評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
1)「老人は国の宝」の理念を持って高齢者の尊厳を守り、その自立を精一杯ささえたい。
2)「ここに相談し、ここで生活出来て本当に良かった」と言って下さる施設でありたい。
3)常に向上心を持って研鑽に励むと共に協調と和を大切にして行きたい。
職員に求めている人材像や役割
「自ら考え、行動できる職員」を求める人材として掲げ、4点を行動として求めている。
①法人の理念、方針等を理解し、高い倫理館を保ちながら自発的に行動する。
②ご利用者の利益を最優先したサービスの提供や関わりが行える。
③現状に対して常に課題意識を持ち、創造的かつ革新的に取り組み、自ら考えて行動する。
④組織の一員として自身の立場を十分に理解し、常に協調性かつ積極的で忍耐力をもって行動する。
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
①法人設立の経緯から、支援を要する人に対し、敬愛の念をもって関わりを持ち、尊厳保持の為には、信念を持って行動して欲しい。
②常に相手の目線で利用者に寄り添いながら、個々の想いをくみ取る。そして、想いの実現に向けて考え行動する事で利用者と共に喜び、達成感を共有しながら人間として成長する事を望む。
全体の評価講評
特によいと思う点
法人の理念に即した人材育成をより推進するため、中間管理職の育成を課題としていました。また、人事評価について、共通の認識を持ち、公正な管理を目指すことが肝要と考えました。そのため外部コンサルタントに委託し、管理者向けの研修や中間管理職の育成に力を入れています。今年度はその一貫として、人事考課者研修を開催し、課題を共有する取り組みを行いました。さらに、職員個別の育成計画とキャリアパスに連動させ、適切な評価を行うとともに、第5期中期計画にある「ここで働くことができて良かった」と感じることができるよう努めています。
短期間入所サービスのため、利用者の食事、入浴、排泄、生活の流れを相談員が入所前から情報を集めて記録しています。また、入所後、すぐに職員が利用者状況を把握できるよう、既往症、服薬内容、配慮すべき点などの情報を、介護ソフトとパソコンに入力することで共有し、入所後スムーズに生活できる体制を整えています。さらに、ADL状況票でIADLの情報として、貴重品と現金管理、衣類と徘徊センサーなどのリスク対応を把握し、新規利用の対応に取り組んでいます。加えて、医療ソーシャルワーカーとの連携を通して、医療情報を共有しています。
夜勤者の介護記録は、業務日誌と連動しており、その日に利用しているすべての利用者の状態が詳細に記録されています。夜間に、居室から出てこられた人には、「どうしましたか」と話を伺い、眠れない理由を把握し、それを記録に残しています。また、早朝に起きてきた人に対しては、早く起きてきた理由を伺い、「まだ、朝食までには時間があるので、居室にてお化粧をして、お待ちください」と伝え、本人が「そうするわ」と居室へ戻っていった様子などが詳しく残されていました。介護記録から個々の利用者支援が丁寧になさられている様子を確認できます。
さらなる改善が望まれる点
利用者や家族の意見をふまえ、今年度は接遇に関する意識づけの強化に努めました。事業計画では「接遇力の向上を図る」として、事業実施計画にも位置づけ、毎月進捗状況を把握しています。組織的な対応を図るため、高齢者虐待防止委員会を発足し、全職員向けの研修を実施しています。さらに、虐待の芽チェックシートで職員の自己認識を促し、尊厳保持の大切さを深めています。職員は工夫を図りながら入れ替わる入退所者に関わっており、接遇力の向上により職員自身も社会資源の一つとして認識され、「また来たい」と思って頂ける事業運営を期待します。
入所から退所に至るまでの期間が短いため、集中したアセスメントと情報取集の能力が求められています。職員は経験年数に違いがあり、アセスメント力に差異があり、より職員育成に取り組みたいと考えています。フェイスシート、アセスメント表など、記録する様式は決まっていますが、経験差や意識の違いで、どこまで深く利用者状況を観察し、確認するかの力の差が生じることがあります。また、介護度の高い利用者が増えている状況でもあり、今後、新人だけでなく、中堅以上を含めた職員全体の研修受講に関して、質と方法を考えていきたいとしています
市内では、同業種が連絡会を開催し、情報交換を行い、お互いのスキルを高め合っています。短期入所生活介護事業所でも、一時は集合し、情報交換をした時期もありましたが、それぞれの業務が忙しく、立ち消えとなり、コロナ禍によって、ますます情報が得にくくなっています。相談員は、感染症予防のために、利用を控える利用者も多くいる中で、他事業所では、どのような取り組みをしているのかの情報を得たいと思っています。また、他の事業所の取組や自社サービスの取り組みの成果を把握することで、より良いケアに繋がるのではないかと考えています。
事業者が特に力を入れている取り組み
事業所では、介護課にトレーナー制度を設け、担当職員による出張型研修体制を構築しています。「自分で考え行動できる」職員育成を目指し、個別育成シートを作成して適宜研修の機会を設けています。育成は、将来の配置転換や組織のバランスを保つことを見据えて行うと共に、キャリアパス基準に照らし合わせ、適切な処遇となるよう取り組んでいます。年功序列型ではなく、能力に合わせた評価となる体制を強化しています。また、職員のやりがいに繋がるように、永年勤続者や昇格者には園長が直接辞令を交付し、評価を実感できる取り組みを行っています。
短期施設入所のため、緊急利用もあり、家族と利用者がすぐに施設での生活を理解できるように、利用案内を作成しています。フロア見取り図、施設内写真、入所時に必要な物品一覧、料金や食事など。利用者が知りたい事業所ルールを簡潔にまとめ、不安なく過ごせるよう配慮しています。また、ショートステイ便りやホームページで、直近の行事や利用者の様子を伝え、家族が安心できるようにお知らせしています。ホームページでは、新型コロナウィルス感染症のお知らせを情報公開し、施設内の陽性者の確認、感染期間の終了など状況をこまめに伝えています。
日課にレクリエーション活動の時間を設け、利用者が体を動かし、他者と交流したり、趣味活動を行う時間としています。市では、市民を元気にするトレーニングを、動画配信しています。そのため、事業所でもそれらを取り入れ、職員と利用者が動画を観ながら体操を行っています。また、職員は、なかなか外出ができないことを鑑みて、室内での「イチゴ狩りやさくらんぼ狩り」などをゲーム感覚で行いました。利用者からは、「こんな体験ができるとは思っていなかった」などの好評を得ています。また、趣味活動で完成した作品を作品集としてまとめています。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:利用者の年齢は80歳から90歳以上で、90歳以上が10名でした。そのため、9名が本人の状況を推察して家族が答えています。男女比は男性が4名女性が14名でした。要介護度は要介護1から5で、要介護2が9名いました。
- 調査方法:アンケート方式
機関が、アンケート用紙と返信用封筒を用意し、事業所の協力を得て、利用者に配布してもらいました。 - 有効回答者数/利用者総数:18/30(回答率 60.0% )
全体的な満足度は大変満足が44%、満足が33%どちらとの言えないが22%でした。77%の人が満足と答えています。自由意見欄には「本人が楽しみにしているので、特に問題ないと思います。」「本人は芙蓉園で過ごしている時間について覚えていないと思いますが、いつも迎えを楽しみに待っており、おそらく(家にいるよりも)楽しいのだろうと思われます」「短期間でも入所できれば、(家族は)自分の用事ができるので助かります。」「介護をしている家族が、急に入院になったときに、柔軟に対応していただき感謝しています。」「突然の利用にも対応していただけるので、家族は大変助かっております。ショートステイは、デイサービスとは違うことは本人も知ってますが、もう少し活動などあれば喜ぶだろうと思います。」など。家族が助かっているという意見が多くありました。一方で、「食事で出されるものが硬いことがあります。」「食事がおいしくないで、改善されることを願います。」など、食事に対しての要望や「本人の尊厳(プライド)を傷つけるような言葉遣いに気をつけてくだされば、なおありがたいです。」など、接遇に対しての要望もありました。
