評価結果

サービス項目中心の評価

基本情報

【事業所名称】

あすなろの家

【サービス種別】

就労継続支援B型

事業者の理念・方針・期待する職員像

事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)

1)利用者一人ひとりが地域で自分らしく生活できるよう支援します。

2)家族が地域で孤立することなく人生を楽しみ、社会とのつながりを感じながら暮らせるよう支援します。

3)地域社会に常に働きかけ、誰もが安心して暮らせる地域社会の実現を目指します。

職員に求めている人材像や役割

・利用者一人ひとりの個性や主体性、意思を尊重し、高い専門性に裏付けられた支援を通じて、利用者本人が自己決定・自己実現できるように支援すること。

・一人で支援するのではなく、常に周りの仲間の意見に耳を傾けながら、一緒に支援方針を考え、チームで支援すること。

職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)

・相手の悩みにしっかり向き合い、専門職として必要な知識やスキル、社会性を身につけながら、常に向上心を持って業務に取り組むこと。

全体の評価講評

特によいと思う点

地域に根ざし安定した事業運営が行われている。高齢者と児童・青年部の居場所作りに関し、理事長や非常勤職員が役員となり街作りを推進している。区役所内花壇清掃や葬儀場棺作りに受託作業の幅が広がったことは、不断の地域との信頼関係によるものである。結果、利用者に高工賃支払いができている。地域にある資源は大切にし、地域に足りない事業は新しく創ることを決めている。移転後は精神障害者福祉避難所の開設と長期入院患者の地域生活の体験的施設一時利用や24時間365日生活を支える場としての地域生活支援拠点の開設準備を計画している。

利用者の意向や特性に合わせて選択することができる多様な作業を提供している。軽作業では、まず事業所に通所して生活リズムを作ることから始められる。事業所外作業には、公園清掃や区役所花壇清掃、葬儀式場清掃と棺の製造組み立て業務、自転車リサイクル工房、企業内就労訓練などがある。事業所外での清掃作業は仲間と一緒にしっかりと体を動かして働くことを経験することができる。自転車リサイクル工房と企業内就労訓練は就労というステップアップを見据えた作業になっている。それぞれの利用者の目的に応じた作業を提供することができる。

長い時間をかけて築いたきた地域との信頼関係を基盤に区役所花壇清掃や葬儀式場清掃と棺の製造組み立て業務など、作業の受託先を広げてきた。利用者の体調や意向・要望等に応じて、利用日数や時間も調整できるので、今年度の月の平均工賃は29,000円程度であるが、多く働くことができる利用者は工賃が80,000円弱にまで達する方もいる。安定した高い水準の工賃支給がこの事業所で働きたくなる魅力の一つにもなっている。

さらなる改善が望まれる点

現在の管理者が着任後約6年間職員の離職がない。職員異動の目安は概ね5年で、管理者は異動後の職員が退職しないか危惧している。事業運営も大きな苦情もなく地域との関係も良好で地域貢献活動や公益的な取り組みが積極的に行われ、安定した事業展開をしている。今後はその取り組みを見本とし、職員育成や事業に取り組む姿勢を法人他事業所や事業所内職員へ共有や継承をしていくことが望まれる。後進を育成することで管理者が担う役割は分担され、事業所間および事業所内のさらなる連携により、標準化した良質な事業展開の維持継続が見込まれる。

従前、長く使用してきた建物は経年劣化などが目立ってきたこともあり、改築中で今は仮屋舎で活動している。新築の建物はバリアフリー化され、防犯対策もしっかりとできる仕様となる予定になっている。完成後は就労継続支援B型事業所と地域活動支援センターだけではなく、精神障害者福祉避難所の開設と長期入院患者の地域生活の体験的施設一時利用や24時間365日生活を支える場としての地域生活支援拠点の開設準備を計画している。地域との深い関わりの中で活動を展開してきた事業所として、新たな事業のスムーズなスタートを期待している。

