評価結果

標準の評価

基本情報

【法人名称】

社会福祉法人白百合会

【事業所名称】

増戸ホーム

【サービス種別】

指定介護老人福祉施設【特別養護老人ホーム】

事業者の理念・方針・期待する職員像

事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)

1)入居者の方に対し尊敬の心を持ち、真心で接する
2)入居の方の幸せが職員の幸せに繋がっていることを常に意識する
3)自らの持ち場だけでなく、施設全体のチームワーク力を高める
4)新しい取り組みにもポジティブ精神でチャレンジする
5)地域への貢献活動を実践し、地域から信頼される施設を目指す

職員に求めている人材像や役割

①ユニットケアの理念を理解し、個別ケアを実践する                                                
②多職種間のチームワーク力を高めていく                                                       ③足元だけでなく法人の将来像も考る

職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)

福祉の使命について理解し、高齢者福祉施設で勤務することに誇りを持って進んで欲しい

全体の評価講評

特によいと思う点

全利用者への眠りスキャンを導入したことで、安眠状態をパソコンで把握することができ、看取りケア時や体調急変時などに迅速な対応が可能となり、職員の業務遂行に効果が出ている。また、インカムの活用を開始したことで、職員間のコミュニケーションが促進され、利用者の状態把握と共有や報告・連絡・相談などがより円滑に行えるようになり、作業効率が向上している。ICT機器を有効に活用し、利用者の立場に立った支援が行えるように努めている。

年1回の定期健診による採血や心電図、レントゲン、尿検査をはじめ、週2回の内科医、歯科医師・歯科衛生士、月2回の精神科医、月1回の皮膚科の訪問により、利用者の健康管理に努めている。各医師の訪問時には看護師が中心となって看護記録による利用者の情報を提供している。訪問後には各医師からの指導の下に、利用者一人ひとりの各種の処置方法などを実施しており、その内容は看護記録に記載し、更に午前・午後のラウンド時でも口頭による申し送りを行って職員間での共有を図っている。

各種の委員会が設置され職員が主体的に活動している。事業所が設置している委員会のほかに、職員主導の委員会やプロジェクト等を置いている。職員は自らの意思で所属を決め、年度初めには活動の計画を立てている。開催頻度は委員会によりさまざまであるが、委員会が中心となり研修を多数企画している。今年は新型コロナ感染症対策の研修を頻回に実施し感染予防に取り組んだ。職員アンケートでも、「委員会の活動が盛んになった」などの声が上がっており、それぞれの委員会が機能していることがうかがえる、

さらなる改善が望まれる点

各ユニットに於いては職員間の連携は密に図れており、互いに協力し合って課題解決に向けた取り組みを行うことができている。しかしながら、他ユニットでの課題やリスクに対して他人事と思わせる雰囲気があり、所属ユニットの違う職員間の希薄な関係性を課題と捉えている。今後はユニットの垣根を越えて職員間の交流を図り、諸課題について一緒に検討し、解決策を模索していける関係性の構築が期待される。

車イスなどの福祉用具のリストなどはなく、タイヤの空気圧低下などがみられた際での都度での整備を行っている。職員での整備が難しい場合には、福祉用具業者に依頼をして、修理や交換などの対応を行っている。また、清掃も汚れがみられた際での都度での清掃となっている。都度での点検では、急な不備や不具合に対処できない恐れがある。定期点検を行うことにより、事前に不備や不具合につながるものが早期に確認できる可能性がある。今後は定期点検や清掃の実施日を設けるなどの検討、リストなどを作成し点検内容を記載するなどの検討が望まれる。

コロナ禍であり以前は受け入れていた夏休みのボランティアや、小中学校の体験学習は今年は受け入れを控えている。実習生は学校の要望もあり、感染対策を取りながら専門学校生を受け入れている。地域貢献の取り組みも、以前は多目的ホールで木工教室で地域住民を受け入れていたが、今年度は控えている状況である。新型コロナ感染症の今後の状況は予断を許さないが、やり方を工夫しできることに取り組むことが望まれる。

事業者が特に力を入れている取り組み

採用時の新人教育を充実させており、これまでより期間を延ばし2日間実施している。事業所職員としての服務や倫理など遵守すべきことや、認知症等の知識や介護技術について研修をしている。職員からも、「新人職員のオリエンテーションに力を入れている」との声が上がるなど、よい取り組みとして評価されている。

事業所入所時に「心身機能低下時の(看取り介護を含む)対応方針への同意書」について説明し、同意を得ている。利用者が老衰の状態で家族からの要望があれば、看取りケアに取り組んでいる。ケアマネジャーがケア内容を詳細に記載したサービス計画書を作成し、担当医師とも連携を図りつつ、看護師・介護士・管理栄養士・機能訓練指導員などが互いに協力し合って、利用者と家族の気持ちに寄り添いながら適切な支援を実施している。

入浴の順番は、可能な限り利用者や家族の希望を把握して決定しているが、感染症のある利用者は最後だったり、認知症の利用者が入浴しやすい時間など、利用者の心身状況も考慮して決定している。個浴のためユニットから浴室と支援を介護職員がマンツーマン対応で行うため、ウエイティングなどもなく、プライバシーの確保が行えるようになっている。また、脱衣室や浴室内では肌をできるだけ露出しないように身体をバスタオルで覆うなどの対応や脱衣室は廊下から中が覗けないようカーテンを閉めるようにするなどして利用者の羞恥心の配慮にも努めている。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:事業者と協議の上、98名の利用者のうち、心身状況が聞き取り調査に耐え得る利用者14名を選定して調査対象とした。実際の有効回答数の男女構成は、男性5名、女性9名であり、80歳代8名、90歳以上6名であった。
  • 調査方法:聞き取り方式  
    事業者との協議により、聞き取り方式を採用した。調査は、施設内の居室や共用スペースを使用して、評価者が利用者とマンツーマン方式で聞き取りを行った。利用者が安心して答えられるように十分な距離間隔を置いて実施した。
  • 有効回答者数/利用者総数:14/98(回答率 14.3% )

総合的な満足度に関する調査の結果は、対象者の全員が「大変満足」または「満足」と回答し、大変高い満足度であった。
項目別で見ると、<サービスの提供>に関する4設問は3設問において、大変高い満足度であった。特に「介助が必要な時の職員の対応」では、全員が「はい」と回答する大変高い満足度が得られている。
<安心・快適性>に関する4設問は2設問において、大変高い満足度であった。特に「施設内の清潔な環境」、「体調不良時の職員の対応」では、85.8%の大変高い満足度が得られている。
<利用者個人の尊重>に関する4設問は2設問において、大変高い満足度であった。特に「プライバシーの保護」では、92.9%の大変高い満足度が得られている。
<不満や要望への対応>において、「不満や要望への対応」は大変高い満足度であったが、「外部の相談窓口の案内」については、さらに高い満足度が望まれる結果であった。

アンケート結果

1.食事の献立や食事介助など食事に満足しているか

はい 13名 (93%)
どちらともいえない 1名 (7%)

「はい」が92.9%、「どちらともいえない」が7.1%であり、大変高い満足度であった。自由意見では、「いつも温かく出てきて、味付けや大きさや硬さなどもちょうど良い」、「献立が豊富だ。行事食は美味しくて楽しみにしている」、「冷めていることがある。硬くて嚙み切れないことがある」という声が聞かれた。

2.日常生活で必要な介助を受けているか

はい 14名 (100%)