アンケート結果
1.利用時の過ごし方は、個人のペースに合っているか
記載は有りませんでした。
2.食事の献立や食事介助は満足か
「朝食のおかずがもう少しおいしいと良いです。また、お茶の時間があるのと、手作りのおやつが美味しいです。」「食事がおいしくないです。」「豚肉が硬くて食べにくいです。それ以外のものはおいしく食べています。」など、食事に対しては要望がありました。
3.日常生活に楽しみな行事や活動があるか
「フィットネスをするのが楽しみです。」「ゲームや歌のときが好きです。」などの意見の他に「レクリエーションがあれば良いと思います。」「テレビを観るのが好きなので、ぜひBSも観れるようにしてほしいです。」などの要望もありました。
4.利用中の活動・リハビリは、家での生活に役立つものか
「リハビリはないため、自分で廊下を歩いています。」「なるべく介助を受けずに生活できるように、自立心を養うように心がけています。」などの意見がありました。
5.利用中には、必要に応じた介助を受けているか
「以前館内を一人で移動中に転び、顔に怪我しました。それ以降は移動時などには、スタッフが介助してくれます。」「呼び出しベルを押せば、すぐに職員が対応してくれるので、今まで失敗もなく滞在しています。」など、必要に応じた介助を受けていると答えています。
6.個人の身体状況や要望は把握されているか
記載は有りませんでした。
7.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか
記載はありませんでした。
8.職員の接遇・態度は適切か
記載は有りませんでした。
9.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
記載は有りませんでした。
10.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
記載は有りませんでした。
11.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか
「一人だけ命令口調で対応するスタッフがいるのでとても怖いです。他の皆さんは、親切です」とう意見がありました。
12.利用者のプライバシーは守られているか
記載は有りませんでした。
13.サービス内容に関する職員の説明はわかりやすいか
記載は有りませんでした。
14.利用者の不満や要望は対応されているか
「本人が意思表示が出来ないのでわかりません」という家族からの記載が有りました。
15.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
「職員以外の人に相談するようなことは発生していません」との記載が有りました。
組織マネジメント分析結果
◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合は
で、実施できていない場合は
で表しています。
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
- 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
- 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
- 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
法人理念に沿うとともに、介護保険改正などをふまえた事業運営に努めています
家族や本人からの意見や要望は随時受け付け、各部署で話し合うとともに必要があれば運営会議で審議して課題点を把握し、改善に努めています。施設入口部には意見箱を設置し、「ご意見・ご要望申請書」による利用者や家族からの要望の受け入れ態勢を整えています。また、園長は地区の民間団体のメンバーとしても参画し、地域の実情やニーズを把握し、運営会議などを通して職員に伝えています。その他、地域の自治会の総会への参加や3年に1度の介護保険改正の情報を得て施設運営に活かしています。今年度以降は「LIFE」の活用を課題としています。
安定的な事業運営継続に向け、会議運営を効率化して実施しています
法人が策定する第5期中期計画の1年目となり、事業所ではその方針に沿った単年度の計画を策定しています。事業計画の進捗を確認するため、毎月実施している運営会議で稼働率状況などの報告があります。コロナ禍という状況下にあり、事業所内の会議であってもオンラインを活用した議事進行を行っています。画面に資料を映すことにより印刷が不要であるため、業務省力化にも繋がります。毎月の予算執行状況を次期事業計画に反映させ、各部署のリーダーとは年度末に予算ヒアリングを行い、購入したい物品や環境整備に活用したいものを聞き取っています。
各部署の課題を共有し修正を図りながら、年間の目標達成に向けて取り組んでいます
着実に事業計画が実行されていくように、委員会や各課ごとの事業実施計画を作成しています。事業計画内容を掲載し、部署ごと、1か月ごとの進捗状況をチェックできるようにし、年間を通して実行していく具体的なプロセスも記載しています。その結果を報告書として取りまとめ、毎月施設部門会議(特養・ショートステイ)で共有し、計画が実行できているか、課題は何かを確認しています。必要があれば計画内容を修正し、年間の目標を達成できるように進めています。また、会議でなくとも職員同士で細目で連携を取り合い、実施することが今後の目標です。
1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
- 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
- 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
- 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
- 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
- 事業所の経営状況を把握・検討している
- 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
- 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
- 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
- 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
- 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
法令を遵守した運営となるよう、必要な研修カリキュラムを取り入れています
新入職員に対しては、法人理念の理解を得られるように、法令遵守の研修などを実施しています。カリキュラムには、高齢者虐待やハラスメントの内容を盛り込んでいます。現任者に対しては、年2回以上実施している職員面談の場で評価・指導するようにし、全職員に伝わるよう努めています。また、法人理念は施設内に掲示され、常に確認できます。さらに、法令上で実施が義務づけられている研修を含めて、年間研修計画を策定し、守るべき法・規範・倫理などが伝わるように作成されています。参加した職員は研修記録を記載し、振り返る機会を設けています。
苦情があった場合は、まず組織として受け止め、然るべき対応策を講じています
利用者のサービス開始時に、重要事項説明書を使い、苦情受付窓口の説明を行っているほか、施設内の掲示板にも掲示し、周知を図っています。昨年度には接遇に関する苦情があり、改善に向けて取り組んでいます。組織的な対応が図れるように、高齢者虐待防止委員会を発足し、年2回全事業所向けの研修を実施しています。また、虐待の芽チェックシートを実施し、職員に虐待防止に関する意識づけを行いました。昨今、高齢者虐待においては世論の関心も高いことから、継続的に意識し、さらなる接遇や不適切ケアに関する見直しを図っていきたいとしています。
感染症対策を講じ、可能となる地域貢献事業や地域との繋がりを模索しています
