福祉サービス第三者評価情報 > 評価結果検索 > 評価結果一覧 >評価結果

評価結果 利用者調査とサービス項目を中心とした評価手法

          ※印刷してご活用いただけます。

令和03年度(2021年度) 認知症対応型共同生活介護【認知症高齢者グループホーム】(介護予防含む)
法人名称
社会福祉法人愛隣会
事業所名称
グループホームこまば
評価機関名称 一般社団法人 Ricco lab.

第三者評価結果の構成  見たい内容をクリックすると該当部分へジャンプします。

事業者の理念・方針、期待する職員像

理念・方針
事業者が大切にしている考え(事業者の理念・ビジョン・使命など) 1)ご利用者の考えや習慣を否定せず自由意志を尊重します。
2)ご利用者が生み出す物語に参加します。
3)「援助する・される」という関係ではなく平等な人間としてご利用者と接します。
4)ご利用者自身の持てる力を十分に発揮できるよう支援します。
5)ご利用者が社会とのつながりを失わず生活できるような環境を提供します。 
期待する職員像
職員に求めている人材像や役割 利用者を中心に考える。その上で利用者に合わせて業務を改善できる。 
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感) 「認知症でも当たり前に生きることができる世界を創る」事を使命として欲しい。 

全体の評価講評 詳細はこちらから

特によいと思う点
  • 職員はやりすぎないケアに努め、利用者のできることを支援し、「居場所」作りを大切にしていることで、利用者が穏やかに生活ができている
  • 利用者の生活リズムを大切にした日々のケアが実践されてきたことで、穏やかなその人らしい看取りケアの実践に繋がっている
  • ケアに対する振り返りやフィードバックができる仕組みがあることで、職員のやりがいにつながり、退職者ゼロとなっている
さらなる改善が望まれる点
  • 災害発生後から通常の生活に戻れるために準備・実行すべきことなど、グループホームにおける事業継続計画(BCP)の見直しが期待される
  • 運営推進会議の中で挙がった意見や検討事項を他の家族とも共有できるよう、周知方法の検討が期待される

事業者が特に力を入れている取り組み 詳細はこちらから

 BPSDケアプログラムの導入によりケアの見える化を図っている

 職員一人ひとりの意見を引き出し、生活支援7か条の実現に取り組んでいる

 入居後も家族にセンター方式の記入をお願いし、利用者の今の気持ちを確認している

利用者調査結果詳細はこちらから

調査概要

  • 調査対象:入居利用者全員
  • 調査方法:アンケート方式,場面観察方式  
    家族へは郵送によるアンケート調査を実施
    利用者本人へは場面観察調査を実施
  • 利用者総数: 9人
  • 利用者家族総数(世帯): 9世帯
  • 共通評価項目による調査対象者数: 9人
  • 共通評価項目による調査の有効回答者数: 7人
  • 利用者家族総数に対する回答者割合(%): 77.8%
  • 調査項目: 共通評価項目

場面観察方式の調査結果

調査の視点:「日常生活の場面で利用者が発するサイン(呼びかけ、声なき呼びかけ、まなざし等)とそれに対する職員のかかわり」及び「そのかかわりによる利用者の気持ちの変化」

評価機関としての調査結果

調査時に観察したさまざまな場面の中で、調査の視点に基づいて評価機関が選定した場面
昼食前のフロアの様子。利用者は思い思いの時間を過ごしている。テーブルで洗濯物を畳んでいるグループがあるが、ある利用者の前には洗濯物は無い。そわそわと周囲を気にしたり、手持ち無沙汰な様子。それに気付いた職員が隣に座り、話しかける。続いて職員は、雑誌のようなものを持って来て、指さしながら会話をしてる。利用者は頷いたり、雑誌を指さしながら職員と話しているが、次第に表情も和らぎ、職員と顔を見合わせるなど、穏やかな時間が流れている。
選定した場面から評価機関が読み取った利用者の気持ちの変化
洗濯物を畳んでいるグループは、3人で「今日は良いお天気で良かったわね」などと話しながら着々と作業している。そんな活気のあるテーブルの様子を気にしているのか、別のテーブルに座っている一人の利用者は、”自分は何をしたらいいのだろう・・・”といった表情をしているように見受けられた。職員は一人で不安そうにしている利用者の隣に座り、雑誌を開いて、時に利用者の肩に優しく触れながら会話を始める。利用者は記事に興味を覚えたのか、雑誌を指差しながら職員に話をしている。職員は自ら多くを話すのではなく、利用者の話に耳を傾けている。利用者の表情は次第に和らぎ、笑顔も見られるようになるなど、利用者の様子が落ち着いてきたことが感じられた。何をしたら良いのかわからず、仲間に入ることが出来ず不安に感じている利用者の気持ちが職員の関わりにより、安心に変わっていったと推察する。