事業者が特に力を入れている取り組み

リーフレットに加えてホームページからも事業所情報を発信している。事業所独自の情報を発信し、月に一度を目安に更新をしている。管理者から常勤職員一人ひとりが気付いたことや思ったことを自由に表現するように助言をすることで、表現の自由度が上がり職員の個性が活きた情報になっている。文章だけではなく写真や動画を使い、事業所の楽しさや和やかさが見た人たちに伝わるように配慮している。事業所の雰囲気や臨場感を利用希望者に届けることを最優先に考え、利用希望者に事業所独自の情報をわかりやすく提供している。

事務局と各管理者の合議体としての会議が機能することで迅速に意思決定がされ、法人全体で業務標準化に取り組んできたことが、業務手順書およびリスクマネジメント規定集等の整備状況から伺える。個人情報保護、感染症対応、緊急時事故対応、虐待防止、災害時対応、リスクマネジメント、情報セキュリティと幅広くリスク事象の未然防止活動や事後対応の統一が図られている。事業所内では見学時対応手順書が整備され、工賃支給水準の高さ等事業所の強みが利用希望者に均一に伝わるとともに、職員間で事業所の強みの共通理解を推進している。

利用者が自分に合った作業を選択できる豊富な作業の種別と内容がある。内職の軽作業や事業所外で体を使って働く公園・葬儀式場・区役所花壇等の清掃、就労というステップアップも見据えた自転車リサイクル工房や企業内就労訓練などがある。まずは事業所に通所して生活のリズムを作りたいだとか、高い工賃を稼ぎたいなど、利用者は自分の目的に沿って作業を選んで当事業所で力を発揮している。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:在籍する利用者全員を対象とした。
  • 調査方法:アンケート方式  
    アンケート方式で実施した。調査票は職員より配布してもらい、記入後は直接評価機関に郵送していただいた。
  • 有効回答者数/利用者総数:19/28(回答率 67.9% )

利用者の7割弱にあたる19名の方から回答を得ることができた。
事業所に対する総合的な感想では、「大変満足」が6名、「満足」が11名、「どちらともいえない」が1名で、「不満」、「大変不満」がゼロ、「無回答」が1名であった。
自由意見では、「職員の支援に関する感想」や「事業所への感想・意見」などが挙げられていた。

アンケート結果

4~17は選択式の質問のため、該当項目のみ掲載しています。

1.利用者は困ったときに支援を受けているか

はい 19名 (100%)

回答者の全員が「はい」としている。「助けてくれる」という内容のコメントがあった。

2.事業所の設備は安心して使えるか

はい 14名 (74%)
どちらともいえない 4名 (21%)
いいえ 1名 (5%)

7割強の回答者が「はい」としている。具体的なコメントは挙げられていない。

3.利用者同士の交流など、仲間との関わりは楽しいか

はい 12名 (63%)
どちらともいえない 5名 (26%)
いいえ 2名 (11%)

6割強の回答者が「はい」としている。具体的なコメントは挙げられていない。

16.【就労継続支援B型】
事業所での活動が働くうえでの知識の習得や能力の向上に役立っているか

はい 9名 (47%)
どちらともいえない 10名 (53%)

5割弱の回答者が「はい」としている。具体的なコメントは挙げられていない。

17.【就労継続支援B型】
工賃等の支払いのしくみは、わかりやすく説明されているか

はい 11名 (58%)
どちらともいえない 5名 (26%)
いいえ 3名 (16%)

6割弱の回答者が「はい」としている。具体的なコメントは挙げられていない。

18.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか

はい 12名 (63%)
どちらともいえない 3名 (16%)
いいえ 2名 (11%)
無回答・非該当 2名 (11%)

6割強の回答者が「はい」としている。具体的なコメントは挙げられていない。

19.職員の接遇・態度は適切か

はい 12名 (63%)
どちらともいえない 3名 (16%)
いいえ 1名 (5%)
無回答・非該当 3名 (16%)

6割強の回答者が「はい」としている。具体的なコメントは挙げられていない。

20.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか

はい 14名 (74%)
どちらともいえない 1名 (5%)
いいえ 2名 (11%)
無回答・非該当 2名 (11%)

7割強の回答者が「はい」としている。具体的なコメントは挙げられていない。

21.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか

はい 12名 (63%)
どちらともいえない 4名 (21%)
いいえ 1名 (5%)
無回答・非該当 2名 (11%)

