評価結果

サービス項目中心の評価

基本情報

【事業所名称】

就労支援施設ビオラ

【サービス種別】

多機能型事業所

就労移行支援
就労継続支援B型

事業者の理念・方針・期待する職員像

事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)

1)誰もが笑顔で暮らしやすい地域を目指す。

2)向き合い、自分を研く

3)風通しのいい職場

4)障害福祉の専門職であること

5)関係機関とのチームアプローチ

職員に求めている人材像や役割

障害に対する知識、障害特性に応じた対応、利用者が目標に向かっていくことに寄り添える存在、向上心を持ち続けること。

職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)

利用者のニーズを引き出し、寄り添う支援。サービス管理責任者、管理者など、事業所を背負って立つ存在を目指していただきたい。

全体の評価講評

特によいと思う点

多機能型事業所であることの特徴を活かしてそれぞれの希望やニーズに応じたサービス提供をしている。支援を受けて長く働きたいという方には就労継続支援で力を発揮してもらう。就労を目指す方には就労移行支援でトレーニングを積んでもらう。事務系の職種に限らず本人の希望や得意なことに合った就労先を見つけられるよう、支援している。これまでの就職先にはスーパーのバックヤードや高齢者施設のリネン交換などもある。また、就労を目指しながらもまずは就労継続支援で働くことの生活リズムを整え、就労移行支援にステップアップしていく方もいる。

就労継続支援B型の作業として、区から委託されている公園清掃、近隣の高齢者施設の清掃、パンの製造・販売、教材セット等の内職作業がある。パンは区役所や福祉ショップ、近隣の障害者施設が運営するカフェ等に納品している。また、月1回は区役所での販売会にも参加している。パンの受注やラベル作成、公園清掃作業の実施報告入力、請求書の作成等の事務作業は就労移行支援の利用者が担っている。地域の資源を活用した作業提供により、利用者の社会参加を図っている。

就労継続支援B型では、パンの配送や配送に使用する自転車の点検、洗車等も作業の一環として取り入れている。就労移行支援ではミーティングの司会進行や議事録の作成、作業に必要なスケジュール表、マニュアル等の作成も利用者が担当している。作業後の清掃は利用者全員が分担して取り組んでいる。利用者の持っている力を引き出し、自立を図れるよう、職員主導ではなく利用者主体の事業所運営を展開している。

さらなる改善が望まれる点

当事業所は主に精神障害の利用者を多く受け入れているが、近年は発達障害や高次脳機能障害の利用者なども増え、障害特性が多様化している。職員は個々の障害特性や経歴、目標等に合わせた支援に努めているが、様々な障害に関する知識は十分とは言えない状況にある。昨年度は外部講師を招き、発達障害に関する研修を実施した。今後も専門性の向上に向けた取り組みを継続し、さらなる個別支援の充実を図っていくことが期待される。

リスクマネジメントに関しては法人全体で対応することになっており、何か起きた場合には法人本部と各事業所との連携の下で対策を取ることになっている。事故防止や感染症対策、防災対策等のそれぞれのリスクにはマニュアルを整備して備えている。また、事業継続計画(BCP)についても災害発生時を想定したものは策定している。一方で活動の中には公園や高齢者施設の浴場の清掃など外出を伴うものがあるなど事業所独自にリスクに備えておく必要性もある。安全に事業所を継続していくためにも、想定されるリスクに対して優先順位をつけて対応したい。

利用者の気持ちを傷つけるような不適切な職員の言動等が行われることのないよう事業所として意識を高くして取り組んでいる。職員は虐待防止に関する研修を受けており、少なくとも年に1回はストレスチェックのチェックシートにより自らの支援を振り返っている。虐待に対する研修は職員だけではなく、利用者向けにも行っている。利用者の虐待に対する感度を高め、そのような事例が発生しないように予防的に取り組んでいる。今後も職員の気持ちが緩まないよう、気を引き締めて個々の利用者を尊重した支援を継続させていくことが望まれる。