「評価機関としての調査結果」に対する事業者のコメント

基本的な考え方として、ホームでは集団生活であるが、何かを一緒に行うことを目的にするのではなく、個別にその方一人ひとりのやり方やできること・やり方を支援していく事で、一人ひとりが自らのニーズを満たされ自分らしい生活ができる事を目的にしている。しかし、人は社会的な生き物であるため、人との関わりを求めている事は多い。集団でタオルたたみを行っていたグループは、本人たちの「できる事」が近く一緒に活動をする場面も多いので一緒に行っていた。タオルたたみは個別に行っているわけだが、一緒に行うことで安心感があったのかも知れない。また、「何をしたら良いのだろう・・・といった表情をしているように見受けられた」利用者(以下Aさん)のニーズは「自分が教えたい」「自分が話したい」という事が多いと職員間で認識しており、その場面で一緒にタオルたたみをすることをAさんが求めているとはあまり考えられないので、職員は話しを聞く側に周り、話しを聞きにいったのだと思う。因みにだが、その時間帯、もうひとりの職員は、常に居室にいる他の利用者の方と囲碁を打っていた。人手に限界はあるが、それぞれのニーズを汲み取って行きたいと考えている。
※読み上げソフトをご利用のかたへ
パーセンテージの読みあげは「はい」「どちらともいえない」「いいえ」「無回答」の順番で読み上げられます。
有効回答者数/利用者総数
7/9
1.家族への情報提供はあるか
はい
100%
 
どちらともいえない:0%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
2.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか
はい
100%
 
どちらともいえない:0%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
3.職員の接遇・態度は適切か
はい
100%
 
どちらともいえない:0%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
4.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
はい
86%
無回答・非該当
14%
 
どちらともいえない:0%  
いいえ:0%
5.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
はい
86%
無回答・非該当
14%
 
どちらともいえない:0%  
いいえ:0%
6.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか
はい
100%
 
どちらともいえない:0%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
7.利用者のプライバシーは守られているか
はい
100%
 
どちらともいえない:0%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
8.個別の計画作成時に、利用者や家族の状況や要望を聞かれているか
はい
100%
 
どちらともいえない:0%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
9.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか
はい
100%
 
どちらともいえない:0%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
10.利用者の不満や要望は対応されているか
はい
100%
 
どちらともいえない:0%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
11.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
はい
71%
無回答・非該当
29%
 
