評価結果

標準の評価

基本情報

【事業所名称】

けやき第二作業所

【サービス種別】

就労継続支援B型

事業者の理念・方針・期待する職員像

事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)

1)利用者にとっての安全で安心した居場所作り
2)利用者への積極的な援助の場
3)家族や支援機関との連携拠点
4)利用者と地域との社会的つながりの場
5)家族との意見交換の場

職員に求めている人材像や役割

対人関係においてあたたかく常識のある人材であり、障害者の人権や、その人の意向を対等な目線で受け、その支援業務に責任を持って遂行できる。

職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)

常に利用者の立場に立ち話を聞く。利用者の訴えは後回しにしないよう心がける。事業所も小さい事から閉鎖がちになりがちな傾向が見られるため、常に自身の行動を振り返り業務の向上に管理職含め努めてもらいたい。

全体の評価講評

特によいと思う点

1階と2階、そしてエリアごとに作業が分けられています。作業の内容は利用者の特性によって見極めが行われています。また、利用者間の相性も考慮され環境を整えています。中には他者の目が気になり作業がスムーズにできないケースもあるため、パーテーションを利用し空間を作ることで安心して作業ができるよう整えました。休憩時間の過ごし方も個々の状況を考慮しています。作業や休憩場所など、利用者自身が心地よい場所を自ら選ぶことができることで、利用者の居場所づくりを確保する環境づくりに努力していることがうかがえます。

当事業所は1986年に精神障がいがある利用者のための共同作業所として開所して、30余年地域に根差した事業所としての活動を行ってきましたが、手狭で老朽化した環境を解消すべく、2021年3月に近隣に新しい事業所として新築、移転を行いました。従来から法人が実施している地域の精神の障がいを持つ家族の方々への「家族の集い」への協力を継続し、新しい住所での地域の方々への理解を深める住民説明会の実施、近隣との温かい交流への関係づくり等、理念に基づく地域との関わりを深めていく努力を展開しています。

移転前は限られたスペースの中での限られた作業しかできませんでしたが、移転後は作業スペースも拡大されたため作業の種類も格段に増えました。関係性がある他事業所の作業の手伝いをしたり、3Dプリンターを購入して東村山市のゆるキャラのキーホルダーの製作にも取り組む予定です。とはいえ、あらゆる仕事を請け負ってしまい職員が作業に携わり工賃をあげるというのは事業所の理念にも反するため、利用者自身ができる範囲で仕事を受けることとしています。利用者のペースを尊重しながら、作業の新規開拓にも積極的に取り組んでいます。

さらなる改善が望まれる点

作業に必要なマニュアルの整備が進められ、整備が求められているマニュアルや規程については、「虐待防止」「感染症予防」「防災」「苦情・事故対応」のマニュアルや「ハラスメント防止に関する規程」も職員ミーティングで話し合われ整備され、職員への周知や共有が図られています。しかし、新たに整備が求められている事業継続計画の策定や周知、訓練等については事業所の運営規程に記載はありますが策定には至っていません。虐待防止委員会も本格的には始動していないようです。これらの策定や周知、実質的な活動が期待されます。

懸案だった当事業所の移転、新築作業が完了して、法人、事業所共に一つの区切りがつき、新たなスタートが切られた段階です。事業所の環境が整備され事業展開でも新たな展開を模索していく過程にあります。少人数ながら長期間の経験を積み、利用者とも馴染みの係わりを築いてきた職員と共に、新たなステップを踏み出すにあたり、理念と共に中長期にわたる人材育成や事業展開の各方面について新たな展望を示していく必要があると感じます。事業だけではなく法人全体も含めての着実かつ実効性あるビジョンの策定が期待されます。

利用者の個別支援計画は、PDCAに沿って更新され、支援を提供し記録されています。業務日誌はクラウド上で日ごと、利用者ごとに選択をして確認することもできる利用者の情報が把握しやすいシステムとなっています。しかし、計画に沿った支援ができているかどうかの記録にはなっていないこともあるようです。記録に必要な情報の項目、支援計画の目標を達成するために必要な支援はどういったことかを洗い出すことが必要と思われます。記録は日記的なものになりがちなものもありますので、一定の記録の取り方のルールなどを設けることが期待されます。

事業者が特に力を入れている取り組み

事業所が職員に期待することとして「常に利用者の立場に立ち話を聞く。利用者の訴えは後回しにしないよう心がける」としています。利用者からの訴えはその場で対応することとしています。例えば、深刻な相談事がある場合などは作業中の方が話をしやすいこともあるため、相談室で対応しています。話をするのが苦手な人、反応が遅い人には、先走って話をするのではなく、発語するまでじっくりと待ちます。また、なかなか意見などが言えない人のために意見箱の設置を検討しており、誰もが発言できる環境を整えようと努めています。

作業の一環として、当番制で利用者が昼食を自炊しています。毎日、決められた費用で献立を考え買い出しから行います。決められた費用で人数分調理することで、工程や時間配分など自身で考える力がつくものと思われます。また、調理を作業の一部と考えることは、仕事として捉えることもでき自分の役割として、責任感も持つこともでき達成感も味わうことができます。楽しみながら調理する場面もあり、利用者の生き生きした表情は事業所の理念でもある、利用者にとっての安全で安心した居場所作りにもつながっています。

