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令和4年度

障害者支援施設

生活介護

施設入所支援

法人名称

社会福祉法人健誠会

事業所名称

港区立障害者支援ホーム南麻布

評価機関名称

パブリックサービスＲ＆Ｃ　合同会社

第三者評価結果の構成　　見たい内容をクリックすると該当部分へジャンプします。

事業者の理念・方針
全体の評価講評
事業者が特に力を入れている取り組み
利用者調査結果
組織マネジメント分析結果
サービス分析結果
事業者のコメント

理念・方針
事業者が大切にしている考え（事業者の理念・ビジョン・使命など）	1）　地域社会に密着した介護と医療・福祉の連携を行い、福祉文化の発展を目指します 2）　公益性の高い安定した福祉サービスを提供し、高齢者、障がい者の自立支援を目指します 3）　介護保険制度、障害者自立支援制度に基づき、経済上効率の良い運営を目指します 4）　各施設、事業所の連携を強化し、職員の意欲向上と質の高い育成を目指します
期待する職員像
職員に求めている人材像や役割	1）　いちはらの職員は、自分にされたら嬉しいことを他人にも行います 2）　いちはらの職員は、愛と真心をもってひとに接します 3）　いちはらの職員は、おもんぱかりの精神を発揮します 4）　いちはらの職員は、笑顔で人を元気にします 5）　いちはらの職員は、他者を受け入れ認めます
職員に期待すること（職員に持って欲しい使命感）	1）　いちはらの職員は、自分にされたら嬉しいことを他人にも行います 2）　いちはらの職員は、愛と真心をもってひとに接します 3）　いちはらの職員は、おもんぱかりの精神を発揮します 4）　いちはらの職員は、笑顔で人を元気にします 5）　いちはらの職員は、他者を受け入れ認めます

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生活支援員、医務職員、リハビリテーション職員等の多職種が協力して、利用者の健康維持や身体機能の維持・向上を支援しています
多様な障害特性を受け入れるため、職員が知識や技術を学ぶ機会を設け、専門的なケアを提供できる体制を強化することに取り組んでいます
施設運営の安定に向けて、新たな施設経営層を中心に組織や業務の見直しを行い、施設の5年間のロードマップを策定して改革を進めています

入所者の障害の特性に幅があることを踏まえ、一人ひとりが「その人らしく」過ごせるよう日中活動の改善・充実を図ることが望まれます
共通業務と個別の支援の枠組み、リーダーを中心にユニット間で進めている見直しのつながりについて、職員の理解を図ることが期待されます
施設では、利用者本人に対する運営面の報告や意見交換を行う場を設けたいとしており、利用者代表者会議の設置等の取り組みが期待されます

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身体機能や日常生活動作の維持・向上を視野に、リハビリテーションに取り組んでいます

医療的ケアの必要な利用者に適切な支援が提供できる体制を整えて受け入れています

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調査対象：令和4年10月25日現在、施設に入所し生活介護を利用している全利用者（総数34名）を対象に調査を実施しました。なお、利用者の内訳は、男性17名・女性17名、平均年齢は45歳、障害者支援区分は全体の75％が区分6となっています。
調査方法：聞き取り方式
評価者2名が、利用者と一対一で個別に面談し、聞き取り方式による調査を実施しました。聞き取りは、施設内の共用スペースを使用し、利用者のプライバシーや身体的・精神的な負担、体調等に十分に配慮しつつ、本人の理解が得られるよう時間をかけて実施しました。
利用者総数： 34人
共通評価項目による調査対象者数： 34人
共通評価項目による調査の有効回答者数： 16人
利用者総数に対する回答者割合（％）： 47.1％
調査項目：共通評価項目

	利用者総数	共通評価項目による調査対象者数	共通評価項目による調査の有効回答者数	利用者総数に対する回答者割合
生活介護	34人	34人	16人	47.1％
施設入所支援	34人	34人	16人	47.1％