地域への情報発信のため、定期的に配布している季刊誌やホームページ、ブログのほか、SNSも活用しています。地域にある社会資源の活用として、これまでのようにボランティアや実習生、職場体験などの再開を模索してきましたが、コロナ禍の影響によって受け入れ態勢が整わない状況です。そのため、今後はwithコロナとして、新しい生活様式に基づいた地域とのネットワーク作りや、地域貢献の方法を模索しています。また、高齢者の命を守るため、感染症対策を講じながらも、オンラインなどを活用し、地域との関わり方を工夫することを期待します。
1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
- 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
- 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
- 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
- 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
- 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
- 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
- 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
- ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
- 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
- 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
- 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
事業所で起こりうるリスクの実情を把握し、優先順位を決め、適宜対応を行っています
事業所で起こりうるリスクは、その都度優先順位を決め、柔軟に対応しています。その中でも、感染症のリスクの低減を図るため、感染症対策委員会を設置し、施設内での感染症予防のための環境整備に努めています。また、転倒・転落のリスクが考えられる利用者については、リスクマネジメント委員会で対応策を話し合い、センサーマットの使用など、福祉用具の活用による改善策を講じています。職員から上がったリスクなどの課題は各委員会で検討され、決定した対応策は施設内ネットワークを通じて周知するとともに、随時マニュアルの改定に繋げています。
大規模災害が発生後も事業継続が可能となるように、事業継続計画を策定しています
施設では、大規模災害の発生に備え、事業継続計画(BCP)を策定しています。昨年度から引き続き感染症のリスクが高いことを念頭に置き、感染症について詳細な対応策を示した事業継続計画を作成しています。地域におけるリスク対策については、ハザードマップにより水害のリスクなどの把握に努め、避難経路を明確確保しています。なお、感染症対策は実行可能なものを導入していますが、その他の災害については、担当者の異動などによる緊急連絡先などの変更が必要な状況があるため、初動対応を含め、実際に活用可能なものへの見直しを考えています。
法人で情報管理規程を定め、利用者の個人情報の漏洩防止に努めています
法人では個人情報を適切に管理できるように情報管理規程を定め、職員に周知しています。利用者の個人記録は業務支援システムを使ってパソコン内に記録し、部署や役職の使用する用途に応じたアクセス制限を設けています。個人情報やUSBのデータは施錠のうえ管理できる場所で保管し、持ち出しの際は、「個人情報の持ち出しに関する許可申請」が必要です。利用者の病院受診の付き添いで、個人情報を持ち出す際にも許可申請が必要など、厳重に管理されています。テレワークに向けた情報の持ち出しも取り決められ、情報漏洩のリスク軽減を図っています。
1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
- 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
- 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
- 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
- リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
- 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
- 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
- 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
- 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
- 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
将来を見据えて職場環境を整備し、職員が働きやすい環境作りに努めています
人材確保が難しい現状において、施設では技能実習生の雇用を積極的に進めています。広報活動としては、ホームページや各種のSNSの活用、ハローワークを通しての募集などからは、適宜応募がありました。また、職員の休暇取得にあたって、リフレッシュ休暇や有給休暇の取得を積極的に推奨しています。さらに、職員の子育て支援や産休支援に対する理解が広まったことにより、産後に復帰しやすい環境が整ってきました。重ねて人事考課では、将来を見据えた配置転換を行い、離職率の低下に繋げ、柔軟な働き方が可能な働きやすい環境作りに努めています。
外部機関と連携を図り、評価基準の統一による公正な人事考課を目指しています
法人が目指す人材育成のため、施設内・外の研修への参加を積極的に実施しています。施設内ではトレーナー制度を設けて、各部署に中途職員が入職した場合や不安を持つ職員に対し、改めて実地指導を行っています。また、法人ではキャリアパス基準を定めており、個別育成シートに基づいて年2回の面談を行っています。自己評価をもとに、結果を5段階評価で査定し、人事考課に繋げています。現状は、評価方法を学んでいない各部署のリーダー層が実施していることから、今後は外部機関と連携することで、評価基準の統一に取り組んでいきたいとしています。
トレーナー制度を設けて現場での実地研修を実施し、職員育成を行っています
職員育成の一環として、新人職員や中途採用職員を育成するため、介護課にトレーナー制度を設けています。人間性や介護技術を加味したうえでトレーナーを選任し、職員に対するOJT指導を行って、適宜相談に乗れる仕組みができています。また、毎年4月に計5日間にわたる法人内研修を実施し、新人職員が基礎から学び早期に介護技術を身に付く研修体系ができています。さらにリモート研修制度を導入し、外部研修に参加できる環境を整えています。資格取得支援には、介護福祉士や社会福祉士などの国家資格についても支援していくことを検討しています。
1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
- 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
- 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
- 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
- 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
- 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
- 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
- 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
- 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
- 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
