評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
1)視覚障害者の職業を開発し、訓練と支援を行い社会参加の促進を図る。
2)利用者の意向を尊重し、多様な福祉サービスが総合的に提供されるよう創意工夫をする。
3)利用者の個人の尊厳を保持しつつ、自立した生活を地域社会において営むことが出来るよう支援する。
職員に求めている人材像や役割
・視覚障害の利用者の意向を尊重し、多様な福祉サービスを総合的に提供できる人材とそれを担う役割。
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
・全国で数少ない視覚障害者の事務系就労を支える施設職員として、就労の場の提供、就労移行支援、就労定着支援の取り組みへの使命感。
全体の評価講評
特によいと思う点
事業所は、「視覚障害者の職業を開発し、訓練と支援を行い、社会参加の促進を図る」という基本理念に基づいて、40年以上、新たな職域開発や支援内容の充実を積み重ねてきている。利用者がパソコンを駆使してIT化に対応できるように、ソフトや専用機器の開発を企業と共同で実施している。また、コロナ禍ではリモート支援体制を充実させて、従来は通所できなかった遠方の利用者への支援も実施している。こうした取り組みが利用者の就職や、高い工賃などの実績に結びついており、利用者からの感謝の声が絶えない事業所となっている。
就労継続支援B型では、利用者の持っている能力を向上させるための手段のして、協力員と1対1の個人サポート体制が有効に機能している。テープ起こし作業で作成された議事録を協力員がチェックし、指摘された箇所を利用者が修正をして完全な成果物として提出している。利用者の作業能力に応じて、定期的に成果物を誤字数、聞き間違い数、誤文章などの項目によりチェックしており、その結果を職員に提出している。利用者の作業上の課題を職員が把握して利用者に伝え、利用者の作業能力の向上につなげている。
就労移行支援事業では、応用コースを習得する利用者が多いが、全体でも訓練を終了した利用者の半数以上が就職をしている。今日の情報化社会における仕事に必要不可欠なパソコンを活用できるようにして、情報・通信、金融、不動産、福祉業界など多様な職場で事務系社員として採用されている。視覚障害者がつく仕事の大半であったマッサージだけでなく、新たな分野で障害者が働くことを支援していることは、利用者の生活の質の向上にもつながっている。事業所でも新しい機器の導入や研究を常に意識しており、利用者の就職につながる支援を実践している。
さらなる改善が望まれる点
新型コロナウイルス感染症流行の影響により、事業所の令和2年度の月額平均工賃は77,157円となり、前年比で12,182円減額となった。リモート支援の充実やオンライン委員会の仕事受注に力を注いだ結果、今年度は回復傾向にあり、一昨年並みに近い受注額を確保している。事業所では、コロナ禍による受注額の減少の影響もあるが、この10年間の平均工賃9万5千円の達成を目標としている。新規の受注に注力するなど、今後のさらなる取り組みにより、目標を達成していくことに期待したい。
利用者に対する職員の支援については、職員各自の業務内容を明確化し、役割分担がなされている。しかしながら、視覚障害を持つ個々の利用者ニーズに合わせた専門性が求められる支援内容であるため、特にアセスメントシート作成などの書類に関する職員の業務負担が大きくなっている。より多くの利用者を受け入れて、事業所の安定した運営をしていくために、職員の業務負担の軽減についても今後検討していく必要があると思われる。書類作成を中心として、業務内容を再点検するなど、検討を進めていくことに期待したい。
今回の利用者調査結果では、利用期間の短い就労移行支援事業の利用者の満足度は非常に高いが、利用期間の長い就労継続支援B型の利用者の満足度はそれと比べて低い傾向にある。具体的な意見をみると、利用者同士の人間関係であったり、施設設備面への不満であったりと、事業所の本来の支援業務では解決が難しい要望や意見が寄せられている、しかし、利用を続ける利用者が多いことから、不満を感じている利用者も快く利用できるように、個別に話を聞く機会を増やしたり、より丁寧な説明を行うなどの取り組みを継続的に実施していくことが期待される。
事業者が特に力を入れている取り組み
新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、事業所ではリモート支援体制の充実を図っている。これにより、利用者が通所せずに自宅で安全に作業をしたり訓練を受けることができるようになっている。リモート支援体制を充実させたことの副次的効果として、遠方に住んでいる利用者の受け入れにもつながっており、従来は当事業所に通所できずにいた利用者の可能性を高めることにもつながっている。一方で、通所している利用者の安全のために、手すりなどの消毒やアクリル板設置などの予防策も講じて、利用者が安全に事業所を利用できるようにしている。
定期的に職員の意向調査を行い、処遇改善を進めている。今年度は、非常勤職員の処遇改善を進めた。「非常勤嘱託」という職区分の職員を常勤職員に転換し、「収入が安定し、長く働き続けられる」という安心感を持って職務に専念できるようにした。非常勤職員が社会福祉士などの国家資格を取得した場合は、常勤職員に登用する制度も用意している。短時間職員を含め、全職員が退職共済給付制度に加盟し、長期勤続に報いる仕組みを導入している。キャリアパス及び昇給昇格要件についてもメールで職員に知らせて、長期的な展望を自ら描けるようにしている。
事業所では、利用者ミーティングや利用者の自治会、QC委員会などが開催されており、主体性を尊重した利用者本位の運営に努めている。自治会では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による緊急事態宣言時の休業明けに、メールを用いて利用者個々の意見を聴取し、新しい生活様式として密閉・密集・密接の三密を避けるため、2グループ業務体制や食堂の利用方法などを協働して策定した。QC委員会では、作業時の表記方法や文字遣いの統一、作業を進める上での留意事項などに関する意見を利用者同士が話し合い、作業の質の向上につなげている。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:登録利用者全員
- 調査方法:アンケート方式
聞き取り方式 および アンケート奉方式
調査員との個別の聞き取り調査と、パソコン入力によるアンケート調査を実施した。 - 有効回答者数/利用者総数:85/110(回答率
77.3%
)
サービス毎の利用者総数
利用者総数 共通評価項目による
調査対象者数共通評価項目による
調査の有効回答者数利用者総数に対する
回答者割合就労移行支援 64人 64人 56人 87.5% 就労継続支援B型 46人 46人 29人 63.0%
調査対象110名のうち、85名から回答を得ることができた。満足度の高い項目として、「利用者は困ったときに支援を受けていますか」「職員の接遇や態度は適切ですか」「利用者のプライバシーは守られていますか」「利用者の気持ちを尊重した対応がされていますか」「個別の計画作成時に、利用者の状況や要望を聞かれていますか」「病気やけがをした際の職員の対応は信頼できますか」などがあげられる。
総合的な満足度では、72名が「大変満足、満足」、9名が「どちらともいえない」、4名が「不満、大変不満」との回答であった。「利用者が理解できるまで、工夫し丁寧に教えてくれます」「技能面や生活面についてのアドバイスもあり、助かります」「利用者の状況に合わせて対応してくれ感謝しています」「他の利用者と交流を通して、自分の気落ちも前向きになります」「就職支援もあり、将来を考えられ安心です」「視覚障害者が取得できる資格やコースの種類を充実してもらえると嬉しい」「利用者への就職関係の情報提供をもっとしてもらえるとありがたいです」などのコメントがあがっている。