事業者が特に力を入れている取り組み

問い合わせや見学の希望等には、柔軟に対応をしている。電話での問い合わせに対しては、空き状況や支援内容などの回答をしている。利用希望者等の問い合わせ後に見学、体験とつながっていくことも多いため、後日、スムーズな対応をしていけるように具体的に伝えた内容や教えてもらった利用者の情報等は記録に残している。どの職員でも対応できるよう情報共有している。見学や体験の際に利用希望者に説明することや確認することを明記した手順書がある。確実に必要な情報を伝え、確認する情報にも漏れがないようにしている。

利用者の気持ちを傷つけるような不適切な職員の言動等が行われることのないよう事業所として意識を高くして取り組んでいる。職員は虐待防止に関する研修を受けており、少なくとも年に1回はストレスチェックのチェックシートにより自らの支援を振り返っている。また、虐待に対する研修は職員だけではなく、利用者向けにも行っている。利用者の虐待に対する感度を高め、そのような事例が発生しないように予防的に取り組んでいる。この取り組みは今後も継続していきたい。

工賃の維持・向上に向けて、パンの商品開発や広告宣伝等に取り組んでいる。パンは区役所や福祉ショップ、近隣の障害者施設が運営するカフェ等に定期的に納品しており、月によって種類を変えたり新商品を取り入れて売上アップを図っている。クリスマスなど季節限定の商品もある。また、商品紹介のチラシを作成して事業所前や公用車等に掲示して積極的に宣伝をしている。ホームページには毎月のメニュー表やおすすめ商品の紹介等を掲載している。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:在籍する利用者全員を対象とした。
  • 調査方法:アンケート方式  
    利用者調査はアンケート方式で実施し、記入後調査機関に直接送付してもらった。
  • 有効回答者数/利用者総数:33/35(回答率 94.3% ) サービス毎の利用者総数
      利用者総数 共通評価項目による
    調査対象者数
    共通評価項目による
    調査の有効回答者数
    利用者総数に対する
    回答者割合
    就労移行支援 7人 7人 5人 71.4%
    就労継続支援B型 28人 28人 28人 100.0%

調査票を配布した35名のうち33名から回答を得ることができた。
事業所に対する総合的な感想では、「大変満足」が13名、「満足」が15名で両者を合わせると有効回答の8割を占めている。以下、「どちらともいえない」が2名、「不満」が1名、「大変不満」が1名、「無回答」が1名であった。
自由意見では、作業環境や職員の対応・支援に満足している、という内容のコメントが多くあった。中には、職員体制や人間関係についての意見・要望もあった。
個別の質問項目には利用者からのコメントは挙げられていなかった。

アンケート結果

4~17は選択式の質問のため、該当項目のみ掲載しています。

1.利用者は困ったときに支援を受けているか

はい 26名 (79%)
どちらともいえない 6名 (18%)
無回答・非該当 1名 (3%)

回答者の8割弱が「はい」としている。

2.事業所の設備は安心して使えるか

はい 30名 (91%)
どちらともいえない 2名 (6%)
無回答・非該当 1名 (3%)

回答者の9割以上が「はい」としている。

3.利用者同士の交流など、仲間との関わりは楽しいか

はい 19名 (58%)
どちらともいえない 8名 (24%)
いいえ 5名 (15%)
無回答・非該当 1名 (3%)

回答者の6割弱が「はい」としている。

11.【就労移行支援】
事業所での活動が就労に向けた知識の習得や能力の向上に役立っているか

はい 5名 (100%)

回答者全員が「はい」としている。

12.【就労移行支援】
職場見学・職場実習等の、事業所外での体験は充実しているか

はい 3名 (60%)
無回答・非該当 2名 (40%)

「無回答」であった2名を除く全員が「はい」としている。

13.【就労移行支援】
工賃等の支払いのしくみは、わかりやすく説明されているか

はい 4名 (80%)
どちらともいえない 1名 (20%)