通所を継続的に続けるためにも健康管理は必要です。そのため、訪問看護や家族との連携を重視しています。服薬の変更や家庭での状況を把握することで、利用者の様子を注意深く観察することができます。必要に応じて受診の同行も行っています。体調不良で休みが続く状況であっても情報の収集は怠りません。また、発作を起こし救急搬送した事例もあり、救急隊への正確な情報を伝達できるようにしています。既往歴や薬の情報など最新のものが提供できるように書面として作成し、万が一に備えており、利用者の安心と事業所としての安全の現れでもあります。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:全利用者39名
  • 調査方法:アンケート方式  
    評価者が事業所を訪問して利用者から聞き取りを行い、聞き取りができない利用者には、事業所からアンケートを配布いただき、評価機関へ返信いただきました。
  • 有効回答者数/利用者総数:20/39(回答率 51.3% )

事業所に対する満足度は、全回答者20名のうち「大変満足」と回答した方が8名、「満足」と回答した方が9名、「どちらともいえない」と回答した方が2名、「無回答」の方が1名でした。「大変満足」「満足」と回答した方が全体の85%となっており、満足度は非常に高いと言えます。「規則正しく生活するために必要な場所になっている」「職員の対応がよい、違う仕事ができるのでよいと思う」「自分ができる作業をこれからも用意してください」といったコメントがありました。

アンケート結果

4~17は選択式の質問のため、該当項目のみ掲載しています。

1.利用者は困ったときに支援を受けているか

はい 17名 (85%)
どちらともいえない 2名 (10%)
無回答・非該当 1名 (5%)

全回答者20名のうち「困ったときに支援を受けている」と回答した方が85%、「どちらともいえない」と回答した方が10%、「非該当」と回答した方が5%でした。

2.事業所の設備は安心して使えるか

はい 19名 (95%)
無回答・非該当 1名 (5%)

全回答者20名のうち「事業所の設備は安心して使える」と回答した方が95%、「非該当」と回答した方が5%でした。

3.利用者同士の交流など、仲間との関わりは楽しいか

はい 19名 (95%)
どちらともいえない 1名 (5%)

全回答者20名のうち「利用者同士の交流など、仲間との関わりは楽しい」と回答した方が95%、「どちらともいえない」と回答した方が5%でした。

16.【就労継続支援B型】
事業所での活動が働くうえでの知識の習得や能力の向上に役立っているか

はい 15名 (75%)
どちらともいえない 2名 (10%)
いいえ 2名 (10%)
無回答・非該当 1名 (5%)

全回答者20名のうち「事業所での活動が働くうえでの知識の習得や能力の向上に役立っている」と回答した方が75%、「どちらともいえない」と回答した方が10%、「いいえ」と回答した方が10%、「非該当」と回答した方が5%でした。

17.【就労継続支援B型】
工賃等の支払いのしくみは、わかりやすく説明されているか

はい 15名 (75%)
どちらともいえない 4名 (20%)
いいえ 1名 (5%)

全回答者20名のうち「工賃等の支払いのしくみは、わかりやすく説明されている」と回答した方が75%、「どちらともいえない」と回答した方が20%、「いいえ」と回答した方が5%でした。

18.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか

はい 19名 (95%)
いいえ 1名 (5%)

全回答者20名のうち「事業所内の清掃、整理整頓は行き届いている」と回答した方が95%、「いいえ」と回答した方が5%でした。

19.職員の接遇・態度は適切か

はい 20名 (100%)

回答者20名全員が「職員の接遇・態度は適切」と回答しています。

20.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか

はい 15名 (75%)
無回答・非該当 5名 (25%)

全回答者20名のうち「病気やけがをした際の職員の対応は信頼できる」と回答した方が75%、「非該当」と回答した方が25%でした。

21.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか

はい 14名 (70%)
どちらともいえない 2名 (10%)
無回答・非該当 4名 (20%)

全回答者20名のうち「利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できる」と回答した方が70%、「どちらともいえない」と回答した方が10%、「非該当」と回答した方が20%でした。

22.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか

はい 19名 (95%)
どちらともいえない 1名 (5%)

全回答者20名のうち「利用者の気持ちを尊重した対応がされている」と回答した方が95%、「どちらともいえない」と回答した方が5%でした。

23.利用者のプライバシーは守られているか

はい 19名 (95%)
どちらともいえない 1名 (5%)

全回答者20名のうち「利用者のプライバシーは守られている」と回答した方が95%、「どちらともいえない」と回答した方が5%でした。

24.個別の計画作成時に、利用者の状況や要望を聞かれているか

はい 16名 (80%)
どちらともいえない 2名 (10%)
いいえ 1名 (5%)
無回答・非該当 1名 (5%)

全回答者20名のうち「個別の計画作成時に、利用者の状況や要望を聞かれている」と回答した方が80%、「どちらともいえない」と回答した方が10%、「いいえ」と回答した方が5%、「非該当」と回答した方が5%でした。

25.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか

はい 16名 (80%)
どちらともいえない 2名 (10%)
いいえ 1名 (5%)
無回答・非該当 1名 (5%)

全回答者20名のうち「サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすい」と回答した方が80%、「どちらともいえない」と回答した方が10%、「いいえ」と回答した方が5%、「非該当」と回答した方が5%でした。

26.利用者の不満や要望は対応されているか

はい 13名 (65%)
どちらともいえない 3名 (15%)
いいえ 2名 (10%)
無回答・非該当 2名 (10%)

