評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
・誰もが笑顔で暮らしやすい、地域をめざす。
・長期入院患者の積極的受け入れ、個別支援の重視。(個別支援計画の作成6カ月1回→3カ月1回)
・入居者が安心して暮らせるよう、住環境の整備。(リフォーム、備え付け備品の設置)
・生活の楽しみの場。(年間スケジュールに沿ってレクリエーションの実施、宿泊行事、お祝い会)
職員に求めている人材像や役割
・利用される方の訴えに対して、真剣かつ迅速に対応する。
・アンテナを張り、利用者の体調や不安に気付き、素早い判断をして対応する。
・制度や社会資源、先進事例の理解など、専門職業務に必要な知識を率先して身につける。
※ 倫理綱領・職員行動規範 支援者としての自覚 参照
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
・必要な専門的な役割と使命を自覚し、幅広い知識や技能を身につけ、入居される方の状況に合わせて対応できるようにすること。
全体の評価講評
特によいと思う点
1日2回入居者を訪問し、健康状態や生活状況に変化がないか確認しています。入居者に、各々の「利用記録」に食事、体温、服薬、睡眠時間、困り事を記入してもらい、職員と情報を共有することによって日常生活に支障が生じていないかも確認しています。入居者のニーズや希望を踏まえ、状況に合った個別支援計画を作成し、必要な支援を行っています。いつもと異なる関りをした時は、利用者記録簿や引継ぎメモに記入し、職員が情報共有して統一した支援を行う態勢を整えています。
運営法人は、「倫理綱領・職員行動規範」に精神保健福祉に従事する専門職として守るべき姿勢や言動を明文化しています。自治体が虐待防止研修を義務付けるよりも前に、毎年2回、「虐待防止チェックリスト」を職員に配布し、セルフチェックを実施しています。利用者対応とストレスチェックを含む20項目のアンケートと自由記述の集計結果を苦情担当者会議で話し合い、必要に応じて職員と面談を実施しています。人事考課においても福祉専門職としての専門性と倫理性を求め、組織的に虐待防止に取り組む体制づくりを継続しています。
利用者本位の支援と自己決定を基本に、入居者の尊厳の尊重、プライバシー保護及び人権擁護を日々の支援で実践しています。入居時に、個室訪問の仕方や時間、回数を確認しています。防災チェックによる年1回の訪問も事前に許可を得て行っています。訪問支援は原則1日2回個室で行いますが、入室方法は予め相談して決めています。緊急時を除き職員は勝手に立ち入らないとしています。また、家族等への連絡は原則入居者の同意を得たうえでとるとし、夫々の事情に配慮しています。所有物や郵便物は同意なく開封しないこととしています。
さらなる改善が望まれる点
個別支援計画に基づいて入居者の状況に合わせた支援を行い、利用者記録簿や業務日誌、引継ぎメモに記入し、職員が情報共有しています。現状、ホーム内での情報共有はこれらの記録用紙を活用してできていますが、離れて立地する各ホームの職員間は電話で連絡していて、情報共有に懸念が見られます。今後、ホームの増設が計画されており、ホーム間の情報共有の重要性が増すと思われます。簡潔で迅速に情報共有できるシステムの検討が期待されます。
入居時に各ホームの「利用規則」をもとに生活上の基本的なルールを説明しています。自立した生活を目指すため、ルールを守ることも自立支援につながると考え、理解できるようわかりやすい言葉で繰り返し説明することを心がけています。ホームごとに環境や入居者の状況が異なることから、異なる利用ルールを定めていて、交流室に掲示し、必要に応じ利用者を交えてルールを変更しています。現状、変更の明確な基準を設定していないことが課題と捉えています。今後、例えば、共通事項と個別事項に分けたルール作りなどさらなる検討が期待されます。
業務内容等の見直しは状況に応じ、適宜話し合っています。利用者記録簿の書式や内容を変更したり、新型コロナ禍対策に関連して業務日誌に検温や消毒に関する記入欄を設けるなど内容を改定しています。現状、業務マニュアルをはじめ各種マニュアルの見直しや改定の時期についての基準が明確ではありません。法制度の改正や報酬の改定、感染症流行など外部の要因に拘わらず、時期や責任の所在を定め定期的に各種マニュアルや手引書を見直し、安定的な支援業務の運営を図ることが期待されます。
事業者が特に力を入れている取り組み