アンケート結果
4~17は選択式の質問のため、該当項目のみ掲載しています。
1.利用者は困ったときに支援を受けているか
76名が「はい」、6名が「どちらともいえない」、1名が「いいえ」と回答している。 「施設までの経路や工事の情報など、事前に伝えてくれます」「利用者の事情に合わせて、仕事のやり方など相談に乗ってくれます」「親切です」「パソコンやそれ以外についても、助けてくれます」などのコメントがあがっている。
2.事業所の設備は安心して使えるか
65名が「はい」、15名が「どちらともいえない」、3名が「いいえ」と回答している。 「不便な所はありません」「施設内にも点字ブロックや階段前にセンサーがあるなど、工夫されていて助かります」「安心して使っています」「外の階段でつまずく時があり怖いです」などのコメントがあがっている。
3.利用者同士の交流など、仲間との関わりは楽しいか
52名が「はい」、22名が「どちらともいえない」、7名が「いいえ」と回答している。 「交流ができてとても楽しいです」「同じ時間帯の利用者と仲良くなりました」「福祉制度や生活面など情報交換の場として、とても良い時間を過ごしています」「コロナ禍のため、交流ができていません」「コロナ禍ですが、もっと交流したいと思います」などのコメントがあがっている。
11.【就労移行支援】
事業所での活動が就労に向けた知識の習得や能力の向上に役立っているか
51名が「はい」、3名が「どちらともいえない」、1名が「いいえ」と回答している。 「パソコン操作がとても役立ちます」「かなり役立ちます」「資格取得もでき向上していると思います」「就労に向けた実践的な力をつけられています」などのコメントがあがっている。
12.【就労移行支援】
職場見学・職場実習等の、事業所外での体験は充実しているか
6名が「はい」、8名が「どちらともいえない」、6名が「いいえ」、36名が「無回答・非該当」と回答している。 「コロナ禍で難しかったですが、充実しています」「コロナ禍のため、事業所外での活動はありません」「行けていません」「経験がありません」などのコメントがあがっている。
13.【就労移行支援】
工賃等の支払いのしくみは、わかりやすく説明されているか
14名が「はい」、5名が「どちらともいえない」、37名が「無回答・非該当」と回答している。 「文章や口頭で説明してくれ、わかりやすかった」「工賃はありません」「訓練段階なのでわかりません」などのコメントがあがっている。
16.【就労継続支援B型】
事業所での活動が働くうえでの知識の習得や能力の向上に役立っているか
22名が「はい」、1名が「どちらともいえない」、2名が「いいえ」と回答している。 「パソコンの技術を初めから丁寧に教えてくれ助かりました」「とても役立ちます」などのコメントがあがっている。
17.【就労継続支援B型】
工賃等の支払いのしくみは、わかりやすく説明されているか
8名が「はい」、8名が「どちらともいえない」、6名が「いいえ」、7名が「無回答・非該当」と回答している。 「わかりやすく説明してくれ、明細ももらいます」「工賃の仕組みがわかりづらいです」などのコメントがあがっている。
18.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか
62名が「はい」、11名が「どちらともいえない」、8名が「いいえ」と回答している。 「清潔で、気になる所はありません」「動きやすく、きちんと整理されています」「感染症対策に気を使ってくれます」などのコメントがあがっている。
19.職員の接遇・態度は適切か
73名が「はい」、8名が「どちらともいえない」、4名が「いいえ」と回答している。 「教え方が丁寧です」「丁寧な対応で、清潔感のある服装です」「言葉遣いが丁寧です」「どの利用者にも同じように、思いやりのある対応をしていると思います」「職員によります」などのコメントがあがっている。
20.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
70名が「はい」、4名が「どちらともいえない」と回答し、「いいえ」の回答はみられなかった。 「具合が悪くなったことはないが、信頼できます」とのコメントが複数寄せられており、「体調を崩した際にすぐ対応してくれました」「気遣いのある職員が多いです」などもあがっている。
21.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
34名が「はい」、17名が「どちらともいえない」、5名が「いいえ」、29名が「無回答・非該当」と回答している。 「トラブルはないが、信頼しています」「トラブルなどありません」などのコメントが複数あがっている。
22.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか
71名が「はい」、9名が「どちらともいえない」、5名が「いいえ」と回答している。 「よく目配り、気配りをしてくれます」「利用者の希望に柔軟に対応し、適切なアドバイスをしてくれます」「利用者の気持ちを汲み取ってくれます」などのコメントがあがっている。
23.利用者のプライバシーは守られているか
73名が「はい」、6名が「どちらともいえない」、4名が「いいえ」と回答している。 「安心しています」「信頼しています」「個人的な話は別室で話す機会を設けるなど、配慮されています」「守られています」などのコメントがあがっている。
24.個別の計画作成時に、利用者の状況や要望を聞かれているか
70名が「はい」、5名が「どちらともいえない」、6名が「いいえ」と回答している。 「十分時間を取り話を聞いてくれます」「利用者のペースに合わせ計画を立てています」「利用者の気持ちを汲み取り、授業内容や就職活動について意向を優先してくれます」「いつでも職員に相談できます」「特にそのような話をしたことがありません」などのコメントがあがっている。
25.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか
59名が「はい」、9名が「どちらともいえない」、7名が「いいえ」と回答している。 「わかりやすいです」「聞けば何でも教えてくれます」「次のステップや利用者の求める情報など教えてくれます」「特に説明は聞いていません」などのコメントがあがっている。
26.利用者の不満や要望は対応されているか
57名が「はい」、13名が「どちらともいえない」、6名が「いいえ」と回答している。 「気持ちを伝えたら、すぐに対応してくれました」「おそらく対応してくれると思います」「要望を伝えたことがないので、わかりません」などのコメントがあがっている。
27.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
52名が「はい」、18名が「どちらともいえない」、8名が「いいえ」と回答している。 「利用開始時に説明してくれました」「わかりやすかったです」「聞いた気もしますが、覚えていません」などのコメントがあがっている。
組織マネジメント分析結果
◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合は
で、実施できていない場合は
で表しています。
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
- 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
- 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
- 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