全回答者20名のうち「不満や要望は対応されている」と回答した方が65%、「どちらともいえない」と回答した方が15%、「いいえ」と回答した方が10%、「非該当」と回答した方が10%でした。

27.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか

はい 16名 (80%)
どちらともいえない 1名 (5%)
いいえ 1名 (5%)
無回答・非該当 2名 (10%)

全回答者20名のうち「外部の苦情窓口にも相談できることを伝えられている」と回答した方が80%、「どちらともいえない」と回答した方が5%、「いいえ」と回答した方が5%、「非該当」と回答した方が10%でした

組織マネジメント分析結果

◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合はで、実施できていない場合はで表しています。

【講評】
理念・行動方針が明示、周知されており、事業実践に活かされています

当事業所は精神障がいがある方の家族を中心とした「東村山けやき家族会」が創設の発端であり、共同作業所として35年地域と共に歩み続けています。昨年4月に、長年活動の拠点であった事業所を新築し、移転されました。理念・行動指針は事業所内やホームページ、利用者や家族も参加する法人の決定機関である定期総会の報告資料にも掲載されて周知が図られており、利用者や職員のアンケートでもその趣旨が事業活動の実践に活かされている様子をうかがうことができます。

施設長が事業の方向性や運営上の要点を会議やミーテイングで示しています

職員相互間の役割やその連携、意識の疎通については高いレベルにあると思われます。事業所内の事業運営を進めていくための職員会議や朝の職員ミーティングは、施設長が主導で行い、進むべき方向性や事業運営上の必要なポイントについて伝えてています。利用者に対しては、当日の予定や作業分担の配分等を決めていく朝礼の場で全体的な事業の流れや方向といったことも伝えて、理解を得ています。

報告の抜けや必要な点の理解の食い違いなどを防ぐようにしています

事業所の移動により環境面での融通性が拡げられており、特別な事情が発生し連絡を必要とする場合でも対応が可能となってきています。反面、スペースによる融通性の拡がりで、報告・連絡・相談すべき事項が抜けることがないように注意をはらっています。また、全体像を把握していないと共有すべき事項がわからずに困ることが出てくるので、施設長が注意すべき事項についてチェックを行いながら、言葉に出して伝えて職員への注意喚起に努めています。

1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
  • 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
  • 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
  • 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
  • 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
  • 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
職員個別の面談による意向の聴取、確認を本格的に行う予定です

利用者の意向については、第三者評価での利用者のアンケートや年2回実施している支援計画見直し時のモニタリングの際に利用者の意見や訴え等を聴き取り支援や事業運営に反映させています。職員意向は、これまでは、第三者評価受審時の職員アンケート調査なので収集していましたが、今後は職員個別での個人面談の形で、一人ひとりの意向を聴き取ることを本格化したいと考えています。

地域との関係性が良好なため、近隣の情報を把握しやすい状況にあります

事業所の理念は「家族や支援機関との協力、連携」「地域との交流」を挙げており、家族会主体の発足当時から家族や地域の関係機関や近隣とは良好な関係性を保っています。コロナ禍においても法人が主催する家族の集い、地域の精神保健福祉ケア検討会、地域の就労継続支援B型の事業所の集まりである「ふっくらっく」等に参加して情報収集をしています。福祉関係に関する情報は、行政や福祉系メディア、コンサルタントの機関から様々な地域の情報を得て、必要かつ有用な情報は職員会議で紹介して検討をしています。

PDCAに基づいた中長期計画に基づいた単年度計画の策定が望まれます

コロナ禍で、法人の事業所全体で開催していた合同職員会議も中断をしています。さらに、当事業所の新築・移転の推進に力点を置かざるを得ない状況であったため、法人全体及び事業所の中長期計画については策定は行われてはいません。一段落した今期から地域からの様々な申し出や系列事業所との連携を含めた計画について話し合いを行っていく考えです。事業所の単年度の計画・予算は施設長が策定を行い、法人の理事会で承認を得ています。将来の事業所運営を見据えた中長期計画を策定し、段階的に単年度計画での目標を定める仕組みが求められます。

1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
  • 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
  • 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
  • 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
  • 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
  • 事業所の経営状況を把握・検討している
  • 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
  • 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
  • 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
  • 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
  • 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
理念や行動指針に基づいた具体的な支援の実施に努めています

職員が守るべき事項については、法人理念・行動指針及びその説明文に明示されています。サービス利用契約書や事業所の運営規程においても「利用者の意思と人格の尊重」「利用者の立場に立ったサービスの提供」を明示して、職員会議やミーティングでも基本的な姿勢として説明をして周知を図っています。例えば、利用者に対して基本として「さん」付けとすることを徹底する、具体的な支援においても個人の尊厳を保つことを基本とするよう努めています。

苦情解決や虐待についてマニュアルの整備や研修による職員への周知が図られています

利用者へは、サービス利用契約書や重要事項説明書に苦情への対応方針や事業所内外の苦情受付機関の説明を行っています。また、苦情事故対応マニュアルが策定され、対応の手順が示されており、マニュアルに沿って対応しています。移転から間もないこともあり、苦情に至るケースはないとのことです。身体拘束や虐待については運営規程にその防止のための措置が規定されており、研修を受講したりチェックリストを使用し、それぞれの支援を振り返り、虐待などへの意識づけに取り組んでいます。