入居者の意見や希望とともに、関係者や家族の要望を踏まえて「生活評価シート」を作成し、自己管理の状況と希望する生活の達成度を確認しています。入居者とサービス管理責任者がニーズと課題を話し合い個別支援計画を作成しています。個別支援計画は従来6か月毎に入居者を交えてモニタリングし、修正・追加等を行ってきました。通過型グループホームとして入居期間2~3年間で自立生活を準備するうえで、よりきめ細かくニーズを見きわめ目標の達成を目指す個別支援計画が必要と捉え、2017年度から3か月毎のモニタリングに取り組んでいます。
退居後に自立した生活が営めるよう得意なことや苦手なことをアセスメントし、個別支援計画に具体的な目標を立てて支援を行っています。自分でできることは継続してできるよう支援を行い、苦手なことは適宜声かけしたり必要な支援を行ったりしています。一人で行うことが困難な場合は、例えば、通院や買い物に同行することで自分でできることを増やせるよう支援を行っています。実施した支援内容は、利用者記録簿や、業務日誌、引継ぎメモに記入し、職員が情報共有する仕組みを整えています。
入居者が楽しく生活できるようその人の意向を尊重した支援を行っています。共同生活の利点を生かし、職員や入居者同士が交流する機会として、夕食会や誕生日会、一泊旅行など日々の生活に変化をもたらし、楽しく快適なものにする集いやイベントを計画しています。新型コロナ禍のため行えることは限られているなかで、できることを入居者と相談しながら実施しています。これらの行事に参加したくないときは参加しないと意思表示して入居者のペースで過ごすことができるよう配慮しています。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象: 2021年11月現在登録している利用者12人を対象とし、アンケート方式で実施し、10人から回答が寄せられました(回答者割合83%)。
- 調査方法:アンケート方式
利用者へ、事業所から利用者調査票を評価機関作成の説明書を添えて配付し、記入後調査票を評価機関へ直接郵送してもらい、11月22日(月)に締め切りました。 - 有効回答者数/利用者総数:10/12(回答率 83.3% )
回答者の総合的な感想は、「大変満足」が9人、「満足」が1人という結果でした。個別の質問に14項目のうち4項目(問7、9、12、14)は全員が「はい」と答え、また6項目(問1、5、6、8、10、13)には9人が「はい」と答えました。
施設に対する意見・要望には、「何時も助けてくれる! 家庭的で良い。まどかに入れて良かったです。自宅で居・職・住を守ると実現できそうな感じ。」という記述がありました。
アンケート結果
1.利用者は困ったときに支援を受けているか
回答は、「はい」が9人、無回答が1人でした。質問項目に対する自由意見(以下、「自由意見」という)には、「体調が悪い時に、サポートしてくれました。お互いに信頼していることができるように努力しています。」という記述がありました。
2.利用者は、主体的な活動が尊重されているか
回答は、「はい」が8人、「どちらともいえない」と無回答がそれぞれ1人でした。自由意見には、「毎日、お薬り・体調・洗濯・そうじ・手入れ・食事の事等、気づかってくれます。」という記述がありました。
3.グループホームでの生活はくつろげるか
回答は、「はい」が7人、「どちらともいえない」が2人、無回答が1人でした。自由意見には、睡眠時間について記述がありました。
4.職員が利用者の家族等に連絡をする場合、方法や内容等についてあらかじめ利用者の希望が聞かれているか
回答は、「はい」が8人、「非該当」と無回答がそれぞれ1人でした。自由意見には、「最初に携帯電話に電話してくれたり、その次に訪問をしてくれたり。」という記述がありました。
5.グループホーム内の清掃、整理整頓は行き届いているか
回答は、「はい」が9人、無回答が1人でした。自由意見には、「整理されている。過ごしやすいです。」という記述がありました。
6.職員の接遇・態度は適切か
回答は、「はい」が9人、「どちらともいえない」が1人でした。自由意見には、「言葉づかいや態度、服装は自分自身から来ると考えます。」という記述がありました。
7.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
全員が「はい」と回答していました。自由意見には、「入院したときはゴミを分別で出してくださいました。サポートしてもらっています。」という記述がありました。
8.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
回答は、「はい」が9人、無回答が1人でした。自由意見には、「入居したときに、お互いに挨拶をする場を作ってくれる。信頼は厚いです。」という記述がありました。
9.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか
全員が「はい」と回答していました。自由意見には、「自分が良く理解すれば、それに答えてくれる。よく相談できています。」という記述がありました。
10.利用者のプライバシーは守られているか
回答は、「はい」が9人、「どちらともいえない」が1人でした。自由意見には、「他の利用者さんのお話しをする時は、きちんと話をしています。守ってくれていると思っています。」という記述がありました。
11.個別の計画作成時に、利用者の状況や要望を聞かれているか
回答は、「はい」が8人、「どちらともいえない」が2人でした。自由意見には、「苦手なことも一緒にやってくれるので自信がつく。普段から何気なく話しています。」のほか、「計画支援の際に、家族の中の母親の意見を聞いたことがない。」という記述がありました。
12.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか
全員が「はい」と回答していました。自由意見には、「良くヒアリングしてくださいますので、説明は分かりやすい。段階に応じて計画を説明してくれます。」という記述がありました。
13.利用者の不満や要望は対応されているか
回答は、「はい」が9人、「どちらともいえない」が1人でした。自由意見には、「そこまで不満も少ないと思っています。自分も平静になってよく思えば対応してくださいました。」
14.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
全員が「はい」と回答していました。自由意見には、「相談できることを教えてくれました。医師や訪問の方々にも相談に乗ってもらっています。」という記述がありました。
サービス分析結果
1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
- 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
- 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
- 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
- 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
契約時、重要事項説明や利用規則を説明し、同意を得て、署名・捺印してもらいます
「入居等協議会・入居者支援会議」の入居審査を経て、契約時は共同生活援助契約書と契約書別紙(日中活動支援や利用者負担額の利用者個別の事項を定める)、重要事項説明書と利用規則、個人情報に関する同意書を用いて説明し、同意のうえ署名・捺印を得ています。説明に家族や成年後見人が立会った場合、立会人として署名・捺印をもらっています。入居者に知的障害がある場合は医療機関の相談員や地域活動支援センター、生活保護担当者に一緒に聞いてもらっています。
入居者と家族の意向・希望や現状と課題、生活歴などの詳細を基本情報に記録しています
入居前の面談や関係機関から提供された情報をもとに、「申請者の現状(基本情報)」に記録しています。入居者と家族のそれぞれの主訴(意向や希望)を確認し、記載しています。生活歴については、出生から入居に至るまでの障害に起因すると思われるエピソードやそれに付随する受診歴の詳細を入居者及び家族から聞き取り記録しています。入居後の支援経過、現状及び課題は、ホーㇺでの生活の経過に従って更新し、入居者の基本情報として職員間で共有しています。
サービスの開始や終了時の不安軽減のため個々の事情に配慮した対応に努めています
入居当初は入居者と近隣地域を歩いたり、自治体の手続きや医療機関に同行したりしています。職員が原則朝夕2回個室を訪問し、生活相談、体調及び服薬の確認、金銭管理等の支援を行います。体調不良や個別事情を考慮し、希望に応じ訪問時間を調整し、起床支援などで1日4回以上訪問することもあります。買物の代行や夕食の調理支援、夜間の電話対応も必要時は行います。退居は「卒業」と表わし、新生活に向けた引越しの支援や関係機関への引継ぎを行います。退居後3か月間、身近に相談できる人が居ない不安の軽減に配慮しています。
1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
- サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
- サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
- サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
- サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