- 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
- 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
- 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
- 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
【前年度の課題と目標】
ショートステイは在宅生活の延長であり、来所持と同じ状況で日常生活動作などが低下しないように支援する必要性があることから、「ショートステイ利用後、入所時の心身の状態で在宅生活に戻れることを目指す」ことを目標としました。
【取り組み】
利用者個々のニーズや心身状況を把握するため、アセスメントに重点を置きました。その結果、利用者個別の状況に合った機能維持の取り組みを図るとともに、週1回のフィットネスによる機能維持のための訓練の実施に繋がりました。
【取り組みの結果】
利用者の入退所や職員の交代制の勤務などにより、アセスメントによる情報収集は実施できたものの、共有については困難な状況が見られました。そのため、支援内容にバラつきが見られてしまい、業務標準化が課題となりました。
【振り返り(検証)今後の方向性】
業務効率化の観点からアセスメント様式を1枚に簡潔にまとめられるようにして、職員間での共有を図りました。しかし、思ったように共有することが進まず、今後は連絡メモなどの様々なツールも活用することで、共有する仕組み作りを行い、支援内容の統一を目指していきたいと考えています。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
【講評】
4泊以上の利用される方に対しては、毎週決まった日にフィットネスサービスを実施し、機能訓練として様々な体操を行っています。入所時の状態を維持するための体操であり、個別支援計画に基づき実施されています。また、個別支援計画は居宅サービス計画書をもとに作成されています。さらに、もう一歩踏み込んで心身機能が維持・向上できるようモニタリングを通して、長期利用の方には利用開始時にできなかった立ち上がり動作ができるように働きかけています。その結果、在宅に戻ったときに段差の昇降やトイレに行くなどの日常生活動作が改善することもあります。その経過は介護支援専門員と情報共有を図り、計画的に実施されています。そして、事業所では利用者ごとにアセスメントを行い、利用者情報を共有しています。しかし、変化していく状況や開始時に取り切れなかったアセスメント情報を蓄積させていくことが課題となっています。職員は、在宅から施設利用と環境面での変化に対して支援できるアセスメント力を身に付けることを今後の目標としています。
2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
【前年度の課題と目標】
家族へのレスパイト・ケアとしてのニーズが大きい、ショートステイサービスにおいて、少しでも本人にとっても楽しみとなり、リピーターとして継続利用して頂きたいとの思いから、「利用者が行きたいと思うショートステイを目指す」ことを目標としました。
【取り組み】
午前中は体操を実施し、午後には余暇活動として職員発案のレクリエーションを実施しました。利用者が楽しめるように、スイカ割りやいちご狩り・サクランボ狩りやカップラーメン大会などのイベントを提供しました。
【取り組みの結果】
利用者から「楽しかった」「久しぶりに食べた」などの声が聞かれ、好評を得ています。新型コロナウィルス感染症が施設内で出た際には中止になることもありましたが、フロア別に楽しめるイベントの代替えとして開催し楽しんで頂きました。感染症対策も講じ、社会的な距離を保ちながらも実施することができました。
【振り返り(検証)今後の方向性】
利用者に楽しんで頂けた一方で、接遇面での対応に課題があると感じています。接遇についは研修も実施していますが、今後も継続して説明の仕方や、丁寧な言葉遣いについて、見直していきたいと考えています。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させていない |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
事業所では、利用者により多くの楽しみを提供するべく、職員発案による様々なイベントを実施しています。イベントは職員数がある程度充実し、かつ入退所の少ない日に実施しています。さらに、感染症に留意のうえ、施設内でも実施できるレクリエーションを考案し、提供しています。利用者は、在宅では経験できない非日常の体験を通して、生活の質の向上に繋がっています。また、第三者評価の利用者アンケートにおいても「楽しんでいる様子」との家族の意見もあり、一定程度の効果が見られます。しかしながら、対応している職員の接遇力にまだ課題があると考えています。イベントを楽しみに来る方だけでなく、職員自身が社会資源の一つとして、利用者に安心感を持たれ、馴染みの関係を構築できるように、接遇力の向上を期待します。今年度の事業実施計画には「接遇力の向上を図る」という目標を掲げ、毎月リーダーが進捗状況を確認しています。今後も継続して実施し、利用者に親しまれるショートステイを目指して欲しいと考えます。
サービス分析結果
【講評】
事業所パンフレットとホームページで、事業所の取り組みを伝えています
事業所パンフレットに施設内案内図と活動の写真を掲載し、利用希望者が概要をわかるように構成しています。施設内には、特別養護老人ホーム、デイサービスセンター、居宅介護支援事業所など、介護関係の複合施設があることを伝えています。また、定期的にふようだよりを出し、見学者と介護支援専門員に配付しています。理事長メッセージ、利用者に好評な行事、リハビリと食事の様子などの情報を提供しています。さらにホームページとSNSでは事業所の取り組みを紹介し、ブログで事業所内の行事、職員情報を公開するほか、感染症情報を伝えています。
空き情報や取り組みなど、事業所情報を定期的に行政ほかの関係機関に伝えています
見学や相談で交流がある居宅介護支援事業所や、関係者に対して、ショートステイ便りを渡し事業所の取り組みを伝えています。ショートステイ便りは職員が作成し、利用者の活動と作成物の紹介・行事・誕生日を迎えた利用者の写真などを掲載し、事業所情報を提供しています。また、行政や地域包括支援センターには空き情報を定期的に伝え、虐待相談や支援者が体調を崩したなど、緊急案件にも対応できるように連携しています。利用者家族に対しては、利用者の退所時には、3か月先までの空き情報や、次回利用時の質問票など、事業所の情報を伝えています。
見学希望者には、利用案内パンフレットを使って施設の特徴などを説明しています
見学は相談員が対応し、月曜から土曜日まで、利用希望者の都合に合わせて、丁寧にルールを説明しています。事業所パンフレットとは別途に、見学者に配付する利用案内のパンフレットを作成し、1日の流れと利用時に持参必要なもの、料金などが判りやすい言葉でまとめられています。見学の問い合わせには、担当の介護支援専門員を経ることが9割位ありますが、家族から直接連絡が来る場合もあります。見学・入所は多い月に10名の受け入れがあることもあり、支援者の高齢化による施設入所の検討など。利用希望者の目的に合わせて柔軟に対応しています。
1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
- 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
- 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
- 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
- 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
事前に自宅へ足を運んで、自己負担金や利用可能なサービスなどを説明しています
新規利用者には、ショートステイ利用案内を使用して生活とサービスについて具体例を交えて説明し、その同意を得ています。リハビリを希望する利用者家族には、フィットネスサービスという、歩行練習と筋力増強支援を毎週土曜日に行っていることを説明しています。また、自己負担金として、食事代・滞在費・電気代がかかること。支払い方法が口座からの引き落としとなることを説明し、理解を得ています。さらに、契約時には利用者宅に行き、使っている福祉用具と生活環境を確認して、家庭生活をふまえた支援を行えるように、生活状況を記録しています。
