評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
人権を尊重し、ご利用者一人ひとりを大切にする
サービスの品質を維持し、向上させる
地域との連携や地域貢献に取り組む
安定した事業運営基盤を維持する
人材を確保し、育成する取り組み
職員に求めている人材像や役割
①理念の理解と実践
②責任感
③協調性・社会性がある
④誠実
⑤チャレンジ精神
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
①法人の理念に従い、一致協力する
②介護は尊い働きであることに誇りをもつ
③高齢者に仕えることで自己の心の成長を知る
全体の評価講評
特によいと思う点
職員が思う施設の良い所として共通して挙がっているのが、職員の寛大さ・優しさです。利用者・職員どちらに対しても話を頭から否定する事はなく、先ず受け入る事を大切にするようにしています。職員自己評価の結果からも、「暖かい雰囲気」、「利用者第一で、心から利用者に寄り添っていて過ごしやすい」、「愛のある介護を提供できている」、「職員間でも上司・部下を超えて連携が取りやすく、率直に話し合える」等の直接的・肯定的な意見が挙がっています。キングス・ガーデンの良き組織文化として、今後も維持して欲しいと思います。
キングス・ガーデンでは排泄支援において「利用者中心のケアの本質を振り返る」をもとに、利用者全員がトイレで排泄を行う支援を続けています。寝たきりの方であっても、その方の特性に配慮し、基本はトイレでの排泄支援をしています。また、入居時にテープ式の排泄用品を使用していた方についても、本人や家族の意向を踏まえ、フロアミーティングで話し合いを重ねてテープ式の排泄用品を外す等、使用を最小限にする取り組みが定着しています。現在、常時テープ式の排泄用品等使用している利用者が”0”という事は、感嘆に値する素晴らしい実践です。
利用者への関わり方として、支援や介助はもちろんの事、必要な観察を常に意識しています。例えば、食事の時間で考えると、一定の時間近くで一緒に過ごせ、同じ目線になれる時間と考え、ほぼ全ての職種が毎日、食事時の誘導や介助等に関わっています。この時間には、それぞれの職種が利用者の状態観察をする時間になっていますが、それと同時にコミュニケーションを取る絶好の時間にもなっています。感染症の流行後は、密にならないよう配慮しながらではありますが、特に良い取り組みとして、今後も継続して欲しいと思います。
さらなる改善が望まれる点
現在、経営層は、「特色のある介護・技術の明確化」を課題としています。これを踏まえ、今後は「コアブランドメッセージ、バリュー、パーソナリティー」に基づいて、「キングス・ガーデンの全ての職員が身に着けるべき、基本的な心構え・知識・技術」等を、テキスト化する事を期待します。また、テキストに基づいた指導や学習支援についても、全体像を見直し、全職員が「何を、どのように、どの時点で学習するのか」等、共有できるようにする等の取り組みに期待します。
中長期計画について、事業所・法人単位での一丸化の為に、さらなる改善の余地があると思われます。例えば、中長期のあるべき姿(ゴール)の明確化、あるべき姿と現状のギャップの比較による課題の明確化、年度単位でのアクションプランの具体化・それらの一覧化等について、検討してみて欲しいと思います。特に、財務・職員確保・利用者確保等については、数値的な目標の明示が必要と思われます。今後の取り組みに期待します。
法人内での組織的な職位・職務分掌が整理され、新たに業務組織規程が策定され、職員へ周知しています。例えば、法人本部の役割等も明確化しており、組織体制の基盤が強化されていると言えます。今後も、1法人多事業所の事業体として、法人本部機能の強化が継続的に必要と思われます。財務・法務・労務・人事等の他に、中長期的なリスクである利用者確保への対応の為に、広報・営業活動等も視野に入れた法人本部の機能強化に期待します。
事業者が特に力を入れている取り組み
「利用者中心のケアの本質を振り返る」をもとに、「オリジナリティある柔軟な介護」を心掛けています。例えば、「なるべくトイレで排泄しもらう事、家庭的な浴槽で入浴してもらう事」等の独自の取り組みを追及しています。現在、これらのキングス・ガーデン独自の介護文化・取り組みを、職員の誰もが活用できる「有形の財産」とする為に、イラスト・写真・動画等の視覚効果を高める等により、マニュアルのリニューアルに力を入れて取り組んでいます。今後の進展に期待します。
利用者が施設内でのこれからをどのように過ごすか思い浮かべ、機能訓練プログラムを作成しています。プログラムは、日常動作を中心に考え、ADLの向上を目的としています。また、介助に関してもプログラムと連動させ、場面毎に合わせた介助方法が決められています。立位一つとっても、トイレ・入浴では、大きく介助方法が異なります。その方法を機能訓練指導員が実践し、十分な状態把握ができた後に、介護職員に引き継ぐという連携を図っています。これからの暮らしに即した計画や介助の実践は、力を入れた取り組みとして、高く評価できます。
以前より地域との良好な関係が築かれており、コロナ禍で一時期中止していたイベントも、可能な範囲で徐々に再開しています。元々は中学校からの職業体験の受け入れや、保育園児の訪問等があり、今年度は保育園からはサンタ役の依頼がありました。隣の工業高校によるイベントへの協力もあり、生徒の作った焼き芋機械やSLに近隣の子ども達が喜んで乗り、賑やかな時間を利用者とともに過ごしています。地域の方々との積極的な繋がりに力を入れています。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:利用者49名を対象者としました。
事業所と協議をし、上記のうち、コミュニケーション能力に支障がなく意向等が確認できる6名を対象者としました。 - 調査方法:聞き取り方式
評価者が対面で聞き取り調査を実施しました。
時間は一人あたり20分程度でした。 - 有効回答者数/利用者総数:6/49(回答率 12.2% )
・事業所のサービスに対する総合的な満足度は、「大変満足」2名、「満足」4名でした。「大変満足」と「満足」を合計した肯定的回答数は、6名中6名でした。
・事業所への意見・要望では、「別に悪いところはないです。ここは。みんな良い人だし」、「丁寧に接してくれています」等がありました。
アンケート結果
1.食事の献立や食事介助など食事に満足しているか
回答者より「美味しいよ。味も量も丁度いい。みんな出してもらうもの全部美味しいもの」、「制限はないし、自由に食べられていいですね。味付け等も合ってます」とのコメントがありました。
2.日常生活で必要な介助を受けているか
回答者より「皆さん優しいから、手伝ってもらってます」、「職員さんは助けてくれる」とのコメントがありました。
3.施設の生活はくつろげるか
回答者より「自分のやりたいようにさせてもらってます」、「毎日コーヒー飲む事が楽しみなの。ここで過ごすの楽しいです」とのコメントがありました。
4.職員は日常的に、健康状態を気にかけているか
回答者より「気づかないけれど、気に掛けてくれていると思います」、「はい。声を掛けてくれてね。ありがたいですね」とのコメントがありました。
5.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
回答者より「きれいに職員さんが掃除してくれてます」、「きれいにそうじしてくれています」との好意的なコメントがありました。
6.職員の接遇・態度は適切か
回答者より「優しい人ばかりだもの」、「職員さんの言葉づかいとか全然気にならないよ。優しい人ばかりでね」との好意的なコメントがありました。
7.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
回答者より「ちゃんと対応してくれると思いますよ」、「ちゃんとしてもらえます」との好意的なコメントがありました。
8.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
回答者より「見た事ないですけど、対応してくれると思いますよ」、「と思います」とのコメントがありました。
9.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか
