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令和4年度

多機能型事業所

自立訓練（生活訓練）

就労継続支援Ｂ型

法人名称

一般社団法人メンタルさぽーと協会

事業所名称

ルーチャ

Ｌｕ－ｃｈａ／Ｌｕ－ｃｈａ北野

プエンテ

評価機関名称

一般財団法人　八王子勤労者福祉会館

第三者評価結果の構成　　見たい内容をクリックすると該当部分へジャンプします。

事業者の理念・方針
全体の評価講評
事業者が特に力を入れている取り組み
利用者調査結果
組織マネジメント分析結果
サービス分析結果
事業者のコメント

理念・方針
事業者が大切にしている考え（事業者の理念・ビジョン・使命など）	１）　心の健康に困難な体験を持ちながらも住み慣れた場所で安心して暮らせることへの支援を行う。２）　自分に合った社会参加を通して生活の質（QOL）を高め、生きがいややりがい、充実感のある生活を手に入れられるための支援を行う。３）　「利用者様は一人の社会人である」ことを大切にして支援する。
期待する職員像
職員に求めている人材像や役割	・利用者の課題や困り事だけに着目せず、その人の人生（今を生きていること）を大切にする全人的な視点を持つこと。・自身の価値観だけで物事を判断せずに利用者様の価値観にも寄り添える姿勢。・専門職としての知識やスキルを向上させるために努力する姿勢。・福祉に限らず、様々な分野との連携を目指すなど広い視点を持ち、その成果をで利用者支援に還元していく柔軟性。・他機関とのやり取りを積極的に行い、円滑な連携を目指す姿勢。・与えられたものだけでなく、必要と感じる新たな社会資源や役割の創造など積極的な施設運営を行う姿勢。
職員に期待すること（職員に持って欲しい使命感）	利用者と職員は時として縦の関係（指導する側とされる側）になり易いが、地域生活を送る権利を有する一人の地域生活者として、対等の関係であることを理解し関わりを持つこと。また、施設内にとどまらず、地域社会に働きかけることで様々な人が活躍できる場を創造するなど、暮らしの在る地域社会に目を向ける視点を持つこと。

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多彩なプログラムがあり、利用者は希望するものを選んで参加、自分に合った社会参加を目指すための訓練をおこなっています
生活訓練施設と就労継続支援B型事業所の多機能型となり、より多様なサービスが提供できるようになりました
職員ミーティングを定期的におこない、サービスの質の向上や業務改善に取り組んでいます

法人は業務継続計画を策定していますが、事業所はルーチャ、プエンテの実情に合わせた事業継続計画をめざしており、策定が期待されます
職員は利用者のニーズに対応する研修に取り組んでいるが、職責、職務内容に応じた個人別の育成計画が望まれます
マニュアルの定期的な見直しの時期や見直し方法、評価尺度の作成に期待します

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管理者と副管理者は生活訓練、就労継続支援B型の多機能型事業所を運営進行しています

個別支援計画は本人の希望や意見を尊重し作成しています

多様なプログラムがありますが、就労準備プログラムに力を入れています

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調査対象：契約時在籍の自立訓練（生活訓練）ルーチャ３３名、就労継続支援（B型）プエンテ２４名の合計５７名を対象とした。
調査方法：アンケート方式
利用者調査の方法は利用者に選択してもらった。アンケート方式は回答用紙と返信用封筒（切手貼付）を事業所から利用者に配布してもらい、直接評価機関へ投函してもらった。聞き取りはそれぞれの事業所で評価者が１対１でプライバシーに配慮しながらおこなった。
利用者総数： 57人
共通評価項目による調査対象者数： 57人（アンケート方式54人　聞き取り方式3人）
共通評価項目による調査の有効回答者数： 44人（アンケート方式41人　聞き取り方式3人）
利用者総数に対する回答者割合（％）： 77.2％
調査項目：共通評価項目

	利用者総数	共通評価項目による調査対象者数	共通評価項目による調査の有効回答者数	利用者総数に対する回答者割合
自立訓練（生活訓練）	33人	33人	23人	69.7％
就労継続支援Ｂ型	24人	24人	21人	87.5％