- 利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
- サービス利用前の生活をふまえた支援を行っている
- サービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
入居後に、サービス管理責任者がフェイスシートや「生活評価シート」を作成しています
サービス管理責任者は入居者の生活状況等の記録を入居後1~2週間で作成しています。フェイスシートには家族構成、医療と福祉サービスのほか生活保護や障害年金、就労支援による収支状況を記録しています。「生活評価シート」には関係者や家族の意見も踏まえ、入居者が希望する生活、「食事・清潔・健康・日常生活」の具体的な自己管理状況、各項目に関する入居者の意見・希望を記入し、ニーズと課題のアセスメントをしています。「生活評価シート」は3か月毎に入居者とサービス管理責任者とが面談し、見直しています。
入居者の希望を尊重して個別支援計画を作成し、3か月毎にモニタリングをしています
面談時、入居者のニーズと課題を踏まえ生活上の困り事や必要な支援を確認し、入居者の希望を尊重して個別支援計画を作成しています。職員の訪問時間、ペットとの生活、日中活動の場探しや利用頻度、体調不良時の食事提供、買物同行から調理までの支援等、意向に添うよう努めています。服薬や金銭管理などに課題がある場合の支援については、入居者の被る不利益を説明したうえで支援を継続しています。個別支援計画は3か月毎に入居者とサービス管理責任者とがモニタリングして、必要に応じ追加・変更等の修正をしています。
重要案件は管理者も面談に立会い、記録やメモを勤務前に目を通し情報共有しています
新型コロナ禍で3密を回避しながら3か月毎の二者面談を実施し、退居後の住まい、生活状況の変化を伴う入院、体調の悪化や借金返済など重要な案件がある時は管理者も立会い、情報を共有しています。業務マニュアルに従って、個別支援計画に基づく実際の支援や日常的な関わりの経過は「利用者支援記録」として日々職員がパソコンに記録し、引継ぎを受けた職員は勤務前にこの記録を確認しています。職員は1人勤務体制のため利用者の週間スケジュールや引継ぎメモを確認して、細かい点まで情報共有することを心がけています。
1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
- 利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
- 利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
- アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の支援計画を作成している
- 計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている
- 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
- 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
3.利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
- 利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
- 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
- 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
- 申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
1.個別の支援計画等に基づいて、自立した生活を送れるよう支援を行っている
- 個別の支援計画に基づいて支援を行っている
- 利用者一人ひとりに合わせて、コミュニケーションのとり方を工夫している
- 自立した生活を送るために、利用者一人ひとりが必要とする情報を、提供している
- 周囲の人との関係づくりについての支援を行っている
- 関係機関と連携をとって、利用者一人ひとりに応じた支援を行っている
【講評】
入居者の状況に合わせた支援を、個別支援計画を基に実施しています
