評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
法人理念である「健康であれ、幸せであれ」を合言葉に、事業所には大切にしている考えがある
1)利用者の地域社会での自立を目指す 2)人間関係や対応能力を向上させ、身体的自立の増大、維持を目指す
3)社会症状からの回復 4)自主性の尊重と自己決定・自己責任の保障 5)規則正しい生活による社会生活・日常生活の安定
職員に求めている人材像や役割
・利用者にとってどうなのかを考え、その声を待つように意識しているか ・自分たちだけでは支援できないことを意識し、他機関との連携ができる職員 ・利用者と職員は人として対等であり、年配者を敬う姿勢
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
・必要だと思う知識・情報を研修等において積極的に取り入れようとする姿勢 ・法令遵守 ・法人内・事業所内のルールの前に、社会のルールを基本とする職員
全体の評価講評
特によいと思う点
理事会、各種ミーティングのほか、朝、夕の打ち合わせ等、定期的、頻繁に開催され、職員同士のコミュニケーションも良好な関係が出来ている。総括や方針の検討・決定は職員間で複数回の検討を行い、提出されたものについては、全職員からのフィードバックを受け、それを深める取り組みも行われている。また、作業所は1階から3階のフロアを使用しているが、支援方法等、職員間の共有も図られ、担当の職員が欠けても円滑に行われ、また、緊急時等についても、職員同士の理解もあり、互いの役割や立場から率直に意見を出し合うなど対応できている。
利用者の記録はその時点で、かかわった職員が記録している。その際、クラウドを導入することにより、職員は個別支援計画の目標を確認しながら、記録することができる。また、どの職員も何時でも利用者の記録を閲覧でき、情報を共有して支援にあたっている。利用者の記録は時限の順に記録され、毎月1回印字して、利用者ごとにファイルされ、入所からの記録が一括して管理されている。利用者の状態の推移をどの職員も何時でも確認することができ、記録を活用して支援を充実させている。
新型コロナのため、前年度は2か月間事業所を閉鎖したが、希望する利用者には在宅での作業を提供して、就労支援を継続した。その間、電話等できめ細かく生活支援を行い、相談を続けてきた。長年の間、受託してきた軽作業が終了となり、それに代わる作業を取り入れる試みを続けている。利用者も職員も一緒になって案を出し合い、検証する「作業ミーティング」を頻回に行って検討を重ね、他の事業所とも連携して、各種の自主作業を導入している。区からの受注の製品や畑の作業を開拓し、利用者に就労の機会を提供できるよう工夫している。
さらなる改善が望まれる点
本年、現行のマニュアル類を整理し、整理点検を行った。法人と事業所のマニュアルは運営一般や利用者支援、緊急時や感染症対策及び虐待防止や苦情処理等事業の全般にわたっている。事業実施の際の様式やチェックのためのリストも含んでいる。しかし、全体像を示す一覧がなく、作成の経過が明らかでないマニュアルもある。今後は職員に周知してサービスの際に点検しやすくする工夫が求められる。また、マニュアルの事例は利用者ごとのファイルに保管されてるが、同時にマニュアルの種別ごとで保管することで、支援の充実に活用できると思われる。
社内研修については、年3回、外部講師を招くなど、非常勤職員を含めて実施している。外部研修については職員ごとに年1回の実施計画が出来ており、受講後は研修報告や職員ミーティングを通じて、共有できるようにしている。一方、職員一人ひとりの意向や経験、能力等を確認し、それに適した形での研修の機会の確保は十分ではない。今回の職員自由意見の中にも、理解出来ているかを確認し、それを深めるための場(研修)があると良い等の意見もある。外部研修等、職員一人ひとりに適した形での研修の機会の確保について、さらなる対応を期待したい。
重要事項説明書において、サービスの内容として生産活動・日常生活支援と並んで余暇活動を行うことをあげている。新型コロナの影響により、事業所内や地域での余暇活動を縮小せざるを得ない面があったが、順次再開している。今後は感染症等の状況を十分勘案しながら、作業以外の活動も順次提供して、利用者が楽しみながら幅広く社会的活動を体験し、また、利用者同士の交流を深める機会とすることが望ましい。
事業者が特に力を入れている取り組み
目指す目標、達成度合等について、年度ごとに総括を行っている。昨年度についても、売り上げ等の運営状況、利用者の状況等の確認を行い、新型コロナウィルス感染対策やコロナ禍で閉所していた期間の在宅支援等についての総括を行っている。そして、令和3年度については自主製品の企画・開発などに積極的に取り組むこと等を明確にしている。これら総括の検討や決定は複数回、全職員で行っている。また、提出されたものについては全職員からのフィードバックを受け、それを深める取り組みを行うなど、作業所全体として力を入れて取り組んでいる。
定例的な個別支援計画の作成は年に2回とし、利用者に「個別支援計画作成の面談について」の文書により目的を示し、希望の面接日時を調整している。利用者との面談は「面談記録」に記載し、職員が「アセスメントシート」で現況や利用者の希望と、個人的社会的資源を生活の様子・経済・健康等の項目ごとに分析している。計画ではまず本人・家族の意向と現状をあげ、目標として長期と短期に分け、3個の短期目標では、それぞれに本人の取り組み内容と職員の支援内容を明らかにしている。
入所前の時点から「見学カード」により利用者から医療面について聞き取り、3日間の体験を行っている。入所の際の必要書類として主治医と関係機関の意見書を求めて、主治医の意見書には疾病の状況や治療経過・処方の状況を記載している。関係者からの意見書では疾病の状況のほか、生活状況や関係機関とのかかわりについても把握している。また、「健康カード」を作成して体調の変化の際の対応にも役立てている。サービス開始の時点から利用者の健康状態を把握し、利用者の健康の維持に向けて医療機関や関係機関等と連携して支援している。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:調査日に在籍する全利用者35人を対象に実施し22人から有効回答を得た。回答者の属性は男15人、女5人、無回答2人である。年齢では20歳代1人、30歳代1人、40歳代5人、50歳代10人、60歳以上4人、無回答1人である。
- 調査方法:アンケート方式
アンケート調査を行った。調査票は事業所から配付して頂き、評価機関が用意した返信用封筒により直接評価機関に郵送して頂いた。調査項目は共通評価項目を使用した。 - 有効回答者数/利用者総数:22/35(回答率 62.9% )