※読み上げソフトをご利用のかたへ
パーセンテージの読みあげは「はい」「どちらともいえない」「いいえ」「無回答」の順番で読み上げられます。

有効回答者数/利用者総数
44/57

自立訓練（生活訓練）有効回答者数/利用者総数
23/33

就労継続支援Ｂ型有効回答者数/利用者総数
21/24

4～17は選択式の質問のため、該当項目のみ掲載しています。

1．利用者は困ったときに支援を受けているか	はい 91% どちらともいえない 7% いいえ：2% 無回答・非該当：0%
2．事業所の設備は安心して使えるか	はい 80% どちらともいえない 9% いいえ 7% 無回答・非該当：5%
3．利用者同士の交流など、仲間との関わりは楽しいか	はい 55% どちらともいえない 27% いいえ 16% 無回答・非該当：2%
6．【自立訓練（生活訓練）】事業所での活動が生活する力の向上に役立っているか	はい 87% どちらともいえない 13% いいえ：0% 無回答・非該当：0%
16．【就労継続支援Ｂ型】事業所での活動が働くうえでの知識の習得や能力の向上に役立っているか	はい 48% どちらともいえない 38% 無回答・非該当 10% いいえ：5%
17．【就労継続支援Ｂ型】工賃等の支払いのしくみは、わかりやすく説明されているか	はい 67% どちらともいえない 19% いいえ 14% 無回答・非該当：0%
18．事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか	はい 82% どちらともいえない 9% いいえ 7% 無回答・非該当：2%
19．職員の接遇・態度は適切か	はい 82% どちらともいえない 14% いいえ：5% 無回答・非該当：0%
20．病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか	はい 77% どちらともいえない 14% 無回答・非該当 7% いいえ：2%
21．利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか	はい 41% どちらともいえない 18% いいえ 7% 無回答・非該当 34%
22．利用者の気持ちを尊重した対応がされているか	はい 86% どちらともいえない 11% いいえ：2% 無回答・非該当：0%
23．利用者のプライバシーは守られているか	はい 82% どちらともいえない 16% いいえ：2% 無回答・非該当：0%
24．個別の計画作成時に、利用者の状況や要望を聞かれているか	はい 89% どちらともいえない 11% いいえ：0% 無回答・非該当：0%
25．サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか	はい 86% どちらともいえない 11% いいえ：2% 無回答・非該当：0%
26．利用者の不満や要望は対応されているか	はい 66% どちらともいえない 23% 無回答・非該当 7% いいえ：5%
27．外部の苦情窓口（行政や第三者委員等）にも相談できることを伝えられているか	はい 48% どちらともいえない 27% いいえ 11% 無回答・非該当 14%

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評点のレーダーチャートを表示する

グラフの見方

このグラフは、「評点の状況」を大項目ごとにまとめています。
「評点の状況」は、大項目に属する標準項目の実施状況を数値化してグラフに置き換えていますので、標準項目の実施状況が良好なほど、グラフが外側に広がります。
グラフの形状から、その施設・事業所によるサービス向上の取り組みの実践状況について、項目ごとの強み弱みを見ることができます。また、同じサービス種別の施設・事業所全体の平均との比較もできます。

※令和04年度以降のグラフには平均値が表示されません（評価実績件数が確定していないため）

組織マネジメント分析結果

←クリックすると詳細が表示されます。

評価項目の評点

評価項目には、2から6個標準項目が設定され、
その標準項目の内容が実施できている場合は

、実施できていない場合は

で表示されます。

1. リーダーシップと意思決定

1. 事業所が目指していることの実現に向けて一丸となっている

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

7/7

1. 事業所が目指していること（理念・ビジョン、基本方針など）を周知している

事業所が目指していること（理念・ビジョン、基本方針など）について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている

事業所が目指していること（理念・ビジョン、基本方針など）について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている

2. 経営層（運営管理者含む）は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている

経営層は、事業所が目指していること（理念・ビジョン、基本方針など）の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている

経営層は、事業所が目指していること（理念・ビジョン、基本方針など）の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している

3. 重要な案件について、経営層（運営管理者含む）は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している

利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている

【講評】詳細はこちら

法人の理念、方針には多機能型事業所ルーチャが目指していることを表明しています
管理者は責任を表明し、副管理者と共にルーチャとプエンテの運営をリードしています
重要な案件を実情を踏まえて決定し、利用者には丁寧に説明し知らせています

