評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
1)何らかの事情で家庭での保育ができず困っている保護者に代わって、子どもの心身の健やかさと、安全に保育をする。
2)乳幼児でなければ育てることのできない、機能形成、心情形成、感覚形成、知能形成、社会性などの側面を最大に育てるようにする
3)感覚、知性の教育については、絵画・造形の表現活動を通して発想力、思考力、創造力を養う
4)乳幼児期に色々な事柄を体験・経験し、心の豊かさの育ち、様々な新しい知識を獲得させ、拡散的な思考力を養う
5)未分化の段階にある子ども達に物事の善し悪しをよく理解させ、叱ることなく励まし、諭して喜びを感じながら成長させる
職員に求めている人材像や役割
1.自ら、人間性と専門性の向上に努められる人物
2.豊かな人間性を持っていること
3.乳幼児の保育・教育に情熱を持っていること
4.笑顔でいること、人に優しくできること
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
1.専門職としての職業倫理をもつこと
2.主体性・協調性を持って仕事に取り組むこと
3.危機管理の意識を常に持つこと
全体の評価講評
特によいと思う点
当園は絵画・造形活動が充実しています。子どもたちがいろいろな表現素材と出会い、それぞれの素材が持つ可能性を発見しながら思い思いに「描く」「作る」活動をしています。その活動の中で多くの体験を通して感動する心、創造する思考力などの成長をしています。具体的な活動は、0、1歳児は月1回の描画、年12回の製作(但し0歳児のみ4月の描画除く)、2~5歳児は月1回の描画、年12回の製作、そして、毎月のカレンダー製作です。これらは、全体的な計画にも年齢別に記載してあり、その計画のもとに実践しています。
食育年間計画表があり、行事、活動、ねらい・内容、配慮という柱を立てて、月別に記載されています。具体的には二十日大根の種まき、プランターによるミニ田んぼ作り、ミニトマト作りといった栽培活動や、七夕やクリスマスなど行事にちなんだ給食の提供、また、いろいろな食材を通して四季の季節の味覚に触れる、さらに、箸の使い方などのマナーや食事前の手洗いなど、さまざまな食に関する経験をしています。なお、職員からも季節、旬、日本の行事など子どもに教えたいことが給食に込められていて良いといった声が聞かれます。
毎年、4月から3月にかけて多彩な行事を行っています。ただコロナ禍ですので、行事の実施については職員会議などで慎重に話し合いを続けてきました。保護者の中には行事を楽しみにしている人が少なくありません。園としてもそうした保護者の声に耳を傾け、何とか工夫して開催にこぎつけています。具体的には夕涼み会(0~2歳児は動画配信、3~5歳児のみ参加)、運動会(0~2歳児はミニ運動会として平日開催、3~5歳児は土曜日開催)、5歳児の泊まり保育は1日だけのディキャンプに変更して実施、といった工夫をして実施しています。
さらなる改善が望まれる点
単年度計画及び事業報告は詳しく作成されています。ただ、3~5年先を見通した、理念の実現に向けた中・長期計画の作成はありません。保育園の活動計画は、1年間で実施して結果が出るものだけではありません。施設整備だけでも修理をする箇所が何か所もあり、数年にわたって計画を実施せざるを得ない場合もあります。また、人材育成計画についても、キャリアパスのもとに数年にわたる先を見通した計画が必要でしょう。このように、単年度計画は中・長期の立案のもとに単年度に下ろしていくことが望ましいでしょう。その計画の策定を期待します。
災害発生時の事業継続については行政と相談し、開園の可不可を決めていくことが求められます。開園する場合は、周到な対策を立て、体制を整えて実施しなくてはなりません。そのための事業継続計画(BCP)がどうしても必要になります。そこには、災害の規模や被害の程度により園を開室することが可能であるかどうかの判断、また、開園する場合の職員体制、災害時の権限の委譲、あるいは、非常事態における職員のローテーションなど、いくつかの柱を立てて構築していくことが大事です。園としても必要性を認識していて、現在、作成中です。
単年度事業計画の中に、研修計画が記載されています。職員が参加する研修は、内部研修のほかに、当園の理念を実現する絵画・造形による情操教育指導の意識・技術を高めるの研修、市の法人立保育園協会主催の研修、日本情操教育振興会の研修などの外部研修があります。研修計画のもとに、職員はここ数年はオンラインで研修を受講しています(中止されているものもあり)。このように職員は内外の研修を受講していますが、キャリアパスに合わせた個人別の育成計画の作成には至っていません。今後は個別に確認して育成計画を立てると良いでしょう。
事業者が特に力を入れている取り組み
子どもの人権擁護や守るべき倫理について、園長面談を年2回実施して人権研修を行っています。1回目は、子どものかかわりで気をつけていること、子どもをほめるとき、しかるときの子どもの行動についてなどです。2回目は子どもの気持ちに寄り添った会話、登園時の子どもの様子で気になること、泣いている子どもへの言葉かけなどです。それぞれのテーマで職員が具体的に事前に記述し、その後、園長面談の中で研修があります。こうした取り組みを通して、子どもの人権の擁護について職員個々がより理解を深められるようにしています。
昨年、担任による子どもへの接し方について保護者からクレームを受けたことをきっかけに、担任の業務について見直しを図りました。コロナ禍において担任業務の負担が増していますので、園長や主任は、その負担軽減策を考えました。具体的には、行事や造形活動などについては、パート職員や事務職員などに協力してもらい、事前の準備や後片付けの補助業務を分担することです。こうすることで担任の業務が幾分か軽減してきました。ただし、保育士不足は続いており、根本的な解決までには至っていないので、引き続き努力しています。
当園は、時計に合わせた一日の活動を写真付きカードにして、時系列で保育室に掲示しています。こうすることで発達の気になる子どもを含め、子どもたちみんながスムーズに活動が送れるようにしています。また、発達の気になる子どもたちがより快適に過ごせるように職員がビジョントレーニング(ものを目でとらえる力を高め、見たものを正しく認識したり、体を自分のイメージ通りに動かしたりする機能を高めるトレーニング)などの研修を受けています。今後はこうしたトレーニングも参考にしていく予定です。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:保育園を利用している95世帯を対象に調査を実施しました。在園児は112名で、兄弟姉妹が同園に通う世帯は年齢の一番低い子どもについて回答してもらいました。
- 調査方法:アンケート方式
アンケート調査は無記名方式で、配付は施設を通じて利用者へ手渡し、回収は保護者から直接評価機関へ郵送、または密封して回収箱に投函してもらい、取りまとめました。調査結果は選択回答だけでなく、記述式の回答についても匿名性に配慮してまとめ、保育園に報告しました。 - 有効回答者数/利用者家族総数:51/95(回答率 53.7% )
保育園に対する総合的な感想は、「大変満足」が13人(25.5%)、「満足」が30人(58.8%)で「満足」以上の回答は合計43人(84.3%)でした。
自由意見には、「子どもがのびのびとしていて、とても良い環境だと思います」「子どもを大事にしてくれて感謝しています」「一人ひとり、温かくていねいにかかわっていただいていると思い、感謝しています」「園で大変にしていること(造形、お祈り、野菜を育てるなど)を変わらずに継続して、努力をしてくださっています」「コロナ禍でいろいろ厳しい中、たくさんの行事を決行してくださり、感謝です」「コロナ禍で評価が難しいですが、園はコロナ禍としてはよくやってくれていると思います」など園への信頼と感謝を寄せる声が多く見られました。
項目別に見ますと、「提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか」で100.0%、「保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか」「保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか」「病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか」で94.1%の保護者がそれぞれ「はい」と回答し、とても満足度が高い様子が読み取れます。
アンケート結果
1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
「はい」が94.1%、「どちらともいえない」が5.9%でした。 自由意見には、「園で同年代の子どもたちと触れ合うことは、心身の成長に大きく影響してきているのではと感じます」「体を動かす時間が多く、十分に体力をつけています」「子どもの意見を尊重してくれているようで、子どもが精神的にたくましくなったように感じます」「動物の先生のお話が毎週聞けることで、心が豊かになると思います」「違う年の子どもとあそぶことで、人とのかかわりにも良い影響が出ています」などの声がありました。