総合的な満足度では、「大変満足」3人、「満足」12人で,あわせて15人(68.2%)の利用者が満足と答えている。そのほかでは「どちらともいえない」2人(9.1%)、「不満」1人(4.5%)、「無回答」4人(18.2%)である。 総合的な感想では、「日程や事情など相談にのってくれています」、「日ごろの職員の対応には感謝しています」、「仕事がなくなり作業所に行かれなくなると困ります」、「人が多すぎて席など座りにくいです。自分の席を決めたいです」、「工賃がコロナのせいで下がってしまい悲しいですが、畑とか新しいことは楽しいです」などの意見が寄せられている。 項目別では、「困ったときに支援を受けているか」、「工賃等の説明はわかりやすい」、「不満や要望への対応」では8割以上の利用者が「はい」と答えている。回答者属性では、「利用者本人」77.3%、「本人が家族等と相談しながら」4.5%、「無回答」18.2%であった。
アンケート結果
4~17は選択式の質問のため、該当項目のみ掲載しています。
1.利用者は困ったときに支援を受けているか
「はい」86.4%、「どちらともいえない」13.6%である。「いいえ」はいない。自由意見はなかった。
2.事業所の設備は安心して使えるか
「はい」63.6%、「どちらともいえない」27.2%、「いいえ」9.1%である。自由意見はなかった。
3.利用者同士の交流など、仲間との関わりは楽しいか
「はい」59.1%、「どちらともいえない」22.7%、「いいえ」13.6%、「無回答」4.5%である。自由意見はなかった。
16.【就労継続支援B型】
事業所での活動が働くうえでの知識の習得や能力の向上に役立っているか
「はい」50.0%、「どちらともいえない」31.8%、「いいえ」4.5%、「無回答」13.6%である。自由意見では、「オープン雇用は希望しておりません」との声が寄せられている。
17.【就労継続支援B型】
工賃等の支払いのしくみは、わかりやすく説明されているか
「はい」81.8%、「どちらともいえない」9.1%、「いいえ」4.5%、「無回答」4.5%である。自由意見では、「担当する人が変わってわかりやすくなりました」との声が寄せられている。
18.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか
「はい」63.6%、「どちらともいえない」18.2%、「いいえ」4.5%、「無回答」13.6%である。自由意見では、「作業内容の関係で資材が散らかっている時がありますが、仕方ないと思います」との声が寄せられている。
19.職員の接遇・態度は適切か
「はい」77.3%、「どちらともいえない」9.1%、「無回答」13.6%である。「いいえ」はいない。自由意見では、「客観的には、一般的な範囲だと思います。主観では、普通に会社と違って規則が緩いのだろうから髪の色がかなり茶色な時があったりして怖さを感じる時があります」との声が寄せられている。
20.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
「はい」72.7%、「どちらともいえない」9.1%、「無回答」18.2%である。「いいえ」はいない。自由意見はなかった。
21.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
「はい」40.9%、「どちらともいえない」22.7%、「いいえ」4.5%、「無回答」31.8%である。自由意見では、「自分ではなくはたから見た感じとして、正論ではあるが気持ちには寄り添ってくれていない感じを受けました」との声が寄せられている。
22.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか
「はい」77.3%、「どちらともいえない」9.1%、「無回答」13.6%である。「いいえ」はいない。自由意見では、「個人的な満足度は別として、当人の気持ちを重視してくれるのは感じます」との声が寄せられている。
23.利用者のプライバシーは守られているか
「はい」63.6%、「どちらともいえない」22.7%、「無回答」13.6%である。「いいえ」はいない。自由意見はなかった。
24.個別の計画作成時に、利用者の状況や要望を聞かれているか
「はい」72.7%、「どちらともいえない」13.6%、「無回答」13.6%である。「いいえ」はいない。自由意見はなかった。
25.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか
「はい」59.1%、「どちらともいえない」27.3%、「無回答」13.6%である。「いいえ」はいない。自由意見はなかった。
26.利用者の不満や要望は対応されているか
「はい」81.8%、「どちらともいえない」13.6%、「無回答」4.5%である。「いいえ」はいない。自由意見では、「物理的なことは細やかに対応してくれますが、メンタル面のケアにはあまり注力してもらえない感じを受けます」との声が寄せられている。
27.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
「はい」59.1%、「どちらともいえない」22.7%、「いいえ」13.6%、「無回答」4.5%である。自由意見では、「経験したことがないです」との声が寄せられている。
組織マネジメント分析結果
◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合は
で、実施できていない場合は
で表しています。
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
- 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
- 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
- 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
利用者、職員の意向、地域の福祉ニーズ等を把握し、対応すべき課題を抽出している
利用者の意向については、作業所ミーティングや利用者も参加する自主製品ミーティング等のほか、利用者アンケートを実施するなど文書による把握にも積極的に取り組んでいる。職員の意向についても毎週開催する職員ミーティング等を活用し、把握している。地域の福祉ニーズについては、区内の作業所連絡会や精神福祉連絡会等に参加し、把握している。福祉事業全体の動向についてもWAMネットを活用し、また、きょうされん、とうきょう会議、あみ、コンボ等により、情報の収集に取り組んでいる。事業所の経営状況についても定例的に把握している。
活動目標の実現に向けた中・長期計画、単年度計画を策定している
法人では2019年に、これからの法人の活動について検討を始めた。そして、法人に携わるメンバーと職員など、「すべての人の健康と福祉」、また活動拠点である「地域・まち」に重点を置いた「みんなが住み続けられるまちづくり」に貢献する事業を、活動の目標と定めている。また、中長期的な福祉サービス改善計画(令和元年度~4年度)を作成し、地元区に提出している。また、年度ごとの事業計画も策定している。事業目的のほか、支援内容として、就労や生産活動の機会の提供、就労への移行に向けての支援、工賃の支払い等について定めている。