回答者より「大切にしてくれてると思います。優しく対応してくれるしね」、「名前を呼んで話してくれるのが嬉しいね」との好意的なコメントがありました。
10.利用者のプライバシーは守られているか
回答者より「恥ずかしい思いは全然してないです」とのコメントがありました。
11.個別の計画作成時に、利用者や家族の状況や要望を聞かれているか
回答者より「そりゃ聞いてくれると思います」とのコメントがありました。
12.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか
回答者より「説明してくれた事はあると思う」、「そういう事はない。私が一番上だから」とのコメントがありました。
13.利用者の不満や要望は対応されているか
回答者より「不満、要望は特にないです。家にいるより、こちらの方が気楽で良いです」、「職員さんに何でも話せます。優しい人ばかり」との好意的なコメントがありました。
14.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
回答者からコメントはありませんでした。
組織マネジメント分析結果
◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合は
で、実施できていない場合は
で表しています。
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
- 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
- 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
- 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
第三者評価等を継続的に受審し、利用者等の意向の把握に努めています
継続的に第三者評価等を受審し、利用者本人・家族の意向・意見の把握に努めています。今年度の第三者評価における利用者・家族の総合満足度は、回答した方のほぼ100%が「大変満足又は満足」と回答しており、高い満足度が示されています。「自由な所が良い」、「毎日楽しい」、「静かで暮らしやすい環境が良い」、「職員の方々がニコニコして下さっているので、安心している」等の好評が多々挙がっています。今後も利用者・家族・職員の意向の把握に努めて欲しいと思います。
中長期計画の実用性の向上に期待します
計画の柱として、「人権の尊重、サービスの質の向上、地域との連携、効率的な経営、人材確保・定着」等が示され、アクションプランの方向性が示されています。しかし、第三者としては、事業所・法人単位での一丸化の為に、さらなる改善の余地があると思われます。例えば、中長期のあるべき姿(ゴール)の明確化、あるべき姿と現状のギャップの比較による課題の明確化、年度単位でのアクションプランの具体化、それらの一覧化等について、検討してみて欲しいと思います。
プロジェクトチームを設置し、計画的に課題の解決に取り組んでいます
単年度の事業計画が策定されています。事業種別毎に、重点目標等を設定し、アクションプランが立案されています。また、各種課題について、プロジェクトチームを設置し、3年間単位でのアクションプランが具体的に明示されており、マネジメントの好事例と言えます。職員自己評価においても、事業計画について、広く共有されている事が分かります。今後も、職員一人ひとりの主体性を拡充する為にも、例えば、部署・チーム単位での計画の策定機会を設ける等の取り組みの検討に期待します。
1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
- 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
- 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
- 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
- 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
- 事業所の経営状況を把握・検討している
- 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
- 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
- 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
- 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
- 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
継続的にコンプライアンスの強化に努めています
事業所内で編集されたガイドラインや研修等により、継続的にコンプライアンスの強化に努めています。職員自己評価では、「私は守るべき法・規範・倫理等を遵守している」といった設問に対して、回答した職員の約85%は、「そう思う」と回答しており、高い数値を示しており、事業所の取り組みが効果的である事が分かります。今後も、例えば、「法人内での不適切・適切なケア」を整理する等、介護の肉体労働化の防止、コンプライアンスの強化に努めて欲しいと思います。
ブランドパーソナリティーを体現するような接遇の強化に期待します
第三者評価における利用者調査では、「職員の言葉遣いや態度は適切ですか」といった設問に、回答した方のほぼ100%が「そう思う」と回答しています。また、例えば、「優しい人ばかり」、「楽しく会話をしています」、「電話での対応も親身になってくれています」等の意見も挙がっており、好評を得ています。複数年に渡って高評価を得ており、第三者としても高く評価したい点です。今後も、キングス・ガーデンが提供したいと思っている「環境=やすらぎと平安」やブランドパーソナリティー等をキーワードに、さらなる接遇の向上に期待します。
ハラスメント防止に力を入れています
介護現場におけるハラスメント防止プロジェクトチームを設置する等、力を入れて取り組んでいます。セクシャルハラスメント・パワーハラスメントの定義、禁止行為等を明示した規程を定めており、例えば、ハラスメントの分類別に禁止行為を箇条書きし、分りやすいものにしようと工夫しています。また、職員への周知徹底とともに、利用する側への理解を求める為に、事業所としての方針や理念等も踏まえて、契約書や重要事項説明書を見直し改定しています。社会情勢を踏まえた計画的な取り組みは、マネジメントの好事例として高く評価できます。
1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
- 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
- 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
- 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
- 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
- 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
- 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
- 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
- ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
- 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
- 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
- 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
利用者確保の為の広報・営業活動の強化に期待します