家庭生活をふまえ、既往症や医療面の注意点を、職員全体で情報を共有しています
初回面接時は、相談員が利用者の個別事情と基本情報の聞き取りを行って、フェイスシートに記録しています。また、介護支援専門員からの情報提供を受けるほか、家族や関係機関から情報を集め記録しています。入所時は、職員が入所についての基本ルールを説明するほか、職員全員の紹介を行い、サービス開始後は担当を決めず、職員全員で支援にあたっています。既往症などをまとめたアセスメントシートを使い、職員が情報共有し、毎日の体温と血圧、脈拍などのバイタル値を確認し、健康面で利用者が不安にならないように利用者の体調管理に努めています。
退所時には、入所可能な施設情報の提供やショートステイ延長などの対応をしています
ショートステイであるため、3泊4日程度の利用者が多く、日々入所と退所の調整を行っています。退所後も定期的に利用する人が多く、次回の入所希望の連絡が入ることもあります。また、退所時に利用者状況を家族に伝えて、家族側の体調不安や仕事などの事情を配慮し、入所延長となる場合にも対応しています。さらに、在宅生活が厳しくなった利用者には、介護支援専門員と相談し、本人意向を確認ののち、入所可能な施設の情報提供やショートステイ延長の対応を行っています。家族にも様々な支援の種類、利用可能な介護サービスの情報を提供しています。
1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
- サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
- サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
- サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
- サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
- 利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
- サービス利用前の生活をふまえた支援を行っている
- サービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
再利用を繰り返す利用者が多くいるため、アセスメントは状況に応じて行っています
数日利用の短期利用者が大半のため、短期入所用のアセスメント表に心身状況を記録し、ニーズを明示しています。1か月を超える利用者もいることから、心身の変化に応じてリーダー職員がアセスメント情報を更新しています。また、再利用を繰り返す利用者には、心身状況に変化があれば、新たにアセスメントを行います。課題としては、再利用を何回か繰り返す利用者に対して、職員の出勤状況によっては支援に付かない者もいるため、情報共有が難しい点にあります。そのため1日2回の申し送りを朝夕に行い、利用者ニーズと心身状況を毎日確認しています
短期入所計画であるため、入所に至る理由と背景を考慮し、利用者支援に携わっています
ケアプランは3人の職員で作成しており、期間中には中間評価として、利用者状況を確認しています。ケアプラン作成においては、アセスメント表から考えられる利用者ニーズと課題を確認し、担当の介護支援専門員との情報交換のうえ、本人・家族の意向を確認しています。プランの見直しは、半年に1回、必ず中間評価を行うことで、自立度に変化が無いかを調べています。ショートステイであるため、短期間のみの利用者も多く、入所時のみのプラン作成となる場合もありますが、その場合は入所を希望した理由に焦点を充て、短期支援の計画を策定しています。
カンファレンス、引継ぎ、連絡メモを活用して利用者情報を共有しています
入所と退所時にそれぞれカンファレンスを開き、利用者の身体状況、医療面、配慮すべき点を支援者間で確認後、記録しています。他にも、入所中の変化や支援内容を介護記録に残しており、以前に入所していたときと、今回の利用者状況との変化がわかるようになっています。介護ソフトには、利用者の身体状況変化を記載し、体温・生活情報・脈拍などの推移を記録しています。また、個人ファイルの中には、利用者情報とケアプランが綴られており、職員間で情報を共有しています。さらにミーティングと連絡メモを活用することで、必要な情報を伝えています。
1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
- 利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
- 利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
- アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の介護計画を作成している
- 計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている
- 計画を利用者にわかりやすく説明し、同意を得ている
- 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
- 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
3.利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
- 利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
- 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
- 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
- 申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
1.介護計画に基づいて自立生活が営めるよう支援している
- 介護計画に基づいて支援を行っている
- 利用者の特性に応じて、コミュニケーションのとり方を工夫している
- 利用者一人ひとりがその人らしく生活できるよう支援を行っている
- 利用者の支援は家族や関係機関、関係職員が連携をとって行っている
【講評】
利用者の退所入所がある中でも、一人ひとりの状況を把握できる仕組みがあります
利用者の退所入所が日々行われる中で、職員は一人ひとりの情報を共有し、個々に必要な援助を行っています。そのため事業所では、ミーティングや連絡メモを活用して、計画書の内容や留意点についての情報共有をしています。一方、相談員が利用者台帳を作成しているために、その中には、フェイスシート・医療情報・居宅サービス計画書・短期入所生活介護計画書・リスク関係などの文書を揃って収納され、事業所内においてあり、職員は必要時に閲覧可能となっています。職員は、常に利用者のしていることや、できることを維持できるように心がけています。
利用者のコミュニケーション能力について家庭での日々の様子を把握しています
フェイスシートの「ADL状況・介護(援助)対応方法」の項目に「意思疎通」を挙げています。その他、意思伝達・理解・意思決定・指示への反応・視力・聴力・眼鏡/補助器使用の項目があり、相談員はこれらを基に利用者のコミュニケーション能力の把握に力を入れています。また、家庭で行われているコミュニケーション方法を伺うことで、耳の聞こえの悪い人には「筆談」が必要か、あるいは身振手振りは通じるのか。さらに理解力の低下が見られる人には、どのように説明をすればよいかなど。援助する際の留意点を含め、把握できるように努めています。
利用者一人ひとりの、その人らしい生活を継続できるように支援しています
利用者の滞在中にも、その人の家庭における生活の延長線上として、その人らしい生活ができるように支援しています。そのため、居室は本人の心身機能に応じた配置にすることを重視し、麻痺の状況によってはトイレの手すりなどの位置を調整し、歩行不安定の人には、入り口に近い場所にベッドを設置する工夫をしています。また、1日のスケジュールは決まっていますが、本人の在宅での生活リズムを尊重した支援を心がけています。一方、介護支援専門員や家族、関係機関とも十分な連携をとりながら、利用者が安心した生活を過ごせるように支援しています。
