転新築が完了し福祉避難所に指定されたことから総合的なBCP整備を望みたい
リスクマネジメントについては特に優先順位は付けていないが、感染症・高齢化・事故・地域関係・保護者の高齢化・職員の労働環境・災害対応等の案件について、事故(虐待)防止委員会、班会議、保健・給食会議等で話し合うほか、災害については災害時対応マニュアルを整備して、必要な対策を実施している。移転新築が完了して地元小山町から福祉避難所に指定されたことから、相互防災協定や合同避難訓練(令和4年12月初実施)などを含めた総合的なBCPを早急に整備するよう望みたい。
目指す目標と達成度合いを測る指標の明確化が課題である
利用者の安全確保については経営層が重点施策として「安全」、「美化」、「効率」として掲げ、サービス提供場面に付いてはヒヤリハット・感染症予防マニュアル・不審者対応マニュアルなどが整備されている。防災面では、施設が東海地震の想定範囲に位置することから職員間の防災分担表や避難時の連絡網などは既に整備済みであり、事故虐待防止委員会が毎月開催され、危機管理マニュアルと共に自己点検と再発防止策も策定している。今後は、個々の項目について目指す目標と達成度合いを測る指標の設置と明確化が課題となっている。
PCをバージョンアップしてLANを強化するほかインターネットの活用も進んでいる
館内LANと市販ソフトを導入してシステム全体のバージョンアップを図っている。共有化ソフトを自製して情報共有強化を図り、会計情報にはアクセスできないようアクセス権も設定されている。個人情報などは鍵付きのキャビネットに保管し、ホームページとSNSについては外部委託してリニューアルし、さらに使いやすいようレベルアップを図っている。法人として「個人情報保護規定」が整備され、利用目的の特定や利用の制限は決められているが、保有する個人データの開示方法についてはもう少し詳しい取り決めが必要である。
1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
- 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
- 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
- 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
- リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
- 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
- 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
- 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
- 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
- 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
ハローワーク、各教育機関等との連携により人材確保を目指すが以前より困難である
人材はハローワークや県社協、各教育機関との連携により確保を目指しているが以前よりも困難な状況ととなっている。人事制度は運営委員会で人事方針を話し合い、募集に際しては運営委員による面接がある。入職時には試用期間を設けることで施設・本人の双方で見極めを経て合否を決めている。運営委員会で原案を作り、クラブ配属や係り分担など本人の適性等も考慮しながら適材適所となるよう配置を決めている。資格取得による昇格制度や研修希望には可能な限り対応しており、恒例の夏季研修とレポート発表は職員からも好評である。
職員育成のためキャリアパス・人事考課を踏まえた個人別育成計画策定が必須である
キヤリアパス・人事考課はまだ検討段階で基本的には年功序列を基本とした独自の給与体系を維持している。社会福祉士など資格取得は奨励し、研修は新人のほか各段階向けの研修を揃えて、夜勤のできる若手職員が定着できるよう努め、個々の職員毎の目標と研鑽の計画作りを課題としている。職員には福祉のプロとしての品性や資質を備えていることが重要であり、今後インマヌエルを背負って立てるような幹部候補の選抜と育成のためにも、よく考え抜かれたキャリアパスと人事考課制度を踏まえた個人別育成計画の策定が必須である。
経営層がビジョンを明確に打ち出し率先して取り組む姿勢が欠かせない
職員アンケートでは、清潔感のある職場、利用者の就労・活動の場が増えたことを評価する一方で、職員不足、職員と利用者双方のストレス増大と虐待への危惧、リーダーシップ不足、など見過ごせない意見が聞かれている。開設時より諦めない支援、見捨てない支援を標榜し他では断られるような方も受け入れ続けてきたが、職員の疲弊と不満の増大が虐待への導火線になることを懸念する。職員の意見・不満には迅速に対処しながら、施設が目指す具体的な構想とビジョンを明示する事、経営層が率先して取り組む姿勢が必須である。