入居者一人一人の状況に合わせた個別支援計画を作成し、支援を行っています。日々の生活の様子や職員との関りを利用者記録簿に記入し、業務日誌や特に情報共有が必要な記録を記入した引継ぎメモを活用して、入居者の状態の変化や必要な支援が行えているかを確認しています。3か月に一度モニタリングを行い、個別支援計画を見直しています。通過型グループホームとして退所期限が定められていることから、法令で定められている6か月ではなく、短期間で見直す(3か月ごとにする)ことによって状況に合ったきめ細やかな支援に努めています。
コミュニケーション方法を工夫し、必要な情報の提供と支援を心がけています
入居者が理解できるようわかりやすい言葉で表現し、聞き取りやすい話し方や速さを心がけています。確実に理解できるよう繰り返し説明することや言葉よりも視覚的な説明が理解しやすい入居者には明文化して説明するなど、利用者の状況に合ったコミュニケーションの方法をとっています。「フェイスシート」や基本情報に「関わり方」を記載し、適切な支援が行えるよう工夫しています。自治体の情報誌や広報誌、近隣の商店の情報、活用できる資源の情報を提供できるよう交流室に備えるとともに、職員がわかりやすく説明しています。
入居者との関りを通して、自立した生活に役立つよう様々な支援に取り組んでいます
入居開始時に、職員や入居者一人一人に挨拶し、周辺の環境や買い物ができる店を説明し、以後の生活を具体的にイメージできるよう配慮しています。1日2回入居者と話す時間を作り、体調確認や困り事がないか聞き取り、不安なく生活できるよう支援を行います。新型コロナウイルス感染予防のため行事の機会は減りましたが、これまで実施していたレクリエーションから、誕生日祝い、一泊旅行、毎週の夕食会を開催・実施して交流の機会を持つことにより、退居後の自立した生活に役立つよう支援に取り組んでいます。
2.利用者が主体性を持って日常生活を楽しく快適に過ごせるような取り組みを行っている
- グループホームでの生活は、主体的な活動が尊重されている
- グループホーム内のきまりごとについては、利用者等の意向を反映させて作成・見直しをしている
- 休日の過ごし方や余暇の楽しみ方については、利用者の意向を反映し、情報提供や必要な支援を行っている
- 室内は、採光、換気、清潔性等に配慮して、過ごしやすい環境となるようにしている
- 【食事の提供を行っているグループホームのみ】
利用者の希望を反映し、食事時間が楽しいひとときになるよう工夫している
【講評】
行事などは無理強いせず、入居者の意向を尊重しながら支援を行っています
入居者同士が快適に過ごせるよう必要最小限のルールを定めています。留意事項は契約時に各ホームの利用規則を説明し、理解を求めています。利用規則は各ホームの入居者と検討し、それぞれの環境に合わせて見直しています。利用規則は交流室にも掲示し、直ぐ確認できるよう整備しています。自立した生活を目指すため行事を開催し、参加を促していますが、参加を無理強いすることなく入居者の意向を確認し、参加を希望しないときは参加せず自分の時間を過ごせるよう配慮しています。
入居者らしく過ごせるよう必要に応じ同行し、楽しい生活を目指しています
買い物や外出などは自由に行える環境です。入居者によっては新しいことを行う時や一人の外出、通院、手続きなどを行うことに不安を感じることがあり、同行することで徐々にできることが増えるよう支援を行っています。また、周辺の環境情報や近所のスーパー、図書館などの公共施設の情報を交流室に備えていて、いつでも見ることができます。コピーして手渡したり、必要と思われる情報を職員が伝えることで、入居者が自ら考えて外に出る楽しみを持てるよう配慮しています。
入居者に合わせた支援を実施することで、過ごしやすい環境を整えています
2つのホームそれぞれが特徴を有するなかで、新型コロナ禍に注意しながら清潔に過ごせるよう環境を整えています。個室の掃除は基本的には入居者が行いますが、必要時に掃除の支援を行うこともあります。支援は個別支援計画書に基づいて行い、自立した生活を目指すためにどのような支援が必要か検討しています。栄養のバランスが崩れやすい入居者には職員が栄養を考えた手作りスープを手渡し、週1回ほど開催する夕食会は入居者同士が交流する場になっていますが、現在は新型コロナ禍のため個室に持ち帰られるよう配慮しています。
3.利用者の状況に応じて、生活上の支援を行っている
- 利用者の状況に応じて、身の回りのことについて必要な支援を行っている
- 利用者の状況に応じて、家事(調理、洗濯等)について必要な支援を行っている
- 利用者の状況に応じて、金銭の管理や使い方について支援を行っている
【講評】
入居前の生活と意向を確認し、自立した生活に向けて支援を行っています