6割強の回答者が「はい」としている。具体的なコメントは挙げられていない。

22.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか

はい 15名 (79%)
どちらともいえない 1名 (5%)
いいえ 1名 (5%)
無回答・非該当 2名 (11%)

8割弱の回答者が「はい」としている。具体的なコメントは挙げられていない。

23.利用者のプライバシーは守られているか

はい 14名 (74%)
どちらともいえない 1名 (5%)
いいえ 2名 (11%)
無回答・非該当 2名 (11%)

7割強の回答者が「はい」としている。具体的なコメントは挙げられていない。

24.個別の計画作成時に、利用者の状況や要望を聞かれているか

はい 16名 (84%)
どちらともいえない 2名 (11%)
いいえ 1名 (5%)

8割強の回答者が「はい」としている。具体的なコメントは挙げられていない。

25.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか

はい 14名 (74%)
どちらともいえない 3名 (16%)
いいえ 2名 (11%)

7割強の回答者が「はい」としている。具体的なコメントは挙げられていない。

26.利用者の不満や要望は対応されているか

はい 13名 (68%)
どちらともいえない 5名 (26%)
無回答・非該当 1名 (5%)

7割弱の回答者が「はい」としている。具体的なコメントは挙げられていない。

27.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか

はい 12名 (63%)
どちらともいえない 5名 (26%)
いいえ 2名 (11%)

6割強の回答者が「はい」としている。具体的なコメントは挙げられていない。

サービス分析結果

6. サービス分析のプロセス
【講評】
リーフレットを活用して事業所の情報を外部に提供している

事業所の情報を外部へ提供する媒体の主なものとしてリーフレットがある。事業所の連絡先や周辺の略地図などの基本情報の他に写真で作業の様子も紹介している。生活リズムを作ることにつながる内職作業、仲間と一緒にしっかりと働く公園清掃、就職も視野に入れた企業内作業の写真がそれぞれ掲載されており、当事業所の作業を通じてステップアップしていくこともできることを伝えている。リーフレットは保健所や区役所等関係行政機関や特定相談支援事業所等に設置し、利用希望者に届くようにしている。

ホームページに事業所独自の情報を掲載している

事業所のホームページもある。事業所を運営する法人のページから、「事業所一覧」としてそれぞれの事業所のページに飛ぶ設えになっている。ホームページは事業所からも更新することができ、月に一度を目安に更新をしている。管理者から常勤職員一人ひとりが気付いたことや思ったことを自由に表現するように助言をすることで、表現の自由度が上がり職員の個性が活きた情報になっている。文章だけではなく写真や動画も使われており、事業所の楽しさや和やかさが見た人たちに伝わるものになっている。

見学は個別の状況に対応し、事業所の強みや特色が伝わるよう配慮している

行政や関係機関等とは日常的に連携に努めている。利用希望等の問い合わせがあった場合は見学を勧め、保健師が同行する等個別の状況に応じて対応している。見学時には手順書を基に統一した情報を提供している。工賃支給水準が高いこと、見学者の意欲や技能の段階に応じた幅広い要望に応えられる活動を用意していることなど、事業所の強みや特色が伝わるよう配慮している。そのため利用希望者が多く、現在は定員を満たしているため募集をしていないが、新しい移転先では定員を拡大し要望に応えることができるように準備をしている。

1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
  • 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
  • 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
  • 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
  • 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
利用契約のための書類は読み合わせをし、必要な部分が的確に伝わるよう配慮をしている

見学時に特定相談支援事業所担当者や保健師等と利用にあたっての意向を含めて確認している。得られた情報に基づき基本情報に支援に必要な情報を整理し記録している。事業所を利用する際に伝える必要のある基本的なルールや重要事項等は、契約書・重要事項説明書に基づき説明している。同席した職員が利用希望者と一緒に読み合わせをし理解が深まるように努めている。その際は表情や様子を見ながら利用希望者が疲れないよう配慮をし、特に必要な部分を説明し伝えている。