運営状況等、年度総括を徹底して行い、着実な計画の実行に取り組んでいる
事業所では非常勤職員を含めた職員の勤務体制について明確にし、確実に支援を実施できるようにしている。また、計画推進にあたっては、毎週の職員ミーティングに加え、検討課題が出た際には、タイムリーに話し合うなど、着実に実行できるようにしている。また、年ごとに年度総括を行っている。1年間を振り返り、運営状況、利用者の通所状況、コロナ禍への対応、工賃の変動、次年度に向けた取り組み等、活動の考え方を明確にし、管理者と職員間で複数回にわたって検討を行うなど、全職員が理解が深める取り組みを行い、着実な実行につなげている。
1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
- 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
- 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
- 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
- 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
- 事業所の経営状況を把握・検討している
- 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
- 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
- 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
- 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
- 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
守るべき倫理等を周知し、遵守するよう取り組んでいる
職員の守るべき倫理等については、法人では服務規律の項目の中に遵守事項等の定めがある。本年改定も行っているが、サービス利用者等に対して、相手を不快にさせる言動、身体的拘束、虐待等の行為をしないこと、セクシャルハラスメント、パワーハラスメントなどあらゆるハラスメントの禁止など定めている。利用者支援マニュアルも作成されているが、その中にも支援者の基本姿勢があり、倫理等に配慮した対応方法も示されている。また、倫理等に関しては法人内研修が行われているが、事業所としてさらに徹底を図るための対応(研修)も行っている。
苦情、虐待等に対し、多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
苦情に対しては苦情対応マニュアルがあり、苦情の受付等、苦情対応の体制等定めている。また、利用者に対しては利用契約書の中に相談・苦情対応の事項があり、重要事項説明書で事業所と地元区等の苦情・相談窓口を紹介し、別に分かりやすく記した「苦情ある時の相談方法」を示すなどもしている。虐待についても虐待防止等対応マニュアルを作成し、虐待防止委員会の設置等、必要な体制の整備等を行い、虐待防止チェックリストによる点検も行っている。また、虐待防止組織図や虐待対応のフローチャートも作成し、利用者、保護者への説明も行っている。
地域との関係づくりに取り組み、地域関係機関のネットワークに参画している
法人が発行するあおぞら新聞やあおぞらだよりのほか、あおぞらニュースレター、ホームページ等も活用し、事業所の活動状況を紹介し、地域社会に開かれた組織となるよう取り組んでいる。看護師、精神保健福祉士の実習生の受け入れも行い、地域との関係づくりにも取り組んでいる。また、地域の一員として、区内の作業所連合会、精神保健福祉連絡会や区内共同受注ネットワークへの参画など関係機関とのネットワークを密にし、地元区や政党区議団への要望書の提出活動への参加など、地域内の共通課題について協働できる体制を整え、取り組んでいる。
1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
- 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
- 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
- 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
- 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
- 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
- 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
- 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
- ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
- 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
- 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
- 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
事故対応マニュアルの作成など、必要なリスクマネジメントに取り組んでいる
法人には事故対応マニュアルが作成されており、事故、病状急変等を防止するための注意点のほか、事故、病状急変時及び急病等発生時の連絡体制等整備している。国のインフルエンザ施設内感染予防の手引きやノロウィルス感染症対応マニュアルのほか、都が作成した「社会福祉施設等における感染症予防チェックリスト」も活用している。今回のコロナ禍に対しては、「新型コロナウィルス感染症発生時における業務継続計画」を作成し、その周知、徹底に取り組んでいる。また、避難計画等利用者に周知し、防災訓練も定期的(年2回)に実施している。
利用者情報、記録等、事業所に必要な情報を適切に管理・保護し、活用を図っている
情報の種別により、保管期間や保管場所、廃棄ルールを定めている。利用者台帳や個別支援計画など、記録ソフトを導入し、効率よく、確実に利用者情報、記録を行う体制に整備し、情報により社内ネットワークや事業所内ネットワークにより活用できるようにしている。紙媒体の書類については誰にも分かるように保存期間、年度ごとに分けるなどしてファイリングしている。また、情報の重要性や機密性を踏まえ、個人情報ファイルは相談・事務室内の鍵のかかるロッカーで管理し、電子データにはアクセス権限を設定するなど情報漏えい防止の対策をとっている。
契約時には重要事項説明書で、個人情報保護法の趣旨を踏まえた対応も行っている