利用者からの個別相談に対応し、職員の意向把握のためのシートを活用している
随時、利用者からの相談に応じることができる体制を整えている。就職に関することなど、担当者が個別に対応している。視覚障害の特性を踏まえて、メールでの相談にも対応している。利用者の自治会と事業所との意見交換の機会も設定されており、寄せられた要望に対応している。安全防災対策委員会やQC委員会などで利用者の意見を聞いて、事業所運営やサービスの改善に活かしている。職員の意向については、業務目標・成果シートに記入して提出してもらっている。必要があれば、管理職との面談も随時実施して、職員の意向や意見を個別に把握している。
各種のネットワークに参加して、事業の動向などについて情報収集している
日本盲人社会福祉施設協議会、全国社会就労センター協議会、全国就労移行事業所連絡協議会に参加をしている。視覚障害者への支援や、就労継続支援事業および就労移行支援事業に関する動向について情報収集を図っている。常に動向をチェックして、事業所運営や利用者支援に活かすことができるよう、必要な検討を重ねている。事業所の経営状況については幹部会議で利用率などの指標を確認している。利用率の向上などを課題を抽出するとともに、必要な対策を検討し、実行に移している。
長期計画や中期計画を作成し、策定にあたっては利用者や職員の意見を反映している
10年を対象期間とした長期計画と、5年を対象期間とした中期計画を作成している。就労移行支援や就労移行支援といった事業や職員育成など、6項目にわたって課題や必要な取り組みを明示している。長期・中期計画に基づいて単年度の事業計画を作成している。計画の策定に当たっては、利用者や職員の意見も参考にしながら幹部会議で検討・決定をしている。決定した計画については職員に周知を図っている。計画の進捗状況については毎週の幹部会議で確認するとともに、半期ごとの経営状況を踏まえて必要な見直しを行っている。
1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
- 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
- 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
- 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
- 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
- 事業所の経営状況を把握・検討している
- 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
- 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
- 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
- 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
- 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
利用者の権利擁護規程や職員倫理規程を策定し、人権を尊重している
「利用者の権利擁護規程」を策定し、「利用者の個人の尊厳を守ること」、「プライバシーを保護すること」、「自己決定権を尊重すること」などをうたっている。さらに、「職員倫理規程」、「職員倫理規程に基づく行動指針」を定め、遵守すべき行動をより具体的に列挙している。例えば、「利用者の人権を尊重する」、「利用者と対等な立場で支援、介護、援助を行うべきこと」等を職員に課している。利用者には、事業所の姿勢をホームページ、食堂やホールでの掲示、センターだより、定例利用者ミーティングの場などを通じて伝えている。
利用者の権利擁護を図るために、職員のセルフチェックなどに取り組んでいる
「権利擁護・虐待防止対応規程」を策定し、「利用者の権利擁護を図ること」、「利用者に対する虐待を根絶すること」をうたっている。虐待防止対応責任者(施設長)、虐待防止受付担当者、第三者委員を設置し、万が一虐待があった場合は、調査を行い、結果を報告することとしている。職員に対しては、「職員セルフチェックリスト」により、接し方や呼称に配慮しているかなど20項目について自己点検させている。また、虐待防止委員会を設置して、虐待防止を啓発・普及するための職員研修などを行っている。
地域の一員としての役割を果たすため、地域の福祉や障害に関わる組織に参画している
東京都社会福祉協議会、新宿区社会福祉協議会に加盟し、また協議会内に設けられた障害者に関する部会に参加している。また、東京都立文京盲学校の学校運営連絡協議会の外部委員を常務理事が務めている。さらに、四谷本塩町会、新宿区立四谷中学校と連携して、お祭りや地域防災訓練を行っている。地域防災会議にも出席している。また、地域からの要請があれば、職員を講師として派遣し、セミナー等を開催している。地域との連携については、毎年度の事業計画でも項目を立てて、具体的計画を明らかにしている。
1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
- 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
- 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している。
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
- 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
- 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
- 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
- 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
- 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
- ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
- 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
- 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
- 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
新型コロナ感染症対策や事故防止など、利用者の安全確保に注力している
新型コロナ感染症流行後は、感染症予防対策に注力している。視覚障害の利用者は移動の際に手すりなどを触ることが不可欠であるため感染リスクが高くなる。そのためにリモート支援の体制を充実させて自宅にいながら支援を提供できるようにしている。事業所内においても手すりの消毒などを徹底し、アクリル版も設置している。これまでに事業所では職員、利用者ともに発症者はでていない。また、事故防止や防災などのリスクマネジメントに関する実施規程を設けており、事故発生時の対応手順をフローチャート形式で作成している。
各種の事業継続計画を作成し、利用者も参加する安全・防災対策委員会を開催している
地震を想定した事業継続計画を作成しており、指揮命令系統の確立、非常時に優先すべき業務、職員の通勤可能人数・体制、業務の実施内容の最低基準などを定めている。新型コロナウイルス感染症発生時における事業継続計画も作成しており、初動対応、休業の対応、感染拡大防止体制の確立などについて記している。感染症対応マニュアルも整備している。利用者の代表が参加する安全・防災対策委員会が開催されており、安全面において気がかりな点や要望、避難訓練や地域の防災訓練に関する意見交換などを実施している。避難訓練は年2回、実施している。