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
「はい」が94.1%、「どちらともいえない」が3.9%、「無回答・非該当」が2.0%でした。 自由意見には、「製作が多くて、楽しそうにしています」「各季節の行事が楽しめるスケジュールが良いです」「子どもが楽しく取り組めるように、工夫をしてくださっています。月1回のお誕生会は、季節やイベントにあわせた楽しいメニューになっています」「家庭で行うことが難しい絵画や工作、ねんどなど、芸術活動に力を入れてくれています」などの声がありました。
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
「はい」が100.0%でした。 自由意見には、「毎日おいしそうな給食で、安心しています」「自然と食べられるものが増えているようで、嬉しいです」「アレルギーにも考慮していただけます」「お誕生日給食など、かわいくて子どもが喜ぶメニューで、本当に嬉しいです」などの声がありました。
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
「はい」が82.4%、「どちらともいえない」が15.7%、「いいえ」が2.0%でした。 自由意見には、「行事が多く、楽しそうにしています」「できる限りの自然や動物への触れ合いが多いです」「コロナ禍で限定されていました。最近は通常に戻りつつあります」などの声がありました。
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
「はい」が84.3%、「どちらともいえない」が7.8%、「無回答・非該当」が7.8%でした。 自由意見には、「土曜保育など、柔軟に対応をしてくれます」「お迎え時間などの融通がきき、預けやすいです」「あまり経験がないので、わからないです」などの声がありました。
6.安全対策が十分取られていると思うか
「はい」が49.0%、「どちらともいえない」が43.1%、「いいえ」が5.9%、「無回答・非該当」が2.0%でした。 自由意見には、「コロナ禍で園内に入ることが少ないため、園内の安全管理はよくわかりません」などの声がありました。
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
「はい」が84.3%、「どちらともいえない」が15.7%でした。 自由意見には、「年間行事予定は配付されていますが、詳細などがギリギリで対応に困ります」「発表会や運動会など、保護者が見に行けるように調整をしてくださって嬉しいです」などの声がありました。
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
「はい」が60.8%、「どちらともいえない」が35.3%、「いいえ」が3.9%でした。 自由意見には、「先生方は皆、一人ひとりの子どもの様子を見てくれていると感じます」「細かく相談をさせていただいています」「ベテランの先生には行き詰まった時など相談できます。ていねいに話を聞いてくれます」などの声がありました。 その一方で、「コロナ禍の対策で保護者は教室に入れないため、先生とお話をする機会がほとんどないです」という意見もありました。
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
「はい」が86.3%、「どちらともいえない」が13.7%でした。 自由意見には、「園内に入る機会がほとんどないため、わかりません」などの声がありました。
10.職員の接遇・態度は適切か
「はい」が80.4%、「どちらともいえない」が17.6%、「いいえ」が2.0%でした。 自由意見には、「子どものことを相談したら、ていねいに答えてくれました」「先生たちは皆魅力的で、とっても大好きです」「挨拶もしっかりしてくれます」「先生方が毎日明るく出迎えてくださいます」「保護者にも寄り添ってくれる先生方が多いです」などの声がありました。
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
「はい」が94.1%、「どちらともいえない」が2.0%、「いいえ」が3.9%でした。 自由意見には、「けがや体調不良などは、伝えていただいています」「保護者でも気づかないような、小さなけがも報告してくださいます」などの声がありました。
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
「はい」が64.7%、「どちらともいえない」が27.5%、「いいえ」が3.9%、「無回答・非該当」が3.9%でした。 自由意見には、「うまく間に入ってもらっています」「それぞれの意見を聞き、気持ちや原因を言葉にして、解決をしてくださっています」「見ていないのでわかりません」などの声がありました。 その一方で、「もう少し間に入ってほしいと思うことがあった」という意見もありました。
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
「はい」が80.4%、「どちらともいえない」が15.7%、「いいえ」が3.9%でした。 自由意見には、「子どもの気持ちを、よく考えてくれています」「無理強いせず、工夫をしてくれたり、時間をとってくれたりするので、子どもも嫌がらず、楽しく通うことができていて、安心しています」「保育園での様子がわからないので、なんともいえません」などの声がありました。
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
「はい」が76.5%、「どちらともいえない」が17.6%、「いいえ」が3.9%、「無回答・非該当」が2.0%でした。 自由意見には、「プライバシーに関わることについて、玄関先で話をすることになるのは、コロナ禍で園に入れず仕方がないところもありますが、他の人に聞かれないよう、配慮がほしいと思います」などの声がありました。
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
「はい」が70.6%、「どちらともいえない」が23.5%、「いいえ」が5.9%でした。 自由意見には、「クラスで何をやったのかが書いてあるので、個別とは言えませんが、特別に何かあった時には、連絡をしてくれます」「以前、月1回配付されるお知らせは詳しかったですが、全学年まとめてのお知らせになり、保育内容が不透明になりました」などの声がありました。
16.利用者の不満や要望は対応されているか
「はい」が58.8%、「どちらともいえない」が29.4%、「いいえ」が5.9%、「無回答・非該当」が5.9%でした。 自由意見には、「不満を伝える機会が、あまりないためわかりません」などの声がありました。
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
「はい」が56.9%、「どちらともいえない」が33.3%、「いいえ」が5.9%、「無回答・非該当」が3.9%でした。 自由意見には、「第三者委員会のお知らせは、配付されます」などの声がありました。 その一方で、「入園説明会であったと思うが、忘れました」という意見もありました。
組織マネジメント分析結果
◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合は
で、実施できていない場合は
で表しています。
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
- 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
- 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
- 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
園を取り巻く種々の情報は適切に把握するようにしています
保護者の意向については、福祉サービス第三者評価の利用者調査を参考にしています。そのほか、造形展などの行事でアンケートを実施(今年度はコロナ禍で規模を縮小し、アンケートは中止)しています。また、連絡帳や口頭などでも意向を聞いています。職員の意向については、年2回、事前提出の面談シートをもとに園長との個別面談を実施しています。地域及び福祉全体の動向については市の法人立保育園協会の園長会に出席し、市の職員から情報を得るようにしています。なお、当園の経営は厳しい財政状況にあり、現在、理事会で対応を検討しています。
まずは中・長期計画を作成し、それに基づいた単年度計画の作成を期待します