※読み上げソフトをご利用のかたへ
パーセンテージの読みあげは「はい」「どちらともいえない」「いいえ」「無回答」の順番で読み上げられます。

有効回答者数/利用者総数
16/34

生活介護有効回答者数/利用者総数
16/34

施設入所支援有効回答者数/利用者総数
16/34

4～17は選択式の質問のため、該当項目のみ掲載しています。

1．利用者は困ったときに支援を受けているか	はい 81% どちらともいえない 19% いいえ：0% 無回答・非該当：0%
2．事業所の設備は安心して使えるか	はい 75% どちらともいえない 19% 無回答・非該当 6% いいえ：0%
3．利用者同士の交流など、仲間との関わりは楽しいか	はい 81% どちらともいえない 6% 無回答・非該当 13% いいえ：0%
14．【施設入所支援】食事の時間は楽しみになっているか	はい 50% どちらともいえない 38% いいえ 6% 無回答・非該当 6%
15．【施設入所支援】休日や夜間に、好きなことができるか	はい 81% どちらともいえない 6% 無回答・非該当 13% いいえ：0%
16．【施設入所支援】利用者の個別の要望や状況に応じた支援を受けているか	はい 63% どちらともいえない 13% いいえ 6% 無回答・非該当 19%
17．【施設入所支援】職員が利用者の家族等に連絡をする場合、方法や内容等についてあらかじめ利用者の希望が聞かれているか	はい 63% どちらともいえない 19% 無回答・非該当 19% いいえ：0%
18．事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか	はい 75% どちらともいえない 6% 無回答・非該当 19% いいえ：0%
19．職員の接遇・態度は適切か	はい 69% どちらともいえない 19% 無回答・非該当 13% いいえ：0%
20．病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか	はい 75% どちらともいえない 6% 無回答・非該当 19% いいえ：0%
21．利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか	はい 44% どちらともいえない 13% 無回答・非該当 44% いいえ：0%
22．利用者の気持ちを尊重した対応がされているか	はい 75% どちらともいえない 13% 無回答・非該当 13% いいえ：0%
23．利用者のプライバシーは守られているか	はい 69% どちらともいえない 6% いいえ 6% 無回答・非該当 19%
24．個別の計画作成時に、利用者の状況や要望を聞かれているか	はい 56% どちらともいえない 13% いいえ 6% 無回答・非該当 25%
25．サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか	はい 50% どちらともいえない 25% いいえ 6% 無回答・非該当 19%
26．利用者の不満や要望は対応されているか	はい 50% どちらともいえない 25% 無回答・非該当 25% いいえ：0%
27．外部の苦情窓口（行政や第三者委員等）にも相談できることを伝えられているか	はい 63% いいえ 19% 無回答・非該当 19% どちらともいえない：0%

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評点のレーダーチャートを表示する

グラフの見方

このグラフは、「評点の状況」を大項目ごとにまとめています。
「評点の状況」は、大項目に属する標準項目の実施状況を数値化してグラフに置き換えていますので、標準項目の実施状況が良好なほど、グラフが外側に広がります。
グラフの形状から、その施設・事業所によるサービス向上の取り組みの実践状況について、項目ごとの強み弱みを見ることができます。また、同じサービス種別の施設・事業所全体の平均との比較もできます。

※令和04年度以降のグラフには平均値が表示されません（評価実績件数が確定していないため）

組織マネジメント分析結果

←クリックすると詳細が表示されます。

評価項目の評点

評価項目には、2から6個標準項目が設定され、
その標準項目の内容が実施できている場合は

、実施できていない場合は

で表示されます。

1. リーダーシップと意思決定

1. 事業所が目指していることの実現に向けて一丸となっている

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

6/7

1. 事業所が目指していること（理念・ビジョン、基本方針など）を周知している

事業所が目指していること（理念・ビジョン、基本方針など）について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている

事業所が目指していること（理念・ビジョン、基本方針など）について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている

2. 経営層（運営管理者含む）は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている

経営層は、事業所が目指していること（理念・ビジョン、基本方針など）の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている

経営層は、事業所が目指していること（理念・ビジョン、基本方針など）の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している

3. 重要な案件について、経営層（運営管理者含む）は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している

利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている

【講評】詳細はこちら

基本理念や運営方針、重点目標等を明示し、関係者の理解を得ることに努めています
経営層・リーダー層が協力・連携を行いながら、当施設の課題解決に取り組んでいます
運営会議を中心に意思決定を行い、全体会議での共有と意見交換にも取り組んでいます