経営層は、利用者の確保・稼働率の維持に大きなリスクを認めており、リスクマネジメントに取り組んでいます。例えば、入居検討委員会の運営、待機者リストの作成・維持、入退去業務、入院・空床利用等のルールを明文化し、関連部署で周知徹底するようにしています。今後は、近隣地域内で特養が増加している事から、利用者の確保について、法人単位でのさらなる積極的なアクションが必要になると思われます。法人本部主導での広報・営業活動等の機能強化に期待します。
BCPに基づく訓練の強化に期待します
BCPが整備されています。震度6弱の地震を想定した計画となっています。ライフラインが停止した場合の対策、優先業務、トイレ対策、汚物対策、必要品の備蓄等が計画立案されており、網羅的な計画として、マネジメントの好事例と言えます。一方で、第三者としては、例えば「簡易トイレの設置」等の各種の対策については、さらに具体的に記述する等の改善も期待したい所です。また、地域の町内会との合同訓練等も実施していますが、今後は、1法人3事業所となっている事から、法人単位でのBCPに基づく訓練の実施等にも期待します。
新型コロナウイルス感染症対策を強化しています
新型コロナウイルス感染症の対策マニュアルを策定して、徹底するようにしています。換気や環境管理の方法、職員の出退勤方法、陽性者が判明した場合のゾーニングやリネン管理方法、ガウンテクニック等、網羅的なマニュアルとなっています。また、今年度は、感染症発生時の事業継続の検討を開始し、BCPが策定されています。現在は、感染状況に合わせて、抗原検査・PCR検査を定期的に実施する等、入念な対策を実施しています。今後も、継続的な見直し・強化に期待します。
1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
- 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
- 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
- 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
- リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
- 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
- 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
- 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
- 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
- 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
中間管理職層の育成テキスト・プログラムの見直しに期待します
3施設・8事業種別、200名以上の利用者にサービスを提供する事業所を運営する事業体として、その組織骨格の重要な結節点である中間管理職・リーダー職の育成・支援の強化が必要と思われます。例えば、「コアブランド」に基づいて「キングス・ガーデンで職員の上に立つ職位にある者」として求められる「行動規範、振る舞い、言葉遣い=リーダーシップ」、「組織骨格上の指示命令系統、職位毎の具体的な役割、仕事のやり方=マネジメント」等、中間管理職層が身に着けるべき心構え・知識・技術等を、テキスト化・カリキュラム化する事を期待します。
ブランドパーソナリティーを踏まえた採用の強化に期待します
人材の確保に力を入れています。ホームページ上では、施設長からのメッセージ、働く人の声、条件面等、採用情報を丁寧に掲載しています。第三者としては、法人として掲げている「認め合う、前向き、明るい、誠実、思いやり」(コアブランド・パーソナリティー)についても、解説・紹介をするコンテンツを期待したい所です。また、例えば、施設長による動画配信等も「キングス・ガーデン」の魅力を伝える為の、有効な方策だと思われます。その他、外国人介護士の雇用等についても中長期的な視点で取り組み事も必要だと思われます。
コアブランドや独自の特色ある介護方針・技術に基づく、職員研修の強化に期待します
近年は、コロナ禍の影響により、WEB上での知識・技術の学習機会も設けるようにしています。例えば、認知症ケア学習や内部での研究発表会や事例検討会等をWEB上で行うようにしています。今後も、この取り組みをさらに推し進め、理念やコアブランド等の方針の伝達、各種の介護技術や知識等、本部主導によりそのコンテンツを取りまとめ、キャリアパスと連動する形で、職員一人ひとりが計画的に受講できるようにする等の仕組みの強化に期待します。
1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
- 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
- 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
- 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
- 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
- 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
- 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
- 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
- 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
- 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
- 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
- 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
- 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
- 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
■課題・目標等【P】
・リーダー職の交代により体制の再構築、リーダーの能力向上を課題としています。
■取り組み等【D】
・リーダーとなった職員は、リーダー対象の外部研修を受講し、リーダーの資質向上の為の基礎的な指導を受けています。
・中長期的な重点施策の一つとして、次世代リーダーの育成、研修プログラムの充実を掲げ、施設全体で施設長・主任層3名による人材育成プロジェクトチームを組織化し、毎月の会議で育成について議論を重ねています。
■結果検証と改善行動等【CA】
・安定した体制構築が進んでいます。
・リーダー層にとって、一般職員への指導の源泉となる、理念・コアブランド・具体的なケアの考え方等について、見える化(有形財産化)が課題となっており、現在は研修委員会等を中心に検討を開始しています。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
近年、1法人1施設から、3施設・8事業種別、200名以上の利用者にサービスを提供する事業所を運営する事業体として成長した事により、その組織骨格の重要な結節点である中間管理職・リーダー職の育成・支援が大きな課題となっています。この課題を組織としてしっかりと認識し、様々な施策に取り組んでいる事は高く評価できます。今後も、「コアブランド」・「特色ある介護方針・技術」等の大きな考え方を踏まえて、中間管理職・リーダー職層の育成・支援に取り組んで欲しいと思います。
2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
■課題・目標等【P】
・介護現場におけるハラスメント防止の強化を課題としています。
■取り組み【D】