1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
- 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
- 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
- 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
- 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
- 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
- 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
- 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
- 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
- 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
- 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
- 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
- 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
- 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
・支援の質向上を図るために、「職員間」「利用者間」「職員と利用者間」という関係の中で互いを支えあえることが欠かせず、職員も支えられている当事者意識が大切である。園内だけでなく地域や保護者など外部の方々との関係づくりにも力を入れていく必要があることを背景に、理念『共に生きる』に沿って「利用者」「職員」「保護者」「地域」、皆で共に生き、共に学び、共に支え合える関係づくりを目標に据えた。
・具体的には、①本人理解と合理的配慮に基づく意思決定支援、②虐待防止法と障害者差別解消法に係る取り組みと遵守、③日中活動の充実、④高齢いきいき生活、⑤園内支援の充実、⑥感染症の予防対策の強化、⑦新規事業の展開、⑧働きやすい職場作り、に取り組んだ。
・その結果として、①では、出来る限り利用者意向や希望に沿った支援を行うように取り組んだほか変化する利用者状況やニーズに応じて個々が生活しやすい環境を整えることができるよう定期的なニーズ把握と支援の見直しに努めた。②では、障害者虐待防止法の理念・内容を共有したほか虐待防止マニュアルに沿って虐待をしない・させない意識づくりに努めた。あと③~⑧についてもおのおの結果が出せるよう努力している。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
・振り返りと今後の方向性としては、①~⑧の各項目について、内容が充実できるよう、適時見直しをおこないながら、引き続き取り組んでいる。
2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
記述がされてなかった。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標が設定されていなかった |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 設立後間もないため、前年度の実績がなく、評価対象外である |
| 検証結果の反映 | 設立後間もないため、前年度の実績がなく、評価対象外である |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
・記述がされてなかった。
サービス分析結果
【講評】
法人ホームページやSNS等を活用して施設情報を発信している
法人ホームページやSNS、パンフレット・広報誌を活用して施設情報を発信している。法人ホームページトップには「2022年3月1日に新施設に移転しました」と掲載し、施設外観の写真とともに「共に生きる」と謳っている。HOME・施設紹介・支援内容・情報公開・求人情報のページから細かな情報を紹介している。法人ホームページは2018年の更新以降実施しておらず、パンフレットに至っては新施設版が作成されていない。今後はSNS更新頻度を上げ、新施設での行事・活動・広報誌掲載等の情報が発信できるよう期待したい。