個人情報の保護を徹底しており、情報漏洩対策も講じている
個人情報保護規程、個人情報保護のための行動指針、プライバシーホリシー、情報公開・開示規程、ホームページ運営規程など、個人情報保護や情報管理に関する各種の規程を整備している。職員からは個人情報保護に関する誓約書を提出してもらい、徹底を図っている。文書管理・保存規程をもとに文書の保存や廃棄のルールを定めている。電子データの情報については、情報管理者が整理、保管して共有ホルダーにて管理をしている。情報管理者はアクセス権限を有しており、情報漏洩対策を実施している。
1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
- 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
- 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
- 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
- リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
- 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
- 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
- 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
- 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
- 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
キャリアパスを明示し、昇給昇格と連動させている
職員が、職務上の専門能力の向上に意欲を持って取り組めるよう、キャリアパスを明示している。専門能力は、一つには、視覚障害に関する知識や視覚障害者に対する支援技術等であるとしている。もう一つは、社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士など社会福祉関係の国家資格であるとしている。技能向上や資格取得を達成した職員には、昇格させるとともに、昇給も連動させて意欲向上につなげている。キャリアパス及び昇給昇格要件については、メールで職員に知らせており、長期的な展望を自ら描けるようにしている。
職員勤続年数、職位に応じた研修体系を構築している
研修については、勤続年数、職位により5区分を設け、区分ごとに受講すべき研修プログラムを組んでいる。具体的には、(1)新任職員、(2)中堅職員(勤続2年~4年)、(3)指導的職員(5年~15年)、(4)管理職員(16年以上、もしくは管理職)、(5)施設長 と一時に区分けしている。そして、技能の習熟度や職責に応じて、OJT、事業所が行う内部研修、外部研修、関係団体の全国大会や研修大会など様々な研修の受講を促している。また、自主研修についても、社会福祉士試験等を目指す職員を応援する仕組みを設けている。
人材定着のために非常勤職員の処遇改善を進めている
事業所として求める人材、必要な人材が定着するよう、定期的に職員の意向調査を行い、処遇改善を進めている。今年度は、非常勤職員の処遇改善を進めた。「非常勤嘱託」という職区分の職員を常勤職員に転換し、「収入が安定し、長く働き続けられる」という安心感を持って職務に専念してもらえるようにした。また、非常勤職員が社会福祉士などの国家資格を取得した場合は、常勤職員に登用する制度も用意している。さらに、短時間職員を含め、全職員が退職共済給付制度に加盟し、長期勤続に報いる仕組みを導入した。
1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
- 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
- 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
- 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
- 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
- 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
- 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
- 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
- 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
- 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
- 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
- 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
- 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
- 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
【目標】
令和2年の新型コロナ緊急事態宣言の4,5月の休業による利用率の減少に伴う事業収入減(約2千万円)の回復
【取り組み】
令和2年6月からリモート支援を導入した。同時に新型コロナ感染予防対策(短時間・在宅勤務、マスク常時着用、消毒・換気、職員のPCR検査の実施等)の徹底を図った。
【結果】
令和3年9月時点で、上半期の利用率は一昨年並みに回復している。
【結果の検証と次年度への反映】
本年度も引き続きリモート支援と感染予防対策を徹底している。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
事業所では昨年度の4、5月に新型コロナウイルス感染症にともなう緊急事態宣言の影響で休業せざるを得ず、そのために事業収入が減少した。その回復を目標にして取り組みを進めた。
利用者向けのリモート支援や、感染症対策の徹底を実施して利用率の回復に努めた。その結果、利用率は改善傾向にあり、今年度はコロナ禍以前の水準に回復している。
今年度も引き続き、リモート支援と感染予防対策の徹底に努めることとしている。
目標設定→具体的な取り組みの実施→取り組み結果の検証→次年度の取り組みに反映する、という一連のプロセスが履行されている。
2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
【目標】
就労継続支援B型の工賃水準の維持
【取り組み】
新型コロナ緊急事態宣言の4、5月の休業等による受注減に対応するためのリモート支援などを取り入れた。
【結果】
残念ながら令和2年度の月額平均工賃は77,157円で前年比12,182円減額した。今年度はリモート支援及びオンライン委員会の受注に力を注いだ結果、9月上半期段階で一昨年並みに近い受注額を確保している。
【結果の検証と次年度への反映】
新型コロナ緊急事態宣言による受注額の減少の影響もあるが、この10年間の平均工賃9万5千円の達成を目標としている。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