2.栄養バランスを考慮したうえで、おいしい食事を出している
- 利用者の状態に応じた食事提供や介助を行っている
- 利用者の状態や嗜好に応じて献立を工夫している
- 食事時間は利用者の希望に応じて、一定の時間内で延長やずらすことができる
- 食事を楽しむ工夫をしている
【講評】
利用開始日には、改めて、食事の意向調査をしています
利用者と家族に、利用者アセスメントシートを配付し、意向調査を実施しています。そこには、①滞在に対する意向、②食べ物について好き・嫌いな食べ物(得意料理・思い出の料理)、③趣味/特技、④好きな音楽/テレビ・映画、⑤思い出の場所、⑥好きなスポーツ、⑦仕事について、⑧その他、などの項目があります。職員は、調査結果から本人の好き嫌いを把握し、食事支援の参考にしています。一方、食事形態は、自宅で食べている形態と同じものを食せるように配慮し、利用開始後は、本人の食事の様子から相談助言を行い、必要に応じて変更しています。
食事を楽しみにして頂けるように、献立表をリビングに貼り出しています
食事は、併設して厨房で調理されています。栄養課では、個々の利用者に食事を楽しみにして頂けるように考え、献立表を作成しています。献立表は、各フロアのリビングに貼付してあるほか、希望があれば配布しています。また、月1回は行事食として、その時々の旬の食材を使用した献立を考えて提供しています。食事の時間は、朝食は7時半、昼食は11時45分、夕食は17時45分からとなっています。ただし、一定の時間内であれば、時間をずらすことも可能です。食事は、原則食堂で食べて頂くことなっており、利用者の着席を待ち、配膳をしています。
利用者は、職員が装飾を施し、アクリル板越しでの団らんを楽しんでいます
食事時間は、利用者同士で団らんとなるように、職員が話題の提供に努めています。材料となるのがアセスメントの記入でお願いした、「得意料理/思い出の料理」の項目です。職員は、「〇〇さんの得意料理は、〇〇でしたね。今日は〇〇ですが、お味はいかがですか」など、話題をふると、〇〇さん以外の方も話題に入ることで思い出話に発展していきます。ただ、コロナ禍での対策を受け、事業所でもテーブルに飛沫除けのため、職員が装飾を施したアクリル板を設置しています。また、お酒を持参することは可能なため、夕食時に食堂で召し上がる方もいます。
3.入浴の支援は、利用者の状態や意思を反映して行っている
- 利用者の状態に応じた入浴方法や介助を行っている
- 健康上の理由等で入浴できなかった利用者には代替方法をとっている
- 入浴の誘導は利用者に負担がかからないように考慮し、行っている
- 浴室や脱衣室は清潔で、快適な状態にしている
【講評】
三種類の浴槽を設置して、個々の利用者の生活状況に応じた入浴形態を提供しています
入浴に使用する浴槽は、一般浴・チェア浴・機械浴の三種類の浴槽を設置しており、個々の利用者の心身機能や生活状況に応じた入浴形態で提供しています。入浴は、3日に1回の入浴を目安とし、1週間に2回入浴が可能です。相談員は、自宅での入浴方法や他のサービス利用時での入浴形態、入浴方法を把握し、現状に1番近い形態の浴槽を提供しています。また、介助方法については、本人のルーティンなどを把握したうえで計画書に記載しています。職員は、可能な限り、希望する手順の入浴介助に努めています。また、入浴物品の持参も可能となっています。
入浴支援は、職員が1対1で、迎えから戻るまでの一連の行為を支援しています
事業所を利用中に、入浴予定日に入ることができなかった場合には、利用中の他の日にずらしたり、必要に応じて温めたタオルで体を拭き、乾いたタオルで水気を拭き取るなどの対応を行っています。入浴支援は、午前中に1日5名を目標にし、浴室への案内からリビングに戻るまでを、1人の職員が1対1で対応します。入浴担当の職員は、居室一覧表から本日の入浴者を確認し、浴槽を準備後、利用者を迎えに行きます。そして、入浴日であることを説明し、本人の意向を確認。着替えを準備しトイレに寄り、脱衣所へ案内し、入浴の一連の行為を支援しています。
浴室の清掃は、曜日ごとで重点清掃箇所を決め、常に清潔な環境を維持しています
浴室内の清掃は、入浴介助後に掃除と換気を行っています。曜日ごとに重点清掃箇所が決まっていることから、職員は浴室清掃チェック表を参照して、その日の掃除箇所を丁寧に掃除しています。脱衣場は、エアコンの温度を調整し、快適な環境となるように気遣い、脱衣所から浴室までは、少し距離があるため、プライバシーに配慮して、目隠しとなるように衝立を設置しています。一方で、利用者が着替えた衣類は、本人と家族に希望を伺って、施設内の一般の洗濯機を使用して、個々の利用者ごとでの洗濯を実施。その内容を洗濯伝票に記入し、管理しています。
4.排泄の支援は、利用者の状態や意思を反映して行っている
- 在宅で行っている排泄方法を踏まえ、利用者や家族と話し合ったうえで本人の状況に合った介助をしている
- トイレ(ポータブルトイレを含む)は使いやすさや安全面を考慮し、それに応じた環境整備をしている
- トイレ(ポータブルトイレを含む)は衛生面に配慮し、清潔にしている
【講評】
利用者の在宅で行っている方法に基づいて、個々に必要な支援を提供しています
排泄支援は、プライベートな支援であるだけに、在宅と同様のスタイルで支援するように努めています。トイレは、居室の入り口部分とリビングの共用部分にあります。自立度の高い方は、1人で利用しており、介助が必要な方には、個々の利用者の排泄パターンに応じて介助しています。また、事業所では、紙パンツやパッド類は用意しているため、本人の持参は不要となっています。ただし、排泄物で衣類が汚れた場合は、家族に負担を減らすため、消毒薬に浸したのちに洗濯し、返却するように努めています。職員は、介護記録でそれらの情報を共有しています。
トイレは、利用者の意見を踏まえ、温水洗浄機を全室に配備しています
利用中のトイレの清掃は、本人の希望時や介助時に汚れていたら行っており、ポータブルトイレは、日中3回、夜間2回に回収して清掃をしています。利用者が退所後は、ベッド周り、テーブル周り、トイレの中、居室内のすべての清掃を行い、綺麗な環境を整えて、次の利用者を迎え入れています。なお、職員間における個々の利用者に対しての排泄に関する支援は、居室一覧表や排泄チェック表で情報交換を行い、その時々の利用者の状況は、その都度介護記録に残す仕組みとなっています。
5.移動、整容の支援は、利用者の状態や意思を反映して行っている
- 利用者の状態にあった移動方法を検討している
- 服装や整容は利用者の好みを反映した支援を行っている
【講評】
利用者の生活機能に応じて、安全に自立した移動ができるように配慮しています
利用者の移動に対する支援は、基本的には自宅での介助方法に沿った形で提供しています。ただし、自宅で自立歩行が可能な方でも、施設内は広く、居室から食堂までの距離もあるため、必要に応じて施設内の車いすを貸出しています。車いすは、自分で操作可能な「自走式」「自動ブレーキ付き車いす」か、身体的に重度な方向けで除圧可能な「ティルトリクライニング車いす」を用意し、各人と相談しながら、選択・利用して頂いています。また、利用者の生活機能に応じて、立ちあがり補助として手すりなどをベッドサイドに取り付け、リスクを回避しています。
利用案内で持ち物についての案内をし、衣服には名前の記入をお願いしています
ショートステイの利用案内には、「利用時のお荷物について」という項目を設け、持ち物について案内をしています。そこには、衣類・寝巻・下着類として、持参する衣服には必ず名前を記入して欲しいこと。パジャマは持参するように依頼しています。そのため、利用者は事業所内で、個々人の好みの服を着ることができます。職員は、夜には日常着から寝巻に着替えられるように支援し、朝はその日に着たい服を利用者と一緒に選び、利用者が着られるように支援しています。また、日々の整容では、ファイスタオルを手渡したり、ブラシを渡すなどをしています。
6.利用者の健康を維持するための支援を行っている
- 入所時の健康チェックを行っており、状態に応じて必要な処置を講じている
- 利用者の状態に応じた健康管理や支援をしている
- 健康状態に関して、利用者の相談に応じ、必要に応じて利用者や家族、介護支援専門員等に説明をしている
- 服薬管理は誤りがないようチェック体制の強化などしくみを整えている