理念に基づく地域との連携の成果が行政にも認められるようになってきています

移転に伴い、ホームページでの事業所紹介も新規更新して掲載しており、ホームページを見て見学希望等の電話も来ているとのことです。近隣区域内で長い間事業を展開し、地域の関係機関との協力・連携を重視しながら活動しています。地域内で当事業所も含めで精神障がい者を支援するために、その特性の事例検討を行う勉強会である精神保健福祉ケア検討会が市行政の管轄に位置付けられ運営されています。

1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
  • 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
  • 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
  • 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
  • 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
  • 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
  • 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
  • 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
  • ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
  • 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
  • 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
  • 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
災害や事故への対応も重点として取り組んでいます

リスクに対しては、従前より感染症に対応する分野についての対応に注意を払っていました。移転に伴い、近隣との関係も踏まえて火災を含めた災害への対応も重点としています。感染症予防対応、苦情事故対応、防災などの各マニュアルは整備されています。また、利用者の転倒についても注意が払われていています。古紙回収や外作業に使用する車輛の事故に備えての事前・事後の点検、日誌の作成の整備も検討しています。

災害への対応は行われていますので、事業継続計画の策定を期待します

防災マニュアルや消防計画は整備されていますが、事業継続計画の策定という段階にまでは至っていないようです。運営規程には事業継続計画の策定、必要な措置の実施、職員への周知、必要な研修や訓練の実施、計画の見直しなどが記載されていますので、法人とも連携をしながらの策定に早急に取り掛かることが望まれます。火災予防、避難等、その他の災害等に対する必要な訓練は実施しており、災害に備えてのヘルメットなどの防災備品の準備もしています。

情報管理についてはシステム上や実施する次元でもその整備が図られています

事業所内の情報管理については個人情報保護マニュアルが整備され、利用者の個人情報の使用同意書で同意を得ており、職員に対しても就業規則で情報の保護の遵守を命ずると共に保護に関する誓約書も提出してもらいます。また、職員会議等で個人情報保護の重要性について職員に周知、徹底を図っています。新しく移転した事業所らしく必要な書類は事務所の鍵付きロッカーに整理されて収納されており、利用者の活動についてはパスワードを設定してパソコンに入寮句をしています。特に重要な情報は施設長が管理しています。

1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
  • 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
  • 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
  • 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
  • リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
  • 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
  • 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
  • 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
  • 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
  • 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
これからを見据えた人員配置や人材育成の土台を据えようと考えています

常勤職員は勤続経験が長く欠員がない状態が続いています。しかし、定年の時期も重なっているという状況なので、同系列の事業所も含め異動を踏まえた人事配置や中核とする職員の育成を行いたいと考えています。コロナ禍や当事業所の移転もあって、従前行われていた系列事業所との合同職員会議や施設長間の話し合いも滞りがちでした。しかし、新しいステップに向けて、法人全体の状況を踏まえたうえでの人事交流や新規採用も課題として提起し、新しい事業展開を進めていく土台を据えていきたいと考えています。

キャリアパスへの職員理解や人材育成への工夫やシステム化が期待されます

キャリアパスについて定められてはいますが、アンケートでの職員の反応があまりなく、職員への周知等について工夫などが必要と感じられます。また、研修についても年度内に行われる研修で必要に応じて受講させるといった形で実施していますが、人材の育成といった観点からの育成計画の作成が必要ではないかと思われます。職員の個別面談の実施や中核職員の育成等に取り組みたいと考えているようですので、それらとの連動を図る意味からもシステムとしての職員の確保や育成を進めていくことが期待されます。

新しい職場環境による様々な効果を活かすための意見提案が提起されています

新しい環境に移ったことにより作業スペースの拡張、利用者にとって取り組みやすい作業の導入が図られて、職員が作業自体に係わるのではなく作業の指導や個別での対応、記録や事務的な作業にも従事できるようになってきているとのことです。また、人材育成の観点から研修成果の共有化も研修報告の回覧やフィードバック等を実施する考えで、実際新しい環境下での作業場の配置の見直し、動線の確保、事故防止のための安全対策に係わる意見や提案が職員会議やミーティング等で提起されて実施しています。

1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
  • 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
  • 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
  • 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
  • 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
  • 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
  • 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
  • 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
  • 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
  • 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
  • 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
  • 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
  • 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
  • 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
  • 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
  • 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)

【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】

令和3年の3月に従前まで約35年近く事業所としていた場所から、近隣の区域に念願だった移転を果たしました。新しい事業所への移転により、利用者の作業環境の改善が図られるので、従来の事業所で行っていた作業(封筒加工作業・お菓子箱折り等)以外への作業の受注や実施を図ることを目指すことにしました。移転を完了して、より拡充された作業スペースや整備された環境の中でネジ等を区分しながら袋に入れていく作業やキャップの検品等の作業を請け負って、利用者は新しい作業でも活動しています。その結果、以前の封筒加工や箱折りが苦手で自信をなくしていた利用者も新しい作業に従事し、自信をもって取り組むことができるようになりました。このプラスの方向を拡げていくために、時間単価が高くて満足感を利用者のモチベーションをより高めるために、新規作業や自主製品の開発にも取り組みたいとしています。