・施設として、職員に対するハラスメントは許されない行為であるという事を、はっきりと宣言をするようにしました。
・職員向けの研修会を実施しました。
・主任等を相談窓口として任命し、相談の流れを整備しました。
・介護現場におけるハラスメント防止委員会を設置しました。
・マニュアルの作成を開始しました。
・利用契約書等に、ハラスメント禁止の文言を入れるようにしました。
■検証と改善行動等【CA】
・以前よりも、ハラスメントを受けた職員がケア記録に記録を残すようになり、話題に上がりやすくなりました。
・マニュアルの作成が遅れている為、次年度には完成させたいと考えています。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
ハラスメント防止を図る為に、セクシャルハラスメント、パワーハラスメントの定義、禁止行為等を明示した規程を定める事や契約書等を見直しする等、PDCAに基づく的確な取り組みは、高く評価できます。今後も、「職員の働きやすさの向上、働く側の権利の尊重」に努めて欲しいと思います。
サービス分析結果
【講評】
施設を知ってもらう為、新たな情報発信の方法に常に取り組んでいます
目標稼働率の97%達成に向け、空床期間が長くならないよう、施設側からのPRに積極的に動き始めています。ロングショートステイからの入居や、早めの書類準備、連絡、老健等への営業も視野に入れています。広報誌の「きんぐす便り」では、ホームページのリニューアルについて掲載し、SNSでのフォロー登録を宣伝しています。また、「入居者募集中」のチラシも新たに作成し、対象者や月々の金額、法人の考え方の他、QRコードやメールアドレス等載せて、施設を幅広く知ってもらう為の取り組みに力を注いでいます。
ニーズが増加傾向にある、生活保護や身寄りない方への受け入れに期待します
近年、区内に特養が増えている事や、住民票があっても単身・生活保護等で地方の住宅型の施設に入居される方もおり、申し込み自体が減少傾向にあります。現在、事業所の申し込みリストでは、身寄りがない方等の申し込みも一定数おり、増加傾向にあります。これらの方のニーズが高い事から、今後は社会福祉法人の使命として受け入れ人数を増やして行く必要性を認識しています。広く手を差し伸べる対応に期待します。
見学対応は希望者の立場に立ち、実際の暮らしの空間を見てもらいます
相談・見学対応は土日や時間関係なく極力、希望される方の都合に合わせて行っています。相談員だけでなくケアマネや現場の介護主任も対応が可能で、感染予防策としてマスク着用・手指消毒・入館前の検温・状況によりガウンの着用をしてもらい、実際の生活空間である居室・フロア・ベランダ・浴室等、幅広く見て頂きます。予防策を講じながら希望者の気持ちを考え、今後暮らすかもしれない場所がどのようになっているのか、相手の立場に立った親切・丁寧な対応は、高く評価できます。今後も継続して欲しいと思います。
1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
- 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
- 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
- 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
- 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
入居前から丁寧な説明に時間をかけるようにしています
入居前に家族が来られる場合は予め契約書・重要事項説明書等の説明を行いますが、都合が合わない場合には、入居日当日に全項目、家族と読み合わせを行います。約2時間の時間をかけ、その都度確認して質問を受けながら進めていきます。特に料金の問い合わせは多いので、個別の料金の見積もりを出して説明しています。また、書類は家族が希望すれば先に郵送したり、場合によってはその場で記入せずに、1度持ち帰り良く読み、納得の上で署名・捺印を頂いています。丁寧な説明・対応を今後も継続して欲しいと思います。
意向確認や嗜好品持参の働きかけ等、利用者の不安軽減に努めています
入居当日は家族の都合を最優先し、日曜日以外であれば午前でも午後でも職員が都合を合わせるようにしています。契約書等の説明後には看護師・管理栄養士・機能訓練指導員・ケアマネが交代で意向やこれからの暮らしについて聞き取り・説明を行います。嗜好品の持ち込みは自由で、食中毒時期の生物はお断りしていますが、手作りの品も食べてもらいたい物があればと持参してもらうように家族に働きかけを行っています。慣れない生活のスタートで不安や緊張が大きい中、利用者・家族の意向に耳を傾け、積極的に働きかける取り組みは高く評価できます。
利用者の退居後も、家族との良好な関係が継続されています
コロナ前には逝去後お別れ会を実施していました。現在、会自体はありませんが馴染みの深い利用者は、職員と一緒に玄関に集まり、出発を見送ります。ショックを受けて泣き出す方もいますが、自身が最期どうしたいかを知る良い機会とも捉えています。また、家族へのアンケート調査では、利用者の配偶者の最期への臨機応変な対応に対し「家族一同、感謝と言う言葉では足りないくらいでおります」との言葉が綴られています。利用者の退居後も、広報誌の郵送を希望するかを伺う等、継続的な関わりが持たれています。今後も継続して欲しいと思います。
1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
- サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
- サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
- サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
- サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
- 利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
- サービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
一番身近な介護職員が、利用者・家族とのパイプ役を担っています
ケアプラン作成に当たってのニーズ把握は担当の介護職員が関わり、本人に伺ったり、家族へは面会時や電話連絡にて確認しています。常に利用者の一番近くで関わっている担当職員が主となり、家族とのパイプ役を担っています。家族に日常の様子や、会話等、事細かに日頃の関わりを説明する事ができると同時に、家族が知りたい質問に対しても最も詳細にお伝えできる事は介護職員だからこその強みです。今後も継続して欲しいと思います。
毎日のフロアミーティングでの意見交換が、日々の支援に活かされています
利用者の情報共有は、毎日1時間程度のフロアミーティングの時間を設け、多職種参加で行います。その日にあった事を毎日即座に振り返り、議論できるメリットは大きく、結論の出ない内容は、別の会議に挙げられます。職員自己評価でも「共有がしやすく、都度問題に対しての検討も行いやすい」との意見が挙がっています。また、「申し送り・引き継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有している」という設問では、回答したほぼ全ての職員が「そう思う」と回答しており、職員間で高密度に情報共有されている事が伺えます。
1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
- 利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
- 利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
- アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の施設サービス計画を作成している
- 計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている
- 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
- 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
3.利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
- 利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
- 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
- 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
- 申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
1.施設サービス計画に基づいて自立生活が営めるよう支援を行っている
- 施設サービス計画に基づいて支援を行っている
- 利用者の意向や状態に応じて、生活の継続性を踏まえた支援を行っている
- 介護支援専門員を中心に、介護、看護、リハビリ、栄養管理等の職員が連携して利用者の支援を行っている
【講評】
ケアプランに基づいた支援を、職員全体で意識しています
これまでの生活歴・好きな事・気に入っていた事を、利用者一人ひとりから聞き取り、可能な範囲で施設の中でも楽しんでもらえるよう考えています。例えば、元気だった頃の趣味も今後のケアに活かせるよう意識し、以前と状況は異っても、これは無理でもこれならばできるという代替え案を検討します。入居後もお酒を楽しむ方もおり、何か決める際には常に利用者主体で、その方に合わせた前向きな意見をケアプランに反映し、支援にあたっています。
本人の持っている能力を引き出しながら、維持できるよう努めています
車椅子の方でもリビングからトイレへは手引き歩行の実施等、できる限り今残っている能力の維持を意識しています。また、座位の保てない方でも機能訓練指導員と相談しソファーでお尻を休める方もおり、ベッドで横になるという選択肢以外の支援も準備し、生活の幅を広げています。その他、例えば家族からお預かりしたお菓子に、自ら手を伸ばして美味しそうに召し上がった際には、その様子を家族にフィードバックする等の細やかな気遣いもしています。職員は、利用者本人の様々な能力に気づき、引き出しながら、維持できるように関わるようにしています。
毎日のミーティングを通し、多職種連携で支援が行われています
多職種連携が上手くいっている要因の一つが、毎日のミーティングです。日々話し合う場所・時間が決まっており、参加しやすく、意見が言いやすい場として機能しています。また、個別ケア確認表・ケアプランによっても支援の統一が図られている為、各職員の日常の観察がケアプランに活かされています。組織文化として、職員一人ひとりからの発信を大切に考えており、誰もが考えや想いを自分の言葉で皆に発信し、皆が受け入れる姿勢があります。良い意味でトップダウンではなく、組織内では現場の意見が尊重されるといった信頼関係が構築されています。
2.食事の支援は、利用者の状態や意思を反映して行っている
- 利用者の状態に応じた食事提供や介助を行っている
- 利用者の栄養状態を把握し、低栄養状態を改善するよう支援を行っている
- 嚥下能力等が低下した利用者に対して、多職種が連携し、経口での食事摂取が継続できるよう支援を行っている
【講評】
食事介助には専門職が関わり、必要な対応が迅速に行われています
利用者の状態を観察するのは食事時がベストと考え、専門職が皆で食事介助に関わります。昼食が中心になりますが、看護師は昼食介助に入れる職員が多い為、敢えて人手のない夕食に携わる等、臨機応変に対応しています。介助する対象者は、管理栄養士がミールラウンドした際に気になった利用者と、介護職員からの情報をもとに決めています。日常的に多職種で食事介助に関われている為、食事形態の変更も迅速です。各専門職が、それぞれの役割を果たし、専門的視点での観察により、安全に落ち着いて食事が摂れています。
高カロリー食品だけに頼らず、家族の協力を得て好きな物を食べてもらいます
栄養状態が低下した際は、利用者によって対応を変えています。高カロリードリンク等で比較的早い段階で改善が見られる方がいる一方、改善が難しい方もいます。その際は、カロリーだけに拘らず、まずは本人の好きな物を少しでも召し上がってもらえるようにしています。羊羹やカフェオレ等を好む方がいれば、鰻やのどぐろを好む方もいます。少量でも、たとえ実際には食べられなくても、食べたいという食欲を大切にします。特に家族の持参品となれば精神面も含め、改善に期待が持て、食事量だけに拘らず、精神面に寄り添う対応は好事例といえます。
食べやすい食事形態を工夫し、安楽な姿勢で安全に経口摂取を行っています
調理方法を工夫し、できるだけ味や見た目を変えずに、安全に食事ができるように努めています。特に嚥下には注意し、誤飲に繋がり大きなリスクを伴う事もある為、咀嚼や飲み込みが容易にできるように軟らかく調理しています。その効果もあり、現在は誤飲事故が起きる事もなく、利用者全員が経口摂取できています。また、歯科医師による指導で、利用者毎に安全に食事ができる座位保持や、背中の角度を指導してくれており、安全なだけでなく、安楽な姿勢で食事が行えるようにようになる等、良い効果が上がっています。今後も継続して欲しいと思います。
3.利用者が食事を楽しむための工夫をしている
- 利用者の嗜好を反映した食事を選択できる機会がある
- 食事時間は利用者の希望に応じて、一定の時間内で延長やずらすことができる
- テーブルや席は、利用者の希望に応じて、一定の範囲内で選択できる
- 配膳は、利用者の着席に合わせて行っている
【講評】
理念に則った考え方で、嗜好を反映した食事を実践しています
法人理念のもと、食事に関しても本人の希望を叶えられるように対応しています。特に選択食等においては、事前に確認していても、当日希望が変わる事が多い為、基本的には、その場で選んで頂いています。その為、希望が偏ると数が足りなくなる事もありますが、その際は職員食で調整しています。また、利用者が楽しみにリクエストされた持ち込みの食品は、当日食べ切れる量であれば制限はなく、持参頂けます。特に家族の手作り品は希望も多く、このような柔軟な対応は、理念に則った考えの実践として高く評価できます。
管理栄養士の積極的な働きかけで、様々なイベントが企画されています
「食」を通して、利用者に楽しんで頂けるように管理栄養士が中心となり、イベントが実施されています。例えば、各国の料理をシリーズ化し、毎月1回提供する機会があります。イギリス料理やインドカレー等、様々な料理に挑戦し、食べるだけでなく、その国の話題にも触れます。また、近隣の高校と合同でやきいも会(コロナ禍で休止中)を実施したり、施設内でもちつき大会を行う等、季節毎の食を楽しんもらうようなイベントを実施するようにしています。日本の伝統を踏まえた「食」の楽しみを大切にする取り組みを、今後も継続して欲しいと思います。
一人ひとりの暮らしのペースに合わせた、食事提供に取り組んでいます
食事の時間は一律ではなく、2時間の幅を持って提供しています。利用者は起きる時間も異なれば、トイレに行く時間も、日中の過ごし方も違います。利用者の暮らしのペースを食事時間に合わせるのではなく、それぞれの暮らしに食事の時間を合わせられるようにしています。その為に温冷配膳車を活用し、利用者が食卓に着いて、食事が開始できる状況を確認した上で、配膳を行っています。食事の適温を保ちつつ、衛生面にも注意を払い、美味しく食べて頂く事を可能としています。一人ひとりの暮らしのペースに合わせた食事提供は良い取り組みです。
4.入浴の支援は、利用者の状態や意思を反映して行っている
- 利用者の意向や状態を把握して、できるだけ自立性の高い入浴形態(個浴、一般浴等)を導入している
- 入浴の誘導や介助は、利用者の羞恥心に配慮して行っている
- 認知症の利用者に対し、個別の誘導方法を実施している
- 利用者が入浴を楽しめる工夫をしている
【講評】
「自宅のお風呂に入る」ような心掛けで入浴支援をしています