契約前から利用希望者の働く意欲やサービスを利用したいという気持ちを大切にしている

事業所は契約前に必ず体験利用を実施している。「見学体験申込書」で利用希望の意思を確認し円滑に利用につなげている。体験利用は企業からの受注作業や公園清掃、また一般企業に近い環境での就労訓練まで利用希望者の意欲と技能に応じた環境が用意できる。受給者証発行まで1ヶ月以上かかることが多く、事業所は利用を希望している本人の気持ちを大切に捉え、契約前でも提供サービスの場に参加できるよう配慮している。利用希望者の働く意欲やサービスを利用したいという気持ちを大切にしている。

事業所はサービス終了後も利用者のセーフティネットとして機能している

退所の理由は就労した場合と70歳に到達した年齢による場合となることが多い。就労後は電話や面談による相談等の支援を継続している。退所者は相談事がない状況であっても退勤後に事業所に訪問することが多く、環境の変化などによる体調不良等の変化に気付きやすい関係性が維持できている。70歳に到達した場合は就労継続支援B型が年齢制限によりサービス終了となっても、併設している地域活動支援センターが利用できる。そのため大きな環境の変化がなく、サービス終了後も継続した支援ができている。

1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
  • サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
  • サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
  • サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
  • サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
  • 利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
  • サービス利用前の生活をふまえた支援を行っている
  • サービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
個別支援計画では可能な限り利用者の意向を反映し、達成可能な目標を定めている

個別支援計画に関しては利用者に応じて担当職員が計画案を作り、サービス管理責任者が修正し完成した個別支援計画を職員に回覧し共有している。担当職員は作成にあたって面談等で利用者一人ひとりの気持ちや意欲を把握し、利用者の意向を尊重した目標を設定し、達成可能な期間と役割を利用者と一緒に確認をしている。原則半年に一度モニタリングを実施し、利用者の状況変化に対応している。

具体的に記録するところと簡潔に記録するところを分けて効率的な記録管理ができている

事業所独自の記録管理システムを表計算ソフトを使用して構築している。毎日のミーティングに合わせて利用日時や活動内容等の利用情報を時系列で簡潔にパソコン入力をし、記録として残している。入力データが一覧表示で見ることができ、サービス提供状況が一目で確認できる。体調の変化など利用者の留意事項がある場合は入力する項目が定められているため、体調配慮事項等が把握しやすくなっている。この記録が支援記録も兼ねており、月毎に印刷したものを職員間で回覧をし、各利用者の留意事項等が時系列に沿って共有できるようになっている。

毎日3回ミーティングを行い、その都度利用者の新しい情報を職員間で共有している

以前は毎日1時間かけてミーティングすることで情報共有を図っていたが、新型コロナウイルス感染症対策として毎日3回10分から15分に分けてミーティングを行い、利用者の日々の変化を職員間で共有している。誰が何をやっているか等の職員の動きの確認や前日からの振り返り、利用者の留意事項や職員がその都度気になることなどの確認をしている。朝・昼前・夕方と実施することでその時々の新しい情報を全体で効率的に共有ができている。

1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
  • 利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
  • 利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
  • アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の支援計画を作成している
  • 計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている
  • 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
  • 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
3.利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
  • 利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
  • 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
  • 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
  • 申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
1.個別の支援計画等に基づいて、利用者の望む自立した生活を送れるよう支援を行っている
  • 個別の支援計画に基づいて支援を行っている
  • 利用者一人ひとりに合わせて、コミュニケーションのとり方を工夫している
  • 自立した生活を送るために、利用者一人ひとりが必要とする情報を、提供している
  • 周囲の人との関係づくりについての支援を行っている
【講評】
個別支援計画の内容を職員間で共有し、サービスを提供している

利用者本人の意向に沿って個別支援計画を作成している。担当職員が計画案を作り、サービス管理責任者が修正し完成した個別支援計画を職員に回覧し共有している。これに基づいてサービスを提供し、利用日時や活動内容等の利用情報を時系列で簡潔にパソコン入力をし、記録として残している。入力データが一覧表示で見ることができ、サービス提供状況が一目で確認できる。体調の変化等利用者の留意事項がある場合は入力する項目が定められているため、体調配慮事項などが把握しやすくなっている。この記録が支援記録も兼ねている。