令和4年度の事業計画は施設事業運営、施設事業管理、地域社会との関連、苦情処理・第三者評価受審、会計、添付書類という柱で詳しく記載されています。施設事業運営に例を取れば、児童の処遇(園児クラス編成、健康管理、栄養管理、保育、安全管理、延長保育など)、職員の処遇(職員構成と職務分担、健康管理、職員会議、研修計画、福利厚生、労務管理・求人活動)、保護者会といった項目があり、それぞれ、具体的な活動計画と予算が記されています。ただ、中・長期計画はありません。今後は3~5年先を見通した中・長期計画の作成を期待します。
保育を支える係活動をPDCAサイクルで行っていくことを期待します
園内の活動は保育のみならず、保育を取り巻く種々の係活動があります。係活動を充実させることで実りある保育につながっていきます。例えば、絵本や図鑑などの係や教材係、写真係、地域支援活動係などがあります。こうしたさまざまな係活動は年初にそれぞれの担当者が計画を立て、職員会議でほかの職員の意見や提案を聞き、振り返りを行い軌道修正しながら進め、年度末に達成度を確認して次年度の担当者に引き継ぐといったPDCAサイクルのもとに行っていくことが求められます。こうしたサイクルの視点を取り入れた活動を期待します。
1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
- 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
- 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
- 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
- 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
- 事業所の経営状況を把握・検討している
- 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
- 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
- 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
- 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
- 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
職員の人権意識を高める研修を実施しています
年2回の園長面談の際に職員が面談シートを作成し事前に提出していますが、そのシートには、人権擁護についてどのような態度をとったらよいか、子どもをほめることについて、子どもとのかかわりについてなどの質問項目があります。人材不足やコロナ禍が続いている現状のなかで職員たちのフラストレーションが子どもの人権に影響しないように管理職は配慮しています。また、全国保育士会倫理綱領を職員に配付し、人権について理解を得るようにしています。さらに、「人権擁護のためのセルフチェックリスト」で職員個々の人権意識を高めています。
苦情解決制度は「入園ハンドブック」に記載され、保護者に周知しています
苦情対応規定が作成されています。苦情受付担当者及び苦情解決責任者は園長で、2名の第三者委員を立て、規定のもとに苦情対応を行うようにしています。この苦情解決制度は「入園ハンドブック」にも掲載され、苦情受付や解決責任者、第三者委員のほかに苦情解決の方法(受付、報告、話し合い)など具体的な記述があります。保護者からのいろいろな要望や意見などは、この苦情解決制度以外にも連絡帳や口頭などでも聞くようにしています。最近では、連絡帳や衣服などが取り違えられていたというクレームを口頭で受けました。
子どもの気持ちを傷つけない接し方を職員全員がしっかり理解するようにしています
昨年度、職員の子どもに対する接し方で、保護者の誤解を招くような事案がありました。園内で検証し、そのような接し方をしてしまった原因には、職員のストレスがあったことも考えられるということで、園長と職員の面談の際に人権の話をしたり、職員同士お互いにねぎらいの言葉をかけ合って人間関係をスムーズにしたり、子どもを積極的にほめたりすることなどを実施してきました。また、保護者には、職員の行動がはっきりわかるように室内にカメラを設置することを提案し、実施しています。現在も子どもへの接し方についての園内研修を行っています。
1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
- 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
- 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
- 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
- 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
- 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
- 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
- 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
- ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
- 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
- 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
- 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
保健師が主導的に動き、子どもの安全確保に努めています
毎月の避難訓練うち、年に1回消防署の協力で消火訓練を実施しています。また、保護者への引き渡し訓練も年に1回実施しています。これらの訓練を含め、各種防災にかかわるマニュアルを完備して、事故や感染症、災害に対する備えをしています。子どものけがについては、基本的に首から上は受診するようにしています。なお、事故やけが、感染症などは常駐している保健師の判断のもとに適切な対応を図るようにしています。また、事故を未然に防ぐためにヒヤリハット記録を取り、毎日の昼礼で軽微なけがも含めて報告し合い、事故防止につなげています。
事業継続計画(BCP)の早期の作成を期待します
事業継続計画(BCP)については、災害の規模や被害状況に合わせて開園の可不可を判断しながら進めていくことが大事であると園長は考えています。日常の防災・防犯に関しては詳細なマニュアルを作成し、取り組んできていますので、大災害時についてもマニュアルに基づく取り組みが必要であると感じ、現在、作成に向けて準備をしています。幸い、既存の防災計画の中に、職員の参集基準や通勤一覧表、災害の規模に応じての職員の役割などもありますので、これらを活用して事業継続計画を作成し、職員への周知を図ると良いでしょう。
職員は、個人情報保護規定のもとに、情報の重要性を認識しています
個人情報保護規定のマニュアルには、個人情報管理の目的や適用範囲から始まり、情報の開示請求についてなど詳しく記載されています。このマニュアルのもとに職員の理解を促していますが、さらに、実際に起こった事例をもとに園長が説明し、個人情報保護の大切さを伝えるようにしています。紙ベースの保護者や子どもの情報は、事務室の鍵付きキャビネットに収納しています。また、園内のパソコンにはすべてパスワードを設定しています。なお、保存期限が過ぎた書類やデータは専門業者と契約し、確実に廃棄するようにしています。
1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
- 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
- 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
- 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
- リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
- 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
- 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
- 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
- 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
- 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
職員確保のために多岐にわたる方法で人材確保に努めています