「家でお風呂に入るように支援したい」という想いから、お風呂の改修工事の際、機械浴槽をなくし、檜葉の木を使った家庭浴槽を2つ設置しました。寝たきりの方であっても、檜葉の木の香りがする浴槽に浸かり、かけ流しのお湯で入浴できるようにしています。また、看取りの方に対しても、本人や家族から要望があれば支援し、家族も参加してのお風呂の支援を行った事もあります。利用者の気持ちを第一に考えた入浴支援が継続できており、労力を惜しまない職員の利用者への想いが分かる素晴らしい取り組みです。今後も継続して欲しいと思います。
入浴支援を「利用者との団らんの大切な時間」として支援しています
キングス・ガーデンでの入浴支援は、ハード面のみならず、職員の優しい想いが詰まった支援になっています。入浴準備から部屋に送るまでを一人の職員が通して関わり、利用者の意向を確認しながら支援しています。普段はなかなかできない「利用者とコミュニケーションがとれる時間」として入浴支援を大切にしています。利用者の好きな音楽をかけ、リラックスした雰囲気で故郷の思い出話を聞いたり、やってみたい事等を伺う機会にしています。入浴を清潔維持以外にも、リハビリや利用者との団らんを意識しており、好感が持てます。
入浴時に利用者の「羞恥心に配慮した」支援を行っています
入浴支援時等の立ち入った場面では、特に利用者への羞恥心に配慮した対応をしています。入浴の支援はなるべく一人の職員が通して行うようにしています。利用者からの要望がある場合は、同性介助の支援を行っています。脱衣場は仕切る事ができる仕組みになっており、他の方と動線が重ならないようにする等、羞恥心に配慮しています。また、脱衣時はタオル等で肌の露出を最小限にする等を心掛けています。職員の声掛けや態度等、利用者への接遇等についても定期的に研修を行い、馴れ合いにならないように取り組んでいます。
5.排泄の支援は、利用者の状態や意思を反映して行っている
- 利用者の意向や状態に応じ、自然な排泄を促すよう支援を行っている
- 排泄の誘導や介助は、利用者の羞恥心に配慮して行っている
- 研修等によりオムツ交換、トイレ誘導等の排泄介助方法の向上に取り組んでいる
- トイレ(ポータブルトイレを含む)は衛生面や臭いに配慮し、清潔にしている
【講評】
利用者個々の状態に応じた排泄支援を行っています
現在、常時テープ式の排泄用品を使用している利用者がいない事がキングス・ガーデンの特徴です。入居時にテープ式の排泄用品を使用していた方でも、施設の生活に慣れてくるにつれて使用せずに生活できるように支援しています。排泄は基本的に、トイレで行うものとして生活リハビリの考えをもとに支援しています。寝たきりの方であっても、全員が便座に座って安全に安楽な状態で自然な排泄ができるように拘っています。利用者の気持ちを第一に考え、下剤等を使わない生活の実現に力を入れて取り組んでいます。高く評価できる取り組みと言えます。
排泄支援の質を向上させる為に、全職員で協力して取り組んでいます
利用者がトイレでの排泄ができるように、毎日のフロアーミーティング等において、排泄支援の質の向上について意見交換・情報共有を深めるようにしています。ミーティングでの成果の一つとしては、例えば、排泄用品の用途や特徴等を正しく把握する為に、利用者個々に一覧を作成し、統一した対応ができるようになった等の成果があります。その他、機能訓練指導員や看護師、栄養士等の専門職とも密に連携し、運動・栄養・食事等生活をトータル的に捉えた対応により、排泄に伴うトラブルを軽減する事ができています。今後も継続して欲しいと思います。
6.移動の支援は、利用者の状態や意思を反映して行っている
- 利用者の状態や意向に応じ、できるだけ自力で移動できるよう支援を行っている
- ベッド移乗、車イスの操作など移動のための介助が安全に行われている
- 利用者が快適に使用できるよう車イス等の環境整備が行われている
【講評】
車椅子の選定で、可能な限り自走できるように対応しています
入居前は車椅子介助だった方でも、身体状況を確認し、可能な限り自走できるように、機能訓練指導員が車椅子を選定しています。さらに、付属部品の一部交換や取り外しで、既製品でありながら、モジュラー型車椅子のように本人仕様に仕上げています。福祉用具に関しては、安全上の問題等から、純正の状態で使用する事が多いものの、身体に合っていない車椅子を使用する事の方が危険だと考えています。車椅子の選定後は、自走できる方が増え、本人の行動範囲も広がっています。固定概念に囚われず、利用者の為に最善を尽くした対応は高く評価できます。
機能訓練指導員が学びの機会を意識し、新しい介護技術を現場に取り入れています
機能訓練指導員はプロの専門職として、最新の情報を入手する為に研修や講演等に参加し、常に学ぶ事を意識しています。一つの事例として、「スーパートランスファー」という移乗技術で、利用者・介護職員両者の負担軽減を図っています。利用者の身体を介護職員に密着させる事で、滑落等のリスクを少なくしています。入浴に関しては、機械に頼らず、浮力を最大限に活かした方法で介助します。これらの技術伝授は、機能訓練指導員が日頃から現場に入り、移乗や入浴介助を行っている為、介護職員にはその際に実際の現場で指導し、浸透させています。
福祉用具の点検ではメンテナンスも行い、良い状態で使用できるようにしています
点検の概念を安全だけに置かず、安全+使いやすさの確認としています。つまり、壊れていなければ良いのではなく、使い心地が悪くなっていないかも確認します。特に、最初に設定したそれぞれの位置に関しては、ずれてしまう事もあるので、その場合、今の利用者にとって、元に戻した方が良いのか、調整し直した方が良いのか検討します。こうして点検と同時にメンテナンスを行う事で、本来の福祉用具の能力は発揮されると考えています。機能訓練指導員は、福祉用具を「用具」というより、「身体の一部」と考え、点検を重要視しています。
7.利用者の身体機能など状況に応じた機能訓練等を行っている
- 利用者一人ひとりに応じた機能訓練プログラムを作成し、評価・見直しをしている
- 機能訓練のプログラムに日常生活の場でいかすことができる視点を入れている
- 機能訓練指導員と介護職員等の協力のもと、日常生活の中でも機能訓練を実施している
- 福祉用具は、定期的に使用状況の確認をし、必要に応じて対処をしている
【講評】
暮らしの中で機能訓練を実施し、ADLの向上に繋げています
機能訓練の目的を利用者の暮らしが豊かになるように考え、日常動作に直結するプログラムにしています。特に、移動訓練では車椅子のフットレストを外し、本人が足で床を蹴り、走行する方法の訓練を中心に行っています。また、個浴で入浴する際には座位が安定するように訓練します。利用者によりますが、浮力で身体が浮いて安定しない方には、足を延ばし浴槽に足底を付け身体が浮かないようにする訓練等を実施しています。現在、個浴への完全移行が完了し、利用者全員が機械浴ではなく個浴で入浴しています。実績を上げている訓練は、高く評価できます。
機能訓練指導員と介護職員は、二人三脚で利用者の機能訓練を実施しています
機能訓練指導員は多くの時間を利用者の生活の場で過ごし、実際に介護の場面にも携わっています。特に、入浴の際は、利用者の状態を十分に理解した上で、介護職員に指導・引継ぎを行います。日常的に介助を行うのは介護職員ですが、そこに至るまでには、機能訓練指導員が介助方法を見極め、皆が戸惑う事なく支援に入れるよう、慎重に丁寧な指導をしています。また、移乗介助に関しても同様で、新しい技術を利用者毎に各介護職員へ指導しています。今後も維持・継続して欲しい体制です。
福祉用具は、定期的に使用状況を確認し、必要に応じて対応しています
利用者が使用している福祉用具が適切か、定期的に確認する機会を作っています。福祉用具の大半は車椅子になりますが、その使用状況を、一番初めに確認するのは入居時です。これまで使用していた物が、環境が変わった状況でも有効かを見ていきます。また、その後は3カ月毎に見直す機能訓練プログラムの更新時で、現在の身体状態や、本人の持っている能力に適した物となっているか確認します。高齢者にとって、環境や時間が経過した際は身体の機能にも変化が見られる事が多いので定期的な確認を行いながら、必要があれば随時、対応しています。
8.利用者の健康を維持するための支援を行っている
- 利用者の状態に応じた健康管理や支援を行っている
- 服薬管理は誤りがないようチェック体制の強化などしくみを整えている
- 利用者の状態に応じ、口腔ケアを行っている
- 利用者の体調変化時(発作等の急変を含む)に、看護師や医療機関と速やかに連絡が取れる体制を整えている