全員が「はい」と回答しており、大変高い満足度であった。自由意見では、「ナースコールをすると直ぐに来てくれる。トイレやお風呂の介助をしてくれる」、「車イスを押してもらう。入浴の手伝いをしてくれる」、「自分でできることはなるべくやっているが、お風呂などのできない部分は手伝ってもらっている」という声が聞かれた。

3.施設の生活はくつろげるか

はい 11名 (79%)
どちらともいえない 2名 (14%)
いいえ 1名 (7%)

「はい」が78.6%、「どちらともいえない」が14.3%、「いいえ」が7.1%であり、高い満足度であった。自由意見では、「自由気ままに生活している」、「歌の活動が好きだ。行事やイベントなど必ず何でも参加する。いつも楽しみにしている」、「活動には参加しているが、周りの目を気にして仕方なく参加している」という声が聞かれた。

4.職員は日常的に、健康状態を気にかけているか

はい 12名 (86%)
いいえ 1名 (7%)
無回答・非該当 1名 (7%)

「はい」が85.8%、「いいえ」が7.1%、「無回答・非該当」が7.1%であり、大変高い満足度であった。自由意見では、「毎日、心配して気にかけてくれている」、「職員から声をかけてくれることがあるから、こちらも話やすい」、「あまりそういうことは言われない」という声が聞かれた。

5.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか

はい 12名 (86%)
どちらともいえない 1名 (7%)
無回答・非該当 1名 (7%)

「はい」が85.8%、「どちらともいえない」が7.1%、「無回答・非該当」が7.1%であり、大変高い満足度であった。自由意見では、「掃除担当の職員が定期的に掃除してくれて、いつも清潔です」、「掃除係が綺麗に掃除をしてくれる。定期的にシーツも交換してくれるので気持ちが良い」、「定期的に掃除をしてくれているが、まあまあといったところです」という声が聞かれた。

6.職員の接遇・態度は適切か

はい 11名 (79%)
どちらともいえない 2名 (14%)
無回答・非該当 1名 (7%)

「はい」が78.6%、「どちらともいえない」が14.3%、「無回答・非該当」が7.1%であり、高い満足度であった。自由意見では、「皆さんちゃんとしているので気にならない」、「礼儀正しく丁寧に接してくれる」、「お風呂に入りたくない時には、たまに怒られる」という声が聞かれた。

7.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか

はい 12名 (86%)
いいえ 1名 (7%)
無回答・非該当 1名 (7%)

「はい」が85.8%、「いいえ」が7.1%、「無回答・非該当」が7.1%であり、大変高い満足度であった。自由意見では、「そういうことはないが、普段の様子から職員はしっかりと対応してくれると思う。信頼している」、「ちょっとした怪我でも気にかけて対応してくれる」、「気にかける人だけ対応してくれるのだと思う」という声が聞かれた。

8.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか

はい 11名 (79%)
無回答・非該当 3名 (21%)

「はい」が78.6%、「無回答・非該当」が21.4%であり、高い満足度であった。自由意見では、「そういうことはない。何かあれば職員が対応してくれる」、「見たことも聞いたこともない。認知症の方の問題行動は職員が上手に対応してくれる」、「そういうことがないから、想像がつかない」という声が聞かれた。

9.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか

はい 12名 (86%)
どちらともいえない 1名 (7%)
無回答・非該当 1名 (7%)

「はい」が85.8%、「どちらともいえない」が7.1%、「無回答・非該当」が7.1%であり、大変高い満足度であった。自由意見では、「みなさん、優しく接してくれる」、「職員みんな、よく気にかけてくれている」、「職員によって違うと思う」という声が聞かれた。

10.利用者のプライバシーは守られているか

はい 13名 (93%)
無回答・非該当 1名 (7%)

「はい」が92.9%、「無回答・非該当」が7.1%であり、大変高い満足度であった。自由意見では、「気にならない」、「お風呂やトイレの時には、特に気を付けてくれている」、「お風呂などで気にしてくれるので、そう感じる」という声が聞かれた。

11.個別の計画作成時に、利用者や家族の状況や要望を聞かれているか

はい 7名 (50%)
いいえ 7名 (50%)

「はい」が50.0%、「いいえ」が50.0%であった。自由意見では、「施設と家族に任せている」、「それは知らないが、リハビリの計画書の時はよく聞いてくれる」、「わからないが、もしかしたら家族が聞いているかもしれない」という声が聞かれた。

12.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか

はい 7名 (50%)
いいえ 7名 (50%)

「はい」が50.0%、「いいえ」が50.0%であった。自由意見では、「初めて聞いた内容だ」、「それは知らないが、リハビリの計画書の時は丁寧に説明してくれた」、「わからないが、もしかしたら家族が聞いているかもしれない」という声が聞かれた。

13.利用者の不満や要望は対応されているか

はい 13名 (93%)
無回答・非該当 1名 (7%)

「はい」が92.9%、「無回答・非該当」が7.1%であり、大変高い満足度であった。自由意見では、「不満や要望はないけど、対応してくれると思う」、「こちらから言わなくても先に対応してくれる」、「聞くと丁寧に対応してくれる」という声が聞かれた。

14.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか

はい 2名 (14%)
どちらともいえない 1名 (7%)
いいえ 11名 (79%)

「はい」が14.3%、「どちらともいえない」が7.1%、「いいえ」が78.6%であった。自由意見では、「入所する時に教えてもらった」、「よく覚えていないが、紙でもらったような気がする」、「知らない」という声が聞かれた。

組織マネジメント分析結果

◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合はで、実施できていない場合はで表しています。

【講評】
事業所の目指していることを研修や会議の場で周知を図っている

法人の理念や基本方針を明文化しホームページや事業計画に載せるとともにロビーに掲示している。職員には入職時の研修で説明したり、毎月の職員会議のレジメに載せて意識づけを図っている。また、会議では事業所の事業方針や事業目標を読み合わせるなど、目指していることを確認している。理念が掲載されている事業計画書は各部署に配布しており、いつでも確認することができる。利用者・家族には懇談会で伝えたり、年4回発行の広報誌にも事業所の方針や目標を載せ周知に努めている。

経営層は自らの役割と責任を果たし事業所の運営にあたっている

職務分掌表が作成され施設長を始めとする職員の業務が明記されている。施設長は年度初めの職員会議で事業所の方針や目標を説明し意思統一を図っている。各種の委員会も設置されており、施設長は年度当初の会議に参加し方向性を示している。職員との個人面談も幹部職員が実施しており、情報を共有し評価につなげている。フロアのラウンドも毎日行い利用者の食事の様子を見たり職員に声をかけている。施設長は自らの役割と責任を果たし事業所の運営にあたっている。

案件は運営会議で検討・決定され内容は参加者が伝えたり情報共有ツールで周知している

事業所の案件は介護・看護・リハビリ・相談・ケアマネ・給食・総務等の、各部署の責任者が出席する運営会議で検討・決定している。決定された内容は出席者が部署のミーテイングで職員に伝えたり情報共有ツールで周知している。情報共有ツールの閲覧履歴はリーダー層が確認している。また、案件の内容によっては職員会議で徹底することもある。家族に周知が必要な事項は手紙で知らせたり、個別のことは電話やメール等で伝えている。なお、全ての職員に情報が伝わりにくく周知が図れないことを課題としている。工夫した情報の周知・徹底が望まれる。

1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
  • 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
  • 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
  • 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
  • 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
  • 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
事業所を取り巻く環境や現状から課題を抽出し取り組んでいる

