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評価結果 利用者調査とサービス項目を中心とした評価手法

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令和04年度(2022年度) 認知症対応型通所介護
法人名称
社会福祉法人豊島区社会福祉事業団
事業所名称
高齢者在宅サービスセンター菊かおる園
評価機関名称 特定非営利活動法人 市民シンクタンクひと・まち社

第三者評価結果の構成  見たい内容をクリックすると該当部分へジャンプします。

事業者の理念・方針、期待する職員像

理念・方針
事業者が大切にしている考え(事業者の理念・ビジョン・使命など) 1)自立支援                                                                                  2)事故防止におけるリスク管理                                                                               3)地域との調和                                                                                   4)自己研鑽                                                                                                    5)職場の活性化と職員の指導・育成 
期待する職員像
職員に求めている人材像や役割 ・専門職として臨機応変な対応ができる                                                                    ・柔軟な対応ができる                                                                      ・向上心を持ち学ぶ姿勢を忘れない 
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感) ・自己研鑽に励み、質の向上を目指す                                                           ・懇切丁寧な心のこもった接遇ができる                                                          ・専門職として根拠のある介護の実践が出来る 

全体の評価講評 詳細はこちらから

特によいと思う点
  • 利用者の希望や関係者の意見を取り入れた認知症対応型通所介護計画を作成している
  • 利用者への声かけなどを工夫して丁寧な口腔ケアの支援をしている
  • 利用者の気持ちの理解を深めて、利用者が落ち着いて自分のペースで過ごせるように努めている
さらなる改善が望まれる点
  • 誤薬防止マニュアルおよび服薬支援フローの整備でチェック体制の強化をするとよい
  • 重要なリスクに対して必要な対策を講じているが、職員の事業継続計画の理解度を深めていくとよい

事業者が特に力を入れている取り組み 詳細はこちらから

 利用者に関する記録が手書きと記録ソフトで確実に行われ情報を職員間で共有している

 サービスの見直しに職員からの意見や提案を反映する取り組みを行っている

利用者調査結果詳細はこちらから

調査概要

  • 調査対象:場面観察調査は調査日を半日設けて、調査日に利用していた利用者を対象とした。アンケート調査は利用者全員の家族等を対象とした。回答者は18名で、女性13名、男性4名、無回答1名であった。
  • 調査方法:アンケート方式,場面観察方式  
    場面観察は、評価者2名が半日事業所での利用者の様子を調査した。家族等のアンケート調査票は、返信用封筒とともに事業所より利用者に配付してもらい、回答は郵送により直接評価機関が回収した。
  • 利用者総数: 27人
  • 共通評価項目による調査対象者数: 27人
  • 共通評価項目による調査の有効回答者数: 18人
  • 利用者総数に対する回答者割合(%): 66.7%
  • 調査項目: 共通評価項目

場面観察方式の調査結果

調査の視点:「日常生活の場面で利用者が発するサイン(呼びかけ、声なき呼びかけ、まなざし等)とそれに対する職員のかかわり」及び「そのかかわりによる利用者の気持ちの変化」

評価機関としての調査結果

調査時に観察したさまざまな場面の中で、調査の視点に基づいて評価機関が選定した場面
午後の歌の時間、職員が一人ひとりに歌集を配り、「〇〇を歌いましょう」と歌詞のあるページを説明した。利用者6名が歌集を開くのを確認して職員が始めの合図を出すと皆で歌い始めた。利用者Aさんは、歌集を逆さに開き、違う歌のページを開いているが、歌集に視線を向けて歌っていた。職員がその様子に気が付き、Aさんの側に来てAさんと目線があうように姿勢を低くして歌集の向きを替え、今歌っているページを開いて「ここにありますね」と小さな声で伝えていた。その後Aさんは歌詞を指でなぞりながら歌った。
選定した場面から評価機関が読み取った利用者の気持ちの変化
Aさんは、歌集を逆さの状態で開いていて、どこを見てよいのか定まらず少々戸惑っていたようだが、知っている歌のようで歌っていた。職員はAさんの確認を取るように歌集のページをめくり、今歌っている歌詞がどこなのかを指で差して教えた。Aさんは、「ここに今の歌があったのね」とでもいうように背筋を伸ばし、歌詞を間違えないように指でなぞり、しっかり声を出して自信をもって利用者みんなに合わせて歌うことができたようである。