それぞれの利用者の特性に合わせてコミュニケーションのとり方を工夫している

それぞれの利用者の障害特性や性格等に合わせてコミュニケーションの取り方を工夫している。例えば、難聴の利用者にははっきりとした大きな声で話したり、静かな場所で個別に伝えるなどの配慮をしている。言葉だけの説明ではわかりづらいことがある方には、話し合いで確認して決めた内容をメモや図にして本人と職員で共有するようにしている。

利用者の地域での生活を支えることに積極的に取り組んでいる

単に日中の生産活動の場を提供するだけではなく、利用者の地域での生活を支えることに取り組んでいる。地区担当の保健師と連携をとりながら利用者自身の生活を支援するのはもちろんのこと、必要に応じて利用者と同居する親の介護支援専門員とも連携をすることがある。状況によっては当事業所の職員が地域でのケア会議にも参加することがある。この会議には当事業所の他に医療機関や地域活動支援センター、相談支援事業所、保健所、福祉事務所などが参画している。利用者の地域での生活を積極的に支えようという姿勢がある。

2.利用者が主体性を持って、充実した時間を過ごせる場になるような取り組みを行っている
  • 利用者一人ひとりの意向をもとに、その人らしさが発揮できる場を用意している
  • 事業所内のきまりごとについては、利用者等の意向を反映させて作成・見直しをしている
  • 室内は、採光、換気、清潔性等に配慮して、過ごしやすい環境となるようにしている
  • 【食事の提供を行っている事業所のみ】
    利用者の希望を反映し、食事時間が楽しいひとときになるよう工夫している
【講評】
利用者が自分に合った作業を選択できるよう、作業の種別と内容を充実させている

個々の利用者が自分に合った作業を選択できるよう、作業の種別と内容を充実させている。内職の軽作業や事業所外で体を使って働く公園・葬儀式場・区役所花壇等の清掃、就労というステップアップも見据えた自転車リサイクル工房や企業内就労訓練などがある。まずは事業所に通所して生活のリズムを作りたいだとか、高い工賃を稼ぎたいなど、利用者は自分の目的に沿って作業を選んで当事業所で力を発揮している。

利用者のやりたいことについては、最大限尊重し実現できるように支援している

利用者のやりたいことについては、最大限尊重し実現できるように支援している。どんな場面でも利用者の気持ちを尊重できるよう管理者と職員それぞれが話し合いを重ねている。その雰囲気が利用者にも伝わり信頼関係が構築できている。その結果として、意見や要望が利用者から職員へ活発に伝えられている。コロナ禍となる前は利用者は「食事会」として事業所内で昼食(弁当)を食べていた。今は感染症対策で中断している。食事会を通じて、作業場面とは異なる利用者の一面が見えることもあった。コロナ禍の収束後には、再開しようと考えている。

仮屋舎で活動していても、事業所内の清潔は保っている

従前、長く使用してきた建物は経年劣化などが目立ってきたこともあり、改築中で今は仮屋舎で活動している。以前は事業所内の清掃は利用者が分担して実施していたが、コロナ禍になってからは職員が担当している。仮屋舎であっても、事業所内は清潔が保たれていた。また、新築の建物はバリアフリー化され、防犯対策もしっかりとできる仕様となる予定になっている。

3.利用者が健康を維持できるよう支援を行っている
  • 利用者の健康状態に注意するとともに、利用者の相談に応じている
  • 健康状態についての情報を、必要に応じて家族や医療機関等から得ている
  • 通院、服薬、バランスの良い食事の摂取等についての助言や支援を行っている
  • 利用者の体調変化(発作等の急変を含む)に速やかに対応できる体制を整えている
  • 【利用者の薬を預ることのある事業所のみ】
    服薬の誤りがないようチェック体制を整えている
【講評】
年に一度区の健康診断を受け、その結果をもとに利用者からの相談に応じている

事業所では、年に一度区の健康診断を受けている。区内在住の利用者に対して定期健診のお知らせを掲示し、日程を決めて参加する利用者と職員が付き添い区内の健診センターに行っている。その健康診断結果をもとに肥満や成人病などの気になる点がある場合は個別に伝えたり、個別支援計画などの定期面談の際に伝えるようにしている。健康診断結果は利用者の個別ファイルに保存し、その結果を見ながら利用者からの健康についての相談に応じている。また診断結果により相談支援員や地区担当保健師とも情報を共有し、医療機関とも連携をしている。