コロナ禍の影響がある中でも、事業所では就労継続支援B型の最重要課題である工賃の維持を目標として設定した。
緊急事態宣言中の休業による受注減に対応するためにリモート支援などを取り入れたが、昨年度の平均工賃月額は前年度と比べて減少となってしまった。
リモート支援の拡充やオンライン委員会などの活動により、積極的な受注に取り組んでおり、今年度は一昨年度に近い受注水準を確保している。
目標設定→具体的な取り組みの実施→取り組み結果の検証→次年度の取り組みに反映する、という一連のプロセスが履行されている。
サービス分析結果
【講評】
ホームページの更新を職員が担当し、提供すべき情報を適時発信している
ホームページを開設しており、法人の紹介やお知らせ、事業所の理念や概要、アクセスなどの情報を提供している。ITの専門知識を有する職員がおり、いつでも更新や修正対応ができる体制を整えているため、提供すべき情報があれば適時発信することができている。ホームページ内には利用者の希望、特性、能力に合わせて用意された訓練コースの概要や、視覚障害者の就労と事業所のこれまでの活動を紹介した動画が掲載されており、広く情報を提供している。
センターだよりを発行し、作業や職業訓練の取り組みを紹介している
センターだよりは、相談支援事業所やハローワーク、盲学校、眼科医療機関、点字図書館など地域の関係機関等に配布・設置されている。センターだよりのページ下端にはSPコードが印刷され、円形の切り込みを入れ、視覚障害者でも認識できるような加工が施されている。SPコードでの音声読み上げにより、視覚障害者でも事業所での作業内容や訓練における取り組みの情報が受けられるほか、訓練修了者が寄稿した就職に関する情報も得ることができる。
利用希望者の見学・体験は、個別の希望に合わせて対応している
利用に関する問い合わせについては、視覚障害者協会など当事者団体等からの相談が多く、随時対応している。体験はおおむね2日間を設定しており、見学希望者には事業所の概要が捉えやすいように、基礎コースを案内している。案内時には指導員による指導の仕方や訓練・作業場所の雰囲気を感じてもらうようにしている。視覚障害の程度に合わせ、弱視の方には拡大文字や黒字を濃く示した文字で、全盲の方には口頭や点字など希望される方法で、事業所のことを理解しやすいように配慮している。
1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
- 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
- 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
- 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
- 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
サービス開始時には、一人ひとりの状態に合わせて丁寧な説明をしている
サービス利用開始にあたっては、入所時に利用者及び家族の状況に配慮した説明を行っている。契約時に契約書や重要事項説明書、事業所の基本的ルールの説明を行っている。自ら確認することが困難な場合には、希望により1時間以上かけて職員が読み上げている。サービス開始後もその都度個別に、利用者の意向を確認している。支援計画更新時には変更点を記録し、本人が理解できるように説明のうえ同意を得ている。自署することが負担になるときは本人同意の上で代理押印するなど、ストレスとならないように対応している。
利用者の要望や環境を的確に捉え、ニーズに合ったサービスを心がけている
利用者本人の要望、能力、環境に応じたサービスの提供ができるよう、入所時には、通院・治療の経過や家族状況を明記した履歴書と、視機能や文字処理、視覚以外の障害、生活状況や支援を行う上での留意点をまとめたアセスメントシートをもとに、これまで受けていた教育環境(点字教育・弱視教育・普通教育等)を踏まえ、支援計画を立てている。訓練コースを決定する際には、これまでに身につけたスキルや使用できるソフト、通所できる曜日や時間、就職希望時期などのヒアリングを行い、個々の環境に合わせたサービスを心がけている。
一般就労後の環境変化に配慮し、適切な定着支援を実施している
一般就労が決まった利用者に対しては、職場まで安全に通勤できる経路、職場内の座席や会議室などの配置状況、パソコンの仕様、音声案内や拡大文字表示の有無などを確認し、スムーズに勤務に入り、早く職場に慣れることができるよう、定着支援を積極的に実施している。サービス終了後でも、職場で使用しているパソコンの仕様変更やソフトのバージョンアップを支援している。その他、企業側の特有の処理がある場合には、技術的支援を提供することで解決できるよう対応している。
1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
- サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
- サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
- サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
- サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
- 利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
- サービス利用前の生活をふまえた支援を行っている
- サービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
個人別のアセスメントシートにより、利用者の課題や支援方法を把握している
利用者に関する情報はアセスメントシートを作成し、利用者ごとに管理している。アセスメントシートには健康・身体に関する領域、社会生活機能に関する領域、就労に関する領域に分けて利用者の現状が記載されており、利用者の希望や思い、困っていること、気になること、支援が必要な事項も併記されている。シートは利用者支援に携わる職員がいつでも確認ができるように管理をしている。これらの情報は、利用者の就労や今後の生活に向けての支援方法を把握するために活用されている。
支援計画は、利用者本人や家族の意向を踏まえ、支援会議にて検討後に策定されている
個別支援計画は、サービス管理責任者、部長、主任、支援員、指導員が出席する支援会議等で検討後、サービス管理責任者によって策定されている。会議では、利用者本人および家族からの意向や要望等を細かく聞き取りした結果を踏まえ、新規利用者の状況やモニタリング月を迎える利用者の訓練・作業の進捗度、今後の見通しや懸念事項など、支援に関する事例を議論している。ご本人の希望や状態の変化に合わせて支援計画の変更を行っており、モニタリング月以外でも計画の見直しが必要な場合は対応をしている。
ケース記録を確認し、全職員で情報の共有化が図られている
日々の訓練状況や議事録作成業務に要した作業時間、作業の難易度、文字起こしした数、ミス率、さらに職員が対応したことや気づいたことをコメント欄に記録している。その記録を確認することで常勤職員、非常勤職員を問わず、全ての職員が支援の方向性を共有できるようにしている。以前は利用者の状況やスケジュール等を口頭で伝達していたが、現在は主任が週に1回の頻度でメールにて伝達する方法に変え、職員間の共有化が意識されている。
1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
