評価機関としての調査結果
調査時に観察したさまざまな場面の中で、調査の視点に基づいて評価機関が選定した場面
午後の歌の時間、職員が一人ひとりに歌集を配り、「〇〇を歌いましょう」と歌詞のあるページを説明した。利用者6名が歌集を開くのを確認して職員が始めの合図を出すと皆で歌い始めた。利用者Aさんは、歌集を逆さに開き、違う歌のページを開いているが、歌集に視線を向けて歌っていた。職員がその様子に気が付き、Aさんの側に来てAさんと目線があうように姿勢を低くして歌集の向きを替え、今歌っているページを開いて「ここにありますね」と小さな声で伝えていた。その後Aさんは歌詞を指でなぞりながら歌った。
選定した場面から評価機関が読み取った利用者の気持ちの変化
Aさんは、歌集を逆さの状態で開いていて、どこを見てよいのか定まらず少々戸惑っていたようだが、知っている歌のようで歌っていた。職員はAさんの確認を取るように歌集のページをめくり、今歌っている歌詞がどこなのかを指で差して教えた。Aさんは、「ここに今の歌があったのね」とでもいうように背筋を伸ばし、歌詞を間違えないように指でなぞり、しっかり声を出して自信をもって利用者みんなに合わせて歌うことができたようである。
「評価機関としての調査結果」に対する事業者のコメント
ご利用者が知っている歌ということもあり一緒にうたえている状況ではありましたが、歌集が反対になっていることに気づき、さりげなく声かけができたことはよく観察できていると感じます。
認知症状がある方は自分の意思を表出することが難しいため、職員の気づきや観察力が重要となってきます。認知症だから仕方ないではなく、こういった細やかな配慮が認知力の維持につながっていくことを改めて認識しました。
引き続き職員一同取り組んでいきます。
1.利用時の過ごし方は、個人のペースに合っているか |
はい 67%
どちらともいえない 22%
無回答・非該当 11%
|
2.認知症や心身の状況に応じて日常生活で必要な介助を受けているか |
はい 83%
どちらともいえない 6%
無回答・非該当 11%
|
3.利用中に興味・関心が持てる行事や活動があるか |
はい 72%
どちらともいえない 17%
いいえ 6%
無回答・非該当 6%
|
4.事業所に通うことで利用者の心身の状況が安定しているか |
はい 83%
どちらともいえない 6%
いいえ 6%
無回答・非該当 6%
|
5.職員から認知症への対応をはじめ適切な情報提供・アドバイスを受けているか |
はい 72%
どちらともいえない 11%
いいえ 6%
無回答・非該当 11%
|
6.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか |
はい 78%
どちらともいえない 11%
無回答・非該当 11%
|
7.職員の接遇・態度は適切か |
|
8.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか |
はい 78%
どちらともいえない 6%
いいえ 6%
無回答・非該当 11%
|
9.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか |
はい 44%
どちらともいえない 11%
いいえ 6%
無回答・非該当 39%
|
10.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか |
はい 78%
どちらともいえない 17%
無回答・非該当 6%
|
11.利用者のプライバシーは守られているか |
はい 78%
どちらともいえない 6%
無回答・非該当 17%
|
12.個別の計画作成時に、利用者や家族の状況や要望を聞かれているか |
はい 78%
どちらともいえない 11%
いいえ 6%
無回答・非該当 6%
|
13.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか |
はい 72%
どちらともいえない 17%
無回答・非該当 11%
|
14.利用者の不満や要望は対応されているか |
はい 61%
どちらともいえない 17%
いいえ 6%
無回答・非該当 17%
|
15.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか |
はい 56%
どちらともいえない 11%
いいえ 11%
無回答・非該当 22%
|