必要に応じて個々に栄養摂取の状況などを確認し、アドバイスをしている

現在は通所するごとに検温をして、利用者の健康状態を把握している。必要な利用者には栄養摂取状況などを確認し、アドバイスもしている。かかりつけの病院があって、そちらで健康指導を受けている利用者も多い。

4.利用者の意向を尊重しつつ、個別状況に応じて家族等と協力して利用者の支援を行っている
  • 家族等との協力については、利用者本人の意向を尊重した対応をしている
  • 必要に応じて、利用者の日常の様子や施設の現況等を、家族等に知らせている
  • 必要に応じて家族等から利用者・家族についての情報を得て、利用者への支援に活かしている
【講評】
利用者の意向を一番に尊重しながら、家族の理解と協力を得られるよう働きかけている

家族との協力や連携については利用者の意向を尊重した上で、家族の存在や思いも大切に対応している。利用者の様子で目立った出来事等があれば家族に早めの報告を心がけるとともに、家族からも情報を得て支援に活かすようにしている。家族からの希望があった場合など、必要に応じて連絡帳としてノート交換をしている。個別支援計画に関するモニタリングには、状況に応じて家族にも参加してもらっている。

5.利用者が地域社会の一員として生活するための支援を行っている
  • 利用者が地域の情報を得られるよう支援を行っている
  • 利用者が地域の資源を利用し、多様な社会参加ができるよう支援を行っている
【講評】
地域に根ざした事業所の活動を展開している

お祭りや防災・消防関係など地域行事には積極的に参加している。コロナ禍となる前には地域文化祭では10年以上休憩コーナーを担当してきていた。高齢者と児童・青年部の居場所作りに関わる地域公益活動にも利用者が参加している。町内会とも強いつながりを持ち、地域に住んでいる方に職員として働いてもらっている。区役所花壇清掃は地域との関わりの中からつながったものである。また、葬儀式場清掃などの作業を通じて、地域社会との関わりを築いている。

12.【就労継続支援B型】就労の機会の提供や、知識の習得及び能力向上のための支援を行っている
  • 自発的に働きたいと思えるような取り組みを行っている
  • 働くうえで、利用者一人ひとりが十分に力を発揮できるよう支援を行っている
  • 工賃等のしくみについて、利用者に公表し、わかりやすく説明している
  • 受注先の開拓等を行い、安定した作業の機会を確保できるよう工夫している
  • 商品開発、販路拡大、設備投資等、工賃アップの取り組みを行っている
【講評】
利用者の意向や特性に合わせて自身が選択することができる多様な作業を提供している

利用者の意向や特性に合わせて自身が選択することができる多様な作業を提供している。内職をする軽作業では、まず事業所に通所して生活リズムを作ることから始められる。事業所外作業には、公園清掃や区役所花壇清掃、葬儀式場清掃と棺の製造組み立て業務、自転車リサイクル工房、企業内就労訓練などがある。公園清掃は区内8ヶ所の公園を担当しており、清掃と除草作業を実施している。事業所外での清掃作業は仲間と一緒にしっかりと体を動かして働くことを経験することができる。

企業内就労訓練など、就労という次のステップを見据えた働く場も提供している

葬儀式場の清掃は令和3年度から受託している作業でこの作業実績から信頼を得て、令和4年度の途中から棺の製造組み立て業務も委託された。これにより工賃の向上にもつながっている。自転車リサイクル工房は、令和4年度から区の障害者実習訓練の委託先ともなっており、区の就労支援センターの実習生も実習に来るようになった。これは当事業所の利用者にもいい刺激となっている。企業内就労訓練は近隣の会社で洗剤容器等のフィルムかけやラベルかけに取り組む。自転車リサイクル工房とともに就労というステップアップを見据えた作業になっている。

地域との信頼関係を基盤に高い工賃水準を維持している

長い時間をかけて築いたきた地域との信頼関係を基盤に区役所花壇清掃や葬儀式場清掃と棺の製造組み立て業務など、作業の受託先を広げてきた。利用者の体調や意向・要望等に応じて、利用日数や時間も調整できるので、今年度の月の平均工賃は29,000円程度であるが、多く働くことができる利用者は工賃が80,000円弱にまで達する方もいる。高い水準の工賃がこの事業所で働きたくなる魅力の一つにもなっている。工賃規定は作業室内に掲示している。