回答者のほとんどが「はい」としている。

16.【就労継続支援B型】
事業所での活動が働くうえでの知識の習得や能力の向上に役立っているか

はい 19名 (68%)
どちらともいえない 8名 (29%)
無回答・非該当 1名 (4%)

回答者の7割弱が「はい」としている。

17.【就労継続支援B型】
工賃等の支払いのしくみは、わかりやすく説明されているか

はい 24名 (86%)
どちらともいえない 2名 (7%)
いいえ 1名 (4%)
無回答・非該当 1名 (4%)

回答者の8割強が「はい」としている。

18.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか

はい 27名 (82%)
どちらともいえない 3名 (9%)
いいえ 2名 (6%)
無回答・非該当 1名 (3%)

回答者の8割以上が「はい」としている。

19.職員の接遇・態度は適切か

はい 28名 (85%)
どちらともいえない 4名 (12%)
いいえ 1名 (3%)

回答者の8割以上が「はい」としている。

20.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか

はい 29名 (88%)
どちらともいえない 2名 (6%)
無回答・非該当 2名 (6%)

回答者の9割弱が「はい」としている。

21.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか

はい 24名 (73%)
どちらともいえない 5名 (15%)
いいえ 2名 (6%)
無回答・非該当 2名 (6%)

回答者の7割以上が「はい」としている。

22.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか

はい 26名 (79%)
どちらともいえない 6名 (18%)
無回答・非該当 1名 (3%)

回答者の8割弱が「はい」としている。

23.利用者のプライバシーは守られているか

はい 29名 (88%)
どちらともいえない 3名 (9%)
無回答・非該当 1名 (3%)

回答者の9割弱が「はい」としている。

24.個別の計画作成時に、利用者の状況や要望を聞かれているか

はい 28名 (85%)
どちらともいえない 3名 (9%)
無回答・非該当 2名 (6%)

回答者の8割以上が「はい」としている。

25.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか

はい 30名 (91%)
どちらともいえない 2名 (6%)
無回答・非該当 1名 (3%)

回答者の9割以上が「はい」としている。

26.利用者の不満や要望は対応されているか

はい 25名 (76%)
どちらともいえない 5名 (15%)
いいえ 1名 (3%)
無回答・非該当 2名 (6%)

回答者の7割以上が「はい」としている。

27.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか

はい 20名 (61%)
どちらともいえない 5名 (15%)
いいえ 5名 (15%)
無回答・非該当 3名 (9%)

回答者の6割が「はい」としている。

サービス分析結果

6. サービス分析のプロセス
【講評】
ホームページやリーフレットを活用して、事業所の情報を広く発信している

事業所の情報を外部に提供している主な媒体として、ホームページとリーフレットがある。ホームページは事業所を運営する法人のページから、「事業所一覧」としてそれぞれの事業所のページに飛ぶ設えになっていて、施設概要や事業内容、最新のお知らせなどの情報を確認することができる。写真も豊富に使われており、多機能型事業所として就労移行支援と就労継続支援のそれぞれの事業でどのような支援が受けられるのか、イメージしやすいものになっている。ホームページからリーフレット(パンフレット)をダウンロードすることもできる。

リーフレットを周辺の関係機関に置き、利用希望者等が手に取れるようにしている

リーフレットは就労移行支援と就労継続支援のそれぞれで作成しており、利用希望者などの意向を確認しながら適したものを渡している。リーフレットには事業所の住所や電話番号、利用対象者、利用開始までの流れ、写真を用いた作業紹介、交通手段と最寄駅から事業所までの地図などの情報を掲載している。リーフレットは保健所やハローワーク、地域活動支援センター、相談支援事業所に置き、事業所の情報を随時知らせている。