家族の意向は面会時に聞いたり家族懇談会の際に要望や意見を聞く機会を設けている。サービス担当者会議には家族や可能であれば本人にも参加してもらい、そのときにも意向を聞き取っている。職員意見はユニット会議や個別の面談で把握に努めたり、第三者評価における職員アンケートの結果からも把握している。地域の福祉の現状は地域のブロック施設長会や相談員等が参加する連絡会で把握に努めたり、事業所の経営状況は運営会議等で収支報告をもとに話し合っている。事業所を取り巻く環境や現状から稼働率の向上を課題とし取り組んでいる。

年度の事業計画が策定され各部門が目標を明確にしている

単年度の事業計画が策定されており、冒頭に業務方針及び業務目標を載せている。日常生活援助計画として、入所支援・援助・医療看護・リハビリ・栄養等の各セクションの目標のほか、外部団体の受け入れ、地域連携等の各部門の計画を載せている。事業計画は各部門・セクションが前年度の活動を振り返り起案し、施設長の確認のもと決定されている。策定された事業計画は職員に配布し周知に努めている。事業報告書も本部及び各部門・セクションが年度末に1年間の活動を振り返り策定されている。なお、法人としての中長期計画の明文化も期待したい。

事業計画を推進する仕組みづくりが望まれる

事業計画の取り組みについてはユニット会議や職員会議、運営会議などの場で話し合われている。また、各委員会やプロジェクト、自主活動等の体制があり、年度初めに計画を立て活動し事業所の運営をバックアップしている。なお、事業計画に基づいた各セクション・部門の取り組みは、年度途中においても会議等の場で進捗状況を確認し、活動を振り返りながら推進することが望まれる。

1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
  • 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
  • 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
  • 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
  • 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
  • 事業所の経営状況を把握・検討している
  • 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
  • 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
  • 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
  • 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
  • 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
  • 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
法人研修や事業所内研修で法令や規範の遵守を徹底している

服務規程などが記載された就業規則があり入職時に守るべきこととして説明している。法人研修として全職員にマナー研修・コミュニケーション研修・ハラスメント研修を実施し、守るべき規範やルール等を教育している。また、身体拘束・虐待防止委員会を設置しており、身体拘束等の現状の把握と虐待防止に向けて話し合っている。年2回の研修では具体的な事例を出しながら法令順守について伝えている。

利用者及び家族の意向の把握に努め、迅速に対応している

サービス内容に関する相談・苦情の窓口を設置しており、苦情受付担当者・苦情解決責任者や行政の窓口を、重要事項として契約時に利用者・家族に説明している。意見や苦情等を受け付けた場合はケース記録や相談受け付け票に記録し、内容により受付担当者である介護支援専門員や解決責任者である施設長が申し出人に説明し、納得のもと解決を図っている。日々の利用者の意向はケアの中で聞き取り、家族の要望や意見は面会時や担当者会議の際に把握に努め、対応したり改善に取り組んでいる。

法人や事業所の情報を開示し透明性を高めている

事業所の情報はホームページやSNSで情報を提供している。ホームページの冒頭には施設長の挨拶文とともに業務目標を載せ、SNSでは利用者の様子等を載せている。SNSは頻繁に更新しており、直近ではクリスマスの玉入れゲームを楽しんでいる様子が写真入りで載せられていた。また、法人のホームページには役員一覧、財務諸表、現況報告書を載せるなど、情報を開示し透明性を高めている。

1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
  • 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
  • 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
  • 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
  • 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
  • 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
  • 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
  • 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
  • ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
  • 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
  • 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
  • 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
優先順位の高い感染対策に力を入れて取り組んでいる

現状の優先順位の高いリスクは新型コロナ感染症であり感染対策を徹底させている。職員は入館時にはマスク着用、消毒、検温後にタイムカードを押し、その後に再度消毒し現場に入っている。部署ではパソコン、ドアノブ、蛇口を消毒し換気に気を付けている。入所者も毎日検温し食事は黙食としている。家族の面会はオンライン面会もしくはロビーとし、人数や時間を制限している。現在、インフルエンザの予防接種も開始しており、利用者及び職員への感染対策に取り組んでいる。

深刻な災害に備え事業継続計画を策定している

防災訓練は年4回実施しており、直近の訓練では夜勤者を対象に夜間想定の通報訓練を実施している。事業所の所在地は土砂崩れの恐れもあり、近くの施設に避難させてもらう協定を近隣3施設と自治会で結んでいる。また、事業所は2次避難所に指定されており要援護者の受け入れもあるため、近隣施設と自治会合同の防災訓練を消防署の指導のもと実施している。さらに、新型コロナ感染症に対応した事業継続計画を策定し、職員に周知するとともにBCP会議を定期的に開催している。今後はシュミレーションを重ねることや家族へ周知を図ることも望まれる。

個人情報の保護・管理に努め流出防止に取り組んでいる

文書管理規定が整備され、書類の保存や廃棄の基準が明確になっている。また、法人のプライバシーポリシーが明文化され、個人情報の収集及び利用や個人情報の管理、第三者への開示・提供の禁止等を明記している。職員は入職時に守秘義務等を説明し誓約書を提出している。利用者・家族には「秘密・個人情報の保持及び禁止行為等」を契約時に説明し、個人情報使用同意書を取り交わしている。個人情報が記載された重要書類は事務室の鍵の掛かる書庫に保管し。パソコンはアクセス権限を設定し情報管理に努めている。

1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
  • 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
  • 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
  • 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
  • リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
  • 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
  • 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
  • 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
  • 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
  • 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
人事考課や研修等でキャリアパスを支援している

人事考課制度を導入し職員の育成につなげている。規律・責任・協調等の5項目を、基本基準及び追加基準に照らし自己評価をしてもらい、年2回の面談で上長が評価しフィードバックする仕組みとなっている。人事評価シートの追加基準では等級による基準も明示したり、法人研修ではリーダー研修やマネジャー研修を実施し、職員一人ひとりのキャリアパスを支援している。職員意見では「研修や評価制度で環境が変わった」など、好意的な声があがっている。この仕組みを活かし資格取得等の支援も望まれる。

事業所内研修は各委員会が中心となり毎月実施している

研修制度が整備されており、事業所内研修は委員会が主催しているものが多い。とくに、新型コロナ感染症対策は回数を増やし毎月実施している。事業所外研修は該当する職員や必要な職員を派遣したり、マナー・ハラスメント等の法人研修を実施している。また、新人職員のオリエンテーションは2日間かけて行うなど、丁寧な指導・教育に取り組んでいる。職員アンケートでは、「研修の機会が与えられているか」の設問に対し、回答者の90%が「はい」と答えるなど、事業所内研修が充実していることがうかがえる。

職員の就業状況を把握し働き易い環境づくりに努めている

施設長は残業時間や有給休暇の取得状況を毎月把握している。職員の健康対策は安全衛生委員会が取り組んでおり、メンタルヘルス対策としてストレスチェックを実施している。結果により産業医に相談したり個人面談を行う体制がある。職員の働き方にも配慮しており、正規・非正規の相互転換制度で本人や家庭の事情を考慮した雇用としている。職場はリーダー層を中心として常に話し合える環境を整えている。さらに良好な人間関係が構築できるよう、継続した取り組みを期待したい。

1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
  • 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
  • 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
  • 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
  • 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
  • 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
  • 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
  • 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
  • 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
  • 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
  • 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
  • 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
  • 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
  • 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
  • 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
  • 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)