利用者との契約書の中には、「秘密保持」の項目があり、事業者及びその従業者は、サービス提供をするうえで知り得た利用者及びその家族に関する秘密を、正当な理由なく漏らさないこと、他の事業者等に対して利用者に関する情報を提供する際は、あらかじめ文書により利用者の同意を得ること等を説明している。また、重要事項説明書には「秘密保持と個人情報保護について」の項目があり、利用目的の明示、開示請求への対応等を整備し、個人情報保護法の趣旨を踏まえた対応を行っている。そして、契約時には「個人情報使用同意書」をとっている。
1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
- 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
- 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
- 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
- リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
- 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
- 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
- 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
- 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
- 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
事業所にとって必要な人材確保に取り組み、キャリアパス制度の整備も行っている
事業所では精神保健福祉士の有資格者を第1条件に掲げ、人材確保に努めている。採用は、必要のつど、管理者ミーティング、理事会等で採用計画を確認し、募集等行っている。また、法人では、数年に一度は事業所間の人事異動を行い、各事業所の経験を積ませ、育成や将来の人事構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる。また、事業所内各層の職員に求められる実践能力、管理運営能力、教育能力等を明確にしたキャリアパス制度を作成している。職員にとっても将来の自己のキャリアイメージを明確にでき、スキルの過不足も発見できるようになっている。
全職員(常勤・非常勤)に様々な方法で研修等を実施し、職員の育成に取り組んでいる
外部研修については職員ごとに研修名、実施日等を一覧にし、年1回は確実に受講するようにしているが、職員一人ひとりに適した研修の確保も課題としている。社内研修については外部講師を招くなどして年3~4回、非常勤職員も含めて実施し、人権擁護の研修、IT研修のほか、ワークショップも行ったりしている。また、法人内のプロジェクトメンバーや業務担当については、その役割と連動する任命を行い、管理者によるバックアップも行うなど、人材育成にも役立てている。また、虐待防止に関する研修は年1回、全職員が受講できるようにしている。
職員の意欲向上に取り組み、組織としての学び等チーム力を発揮できるようにしている
法人には賃金規程が策定され、役付手当や相談支援手当等を明らかにし、賃金を職責等と連動させている。また、出勤簿や有給休暇取得状況、育児や介護状況等の確認を行い、安心して働き続けられる職場づくりにも取り組んでいる。また、年1回、職員の個人総括、方針の発表等を行い、意向を共有するなど、意欲向上に取り組んでいる。また、毎週の職員ミーティングや朝・夕の打ち合わせ等を通じて、日頃の気づきや工夫について話し合い、防災、IT、自主製品・研修などの社内プロジェクも積極的に行い、チーム力を発揮できるように取り組んでいる。
1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
- 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
- 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
- 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
- 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
- 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
- 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
- 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
- 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
- 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
- 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
- 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
- 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
- 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
コロナ禍の影響で既存の作業が終了し、工賃が減少したことで、利用者の通所の不安定さや体調の波の幅が顕著に現われる等の事態が生じた。そのため前年度は新規作業の安定的な受注による作業時間の確保と新規作業の拡大を目標とし、利用者の通う目的や意味を見いだすため、「利用者支援と作業機会の充実」を図っていくことを重要課題とした。そして、コロナウィルス感染対策としては、机にアクリルパーティションを設置するなど、感染対策の徹底に取り組んだ。別に健康カードを作成し、今まで以上に利用者の健康情報の把握に努めた。コロナ禍で閉鎖していた2ヶ月間は希望者に対し在宅支援を行い、その間は一日2回の電話連絡を行った。利用者の声を聞くため「利用者アンケート」を実施し、開所時間を短縮し有効活用を図ることとした。また、今後に向けて職員は、自主製品のワークショップへ参加等も行っている。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