問い合わせや見学の希望等には、柔軟に対応をしている

問い合わせや見学の希望等には、柔軟に対応をしている。電話での問い合わせに対しては、空き状況や支援内容などの回答をしている。利用希望者等の問い合わせ後に見学、体験とつながっていくことも多いため、後日、スムーズな対応をしていけるように具体的に伝えた内容や教えてもらった利用者の情報等は記録に残している。どの職員でも対応できるよう情報共有している。見学対応に関しては、伝えるべき情報や案内するべきことなどの漏れがないようにマニュアル化されている。

1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
  • 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
  • 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
  • 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
  • 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
体験利用から丁寧な対応をして、スムーズな利用開始につなげるようにしている

利用までの標準的な流れは以下の通りになっている。①問い合わせ、②事業所見学、③体験利用(2週間)、④障害福祉サービスの利用申請、⑤利用計画案の作成、⑥受給者証の発行、⑦利用契約の締結、⑧利用開始。③の体験利用の前には体験前面談を実施しており、そこで体験期間のスケジュール調整や体験利用の際に必要なものを渡すなどしている。体験後に振り返りを行ない、最終的な利用希望の有無を確認している。

利用契約書と重要事項説明書に基づき、基本的なルール等を利用者側に説明している

サービスを利用するにあたって利用者側に伝える必要のある基本的なルールや重要事項等は利用契約書と重要事項説明書に基づいて説明している。これらの契約書類の署名と捺印を得ることで、サービス内容や利用者負担金等についての利用者側の同意を確認している。利用者だけでは理解が難しい方に関しては、家族や関係者の同席をお願いしている。利用者の支援に必要な個別の事情や要望等の情報は見学と体験、体験後の振り返りを通じて把握している。得られた情報は個別支援計画およびフェイスシートに反映させている。

体験中や利用開始時には本人の様子をよく見て、声かけをしている

新規利用者のストレスや不安などを軽減させることができるよう、体験中や利用開始時には本人の様子をよく見て、声かけをするようにしている。利用者の状況によっては必要に応じて通所日数や作業内容などの配慮をする。サービスの終了に関しては、就職者に対して6ヶ月を目途に定着支援を行っている。就労支援センターと連携し、定着後は支援を引き継いでいる。

1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
  • サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
  • サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
  • サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
  • サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
  • 利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
  • サービス利用前の生活をふまえた支援を行っている
  • サービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
個々の心身状況や生活状況および意向を丁寧に確認し、ニーズや課題を抽出している

利用者一人ひとりの心身状況や生活状況は、フェイスシートに記録し把握している。アセスメントを実施する際には障害の状況や利用している福祉サービス・医療機関、1日の生活の流れ、成育歴、就労関連、好きなことと嫌いなこと、希望する暮らしなどについて確認している。また、個別支援計画作成前の面談で本人の意向を確認し、個々のニーズや課題を抽出している。アセスメントは個別支援計画のモニタリングと合わせて見直しを実施している。

利用者本人の希望を尊重して、個別支援計画を作成している

個別支援計画作成にあたってはケース担当の職員が利用者本人と面談を実施し、希望や意向を確認している。その後、職員会議で内容の検討・見直しを図っている。計画では将来的な長期目標に向けて短期目標を設定し、目標ごとの本人の取り組みと職員の支援内容を明記している。計画は基本的に3ヶ月、6ヶ月ごとに見直しを行う。計画の見直しに関しては、「作成リスト」で有効期間と次回作成する時期を管理している。利用者本人の環境が大きく変わったりした時は、その都度、本人と面談をして見直している。必要があれば支援者会議も行う。

朝と夕の申し送りや定期的な職員会議で職員間の情報共有・連携を図っている

利用者の個別の記録に関しては、日々の支援記録として作業内容と利用者の状態、個別支援計画に基づいた支援の状況を記録している。利用者ごとの担当は決めず、その日に支援に入った職員が記録をすることで職員全体で利用者の様子を把握できるようにしている。また、朝と夕に申し送りと引き継ぎを実施している。基本的に月に2回職員会議を開催し、気になったことなどを話し合い連携して支援に取り組んでいる。