- 利用者の体調変化(発作等の急変を含む)に速やかに対応できる体制を整えている
【講評】
利用開始日には、フロア内においてバイタルチェックと皮膚状況などを把握しています
利用者の健康状態については、利用申込時に介護支援専門員から情報を得ています。そして、個人ファイルの医療情報内にまとめています。利用者は入所時に、事前に作成している受け入れ表などを担当職員に渡しています。その後、職員がバイタルチェックを行い、体調を伺い、事前に把握している数値と比較し、安定している状況であることを確認しています。また、本人に断わりを入れ、体の皮膚状態を観察し、内出血の有無・皮膚の剥離の有無や傷などの有無を確認し記録しています。このときに体調不良の心配が有る場合は、医務課へ連絡し相談しています。
利用案内には、薬の持参方法について、写真を使って丁寧に案内しています
ショートステイの利用案内には、薬の持参方法について、写真で案内しています。そこでは、1回に飲む薬を一包化して欲しいことと、どのような手順で一包化するかについて、見てわかるようになっています。一包化した薬は、氏名といつ飲む薬なのかを明記し、さらに、1日分を朝・昼・夕に分けて持参するように依頼しています。さらに、薬は地震などの災害で、宿泊延長になる可能性を考慮して、利用日数分に加えて、予備分を2日程度持参して欲しいとしています。預かった薬は看護師がチェックし、配薬するときに、職員とダブルチェックを行っています。
職員は、利用中の体調把握に努めており、本人の精神的なケアにも気遣っています
利用開始後は、検温を行い、体調把握をしたのち、記録しています。個々の利用者からの健康に関する訴えに関しては、話を傾聴しつつ、痛みや辛さに共感を示し、少しでも悩みが解消できるように支援しています。また、相談内容から虐待などが疑われる場合には、介護支援専門員に報告・相談を行っています。一方では、状態の変化に対応するために、緊急連絡先、および利用中に連絡が付く電話番号などを確認し、受け入れ表に記入し、備えています。また、受診の必要性がある場合や救急搬送時は、園で対応しその状況にあることを家族などに知らせています。
7.利用者の生活機能向上や健康増進を目的とした機能訓練サービスを工夫し実施している
- 必要に応じて機能訓練の評価を行い、在宅生活においていかせるよう支援している
- レクリエーションや趣味活動に機能訓練の要素を取り入れるなど、楽しんで機能訓練を行えるような工夫をしている
【講評】
利用者と家族の要望を受けて、フィットネスサービスをスタートしています
利用者と家族から、「長期間ショートステイを利用すると、身体機能が低下してしまわないか心配なので、運動する機会を増やして欲しい」との要望を受けて、併設する施設の機能訓練指導員が、「フィットネスサービス」を開始しました。内容は・歩行練習・筋力増強運動などで、毎週土曜日に4名程度を対象に行っています。このサービスの具体的な内容は、ショートステイ利用案内に掲載されており、実施日/訓練内容/対象者を明記し、興味のある人は、相談員に問い合わせることとなっています。職員もフロア内で歩行に付き添うなど、見守りをしています。
1日の日課の中にレクリエーションの時間を設け、体を動かせる時間を作っています
1日の日課に、レクリエーションの時間を設けて、利用者が趣味活動を行ったり、体操などの体を動かせる機会を提供しています。趣味活動では、貼り絵や塗り絵、折り紙を使用した作品作りを行っています。本来は、法人の文化祭で展示したり、利用者や家族に披露する機会となっていましたが、文化祭が中止となったため、今年度はイベント委員ができた作品を写真に撮り、作品集を仕上げました。利用者は、作品集を見ながら、思い出を語り合っています。一方、毎月「ショートステイ便り」を発行し、その月の誕生者を紹介したり、活動内容を報告しています。
8.施設で過ごす時間は楽しく快適で、利用者が自立的な生活を送ることができるような工夫(アクティビティ等)を行っている
- 日常生活の中で楽しめる機会を設けている
- 施設での生活は、他の利用者への迷惑や健康面に影響を及ぼさない範囲で、原則として自由である
- 利用者が落ち着ける雰囲気づくりをしている
- 居室や食堂などの共用スペースは汚れたら随時清掃を行う体制があり、安全性や快適性に留意している
【講評】
フロア内には、デイルームを設けてあり、体操やイベントなどを行っています
フロア内には、デイルームがあり、ソファや本棚などを配置して、利用者が居室から出て、寛げる空間となっています。そこでは、新聞や雑誌も置いてあり、自由に読むことができます。また、デイルームでは、職員が、1日に1回から2回体操を実施して、居室にいる方を誘って、一緒に体を動かす機会としています。職員は、号令をかけながら利用者の頑張っている姿を認め、「大きな声が出ますね」「すごいですね」など、頑張っている姿を称賛しています。一方、デイルームでは、行事の際にはイベントを開催しており、職員との交流の機会ともなっています。
ケアプランに基づいたサービス提供を行い、記録を通して経過が把握できます
利用者のケアプランに「同世代の友達を作りたい」という短期目標掲げた人には、職員の支援内容として、①他利用者との交流の仲介を行う。②体操レクリエーションの活動行事への参加の援助を行い、社会性の維持と精神面の活性化を図る。タオルたたみ、紙のごみ箱作りなど、他の利用者と協力してできる作業を行って頂くなど、利用者の他者との交流に向けた、職員の援助内容が具体的に示されています。そこで、その時々に対応した職員は、利用者が他者とどのような交流をしていたのかなどを、具体的に記録しており、利用中の関わりの経過を把握できます。
職員は、利用者が落ち着いて他の利用者と交流ができるように、コーナーを設けています
利用者が落ち着いて過ごせるように、職員は様々な配慮をしています。居室ドアには、以前は半月型の素通しの窓が付いていました。これでは居室の外部から中をのぞけてしまうため、職員は半月型の下半分に装飾を施し、外部から中を見られないようにしました。また、共有スペースにテレビが1台しかなかったため、別途で小さいテレビを設置し、少人数で、テレビの観覧や会話を交わして過ごせるコーナーを作りました。このような職員の心遣いが利用者同士の交流を育み、利用者同士で「次の利用する日」を話し合うなど、そのままリピーターとなっています。
9.施設と家族との交流・連携を図っている
- 家族などの面会等は可能な限り希望に応じている
- 利用中の状況を家族や介護支援専門員に報告し、必要に応じてアドバイスをするなど在宅生活の支援をしている
【講評】
家族と直接会うことができる送迎時間を有効活用し、情報を共有しています
相談員は、サービス担当者会議などへ参加し、利用者と家族に面談を行い、ショートステイ利用案内を用いて、基本的ルールなどを説明しています。このとき、家族構成や緊急連絡先を尋ね、家族からの意向を把握し、記録しています。そして、送迎時間について施設送迎は、迎えが10時から10時半ころで、送りが15時から15時半ころであることを説明する一方で、家族送迎も可能となっています。その場合は入所時間を9時から14時までで、退所時間を9時から17時までとなっています。職員は送迎時間を大切にし、家族に利用者の状況を伝えています。
再利用者で、前回の利用時と状況が異なる場合は家族などに知らせて助言しています
家族の面会は、原則自由ですが、新型コロナ感染症のまん延防止策のため、面会は中止している状況です。ただし、電話などの取次は行っており、家族の不安の軽減を図っています。入所時には、事前情報と利用者の状態が異なる場合には、介護支援専門員に変化の状況を報告し、必要に応じて助言を提供しています。その後、家族には、状態の変化に応じて対応する方法を伝えて、必要に応じて使用した物品などを案内し、在宅介護に役立てられるように支援しています。この場合も、あくまでも提案という形にとどめて、押し付けとならないように注意しています。
10.地域との連携のもとに利用者の生活の幅を広げるための取り組みを行っている
- 地域の情報を収集し、利用者の状況に応じて提供している
- 利用者が職員以外の人と交流できる機会を確保している
【講評】
同施設内の地域包括支援センターから地域の情報を収集し、提供しています
職員は、日々のレクリエーション活動などのときに、社会情勢などについて、利用者に話題の提供を行い、利用者同士で会話ができるように支援しています。また、常日頃の生活についての困りごとなどを把握して、その困りごとについて、利用者同士で、どのように解決をしているかを話せるようにしています。そして、生活面での困りごとなどについては、施設内に有る地域包括支援センターから必要な情報を得て、パンフレットなどを頂いて、配布しています。地域で開催される福祉まつりやイベント情報なども伝え、利用者が参加できるように支援しています。