継続して第三者評価を受審することで施設の情報公表と透明性を図っている
令和元年受審に続き令和4年度第三者評価を受審して、施設の情報公表と透明性を図っている。利用者聞き取り調査や職員アンケートにて意向や要望を聞き取り、改善点を洗い出してより良い施設となるよう活かしている。職員アンケートでは前年度より良くなった点に「新施設の移転により地域との関わりが増えた・新し環境となり気分が良くなった・農業やアメーラトマト、パン販売等を通じて地域社会との関わりと共生共存の活動・建物が平屋となり利用者の移動や職員の介助負担が減った・皆で考えようとしている点」との意見があった。
入所希望でなくても施設見学・相談に柔軟に対応している
利用希望者の特性に配慮して、面談・契約時には利用者や家族が理解できるようにかみ砕いた説明に努めている。利用希望者の意向や要望・ニーズを丁寧に把握し、希望者にとって利用することがメリットになるのか検討している。入所希望がなくても施設見学・相談に対応し、広報誌等を配布することでオープンな姿勢・地域に溶け込もうとする姿勢がうかがえる。法人ホームページに「入所を希望される皆様へ」として電話連絡するよう明記しているが、もう少し文字の大きさや受付曜日・時間・担当者等の記載があると良いと考える。
1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
- 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
- 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
- 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
- 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
事前面接は東京に場所を設けて出向き入所に向けて事前確認事項を聞き取っている
事前面談は東京に場所を設けてサビ管と理事長とで出向き、「入所に向けての事前確認事項」に沿って1入所にあたり用意するもの・2行政手続き、3契約、4通院、5その他確認事項、等について細かく聞き取っている。契約時には利用者・家族等に理解してもらえるように丁寧な説明を心がけている。面談の際には利用者・家族等の要望を確認し、アセスメントシート等所定の書式にまとめ、3月と10月の年2回、定期的なモニタリングをおこない改めて意向を確認している。利用者・家族等の同意を得られたうえで、署名捺印を得ている。
利用開始時は環境の変化に配慮した対応をとっている
利用開始時には人員の調整をおこない、慣れるまでの期間をサポートする体制を整え、担当職員を配置して日中連続した関わりを持つことで、顔なじみの関係性を構築し施設の雰囲気や他利用者に馴染めるよう配慮している。その期間内に利用者情報を丁寧に収集し、対応時の注意事項など利用者情報をまとめたファイルを作成している。入所前にいた事業所や家族等から支援方法を聞いて実践したり、馴染みの家具を持ち込んでもらうなど、その方が落ち着いた生活が営めるよう住環境の整備を実施している。
退所後の移行先へ訪問し継続した支援が提供できるよう図っている
前年度の退所者数は2名で、主な退所理由は死亡となっている。利用者が他の事業所等に移る際は、情報の過不足がないように十分な引継ぎに努め、引継ぎ不足による事故が起きないよう十二分に配慮している。アセスメント票や入退所委員会の記録・ケース資料等を提供し、移行後も3か月あるいは6か月で移行先を訪問し継続した支援提供ができるよう情報提供と協力をおこなっている。訪問時に死亡退所となった方の写真を食堂入り口に飾り、利用者や職員が話しかける様子が見られ大切にされていた様子がうかがえた。
1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
- サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
- サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
- サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
- サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
- 利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
- サービス利用前の生活をふまえた支援を行っている
- サービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