1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
  • 利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
  • 利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
  • アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の支援計画を作成している
  • 計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている
  • 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
  • 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
3.利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
  • 利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
  • 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
  • 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
  • 申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
1.個別の支援計画等に基づいて、利用者の望む自立した生活を送れるよう支援を行っている
  • 個別の支援計画に基づいて支援を行っている
  • 利用者一人ひとりに合わせて、コミュニケーションのとり方を工夫している
  • 自立した生活を送るために、利用者一人ひとりが必要とする情報を、提供している
  • 周囲の人との関係づくりについての支援を行っている
【講評】
職員の作業担当は固定せず、利用者の状態や必要な支援を全体で把握し、共有している

利用者一人ひとりの希望を尊重した個別支援計画を作成し、計画に基づいた支援を提供している。日々の利用者の様子や支援の状況をパソコン内の個人記録に記録するとともに、朝夕の申し送りや引き継ぎで職員間で共有しながら個々に応じた支援に取り組んでいる。職員は作業担当を固定せず、できるだけ様々な作業に携わるよう配置することで、利用者の状態や必要な支援を全体で把握できるようにしている。

日頃から利用者とのコミュニケーションを大切にし、個々の様子に合わせて対応している

一人ひとりの障害特性や経歴、個別支援計画の目標等に沿って、コミュニケーションの取り方を工夫している。発達障害の利用者にはできるだけわかりやすく簡潔に伝えるなど、個々に合わせて対応している。周囲の人との関係作りについては、個別に面談を行い、必要なアドバイスをしている。日頃から利用者一人ひとりとのコミュニケーションを大切にして様子を把握し、不安やストレスをため込まないよう早めの対応を心がけている。

関係機関と連携し、自立生活に必要な情報提供や支援を行っている

就労に関する情報など利用者一人ひとりが必要とする情報を提供し、自立した生活が送れるよう支援している。就労支援センターやハローワーク、計画相談事業所、訪問看護、保健師などの関係機関と相談・連携を図り、個々が望む生活の実現に向けて支援に取り組んでいる。

2.利用者が主体性を持って、充実した時間を過ごせる場になるような取り組みを行っている
  • 利用者一人ひとりの意向をもとに、その人らしさが発揮できる場を用意している
  • 事業所内のきまりごとについては、利用者等の意向を反映させて作成・見直しをしている
  • 室内は、採光、換気、清潔性等に配慮して、過ごしやすい環境となるようにしている
  • 【食事の提供を行っている事業所のみ】
    利用者の希望を反映し、食事時間が楽しいひとときになるよう工夫している
【講評】
本人らしさが発揮できるよう、多様な作業や役割を用意している

就労継続支援の作業として、区から委託されている公園清掃、近隣の高齢者施設の清掃、パンの製造・販売、教材セット等の内職作業がある。また、パンの配送や配送に使用する自転車の点検、洗車等も作業の一環として取り入れている。就労移行支援ではパンの受注やラベル作成、公園清掃作業の実施報告入力、請求書の作成等の事務作業のほか、近隣の高齢者施設の清掃を行っている。多様な作業種を用意するとともに、本人らしさが発揮できるよう個々に合わせた作業や役割を提供している。

安心安全に利用できるよう、事業所として守ってほしいことを事前に伝えている

事業所利用にあたってのルールについては、重要事項説明書に禁止事項を明記し、契約時に説明をしている。また、「ビオラ利用のルール」として、来所時間、ロッカー鍵の管理、外出時の声かけ、自転車利用のマナーなど、利用者に守ってほしいことをまとめたプリントを渡している。その他の決まりごとなどは朝礼や終礼等で利用者の意見を聞き、できるだけ反映させるようにしている。就労移行支援ではミーティングの司会進行や議事録の作成、作業に必要なスケジュール表、マニュアル等の作成も利用者が担当している。