2. 事業所を取り巻く環境の把握・活用及び計画の策定と実行

1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

6/6

1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している

利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している

福祉事業全体の動向（行政や業界などの動き）について情報を収集し、課題やニーズを把握している

2. 実践的な計画策定に取り組んでいる

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

5/5

1. 事業所が目指していること（理念・ビジョン、基本方針など）の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している

課題をふまえ、事業所が目指していること（理念・ビジョン、基本方針など）の実現に向けた中・長期計画を策定している

2. 着実な計画の実行に取り組んでいる

事業所が目指していること（理念・ビジョン、基本方針など）の実現に向けた、計画の推進方法（体制、職員の役割や活動内容など）、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している

計画推進にあたり、進捗状況を確認し（半期・月単位など）、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる

【講評】詳細はこちら

利用者・家族、職員、地域の情報は、様々な手段・ルートを通じて収集・把握しています
収集・把握した情報を基に検討を行い、課題の解決に向けた取り組みを進めています
ロードマップの目標等を事業計画にも明示し、成果を明らかにしていくことが望まれます

3. 経営における社会的責任

1. 社会人・福祉サービス事業者として守るべきことを明確にし、その達成に取り組んでいる

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

2/2

1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる

全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理（個人の尊厳を含む）などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる

全職員に対して、守るべき法・規範・倫理（個人の尊厳を含む）などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。

2. 利用者の権利擁護のために、組織的な取り組みを行っている

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

4/4

1. 利用者の意向（意見・要望・苦情）を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている

苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている

2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている

利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している

虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている

3. 地域の福祉に役立つ取り組みを行っている

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

5/5

1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる

透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる

ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している

2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている

地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている

事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク（事業者連絡会、施設長会など）に参画している

【講評】詳細はこちら

職員に人権擁護や虐待防止について周知し、啓発やチェック、研修等を実施しています
相談・苦情窓口を明示し、利用者や家族の苦情等を把握し、対応することに努めています
地域との関係を築いていますが、利用者の交流促進につなげる取り組みも期待されます

4. リスクマネジメント

1. リスクマネジメントに計画的に取り組んでいる

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

3/5

1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる

事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク（事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など）を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている

リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる

事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる

2. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

3/4

1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている

情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員（実習生やボランティアを含む）が理解し遵守するための取り組みを行っている

情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている

事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している

【講評】詳細はこちら

関係委員会を中心に、感染症や事故・ヒヤリハット等のリスク対策に取り組んでいます
防災委員会を設置して防災体制の向上を図り、地域とも連携して災害対策を進めています
情報管理を適切に行っていますが、規程・マニュアルの整備や研修の実施が期待されます

5. 職員と組織の能力向上

1. 事業所が目指している経営・サービスを実現する人材の確保・育成・定着に取り組んでいる

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

10/12

1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている

事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる

2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している

事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望（キャリアパス）が職員に分かりやすく周知されている

事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望（キャリアパス）と連動した事業所の人材育成計画を策定している

3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる

指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている

4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる

事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇（賃金、昇進・昇格等）・称賛などを連動させている

就業状況（勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど）を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる

2. 組織力の向上に取り組んでいる

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

3/3

1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる

職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている

【講評】詳細はこちら

様々な媒体を通じて必要な人材確保に努め、施設内OJTで新任の育成を行っています
全職員に研修機会を設け、個々の目標設定内容を踏まえた育成・支援にも努めています
人事考課制度を取り入れ、職員の個別面談を通じて就業状況の改善に取り組んでいます