施設が定めた共通書式を用いて利用者の状況把握に取り組んでいる
全利用者共通のアセスメント票をもとに利用者の心身状態などを把握し、個別支援計画書を作成している。アセスメント票はチェック形式に加えて移動や対人関係・健康管理や社会参加の状況など、利用者の特性が現れる内容については記述形式とし、支援の課題や今後の方向性が担当以外の職員も理解できるように配慮している。毎年10月と3月を目安に定期モニタリングをおこない、利用者の現状把握に努めている。年1回必要に応じてアセスメント票の内容も見直している。
班会議にて利用者の進捗状況を確認し次の個別支援計画書につなげている
個別支援計画書の作成は、各担当者が利用者・家族等から意向や要望を聞き取り、利用者の現状や課題を的確に把握したうえで見直し、利用者本人の持つ強みに着眼した計画書となるように配慮している。班会議でモニタリング・ケース会議)にて、利用者の進捗状況を確認し、次の個別支援計画書につなげている。常に個別支援計画書を意識した支援の実施や、利用者のADLや課題をより細かく把握する必要があると考慮してアセスメント票の見直しに取り組みたいとしている。
毎日4回の引継ぎで洩れない情報共有に努めている
引継ぎ時間を細かく毎日4回設けることで、利用者の細かな情報把握を可能とし洩れない情報共有に努めている。職員は記録ソフトを使用し、利用者の日々の生活・作業の様子を記録・閲覧できるようにしている。職員アンケートで、「定形に嵌らない支援方法、必ずしも合理的第一になっていない点」との意見の一方で、「支援方法の変更が把握しきれていない・一般職員が知らないことが多すぎる・職員中心の業務・決めごとがあやふやで統一感がない・職員の勤務変更や利用者の体調不良者の連絡が出来ていない・真面目に仕事してほしい」との意見があった。
1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
- 利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
- 利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
- アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の支援計画を作成している
- 計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている
- 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
- 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
3.利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
- 利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
- 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
- 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
- 申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
1.個別の支援計画等に基づいて、利用者の望む自立した生活を送れるよう支援を行っている
- 個別の支援計画に基づいて支援を行っている
- 利用者一人ひとりに合わせて、コミュニケーションのとり方を工夫している
- 自立した生活を送るために、利用者一人ひとりが必要とする情報を、提供している
- 周囲の人との関係づくりについての支援を行っている
【講評】
利用者ニーズに寄り添った個別支援計画書を策定している
利用者・家族等の意向や要望を聴取し、フェースシート・アセスメント票・現場職員からの情報を参考にして個別支援計画書を作成している。利用者本人の持つ強みに着眼し、ニーズに寄り添った個別支援計画書となるよう努め、入所前の事前面談時に呼称について確認して個別支援計画書にとりれて、利用者・家族等に丁寧に説明し了承を得ている。利用者への声掛け時に慣れた呼び名で声をかけることで理解が得られやすいと思うが、職員間の情報共有時や家族に伝える際には「~さん」を基本として、TPOを考慮した呼称をお願いしたい。
利用者個々のアセスメント票を活用してコミュニケーションに努めている
利用者個々のアセスメント票、①意思表示の手段、②他者からの意思伝達の理解度、について特性を把握してコミュニケーションに努めている。コミュニケーションが難しい方は、日常的な関わりの中で表情や声色・態度などから汲み取り、寄り添った対応を心がけている。今年度、事故防止のために関わりの標準化として、2020年施設の3本柱と関わりにおける重要項目4つ、場面ごとの対応(盗飲・盗食)、職員への他害行為について、日常の話しかけについて明記し、女子班会議録に綴じてしている。マニュアル化して全職員が意識できるよう希望する。