【評語】
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している

新しい環境での出発が行われ、拡充された作業スペースで新規の作業を導入することができるようになり、利用者にとってやりがいのある作業の種類や幅が拡がってきています、また、明るく整備された環境の中で一人ひとりが作業に集中できる環境も整えられてきています。異なる作業に従事することによって、今まで見えていなかった利用者の能力や仕事の適正も把握することにつながってきています。職員自体も利用者が取り組みやすい作業を選ぶことによって、作業に係わるのではなく作業指導を中心として活動できるようになり、利用者に向き合う時間も確保できるようになるなど多くの効果を挙げているようです。この基盤の上にホームセンター等に納入する電球の検査から袋詰めといった作業へのチャレンジや自主製品の開発のための3Dプリンターの導入を行っており、新しい事業所での新規作業の導入や自主製品の開発が進んでいくことが期待されます。

2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)

【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】

事業開始から35年近く従来の事業所で活動してきましたが、令和3年に新しい事業所への移転が終了して新しい作業所としての活動も一段落がついたところです。しかし、中核となる常勤職員の定年退職期限が重なり迫ってくることが現実となっていることから、次世代の職員の育成を踏まえての人員配置や育成に取り掛かる必要が生じてきています。課題として長年とらえてきましたが、新しい事業所がスタートした時点でもあり、法人全体の問題でもあるので具体的には進めることが難しいのが現状のようです。しかし、法人を含めた組織全体の底上げと現場改善を進めて行くために継続して法人内で話し合いができるようにして行きたいと考えています。

【評語】
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している

新しい事業所でのスタートを切ることができ、利用者や職員にとってより進んだ支援が実施できる展望が開けてきていると思います。長年従前の事業所から法人の理念や行動指針の沿っての支援を続けてこられたことも高く評価されることだと思います。しかし、事業継続のためにこれからの事業展開をどうしていくかは当事業所だけではなく法人全体の問題でもあります。職員のモチベーションを高めて、事業所や法人の行く末を確かなものとすることは大事な事であり、事業所の移転という作業で一段落を終え、中核となる職員の定年退職年限が見えてきている時点で、将来の問題に対しての基盤を据えるためにも、系列事業所の抱えている問題も含めての対応を考えていく必要もあると思われます。法人内の事業所間でも抱えている問題はそれぞれありますが、中長期的な視野に立った事業計画の策定、人材育成プログラムの形成といった共通の課題への提起が行われることが期待されます。

サービス分析結果

6. サービス分析のプロセス
【講評】
関係機関からの問い合わせの他ホームページでも事業所の紹介をしています

毎月2件ほどの問い合わせがあります。関係機関からの問い合わせの他に直接事業所に連絡が来ることもあります。ホームページをもう少し魅力的なものにしたいと検討中ですが、安心して作業が行えることが伝わるようにと考えており、工賃などもわかりやすく示したいとのことです。事業所の情報をほしい人が必要な情報をよりわかりやすく示したいとの思いは事業所のアピールにもつながります。多くの人が事業所の存在を知る機会を設けることを継続的に取り組んでいます。

問い合わせの対応は施設長以外の職員も対応できるようにしています

問い合わせや見学の対応は基本施設長が行いますが、不在時は他の職員も対応できるよう、決められた受付ノートを使用しています。見学の際は作業内容や一日の過ごし方など、事業所の特徴もあわせて説明をしています。見学の様子は相談支援員とも情報共有を行い、利用については決して焦らすことがないよう、利用希望があがるまで待ち、利用希望者が納得して選んでいただきたい思いです。今年度は2名の新規登録がありました。今後も時間をかけ相互理解のうえ利用につなげていく考えです。

関係機関との関係作りを大切にし、地域ニーズの把握を行っています

関係機関に対して、事業所の新築移転を機に事業所を知ってもらうための情報提供を行ってきました。その結果、毎月2件は問い合わせをいただくことにつながりました。新築であることをアピールするだけではなく、相談支援員より地域の情報提供もあるため、関係性を大切に維持しています。関係機関との関係性は今後登録人数を増やしていくためにも、地域の利用ニーズのある方の情報や他事業所の状況など、自事業所の質を向上するためにも必要な情報源です。

1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
  • 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
  • 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
  • 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
  • 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
体験利用期間を設け、作業内容や環境に無理がないかの見極めを行います

問い合わせ後には2週間の体験利用を設けています。作業内容はもちろん、事業所の環境が本人にとって居心地の良いものなのかを体験してもらいます。体験利用時の記録は残していませんが、振り返りの時間は設けて、相談支援事業所とも連携を図っています。利用希望に対しては基本断ることなく、受け入れる姿勢です。納得して利用に進むことができるよう焦らせることはせず、利用者希望者のペースで考えることができるよう心がけています。

見学の際はニーズに対しての情報提供を行い、利用者重視の対応を行います

見学の際、様々なニーズを聞き取りしています。事業所の対応状況はもちろん、利用者の求めるニーズが他の事業所が適していると判断した際は、他の事業所の説明も行います。障がいを持った方が適切な居場所作りを行うことは、今後の自身の生活にも左右されます。自事業所の枠だけではなく、地域の情報も把握していることは利用者にとっても有効な情報源になります。理念にもあるように、家族や支援機関との連携の拠点と掲げている体現の一つでもでもあります。

利用修了時は関係機関との連携をはかり必要な情報提供を行います

前年度の退所者は利用地域外への転居の方が3名でした。関係機関への引継ぎを行い、転居先でもサービスが受けることができるよう支援しています。退所後も事業所に顔を出してくれるなど、利用者と事業所の関係性が築かれてきた現れでもあります。また、就労は昨年ありませんでしたが、個々の目標に応じて就労支援にも対応しています。今後も関係機関との連携を継続し、利用者がニーズの実現に向けて進むことができることを大切にしています。