利用者が分担して所内の清掃に取り組み、清潔で快適な環境整備に努めている

2階建ての建物の1階にパン工房と事務室、2階に作業室がある。2階の作業室は移行支援と継続支援でスペースを分けて使用している。清潔で快適な環境や感染予防に配慮し、日々、換気・清掃・消毒を行っている。所内の清掃は作業終了後に場所ごとに利用者が分担して実施する。昼食は各自持参もしくは近隣のコンビニエンスストア等に買いに行ってもらっている。作業室内に冷蔵庫・電子レンジ・湯沸かしポット・紙コップを設置し、利用者が自由に使えるようにしている。就労継続支援の利用者は基本的に半日勤務のため、事業所で食事をとることはない。

3.利用者が健康を維持できるよう支援を行っている
  • 利用者の健康状態に注意するとともに、利用者の相談に応じている
  • 健康状態についての情報を、必要に応じて家族や医療機関等から得ている
  • 通院、服薬、バランスの良い食事の摂取等についての助言や支援を行っている
  • 利用者の体調変化(発作等の急変を含む)に速やかに対応できる体制を整えている
  • 【利用者の薬を預ることのある事業所のみ】
    服薬の誤りがないようチェック体制を整えている
【講評】
日々の様子観察を行い、利用者の心身状態の把握と状態に配慮した対応に努めている

利用者の心身状況は入所時に確認するほか、年1回健康診断を受診してもらいその結果を把握している。利用中は様子を見守り、必要に応じて声かけをしている。特に夏場の公園清掃作業は個々の体調に配慮し、場合によっては作業への参加を控えてもらうなどの対応をしている。利用中の体調変化に際しては、状況に応じて家族やグループホームと連携して通院を支援している。利用者の緊急連絡先・通院先の一覧表を作成し、体調変化等があった際に速やかに対応できる体制を整えている。

利用者からの相談には関係機関と連携して助言や支援を行っている

作業室内には手洗いの仕方、咳エチケット、熱中症、ノロウイルス予防など健康維持に関するチラシ等の掲示がある。日常的に目にすることで利用者が意識的・継続的に取り組めるようにしている。利用者からの相談には随時対応し、必要な助言や支援を行っている。専門的なことは医師や保健師、訪問看護事業所などから助言を受けられるよう計画相談事業所との連携を図っている。

4.利用者の意向を尊重しつつ、個別状況に応じて家族等と協力して利用者の支援を行っている
  • 家族等との協力については、利用者本人の意向を尊重した対応をしている
  • 必要に応じて、利用者の日常の様子や施設の現況等を、家族等に知らせている
  • 必要に応じて家族等から利用者・家族についての情報を得て、利用者への支援に活かしている
【講評】
利用者の意向を一番に尊重しながら、家族の理解・協力を得られるよう働きかけている

家族との協力・連携については利用者の意向を尊重した上で、家族の存在や思いも大切に対応している。利用者の様子で目立った出来事等があれば家族に早めの報告を心がけるとともに、家族からも情報を得て支援に活かすようにしている。受給者証の更新時や就職時などの節目にはできるだけ家族にも一緒に話を聞いてもらい、理解や協力を得られるよう働きかけている。

5.利用者が地域社会の一員として生活するための支援を行っている
  • 利用者が地域の情報を得られるよう支援を行っている
  • 利用者が地域の資源を利用し、多様な社会参加ができるよう支援を行っている
【講評】
関係機関と連携しながら、地域の情報の収集と提供をしている

区内の広報誌や関係機関から得た情報は掲示等により随時提供している。作業室内には新聞を設置し、利用者が自由に手に取れるようにしている。同法人内の他事業所や就労支援センター、ハローワーク、計画相談事業所等の関係機関とも連携し、利用者個々が必要とする情報提供を行い、地域の中で安心して生活できるよう支援している。