- 利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
- 利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
- アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の支援計画を作成している
- 計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている
- 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
- 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
3.利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
- 利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
- 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
- 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
- 申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
1.個別の支援計画等に基づいて、利用者の望む自立した生活を送れるよう支援を行っている
- 個別の支援計画に基づいて支援を行っている
- 利用者一人ひとりに合わせて、コミュニケーションのとり方を工夫している
- 自立した生活を送るために、利用者一人ひとりが必要とする情報を、提供している
- 周囲の人との関係づくりについての支援を行っている
【講評】
定期的に支援会議を開いて個別支援計画の進捗状況を把握し、見直しをしている
就労継続支援B型は個別の生産性の向上を目指し、経済的自立が最終目標になっている。就労移行支援では決められた期間で就労に必要な知識や能力を向上するため、4通りのコースごとに目標達成を目指している。定期的に支援会議を開催して利用者の状況の変化を把握し、訓練の効果を見極めてている。きめ細かなモニタリングを定期的に実施して利用者に合わせた支援につなげている。利用者個別の特性、意向、能力に沿って支援を提供し、利用者の自立につながるように支援をしている。
利用者の障害程度に合わせてコミュニケーションをとる工夫をして意思疎通を図っている
利用者とのコミュニケーションは言葉のやり取りが主であるが、障害特性として難聴気味の利用者が少なくない。アセスメントの際に健康面について聞き取っており、静かな部屋で職員は利用者の聞こえやすい側をとらえるなど、座席の工夫をして必要なことを伝えている。ヘッドフォンをした方が聞こえやすい場合は、利用者の選択に任せて使用してもらっている。パソコン、スマートホン、点字機など、利用者が使いやすい機器を使ってコミュニケーションをとる工夫をして、職員とのやり取りを円滑にしている。
趣味や関心事が似た利用者に声をかけ、グループワークで人間関係作りをしている
生産活動や訓練に来ている利用者は積極的に他利用者との関わりを持つことが難しいため、職員は、例えば、同じ趣味や関心ごとを持っている利用者に昼休みを利用して声をかけ、グループ化して利用者の興味を引き出す試みをしている。思いはあっても積極的になりにくい利用者に、少しのきっかけを作ることで、人間関係作りを支援している。同じ環境であったり、趣味が同じであったことから会話が弾むなど、利用者の楽しみにつながっている。職員が間に入ることで、利用者間の関係作りをしている。
2.利用者が主体性を持って、充実した時間を過ごせる場になるような取り組みを行っている
- 利用者一人ひとりの意向をもとに、その人らしさが発揮できる場を用意している
- 事業所内のきまりごとについては、利用者等の意向を反映させて作成・見直しをしている
- 室内は、採光、換気、清潔性等に配慮して、過ごしやすい環境となるようにしている
- 【食事の提供を行っている事業所のみ】
利用者の希望を反映し、食事時間が楽しいひとときになるよう工夫している
【講評】
利用者の意向を尊重して事業所での活動が充実したものになるように支援している
事業所への相談は様々なルートを経てきているが、事業所の活動内容を伝え、2時間ほどの面談と見学の間に利用者の就労経験、意欲、意向などを確認して就労移行支援か就労継続支援B型かを概ね判断をしている。利用者の特性を理解して、就労及び訓練指導に専門性を持つ職員は、どの事業が適当か見極めている。それぞれの目標に沿って利用者の意向を尊重して、事業所での作業が向上し目標を達成できるように、利用者一人ひとりに寄り添った支援をして充実した時間となるようにしている。
利用者は自分の意見を発表できる場が多く用意されている
事業所には、利用者が参加をして自分の意見や要望を発表する場が多くある。利用者の自治会には、職員2人と協力者も携わっており、年1回事業所に対する要求を出している。また週1回、利用者ミーティングを開いて品質向上や合理化について話し合いをしている。コロナ禍のため昼礼として実施しているが、事業所から今後1週間の厚生労働省における審議会の予定が発表されて、誰が収録にいくのか伝えている。職員とともに安全・防災委員会にも参加をして意見を発表するなど、利用者の意向を反映するように努めている。
利用者の特性に配慮して過ごしやすい作業環境を整備している
視覚障害の状況に合わせて作業環境を整備している。反射光や白い机は利用者にとってまぶしく気分が悪くなるため、遮光カーテンを引き、利用者は壁に向かって作業をするように配慮をしている。新型コロナウイルス感染症予防のために机に消毒薬を置いてあるが、場所を動かさないことを原則としている。ほかの用具も同様で、決まった位置に決まったものを置いて、利用者が戸惑わないようにしている。利用者のために採光と換気に留意し、清掃業者による定期的な清掃で過ごしやすい作業環境を整えている。
3.利用者が健康を維持できるよう支援を行っている
- 利用者の健康状態に注意するとともに、利用者の相談に応じている
- 健康状態についての情報を、必要に応じて家族や医療機関等から得ている
- 通院、服薬、バランスの良い食事の摂取等についての助言や支援を行っている
- 利用者の体調変化(発作等の急変を含む)に速やかに対応できる体制を整えている
- 【利用者の薬を預ることのある事業所のみ】
服薬の誤りがないようチェック体制を整えている
【講評】
健康診断結果について嘱託医と面談をして、説明を受けている
定期健康診断は嘱託医が勤務する医療機関でおこなわれ、診断結果は嘱託医が看護師長と来所して希望する利用者と面談をして説明をしている。必要な場合は生活上の留意点など伝え、時には受診をすすめて早期治療につなげている。年齢的に生活習慣病が気になることもあり、食生活や血圧など日常生活で気を付けることなど助言をして、健康管理に努めている。毎回通所時に利用者の顔色や様子を観察をして、職員は利用者の健康状態を把握してその日の作業に取り組んでいる。
利用者の健康状態に関して、アセスメントで丁寧に聞き取っている
通所に際して事業所ではアセスメントを行っており、その中で「健康・身体に関する領域」で健康について詳細に聞き取っている。視機能、身体面で必要事項を把握している。健康領域では、疾病状況、障害状況、服薬内容、睡眠状況等を聞き取り、必要な事項は個別支援計画書に反映して事業所での支援に活かしている。視力障害だけでなく合併症や、他の疾患による服薬など、定期健康診断と合わせて利用者の健康面を全体的に把握して、自立支援をしていく上で必要な配慮ができるようにしている。
利用者の体調変化への対応は、嘱託医と連携して適切に行われている