職員に求める人材像として、「自ら、人間性と専門性の向上に努める人」「豊かな人間性を有している人」「乳幼児の保育・教育に情熱を持っている人」「笑顔でいられる人や人に優しく接する人」などを挙げています。こうした人材を求めて、ホームページへの求人情報掲載、WEB広告、養成校への求人、ハローワークの求人などを活用しています。このほか、市と保育園協会の共催で行われる保育士確保のためのバスツアーにも参加しました。採用した職員の配置は、本人の希望を聞き、育成上良いと思われる職員のクラスに配置するなどの工夫をしています。
職員個々の個人別研修計画の作成を期待します
園の保育の質向上のために、園内研修、外部研修、キャリアパスに応じた人材育成などを計画、実施しています。園内研修は、音楽や造形に関する研修のほかに、下痢嘔吐処理、清掃、おむつ替え、食物アレルギー対応など実際の保育実務に関する実践的なものがあります。外部研修としては、市の法人立保育園協会主催の研修、民間の絵画造形や保育技術に関する研修、キャリアアップ研修などがあります。なお、個人別研修計画の作成には至っていませんので、個々の職員の希望や現状を管理職・本人ともに理解しながら計画を立てていくことを期待します。
厳しい就労環境のなか、工夫しながら職員個々の負担軽減に努めています
管理職は、職員の日常の保育を見てねぎらいの言葉をかけたり、ときには励ましたりすることで、職員への感謝を伝えています。就労状況に関しては残業が月に数時間発生し、有給休暇はコロナ禍の影響もあって取りづらいのが現状です。日常の業務については体調不良の際は無理をしないように促し、みんなで協力するようにしています。人手不足により、職場環境の改善が難しい状況ですが、少しでも職員の負担を軽減するために、保育補助や活動の準備などは事務職員やパート職員に協力してもらって分担するなどの工夫をしています。
1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
- 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
- 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
- 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
- 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
- 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
- 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
- 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
- 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
- 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
- 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
- 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
- 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
- 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
昨年度、子どもに対する職員の対応が不適切だと保護者から苦情があり、保護者との信頼関係が薄れるという事案が起きました。これをきっかけに保護者との関係改善、及び職員のストレス軽減を図るなどの活動に取り組みました。この活動のメンバーは、管理職や苦情解決第三者委員です。具体的には、「数人在籍していた近くの分園の子どもを朝夕本園で保育していましたが、本園の職員の負担になるので、それをやめて職員の負担軽減を図る」「人権チェックリストの活用」「苦情解決第三者委員の園内巡回、相談」「日常のていねいな挨拶の励行」「防犯カメラの増設」などです。これらは今年度の4月下旬から行いました。このような園の取り組みに対して、保護者も理解を示すようになり、信頼関係も徐々に回復してきました。職員の人権意識は高まってきていますが、今後は、さらに、職員の接遇向上に取り組んでいくこととしています。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
昨年度は子どもに対する接し方についても、「人権擁護のためのセルフチェックリスト」などを活用したり「全国保育士会倫理綱領」を職員個々に配付したりして、人権意識を高めてきました。また、室内にカメラを導入して、何かあれば保護者にも見てもらうようにするなどの取り組みを実施してきました。したがって、子どもの人権尊重に対する職員の理解は深まってきています。今年度は、さらに、職員の保護者に対する挨拶や接し方などに留意するとともに、職員のメンタルヘルスケアを実施していきます。なお、引き続き園長面談を通して人権意識を高めていくようにしています。
2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
正職員の不足により担任を受け持つ職員の負担が多くなってきています。とはいえ、保育の質を落とすわけにはいきません。そこで前年度、担任の業務をカバーするために業務の分担を図る取り組みをしました。この取り組みに参加した職員は、園長、主任、パート職員、事務職員です。具体的には、事務職員やパート職員たちに、その趣旨を話し、まずは理解を求めました。そして、どのようにしたら、クラス担任たちの負担軽減になるか話し合い、結果として保育活動の準備や後片付けなどを補助業務として取り組んでもらうことにしました。このようにして、行事や造形活動などについては合理化が進んできたと感じています。ただ、シフトローテーションを組んでいる職員たちの負担はまだまだあるのが現状です。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
職員の負担軽減策として、パート職員や事務職のスタッフの協力は、ある程度実を結んできましたが、保育士不足という抜本的な解決策にはいたっていません。また、早急に職員の補充が簡単にできない状況のなかでは、事前の策として、子どもの受け入れ人数を削減して、新たな体制づくりをすることにしました。今年度から子どもの入所の数を数十名減らし、さらには、2023年度もまた、減らし、職員の適正な業務にもどすようにしていきます。
サービス分析結果
【講評】
園の情報は内容豊富なホームページから得ることができます
園の情報は園案内(パンフレット)やホームページから得ることができます。ホームページトップには2頭の子羊のイラストが描かれ、写真も多く掲載してわかりやすく作成しています。保育目標を明記し、園の紹介、行事予定、園での生活、などの欄を設けていますのでそれぞれの詳細を知ることができます。また、子育てに関する問い合わせや相談をすることができます。市のホームページ内の子育てサイトの地域ごとの保育園一覧からも、当園の情報を得られます。入園希望者は、当園の卒園児などから情報を得ることもあるようです。
園の必要情報は行政やつながりのある機関に提供しています
市の子ども生活部保育幼稚園課へは、園の入退園や転園に関する情報や募集状況、感染症に関する保健衛生情報、危機管理に関する事項などの情報を提供しています。そのほか連携している関連機関には、保健所、子ども家庭支援センター、児童相談所、警察、消防署、教育機関などがあります。提供する情報は、感染症、虐待、小学校接続などです。情報提供が必要な場合は、事前に保護者の同意を得ています。
電話による問い合わせや見学希望者にはていねいに対応しています
電話による問い合わせや見学希望者の受け入れは園長が行っていますが、不在時は主任が対応します。見学は子どもたちの活動の様子が見られる平日10~11時を勧めていますが、見学者の都合によっては土曜日にも対応しています。感染症対策として、見学は1家族につき数名としています。園長は園内や子どもの様子を見てもらいながら、パンフレットに沿って保育の内容や行事などを説明し、どのような質問にもていねいに答えています。また、キリスト教精神に基づき感謝の心を育てるため、朝の挨拶と食事の前にお祈りをしていることも伝えています。
1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
- 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
- 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
- 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