2.利用者が主体性を持って、充実した時間を過ごせる場になるような取り組みを行っている
- 利用者一人ひとりの意向をもとに、その人らしさが発揮できる場を用意している
- 事業所内のきまりごとについては、利用者等の意向を反映させて作成・見直しをしている
- 室内は、採光、換気、清潔性等に配慮して、過ごしやすい環境となるようにしている
- 【食事の提供を行っている事業所のみ】
利用者の希望を反映し、食事時間が楽しいひとときになるよう工夫している
【講評】
新施設移行後も継続した作業を提供している
作業班は、イエローハット作業班(アート・機能維持)、外作業・リサイクル・畑班、陶芸・創作班(作業棟)、現場実習「アメーラトマト・イベント出店・他施設での清掃・古着回収・施設内作業」を用意し、新施設への移行後も継続して提供している。利用者一人ひとりの希望や意向に基づいた作業メニューを立案・実践し必要に応じて内容を変更している。利用者聞き取り時「アメーラトマトは男性のみ参加している・今は厨房はせず機能訓練をしている・新作業棟でビーズ・絵や体操・犬の散歩・特養の清掃に3年間行けてない」との声があった。
新施設での清潔面・衛生面への取り組みが期待される
新施設では廊下をガラス張りとして陽光が室内に入りやすいつくりとなっており、定期的に窓を開けて換気や館内清掃を実施している。廊下にはベンチや椅子を設置していつでも休めるよう配慮し、各居住棟以外は施設内を自由に動くけるようにしている。利用者聞き取り時「自分で掃除する・新しい建物なのできれいに使いたい、たまに掃除機、ガラス拭きをする・エアコンはあるが自分で操作できないので寒い」等の意見があった。新施設の現状を維持ができるよう、今後も整理整頓や臭気対策など清潔面・衛生面への取り組みをお願いしたい。
「家庭で味わえるような食事づくり」を目指して提供している
利用者の嗜好調査を実施して好みの食べ物を把握して献立に取り入れるほか、旬の食材や季節感が味わえるように行事食やデザートを提供して食事が楽しくなるよう工夫している。高齢者が多いため主食・主菜・副菜・汁物が揃ったバランスの良い食事を基本にしている。朝食は週3回のご飯、パン提供時はカロリー低めのものに変更したり低脂肪のジャムを提供し、毎水曜昼食は麺類、日曜日昼食は礼拝出席のためご飯に変更して替わりに土曜朝食でパンを提供する等、生活習慣にも配慮して「家庭で味わえるような食事づくり」を目指している。
3.利用者が健康を維持できるよう支援を行っている
- 利用者の健康状態に注意するとともに、利用者の相談に応じている
- 健康状態についての情報を、必要に応じて家族や医療機関等から得ている
- 通院、服薬、バランスの良い食事の摂取等についての助言や支援を行っている
- 利用者の体調変化(発作等の急変を含む)に速やかに対応できる体制を整えている
- 【利用者の薬を預ることのある事業所のみ】
服薬の誤りがないようチェック体制を整えている
【講評】
看護師と職員が連携して利用者の健康管理に努めている
看護師1名を配置して定期的な体調観察をおこない、月1回の血圧測定と体重測定(状態に応じて毎日)、入浴時には個々に合わせたバイタル測定を実施してケース記録・班日誌などに記録して共有している。受診時には本人の健康状態について主治医から詳しく聞き取りをするほか、帰省からの帰園時には家族等から在宅等での状況を傾聴して把握している。医師の指導や助言事項は保健・給食会議等で検討して利用者に伝えている。急変に対応できるよう健康状況に関する情報把握に努め、応急処置に関する知識の収集に努めている。
コロナ感染症対策強化に法人をあげて取り組んでいる
令和2年度から基本的な手洗い・消毒の徹底のほか、無理強いはしていなかったマスク着用・感染症対策の意味などをこの機に利用者・職員がともに考え学ぶことも支援として捉え、感染症に対する理解を深めるよう心がけている。職員には、毎日の検温・外出時はアルコール消毒・常時マスク着用に徹し、施設内に持ち込まない努力を続けている。また、情報収集することで地域の感染レベルに合わせた施設内でのマニュアルを作成し、都度見直しをしながらマニュアルに沿って行動できるよう対策を講じている。
服薬マニュアルに反映させて服薬事故が減るよう希望する
看護師および保健職員が薬局から受け取った薬を処方通りに整理して管理している。令和3年度の事業報告に誤薬関係では大きな事故は発生していないが、与薬忘れ・準備ミスが8件、誤薬3件(病院への確認・家族等への報告を実施)、落薬(手から落ちる・口から落ちる・床に落ちていた)14件となっている。職員同士の連携での引継ぎ不足も要因になりうると捉え、より注意が必要であり、要因が明確な時は早急に対応策を考えて実施に努めている。今後は服薬マニュアルに反映させて周知徹底を図り、服薬事故が減るよう望みたい。