入居前にアセスメントを行い、どのように生活をしてきたか、これからどのように生活をしたいか確認しています。個別支援計画書を基に支援を行い、3か月ごとにモニタリングと個別支援計画書を見直し、状況に合った支援を行います。入居者の予定は「入居者スケジュール表」で確認し、在宅時は声をかけて状況を確認しています。訪問看護など外部のサービスを利用した時は終了後にその担当者と情報交換を行い、また、医療機関の通院後は治療方針や処方の変更がないか確認するなど入居者の状況に応じた支援を行っています。
家事は自ら行うことを基本としながら、苦手なことなど必要に応じ支援を行っています
掃除や洗濯など基本的な家事は自ら行うことを目標として個別支援計画を作成しています。「生活評価シート」にできることとできないこと、入居者の意向を記入し、客観的に評価できる仕組みを整えています。入居者によって声かけする、一緒に行うなど支援方法は個別状況に合わせた支援を行っています。声かけは一度だけではなく何度か繰り返し声かけし、自ら意識して行えるよう配慮するとともに、支援内容を利用者記録簿、業務日誌、引継ぎメモに記入し、継続した支援を行える環境を整備しています。
入居者の状況に合わせた金銭管理や同行支援を行っています
入居者の状況に応じて金銭管理の支援を行います。自分で管理することを支援目標としていますが、支援が必要な入居者には個別支援計画に位置づけて、預かる貴重品は金庫に保管しています。例えば、銀行に同行し預貯金の出し入れの練習を一緒に行うこと、また、収支表を作成し、計画的にお金を使用できるよう月の支出項目ごとにお金を分けておき一緒に振り込むなどの支援を行っています。毎日決めた金額を手渡しすることもあり、入居者の状況に応じたきめ細やかな支援に取り組んでいます。
4.利用者が健康を維持できるよう支援を行っている
- 利用者の健康状態に注意するとともに、利用者の相談に応じている
- 健康状態についての情報を、必要に応じて家族や医療機関等から得ている
- 通院、服薬、バランスの良い食事の摂取等についての助言や支援を行っている
- 利用者の体調変化(発作等の急変を含む)に速やかに対応できる体制を整えている
- 【利用者の薬を預ることのあるグループホームのみ】
服薬の誤りがないようチェック体制を整えている
【講評】
「利用記録」への記入と基本は1日2回の訪問で体調を確認し健康を見守っています
基本的に1日2回訪問して体調の確認や困りごとがないか聞き取りを行い、服薬の有無や飲み忘れがないか確認や手渡しすることもあります。入居者は、「利用記録」に食事の有無、体温・睡眠時間、服薬、相談事を自ら記入して毎日職員に提出しています。職員は「利用記録」を基に対話しながら体調変化がないか確認し、必要に応じ受診を勧めるなどを助言してます。訪問看護を利用している入居者については、サービス後に看護師と情報交換を行い、健康に留意した支援を心がけています。
緊急時のマニュアルを整備し、入居者と連絡が取れる体制を整えています
緊急時対応マニュアルに基づき体調の変化時に対応できる態勢を整えています。警備会社と連携し、非常ボタンを押せば連絡が届くよう整えるとともに、夜間など職員の不在時にも連絡がとれるよう職員は携帯電話を持ち、対応できる仕組みを整備しています。契約時に緊急時の連絡先を聞き取り、情報を一覧にして保管していて、緊急時に誰に連絡をすればよいか一目でわかり、直ぐ連絡できるよう用意しています。
服薬間違いがないように利用者の状況に合わせて薬を管理しています
自立した生活を行うためにも自分で薬の管理を行うことを目標とし、入居者の状況に応じた支援を行っています。処方薬とともに薬局から受け取った薬剤情報提供書で薬の種類や服薬回数などを確認しています。薬を預かる場合は「お薬カレンダー」で管理し、入居者以外の人が触れないよう金庫に保管しています。さらに「個別スケジュール表」にも服用時刻などを記載することで、服薬の声かけや手渡しの時刻と服薬の間違いを起こさないよう支援に努めています。また、薬の管理を自らできるよう助言や支援を行うことを個別支援計画に明確にしています。
5.利用者の意向を尊重しつつ、個別状況に応じて家族等と協力して利用者の支援を行っている
- 家族等との協力については、利用者本人の意向を尊重した対応をしている
- 必要に応じて、利用者の日常の様子や施設の現況等を、家族等に知らせている
- 必要に応じて家族等から利用者・家族についての情報を得て、利用者への支援に活かしている
【講評】
家族との連絡については入居者の状況と意向を確認したうえで行っています
契約時に入居者の意向を確認し、家族との連絡頻度や連絡する基準を決めています。家族関係で連絡が難しいこともあるため、必ず入居者の意向を確認することを徹底しています。また、入居後は家族にサポートしてもらう範囲を確認しその範囲内で協力を依頼しますが、連絡前に入居者の同意を得てから連絡しています。家族が不在で成年後見人などのサポートがある入居者は、連携の範囲を決めて適宜連絡し、情報共有を図っています。