- 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
サービス開始時前には入園説明会でわかりやすく内容を説明しています
当園の入園式は毎年4月1日に行っています。入園内定の保護者に入園1か月前ごろに、入園説明会の資料及び入園ハンドブックを送付します。初めて保育園を利用する保護者が戸惑わないように、資料の一覧表とともに書類の記入の仕方についての解説書も同封します。記入後の書類は園に返送してもらいます。入園説明会は、子どもの入園前健康診断を済ませた後の3月初旬に開催します。説明会では園長が保護者に向けて入園ハンドブック(重要事項説明書)に沿って、園の方針、目標、園生活、行事などを具体的に説明します。
サービス内容について保護者の意向を確認し同意を得ています
園児や家庭に関する個人情報の取り扱いについて、「こひつじ保育園利用において個人情報等に関する同意書」に沿って説明します。内容は、「1.行政や医療、関連機関に提供すること」「2.園児の写真やビデオ撮影、ホームページや園案内などへの掲載について」「3.施設の安全管理のため防犯カメラなどのデータを提供することがある」の3点を保護者に説明し、承諾のうえ署名をもらっています。食物アレルギーのある子どもや緊急時の対応が必要な可能性がある子どもの保護者とは、医師の意見書を基に栄養士や保健師と綿密な個別相談を行います。
サービス開始直後や終了時には子どもや保護者の不安の軽減に努めています
サービス開始直後に慣れ保育を実施するうえで、入園前に「必要保育予定表」を提出してもらい、保護者の就労時間による保育時間の確認をしています。慣れ保育は子どもの様子や保護者の意向、希望を聞き、子どもや保護者の不安が軽減されるように配慮しています。就学対象児には、小学校から個別に連絡が来るので情報を提供し共有します。卒園児や転園児に向けて、ホームページで運動会などの行事への参加を呼びかけていましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により呼びかけを中止しています。また、卒園児の同窓会も同様に中止しています。
1.サービスの開始にあたり保護者に説明し、同意を得ている
- サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を保護者の状況に応じて説明している
- サービス内容について、保護者の同意を得るようにしている
- サービスに関する説明の際に、保護者の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
- サービス開始時に、子どもの保育に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
- 利用開始直後には、子どもの不安やストレスが軽減されるように配慮している
- サービスの終了時には、子どもや保護者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
全体的な計画をもとに養護と教育の領域を考慮して指導計画を作成しています
園の保育目標は「発想力豊かな表情が明るい子ども」「自分から進んで元気に行動する子ども」「自然と触れ合い情操豊かな子ども」「思いやりのある心情と感謝の心を備えた優しい心の子ども」の4つです。全体的な計画は理念や基本方針、保育目標に向けて、園長や主任が養護と教育の領域を考慮して素案を作成します。定例職員会議で職員に配付し、意見や提案を受け調整した後毎年3月に作成しています。クラス担任は全体的な計画を基にして、前年度の年間指導計画に、今年度の子どもの状況や年間行事予定などを反映させ指導計画を作成しています。
指導計画や個別的な計画など、子どもの状況や環境の変化に応じて見直し作成しています
月案、週案、日案、0~2歳児の個別的な計画などの指導計画や行事計画などは、日々の子どもの様子や新型コロナウイルス感染症の状況など環境の変化により随時見直し作成しています。例えば3年前まで全園児が参加していた春の遠足は、戸外で長時間に及ぶ活動は0、1歳児の子どもの負担が大きいことから見直し、2~5歳児のみを対象として行うことになりました。参加できなかった0、1歳児の保護者に向けては、ホームページ上で動画を配信しました。また、ここ数年の感染症の影響により、保護者参観の行事なども縮小して開催しています。
昼礼を実施して子どもにかかわる情報や保護者の状況などを共有しています
定期職員会議は年度初めと年度末、各行事の前に行います。昼礼は毎日、子どもの午睡時間を利用して実施しています。主任、各クラス代表、栄養士など7名程度で行っています。各クラスから子どもの体調やけがなどの報告、保護者からの連絡事項、午後の職員体制や翌日の早遅番の確認を行います。主任は職員配置表を利用して一日の職員体制を調整管理し、保護者や子どもにかかわる情報を集約しています。昼礼の情報は出席者がクラスの職員に伝言し、早遅番職員は各クラスごとの登降園記録表に連絡事項などを記録して全職員で共有しています。
1.定められた手順に従ってアセスメント(情報収集、分析および課題設定)を行い、子どもの課題を個別のサービス場面ごとに明示している
- 子どもの心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し把握している
- 子どもや保護者のニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
- アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.全体的な計画や子どもの様子を踏まえた指導計画を作成している
- 指導計画は、全体的な計画を踏まえて、養護(生命の保持・情緒の安定)と教育(健康・人間関係・環境・言葉・表現)の各領域を考慮して作成している
- 指導計画は、子どもの実態や子どもを取り巻く状況の変化に即して、作成、見直しをしている
- 個別的な計画が必要な子どもに対し、子どもの状況(年齢・発達の状況など)に応じて、個別的な計画の作成、見直しをしている
- 指導計画を保護者にわかりやすく説明している
- 指導計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
3.子どもに関する記録が行われ、管理体制を確立している
- 子ども一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
- 指導計画に沿った具体的な保育内容と、その結果子どもの状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.子どもの状況等に関する情報を職員間で共有化している
- 指導計画の内容や個人の記録を、保育を担当する職員すべてが共有し、活用している
- 申し送り・引継ぎ等により、子どもや保護者の状況に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
1.子ども一人ひとりの発達の状態に応じた保育を行っている
- 発達の過程や生活環境などにより、子ども一人ひとりの全体的な姿を把握したうえで保育を行っている
- 子どもが主体的に周囲の人・もの・ことに興味や関心を持ち、働きかけることができるよう、環境を工夫している
- 子ども同士が年齢や文化・習慣の違いなどを認め合い、互いを尊重する心が育つよう配慮している
- 特別な配慮が必要な子ども(障害のある子どもを含む)の保育にあたっては、他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう援助している
- 発達の過程で生じる子ども同士のトラブル(けんか・かみつき等)に対し、子どもの気持ちを尊重した対応をしている
- 【5歳児の定員を設けている保育所のみ】
小学校教育への円滑な接続に向け、小学校と連携をとって、援助している
【講評】
発達段階に応じ子どもが周囲への興味や関心を持てるように配慮しています
児童票や心身の発育記録をもとに生活環境や子どもの状態を把握し、周囲への興味や関心を促すカリキュラムを作成しています。0~2歳児は個人差が大きいので、職員は子ども一人ひとりの状況に合わせて、周囲への興味を広げるようにおもちゃや言葉がけの工夫をしています。3歳児以上になると自分で遊びを見つけたり友だちと遊んだりします。4、5歳児は時計や時間にも興味を持つようになり、時計の製作活動を行いました。食事の12時やおやつの3時などがすぐにわかるように職員は絵カードを作り、子どもが主体的に活動できるよう援助しています。
子ども同士が互いを尊重する心が育つような保育を心がけています
当園ではクラスごとに一斉保育を行っています。自由遊びの時間には、年齢の異なる子どもたちが園庭でいっしょに砂遊びや電車ごっこなどして遊びます。年上の子どもは年下の子どもが気になり声をかけて面倒をみたり、年下の子どもは年上の子どもをまねて後からついて行ったりなど、きょうだいのように遊ぶ光景が見られます。毎月の誕生会は3~5歳児が集まり、その月に誕生日を迎える子どものお祝いをします。子どもたちは年齢に関係なく、みんなからお祝いされることで嬉しい気持ちになり、お互いを認め合い尊重する心がはぐくまれています。