利用者の体調変化時の対応は、感染対応マニュアルやリスクマネジメント規程等に基づいて実施している。医療協力契約を結んでいる近隣の病院があり、緊急時には嘱託医と連携をして対応できる仕組みがある。てんかんを持った利用者がおり、発作防止のために背の高い肘掛椅子を用意し、保護帽を被り、発作の危険を減らすなど細心の注意を払っている。就労や作業継続に影響があるような発作などは通所対象として難しいが、発作の可能性はあるも現実的にはほとんど起きていないことを要件にして、受け入れをしている。
4.利用者の意向を尊重しつつ、個別状況に応じて家族等と協力して利用者の支援を行っている
- 家族等との協力については、利用者本人の意向を尊重した対応をしている
- 必要に応じて、利用者の日常の様子や施設の現況等を、家族等に知らせている
- 必要に応じて家族等から利用者・家族についての情報を得て、利用者への支援に活かしている
【講評】
若い利用者については、家族の意見を尊重して連携の下で支援をすることも多い
特別支援学校や盲学校を卒業したばかりであったり、利用者が10代である場合は、保護者から問い合わせがあったり、要望を伝えてくることも多い。今まで育ててきた背景があり、保護者として利用者への思いや希望があるため、事業所としても利用者の状況や事業所のサービスなどの情報を提供し、利用者の支援に関して丁寧に伝えている。保護者からの利用者に関する情報は支援をしていく上で貴重であり、事業所での支援に活かせることも少なくない。利用者の状況や成長を保護者と情報共有をして、協力をしながら社会生活に向けた自立支援をしている。
利用者理解のために、家族と連絡を取り合いながら協力をしあえる関係作りをしている
利用者の意向を第一に自立を支援しているが、今まで保護者の元で生活し、自立を目標に事業所に通所し始めた利用者の場合は、家族との関わりについて配慮をしている。例えば、コミュニケーションに課題があり、意思疎通が難しく発達障害が疑がわれる場合などは、家族と利用者に関する話し合いの機会をもっている。事業所では利用者を理解してもらうために家族と連絡を取り合い、利用者の優れた面への取り組みを伝え、利用者、家族両方の意向を尊重をした支援に努めている。
5.利用者が地域社会の一員として生活するための支援を行っている
- 利用者が地域の情報を得られるよう支援を行っている
- 利用者が地域の資源を利用し、多様な社会参加ができるよう支援を行っている
【講評】
町会のイベントへの参加など、地域との関わりが実践されている
地域の町内会に加入をして、会員として祭り、防災訓練、防災会議に参加をして、地域の一員として活動をしている。祭で神輿を担がせてくれたり、利用者を好意的に迎えてくれている。中学校で実施される防災訓練に利用者が参加をする時は、中学生のボランティアが利用者を誘導してくれるなど、利用者や事業所への理解は深い。祭りも防災訓練も休日に行われるが、利用者も参加をしている。事業所では、ほかにも地域のイベントなどがあると利用者に伝えて、参加できる場合は参加を促している。
地域の障害者団体での活動など、地域に根付いた事業所となっている
40年以上現在地で活動をしている事業所として、地域に根付いて様々な活動に参加をしており、その存在感は大きい。区内の福祉施設連絡協議会、近隣区の中途視覚障害者懇談会、社会福祉協議会の連絡会など多くの団体や連絡会に加入をして、地域福祉の情報交換や向上に努めている。会議で得た情報は事業所の利用者に還元できるものは還元をして、地域情報などから社会参加のきっかけとなるように配慮している。多くの地域から通所している利用者だが、事業所のある地域に親しみを持ち、地域の一員としての意識をもっている。
10.【就労移行支援】就労に向けて、必要な知識の習得や能力向上のための訓練等の支援を行っている
- 利用者が働く意欲を持てるような取り組みを行っている
- サービス期間内に就労に結びつくことができるよう工夫している
- 生活リズムや社会人としてのマナーの習得等の就労に向けた支援を行っている
- 就労に向けた職場見学や実習等、実際に職場にふれる機会をとりいれた支援を行っている
- 就労支援機関と密接な連携をとり、利用者が力を発揮できる就労先に結びつくよう支援を行っている
- 就労後も利用者一人ひとりに応じて職場定着等の支援を行っている
【講評】
相談、見学に来所した際に、利用者の意向、意欲、経験等を聞き取りコースを決めている
はじめて相談に来所した時に、概ね2時間かけて本人の状況を聞き、館内案内や説明をしている。職員はこのインテークの中で利用者の状況を把握し、基礎・応用・ビジネスワーク・速記の4コースのどのコースが就労に結びつくのか、意向や経歴を確認しながら考えている。多くの利用者には基礎コースを体験してもらっているが、経済的事情や家庭の事情から急いで働きたいという利用者の場合は、タッチタイピングが可能であれば原則6か月間の応用コースや1年のビジネスワークコースを勧めている。利用者が力を発揮して就労できる環境を提供している。
ビジネスマナーや情報アクセシビリティ講座を開催して就労支援の充実を図っている
利用者はパソコンなどの技術習得だけでなく、生活リズムの確立を目指している。また、社会人としてのマナー習得をプログラムに組んでいる。就職活動をするための立ち居振る舞い、お辞儀の仕方、電話の応対法、面接の練習、企業のホームページの見方のポイントなど、幅広い視点で利用者を支援している。ハローワークのインターネットサービスや、情報アクセシビリティの講座も開いており、障害者を対象とする就労活動の支援メニューについて元ハローワーク職員から聞くなど、実践していく上で参考になる講座を取り入れ、情報提供をしている。
採用側の企業の話を聞く機会を設け、実際の職場での働き方等を聞くなど参考にしている
ハローワーク、地域障害者就労支援センター、民間の人材紹介会社など、様々な機関と連携をして利用者の就職実績を積み重ねている。職能開発施設からは、音声ソフトや盲導犬の利用など視覚障害に特化した支援もあり、大きな効果となって現れている。障害のある人を採用している企業や、働いている当事者からに講座を依頼することもある。就職していく上で参考となる内容で、コロナ禍以降オンライン参加も可能で希望者は多い。採用の意図、視点を企業側から、就労の実態や職場環境を当事者から話をしてもらうことで、職場への定着につながっている。
12.【就労継続支援B型】就労の機会の提供や、知識の習得及び能力向上のための支援を行っている
- 自発的に働きたいと思えるような取り組みを行っている
- 働くうえで、利用者一人ひとりが十分に力を発揮できるよう支援を行っている
- 工賃等のしくみについて、利用者に公表し、わかりやすく説明している
- 受注先の開拓等を行い、安定した作業の機会を確保できるよう工夫している
- 商品開発、販路拡大、設備投資等、工賃アップの取り組みを行っている
【講評】
利用者の得意なことや難易度を勘案して作業区分を設け、効率化を図っている
事業所では、官公庁等の優先発注を受けた審議会などのテープ起こし作業を主として実施している。都内複数区からの広報紙や区議会だよりのマスターテープ作成、都立病院のトランスクライバー事業なども継続して受注している。テープ起こし作業では利用者の能力や難易度から3つの区分により作業を割り振っている。審議会では専門的な言葉が交わされるため、担当の利用者を決めてテープ起こし作業をすることでミスを防いでいる。また、難易度の高い会議録は、利用者の能力に応じて振り分けることで、効率化を図っている。
成果物の修正個所数や正確度等を定期的にチェックをして能力アップを図っている
テープ起こし作業では、有償ボランティアである協力員が1対1で個別支援をしている。協力員は現在30人いるが、国語が好きで根気強くチェックと指導ができる人を募集している。利用者と協力者の相性も考慮して、利用者に合った協力者を決めている。テープ起こしで出来上がった議事録が成果物となるが、スピード、正確さをもとにランクを設定している。定期的に協力者は成果物をチェックし、誤字数、聞き間違い個所などを所定の表に記して職員に提出し、その結果を踏まえて利用者がランクアップできるように支援をしている。