【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】

前年度の重要課題の一つとして、「入所者の立場に立って支援する」を設定した。課題を抽出した理由として、入所者に真に寄り添うケアを実践したいとした。ユニットケアの理念である暮らしの継続を再確認しケアの質を落とさないこと、併せて稼働率の向上及び業務の効率化に取り組んだ。しかしながら、前年度は新型コロナ感染症の対応が急務となったため、新規の受け入れはままならなくなった。稼働率は低下したが、入所者の安全を最優先しながら、余暇活動を工夫して行い、利用者満足につなげた。家族には手紙や電話で入所者の様子を伝えたり、事業所の感染対策の状況を報告jした。重要課題の取り組みを振り返り、前年度は感染症の対応に追われたため、課題は今年度も継続することとした。

【評語】
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している

設定した「入所者の立場に立って支援する」との重要課題は、これまでのその人のペースでの暮らしの継続を大切にし支援するものであり、ユニットケアで目指している支援を掲げた。よい課題設定と思われる。取り組みとして、専任の職員を配置し感染対策を行いながらユニット毎にさまざまな余暇活動に取り組んだ。コロナ禍であるが事業所での生活を変えることなく支援に取り組んだが、感染対策に追われ課題の取り組みが不十分と総括している。しかしながら、利用者からは「歌の活動や行事には楽しく参加している」等の声が寄せられている。職員からも、「行事やレクリエーションを積極的に行っている」との意見が複数上がっており、一定の成果があったと思われる。成果や課題を検証し、前年度の重点課題は今年度も継続するとしている。また、新たに看取りケア体制の再構築と24時間シートの推進も取り上げている。今後の取り組みに期待したい。

2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)

【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】

前年度の重要課題として「チームワーク力を高める」を設定している。課題と抽出した背景として、多職種協働は事業所を運営する上で欠くことのできない要素であることから取り上げた。事業所では多様な委員会を設置しているが職員の参加は強制せず、自主的な活動と位置付けている。そのため集まったメンバーが協力体制を組むことから、チームワーク力が必然的に必要となるとしている。取り組みでは、レクリエーション活動は専任担当者とユニットの職員が連携し実施した。また、インカムを導入したり離床センターを取り付けたことにより、職員間のコミュニケーションが増えた。取り組みを振り返り、コロナ禍で職員間や家族とのコミュニケーションが減少したが、チームワーク力が高まったことにより会話が増えたと総括している。今後はオンラインも取り入れながら、学習会を実施したいとしている。

【評語】
目標の設定と取り組み 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った
取り組みの検証 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った
検証結果の反映 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している

前年度の重要課題として「チームワーク力を高める」ことを設定したが、利用者支援にはチーム力の向上が必須としての課題である。委員会活動はまさにチームで行う活動であり、余暇活動等で成果を上げている。また、ICTを用いた職員間のコミュニケーションも利用者に還元されており、スピーディーな支援につながっている。職員意見では「委員会の活動が盛んになった」、「チームワークが向上した」等の意見が上がっている、職員間のコミュニケーションがチーム力につながっていることがうかがえる。コロナに翻弄された年度であったが、コロナ禍だからこそチーム力が必要になってくると思われる。取り組みを総括し、今年度はオンライン形式での学習会も企画している。さらにチーム力を高めることにつなげることが期待される。

サービス分析結果

6. サービス分析のプロセス
【講評】
ホームページを明るい雰囲気で整え、希望者に見やすいように工夫している

パンフレットは色彩豊かに設えてあり、施設の外観や内装がカラー写真で載せてある。居室や浴室、リビングの状況や事業所の所在地、アクセスまで紹介がしてあり、希望者にとって必要な情報が網羅されている。法人のホームページは明るい雰囲気で暖かみのある基調となっており、法人の概要や事業所紹介、利用料金も載せている。更に入所申込書も印刷できるようにしており、利用を検討している希望者にとって解り易くなるように工夫がなされている。

行政機関には定期的に入所人数や入退所の状況を報告している

事業所で広報誌「水草木」を年に4回発行しており、利用者の家族や希望者に配布している。季節の行事や事業所の取り組みなどが紹介されており、見易く作成されている。特養検索サイトに登録しており、西多摩特養ガイドと併用することで広く情報の発信ができ、利用申し込みの増加につながっている。利用者の入所人数や入退所の状況を毎月東京都に報告を行い、情報の共有と連携を図っている。

見学希望者には、2名の生活相談員が丁寧な対応を心がけている

施設見学の希望に対し、従来は事業所内部を各ユニットや居室、浴室なども見て回り、入所後の生活やスケジュール、利用料金などについて細かく説明を行っていた。新型コロナ感染予防のために、現在は居室などへの入室は取り止めており、1階フロアで施設の写真やパンフレットを活用して具体的で丁寧な説明をするように心がけている。休日の見学対応について、事前予約がない希望者に対しても適切に対応できるように仕組みを整えていくことが今後の課題となっている。

1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
  • 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
  • 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
  • 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
  • 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
入所契約書や重要事項説明書を事前に送付して、理解の促進を図っている

入所者決定にあたっては、申し込み者を事前判定で見定めてから相談員が事前面談を実施している。施設長、相談員、看護師、介護士、リハビリ担当、栄養士、ケアマネジャーが参加する入所判定会議に於いて申し込み者の状況を共有し、検討の上入所者を決める仕組みをとっている。入所契約に先立ち、事前に利用者家族に対して「入所契約書・重要事項説明書」を送付して理解の促進を図ると共に、契約当日は一つひとつ丁寧に説明をして同意を得るようにしている。

入所後のストレス軽減のために、職員が細かく声かけをして気を配っている

利用者本人や家族から、事業所での生活に対する意向などを丁寧に聞き取り、記録している。在宅で担当していたケアマネジャーからは「意見書」を得ており、利用者の個別情報を把握している。入所後は毎日検温を実施し、バイタルチェックや食事摂取量のチェックを行い体調管理に努めると共に、家族からの電話取り次ぎを増やしたり、オンライン面会の機会を取り入れ、職員も細かく声をかけるなどして、入所後のストレス軽減に配慮している。

退所後も要望に応じて助言が出来ることを説明している

自宅での使い慣れた物品を使用したり、趣味を継続することで事業所での生活が心地よいものになるように配慮している。書道や編み物、縫物といった趣味を続けたり、新聞購読希望者には継続できるように取り計らっている。状態変化により、事業所での生活が困難となれば、退所後の移行先に対して診療情報提供書やサマリーなどを提供し、利用者が移行先でも安心して医療・介護が受けられるように取り組んでいる。また、希望者に対しては、退所後も要望に応じて助言が出来ることも併せて説明を行っている。

1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
  • サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
  • サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
  • サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
  • サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
  • 利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
  • サービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
定期的にアセスメントを実施して、利用者の諸状況について把握している

ケアマネジャーと各担当介護職員が連携を図り、利用者の身体機能や生活状況の変化などを確認し、アセスメントを実施している。変化があれば都度行い、平常であれば3か月に1回の頻度で行っており、介護ソフトを活用して入力・記録を実施している。家族には事前に手紙や電話などで意向を聞き取り、利用者本人には直接希望の聞き取りを行い、日々の支援に反映できるように意識をもって取り組んでいる。