発達の過程でのトラブルには、子どもの気持ちを尊重し対応しています
成長に伴い、子ども同士のトラブルが発生します。保護者には前もって理解してもらえるように入園説明会で話しています。特に言葉の未成熟な0~2歳児は、気持ちが表現できずに引っかいたり噛みついたりすることがあります。そのような場合には、職員は子どもを叱るのではなく、まずお互いの気持ちを受け止めて、それぞれの気持ちを「○○したかったんだね」「これから○○と言おうね」などと代弁します。3~5歳児は、なるべく子ども同士でお互いに話し合い解決していけるように、トラブルの機会を捉えて繰り返し支援していきます。
2.子どもの生活が安定するよう、子ども一人ひとりの生活のリズムに配慮した保育を行っている
- 登園時に、家庭での子どもの様子を保護者に確認している
- 発達の状態に応じ、食事・排せつなどの基本的な生活習慣の大切さを伝え、身につくよう援助している
- 休息(昼寝を含む)の長さや時間帯は子どもの状況に配慮している
- 降園時に、その日の子どもの状況を保護者一人ひとりに直接伝えている
【講評】
子どもの生活の連続性に配慮し、保護者との情報の共有に努めています
登園時には視診を行い子どもの様子や表情、傷の有無などを確認します。0~2歳児の保護者には連絡ノートで食事、排泄、睡眠など家庭での様子を記録してもらい、職員は園での状況を詳細に記録し伝えています。情報を共有することで、子どもの全体像と生活の連続性を把握することができています。早遅担当職員は、3~5歳児の登降園時にクラス職員からのお知らせや連絡事項がある場合には、 確実に伝えるようにしています。今年度から3歳児も連絡ノートを準備しました。出席ノートの裏面に連絡ノートを挟み込み、必要な場合に情報共有しています。
子どもの状況や生活リズムに配慮して保育を行っています
園では子どもの発達段階に応じて、一人ひとりの生活リズムに合わせた生活が送れるように指導計画を作成しています。0歳児は授乳や離乳食などについて保護者と詳細に確認しながら連絡を取り合い、1、2歳児は排泄や着脱の自立を促していく保育を行います。3~5歳児は、自分でできることが増えるので、意欲が継続するように言葉がけを行います。年齢に応じて睡眠時間を調整していますが、5歳児は、1月からは午睡の時間帯を、就学に向けての文字の練習時間にしています。保育活動では静と動のメリハリをもって過ごせるように配慮しています。
食事や排泄などの基本的生活習慣が身につけられるように援助しています
発達の状態に応じて、食事、排泄、睡眠、着脱、清潔など基本的生活習慣を身につけられるように援助しています。0歳児は優しい言葉をかけながらおむつ替えを行いますし、1、2歳児はうまくできた行動には「できたね」「上手ね」などほめる言葉を多くかけます。トイレットトレーニングは、子どもの状態を見極め、気持ちを尊重しながら保護者と連携して行います。主任は、園での生活や行動をわかりやすい絵で表現した絵カードを作成しました。子どもたちが目で見て理解しすぐ行動に移せるように、絵カードを使った視覚での支援を試みています。
3.日常の保育を通して、子どもの生活や遊びが豊かに展開されるよう工夫している
- 子どもの自主性、自発性を尊重し、遊びこめる時間と空間の配慮をしている
- 子どもが、集団活動に主体的に関われるよう援助している
- 子ども一人ひとりの状況に応じて、子どもが言葉による伝え合いを楽しみ、言葉に対する感覚を養えるよう配慮している
- 子どもが様々な表現を楽しめるようにしている
- 戸外・園外活動には、季節の移り変わりなどを感じとることができるような視点を取り入れている
- 生活や遊びを通して、子どもがきまりの大切さに気付き、自分の気持ちを調整する力を育てられるよう、配慮している
【講評】
子どもの発達状態に応じて遊びが豊かに主体的に展開されるように援助しています
子どもの発達状態に応じて、遊びに入りにくい場合はいっしょに遊んだり見守ったりして、徐々に自主的に活動できるように配慮します。集団で遊べる子どもは、バナナ鬼ごっこ(鬼にタッチされた子どもが両手を頭の上で合わせてバナナのポーズをとり、仲間に皮をむいてもらうと逃げることができる)など、集団で行うゲーム遊びのなかで、仲間意識を持ち自然に助け合う心が育っていきます。おもちゃの貸し借りや順番に使うときなどには、ルールを守り言葉で伝え合うことなど、生活や遊びが豊かに主体的に展開されるように援助しています。
動物と触れ合うなかで、さまざまな表現をしながら伝え合いを楽しんでいます
園ではかめを2匹飼育しています。11月には移動動物園が開催されました。来園した動物は、ポニー、うさぎ、やぎ、モルモット、イグアナ、ふくろう、ちゃぼ、何十匹ものひよこなどでした。動物園の指導員から動物との遊び方を教えてもらい、命の大切さを学びました。小動物との触れ合いでは最初怖がっていましたが、手で触れたり、抱っこしたり、エサを与えたりすることができました。「かわいいね」「あったかいね」などと感動の声を出していました。好奇心や探求心の芽生えとともに、気持ちを表現したり友だちとの伝え合ったりして楽しみました。
園庭での体育指導や、季節の移り変わりを感じられる戸外活動などを取り入れています
「自然に親しみ自然から学ぶ 健康でたくましい体力を養う」ことは保育方針の1つです。天候によりますが、戸外の活動では近隣の公園に出かけ、草木の変化に季節の移り変わりを感じたり、散歩しながら暑さや寒さを体感したりします。4、5歳児の子どもたちは、毎週の体育指導員による体育遊びを心待ちにしています。また、異文化を楽しむ外部講師による英語遊びは年間20回程度行います。獣医師による自然科学に関するお話は毎回興味をもって聞き入ります。さまざまな活動を経験するなかで体が鍛えられ、感性を育み学ぶ力が養われています。
4.日常の保育に変化と潤いを持たせるよう、行事等を実施している
- 行事等の実施にあたり、子どもが興味や関心を持ち、自ら進んで取り組めるよう工夫している
- みんなで協力し、やり遂げることの喜びを味わえるような行事等を実施している
- 子どもが意欲的に行事等に取り組めるよう、行事等の準備・実施にあたり、保護者の理解や協力を得るための工夫をしている
【講評】
子どもが美的情操力を育てる活動などに関心をもつよう日々の保育を工夫しています
園では保育方針の1つである美的情操力を育てるために、情操教育の一環として絵画、造形、音楽、演劇などをふだんの保育に取り入れています。園がもっとも力を注いでいる絵画造形活動は、全園児が参加する秋の「造形展」です。0~5歳児の子どもたち一人ひとりの絵画や粘土などで作り上げた作品、みんなで作った共同製作作品など、屋内外にさまざまな作品が展示されます。アトリエコーナーでは親子でいっしょに楽しみながら製作します。絵画活動を継続している5歳児は何種類もの絵の具や筆を使い分け、時間をかけてじっくりと作品に取り組みます。
みんなで力を合わせて達成感を味わうことができる行事を取り入れています
今年度実施することのできた行事は、保護者参観なしの0~2歳児の園内ミニ運動会、保護者参観ありの3~5歳児の遠足、夕涼み会(7月)、運動会(9月)、0~5歳児の造形展(11月)、クリスマス祝会(詩、劇、合奏など)でした。行事のための保育ではなく、日常の保育の中でリズム遊びをしたり、歌や踊りの楽しさを感じたり、言葉での表現など行う中で各行事に興味や関心を持っていきます。それぞれの行事はみんなで協力してやり遂げる達成感や楽しさを味わい、次への意欲につながっています。
行事は、保護者が子どもたちの成長を喜び合える機会になっています
保護者へは、行事参加についての理解や協力のお願いをしています。例えば、さまざまな製作に必要な材料として、不用になった牛乳パックやペットボトル、カップ麺などの空き容器、2月には鬼の面作りのために紙袋などの持参の協力をお願いしています。園の行事は多彩ですが、保護者にとっては家庭での様子とは違う我が子の姿や成長を感じることができ、職員と共有しながら喜び合える機会となっています。子どもたちは保護者に「見に来てね」と伝えて楽しみにしています。職員は行事終了後に振り返りを行い、次年度の行事につなげています。
5.保育時間の長い子どもが落ち着いて過ごせるような配慮をしている
- 保育時間の長い子どもが安心し、くつろげる環境になるよう配慮をしている
- 保育時間が長くなる中で、保育形態の変化がある場合でも、子どもが楽しく過ごせるよう配慮をしている
【講評】
保育時間の長い子どもがくつろいで過ごせるように配慮しています
当園の標準保育時間は、7時~18時で18時以降は延長保育になります。延長保育は18~19時で職員2名が担当します。子どもたちは16時45分までは各クラスで過ごし順次降園します。17時以降は30名程度となりますので、地域交流室に集まり0~5歳児で合同保育を行います。慣れた保育室から移動しますので、遅番の職員は、まず手遊びをしたり絵本を読んだりして子どもたちが落ち着けるようにします。その後、子どもがくつろいで過ごせるように、ブロックやままごとなどのコーナーが設置され、それぞれに好きな遊びが展開していきます。