4.利用者の意向を尊重しつつ、個別状況に応じて家族等と協力して利用者の支援を行っている
- 家族等との協力については、利用者本人の意向を尊重した対応をしている
- 必要に応じて、利用者の日常の様子や施設の現況等を、家族等に知らせている
- 必要に応じて家族等から利用者・家族についての情報を得て、利用者への支援に活かしている
【講評】
年度版広報誌を発行して家族等に利用者の様子を伝えている
広報誌は年1回年度版を発行し、特に特集ページには力を入れている。今年度版は10月1日に発行し、理事長兼施設長が「創立40周年を迎えて」と題して思いを綴っている。行事報告・旧施設の思い出の場所、特集として旧施設本館にて利用者と職員の初期メンバーが集い写真を見ながら歴史を振り返っている。作業・クラブ活動・全利用者へ「新しいインマヌエルの生活や前のインマヌエルでの思い出」のインタビューを掲載している。新規入所者・新入職員の紹介、保健室だより・厨房だよりと盛り沢山の情報を写真を多く掲載して楽しめるよう工夫している。
今年度の聖誕劇には多くの家族が足を運んでいた
保護者連絡会を通じて利用者の日々の様子を保護者に周知している。家族の高齢化などの影響で寄せられる情報等は減少気味であるが、得られた情報は支援に活かし、運動会やインマヌエル祭・クリスマス会等の行事の時には、案内状を出すなど積極的な交流ができるよう努めている。今年度の聖誕劇見学訪問時には、多くの家族が足を運んでそれぞれの役柄の衣装を纏った利用者や職員と話す様子が見られた。劇は新しい園庭でおこなわれ、時々笑いが起こりながらも利用者と職員がともに作り上げて演じる姿に拍手が起こっていた。
5.利用者が地域社会の一員として生活するための支援を行っている
- 利用者が地域の情報を得られるよう支援を行っている
- 利用者が地域の資源を利用し、多様な社会参加ができるよう支援を行っている
【講評】
新施設への移転を機に地域とのつながりが広がるよう期待する
コロナ禍で今は中止しているが、地元企業やボランティア団体と連携して利用者の活動を増やすことができている。また、地域イベントへの出店(カフェ・パン・クラウン等)やアメーラトマト作業の手伝い(苗の型つけ等)・衣類回収を実施している。今年度10月18日には小山町社会福祉協議会より、「災害ボランティア活動用機器整備事業」の整備事業所に指定され、「除雪機・スコップ」などを配備している。新施設への移転を機に地域とのつながりが広がるよう期待する。
6.【生活介護】日常生活上の支援や生活する力の維持・向上のための支援を行っている
- 一人ひとりの目的に応じた創作的活動、生産活動やその他の活動の支援を行っている
- 自分でできることは自分で行えるよう働きかけている
- 食事、入浴、排泄等の支援は、利用者の状況やペースに合わせて行っている
- 【工賃を支払っている事業所のみ】
工賃等のしくみについて、利用者に公表し、わかりやすく説明している
【講評】
多様な作業活動やクラブ活動を用意して提供している
利用者個々の体力・年齢・障害レベルなどを考慮して多くの活動を用意し提供できるよう工夫している。昨年度から今年度にかけては、作業棟班の引っ越しと片付けに随分時間がかかったため、新作業棟での活動は7月からスタートしている。新施設は平屋建てのため車いすの利用者でも毎日参加が可能となっている。アート・機能維持班、リサイクル・畑班、2019年3月より園外就労(アメーラトマト)・衣類回収・パン工房・厨房の作業と、美術・レクリエーション・音楽クラブ活動を用意し、希望に沿っての所属であるが、随時変更可能としている。
自立支援を基本に利用者支援に努めている
自立支援を基本に例えば車いすを自走してもらったり、食事も自助具を使って自分で食べられるよう支援するほか、配膳・下膳もできる方は自身でおこない、できない方は職員と一緒に下膳するなど、利用者支援になるよう努めている。利用者が安心して食事をとるための環境づくり(席替えとろみの使用・食形態の工夫)をおこなっているが、利用者が壁とテーブルの間に座っている場面で、「利用者が好んで座っている」との説明だったが、状況によっては身体拘束とみなされる場合もあるため、利用者が自由に動けるような食事環境と見守りの強化を希望する。
作業還元金の仕組みや支給額について丁寧に伝えている
契約時に需要事項説明書の中で、利用者還元金管理について明記している。作業還元金の仕組みや支給額等については毎月計算して3か月に1回支給し、その際にも利用者に説明している。利用者聞き取り時「作業棟で座布団を作っている・編み物、ピアノをしている、ビーズだけど違う仕事でお金を稼ぎたい・アメーラトマト作業でお金を貯めるのが楽しい」との意見があった。今後は作業還元金増額の実現と、更なる作業内容と体制の工夫を期待したい。