【講評】
権利擁護に関する規程に則った個人情報の取り扱いを実施している

利用者の個人情報の取り扱いに関しては利用開始の契約時に個人情報の使用についての同意書の内容を利用希望者に説明し、理解を得た上で別紙に署名捺印を得ている。年間を通して法人内研修の機会を用意し定期的に勉強会を実施している。リスクマネジメント規程集には情報セキュリティ規程が詳細に定められており、情報管理が細部にわたり行き届いている。権利擁護や個人情報保護についても定期的に確認する機会があるため、事業所内のプライバシー保護意識は高い。

様々な活動の場面で利用者の羞恥心や心情に配慮した支援を実践している

利用者は鍵付きのロッカーが使用でき、私物等は利用者自身が管理をしている。難聴の利用者と話す時は周囲に気づかれないように本人の耳元で伝えたるなどの配慮をしている。現在、事業所は建て替え工事中のため仮屋舎を使用している。女性更衣室の設置は難しかったが、職員室の裏に急遽手作りで設置する等、事業所は様々な活動の場面で利用者の羞恥心や心情に配慮した支援を実践している。利用者の権利擁護については利用者自身が敏感でない部分であり、支援する側の意識やそこから発せられる言葉遣いについては事業所として慎重に捉えている。

職員は利用者一人ひとりを尊重し、大切に思っている

職員は利用者一人ひとりを尊重し、大切に思っている。利用者のやりたいことは、芸能人や歌手になりたい等現状との大きな乖離がある場合は軌道修正し、それ以外は利用者本人の人生であることから最大限尊重し実現できるよう努めている。どんな場面でも利用者の気持ちを尊重できるよう管理者と職員それぞれが話し合いを重ねている。その雰囲気が利用者にも伝わり信頼関係が構築できている。その結果として、意見や要望が利用者から職員へ活発に伝えられている。

1.利用者のプライバシー保護を徹底している
  • 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
  • 個人の所有物や個人宛文書の取り扱い等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている
  • 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
  • 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
  • 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】
手順書が整備され職員の業務標準化が図られている

職員が円滑に業務遂行できるように手順書が整備されている。見学対応には手引書を基に説明をしている。事業所の特色や強みが均一に伝わるため、定員に空きがある状況で見学から利用につながらなかった事例はない。業務日誌は職員の動きの確認や前日の振り返り、利用者の留意事項や職員が気になること等予め定められた事項を記録し、月末にホワイトボードに記入した予定表を写真に撮って記録することで情報が漏れなく効率的に確認できる。手順書等の見直しは概ね年に一度のほか、法制度の変化や行政からの求めに応じ随時改定を行っている。

自治会進行や公園清掃業務等に関して利用者視点で標準化が図られている

利用者視点での手順書がわかりやすく整備されている。自治会の進行表では職員の手順と合わせて利用者の手順が鉤括弧で示されており、職員は利用者の助力となるように何をすべきかが明確に示されている。公園清掃業務では利用者がわかりやすいように砂場清掃マニュアルが用意されており、操作する熊手の方向や猫の糞の取り方、最後に砂場を均す熊手の動かし方等それぞれの作業段階が写真でわかりやすく明示されている。

法人全体で業務標準化に取り組んでいる

事務局と各管理者の合議体としての会議が機能することで迅速に意思決定がされ、法人全体で業務標準化に取り組んできたことが業務手順書およびリスクマネジメント規定集等の整備状況から伺える。個人情報保護、感染症対応、緊急時事故対応、虐待防止、災害時対応、リスクマネジメント、情報セキュリティ等の規程がある。職員の異動も5年を目安に計画的に実施しており、業務標準の推進に作用していることが推察される。

1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
  • 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
  • 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうかを定期的に点検・見直しをしている
  • 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている

事業者のコメント

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評価情報

【評価実施期間】

2022年8月12日~2023年3月31日

【評価者修了者No】

H0403017,H2001089

評価結果のダウンロード

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