退居に向けた支援を行う時期など適切な時に家族と連携して支援しています
基本的には利用者の自主性と意向を尊重し、自立した生活ができるよう支援を行なうことから、家族等に連絡する機会は限られています。金銭面の支援など生活をするうえで必要な時は連絡を取り、協力して支援を行っています。ところが、通過型グループホームとして基本は2年(最大3年)で退所するため、自立に向けた支援を家族等の意向も確認しながら支援を行っています。特に退去が近くなると先の生活基盤を整えるうえで家族等と連携する必要が高まるため必要に応じて来所してもらい以後の生活を一緒に検討しています。
入居前の生活の様子や体調などを確認して支援に生かしていま
入居前に家族等に「生活評価シート」を記入してもらい、併せて聞き取りをすることでどのように生活していたか把握し、既往歴や体調、得意なこと、苦手なことを基本情報に記載して情報を整理しています。利用者の意向を最優先して支援を行うため、家族等に連絡する機会は少ないですが、必要に応じ家族等から情報を入手することによって適切な支援が行えるよう配慮しています。家族から聞き取った情報は支援経過や業務日誌などに記入し、職員が情報共有することで統一した支援を行えるよう努めています。
6.利用者が地域社会の一員として生活するための支援を行っている
- 利用者が地域の情報を得られるよう支援を行っている
- 利用者が地域の資源を利用し、多様な社会参加ができるよう支援を行っている
【講評】
交流室に地域の情報誌や広報誌を常備し、必要な情報を得られるよう配慮しています
生活するうえで必要な情報として、地域の情報誌や自治体の広報誌、ハザードマップなどを交流室に常置しています。必要な情報は交流室で確認することができるほか、職員が必要と思われる情報をコピーして手渡すこともあり、入居者の生活に合わせた情報を得られるよう配慮しています。特に入居直後は地域の情報がわからないことが多く、安い店舗やスーパー、趣味に関わる施設などの情報を提供し、利用者の状況によっては同行して外出できるよう支援を行っています。こうした支援は個別支援計画書に基づいて行い、支援経過に記録しています。
地域資源の情報提供や必要に応じ同行することで利用できるよう支援を行っています
入居者に合った活動先が見つけられるよう情報提供に努め、必要に応じ同行することで地域資源を活用できるよう支援を行っています。交流室に常置している情報誌などに掲載されていない情報はインターネットで検索し、印刷したものを手渡したりして、入居者の要望に合った情報を提供しています。自治会の情報も収集し、例えば、盆踊り大会の通知を掲示したことで、入居者が参加するなど活用しています。地域の行事に参加することで交流が広がり、自立した生活に向けた関わりがもてるよう支援を行っています。
【講評】
契約時に、個人情報の利用目的を説明し同意を得ています
利用契約書に、入居者の個人情報について正当な理由なく第三者等に漏らさないという秘密保持を定めています。また、「個人情報に関する同意書」に正当な理由として個人情報の利用目的10項目を定め、提携機関と連携した福祉サービスの提供、医療機関や保健所のやり取り等で個人情報を利用することに同意した入居者から署名・捺印を得ています。家族及び保護者等の関係者に、緊急事態を除き原則として入居者の同意を得たうえで連絡したり手続きをとったりと個別事情に配慮しています。所有物や郵便物は同意なく開封しないこととしています。
個室の訪問支援は入室方法を確認し、事前に利用者の許可を得てから行っています
緊急時を除き個室に勝手に立ち入ることはしていません。入居時に訪問の仕方を確認していて、事前に許可を得て行っています。訪問支援で個室で話を聞いたりしますが、入室方法はチャイムかノックかも予め相談して決めています。同性の職員による支援を希望する場合はそれに応じています。職員の訪問に抵抗がある場合は尊重し、訪問回数を1日2回から1回にしたり、玄関先で対応したりするほか、服薬確認や週1回の居室掃除、月1回の防災チェック(火気の安全確認)の時にのみ入室するなど個別に調整しています。
一人一人の個性や主体性を尊重し本人が嫌がる場合は代替方法を一緒に取り組んでいます
運営法人の「倫理綱領・職員行動規範」には、一人一人の個性や主体性を尊重した利用者本位の支援及び自己決定を基本とした人権擁護、プライバシーの保護について明記しています。入居者の特性や拒否的な発言に対し、職員は入居者の思いを受容しながら、言葉だけでなく可視化して入居者と共通認識を図るなど工夫しています。入居者の服薬管理に課題がある場合、嫌がる与薬方法の代替方法を提案し、納得して同意した方法で一緒に取り組んでいます。
1.利用者のプライバシー保護を徹底している