施設サービス計画は見直しの時期を定め、ケアマネジャーを中心に随時対応している

アセスメントの結果を基にケアマネジャーが施設サービス計画を作成している。長期目標は1年、短期目標は3か月としており、利用者の状態変化時には随時見直すように取り組んでいる。週1回金曜日にケアマネジャー、看護師、介護士、リハビリ担当、栄養士が参加するケアカンファレンスを開催しており、多角的な視点で利用者の状況について共有し、支援内容を検討して、利用者の実状に合った支援が適宜提供できるように努めている。

ケア記録システムや社内ネットワークを活用することで、個別データの共有が図れている

個々の利用者情報をケア記録システムに記録している。日々の状態変化や支援内容とその効果なども適宜記録しており、社内ネットワークを通じて職員間での共有が図れている。交代勤務体制をとっており、各当番勤務者同士の交代時に利用者の状態変化や当日の連絡事項について口頭で申し送りを行っている。また、申し送りノートの活用も実施しており、主に業務に関する連絡事項を記載して、各ユニットでの情報共有ツールとしている。

1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
  • 利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
  • 利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
  • アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の施設サービス計画を作成している
  • 計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている
  • 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
  • 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
3.利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
  • 利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
  • 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
  • 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
  • 申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
1.施設サービス計画に基づいて自立生活が営めるよう支援を行っている
  • 施設サービス計画に基づいて支援を行っている
  • 利用者の意向や状態に応じて、生活の継続性を踏まえた支援を行っている
  • 介護支援専門員を中心に、介護、看護、リハビリ、栄養管理等の職員が連携して利用者の支援を行っている
【講評】
施設サービス計画に基づいた支援を定期的に振り返りながら実践している

施設サービス計画書は各ユニットでケースファイルに入れて保管してあり、職員は支援内容でわからないことや確認が必要となった時に、いつでも閲覧ができる環境が整っている。計画に則って日々確認し合いながら支援を提供しており、栄養士、リハビリ担当、介護士がそれぞれ個別にモニタリングを入力して、目標に対する充足状況を確認している。利用者個々のモニタリングはモニタリング記録表で管理しており、ケアマネジャーが3か月に1回統括して記録している。

担当の職員を中心に利用者の希望を把握している

日常的な支援の現場では、利用者の立場に立った支援を行うことを念頭に、担当の職員を中心に利用者自身の希望を適切に把握するように心がけている。利用者の家族からも意向や情報を丁寧に聞き取り、生活の継続性を踏まえて在宅生活時の趣味や嗜好なども把握し、可能な範囲で事業所での生活に取り入れられるように配慮している。しかしながら、認知症のある利用者に対しては意向の把握が困難な場面もあり、自立に向けた支援を行う上で一層の工夫が期待される。

チームワーク力を高めて、事業所の向上を目指している

ケアマネジャーが作成した施設サービス計画を基に、日々の支援を実施している。利用者の個別情報はアセスメントシートに記載してあり、専門職同士で共有している。各専門職が参加するケアカンファレンスに於いて、それぞれが専門的な視点で意見を出し合い、利用者にとってより良い支援が提供できるように検討しており、互いの専門性を尊重し、協力してチームワーク力を高めることで事業所の向上を目指している。

2.食事の支援は、利用者の状態や意思を反映して行っている
  • 利用者の状態に応じた食事提供や介助を行っている
  • 利用者の栄養状態を把握し、低栄養状態を改善するよう支援を行っている
  • 嚥下能力等が低下した利用者に対して、多職種が連携し、経口での食事摂取が継続できるよう支援を行っている
【講評】
利用者の食事形態はサービス担当者会議にて、多職種間での検討により決定している

事業所での食事形態としては、主食は米飯、粥、ミキサー粥、副菜は常食、刻み食、ムース食、経管栄養を用意している。朝はパンの選択が行えるが常食パンのみとなっている。月1回でのパン食の日ではパン粥の提供も行っている。アセスメントや医療情報、実際の喫食状況などを把握し、サービス担当者会議にて、多職種間での検討をし、食事形態の決定を行っている。また、利用者の心身状況の低下などによって、予定していた食事形態での喫食が出来なかった場合には、予備食があるため直ぐでの食事形態変更が可能となっている。

スクリーニングやモニタリングをベースに栄養ケア計画を作成している

管理栄養士が毎月の体重測定からBMI値を算出して、定期的なスクリーニングやモニタリングなどにより利用者一人ひとりの栄養ケア計画を作成している。事業所では現在、低リスク者が50名、中リスク者が40名、高リスク者が3名ほどとなっており、利用者のリスク状態の把握に努めている。また、モニタリング期間は低リスク者、中リスク者は3か月、高リスク者は1か月と状態に応じて実施し、日々の利用者の栄養管理を行っている。喫食が難しい場合の利用者には、栄養補助食品の提供もしており、ドリンク、ゼリー、ヨーグルトとタイプを揃えている。

歯科医師と歯科衛生士のアドバイスのもと経口摂取の継続に取り組んでいる

週2回での歯科医師と歯科衛生士の訪問時には、経口内チェック、義歯の調整をはじめ、嚥下機能のチェックなどを実施し、経口摂取の継続に努めている。その際には、管理栄養士、看護師、介護職員、機能訓練指導員の多職種での立ち合いを行い、利用者の嚥下状態に応じた食事形態のアドバイスや喫食時でのシーティングの角度などの指導を受け、それぞれの専門職が支援に反映させるようにしている。また、日々の喫食時でむせ込みなどが多くみられる利用者に関しても、歯科医師や歯科衛生士に相談を行ってアドバイスを受けている。

3.利用者が食事を楽しむための工夫をしている
  • 利用者の嗜好を反映した食事を選択できる機会がある
  • 食事時間は利用者の希望に応じて、一定の時間内で延長やずらすことができる
  • テーブルや席は、利用者の希望に応じて、一定の範囲内で選択できる
  • 配膳は、利用者の着席に合わせて行っている
【講評】
嗜好調査の結果を行事食や日々に反映させることにしている

半年に1回、管理栄養士が利用者の話を聞きながらアンケート用紙にまとめて嗜好調査を行っている。また、2日に1回程のペースでもラウンドを行っており、その際にも利用者からの話や残食により、嗜好調査を行っている。それらをもとに、行事食や日々の献立内容に反映させるよう努めている。毎月、事業所の行事に合わせた行事食やパン食、麺食などを提供している。また、6種類のメニューから選べるお好み食を実施しており、お寿司、うなぎ、ラーメンなどを用意するようにし、2週間から1週間前までに介護職員で集計をとって選択内容をまとめている。

食事時間の幅をもたせて、食事が取れるようにしている

事業所での食事は、朝食は7時から9時の間、昼食は12時から14時の間、夕食は18時から20時の間と各食事時間は、衛生管理上の問題から、食事配膳の2時間までの間ならば、利用者のペースに合わせて好きな時間での食事が可能となっており、温冷庫にて取り置きをし、食べやすい状態での提供が行えるようになっている。また、通院などによって2時間の取り置き時間にも間に合わない場合などがある。その場合には、厨房にて軽食を用意して提供を行っている。

食堂の食席は、利用者の好きな席に座れるように配慮している

基本、食堂の食席は、特に決めておらす、好きな食席に座れるようになっている。利用者一人ひとりの好きな食事時間となっているため、ユニット内で食席が重なることがない。ただ、それでも職員の様子観察により、利用者同士の様子や認知症状によってほかの利用者の食事に手を出してしまうなどのことがみられた場合には、配慮しながら食席の変更を促している。また、食事介助が必要な利用者は各テーブルに分けるようにし、各テーブルに食事介助の介護職員が付くことにより、ユニット全体の見守りが行えるようにしている。