延長保育は経験豊富な保育士が担当し、保護者からも安心を得ています
保育時間が長くなるなかで子どもが楽しく過ごせるように、延長保育の時間帯はベテランの職員を配置しています。いつも同じ職員が担当することで子どもたちは安心して過ごします。順次降園していくので、18時30分ごろには10名程度になります。夕食にさしさわりのないようにせんべいやクッキーなどの補食を用意しています。保育時間が長くなると疲れが出始める子どももいます。不安な気持ちになったりいさかいが起こらないように、職員は膝の上に乗せて本を読んだり、抱っこやおんぶをしたりして安心して過ごせるように配慮しています。
合同保育のなかで年齢の異なる子どもが楽しく過ごせるように援助しています
当園はクラスごとの一斉保育をしていますので、同じ年齢同士で過ごす時間が多くなっています。延長保育の時間帯は0~5歳児がいっしょに過ごしますので、日中とは異なる子ども同士で触れ合っています。ままごとでは親役や子ども役などふだんできない経験を楽しみます。年下の子どもは年上の子どもの遊び方をまねたり、年上の子どもは年下の子どもをいたわったり優しい気持ちがはぐくまれています。早遅番職員の業務に必要な手順を明記したマニュアルを作成し、保護者への連絡など確認して伝え漏れのないようにし、保護者からも安心感を得ています。
6.子どもが楽しく安心して食べることができる食事を提供している
- 子どもが楽しく、落ち着いて食事をとれるような雰囲気作りに配慮している
- メニューや味付けなどに工夫を凝らしている
- 子どもの体調(食物アレルギーを含む)や文化の違いに応じた食事を提供している
- 食についての関心を深めるための取り組み(食材の栽培や子どもの調理活動等)を行っている
【講評】
季節ごとの行事食や、誕生会の手作り特別メニューは子どもたちに大好評です
栄養士は、季節ごとの楽しい行事食を提供しています。お正月メニューはおせち料理風にし、干支のうさぎ型のごはん、松風焼き、なますを提供しました。うさぎ型のごはんは一人分ずつ時間をかけて作りました。2月の鬼ごはんは角はとんがっているスナック菓子、髪はのり、目は干しブドウ、口はにんじんです。5月は鯉のぼり形のハンバーグで、おやつは柏餅にするなど工夫しています。食事時は毎回子どもたちから歓声が上がり、楽しい雰囲気で食事をしています。子どもたちに感謝の心が育つよう、朝の挨拶の時と食事の前にはお祈りをしています。
旬の食材を使用し、子どもたちが楽しく食事できるように工夫しています
国産の安全な食材を使用し、旬の魚や野菜を取り入れています。随時献立会議を開催し、クラス職員からの意見を取り入れて次の献立に反映させています。栄養士が子どもたちに春の七草の写真を見せ七草がゆの話をするなど、受け継がれてきた行事食や食文化の意味を学ぶ機会も設けています。子どもたちに人気のメニューは、カレー、ミートローフ、青菜の和え物です。栄養士は食事している子どもを観察しそらまめなどの苦手な食材はどうすれば食べやすいかなど苦心しています。保護者のアンケートでも、全員が食事がおいしいと答えています。
食物アレルギーを持つ子どもや年齢に応じて食べやすいように工夫をしています
現在、食物アレルギーのある子どもに対しては、除去食(代替食)を提供しています。医師の除去食指示書を基にして1か月分の個別献立表を作成し、保護者に配付します。食事の時にはトレーの色を変えて子どもの名前を明示し、アレルゲンを含む食材を具体的に表示して誤食を防いでいます。子どもの年齢や、体調に配慮しながら、離乳食、刻み食など食べやすいように工夫しています。現在調理活動はできませんが、食育の一環として、プランターに二十日大根の種まきをしたりミニトマトを栽培したりするなど、食への関心を深める取り組みもしています。
7.子どもが心身の健康を維持できるよう援助している
- 子どもが自分の健康や安全に関心を持ち、病気やけがを予防・防止できるように援助している
- 医療的なケアが必要な子どもに、専門機関等との連携に基づく対応をしている
- 保護者と連携をとって、子ども一人ひとりの健康維持に向けた取り組み(乳幼児突然死症候群の予防を含む)を行っている
【講評】
子どもが自分の身体に関心を持ち、安全に過ごせるように援助しています
園では「健康でたくましい体力を養う」ことを保育方針の1つにしています。園庭や屋上で日を浴びて遊ぶことを日課とし、4、5歳児は週に1回外部の講師から体育指導を受けています。また、近隣の公園で駆け回ったり商店街を通って散歩に出かけたりしています。職員は、園の内外で遊ぶ時にけがや事故のないよう約束事を決めています。室内に戻る時には必ずうがいや手洗いをするよう声かけをしています。子どもたちには、交通ルールを守ることや知らない人についていかないことなどを伝え、自分を守り安全に過ごすことができるよう援助しています。
年間保健計画を作成し、子どもの健康診断などを行って健康管理をしています
保健師は年間保健計画を作成しています。4期に分けて0~5歳児の目標や保健活動や年齢ごとの援助を計画し、職員との連携を密にしています。園医による定期健康診断は年2回(5、10月)、0歳児健診は年2回(7、1月)、身体計測月1回、歯科検診年1回実施し、発育記録に記入して職員で共有しています。結果表は保護者に配付しています。食物アレルギーのある子どもや与薬が必要な子どもには、医師の指示書のもとに栄養士や保健師が保護者と面談し健康管理をしています。日々の子どもの様子は健康管理ノートを活用しています。
感染症などの新情報は、掲示や保健だよりなどで保護者に提供しています
保護者が感染症などの新情報を得られるように玄関に掲示しています。保健師は毎月の園だよりの中に保健だよりを掲載しています。保健行事予定や季節ごとに注意が必要な熱中症、感染症などの予防、生活リズムの見直し、進級や卒園に向けての不安の軽減についてなど、保健師としての目線で保護者へ健康情報を提供しています。職員は0~2歳児の午睡時には乳幼児突然死症候群(SIDS)のチェック表を利用し予防に努めています。職員が連携しながら健康面での保護者の心配事を把握し、希望があれば個々に面談するなどきめ細かな対応をしています。
8.保護者が安心して子育てをすることができるよう支援を行っている
- 保護者には、子育てや就労等の個々の事情に配慮して支援を行っている
- 保護者同士が交流できる機会を設けている
- 保護者と職員の信頼関係が深まるような取り組みをしている
- 子どもの発達や育児などについて、保護者との共通認識を得る取り組みを行っている
- 保護者の養育力向上のため、園の保育の活動への参加を促している
【講評】
保護者が安心して子育てができるように、個々の事情に配慮し支援しています
園は電車の各駅から徒歩約6~10分の商店街を抜けたところにあります。駐車場を提供し、ベビーカーは園で預かりをしています。園児の受け入れは、0歳児は産休明けから、また、障がいのある子ども、管外、外国籍などの子どもの受け入れをしています。保護者の就労などの都合はさまざまですが、土曜日の保育も実施し、職場での急な残業や家庭の事情などに配慮しています。保護者が安心して子育てができるように個々の保護者の立場に立った対応をしています。前もって年間行事予定表を配付し、保護者が行事に参加しやすいように配慮しています。
保護者の参観行事を多く開催し、子どもの成長する姿を喜び合えるようにしています
園では、保護者が参観できる行事を多く開催し、子どもの成長する姿を見てもらえる機会にしています。保護者参観は、入園式、春の遠足、6月の保育参観、夕涼み会、運動会、造形展、クリスマス会、ひな祭り会、卒園式です。保護者が職員とともに成長を喜び合い共有することで、子どもたちも嬉しい気持ちを味わうことができます。当園が力を入れている11月の造形展では、子どもの作品を観賞するとともに親子の触れ合いを目的とした遊びコーナーを設置しました。短時間で20センチ程度の紙製の手作り自動車を完成させ、親子ともに楽しみました。
保護者と職員の信頼関係が深まる機会が増えるような工夫をされると良いでしょう
コロナ禍のため保護者会が開催できない状況が続いていますが、保護者懇談会は0~2歳児と3~5歳児で時間をずらして開催し、子どもについての理解を得る機会となりました。行事に参加できなかった保護者には動画を配信しています。しかし、ここしばらくは園内に入室できない状況により、登降園時は必要事項のやり取りで終わってしまうようです。保護者アンケートでは、「担任と話したい」「園での子どもの様子やその日のエピソードなどを知りたい」などの意見もあります。今後、保護者との信頼関係が深まる機会をさらに工夫することを期待します。
9.地域との連携のもとに子どもの生活の幅を広げるための取り組みを行っている
- 地域資源を活用し、子どもが多様な体験や交流ができるような機会を確保している
- 園の行事に地域の人の参加を呼び掛けたり、地域の行事に参加する等、子どもが職員以外の人と交流できる機会を確保している
【講評】
「川のクリーンアップ作戦」に参加して子どもたちの作品を展示しました