障害者用ソフトに対応した訓練内容の改善などで高い工賃水準を維持している
IT社会の急速な発展に伴い、パソコン機器、ネットワーク環境、視覚障害者用ソフトの開発などの変化に対応した訓練内容を改善するために、職員は各種機器展やセミナーなどに参加をして情報収集し、利用者訓練に反映させている。また、近隣のソフト会社と協力をして、音域変換を簡易なイコライザー等を利用して行えるように、音質・音域の調整研究・開発により効率的な操作開発に取り組むなど、作業の効率化・簡易化を図っている。コロナ禍で受注が減っているが様々な工夫をして月平均7万7千円を超える高い水準の工賃を維持している。
【講評】
利用開始時に個人情報の使用同意を得ており、使用する際は承諾を得ている
利用者の個人情報を関係機関や相談支援事業所等の外部機関と共有することがあるため、利用開始時には個人情報保護規程に基づいて、情報提供同意書を読み上げて同意を得ている。個人情報の使用にあたっての条件として、提供する情報は最小限とすること、関係する者以外に洩れないようにすることなどに留意している。日常の支援の中でも会話による他者への情報漏れがないようにメールを活用するなど、利用者のプライバシーに配慮している。さらに、個人情報を使用した際は、会議の内容や経過を記録することも職員に徹底している。
利用者一人ひとりのプライバシーや羞恥心に配慮して支援している
利用者の個人的な内容に関する相談をする際は、周囲の状況を確認し、相談室を使用するなど他者に伝わることのないように配慮している。利用者の羞恥心に配慮した支援については、トイレの設備案内を視覚障害者にとってわかりやすい表示方法にしたり、位置確認のために誘導するなどして、使用時の身体面及び心理面での負担が減るよう努めている。日常の生活における個々の意思を尊重し、それぞれの利用者の特性に応じた支援を実行するため、個人特有の価値観などがある場合はケース記録に記入している。
職員全員が利用者の権利擁護や障害者虐待防止に取り組んでいる
プライバシーの保護、利用者の権利擁護、障害者虐待防止については、個人情報保護規程、権利擁護規程、職員倫理規程を整備し、職員が守るべき事項や取るべき対応などを定めている。障害者虐待防止の取り組みとして、入職時及び年1回の研修、職員セルフチェックを活用しての各職員の自己点検を実施しており、障害者の権利利益の擁護に努めている。また、利用者の意思を把握するために口頭だけでなく、電子媒体での訴えを受け付けるなど、視覚障害の特性に配慮した環境を整えている。
1.利用者のプライバシー保護を徹底している
- 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
- 個人の所有物や個人宛文書の取り扱い等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている
- 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
- 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
- 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】
各種マニュアル等を整備しており、定期的に会議にて点検・見直しをしている
利用者支援に関する基本的な事項については、各種マニュアルや業務分担表で明確にしている。手順等について見直しすべき点がある場合は、定期的に開催している支援会議や幹部会議の議題に上げて議論している。必要に応じてマニュアル表記の改訂を行い、変更点を朝礼にて職員に伝えている。また、利用者の個別の支援方法に関しては、日頃から職員同士で報告・相談・意見交換ができるようコミュニケーションが図られている。支援の方向性を話し合い、その結果を支援内容に反映することができている。
共有データを用いて支援内容を確認し、チームアプローチを実践している
利用者支援において、個々の能力、希望、状況の変化、さまざまな課題に応じた対応をするため、職員は共有フォルダを活用して情報の共有化に努めている。記録についても電子化による共有・保存がなされ、必要に応じて閲覧・確認ができるようにしている。利用者それぞれのニーズや能力によって訓練コースが分かれており、作業内容も異なるので、それぞれに適したマニュアルが用意されている。さらに、OJTにて支援方法を確認・連携をし、チームアプローチに力点を置いた支援を行っている。
コロナ禍においても、平時と同様に標準的な業務水準の確保に努めている
新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、在宅利用者への支援が課題であったが、支援内容書に沿ったオンラインによる支援を実行している。オンラインでの支援にあたっては、リモートによるトラブル防止のための事項や操作マニュアルを使用して取り扱い方法を確認するなど、平時と変わらない標準的な業務水準が保たれるように取り組んでいる。職員や利用者から手順等に関しての意見が出た際は、反映ができるかどうかの見極めをし、積極的に採用している。
1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
- 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
- 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうかを定期的に点検・見直しをしている
- 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている
事業者のコメント
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【講評】
基本理念を様々な媒体により明示して職員及び利用者に周知している
基本理念を様々な媒体により明示して、職員及び利用者に周知している。事業所の基本理念として、「視覚障害者の社会参加の促進を図る、利用者の意向を尊重する、自立した生活を地域社会で営むことができるようにする」の3項目を掲げている。基本理念は、事業所内の会議室、ホール、利用者食堂などに掲示している。また、ホームページ、毎年度事業計画書、センターだよりにも明記している。職員に対しては、入職時はもとより、定期的に職員全体会議の場において基本理念の確認を行っている。
基本理念を実現するために企業の採用担当者や就業支援者への働きかけを行っている
事業所の基本理念の一つは、視覚障害者が社会参加することで、自立した生活を地域で営めることである。事業所は、この理念を実現させるために、職場開拓を行っている。たとえば、視覚障害就労支援者講習会を開催し、企業の障害者採用担当者や就労支援者を対象に、就労理解のための講習を実施している。また、全国ロービジョン(低視覚)セミナーを開催している。今年度は、特に「コロナ禍における視覚障害者の生活と職業」をテーマに、テレワークのあり方について、報告やパネルディスカッションを通して議論を行った。
幹部会議で決定した事項を、朝礼の場やメールを通じていち早く職員に知らせている
事業所では、組織体制については、「組織規程」で定めており、意思決定の機関として「幹部会議」を設置している。理事会に提出する議案の整理、事業所の重要事項の審議・決定は幹部会議で行っている。幹部会議で決定した事項については、朝礼の場や全職員メールにより、いち早く職員に伝えている。さらに、全職員が参加する「職員全体会議」においては、幹部会議の決定事項を常務理事が口頭で説明した後、質疑にも答えている。職員全体の共通理解を深めるために、意思決定過程の透明性を重視している。