- 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
- 個人の所有物や個人宛文書の取り扱い等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている
- 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
- 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
- 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】
毎年4月、全職員が各種マニュアルに目を通し、業務内容を共有しています
事務室に職員の机とパソコン等を配置し、書棚には業務マニュアルをはじめ各種マニュアルのファイルを収納しています。必要に応じファイルを手に取り業務内容と手順を確認しています。毎年4月、全職員が各種マニュアルに目を通すことにしています。新入職員には先輩職員が2週間付き添って支援業務を指導するとともに、各種マニュアル及び研修資料を読み、精神障害者福祉について学習する機会を設けています。
基準を明確にしたルール作りと定期的なマニュアルや手引書の見直しを期待します
各種マニュアルや入居者の利用規則は職員や入居者の意見を踏まえ必要に応じ見直しています。業務日誌に新型コロナ対策で検温や消毒に関する記入欄を設ける等適宜改定しています。各種マニュアルや手引書は毎年4月、目を通すことに留まっています。また、利用規則はホーム毎に定め、入居者の状況に応じ一緒に見直しています。こうした柔軟性の一方、利用規則が都度変更され基準としての不明確さがうかがえます。今後、基本事項を基にしたルール作りや、各種マニュアルや手引書を定期的に見直す仕組みを整備することが期待されます。
1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
- 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
- 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうかを定期的に点検・見直しをしている
- 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている
事業者のコメント
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評価情報
【評価実施期間】
2021年9月17日~2022年3月25日
評価結果のダウンロード
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【講評】
医療や福祉関係の情報誌や社会資源のガイド、関連サイトなどの情報を提供しています
「東京都精神障害者共同ホーム連絡会」(法人が入会。東京都の障害者グループホームに関する情報を発信)のサイトに、ホームの概要や空室状況などの最新情報を掲載しています。入居希望者が精神科病院の相談員や保健所の保健師から情報を得る際に活用する東京都精神医療福祉の総合情報誌や精神障害者の社会資源ガイド、「福祉医療機構」のWAMNET等のWEBサイトにも、情報を提供(掲載)しています。これらの情報誌は、区内の障害者の地域生活を支援する地域活動支援センターにも常備しています。
ホームページやパンフレットはホームの生活をイメージしやすいよう構成しています
ホームページ(以下、「HP」という)に、運営法人の共同生活援助事業をはじめ、就労支援事業、地域活動支援センターについて紹介しています。共同生活援助事業として、グループまどか及びグループまどかⅡ・サテライトの建物や室内、料理の写真、健康管理や生活相談、金銭管理と家事等の援助、利用料金、入居の流れ、利用条件等を掲載し、ホームの生活をイメージしやすいよう構成しています。パンフレット(3つ折り、両面刷り)は同じ内容で作成し見学時に配付しています。今後、読み書きが苦手な人も読めるようふりがなをつける予定です。
関係機関を通した見学希望が多く、特性に配慮し分かりやすい説明に努めています
近隣の精神科病院や保健所、地域活動支援センターのほか、訪問看護事業所など関係機関にパンフレットと法人の情報誌「アムネ通信」を配布し情報提供しています。見学希望は本人からだけでなく病院の相談員や保健師を通じて連絡が入ることが多いことから、見学時に関係機関職員に付き添いを依頼しています。見学可能な時間を調整して受け入れ、パンフレットと案内資料を用意し、約1時間、説明しています。利用希望者の特性や配慮すべきこと等個別状況を確認し、丁寧な対応に努めています。