1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
  • サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
  • サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
  • サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
  • サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
  • 利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
  • サービス利用前の生活をふまえた支援を行っている
  • サービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
日々の記録は会話を含めて残し、状況が読み取れるようにしています

担当者が個々の記録を行うことになっています。明確な記録の残し方は定めてはいませんが、利用者との会話を記録することで、状況を読み取ることができるようにしています。現状、個別支援計画の目標に沿った記録とするようルール化はしていませんので、今後検討が必要と考えています。記録が利用者の振り返りに活用できるよう、記録の目的を明確にし職員間で統一した考えで行えるようになれば、より利用者の状況や計画の妥当性を評価できるものになってきますので、検討されることを期待します。

計画書作成の一連の流れを見直し、現状に即した計画書が作成できるよう検討中です

クラウドの移行中ということもあり、各書類の見直しを行っています。アセスメントやモニタリングの頻度を明確にし、職員・利用者が共通の理解ができるよう取り組んでいます。利用者全員毎年4月に計画書の更新ができるようアセスメントやモニタリングの時期を定めていくとのことです。計画書作成の一連の流れが整えることができれば、現状対応した事例のない緊急時の変更の際も必要書類が整備できます。利用者の思いを共有する意味も含め、計画書への理解を職員・利用者共に深めていく取り組みを期待します。

朝礼や職員会議の場を利用し利用者個々の情報共有を行っています

朝礼や職員会議を開催しています。職員だけの朝礼後に利用者との朝礼を設け、一日の流れの確認します。また、夕礼では利用者一人ひとりが本日の振り返りとしてコメントを発表します。一日の様子を職員間で共有することは、利用時の注意点ともなります。利用者と職員との関係性も保たれていることを活用し、いつも一緒にいる職員だからこその気づきが利用者支援に大いに役立っています。

1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
  • 利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
  • 利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
  • アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の支援計画を作成している
  • 計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている
  • 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
  • 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
3.利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
  • 利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
  • 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
  • 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
  • 申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
1.個別の支援計画等に基づいて、利用者の望む自立した生活を送れるよう支援を行っている
  • 個別の支援計画に基づいて支援を行っている
  • 利用者一人ひとりに合わせて、コミュニケーションのとり方を工夫している
  • 自立した生活を送るために、利用者一人ひとりが必要とする情報を、提供している
  • 周囲の人との関係づくりについての支援を行っている
【講評】
利用者とコミュニケーションを積極的に交わすことにより、ニーズを引き出しています

支援の基本は、利用者によく声掛けをして会話を交わすことで、利用者のニーズを引き出しています。なかなか、自分から話しかけることができない利用者もいることから、こちらから必要と思われるタイミングをはかり、声掛けをしたり、あまり会話を交わしていない人には、積極的に話しかけていくなど、きめ細かく利用者とコミュニケーションに努めています。利用者からも職員とコミュニケーションがとりやすい、相談しやすいとの声もあがっており「利用者の訴えは後回しにしないように」が実践されています。

その人がやりたいことを細かく記録して、必要に応じて情報提供をしています

少しずつステップアップをしながら、将来的にやりたいこと、叶えたいことを計画の目標に落とし込みます。目標実現のためには毎日の支援記録がポイントとなります。利用者が帰宅してから、職員が利用者への支援内容を記録していきます。ケースによっては、計画に沿っての支援内容が記録されていないこともあるようです。グループホームへの入所など目標がはっきりとしているものは、わかりやすく記録されているようですので、計画との整合性が取れるよう一定のルールを持った記録の取り方などへの検討が望まれます。

利用者の困りごとにも本人のプライドを大切にして、親身になって関わっています

利用者の金銭管理を事業所では行っていませんが、1か月の半分を過ぎるとその様子に変化が現れる利用者もいるようです。利用者もプライドがあり、お金が足りないといったことは、他の人にはなかなか言えません。職員はそういった利用者の様子の変化は敏感に察知して本人の気分を害さないよう、利用者の現在の状況を受け止め、相談ができる関係機関などを紹介しています。事業所の方針である生活面を含めた利用者への援助の場であることが、体現化されています。

2.利用者が主体性を持って、充実した時間を過ごせる場になるような取り組みを行っている
  • 利用者一人ひとりの意向をもとに、その人らしさが発揮できる場を用意している
  • 事業所内のきまりごとについては、利用者等の意向を反映させて作成・見直しをしている
  • 室内は、採光、換気、清潔性等に配慮して、過ごしやすい環境となるようにしている
  • 【食事の提供を行っている事業所のみ】
    利用者の希望を反映し、食事時間が楽しいひとときになるよう工夫している
【講評】
メンバーミーティングを設け、事業所運営に利用者も参加しています

利用者が司会をして、議事録をとるメンバーミーティングを月に1度開催し、利用者からの意見の吸い上げや作業目標に対しての周知が行われています。コロナ禍で現在は不定期開催となっていますが、利用者からダイレクトに意見を聞ける機会でもあるため、以前のように定期的に開催することを模索しています。また、なかなか人前で話をしたり、発言が苦手な方のために意見箱の設置も検討しています。利用者からの声を大切にしている事業所だからこそ、その貴重な意見を活かすことができることに力を入れて取り組んでいます。