利用者の通う目的や意味について、個別支援計画や利用者との面談を取り入れて確認を行っている。工賃の時給額の減少による通所の不安定さや体調不良の様子に鑑み、今年度の時給は据え置くようにした。また、作業所での事柄に関しては、細やかに利用者と共有する時間を設けている。今回の利用者調査でも、利用者からは「日程や事情など相談に乗ってくれる」、「日頃の職員の対応には感謝している」、「今後も作業所に続けて通いたい」等の意見も出されている。作業所として今年度は、作業量の安定と250円の時給を確保することで利用者が安心して通所できる環境に整えること。職員がフロアの垣根を越え、今まで以上に誰にでも相談できる環境づくり等を行うこと。自主製品の企画・開発を積極的に行うことなどを目標として、取り組んでいる。
2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
作業フロア(1~3階)が分かれていることで、利用者等が互いに理解が深めにくい場面もある。また、自主製品の企画、開発という新しい作業に取り組むうえで、利用者等が互いを理解し、受け入れていく力をつけるためにも、利用者同士で意見交換できる場を作って行くことを重要課題とした。そして、作業環境等についてのアンケートを複数回行った。アンケートでは、①フロア分けについて(静かに取り組みたいか、にぎやかに取り組みたいか) ②作業時間について ③コロナ禍の課題について意見を出してもらい、気持ちや希望を聞き取り、その後全体の共有を図っている。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
今年度は自主製品の企画、開発という新しい作業について、書面での意見だしのほか、自主製品ミーティング等のグループワーク等を随時やるようにした。その結果、利用者同士で話したり、意見する場が多く出来ている。作業所としては、自主製品の企画・開発・製作を作業の一環として捉え、利用者とともに取り組んでいくこととしている。そして、利用者や職員間のコミュニケーションを今まで以上に多くとり、アンケートや意見交換の場を作るなど、皆が主体的に携わっていける環境づくりに配慮して、可能性を広げて行くこととしている。そして、法人内の他の作業所とも連携し、試行錯誤の面もあるが、みんなでモノづくりを楽しみながら積極的に取り組んでいる。
サービス分析結果
【講評】
ホームページは随時更新して最新の情報を提供している
利用希望者等が法人や事業所の情報をいつでも得られるようホームページを開設し、パンフレットを発行している。ホームページは法人として開設し、情報は随時職員が更新している。理事長挨拶、理念、事業内容に加えて利用希望者に対象者や入所に至る手続き、費用まで説明している。事業所独自の項目を独立して別に設け、作業や生活の様子を紹介し、写真も載せている。法人と事業所の独自のパンフレットも用意し、希望があれば最新の情報に差し替えて印刷し配布している。
あおぞらだより等を行政機関の関係者や利用者に配布している
行政機関や精神保健福祉連絡会等に参加し、情報を提供して、その結果は区の社会資源マップ、せいほれんガイドマップに反映されている。また、法人として関係者向けに随時「あおぞらだより」を発行し、利用者向けに「あおぞら新聞」を毎年発行している。あおぞら新聞は今後WEBに移行する方向で、本年10月には「あおぞらニュースレター」として、あおぞら新聞と同じ内容をホームページに掲載した。
利用希望の有無を問わず、見学を受け入れている
電話の問い合わせには、基本的にはその場の職員が応じて質問に答えている。利用希望者の見学や体験は随時行っている。見学への対応件数は今年度の現時点までで16件、前年度は17件で、その後の3日間の体験まで至ったのは、同じく7件と12件であった。見学の際は保健師等の関係者の同行を原則とし、その際の様子は「見学カード」に記載し、入所の参考としている。。
1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
- 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
- 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
- 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
- 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
利用者の状況を利用者からの申込書や関係者からの意見書等で把握している
3日間の体験により利用者が入所を希望し、受け入れが可能な場合は「見学から入所までの流れ」により、利用者に入所の手続きを説明し、必要な手続きを行っている。利用者からは入所申込書を提出してもらい、主治医の意見書(情報提供書)、関係機関からの意見書により利用者の状況を把握している。関係書類が提出されてから居住する区市の手続きを開始し、おおむね一か月ほどで「障害福祉サービス受給者証」が発行されたのちにサービスを開始している。
契約書や重要事項説明書等で詳しくサービスの内容を説明している
サービスを開始する際には「契約書」「重要事項説明書」により、サービスの内容を説明している。利用者の負担については利用料のほかに食事や余暇活動費が必要とされ、実費負担について説明している。また、別途個人情報の扱いに関する同意書を得ている。サービス開始後には利用者の様子や経過に着目し、通所に伴うストレスや新しい人間関係へ悩んだりしていないか、直接尋ねたり様子を観察したりして不安の軽減を図っている。
サービス終了時には継続して支援を受けられるよう関係機関に情報を提供している
サービスを終了する主たる理由は長期の入院や、高齢化により通所が困難となっている場合が多い。退所した後もそれぞれに見合った支援が継続して受けられるように、入院先や相談支援センターに情報を提供している。就労についても支援しているが、利用者の特性から一般就労に至る場合は多くなく、障がい者として短時間就労できた例が数年前にあった。
1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
- サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
- サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
- サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
- サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
- 利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
- サービス利用前の生活をふまえた支援を行っている
- サービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
個別支援計画は定期的に利用者と面談を行って作成している