園は、5月末に3年ぶりに開催された、地域の「川のクリーンアップ作戦」に参加しました。これは、年に1度15㎞の川の大掃除を実施することで人と人とのつながりを作ろうという催しです。この催しに合わせて行われる「フェンスdeギャラリー」では、川沿いにのフェンスに地域の団体や子どもたちの作品が展示されます。当園の3~5歳の子どもたちも自分たちで描いた絵を展示してもらい、保護者やきょうだい、地域の方に作品を見てもらいました。「上手だね」「色使いがいいね」などと声をかけてもらい自信を得て誇らしい気持ちになりました。
地域住民とのかかわりが深く、助け合う風土のなかで交流を増やせるようにしています
園は駅を中心とした商店街や住民とのかかわりが深く、互いに助け合う風土が根付いています。園の造形活動で使っている陶芸窯を、地域の老人会やかかわりがある施設の製作活動に活用してもらっています。「町田市子ども創造キャンパスひなた村」は、子どもたちの心身の健やかな育成を図るため、野外体験、創作体験などができる施設です。今年も当園の主任が1区画のブースで、絵画や版画、紙飛行機などの製作を体験交流できる場を提供しました。市主催の多くのイベントに参加していますが、ここ数年はコロナ禍のため制限する状況が続いています。
園長は、子どもたちが職員以外の人と触れ合う機会が増えることを望んでいます
保育カリキュラムとして、外部講師による英語の体験や、獣医師による幅広い自然科学のお話、体を鍛える体育指導を継続して行っています。対象は4、5歳児で子どもたちはその時間を楽しみにしています。園では親子の触れ合いを目的として、毎月1回「子どもステーション」を開催し、親子で造形遊びや絵本作りなどを行っていましたが、現在はコロナ禍のため中止しています。地域の高校生の体験学習や教育実習生、ボランティアの受け入れも控えています。園長は子どもたちが職員以外の人と触れ合える機会が増えることを望んでいます。
【講評】
外部に子どもの情報を提供する際には事前に保護者の同意を得ています
園長は、入園前に実施する入園説明会で子どものプライバシー保護のため、「こひつじ保育園利用において個人情報などに関する同意書」で保護者から同意を得ています。ホームページや園案内に子どもの写真を掲載する場合は、子どもの顔が特定できないように加工したり、名札が映らないようにしたりしています。保育展や保育雑誌、地域との触れ合いの写真など情報発信のための使用についても、保護者に承諾の可否の署名をもらっています。家庭支援センターなどの関係機関と子どもの情報をやり取りする際にも保護者に説明し同意を得ています。
一人ひとりの子どもを尊重し羞恥心などに配慮した保育をしています
「諭し励ます保育」を園全体の年間保育目標としています。職員の保育の心がけとして、できたことをみんなでほめること、子どもが理解できるように短い言葉で話しかけ、優しい気持ちで気長に取り組むことなどを掲げています。夏場のプール遊びは屋上で行いますので、保育室で水着に着替えてから移動するようにしています。排泄の失敗があった時や、仲間同士でのトラブルについて諭す必要がある場合には、職員は他の子どもにわからないように場所を変えるなど、子どもの羞恥心に配慮し、気持ちを傷つけることがないようにかかわっています。
虐待防止などについてさらに理解を深めるために、研修の機会があると良いでしょう
昨年度は、主任を中心に虐待防止に関する勉強会を行いました。職員の人権擁護のための研修として「保育の改善及び防止のための行動計画」のチェックリストを利用しました。また、他市の保育の質のガイドラインを利用して 職員自身の日常の言葉や行動などについての振り返りを行いました。その後チェックの結果を中心に職員間で相互に話し合いをして、子どもの人権や虐待防止などについての理解を深めてきました。さらに、新聞や雑誌、メディアからの情報などを基に、人権に関して理解を深める話し合いの場や研修の機会があると良いでしょう。
1.子どものプライバシー保護を徹底している
- 子どもに関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、保護者の同意を得るようにしている
- 子どもの羞恥心に配慮した保育を行っている
2.サービスの実施にあたり、子どもの権利を守り、子どもの意思を尊重している
- 日常の保育の中で子ども一人ひとりを尊重している
- 子どもと保護者の価値観や生活習慣に配慮した保育を行っている
- 虐待防止や育児困難家庭への支援に向けて、職員の勉強会・研修会を実施し理解を深めている
【講評】
毎年園の業務水準を見直す時期を定め、サービスの向上を目ざしています
提供しているサービスについては、園長や主任を中心として毎年見直しをしています。今年度は、危機管理、感染症、夕方合同保育マニュアルの整備を行いました。また、園案内のデザインや入園ハンドブック(重要事項説明書)の持ち物の項目についても改訂しました。連絡ノートは3歳児用を新たに準備しました。参加者が一番多い毎日の昼礼は、職員会議の一環として位置づけています。参加職員は各自がメモを取って記録していますが、昼礼会議の内容を全職員が確認し合えるように、職員会議録と同様に昼礼会議録を作成すると、なお良いでしょう。
園独自の手引書等を作成し、業務の一定水準を確保するための努力をしています
職員が円滑に業務を行えるように、早番遅番マニュアルを作成しました。担当職員や合同保育時間ごとの進行、補食の種類や量、保護者への引き渡し手順、伝達事項などを明記しています。伝達事項は登降園時記録表の内容を引継ぎ、クラス担任からの連絡事項など漏れのないように保護者に伝えるようにしています。主任は、園での日常生活を子どもたちが認識しやすいようにと、わかりやすい絵カードを作成しました。また、日常の基本的な作法(ルールやマナー)を11個の言葉で表した「小さなさほう」を掲示するなどの工夫をしています。
園長は職員や保護者の意見を取り入れサービスの見直しをしていきたいと望んでいます
ここ数年保護者会はコロナ禍のために開催できない状況ですが、開催できた保護者懇談会で職員は保護者からの意見を傾聴しています。登園時の受け入れは玄関先で行い、保護者との話し合いも十分できない状況が続いています。しかし職員は、連絡ノートの活用や、保育中の様子を撮影した動画を配信したりと努力しました。今回の第三者評価においても、保護者からの意見を取り入れサービスの見直しにつなげたいと考えています。園長は毎日の昼礼などの会議からも職員の意見や提案を取り入れて、よりよいサービス提供をしていきたいと望んでいます。
1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
- 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
- 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
- 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や保護者等からの意見や提案、子どもの様子を反映するようにしている
事業者のコメント
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【講評】
保育理念、保育方針、保育目標は職員、保護者ともに周知しています
保育理念は「子どもの人権や主体性を尊重して、将来に必要な諸処の側面を育てます」を始め3項目、保育方針は「美的情操を育てる」を始め4項目、そして、保育目標は「発想力豊かな表情が明るい子ども」を始め4項目からなっています。職員に対しては入職時に園長が説明をするとともに、新年度の職員会議で保育理念や保育方針を含んだ話をして理解を図っています。保護者には「入園ハンドブック」を配付し、その冊子をもとに保育理念・方針を話し、その後、園での生活を具体的に説明しています。なお園、見学の際にも保育理念などを説明しています。
園長や主任は自らの職務を職員に伝え、管理職としての役割を果たしています
職務分担表には、園長の職務として、運営総括管理、労務総括管理、渉外活動、研修活動のほかに理事会の決定事項の執行及び事業報告、職員育成などが記載されています。主任の職務としては、指導案管理、クラス運営指導、業務上園長が命ずる事項の実施などがあります。そのほか、各職員の職務も明記されています。園長や主任は職員に対して、管理職の職務について説明をするとともに、コロナ禍でストレスのたまっている職員のメンタルヘルスや保育に大事な子どもを良く見て育てることなどについて、昼礼時に話をしています。
理事会での話し合いのほかに、園内の案件は園長や主任が相談しながら進めています
予算執行や決算事項など、経営に関することは理事会で話し合われます。理事会は理事長、7名の理事、2名の監事で構成され、年2回開催しています。そこでの決定事項は園長が職員に伝えるようにしています。最近の議題としては分園閉鎖の件がありました。園内の案件については、園長や主任が話し合い、案件によっては職員へのヒヤリングを行い、主任以上で取りまとめて園長が最終決定をします。園内の案件は、最近はコロナ禍の対応が多くなっています。こうした話題は保護者にも関係していますので、園だよりやメールなどで伝えています。