公園清掃やパンの販売等の作業を通して、利用者の社会参加を図っている

作業には区から委託されている公園清掃や近隣の高齢者施設の清掃がある。また、自主製品のパンは区役所や福祉ショップ、近隣の障害者施設が運営するカフェ等に納品している。月1回、区役所でのパン販売もある。納品・販売には利用者も参加している。地域の企業から内職作業も請け負っており、様々な作業を通して利用者の社会参加が図られている。

10.【就労移行支援】就労に向けて、必要な知識の習得や能力向上のための訓練等の支援を行っている
  • 利用者が働く意欲を持てるような取り組みを行っている
  • サービス期間内に就労に結びつくことができるよう工夫している
  • 生活リズムや社会人としてのマナーの習得等の就労に向けた支援を行っている
  • 就労に向けた職場見学や実習等、実際に職場にふれる機会をとりいれた支援を行っている
  • 就労支援機関と密接な連携をとり、利用者が力を発揮できる就労先に結びつくよう支援を行っている
  • 就労後も利用者一人ひとりに応じて職場定着等の支援を行っている
【講評】
個々の利用者の目標やステップに合わせた作業提供を行い、意欲向上を図っている

就労移行支援では自主製品のパンの受注やラベル作成、公園清掃作業の実施報告入力、請求書の作成等の事務作業を中心に作業提供を行っている。週1回、近隣の高齢者施設の浴場清掃作業もある。作業に必要なスケジュール表、マニュアル等の作成も利用者が担当している。パソコン操作は初心者でも習得できるよう支援する。生活リズムの安定や体力作りを基盤に、個々の利用者の目標やステップに合わせた作業内容、役割を提供し、就労に向けた意欲や知識・技術の向上を図っている。

就労の準備性や社会性を高められるよう、プログラム等を工夫している

利用者個々の意向や状態に合わせて個別支援計画において明確な目標と期間を設定し、サービス期間内に就労に結びつくことができるよう支援している。定期的な面談・モニタリングで振り返りを実施し、必要に応じて計画の見直しをしている。プログラムにはビジネスマナーや履歴書の書き方、面接練習なども取り入れ、就労の準備性を高めている。また、毎週のミーティングでは利用者が司会進行や議事録作成を行い、社会性の向上を図っている。

関係機関と連携し、個々に応じた就労先で安定して働き続けられるよう支援している

就職に向けた情報収集や支援は、ハローワーク等の関係機関と連携して行っている。事業所では事務作業を中心にプログラムを提供しているが、事務系の職種に限らず本人の希望や得意なことに合わせた就労先を見つけられるよう、職場体験実習や面接会への参加等を支援している。これまでの就職先にはスーパーのバックヤードや高齢者施設のリネン交換などもある。就労後は6ヶ月を目途に定着支援を行っている。就労支援センターと連携し、安定した状態で引き継げるよう取り組んでいる。

12.【就労継続支援B型】就労の機会の提供や、知識の習得及び能力向上のための支援を行っている
  • 自発的に働きたいと思えるような取り組みを行っている
  • 働くうえで、利用者一人ひとりが十分に力を発揮できるよう支援を行っている
  • 工賃等のしくみについて、利用者に公表し、わかりやすく説明している
  • 受注先の開拓等を行い、安定した作業の機会を確保できるよう工夫している
  • 商品開発、販路拡大、設備投資等、工賃アップの取り組みを行っている
【講評】
利用者が無理なく安定して通所できるよう、通所日数など個別に配慮している

就労継続支援では、パンの製造から販売準備を行う「パンコース」と、区からの委託事業である公園清掃を行う「清掃コース」の2つのコースを設けている。どちらのコースも教材のセット等の軽作業やパンの配達・販売は一緒に行う。利用開始時にそれぞれの希望や障害特性に応じたコースを選択してもらっている。個々の状況に応じて無理なく通えるよう通所日数や時間に配慮するほか、できるだけ達成可能な目標設定をすることで本人の意欲向上を図れるよう心がけている。