4.入浴の支援は、利用者の状態や意思を反映して行っている
  • 利用者の意向や状態を把握して、できるだけ自立性の高い入浴形態(個浴、一般浴等)を導入している
  • 入浴の誘導や介助は、利用者の羞恥心に配慮して行っている
  • 認知症の利用者に対し、個別の誘導方法を実施している
  • 利用者が入浴を楽しめる工夫をしている
【講評】
アセスメント情報や日々の心身状況をもとに、入浴形態を決定している

事業所での入浴形態としては、一般個浴、リフト浴、ストレッチャー式機械浴を用意している。利用者や家族の意向を踏まえたアセスメントや事前情報などをもとに、利用者の実際の心身状況を把握し、サービス担当者会議にて、多職種間で安全面と自立面を考慮しながら検討を行い、入浴形態を決定している。また、利用者の心身状況の変化などにより、入浴形態の変更がある場合には、再度、多職種間での検討を行い変更し、ケアマネジャーか居室担当が家族への連絡を電話かメールにて行っている。

入浴拒否がみられる利用者には、無理強いはせず、負担がかからないようにしている

認知症の利用者などで入浴拒否などがみられた場合には、その場での入浴を無理強いはせず、時間を置いてからの再度の声かけや介護職員を交代して声かけなどの対応を行っている。それでも難しい場合には、入浴日の変更などの対応も行い、利用者に負担がかからないような入浴支援に努めている。入浴拒否の利用者へのスムーズな誘導方法などが分かった際には、介護職員間で口頭による申し送りを行い、職員間での共有化を図って対応が行えるように努めている。ただ、記録への記載などがないため、今後の課題となっている。

利用者が楽しんで入浴ができるような対応を行うことに努めている

1日の入浴実施が終了した際には、入浴担当の介護職員が浴室や脱衣室を清掃し、快適で清潔な入浴が提供できるように取り組んでいる。また、利用者が楽しんで入浴ができるように、季節の柚子湯や菖蒲湯などのイベントの実施をしたり、利用者の気に入っているシャンプーやリンス、ボディーソープなどを持参すれば使用が可能となっている。利用者の希望の音楽を入浴時に流すことも行っている。また、マンツーマン対応での入浴ということもあり、入浴時での介護職員との会話も楽しみの一つとなっており、利用者の入浴に対する意欲につなげている。

5.排泄の支援は、利用者の状態や意思を反映して行っている
  • 利用者の意向や状態に応じ、自然な排泄を促すよう支援を行っている
  • 排泄の誘導や介助は、利用者の羞恥心に配慮して行っている
  • 研修等によりオムツ交換、トイレ誘導等の排泄介助方法の向上に取り組んでいる
  • トイレ(ポータブルトイレを含む)は衛生面や臭いに配慮し、清潔にしている
【講評】
利用者一人ひとりの排泄状況を把握して、トイレの声かけや誘導時間を決めている

アセスメントやモニタリング、排泄チェック表をもとに利用者一人ひとりの排泄状況を把握してトイレの声かけや誘導の時間などを決めている。オムツをしている利用者でも座位がとれれば、2人介助でトイレ誘導を行い、利用者の希望に応じては、日中、夜間問わずにトイレ誘導を行うように努めている。それによって、リハビリパンツに尿取りパッドをセットしていた利用者が尿取りパッドなしでの対応になったり、リハビリパンツから布パンツに変更した利用者などもいる。また、自然な排泄を促すため、食事時にヨーグルトやバナナなどの提供を行っている。

提携しているオムツメーカーと排泄研修を行っていたが、コロナ禍では中止となっている

コロナ前では、提携しているオムツメーカーと排泄委員会が連携し、研修を実施して介護職員の排泄に関するスキルアップに努めていた。オムツのあて方など技術的なことから、オムツやパッドの種類の説明、試供品の提供などを受けていたが、コロナ禍では研修は中止となっている。工夫した研修の実施などの検討が期待される。また、OJT時などでは、トイレ誘導時の声かけの仕方、トイレのドアやカーテンを閉めることの徹底、排泄用品をトートバックで運ぶなどの利用者の羞恥心に関する研修を行い、排泄マニュアルにも内容の記載がある。

ユニット内のトイレは介護職員が定期的な清掃と都度での清掃を行っている

ユニット内の共有スペースのトイレは介護職員が定期的な清掃を行い、利用者が清潔で快適な環境で排泄が行えるように努めている。午前中に3回、午後に3回の清掃をベースにして行っており、そのほかは汚れがある都度での清掃となっている。清掃後には消毒をし、消臭剤を使用するなどして、消臭に対する配慮も行っている。また、ポータブルトイレは夜間時に使用することが多く、使用都度でのバケツ内の破棄と清掃を行い、消臭液を入れて常に清潔な状態を保つように努めている。

6.移動の支援は、利用者の状態や意思を反映して行っている
  • 利用者の状態や意向に応じ、できるだけ自力で移動できるよう支援を行っている
  • ベッド移乗、車イスの操作など移動のための介助が安全に行われている
  • 利用者が快適に使用できるよう車イス等の環境整備が行われている
【講評】
介護職員と機能訓練指導員で連携して、利用者の移動方法の検討をしている

移動方法は、利用者や家族の意向などが含まれるアセスメントと実際の利用者の心身状況をもとに、介護職員と機能訓練指導員が連携して検討し、決定している。その際には安全面に考慮しつつ、利用者一人ひとりの残存機能を活かした移動方法が行えるように努めている。個別機能訓練での3か月毎でのモニタリングにて移動方法の変更が必要になった際や利用者の心身状況の変化がみられた場合などには、再度、介護職員と機能訓練指導員で検討を行い、適した移動方法に変更している。

移動、移乗、車イス操作などが安全に行えるように、検討して支援に反映させている

利用者の移動、移乗、車イス操作などが安全に行えるように、介護職員と機能訓練指導員で検討して、連携しながら支援に反映させるようにしている。移乗時には利用者一人ひとりの心身状況に合わせて介助バーを使用するなどし、残存機能を活かしながらの支援に努めている。また、車イスでのシーティングやポジショニングなどの検討も行い、機能訓練指導員がアドバイスをして、適した支援の写真や動画の撮影を行い、介護職員がタブレットでいつでも確認が行えるようにしている。

7.利用者の身体機能など状況に応じた機能訓練等を行っている
  • 利用者一人ひとりに応じた機能訓練プログラムを作成し、評価・見直しをしている
  • 機能訓練のプログラムに日常生活の場でいかすことができる視点を入れている
  • 機能訓練指導員と介護職員等の協力のもと、日常生活の中でも機能訓練を実施している
  • 福祉用具は、定期的に使用状況の確認をし、必要に応じて対処をしている
【講評】
より自立した日常生活を目指して、個別機能訓練計画書を作成している

入所時のアセスメントや施設サービス計画書、利用者の実際の心身状況などをもとに、機能訓練指導員が個別機能訓練計画書を作成している。個別機能訓練計画書は、利用者が分かりやすいような具体的な目標を明示し、利用者や家族に説明して同意を得ている。基本、3か月毎でのモニタリングを実施し、個別機能訓練計画書を見直し必要時には変更している。また、3か月のモニタリング前に利用者の心身状況の変化があった場合や施設サービス計画書の変更時などには都度での見直しを行っている。

