評価機関としての調査結果
調査時に観察したさまざまな場面の中で、調査の視点に基づいて評価機関が選定した場面
昼食の準備中である。食堂にはL字型のキッチンに広い流し台があり、調理台がある。キッチン台の前に、木で作成された大きなテーブルがあり、配膳台となっていてトレーが並べられ、箸がセットされていた。最初は3名の入居者がテーブルについて見守り、1名が副菜づくりを職員と一緒に行ない1名はご飯を茶碗によそっていた。職員の「ありがとうございます」の声が何度も聞こえていた。Aさんは職員と一緒にみそ汁を注いだ後、ご飯釜のそばまで行き、右左と顔を向け、動きが止まったように見えた。職員がその様子に気づき、声をかけていた。
選定した場面から評価機関が読み取った利用者の気持ちの変化
昼食の準備中のことである。Aさんはいつものように、職員と一緒に食事の準備を行なっていた。1名は副菜づくりを職員と一緒に行って、1名はご飯を茶碗によそっていた。Aさんは職員と一緒にみそ汁を注ぎ、職員はいつものように感謝の言葉「ありがとうございます」を入居者に向けていた。Aさんはみそ汁を注いだ後、一瞬次に何をするのがいいのかわからなくなってしまった様子で、釜のそばまで行き、右左と顔を向け、動きが止まったように見えた。職員が気づき、「茶碗をお盆に載せてください」とお願いをすると、ハッとしたように釜の側にある、よそわれたご飯茶碗を各入居者のお盆に載せていった。職員の的確な指示によって安心した様子であった。その後特に何もなかったように、職員と一緒に水をピッチャーに入れ、ポットに注いだ後、自分の食事の席についた。席に着くときは晴れ晴れとした表情が浮かんでいた。Aさんには毎日行う食事の準備に誇りをもっていて、職員の感謝の言葉と的確な指示が動きを支えているように感じた。
「評価機関としての調査結果」に対する事業者のコメント
コロナ禍以前は、入居者様とスタッフが買い物に行き、昼食を作り、一緒にテーブルを囲み、昼食を頂いていた頃もありました。現在、食事に関する支援については「昼食作り」と「配食・配膳」だけを続けています。入居期間が長くなり、体力や下肢筋力が低下したりしてしまうと、お声掛けしても「嫌よ、できないわよ!」「お金を払っているのに、何で私がやらなきゃならないの!」等のお声も聴かれます。スタッフは「お願いできませんか?いつも上手にお手伝い下さって、助かっています」「椅子に座ったままでも大丈夫です。お願い致します」等、あきらめずにお声掛けを続けます。結果的には、入居者様はやる気を出して下さり、昼食の準備が始まって行きます。しかし、高齢者の体調は一定せず、無理強いは出来ません。入居者様の生活支援をして行く時、スタッフは、その事を理解し、身体状態の観察を行い、傍に寄り添い表情や言動から不安や恐怖を読み取り、安心できる支援をしていく事が重要であると考えます。今回の調査結果で、スタッフの日々の支援の方法を細やかに観察して頂き、嬉しく思いました。今後も、様々な場面で入居者様の想いに寄り添う支援を目指し、努力して参ります。
1.家族への情報提供はあるか |
どちらともいえない:0%
いいえ:0%
無回答・非該当:0%
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2.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか |
はい 73%
どちらともいえない 13%
いいえ 7%
無回答・非該当 7%
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3.職員の接遇・態度は適切か |
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4.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか |
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5.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか |
はい 67%
どちらともいえない 27%
無回答・非該当 7%
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6.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか |
どちらともいえない:0%
いいえ:0%
無回答・非該当:0%
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7.利用者のプライバシーは守られているか |
はい 67%
どちらともいえない 27%
無回答・非該当 7%
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8.個別の計画作成時に、利用者や家族の状況や要望を聞かれているか |
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9.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか |
はい 73%
どちらともいえない 20%
無回答・非該当 7%
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10.利用者の不満や要望は対応されているか |
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11.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか |
はい 53%
どちらともいえない 27%
いいえ 20%
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