個別支援計画は利用者との面談を行ったうえで、半年ごとに作成している。利用者には「個別支援計画作成の面談について」により、作成について説明し、面談の結果は「面談記録」として記録している。「アセスメントシート」には個人の希望以外に、生活の様子、経済、就労や教育の希望、福祉サービスの利用状況、健康・医療に加えて、遊びや暇な時の過ごし方まで、詳しく分析している。個別支援計画では長期・短期の目標をあげて、本人や家族の状況を把握したうえで、本人の取り組み内容と職員の支援内容を具体的に上げている。
利用者の支援記録はクラウドを導入して効率的に記録している
クラウドの導入によりタイムリーに支援記録を記録でき、職員間で支援状況を随時共有できている。また、個別支援計画を確認しながら記録できることで、利用者の目標や意向に合わせて支援することが可能となっている。利用者個人の記録は個人別にファイルし、支援記録は毎月印字してファイルに閉じこんでいる。個人別ファイルには見学時から入所、支援記録を一冊にまとめて、支援の経過がどの職員でも理解できるようにしている。
朝夕の打ち合わせ等で職員が細やかに利用者の情報を共有して支援している
職員は朝夕打ち合わせを行って、最新の状況を把握して利用者の支援にあたっている。利用者に意見を聞いたうえで、就労時間を調整して朝夕の就労時間を短縮して打ち合わせの時間を十分に確保し、毎日の支援を充実させることができた。利用者の様子を常時職員が共有して、状況の変化に応じた支援を続けている。週に一度定期的に職員ミーティングを開催し、その際にケースカンファレンスを行い、個別支援計画作成について協議するなど、運営に必要な協議の時間を確保している。
1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
- 利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
- 利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
- アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の支援計画を作成している
- 計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている
- 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
- 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
3.利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
- 利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
- 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
- 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
- 申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
1.個別の支援計画等に基づいて、利用者の望む自立した生活を送れるよう支援を行っている
- 個別の支援計画に基づいて支援を行っている
- 利用者一人ひとりに合わせて、コミュニケーションのとり方を工夫している
- 自立した生活を送るために、利用者一人ひとりが必要とする情報を、提供している
- 周囲の人との関係づくりについての支援を行っている
【講評】
利用者一人一人の個別支援計画に基づいて支援している
利用者への支援は個別の支援計画に基づいて行っている。「利用者支援マニュアル」により、サービス提供の基本原則と、個別支援計画の内容を日常の支援に反映させることを明らかにしている。作業は利用者への就労支援としてだけでなく、生産活動を通じて利用者の知識・能力・意欲の維持向上に結び付けるよう工夫して提供するものとしている。支援者の基本姿勢については利用者を生活者としてとらえ、共感しているメッセージを発することを重視して支援している。
利用者とのコミュニケーションの取り方を工夫している
利用者とのコミュニケーションの際は利用者の障害の特性に合わせた工夫をしている。口頭のやり取りだけでなく、紙に書いたり見本を示したり、視覚でも理解が可能な方法もとっている。聴覚が過敏な利用者には個室で小声で話し、関係者や家族の協力を得て利用者の意思を確認している。「利用者支援マニュアル」には、支援者が利用者のコミュニケーションの特徴を把握できるような一覧も添えている。
無理のない人間関係づくりを支援している
利用者がほかの利用者や職員とどのような関係を欲しているかは、一人ひとり異なり、一概に周囲の人との関係づくりを支援することが適切な支援といえない場合もある。人間関係づくりについては、利用者の意向を反映し、障害に合わせて個別に支援している。また、事業所は3階建てのビルにあり、階によって作業内容や利用者同士の関係を分けて、気持ちよく過ごせるように工夫している。
2.利用者が主体性を持って、充実した時間を過ごせる場になるような取り組みを行っている
- 利用者一人ひとりの意向をもとに、その人らしさが発揮できる場を用意している
- 事業所内のきまりごとについては、利用者等の意向を反映させて作成・見直しをしている
- 室内は、採光、換気、清潔性等に配慮して、過ごしやすい環境となるようにしている
- 【食事の提供を行っている事業所のみ】
利用者の希望を反映し、食事時間が楽しいひとときになるよう工夫している
【講評】
利用者が作業内容や作業の場所を選んでいる
事業所は3階建ての民間ビルにあり、各階で作業を行っている。階ごとに利用者の障害特性に応じて分け、利用者が各人で働く場所を選ぶことができる。利用者からも区分けされていることについて好評で、利用者調査でも「コミュニケーションの特性により分かれているので、大変過ごしやすい。」とされ、8割に近い利用者から「利用者の気持ちを尊重した対応がされている」と感じていることにつながっている。また、コロナの影響で自主作業を取り入れたが、その際に利用者の意見ややり方の工夫を取り入れて、その力を発揮する場とすることができた。
利用者の意見を聞く作業所ミーティングを開催している
作業所ミーテイングを開催して利用者に情報を伝え、利用者から意見を聞いている。利用者が通所する時間帯は全日、午前のみ、午後のみとバラバラなので、一日に2回開催することもある。また、毎日来所しない利用者にはその都度意見を聞いている。特に前年度からコロナの影響により、作業内容や工賃についても大きな影響があり、利用者と職員が意見を出し合って作業所の運営をすすめている。また、情報については、作業スペースや台所の壁に貼りだして確実に利用者に周知している。
コロナに対応して環境を整えている
コロナに対応して環境を整え清潔を保っている。座席の配置を変更し、アクリル板を設置するなど環境を整備した。一日4回消毒を行い、利用者にも清潔を呼びかけて、例えば、毎朝の朝礼の際にトイレを流すときにはフタを閉めるように等の具体的な対応策を徹底している。座り心地の悪い椅子があったので、全部の椅子を取り換えるなど利用者の居住性にも注意を払っている。給食は提供していないが、毎日の弁当を斡旋し、管理栄養士の所属する会社と契約して、きざみ食・アレルギー食・減塩食等にも対応が可能である。
