評価機関としての調査結果
調査時に観察したさまざまな場面の中で、調査の視点に基づいて評価機関が選定した場面
フロアーに出て来られたK氏。「Kさん。そろそろコーヒーが入るから座っててくださいね」とA職員が傍に寄って話しかけ、テーブルを指す。3つ空いた席のうち1つはOさんが直前まで座っていたため、新聞が大きく広げたままでした。K氏はその席に座りたいようで、背もたれを触りながら立っており「好きな所でいいですよ」「空いてる所に…」と言葉を変えて促されるも立ったままでいます。B職員が「Kさんお昼何にする?俺、お腹へっちゃった」と笑顔で話しかけながら肩をポンとたたき、対面の席につくと、K氏もつられるように座りました。
選定した場面から評価機関が読み取った利用者の気持ちの変化
K氏はマイペースに居室とフロアーを行き来し、フロアーに出てくると職員や他のご利用者から「どうしたの?」などやさしい声がかかり、和やかな雰囲気の中で日々過ごされているように感じました。認知症の方は言葉での理解が難しくなっていきます。K氏もその中にいるように思われましたので、して欲しい動作をやって見せて促すことも1つの手段です。A職員の対応も声かけもやさしく、穏やかな対応で良いものでしたが、B職員の肩を叩いて注意をひき、目の前で座って見せる動きの方がK氏にはわかりやすかったようです。
「評価機関としての調査結果」に対する事業者のコメント
K氏は部屋で過ごす時間が長く閉じこもりがちな方でしたが、徐々にフロアに出てきて下さるようになってきました。K氏は失語があり普段からうまく言葉が出ない方です。K氏の思いをくみ取ったり、推測できるように職員さんには伝えてきました。また「例え理解できない言葉でも『あなたの話を聴いている』という姿勢を見せてあげて欲しい、そうする事でK氏の信頼を得られるから」という事も伝えてきました。フロアに出てきて下さるようになったのは、そういった取り組みを通して徐々に各職員がK氏の信頼を得られてきた成果であると思います。切り取って頂いたこの場面は、そうして築いてきた信頼があった事で「B職員の言う事なら聴いてもいい」とK氏が思ってくれた事も大きいと思います。思う通りに行動できなかったり、上手く認識できないK氏にB職員が合わせる事ができた好例だと思います。
またA職員は新人であり、K氏に上手く伝わらずに居た所をB職員が助け舟を出したものと思われます。そちらの意味でも職員さんの姿勢がいい方向に向かっていると感じられました。
1.家族への情報提供はあるか |
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2.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか |
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3.職員の接遇・態度は適切か |
どちらともいえない:0%
いいえ:0%
無回答・非該当:0%
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4.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか |
どちらともいえない:0%
いいえ:0%
無回答・非該当:0%
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5.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか |
はい 73%
どちらともいえない 13%
無回答・非該当 13%
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6.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか |
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7.利用者のプライバシーは守られているか |
はい 80%
どちらともいえない 13%
無回答・非該当 7%
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8.個別の計画作成時に、利用者や家族の状況や要望を聞かれているか |
はい 80%
どちらともいえない 7%
いいえ 7%
無回答・非該当 7%
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9.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか |
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10.利用者の不満や要望は対応されているか |
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11.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか |
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