12.【施設入所支援】入所施設において、日常生活上の支援や生活する力の維持・向上のための支援を行っている
- 食事、入浴、排泄等の支援は、利用者の状況やペースに合わせて行っている
- 利用者が安定した睡眠をとることができるよう支援を行っている
- 利用者が暮らしの幅を広げることができるよう、さまざまな体験の場を提供している
- 日中サービス提供事業と連携し、利用者一人ひとりに応じた支援を行っている
- 必要に応じて、地域移行に向けた、日中サービスや住まいの場についての情報提供や関係機関との調整を行っている
【講評】
利用者のペースや健康状況等に併せた支援を実施している
食事は大きな食堂で男女合同で食べている。利用者が混乱しないよう座席を予め決め、個々の性格や自立度に合わせて配慮し、定期的に席替えを実施している。利用者の状態に合わせて居室での対応をおこない見守りをしている。排泄は介助が必要な方・定期的な声掛けが必要な方など、パターンを把握して支援しているが、利用者が一人でトイレを使った後の後処理や衣類の着用の仕方・きちんと手を洗えているのかなどへの配慮と、異食や盗食、無断外出などの利用者の動きへの配慮も希望したい。
新施設で全室個室となり利用者が落ち着ける環境となっている
旧施設は1階が男性棟・2階が女性棟で居室も個室ではなかったが、新施設は全室個室で計画段階から利用者も参加してカーテンや壁紙の色等自身で選択する等、利用者自身の思いも加わっていることから、環境が替わっても素早く馴染めるよう工夫している。また、新施設に移行する前に体験宿泊する等、利用者に寄り添った対応をおこなっている。利用者の精神的・身体的ケアに努め、夜勤者との交換日記を楽しみにしている方もいる。不眠気味な方については主治医に相談するなど、安定した睡眠が確保できるよう配慮している。
利用者の生活や活動の幅が広がるように期待する
利用者の高齢化・障害の重度化などで個別対応も増えてきているが、外出機会の充実(外出実習、夏休み・冬休み外出、個別外出、誕生日外出等)や、就労体験を継続して提供できている。利用者ニーズに応じて地域の社会資源、訪問看護事業所を現在1名が利用できている。利用者の思いに寄り添ってお墓参りに同行したり、カップルには二人で過ごせる時間を設けるなどの対応を配慮している。今後も積極的に利用者の活動の幅が広がるように、地域ネットワーク会議での情報交換などに期待したい。
【講評】
個人情報使用についての同意書を意識して対応している
契約時に個人情報使用について丁寧に説明し書面で同意を得ている。対外的にも利用者の心身状況や個別支援計画書等、個人情報に該当するものに扱う際には非常にデリケートであると意識し、行政や相談支援事業所との連絡調整であっても同意書の内容に則り対応している。また、入所時の事前確認事項の中で、名前を表示されることに抵抗があると訴えある方には、イニシャルで対応しているケースもある。家族等からの利用者宛てに届いた文書等は、本人の要望があった場合のみ一緒に開封するなど配慮している。
完全に居住空間を分けて徹底した羞恥心配慮に努めている
新施設は平屋建てで、女性棟と男性棟の間に食堂や廊下等距離を持たせ、それぞれの入口が開閉できるようにしている。完全に居住空間を分け、入浴やトイレなどへの羞恥心への配慮が徹底できている。身体介助をおこなう際には必ず利用者の許可を得るとしているが、身体介助のみならず支援に入る前には意思疎通の可否に関わらず、「これから何をするのか」の声をかけて許可を得るよう希望する。利用者のやりたいことをやらせたあげる姿勢、嫌なものは嫌といえる雰囲気や職員との関係づくりに今後も期待したい。
虐待防止や身体拘束廃止等について本格的な意識改革が必要と考える
令和3年度の事業報告で虐待案件が発生したことに触れ、「担当職員の責任感から生じたものと」と位置づけ記載している。支援で一番大事なこと「利用者を知る・気持ちに寄り添う」、支援では「一人で抱え込まず・チームで支え合い職員同士の意見が言い合えること」だと共通理解していると経営層は考えているが、今年度も虐待案件が見られており意識改革が必要であると考える。虐待防止・身体拘束廃止委員会を設置し、委員会を中心に虐待の目チェックシートを活用して、不適切な支援・虐待にあたる支援等を認識し現場で活かせるよう希望する。
1.利用者のプライバシー保護を徹底している
- 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
- 個人の所有物や個人宛文書の取り扱い等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている
- 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
- 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