3.利用者が健康を維持できるよう支援を行っている
- 利用者の健康状態に注意するとともに、利用者の相談に応じている
- 健康状態についての情報を、必要に応じて家族や医療機関等から得ている
- 通院、服薬、バランスの良い食事の摂取等についての助言や支援を行っている
- 利用者の体調変化(発作等の急変を含む)に速やかに対応できる体制を整えている
- 【利用者の薬を預ることのある事業所のみ】
服薬の誤りがないようチェック体制を整えている
【講評】
入所時から健康状態を把握している
入所時に通院先について記録し、主治医から意見書を提出してもらっている。また、保健師・病院ケースワーカー等の関係者からも意見書を徴している。医療機関や関係機関とは入所後も連携して利用者の健康管理に当たっている。健康カードを前年度から導入し、医療について精神疾患以外の疾病も含めて、治療中の病気・治療上の留意事項・服薬状況や既往症等の情報を一覧にしている。日々の支援の中で、助言を行い、通院状況をを確認したりすることができ、緊急連絡先等の対応にも役立てることができている。
健康診断を奨励し予防接種に補助金をだしている
利用者が健康診断を受けるように声掛けし、その結果を保管して支援の参考としている。インフルエンザや新型コロナに対する予防接種を受けることを奨励し、利用者・職員ともに、接種した際には費用の一部を助成している。利用者の日常の状態を支援の中で観察し、保健師や訪問看護師等の関係機関の職員とも連携し、最新の情報をもとに利用者に助言している。
利用者の緊急時に対応できる体制を整えている
事故や病状急変等の発生時の対応の留意点を定め、緊急時の支援のために「緊急対応時マニュアル」を作成・対応し、また、年に2回避難訓練を実施している。「新型コロナウイルス感染症発生時における業務継続計画」では特に新型コロナに対応する支援を中心に、感染症対策を発生時から事業継続まで事業所の対策を予め定めている。個々の利用者への対応としては健康カードを作成し、最新の処方箋の写しを預かって体調の急変に備えている。
4.利用者の意向を尊重しつつ、個別状況に応じて家族等と協力して利用者の支援を行っている
- 家族等との協力については、利用者本人の意向を尊重した対応をしている
- 必要に応じて、利用者の日常の様子や施設の現況等を、家族等に知らせている
- 必要に応じて家族等から利用者・家族についての情報を得て、利用者への支援に活かしている
【講評】
家族の情報を得て利用者の支援に生かしている
入所の際に利用者や関係者から家族に関する情報を得て、支援の際の参考としている。調査時点で家族と同居している利用者は9名、単身で生活している利用者は22名、3名はグループホームで生活している。利用者のこれまでの生活歴や病歴の変遷の中で、家族との関係が必ずしも円滑でない利用者や、利用者本人と家族の意向が異なる場合もある。本人中心の視点から家族との関係を把握し、利用者の支援にあたっている。
家族への連絡等は利用者の意向を尊重している
家族との関係は、利用者により様々であるので、利用者の意向を尊重して、家族と連絡したり協力を得ることもある。利用者の意向により、家族と面談したり、電話したりすることもある。また、家族から様子を聞いたり、利用者に代わって意見や要望を聞くこともある。家族から相談を受けることもあり、事業所が直接対応したり、内容に応じた専門的な機関を紹介することもある。
5.利用者が地域社会の一員として生活するための支援を行っている
- 利用者が地域の情報を得られるよう支援を行っている
- 利用者が地域の資源を利用し、多様な社会参加ができるよう支援を行っている
【講評】
地域の協議会等に参加して情報の収集の機会としている
地域の精神保健関係の協議会等に参加して、地域に情報を提供するとともに、各種の情報を得て利用者に伝え支援に生かしている。民生委員等の地域団体とともに例年「こころまつり」を主催して地域に情報を発信し、利用者に地域活動の機会を提供している。精神保健福祉士実習生や看護実習生を毎年多数受け入れて学生の勉学に資し、事業所の情報を直接提供しているが、コロナの影響で一部をオンラインで実施した。
利用者が地域の祭りや商店街の行事に参加している
近年は新型コロナの影響で、地域資源を利用したり、社会参加することが難しくなっているが、コロナの落ち着きとともに、順次社会的活動への参加をすすめている。商店街の清掃活動に協力し、近所の畑を借りて地域の人々との交流の機会としている。就労だけでなく、カラオケや食事等の機会も設けている。本年度は利用者からの希望により、それぞれ、レストランでの食事会、デイズニーランド、屋形船やスカイツリー等と利用者負担なしで事業所以外での活動を行い、楽しみながら経験を広げている。
12.【就労継続支援B型】就労の機会の提供や、知識の習得及び能力向上のための支援を行っている
- 自発的に働きたいと思えるような取り組みを行っている
- 働くうえで、利用者一人ひとりが十分に力を発揮できるよう支援を行っている
- 工賃等のしくみについて、利用者に公表し、わかりやすく説明している
- 受注先の開拓等を行い、安定した作業の機会を確保できるよう工夫している
- 商品開発、販路拡大、設備投資等、工賃アップの取り組みを行っている
【講評】
利用者の意見を取り入れて運営している
利用者の意向を尊重した運営を行い、作業ミーティングを開催し、職員も利用者も一緒に作業や運営についての検討を行っている。自主作業を取り入れる際には利用者からの意見ややり方の提案を取り入れた。利用者は平日の9:30~15:30の間の時間帯から通所時間を選ぶことができる。作業の場所や内容も、利用者が選んで各人の体調や周囲との関係を調整して、利用者が自主的に働きたいと思える環境を提供している。
工賃の状況を毎月貼り紙で利用者に知らせている
利用者の工賃については時間給としてその単価は経営状況により決定し、利用者に周知している。利用者調査でも、8割を超える利用者が職員の説明が分かりやすいと回答している。しかしコロナの影響で受託作業が減少し、自主作業に切り替えているが、収入が減少し利用者の工賃も低下傾向にある。工賃の確保のために自主作業を開発し、職員がほかのB型就労支援施設を見学したり、ホームページで企業向けに作業の発注をよびかけたりして作業を確保している。
コロナ対応として前年度2か月間閉鎖して在宅作業に切り替え、電話連絡を充実させた
新型コロナ感染症への対策として、前年度2か月間事業所を閉鎖し希望者への在宅作業に切り替え、半数近くの利用者が事業所の閉鎖中も在宅で作業を続けていた。職員は午前・午後の2回に利用者宅に電話して、作業の進捗状況と体調の確認を行った。また、在宅での作業を希望しない利用者に対しても、週に一度電話連絡を行った。電話連絡は利用者に好評で、電話を待つ利用者も多く、相談を受けたり、利用者の支援の貴重な手段として活用することができた。利用者にとっても、閉鎖により、事業所の存在や居場所としての重要性が認識される機会となった。
