調査時に観察したさまざまな場面の中で、調査の視点に基づいて評価機関が選定した場面

昼食時、手に振戦（ふるえ）が見られる利用者のそばに職員が寄り添い見守りを行っていた。丼の中の粥をスプーン一杯すくい利用者に渡し口に運ぶよう促し、食べた事を確認し、隣の利用者の食事介助に移った。その後利用者がスプーンを自分ですくう様子を見守り、山盛りにすくったのを見て「ちょっと多いかな」と声掛けするがそのまま口に運ぶと半量しか口に入れられなかった。「やっぱり多かったね」と笑顔で声掛けすると利用者も笑顔でうなづき、次回からは適量をすくいゆっくりと食事を続けていた。

選定した場面から評価機関が読み取った利用者の気持ちの変化

利用者は少しの間、食事をためらっていたが、職員が寄り添いスプーンに一杯粥をすくい手渡し、口に運ぶように促すとゆっくり食べ始めた。職員は利用者が自分でスプーンにすくっているのを見届け、隣の全介助の利用者の食事介助に移ったが、何度も利用者の様子を振り返り、食事の様子を確認していた。スプーンに山盛りすくった様子を見て、「少し多いかな」と声掛けするが、そのまま利用者の状況を見守り、スプーン半量しか口に入れられなかった後も笑顔で「やっぱり多かったね」と笑顔で伝え、利用者もうなづき適量をすくって自力での食事を続けていた。利用者に無理強いせず、必要以上の介助を行う事なく、さりげない声掛けにより、自力での食事摂取を支援していた。

原町グループホームでは、ご自身では食事が食べられずに職員の支援を必要とされるご利用者様がおります。どの部分でお手伝いが必要なのかを考え、一人一人に合った支援を心掛けております。今後もご利用者様が主体的に生活が過ごされるように支援をしていきたいと思っております。