- 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】
支援の変更をした際には関連するマニュアルの改訂につなげるよう希望する
諸規定の各種マニュアル類は各部署に常時設置しパソコン内でも保管している。職員はマニュアル類を読み込み、日々の支援に活かしている。マニュアル類の見直しは明確に定めていないが、支援がより迅速に的確におこなわれるように会議体を待たずとも支援の変更が分かるように、リーダーを中心に紙媒体および電子データーで発信し共有を図っている。発信後の評価や改善の実施を課題としており、業務マニュアルをはじめ変更に関連するマニュアル類の改訂につなげるよう希望氏、記録等へ職員名を記載する際は、「フルネーム」でお願いしたい。
利用者自治会を開催し利用者主体で生活が良くなるよう話し合っている
毎月利用者自治会(きぼうの会)を開催して、利用者が主体となり生活を良くするための話し合いを実施している。昨年度の自治会では感染症対策に配慮し、4月代表委員会挨拶・係担当決め、5月運動会・嗜好調査、6月運動会の反省・選挙・ショッピングの日について、10月ショッピングの反省・引っ越しについて、12月聖誕劇の歌の練習、1月閉所式での発表歌決め、年間目標の反省、をおこなっている。参加人数が減少していることを課題とし、今後は意見を集めるための工夫が必要と考えている。
内部・外部研修の年間計画を企画し学べる環境設定を希望する
職員の資質向上等のために、新人・現任・中堅職員向けの各研修、(夏期)の自主研修、ケース会議、虐待防止研修、支援員による自主的な勉強会、その他必要に応じた研修会のほか、外部研修に積極的に参加すると今年度の事業計画に明記している。昨年度はコロナの影響で研修会数が大幅に減少しており、虐待防止研修と1年間のケースの反省個別支援計画書について検討のみとなっている。今後は外部・内部研修計の年間画を立てて、人権擁護・虐待防止・事故対策・感染症対策・接遇マナー・介助技術・身体拘束廃止等が確実に学べる環境設定を希望する。
1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
- 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
- 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうかを定期的に点検・見直しをしている
- 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている
事業者のコメント
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評価情報
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【講評】
キリスト教精神を背景に一日が祈祷ではじまり祈祷で終わる生活を継続している
キリスト教精神に基づいて「神、われらと共に居ます」を根底におき、「本人理解と合理的配慮による意思決定支援」、「虐待防止法と障害者差別禁止法に関わる取り組みと遵守」等を明示している。職員には「どのような状況にある人でも『自分と何も変わらない人でありみんな違う個人であること』を知る」こと等を期待している。園長が日曜礼拝や年度初めの職員オリエンテーション、夏季職員研修などの機会をとらえて理念等について繰り返し話している。今年度は「共に生きる」をテーマに「共に生き、共に学び、共に支える関係づくり」に取り組んでいる。
1年前に悲願だった移転新築が完了し既に新しい生活がスタートしている
園長、支援部長等は自ら率先垂範して園運営に携わり、利用者・職員のほか面会日や保護者会でも、家族に対して自らの役割と責任について伝えている。広報誌である年誌「インマヌエル便り」には理念の深い意味や自身の所感などを記述し園を巡る社会情勢などを報告している。また、朝礼、食前のお祈り、職員会議、支援員会議などで園長などが理念・方針の実現に向けて説明をおこない、職員意識の喚起を促すなど努めている。移転新築が2021年秋に完成し、既に全員が移行して新しい生活が始まっている。
不適切な支援の一掃を希望し過去との決別を強く望みたい
重要案件は運営委員会と理事会で検討して決定し、内容・経緯は職員会議で職員に伝えるほか利用者にも日曜礼拝などで伝えている。昨今、不適切な支援に対する社会の目が非常に厳しく、ヒヤリハット・事故報告など毎月事故防止委員会にて再発防止策などを検討している。職員からは、移転新築後に地域との関わりが増えた、ことを評価する声の一方で、いわゆる不適切な支援がなくならない事や、職員の気のゆるみや事故の多さなどについての指摘が聞かれた。移転新築が完了したことで見学者も増えることが想定され、過去との決別を強く望みたい。