2. 事業所を取り巻く環境の把握・活用及び計画の策定と実行

1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

6/6

1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している

利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している

福祉事業全体の動向（行政や業界などの動き）について情報を収集し、課題やニーズを把握している

2. 実践的な計画策定に取り組んでいる

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

5/5

1. 事業所が目指していること（理念・ビジョン、基本方針など）の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している

課題をふまえ、事業所が目指していること（理念・ビジョン、基本方針など）の実現に向けた中・長期計画を策定している

2. 着実な計画の実行に取り組んでいる

事業所が目指していること（理念・ビジョン、基本方針など）の実現に向けた、計画の推進方法（体制、職員の役割や活動内容など）、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している

計画推進にあたり、進捗状況を確認し（半期・月単位など）、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる

【講評】詳細はこちら

利用者の意向はアンケートや直接面談、プログラム内容から把握をしています
法人の理念ビジョンの実現に向けた中長期計画に基づき年度計画を立てています
多機能型事業所として計画の実行に向け取り組んでいます

3. 経営における社会的責任

1. 社会人・福祉サービス事業者として守るべきことを明確にし、その達成に取り組んでいる

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

2/2

1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる

全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理（個人の尊厳を含む）などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる

全職員に対して、守るべき法・規範・倫理（個人の尊厳を含む）などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。

2. 利用者の権利擁護のために、組織的な取り組みを行っている

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

4/4

1. 利用者の意向（意見・要望・苦情）を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている

苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている

2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている

利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している

虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている

3. 地域の福祉に役立つ取り組みを行っている

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

5/5

1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる

透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる

ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している

2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている

地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている

事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク（事業者連絡会、施設長会など）に参画している

【講評】詳細はこちら

全職員に対して守るべき法、規範、倫理を周知しています
利用者の権利擁護のために規程を整備し、職員は研修受講などに取り組んでいます
法人ホームページ等で透明性を高め地域との関係づくりに取り組んでいます

4. リスクマネジメント

1. リスクマネジメントに計画的に取り組んでいる

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

3/5

1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる

事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク（事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など）を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている

リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる

事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる

2. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

4/4

1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている

情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員（実習生やボランティアを含む）が理解し遵守するための取り組みを行っている

情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている

事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している

【講評】詳細はこちら

事業所は実情に応じた事業継続計画（ＢＣＰ）を策定し周知することを期待します
些細なこともリスクと捉え、「ヒヤリハット等報告書」に挙げ職員間で対策をしています
事業所は利用者等の個人情報を適切に管理し、開示請求書も備えています

5. 職員と組織の能力向上

1. 事業所が目指している経営・サービスを実現する人材の確保・育成・定着に取り組んでいる

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

8/12

1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている

事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる

2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している

事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望（キャリアパス）が職員に分かりやすく周知されている

事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望（キャリアパス）と連動した事業所の人材育成計画を策定している

3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる

指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている

4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる

事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇（賃金、昇進・昇格等）・称賛などを連動させている

就業状況（勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど）を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる

2. 組織力の向上に取り組んでいる

サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況

3/3

1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる

職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている

【講評】詳細はこちら

事業所は職員の採用に工夫をしています
「自己申告書」「個人目標シート」を活かした育成計画策定に期待します
事業所は毎週のミーティング等でサービスの質の向上や業務改善に取り組んでいます

7. 事業所の重要課題に対する組織的な活動

1. 事業所の重要課題に対して、目標設定・取り組み・結果の検証・次期の事業活動等への反映を行っている

1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている（その１）

【前年度の重要課題に対する組織的な活動（評価機関によるまとめ）】

事業所は、有期限事業において対応の難しい利用者に、個別性の高い支援サービスを長期的に実施することで、多くのニーズに対応する支援が必要と考え多機能化を目指した。２０２０年度の事業計画で多機能化の検討を開始した。法人内の管理者会議でも経営面の検討をしていた。職員へはミーティング等で説明・周知した。職員の意見を反映しながら、２０２１年６月に従たる施設「ルーチャ北野」を就労継続支援B型事業に変更し、多機能型として運営を開始した。施設の運営形態の変更は施設管理者２名でおこない、新規に常勤職員１名、非常勤職員１名を採用した。多様なサービス提供をするため、送迎サービスの実施を検討し、２０２２年１０月に４名の利用者が送迎を利用している。多機能化したことで利用者は増え、今までの施設形態では利用に繋がることが困難な人も利用できるようになった。法人内の紹介だけでなく、関係機関からの問い合わせも多い。経営面では定員数を増やしたことにより報酬単価が減少しているため、今後利用者確保を目指す必要がある。また、業務が複雑化したことで職員に求められる力量や仕事量の増加もあるが、多様な質の高いサービス提供と経営の安定を目指していくとしている。 【評語】