個室スペースを設けて、本人が過ごしやすい環境整備に取り組んでいます

昨年度、新しい事業所に移転をして、これまでの事業所ではできなかったことができるようになり、利用者がより働きやすい、過ごしやすい環境整備に取り組んでいます。建物は1階と2階で作業の種類と利用者の状態によって分かれています。作業するスペースが広いため、個室のスペースを設けることもできました。利用者の中には対人関係が苦手な方もいます。そういった利用者にも仕事がしやすいスペースとして2か所設け、昼休みに落ち着ける場所としてもう1か所増やす予定です。本人が無理をせず、快適に時間を過ごすことができるよう努めています。

昼食づくりも利用者に作業の一環として取り組んでもらっています

毎日の作業の他に、利用者は当番制で自炊(昼食づくり)、洗い(食器洗い)、トイレ掃除を担当しています。特に自炊は、予算内で利用者が献立を考えて、買い物をして調理をするということを担っています。予算金額は限られていますので、その中で自分自身で考え、まとまった人数分を調理するということで、利用者への新たな発見もあり、できることがもっとあることを職員も知ることができるようです。利用者の眠っていた才能を掘り起こすことにも積極的に取り組んでいます。

3.利用者が健康を維持できるよう支援を行っている
  • 利用者の健康状態に注意するとともに、利用者の相談に応じている
  • 健康状態についての情報を、必要に応じて家族や医療機関等から得ている
  • 通院、服薬、バランスの良い食事の摂取等についての助言や支援を行っている
  • 利用者の体調変化(発作等の急変を含む)に速やかに対応できる体制を整えている
  • 【利用者の薬を預ることのある事業所のみ】
    服薬の誤りがないようチェック体制を整えている
【講評】
訪問看護師とも連携をして、通所できない利用者の情報を得ています

病院に併設している訪問看護ステーションなど利用者は自身で選択をして訪問看護サービスを利用しています。通所してくる利用者の健康状態は事業所でも把握することができますが、通所できない利用者の健康管理をなかなか把握することはできません。利用者のもとを訪問する看護師が薬のセットをしたり、服用を確認しています。また、家などが散らかっているなど、何か利用者に変化があった場合は、看護師から伝えてもらっています。通所が中断しているとはいえ、訪問看護師とも連携しながら、利用者の健康管理に取り組んでいます。

状態が悪い場合には通院同行をして医師から話を聞き取ります

利用者の状態が悪い場合には、通院同行をし利用者の許可を得て必要に応じて医師と話をすることもあります。また、保健所での健康診断がコロナ禍のために中止になっていることから、障がい者への理解があるクリニックに市の無料健診に対応してもらっていますが、一人では行けないといったこともあるようで健診の受診状況を把握しきれていないようです。薬の預かりはしていませんが、服薬の時間や服用したかどうかの確認をしています。利用者の服薬の情報は支援計画にも落とし込んでいます。

迅速に的確に対応するためのマニュアルなどの整備が求められます

利用者の体調に変化があった場合、例えばてんかんなどがあったときは、倒れないように横に寝かせるなど一定の対応は熟知しています。事業所では対応できない場合は、救急車を呼びますが病院からの情報提供などが求められます。これまで重篤化するような事態は起きていないようですが、何かあったときは慌ててしまうことも多いため、いざというときのために、適切な対応ができるようマニュアルなどの整備が求められます。

4.利用者の意向を尊重しつつ、個別状況に応じて家族等と協力して利用者の支援を行っている
  • 家族等との協力については、利用者本人の意向を尊重した対応をしている
  • 必要に応じて、利用者の日常の様子や施設の現況等を、家族等に知らせている
  • 必要に応じて家族等から利用者・家族についての情報を得て、利用者への支援に活かしている
【講評】
家族との関わりは利用者本人の意志を尊重しながら対応しています

利用者の平均年齢は50代以上であるため、その家族と密に連絡を取り合いながらといった状況にはありません。さらに、過干渉な家族もいないことから事業所から家族に連絡をする際は利用者本人の状態が悪いときにお知らせをしています。そういった状況以外に家族へ連絡をする必要がある際には、必ず家族へ連絡する内容を利用者本人に伝え、確認をしてから連絡をしています。あくまでも利用者本人の意思を尊重して、利用者側にたったスタンスで家族には対応をしています。

SNSを利用してリアルタイムでの発信を検討しています

現在休刊中ですが、活動紹介や作業所の出来事、障害福祉のトピックなどを紹介する機関誌「けやきだより」を発行し、家族にも配布していました。現在は諸事情により休刊となっていますが、バックナンバーはホームページでも見ることができます。事業所では、SNSのアカウントを所持しているため、機関誌に替わるツールとして、リアルタイムで利用者の活動状況などを発信することを検討しています。

5.利用者が地域社会の一員として生活するための支援を行っている
  • 利用者が地域の情報を得られるよう支援を行っている
  • 利用者が地域の資源を利用し、多様な社会参加ができるよう支援を行っている
【講評】
近隣の情報提供を利用者に積極的に行っています

市内の広報などを含め、近隣の情報は事業所内のラックにまとめ提供しています。東村山市内のお店では、電子マネーで支払いをすると30%還元されるところもあり、そういった生活にお得な情報なども伝えていますが、近隣に住んでいる利用者もおり、お得な情報はいち早くキャッチしており、すでに利用者同士で情報交換が進んでいることもあるようです。事業所は昨年度、新たに事業所を建築し移転しましたが、その際には住民説明会を開催しており、地域住民にもスムーズに受け入れられています。