【講評】
利用者のプライバシーを守り、個人情報を保護している
事業所の運営規程の中で、利用者や家族の秘密を洩らさないこと等を規定している。法人として、職員に対しては「秘密情報の保持に関する誓約書」を徴して個人情報の保護の遵守を誓約させている。利用者に対してはサービス開始時の重要事項説明書で説明し、「個人情報提供同意書」により提供先や提供事項を特定して事業所が情報提供することについて同意を得ている。実際に情報を提供するときには新たに利用者に知らせて再度同意を得る場合が多い。
利用者の意思を尊重して支援している
支援にあたっては利用者の意思を尊重し、その選択を重視している。個別支援計画作成の際は利用者と面談を行っている。職員は現況や社会的・個人的資源とともに利用者の希望や願望について「何が欲しいのか。何をしたいのか」を重視してアセスメントを行っている。利用者との面談でもその意向を確かめ、毎日の支援は計画に基づいている。利用者の通所の日時も各人の健康状態や意志に合わせ、通所してきたときには利用者用のロッカーを設ける等、各人の持ち物が他者と交わらない工夫を行っている。
利用者が苦情があるときの相談方法を明らかにしている
利用者のノーの意思を確かめながら支援している。利用者には「苦情があるときの相談方法」と銘打った印刷物を配布し、利用者が毎日利用する台所に、文章を貼って苦情が申し出でやすくしている。法人として「苦情対応アニュアル」を定め、利用者の安心できる環境を整えている。職員の心がまえや苦情対応の体制を具体化し、苦情があった際は「相談・苦情受付等記録書」によりその内容を記録している。
1.利用者のプライバシー保護を徹底している
- 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
- 個人の所有物や個人宛文書の取り扱い等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている
- 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
- 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
- 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】
各種のマニュアルを整備してサービスの内容を明らかにしている
各種のマニュアルを整備して、サービスの基本事項を明らかにし手順を定めている。事業所は「運営規程」により事業の目的や運営方針等の基本事項、サービスの内容や緊急時・事故発生時の対応に至るまで全般的な方針を規定している。個別の手順については、法人と事業所のマニュアルにより利用者支援、感染症や新型コロナへの対応や虐待・苦情処理等のそれぞれについて記録の様式に至るまで統一している。サービス全般に至るマニュアルにより、職員の支援の手順が明らかになり、点検を行うことができる。
今年度、マニュアルの全般的な見直しを行った
今年度、各種のマニュアルの全般的な見直しを行った。その際には国、東京都、区や他機関の情報を参考とし、広い観点からマニュアルを点検し整備に努めた。マニュアルの種類も多く、多方面にわたるので、今後は一度に全数でなくても、計画的な点検を実施し、職員がマニュアルを利用しやすく編成して支援の向上に生かすことが望まれる。
マニュアルを職員の業務点検の手段とし、虐待防止にも役立てている
マニュアルは個々のサービスごとに手順や記録の様式が定められているので、職員は常時活動内容を点検する手段とすることができる。「虐待防止等対応アニュアル」では点検のためのチェックリストが職員用と施設用の2種類が作成され、業務の客観的な自己評価を行うことが可能である。利用者に対する支援の適否や職員自らののストレスを自己チェックして、虐待や不適切な利用者支援の防止に活用できている。マニュアルにあるようにヒヤリハット事例等を職員や他の法人内事業所と共有することで一層支援の点検の成果を得ることができると思われる。
1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
- 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
- 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうかを定期的に点検・見直しをしている
- 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている
事業者のコメント
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評価情報
【評価実施期間】
2021年8月31日~2022年3月1日
評価結果のダウンロード
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【講評】
法人理念を策定し、職員等の理解が深まるよう取り組んでいる
法人理念については、昨年新しく策定している。「健康であれ、幸せであれ」を掲げ、1.健康で幸せな生活を送り、コミュ二ティ(地域)に貢献する 2.ここで暮らす人と地域をつなぐ幸せのプラットフォーム(土台)となる としている。そして、職員への研修、総括の場での検討等、職員等の理解が深まるようにしている。また、法人ではあおぞら新聞を発行し、この理念を大切にし、「Be Healthy、Be Happy」を合言葉に活動していきますと宣言もし、理事長挨拶でも理念に触れるなど利用者等の理解も深まるようにしている。
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法人には組織図があり、理事長以下、職員の体制が示されている。別に事業所には管理者以下各職員の勤務体制、勤務形態一覧表ができており、各職員に分かるようにしている。管理者等は理事会の報告等は職員ミーティング等を通じて、密に職員に伝えている。また、事業所では各年度ごとに事業計画、事業報告書を作成しているが、さらに、利用者の通所状況、活動状況等の総括も行っている。総括の作成にあたっては、職員からの意見を何回も確認し、次年度に向けての就労支援・作業等について具体的な考えを示すなど、管理者として事業所をリードしている。
重要な案件は理事会、総会等で決定し、職員ミーティング等を活用し職員に伝えている
重要な案件の決定等は、職員ミーティング等の各所ミーティング、管理者ミーティング等で検討し、理事会、社員総会で決定している。決定した内容、決定経緯について職員には、職員ミーティング等を通じてきちんと周知している。職員の意見の中にも職員同士の風通しが良く、常勤職員も契約職員も事業所について考える意見交換が出来ている等の意見もある。利用者に対しても毎月行っている作業所ミーティング等を活用し伝えている。一方、職員ミーティングでの更なる周知徹底を図るため、口頭での報告から文書化、電子化による報告にも取り組んでいる。