目標の設定と取り組み	具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証	目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映	次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた

【講評】

２０１４年7月に生活訓練施設として開設後、２０１６年６月に従たる施設「ルーチャ北野」を開設した。生活訓練をおこなうなかで、個別性の高い支援により利用者の生活の質が向上するという効果がみられているが、有期限の施設であるため対応が困難なケースもあった。そのため、個別性の高い施設支援サービスを長期的に実施することでより多くの人のニーズに対応できると考え、多機能型を目指した。従たる施設を就労継続支援Ｂ型事業所に事業変更したことで期限の無いサービスの提供ができるようになった。送迎サービスを実施したことで、施設を利用できるようになった人もいる。生活訓練の利用者のなかには就労継続支援Ｂ型に移行した利用者もいる。Ｂ型は作業が主であるが、利用者一人ひとりに寄り添い、生活訓練の施設で培ってきたことを支援し、生活訓練施設と就労継続支援Ｂ型事業所が交流できるプログラムの提供等もある。精神科病院から退院後の居場所・通所先としての利用や他施設の利用が困難な人への利用等、多様なニーズへの対応が達成されている。また、評価尺度を作成しサービスの評価をおこなっていくことも目標に設定していくとしている。今後も多様な質の高いサービスを期待したい。

2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている（その２）

【前年度の重要課題に対する組織的な活動（評価機関によるまとめ）】

更なる就労支援を求めて、他の事業所へ移行する利用者が多かった。生活訓練の中で就労について学びたいという利用者の意見も多くあり、利用者のニーズに合わせた就労準備プログラムの企画・運営の実施や、個別の就労支援の実施等サービスの幅を広げていくことを重要課題・目標とした。２０２０年度は月に１度のペースで就労準備プログラムを企画し１０人前後利用者の参加があった。徐々に回数を増やし２０２２年度は様々な内容のものを週に１度のペースで実施している。主な内容として就労に関するグループワークや就労に対する希望の聞き取り、具体的な就労に対する情報についての座学等、利用者の声を聴きながら企画・運営をおこなっている。事業所の方向性に対応するため、就労移行支援事業所での勤務経験のある職員や企業経験の長い職員の採用をした。また、就労支援モデルの実践をおこなっている事業所に依頼し研修会を開催、職員の教育を実施した。開始から１年以上が経ち生活訓練を利用しながら、就職者や就労継続支援Ａ型へ２名の移行者があり一定の効果が出ている。生活訓練でのプログラム運営と個別支援が就労支援として成り立つことがわかった。今後も就労支援の定着化を図るとしている。 【評語】

目標の設定と取り組み	具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証	目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映	次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた

【講評】

事業所は、住み慣れた地域で生活していく方法を利用者と一緒に考えていく姿勢を大切にしている。利用者の働きたいというニーズを大切に就労準備プログラムを開始した。これまで就労支援に関して利用者は他の事業所に移行していたが、同じ施設で職員と過ごせることは利用者にとってメリットである。就労準備プログラムを企画し学べることは、利用者にとってステップアップできる機会である。就労に関するグループワークや就労に対する希望の聞き取り等、利用者の要望を取り入れて企画・運営をした。また、２０２２年には就労に関する経験豊富な職員を採用した。２０２２年６月、８月には個別の就労活動支援と職場定着支援を中心とした就労支援モデル（IPS）の実践をしている事業所職員による研修会を当事業所が企画、開催し法人内の職員も参加し共有することができた。利用者のニーズに寄り添い実践してきたことが、利用者の就労へと結びつくという効果があった。今後も生活訓練と就労継続支援Ｂ型の要素を併せて利用することで就労に向けた支援を実施していきたいとのことで、２０２１年度の就労支援の土台をもとに更なる期待ができる。