家族の集いが近隣住民への地域貢献となっています

精神科へ通う方がいる家族は、他の人たちと現在の状況を分かち合うといったこともなかなかできない状況にあるものと思われます。法人では、こういった家族の方ならではの悩みや情報交換、茶話会の場として「家族の集い」が開催されています。当事業所の職員も会の運営に参加しています。「家族の集い」は毎月第一土曜日に開催されており、ホームページでも年間の予定が掲載されています。家族にとっては、拠り所になっているものと思われ、地域貢献の一環として重要な役割を果たしています。

12.【就労継続支援B型】就労の機会の提供や、知識の習得及び能力向上のための支援を行っている
  • 自発的に働きたいと思えるような取り組みを行っている
  • 働くうえで、利用者一人ひとりが十分に力を発揮できるよう支援を行っている
  • 工賃等のしくみについて、利用者に公表し、わかりやすく説明している
  • 受注先の開拓等を行い、安定した作業の機会を確保できるよう工夫している
  • 商品開発、販路拡大、設備投資等、工賃アップの取り組みを行っている
【講評】
利用者が臨機応変に作業ができる環境となりました

移転前までは、作業スペースが限られていたため封筒製作の作業しかできませんでした。移転後は作業スペースが広くなったこともあり、建物の1階では封筒製作、2階ではネジや釘の加工作業と分かれて行うことができるようになりました。封筒は作業工程も多く、封筒折りを失敗してしまうと他の工程にも影響をして、封筒1枚をロスしてしまうため、やりたがらない利用者もいましたが、この作業が不得意な人は2階の作業をする、気分的に今日はどちらかの作業を選ぶことができるなど、利用者の状態に応じて臨機応変に作業ができるようになりました。

利用者が無理なく作業に取り組み工賃をあげるよう努めています

作業の幅が広がったことにより、新規開拓にも積極的に取り組んでいます。関係性のある事業所の作業の手伝いをしたり、ホームページなどで内職作業を探したりしています。しかし、あまりにも作業を請け負ってしまい、職員も作業に参加するということは、本末転倒と考えています。あくまでも、利用者が自分自身で作業を成し遂げ、工賃をあげていくことができるよう、あらゆるものを受け入れるのではなく、現在取り組んでいる作業との納期の兼ね合いや、利用者の状態を十分検討をして、仕事を請け負っています。

設備投資もしながら自主製作品にも取り組んでいます

事業所の主な作業は、封筒製作やネジ・釘の加工などの内職作業、近隣の清掃活動、週1回トラックで市内を廻り古紙回収をしています。近隣の清掃は希望する利用者のみとなっています。今年度は3Dプリンターを購入し、東村山市のゆるキャラのキーホルダー製作にも取り組もうとしています。ここで働いていきたいと考える利用者も多いことから、様々な作業に取り組めることは、作業に対する意識も高まり、日常生活の充実にもつながるものと期待できます。

【講評】
利用者の訴えに対して後回しにしない体制を大切にしています

利用者が職員と話をしやすい環境を整えることはもちろん、話の内容によっては同性が対応しています。期待する職員像で求めているように「利用者の訴えに対して後回しにしないよう心がける」とされ、それを実践されていることがうかがえます。利用者同士の関係、トラブル、自身の生活についてなど利用者からの相談は多岐に渡ります。障害の状況によっては、生活にも支障が出てしまう問題もあります。どんな小さなことでも、職員が耳を傾ける体制があることで、利用者の安心感にもつながっています。

今後は高齢化に対しての身体介護の学びが必要と考えています

利用者の中には高齢の方もおり、介護保険サービスとあわせて利用されている方もいます。現在、身体介護を必要とする利用者はいませんが、高齢化などを見越して、今後対応できる体制作りが必要と考えています。より、安心した事業所作りを行うためにも介助への知識と技術の学びを得ることができるよう計画的に進めていく必要性があります。利用者のためのさらなる安心材料となるよう、その取り組みに期待します。

1.利用者のプライバシー保護を徹底している
  • 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
  • 個人の所有物や個人宛文書の取り扱い等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている
  • 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
  • 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
  • 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】
作業の工程は委託先からの仕様書を使用しています

主に作業の工程においては、委託先からの仕様書を使用しています。現状は滞りなく作業が行えていますが、中には手順書がないものもあります。製品の完成度を維持するためにも統一した方法で対応する必要があります。また、手順書があることで今後新しい作業ができた場合、以前のものを振り返り検討する材料にもなります。現在の作業に対しても細かなフローなども作成していきたいと検討されていますので、手順書や作業フローなど必要性を確認し作成することを期待します。

各種マニュアルが整備され、事業所独自のマニュアルも検討されています

運営上必要なマニュアルは整備されています。事業所が移転したこともあり事業所独自のマニュアル(フロー)の作成も検討されています。利用者を安全に守ることができるためにも必要と考えており、さらに、その独自のマニュアルには地域の状況や関係機関の情報もふまえたものを構想中です。不測の事態など必要時に職員が困らないように活用方法や保管場所など職員間での共通認識が持てるよう取り組みが期待されます。

1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
  • 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
  • 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうかを定期的に点検・見直しをしている
  • 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている

事業者のコメント

このセクションは事業者によって更新される情報です。

評価情報

【評価機関名】

株式会社 ウエルビー

【評価実施期間】

2022年7月1日~2023年3月25日

【評価者修了者No】

H0202038,H2101113,H0701104

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