出張理髪による理髪師の方との交流を楽しみにしている利用者もいます
利用者が、職員以外の人々と交流する機会として、以前は、多くのボランティアの訪問がありましたが、現在はボランティアの受け入れを中止しています。ただし、出張理髪だけは依頼しており、市が発行している「高齢者在宅出張理髪兼」も利用可能なため、水・木・金の午後に1日4名限定で実施しています。利用者の中には、この理髪を目的に利用している方もいます。一方、ボランティアには、行事や趣味活動などの手伝いで利用者との交流も深まることから、法人ではコロナ感染症の状況をみながら、ボランティア活動の再開をしていきたいと考えています。
【講評】
個人情報を外部で情報共有する場合には、必要最低限の範囲としています
個人情報保護規程を設けているほか、写真の使用に関する同意書についての許諾を得ています。居室に入室するときには、ノックをしたうえで断わりを入れること。夜間の見守り時には、起こさないように気遣いながら、同じようにプライバシー保護を意識して行っています。また、電話の問い合わせや関係者との会議、打ち合わせ時にも、常にプライバシーの保護と守秘義務を意識して、業務上で必要最低限の内容の情報を扱うこととしています。さらに、介護ソフト内で支援記録を作成して、それらの記録は事業所外に持ち出すことが無いように決められています。
利用者の自立と自由を重んじ、羞恥心を与えないように支援の際は工夫しています
入浴時は、外部から見ることができないようにパーテションを設置、各部屋のベッドにプライベートカーテンを下げ、個室入り口ドアには曇りガラスシートを張り、プライバシーの確保に努めています。また、排泄と入浴に関しては、研修時には羞恥心に配慮した支援の心構えと方法を学んでいます。おむつとパット使用では、外観に注意するほか、視線と言葉遣いに注意を払い、利用者の尊厳を守ることを重視します。支援全般においては、利用者が落ち着いて一人で過ごせる空間を重視し、環境の整備を努め、同時に事故とならない見守りを意識して行っています。
他者の価値観と生活習慣に配慮し、個々の生活スタイルを尊重と自由を重んじています
入所する利用者には様々な理由があるため、職員は不安を感じさせないように、受容と傾聴を心がけています。また、利用者を個人として捉え、家庭で過ごしてきた習慣を理解し、食事の好みや趣味を理解し、その人の考え方を重視した支援を工夫しています。とは言え、危険防止としてセンサーマットを敷き、転倒リスクが高い方は常に見守り、利用者が外出先でトラブルに巻き込まれないように顔写真の撮影・管理を同意のうえで行っています。基本としては、自由に生活できるように見守りと声かけを中心に、個々の生活スタイルを重視した支援を行っています。
1.利用者のプライバシー保護を徹底している
- 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
- 個人の所有物や個人宛文書の取り扱い、利用者のプライベートな空間への出入り等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている
- 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
- 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
- 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】
サービスの基本手順は、マニュアル・利用案内に示され、各委員会で確認しています
ケア標準化を図るため、随時作成されているマニュアルの見直しを進めています。現在、介護ケアマニュアルのほか、緊急対応、応接処遇、防災対策など、各種のマニュアルが揃っています。さらに、マニュアルの補助的な役割を果たすのが、短期入所の利用案内のパンフレットがあり、事業所ルールがまとめられ、1日の流れ、食事や飲酒と喫煙のルール、送迎、体調変化時の対応などが詳細に記載されています。そのため、サービスの基本手順の説明に活用しています。また、各種委員会へ職員が参加し、身体拘束廃止や感染症防止の最新ルールを確認しています。
マニュアルの日常的活用について、より深めるための工夫が期待されます
介護の業務マニュアル全般を、トレーナーの役割を担う担当職員が見直し、更新について検討しています。介護ケア標準化を視野に入れ、職員に対する定期的なマニュアルの確認のテストを行っています。また、出張型の研修を実施し、手順に沿って業務が行われるように努めています。さらに、各課ごとで担当者がマニュアル内容を確認し、必要な見直しを行っています。リスクマニュアルは、BCPの内容では不完全と捉えている職員もおり、今後内容を充実させたいと考えています。加えてマニュアルの日常的活用を今以上に行うための仕組みが課題となります。
サービスの基本事項は、法改正や社会状況の変化をふまえて変更しています
サービス手順の見直しは、介護保険制度改正、記録ソフト導入など、新規の仕組みを導入の際に行っています。また、介護支援に関しては、国や都などから注意や改善を求められた場合には、至急対応を検討のうえ、手順変更を行っています。また、ミーティングで職員から提案があった支援の問題点は、各委員会と打ち合わせて内容を検討し、必要に応じてマニュアル変更に繋げています。さらに、利用者からは日常会話を通して、意見・要望を収集し、サービスの改善に努めています。課題として、ミーティング時間が短く、職員意見の集約が難しい点にあります。
1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
- 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
- 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
- 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている
事業者のコメント
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【講評】
事業計画に基づき、各課の方針を明確にする仕組みができています
運営理念や方針は、ホームページや定期的に発刊している広報誌の「ふようだより」を通し、利用者や家族に情報提供を行っています。毎年策定している単年度の事業計画に沿って、各課で事業実施計画を立案のうえ、計画を実行できるように進めています。事業実施計画は実現可能なものとし、簡潔な表現ですべての職員にわかりやすく伝わるように記載しています。また、事業実施計画は各フロアに掲示することにより、職員が常に確認しながら業務に携わっています。毎月振り返りとしては、各課の代表が集まる運営会議で話し合い、進捗状況を把握しています。
人材育成において、核となる中間管理職の育成に向け、支援体制の確立に努めています
事業所では定期的に職員面談を行い、職責や役割の確認等を行っています。同時に面談の場を活かし、運営理念や施設の目指す方向性を伝え、職員に深く浸透するよう努めています。評価者については、それぞれのリーダーごとに査定方法や捉え方に違いが出て、課題となっていました。今年度からは外部委託のコンサルタントによる、管理者向けの研修や人事考課方法のアドバイスを得る予定です。5月には人事考課者研修を実施し課題を共有しています。今後2年の期間を想定し、人材育成の核となる中間管理職の育成に向け、力を入れていきたいと考えています。
重要案件の社員への伝達には、社内ネットワークを活用し、周知に努めています
組織としての重要な案件は、経営会議や理事会で決定し、運営会議などを通して職員に伝えています。事業運営における重要事項の決定内容は、その都度知らせる仕組みができているため、社内ネットワークを通して議事録で回覧され、確認の有無も把握しています。感染症の状況や、介護保険改正による情報などは、繰り返し正しく伝わるようにしています。家族へは相談員が電話で伝えているほか、ホームページでも情報を発信しています。しかし、伝達事項の周知が上手くいかないこともあるため、全員が理解できるよう繰り返し伝えることを課題としています。