「評価機関としての調査結果」に対する事業者のコメント

ご利用者が知っている歌ということもあり一緒にうたえている状況ではありましたが、歌集が反対になっていることに気づき、さりげなく声かけができたことはよく観察できていると感じます。
認知症状がある方は自分の意思を表出することが難しいため、職員の気づきや観察力が重要となってきます。認知症だから仕方ないではなく、こういった細やかな配慮が認知力の維持につながっていくことを改めて認識しました。
引き続き職員一同取り組んでいきます。
※読み上げソフトをご利用のかたへ
パーセンテージの読みあげは「はい」「どちらともいえない」「いいえ」「無回答」の順番で読み上げられます。
有効回答者数/利用者総数
18/27
1.利用時の過ごし方は、個人のペースに合っているか
はい
67%
どちらともいえない
22%
無回答・非該当
11%
 
いいえ:0%
2.認知症や心身の状況に応じて日常生活で必要な介助を受けているか
はい
83%
どちらともいえない
6%
無回答・非該当
11%
 
いいえ:0%
3.利用中に興味・関心が持てる行事や活動があるか
はい
72%
どちらともいえない
17%
いいえ
6%
無回答・非該当
6%
4.事業所に通うことで利用者の心身の状況が安定しているか
はい
83%
どちらともいえない
6%
いいえ
6%
無回答・非該当
6%
5.職員から認知症への対応をはじめ適切な情報提供・アドバイスを受けているか
はい
72%
どちらともいえない
11%
いいえ
6%
無回答・非該当
11%
6.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか
はい
78%
どちらともいえない
11%
無回答・非該当
11%
 
いいえ:0%
7.職員の接遇・態度は適切か
はい
94%
無回答・非該当
6%
 
どちらともいえない:0%  
いいえ:0%
8.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
はい
78%
どちらともいえない
6%
いいえ
6%
無回答・非該当
11%
9.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
はい
44%
どちらともいえない
11%
いいえ
6%
無回答・非該当
39%
10.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか
はい
78%
どちらともいえない
17%
無回答・非該当
6%
 
いいえ:0%
11.利用者のプライバシーは守られているか
はい
78%
どちらともいえない
6%
無回答・非該当
17%
 
いいえ:0%
12.個別の計画作成時に、利用者や家族の状況や要望を聞かれているか
はい
78%
どちらともいえない
11%
いいえ
6%
無回答・非該当
6%
13.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか
はい
72%
どちらともいえない
17%
無回答・非該当
11%
 
いいえ:0%
14.利用者の不満や要望は対応されているか
はい
61%
どちらともいえない
17%
いいえ
6%
無回答・非該当
17%
15.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
はい
56%
どちらともいえない
11%
いいえ
11%
無回答・非該当
22%
評点のレーダーチャートを表示する