- 終末期の対応をすでに行っているか、行うための準備が行われている
【講評】
「服薬チェックボード」を活用し、薬に関する事故のリスク軽減を図っています
看護師が配薬してから、介護職員が利用者に服用介助するまでには、複数の職員が関わります。その工程を誤りなく進める為に、「服薬チェックボード」を活用しています。チェックボードは1つのボードを職員間で引き継ぎながら、情報共有を図ります。通常薬から頓服薬、服用時間の情報や、配薬時のチェック等、全てが記載されていきます。服薬介助時の最終チェックも同じようにボードで実施します。「特別な方法ではない事こそ、事故リスクの軽減ができる」と、一つひとつの工程を確実に確認しながら、服薬事故の軽減に成果を上げています。
急変時に迅速な対応が取れるような体制が構築されています
急変時に重要なのは、応急処置・連絡と考え、それに向けた準備をしています。基本的には、医務室用と介護現場用にそれぞれマニュアルを準備し、一つひとつ確認しながら進めます。その中には、応急手当の方法も記載されており、迷わず対応できています。各所への迅速な連絡はもちろんの事、家族への連絡の際は、経緯や症状等を看護師から丁寧に説明しています。状況によっては、延命の希望等、既に決まっている方でも、改めて再確認します。緊急時の対応ポイントを明確に示している事で、迷いなく迅速な対応が可能となっています。
終末期は、家族と過ごす時間が取れるように配慮しています
感染症の予防として面会は制限がありますが、利用者の状況によっては、エレベーターホールで面会したり、ベッドから起きられない状態になれば、居室で面会をする事があります。面会による感染のリスクはゼロではありませんが、家族等と過ごす時間が、リスク軽減以上に大切な時間になると考えています。また、家族との時間の過ごし方として、家族専用個室を使用し、誕生日会を実施したり、急変時に備え、宿泊できる準備もされています。リスクを考える事は大切ですが、それ以上に家族の気持ちに寄り添う対応は、高く評価できます。
9.利用者が日々快適に暮らせるよう支援を行っている
- 起床後、就寝前に更衣支援を行っている
- 起床後に洗顔や整髪等、利用者が身だしなみを整える際に支援を行っている
- 利用者が安定した睡眠をとることができるよう支援を行っている
【講評】
更衣支援は、利用者にとって大切な日課として支援しています
更衣支援は、利用者の生活歴や習慣、残存能力や現在の体調等に配慮し、無理強いせず、その都度利用者の意向を確認しながら支援しています。また、更衣支援を単なる着替えとしてだけではなく、着替えの動作を行う事で残存能力の維持になる事や、生活のリズムを生み出す大切な行為として捉えています。その他、職員側にとっても、皮膚の状態・怪我等の利用者の身体の観察の機会として認識して支援しています。
整容や身だしなみは、利用者一人ひとりの状態に合わせて支援しています
起床時の洗顔・整容・整髪は、利用者一人ひとりの意向や体調等を確認しながら、その方の残存能力に応じて支援しています。自分で行える方には、物品を用意し声掛けや見守りをしながら、生活リハビリの意味も込めてサポートしています。自分でできない利用者には、職員が蒸しタオルで顔や手指等を拭く等で支援しており、利用者一人ひとりの要望・状態に応じて、体調を見ながら支援しています。
利用者が安定した睡眠がとれるように支援しています
利用者が安定した睡眠が確保ができるように、配慮をしています。例えば、施設内においては移動の制限を行わず、自由に行動できるようにする事で活動量を増やせるようにしています。また、寝付けない方には、活動に散歩を取り入れ、日光浴ができるようにしています。その他、夜間帯は、ダウンライトにしたり、物音を立てないように配慮する等で就寝環境を整えています。就寝前にお腹が空いてしまった利用者には、ホットミルクやおやつ等で小腹を満たし、安心して睡眠できるようにしています。
10.利用者の施設での生活が楽しくなるような取り組みを行っている
- 施設での生活は、他の利用者への迷惑や健康面に影響を及ぼさない範囲で、利用者の意思が尊重されている
- 利用者の意向を反映したレクリエーションを実施している
- 認知症の利用者が落ち着いて生活できるような支援を行っている
- 利用者の気持ちに沿った声かけや援助を行っている
【講評】
施設内では、利用者が自由度の高い生活が送れるように支援しています
施設内では利用者がなるべく制限を受けずに生活できるように支援しています。4~5年前からエレベーターに通じる扉は施錠せず、利用者がフロア間や事務所前等自由に行き来できるようにしています。事務所の職員にも協力してもらって皆で見守るようにしています。帰宅願望のある方には、「寄り添う」「付き添う」「意に沿う」対応を目指して支援しています。ビールやお酒等の嗜好品についても、医師・栄養士・看護師等とも相談し、他の利用者の生活に配慮しながら、なるべく本人の望む生活が実現できるように支援しており、好感が持てる取り組みです。
「ちょっとした要望」を実現できるように支援しています
コロナ禍でも、利用者が季節の移り変わりを味わい、潤いのある生活が営めるように努めています。施設の行事は、夏祭り・敬老会・クリスマス会・新年祝賀会等を年間計画に沿って実施しています。また、コロナ禍で、外出・外食もできなくなり、どうしても施設内での単調な生活と変化に乏しい日常生活を強いられている利用者の気持ちに配慮し、「寿司が食べたい」「あんぱんが食べたい」「たまにはラーメンが食べたい」といったちょっとした利用者からの要望を職員と家族が協力して、できる事からなるべく早く実現できるようにしています。
コロナ禍の中でも外部と接触できるような支援をしています
コロナ禍により、家族の面会や外部の方と接触するようなレクリエーション等が難しくなっており、利用者とっては閉塞感が生まれやすい状況です。そのような状況の中でも、例えば、利用者自らが筆をとって取り組む「はがき・年賀状」作りや、「塗り絵や手形」を作成して家族に送る等の支援をするようにしています。日常的な、外部とのちょっとした接触できるような支援には、好感が持てます。今後も、外部との接触を踏まえた、利用者自らが取り組めるような、レクリエーションや余暇活動支援等の継続を期待します。
11.地域との連携のもとに利用者の生活の幅を広げるための取り組みを行っている
- 定期的な散歩や外食、遠出など外出の機会を設けている
- 利用者が地域の一員として生活できるよう、地域住民が参加できるような行事など、日常的な関わりが持てる機会を設けている
- 地域の情報を収集し、利用者の状況に応じて提供している
【講評】
利用者との日常の会話から声を拾い、散歩や外出を継続しています
ベランダからは枇杷・柿・みかん等の実のなる木を見ながら、外気浴を楽しむ事ができます。近隣の公園への散歩は、天候や体調を見ながら継続して実施しています。コロナ禍ではありますが、状況の落ち着いている現在は商業施設への外出も飲食なしであれば制限は設けていません。その為、近くのスーパーに買物に行ったり、洋服を買いに出掛けたり、コンビニへおやつを買いに行ったりと、本人からの投げかけや、日常の声を拾い、職員が利用者の想いに細やかに対応するようにしています。今後も継続して欲しいと思います。
日常の様子や生きてきた背景から、利用者の望む外出支援を叶えています
コロナ禍であっても感染予防対策を講じ、個別の外出支援を行っています。例えば、絵の好きな利用者の為に、区の美術館情報を職員が入手し、家族もお誘いして一緒に参加してもらった等の事例があります。施設内での日常の様子や、入居前の生活背景を職員が理解した上で、利用者一人ひとりに合わせて支援をするようにしています。今後も継続して欲しいと思います。
近隣住民や学校と良好な関係が構築されており、地域交流が盛んです
以前は活発だった地域交流も、安全な形で少しずつ再開しています。クリスマス交流では近隣の中学生が歌とダンスを見せてくれます。以前はプレゼント交換をしていましたが、今回は室内ではなく交流スペースで行い、学校側も方向転換しながら今できる形を模索し、施設もそれに応えています。また、隣の高校の学生が職業体験として施設に来たり、焼き芋ホクホクデイのイベントを手伝ってくれたりと、近隣住民や学校と良好な関係が構築されています。その他、今年度は、地域貢献委員会による地域住民を対象とした勉強会を小規模ながら開催しました。
12.施設と家族との交流・連携を図っている