7. 事業所の重要課題に対する組織的な活動

1. 事業所の重要課題に対して、目標設定・取り組み・結果の検証・次期の事業活動等への反映を行っている

1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている（その１）

【前年度の重要課題に対する組織的な活動（評価機関によるまとめ）】

令和3年度の事業計画の重点目標として、「①適切な支援を行うためにチーム支援を構築する」、「②利用者個々の状態やニーズへの質の高い支援、サービスの提供」、「③権利擁護の視点に立った適切な支援・サービスの提供」を掲げて取り組みました。近年の利用者の多くは障害の重度化により必要とする支援内容や個々のニーズも変化・多様化している中で、一人ひとりの生活、人生における目標や課題を本人と一緒に考え、共に取り組んでいける体制を作り、日常の関わりの強化を図る必要がありました。そこで、ユニット会議に支援員だけでなく他部署の職員も参加して意見交換を行うようにし、施設内外の研修への参加、医療的ケアの講習会参加や施設内講習を進め、業務マニュアルの追加や修正も行いました。また、日中活動の内容のほか、選挙やイベント参加等の活動を通して選択できる機会を増やすことに努めました。その結果、職員がそれぞれの立場を理解し協力しようとする場面が増え、実態に応じたマニュアル修正を行っていく必要性の認識が高まり、日中活動の幅を広げようとの動きや介助方法の見直し・統一も進みました。令和4年度の事業計画にも同様の目標を設定し、取り組みを継続しています。 【評語】

目標の設定と取り組み	具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証	目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映	次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた

【講評】

新型コロナウイルスの蔓延のため、施設内研修や日中活動の工夫は計画通りには実践できず、方向性を変えざるを得ませんでした。しかし、開設当初のマニュアルを見直し、より詳細な業務マニュアルの整備に向けた修正作業に着手することができ、今年度も改訂・新規作成の作業を進めています。日中活動では、支援員リハビリカードを作成することで、支援員もリハビリの指示を受けながら歩行介助やストレッチ、マッサージ等を行えるようになってきています。利用者個別やグループでの活動の増加に向けて職員体制の強化を進めており、施設経営層から全職員に向けて施設の方向性を周知し、情報を共有する取り組みも始めています。今回の職員自己評価でも、マニュアル化や情報共有の進展を前年度の成果として挙げるコメントが複数寄せられており、今後も改善の取り組みを着実に実行していくことが期待されます。

2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている（その２）

【前年度の重要課題に対する組織的な活動（評価機関によるまとめ）】

令和3年度の事業計画の重点目標として、「④リスクマネジメントの強化」、「⑤地域社会との連携強化」を掲げて取り組みました。月1回の安全管理委員会において事故やヒヤリハット等の検証を行い、早い段階で全職員に伝達できるよう各ユニットにも閲覧できるファイルを設置しました。また、家族連絡会でも事例報告を行うようにしました。事故やヒヤリハットを隠蔽せずに報告することの重要性が職員にも少しずつ理解されるようになり、報告件数が増え、積極的に予防・再発防止に取り組めるようになりました。地域との連携の取り組みについては、新型コロナウイルスの蔓延により予定が立てられない状況が続きましたが、港区との連携は常時行い、家族に対しても月1回発行している南麻布レター、適宜発行している南麻布便りの送付のほか、必要に応じて、コロナ禍の施設状況等についてEメールで知らせるなど、情報提供に努めました。令和4年度の事業計画にも同様の重点目標を設定し、地域や家族との結びつきを重視した施設運営を行い、区や各サービスとの連携に努めることを施設の運営方針として示し、取り組みを進めています。 【評語】

目標の設定と取り組み	具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証	目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映	次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた

【講評】

新型コロナウイルスが施設内で蔓延した体験から、今年度はリスクへの備えとして、備品の確保等の対応を強化しています。マスクや手袋、ディスポーザブル食器等の備品をストックして感染対策用の倉庫に常備するとともに、施設内研修等を通じて職員の意識を高めており、職員は毎週のPCR検査だけでなく、抗原検査も行うことで、より安全に施設運営を行えるようになっています。長期間、コロナ禍で施設内の見学や居室内の面会ができず、利用者の生活の様子が伝わりにくかったことが家族等に不安感を与えていることを考慮し、家族連絡会での情報提供と写真のスライドによる活動の報告にも努めています。利用者の社会参加に向けた地域との交流は継続的な課題となっているものの、防災面等での近隣施設との連携は進めており、今後に向けては、感染症対策の制限緩和に向けた社会情勢を見据え、利用者の生活の幅を広げる対外的な活動を積極的に検討していくことが期待されます。