サービス分析結果

評価項目の評点

評価項目には、2から6個標準項目が設定され、
その標準項目の内容が実施できている場合は、 実施できていない場合はで表示されます。
  1. サービス情報の提供
サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況
4/4
  1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】詳細はこちら
  • ホームページやパンフレット、広報紙「ほのぼのだより」で情報提供を行っている
  • 誰にでも読みやすいように文字を大きくしたり写真を活用するなどの工夫をしている
  • 利用希望者が見学したいサービス内容に合わせて時間の調整や送迎を行っている
評点の内容 詳細はこちらから
  2. サービスの開始・終了時の対応
サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況
7/7
  1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明しているサービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしているサービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
  2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っているサービス利用前の生活をふまえた支援を行っているサービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】詳細はこちら
  • サービス開始時は重要事項説明書、契約書、「ご利用のしおり」で説明し同意を得ている
  • 聞き取りシート「初回のご利用の様子」で、利用者情報を把握している
  • サービス利用前の生活を踏まえ能力や体力が保てるように支援している
評点の内容 詳細はこちらから
  3. 個別状況に応じた計画策定・記録
サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況
11/11
  1.定められた手順に従って認知機能の状況を含めたアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録しているアセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
  2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の介護計画を作成している
計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている計画を利用者にわかりやすく説明し、同意を得ている計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
  3.利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
  4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
【講評】詳細はこちら
  • 利用者状況のアセスメントを行い、定期的に評価・見直しをしている
  • 利用者の希望や関係者の意見を取り入れた認知症対応型通所介護計画書を作成している
  • 利用者に関する記録が手書きと記録ソフトで確実に行われ情報を職員間で共有している
評点の内容 詳細はこちらから
  4. サービスの実施
サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況
20/20
  1.認知症対応型通所介護計画に基づいて自立生活が営めるよう支援している
認知症対応型通所介護計画に基づいて支援を行っている利用者が望む生活像に基づき、日常生活において利用者の意思が尊重されるよう支援を行っている利用者の支援は、さまざまな機関や職種が連携をとって、支援を行っている
【講評】 詳細はこちら
  • 職員が楽しそうにはっきりと活動に誘い、一日の援助目標を達成している
  • 主体的に活動できるように声かけをして利用者が選択・判断できるようにしている
  • サービス担当者会議の情報を基に、職員が通所介護計画書を確認して支援している
  2.利用者の生活上で必要な支援について認知症や心身の状況に応じて対応している
【食事の提供を行っている事業所のみ】<BR>食事時間が楽しくなるよう、利用者の認知症や心身の状況に応じて工夫している【入浴介助体制のある事業所のみ】<BR>入浴方法について、利用者の認知症や心身の状況に応じて検討し、介助を行っている排泄介助が必要な利用者に対して、利用者の認知症や心身の状況に応じて、誘導や排泄介助を行っている安全に配慮した送迎方法について、利用者の認知症や心身の状況、家族の状況に応じて検討し、対応している
【講評】 詳細はこちら
  • 利用者の状態に応じた食形態で美味しい食事を提供している
  • 入浴介助中は利用者から目を離さないなど事故防止に配慮し支援している
  • ドライバー会議で安全運転や認知症利用者の理解などを学び利用者対応をしている
  3.利用者の健康を維持するための支援を行っている
利用者の心身の状況に応じた健康管理を行っている日常生活の中で、一人ひとりの有する能力の活用や日常生活動作の維持・拡大に向けた支援を行っている服薬管理は誤りがないようチェック体制の強化などのしくみを整えている利用者の体調変化時(発作等の急変を含む)に、速やかに対応できる体制を整えている
【講評】 詳細はこちら
  • 通所時のバイタルサインの他に表情や歩行状態等から体調変化がないか観察している
  • 日常生活の中で残存能力を活かして日常生活維持や改善に向けた支援をしている
  • 服薬確認を徹底し誤薬防止を図り服薬支援している
  4.利用者の主体性を尊重し、快適に過ごせるような取り組みを行っている
利用者が他の利用者と快適な関係をもちながら生活することができるよう支援を行っている利用者の状況に応じて、認知機能に対応した多様な活動を取り入れる工夫をしている利用者が自分のペースを保ち、落ち着いて生活できるような支援を行っている事業所内は、利用者の安全性や快適性に配慮したものとなっている
【講評】 詳細はこちら
  • 利用者を理解して利用者の主体性を尊重した支援になるよう努めている
  • 利用者の認知機能に対応した多様な活動ができるよう支援している
  • 利用者が落ち着いて過ごせるようベッドなどを設置している
  5.事業所と家族との交流・連携を図っている
利用者のサービス提供時の様子や家庭での普段の様子を家族と情報交換し、共有している家族の状況に配慮し、認知症への対応をはじめ適切な相談対応やアドバイスを行っている
【講評】 詳細はこちら
  • 送迎時に家族やヘルパーと利用者の様子などの情報交換をしている
  • ケアマネジャーや地域包括支援センターと連携して相談に対応している
  6.利用者が地域で暮らし続けるため、地域と連携して支援を行っている
地域のさまざまな機関や職種と協働し、地域の情報を収集して利用者の状況に応じた提供をしている運営推進会議等を活用して、利用者が地域のさまざまな資源を利用するための支援を行っている利用者が地域とつながりながら暮らし続けられるよう、事業所が利用者と共に地域の一員として日常的に交流している
【講評】 詳細はこちら
  • 近隣では様々な年間行事があり、開催日が近くなると職員が紹介している
  • 運営推進会議は書面開催とし、事業所の状況を報告している
  • 地域の人との交流ができるよう生きがい活動を継続している
  評点の内容 詳細はこちらから
  5. プライバシーの保護等個人の尊厳の尊重
サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況
5/5
  1.利用者のプライバシー保護を徹底している
利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている個人の所有物や個人宛文書の取り扱い等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
  2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】詳細はこちら
  • 利用者の個人情報に関する取り扱いについて、契約時に説明し同意を得ている
  • 排泄、入浴、更衣時には、利用者の羞恥心に配慮した支援をしている
  • 活動への参加は利用者の状態や希望に沿って柔軟に対応をしている
評点の内容 詳細はこちらから
  6. 事業所業務の標準化
サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況
6/6
  1.認知症の専門的なケアへの支援に向けて手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している認知症の専門的なケアに役立つ技能・技術等に関する研修会への参加、職員の資格取得等を支援している
  2.認知症ケアの質の向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている
【講評】詳細はこちら
  • マニュアルを整備し、介護や業務に関する一定の業務水準を保てるようにしている
  • 課題解決に向けた話し合いをいろいろな場面で行い業務水準の向上を目指している
  • サービスの見直しに職員からの意見や提案を反映する取り組みを行っている
評点の内容 詳細はこちらから

事業者のコメント

*以下の項目は事業者によって、自ら更新される情報です。
評価者 修了者No.H0306025   修了者No.H0702048   修了者No.H0201045    
評価実施期間 2022年7月22日~2023年1月18日

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