利用者が主体となり、それぞれが持っている力を発揮できるよう役割を提供している

パンの製造作業では、計量・成型・分割・袋詰め等の作業を利用者が担っている。教材のセット等の軽作業は利用者が取り組みやすいよう数量や工程を分けて作業を提供している。パンの配送に使用する自転車の点検、洗車等も作業の一環として取り入れている。道具の準備や片付けも含め、利用者が主体となって取り組めるように環境を整備している。一人ひとりに合った役割を考えたり障害特性に応じた配慮も心がけて、それぞれが持っている力を発揮できるよう支援している。

工賃の維持・向上に向けて、パンの商品開発や広告宣伝等に積極的に取り組んでいる

工賃等の仕組みについてはサービス利用前や開始時にわかりやすく説明している。区から委託されている公園清掃とパンの製造・販売により安定した工賃が維持できている。パンは区役所や福祉ショップ、近隣の障害者施設が運営するカフェ等に納品している。月によって種類を変えたり新商品を取り入れて売上アップを図っている。また、商品紹介のチラシを作成して事業所前等に掲示するほか、ホームページにもメニュー表を掲載している。教材のセット等の受注作業は正確・丁寧な作業を心がけて受注先との信頼関係を築き、継続的な作業確保に努めている。

【講評】
事業所として利用者の個人情報に配慮しており、取り扱いには注意している

利用者の個人情報の取り扱いに関しては個人情報使用の同意書があり、これで利用者の同意を確認している。事業所として個人情報に配慮しており、取り扱いには注意している。実際に情報を外部とやりとりする必要が生じた場合にもその都度、利用者の同意を得るようにしている。利用者のプライバシーの保護にも配慮しており、利用者からの個人的な相談がある場合には相談室を使っている。利用者には鍵付きのロッカーを貸し出し、個人の所有物の取り扱いにも配慮している。

個々の利用者の意思を尊重して支援をするよう、職員が心がけている

利用者の羞恥心に関しても職員は基本的な配慮はしているが、それ以外でも気にすることがある方には、利用者本人とも相談をした上で個別に納得いく形の配慮をしている。当事業所では面談や個別支援に関するモニタリングなど、利用者が自分の意思を伝えられる機会を提供している。利用者本人の価値観や目的、生活習慣に沿って個別支援計画を作成し、それに合わせた利用をしてもらっている。個々の利用者の意思を尊重して支援をするよう、職員が心がけている。

1.利用者のプライバシー保護を徹底している
  • 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
  • 個人の所有物や個人宛文書の取り扱い等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている
  • 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
  • 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
  • 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】
職員の業務に関するマニュアルのほか、作業に関するマニュアルも整備している

法人全体のマニュアルとして災害・感染症・緊急事故等の対応マニュアルを整備するほか、事業所の業務に関する各種マニュアルを作成している。事務手続きの手順や1日の業務の手順など、新しい職員にもわかりやすいように業務内容をまとめている。また、女子トイレ清掃マニュアルやパン業務マニュアルなど作業に関するマニュアルもある。マニュアルはいつでも確認できるようにファイルに綴じて設置している。見学や体験時に説明、確認することなどについての手順書も作成している。事業所ではさらに必要な手引書を整備していこうと考えている。

職員や利用者の意見をもとに随時手順等の見直しを行い、改善に努めている

サービスの基本事項や手順等は、年2回の法人内部監査に合わせて見直しを実施している。手順等の変更があった際には、併せてマニュアルの改訂も行う。見直しに際しては職員会議や利用者への説明会等で意見を募り、よりよいサービス提供に向けて改善に努めている。職員間でのサービス向上を目指した話し合いはよく行えている。利用者からの意見や障害特性によってもサービスの見直しを検討することは多い。

1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
  • 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
  • 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうかを定期的に点検・見直しをしている
  • 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている

事業者のコメント

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評価情報

【評価実施期間】

2022年8月4日~2023年3月31日

【評価者修了者No】

H0403017,H0901016

評価結果のダウンロード

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