機能訓練指導員は生活リハビリが行えるように介護職員への指導助言に力を入れている

個別機能訓練計画は、施設サービス計画書の主旨にもとづいて、日々の生活場面で活かせることができるような計画になっており、移動動作、移乗、つかまり立ちなどの基本動作をはじめ、トイレまでの短距離移動、排泄時の動作などの生活場面で生活リハビリが行えるようになっている。その支援方法は機能訓練指導員が介護職員にアドバイスを行い、日々の支援で行えるようにしている。また、リハビリの要素が入ったレクリエーション活動の実施も考慮し、機能訓練指導員がレクリエーション専任職員にアドバスして行うことを検討している。

福祉用具全般のリスト作成や定期点検を設けるなどの検討が望まれる

ベッド、介助バー、エアマット、耐圧分散マットレス、離床センサー、スライディングボードなどの福祉用具は、車イスなどの移動に関する福祉用具と同様にリストなどがなく、都度での整備や点検となっている。不備や不具合などがあった場合には、福祉用具業者に依頼をして、修理や交換などの対応を行っている。ただし、都度での点検では、急な不備や不具合に対処できない恐れがあるため、定期点検を設けたり、リストを作成して点検内容や点検日時の記載を行うことなどの検討が望まれる。

8.利用者の健康を維持するための支援を行っている
  • 利用者の状態に応じた健康管理や支援を行っている
  • 服薬管理は誤りがないようチェック体制の強化などしくみを整えている
  • 利用者の状態に応じ、口腔ケアを行っている
  • 利用者の体調変化時(発作等の急変を含む)に、看護師や医療機関と速やかに連絡が取れる体制を整えている
  • 終末期の対応をすでに行っているか、行うための準備が行われている
【講評】
看護師と介護職員のダブルチェックにより、誤薬防止に努めている

調剤薬局から受け取った薬を看護師が朝・昼・夕・寝る前と確認しながらセットしている。配薬の際には介護職員も薬チェック表を活用して確認をし、ダブルチェックを行っている。利用者への配薬時には、薬袋に記載されている利用者名を声に出して読み上げて、飲み込むまでの確認を行っている。配薬方法は与薬マニュアルにて職員間での共有化に努めている。また、確認段階でのミスでもヒヤリハットとしての報告書を作成するように努めて、誤薬事故防止につなげている。

利用者の急変時には日勤帯と夜間帯のマニュアルを整備し、対応ができるようにしている

利用者の急変時や事故発生時などには、看護師の判断により、救急搬送、通院、経過観察などの対応を決めている。日勤帯救急車要請時の看護師の流れのマニュアルを看護師間で共有化するよう努めている。夜間に関しては、オンコール体制をとっており、いつでも看護師に連絡ができ、看護師による指示を仰ぐようにしている。また、夜間時には救急対応マニュアルを整備しており、状態に応じた対応方法の記載などもあり、職員間での共有化を図って慌てずスムーズな対応が行えるようにしている。

看取り委員会が看取りの指針の見直しをしてマニュアルの作成を行っている

事業所では、看取り介護を実施しており、入所時には利用者や家族に看取り介護の説明を行っている。看取り介護に移行する際にも改めての説明を行って同意を得ている。看取り介護を円滑に実施するために、施設サービス計画書にもとづいて看取り介護の計画書を作成し、全職種が参加するカンファレンスを行っている。職員によっては看取り介護に関する内容把握が希薄なこともあり、看取り委員会が中心に指針の見直しをして、マニュアルを作成している途中となっている。また、事業所内研修などを行うことで理解度を向上するように努めている。

9.利用者が日々快適に暮らせるよう支援を行っている
  • 起床後、就寝前に更衣支援を行っている
  • 起床後に洗顔や整髪等、利用者が身だしなみを整える際に支援を行っている
  • 利用者が安定した睡眠をとることができるよう支援を行っている
【講評】
利用者の心身状況や希望などにより、日々の更衣支援の対応を行っている

事業所の方針としては、日々の生活にメリハリをつけて過ごせるように、起床時には普段着への更衣、就寝時には寝間着への更衣をする支援を基本としている。日々の起床就寝時での更衣支援を行っている利用者は事業所内の約3割となっており、施設サービス計画書に明記している。日々の更衣支援を行わない利用者としては、拘縮などによる身体への負担や、利用者・家族の希望などが理由となっており、入浴時での清潔な衣服への更衣、汚れがあった場合、発汗時での更衣、外出時での更衣などで、清潔を保持するように努めている。

利用者一人ひとりの心身状況に応じてモーニングケアを実施している

起床時のモーニングケアとしては、自立している利用者には、声かけなどによって洗面所にて洗顔、整髪などを行ってもらい、介助が必要な利用者には、温タオルを用意して、自立、一部介助、全介助で顔や手の清拭を行い、利用者一人ひとりの心身状況に応じた支援を実施している。整髪に関しても同様にブラシを用意しての対応となっている。また、月1回の理美容の訪問があり、基本は予約制での実施となっているが、空きがある場合には急な実施も可能となっている。コロナ禍において、緊急事態宣言中は理美容は中止となっている。

利用者一人ひとりの眠りやすい居室の環境作りに努めている

基本的な就寝時間は決まっているが1、2時間程度後の就寝であれば、利用者の生活リズムでの就寝としている。ただ、夜間に安定した睡眠が取れるように、利用者一人ひとりの眠りやすい明かりの調整や室温調整などをして、居室の環境を整えている。また、眠りスキャンや離床センサーの活用はしているが、定期的な巡回も行っており、安定した睡眠ができているか確認をしている。眠れなかったり、起きてフロアに来てしまう利用者に関しては、無理に睡眠を促さず、介護職員との会話やフロアでテレビをみるなどして落ち着くまでの対応を行っている。

10.利用者の施設での生活が楽しくなるような取り組みを行っている
  • 施設での生活は、他の利用者への迷惑や健康面に影響を及ぼさない範囲で、利用者の意思が尊重されている
  • 利用者の意向を反映したレクリエーションを実施している
  • 認知症の利用者が落ち着いて生活できるような支援を行っている
  • 利用者の気持ちに沿った声かけや援助を行っている
【講評】
基本的なルールは設けているが、事業所内での生活は自由となっている

事業所では、生活に関する基本的なルールを設けており、契約時の際、利用者や家族に重要事項説明書などを用いて説明して同意を得ている。基本的には、ほかの利用者に迷惑がかからず、危険でない行為であれば、利用者の意思や価値観を尊重して自由に過ごせるようになっている。飲酒や喫煙なども健康上に問題がなく医師の許可があれば、可能となっており、夕食時での晩酌程度であったり、介護職員が付いての各ベランダにての喫煙となっている。基本は酒もタバコもユニット預かりとなっているが、管理ができる利用者であれば自己管理も可能となっている。

レクリエーション専任の職員を配置し、利用者のさまざまな活動を充実させている

利用者が日々楽しんで過ごせるようにレクリエーション活動を実施している。レクレーション専任の職員が3名程在籍しており、各ユニットごとに、かるた、ぬり絵、紙芝居、風船バレー、ボーリング、畑仕事、カラオケなどのレクリエーション活動を行い楽しんでいる。また、季節のイベントなどの開催も行っているが、納涼祭、敬老会、新年会などは例年であれば、家族や地域住民などの参加があったが、コロナウイルスの影響により、外部の参加は控えてフロアごとでの規模を縮小しての開催となっている。