- 利用者の日常の様子を定期的に家族に知らせている
- 家族や利用者の意向に応じて、家族と職員・利用者が交流できる機会を確保している
- 家族または家族会が施設運営に対し、要望を伝える機会を確保している
【講評】
対面での面会を通し、利用者・家族が会える機会を大切にしています
面会は予約制とし、平日13時~16時の間に1階で1組10分程度としています。人数の多い場合には、密を避けて入れ替え制で行っています。1週間で1回程度と大枠は決まっていますが、様々な状況を加味しながら臨機応変に対応しています。現在、コロナ禍も3年が経過し、家族の面会要望も強くなっている事を踏まえて、施設としてもできる限り、安全を守りながら要望に応える事を検討中です。今後の取り組みに期待します。
利用者・家族の希望する想いに職員が応え、叶えています
「生まれた育った故郷の海に潜りたいという利用者の希望」、「叶えてあげたいと希望する家族の想い」を職員が受け止め、居室担当と機能訓練指導員の付き添いで里帰りを実現しています。家族・職員で利用者の体力も考慮しながら万全な体制でスケジュールを組み、馴染みの食堂で思い出の味を堪能し、数十年ぶりの仲間との再会も果たしました。若い頃に潜っていた海岸で家族と語り合い、潮の香りを楽しまれました。「希望を叶える個別ケア」を実現し、正に利用者・家族・職員が一体となった好事例と言えます。
利用者の日常の様子を家族に知らせたいという、職員の強い思いがあります
家族へのケアプラン送付時には、モニタリング総括表・手紙・写真を一緒に郵送しています。家族からは、「写真付きで様子が見られて嬉しい」との好意的な言葉も上がっています。現在は、コロナ禍で施設内に入る機会が減っている中、写真や動画で伝える事ができれば分かりやすいのではないかと、職員から意見が挙がっており、日常の様子を知らせる事を前向きに捉え、検討しています。今後の取り組みに期待します。
【講評】
利用者の個人情報の取り扱い等については、慎重に行っています
利用者の個人情報の取り扱いについては、入居時の重要事項説明書等で本人や家族に説明して了承を得ています。その他、確認が必要な事案については、その都度本人や家族に同意を得て慎重に取り扱うようにしています。例えば、ホームページに写真を掲載する際には、その都度家族にも確認して行うようにしています。利用者個人宛ての郵便物はそのまま手渡し、個人所有物や文書は個人で管理できるように配慮しています。利用者の個人情報保護の観点から、職員にはSNS等による個人情報の拡散防止等、定期的に注意喚起を促していきたいと考えています。
利用者の権利を守り、個人の意思を尊重した支援を心掛けています
介護度の重い方が生活している特養の現状を踏まえると「人権を尊重し、ご利用者一人ひとりを大切にする」という事業理念に基づき、行事の参加・入浴・排泄介助等の日常生活場面において、本人の意向を確認しながら無理強いせず支援する事を心掛けています。意思表示が難しい方には、フロア単位で対応を検討して支援するようにしています。今後も、職員の意識を高める為に、例えば、チェックリスト等による意識づけや定期的な研修等、組織単位での取り組みの強化を期待します。
1.利用者のプライバシー保護を徹底している
- 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
- 個人の所有物や個人宛文書の取り扱い、利用者のプライベートな空間への出入り等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている
- 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
- 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
- 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】
手順書は、必要に応じて見直しています
マニュアル等は、日常的に手の届くところに配置し、必要に応じて閲覧できるようにしています。マニュアル類は、新入職員の教育本として活用しており、業務における基準書としての役割をしています。マニュアル等は、基本的に年1回、事業計画の策定に合わせて見直し、更新を行っています。手順書やマニュアル等の見直しの必要性がある場合、毎日行っているフロアミーティングにおいて検討を行い、随時更新しています。さらなる検討が必要な場合は、専門職の意見や委員会等他の会議体の諮問を受ける等で見直しています。
基本的な介護スキルを徹底的に習熟できるように支援しています
新入職員のOJTは、キングス・ガーデン独自の方針で指導しています。また、現在、重度化されている利用者に対応する為の基本介護スキルとして、職員一人ひとりの「移乗」・「移動」の介助の質の向上に努めています。この取り組みに基づき、新入職員の育成にあたっては、先輩職員や機能訓練士等が研修期限を設けず、職員が安全に介助できるまで付ききりで徹底的に指導しています。また、基本項目の熟練度等については、定期的な職員面接や必要に応じて個別面接を行う等の指導を通じて標準化を図っています。
独自の介護文化を「形」にして継承すべく、手順書等のリニューアルに取り組んでいます
キングス・ガーデンは、日内においても体調が変化しやすい利用者の支援に際して、職員がマニュアルに拘り、画一的な支援になる等の弊害を危惧し、利用者一人ひとりの状況に応じた「オリジナリティある柔軟な介護」を心掛け、マニュアルを必要最小限にしてきた経緯があります。昨年からは、キングス・ガーデンの独自の介護文化を「形」にして継承していくべく、手順書やマニュアルのリニューアルに取り組んでいます。職員自己評価においては、マニュアルのさらなる整備の必要性を訴える意見も見られおり、タイムリーな取り組みとなっています。
1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
- 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
- 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
- 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている
事業者のコメント
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評価情報
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【講評】
法人が目指すものが体現されています
法人が目指すものとして、「寄り添い、つながり、共に歩む」を掲げています。法人の幹部からは、「食事や入浴の場面、何気ない場面でも、利用者の自由や自己決定を尊重している職員」、「医療的な処置の有り方について、家族と良く話合いをし、熱心に対応する職員」、「認知症の症状について、内服薬等の安易な選択をせずに、我慢強く寄り添う職員」等、理念を体現している場面・職員像が、ヒアリングができました。幹部は社内通信等で積極的な称賛をしていますが、引き続き上記のような具体的な称賛も加味する事を期待します。
キングス・ガーデン東京としての特色のある介護方針・介護技術の明確化に期待します
法人経営のコアとするメッセージ・バリュー・パーソナリティーが明文化されており、組織文化の源泉になっています。法人幹部は、さらに「キングス・ガーデン東京独自の特色のある介護方針・介護技術の浸透」を今後の課題の一つとして上げています。第三者としては、キングス・ガーデン練馬が大切にしてきた伝統・取り組み等、未だ言語化されていない領域の言語化に期待します。キングス・ガーデン東京の今後の未来を切り開く、大きな方針・原則について、大いに議論を深めて欲しいと思います。
法人本部機能の強化に期待します
法人内での組織的な職位・職務分掌が整理され、新たに業務組織規程が策定され、職員へ周知しています。例えば、法人本部の役割等も明確化しており、組織体制の基盤が強化されていると言えます。今後も、1法人多事業所の事業体として、法人本部機能の強化が継続的に必要と思われます。財務・法務・労務・人事等の他に、中長期的なリスクである利用者確保の為の広報・営業活動等も視野に入れた強化策に期待します。