不穏状態になった場合の対応方法などは、記録によって共有することが望まれる

認知症の利用者などで落ち着かなく不穏状態になったり、帰宅願望などがでた場合には個別支援での対応に努めている。利用者が落ち着くような声かけや介護職員がユニット内のソファーで落ち着くまで一緒に過ごしたり、施設周りの散歩やベランダでの外気浴による気分転換などの対応を行っている。利用者一人ひとりに適した声かけや対応方法は職員間で口頭による申し送りをしているが、記載などはされていない。今後は、より共有化が図れるように施設サービス計画書に対応方法を記載するなどの検討を期待したい。

11.地域との連携のもとに利用者の生活の幅を広げるための取り組みを行っている
  • 定期的な散歩や外食、遠出など外出の機会を設けている
  • 利用者が地域の一員として生活できるよう、地域住民が参加できるような行事など、日常的な関わりが持てる機会を設けている
  • 地域の情報を収集し、利用者の状況に応じて提供している
【講評】
感染対策に留意しながら、不定期での外出を行っている

従来は地域の様々な場所へ外出や外食に出掛けていたが、新型コロナ感染予防のために、現在外食は中止している。外出に関しては感染対策を施しつつ、近隣の公園に出掛けたり、イルミネーションを観にドライブを行うなど、限られた機会のみとなっている。地域ボランティアを講師として招き、書道や絵手紙、歌唱の集いなども開催を行ってきたが、今年度はコロナ感染予防のために全て中止となっている。

地域の情報を掲示して、利用者に伝えている

年に1~2回消防署と地域自治会との合同消防訓練を実施している。地域の「自然を大切にする会」が施設敷地内の木々を切って日当たりを良くしてくれたり、草花の世話をしてくれている。従来は中学生の職場体験を受け入れたり、保育園児の来訪もあったが、今年度は感染予防のために中止している。自治体や町会の情報や広報誌が送られてくれば、施設内に掲示したり、希望者には直接手渡して適切に伝わるように配慮している。

12.施設と家族との交流・連携を図っている
  • 利用者の日常の様子を定期的に家族に知らせている
  • 家族や利用者の意向に応じて、家族と職員・利用者が交流できる機会を確保している
  • 家族または家族会が施設運営に対し、要望を伝える機会を確保している
【講評】
施設サービス計画書の送付時に写真やメッセージを同封している

利用者の状態変化や服用している薬剤の変更など、必要に応じてその都度家族に電話で報告を行っている。事業所の行事カレンダーを毎月配布しており、事業所広報誌「水草木」を年4回発行して事業所の様子を知らせている。施設サービス計画書は定期的に見直しを実施し、更新した計画書を家族に郵送する際、利用者の写真にメッセージを添えて送るようにしており、家族との信頼関係維持に努めている。

感染対策を図りながら、家族との面会ができるように努めている

自宅に居ながら機器を活用して行うオンライン面会と、来所してビニールシート越しに直接会う面会とを併用しながら家族の要望に応じて対応している。新型コロナ感染者の状況などを見つつ、面会可能な日程を週3日から週4日に変更を予定している。尚、看取りケアを実践中の利用者とその家族に対しては、シート越しではない直接会える面会体制を整えており、利用者と家族の関係性にも十分な配慮を心がけている。

家族懇親会の再開による家族とのコミュニケーションの活発化が期待される

季節ごとの行事のお花見、納涼祭、敬老会、クリスマス会には、従来は家族に参加の案内状を出していたが、今年度は家族の参加は見送っている。また、年2回家族懇親会を開催してきており、制度改正について説明を実施したり、家族と職員との情報交換や交流が図れる貴重な会となっていたが、新型コロナ感染予防対策の一環で今年度は中止となっている。状況が改善し、家族懇親会を再開して家族とのコミュニケーションが活発化していくことが期待される。

【講評】
入所時に個人情報使用同意書について説明し、同意を得ている

事業所への入所契約時に、個人情報の保護や守秘義務について重要事項説明書や入所契約書を基に説明を行っている。更に、個人情報使用同意書を定め、個人情報を使用する目的を明示した上で具体的に説明を行い、同意を得るようにしている。利用者個々の居室に入室する際は必ず本人の了承を得るように努めており、個人宛の郵便物は直接当人に手渡すなど、利用者のプライバシーに配慮した対応を行っている。

全室個室ユニットケア型であり、個別ケアが実践できる環境が整っている

居室は全室が個室の設えであり、リビングから居室内部が見えない造りとなっている。利用者個々のプライベートな話をする際には、他者の耳に入らないように必ず居室で話すことを心がけている。排泄時や入浴時には利用者の羞恥心に配慮し、扉を閉めて介助することの徹底や希望者には入浴介助を同性が務めるように取り計らっている。全室個室の環境を最大限に活かし、羞恥心に配慮した個別ケアを実践している。

担当職員を定めて利用者個々の意思の把握と丁寧な対応を心がけている

日々の支援にあたっては、担当職員が中心となって利用者の意向を把握し、意思を尊重した支援を行うように努めている。理解の難しい利用者に対しても、質問の仕方を工夫して意向が示せるように配慮している。入所前の面談時に生活相談員が利用者や家族から聞き取った生活習慣や生活に対する考え方を大切にし、入所後もできるだけ意向が反映された生活が送れるように、職員間で情報を共有し、一つひとつの対応を検討しながら丁寧に取り組んでいる。

1.利用者のプライバシー保護を徹底している
  • 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
  • 個人の所有物や個人宛文書の取り扱い、利用者のプライベートな空間への出入り等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている
  • 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
  • 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
  • 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】
全ての業務に対応できるようにマニュアルを整備することが望まれる

「コロナウイルス感染症対応」や「夜間救急対応・看取りマニュアル」、「衛生管理マニュアル」など、看護・介護・栄養・事務など各セクションごとに複数の業務マニュアルを整えており、日々の業務に活かしている。業務マニュアルは各セクションでそれぞれファイルしており、業務内容の確認が必要な時などにいつでも閲覧ができるようになっている。しかしながら、全ての業務についてマニュアルが整備されていないため、今後の改善が期待される。

マニュアル整備委員会が活動しており、定期的な見直しを実施している

内容にバラつきのあった業務マニュアルを統一していくために、介護士・看護師・リハビリ担当で構成されるマニュアル整備委員会を設けている。各種会議や委員会での意見などを集約し、業務内容の改善や新たなマニュアルの作成、既存マニュアルの定期見直しなどを実践している。月に1回の頻度で委員会を開催しており、一定の成果が得られていることを踏まえ、引き続き活動を続けてマニュアル整備と業務改善の進展が望まれる。

ケアカンファレンスを通じて利用者や家族の意見を聴取し、反映に取り組んでいる

業務マニュアルに基づく定められた手順に従い、利用者個々の状態に応じた支援を行っている。毎日実施する申し送りや定期開催のケアカンファレンスの際に、適宜業務手順や内容の点検などを行っている。ケア内容については利用者自身や家族の意向もよく聞き取り、実際の支援に反映できるように努めており、内容に改変の必要性が生じればケアマネジャーを中心に各職員で検討して、ケア内容の改善に取り組んでいる。

1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
  • 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
  • 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている
  • 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている

事業者のコメント

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評価情報

【評価機関名】

株式会社 ケアシステムズ

【評価実施期間】

2021年7月19日~2022年3月31日

【評価者修了者No】

H1101013,H2001050,H1901051

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