どちらともいえない:0%  
いいえ:0%
評点のレーダーチャートを表示する


サービス分析結果

評価項目の評点

評価項目には、2から6個標準項目が設定され、
その標準項目の内容が実施できている場合は、 実施できていない場合はで表示されます。
  1. サービス情報の提供
サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況
4/4
  1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】詳細はこちら
  • ホームページは利用希望者が知りたいと思われる情報をコンパクトにまとめ発信している
  • 季刊誌「木もれ陽」は利用者中心の生活を伝えるツールとして活用している
  • 見学希望者には実際に中の様子を見てもらってホームを案内している
評点の内容 詳細はこちらから
  2. サービスの開始・終了時の対応
サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況
7/7
  1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明しているサービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしているサービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
  2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っているサービス利用前の生活をふまえた支援を行っているサービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】詳細はこちら
  • 利用者に関する情報は、家族からセンター方式シートを用いて細かく収集している
  • 入居日に重要事項の説明とともに、利用者の過ごす様子を観察している
  • 利用者が「できる」ことを入居日当日から実践できるよう態勢を整えている
評点の内容 詳細はこちらから
  3. 個別状況に応じた計画策定・記録
サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況
10/10
  1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録しているアセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
  2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の介護計画を作成している
計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
  3.利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
  4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
【講評】詳細はこちら
  • ケアプランは「利用者が何を望んでいるか」を視点に作成し個別プランを検討している
  • 新たにBPSDケアプログラムを取り入れ、より根拠あるケアの提供に取り組んでいる
  • ケース記録や申し送り記録にて利用者情報を職員間で共有している
評点の内容 詳細はこちらから
  4. サービスの実施
サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況
23/23
  1.認知症対応型共同生活介護計画に基づいて自立生活が営めるよう支援を行っている
個別の認知症対応型共同生活介護計画に基づいて支援を行っている利用者一人ひとりがその人らしく生活できるよう支援を行っている関係職員が連携をとって、支援を行っている
【講評】 詳細はこちら
  • アセスメントを丁寧に行うことで、利用者の気持ちに寄り添ったケアが実践できている
  • 利用者の生活習慣を大切にしながら、それぞれが役割をもった生活を支援している
  • 申し送りや職員会議でのモニタリングで、統一したケアができるように取り組んでいる
  2.利用者の状態に応じて、日常生活に必要なさまざまな作業等を利用者が主体的に行うことができるよう支援を行っている
食事に関する一連の作業等利用者の生活場面では、利用者の主体性と能力を活かして支援を行っている利用者一人ひとりに応じた生活への参加ができるよう工夫をしている利用者の心身の状況に応じて、生活するうえで必要な支援(食事や入浴、排泄等)を行っている各種手続きや買い物等日常生活に必要な事柄について、利用者本人による実施が困難な場合に代行している
【講評】 詳細はこちら
  • 利用者と一緒にメニューを決め、一緒に調理をし、利用者主体の食卓となっている
  • 利用者の理解や納得する気持ちを大切にし、生活動作の支援を行っている
  • 家族による持参やネットスーパーなどの社会資源を活用して、必要なものを揃えている
  3.利用者の健康を維持するための支援を行っている
利用者の心身の状況に応じた健康管理を行っている日常生活の中で、利用者一人ひとりの状態に応じて身体を動かす取り組みを工夫している服薬管理は誤りがないようチェック体制の強化などしくみを整えている利用者の体調変化時(発作等の急変を含む)に、医療機関等と速やかに連絡できる体制を整えている
【講評】 詳細はこちら
  • 医療機関による24時間のサポート体制で、安心して生活できるように支援している
  • 新しい服薬方法を導入することで、間違いなく服薬管理ができるように取り組んでいる
  • 日常生活の活動性を高めるため体を動かす機会を増やし、身体機能の維持に努めている
  4.共同生活が楽しく快適になるよう工夫している
利用者がお互いに関わり合いながら楽しく生活することができるよう支援を行っている事業所での生活は、他の利用者への迷惑や健康面に影響を及ぼさない範囲で、利用者の意思が尊重されている居室や食堂などの共用スペースは、利用者の安全性や快適性に配慮したものとなっている
【講評】 詳細はこちら
  • 安心して過ごせるように支援することで、自分の居場所を確保できるようにしている
  • 日々の利用者同士の関わりや季節を感じられるイベントにより活力ある生活が送れている
  • 職員はホームの理念のもと、利用者の意思を尊重した過ごし方を支援している
  5.事業所と家族等との交流・連携を図っている
家族や利用者の意向を考慮して、家族等が参加できる事業所の行事を実施している利用者の日常の様子を定期的に家族に知らせている家族等が事業所等に対し、意見や要望を表せる機会を設け、それらを活かした支援を行っている重度化した場合や終末期に備え、あらかじめ本人や家族等と話し合い、事業所でできることを説明しながら、方針を共有している
【講評】 詳細はこちら
  • 家族とは電話やメールを活用して連携をはかり、入居者の日常生活を支えている
  • 利用者の要望を家族と相談をしながら、最期までその人らしい生活を支えている
  • 様々なツールを使って家族や地域に日々の生活の様子の情報提供が行われている
  6.利用者が地域で暮らし続けるため、地域と連携して支援を行っている
地域の情報等を収集し、利用者の状況に応じて提供している利用者が地域のさまざまな資源を利用するための支援を行っている利用者が地域とつながりながら暮らし続けられるよう、事業所が利用者と共に地域の一員として日常的に交流している運営推進会議で話し合われた意見を活かして支援を行っている区市町村や地域包括支援センターと日頃から連絡を取り、協力関係を築きながら支援を行っている
【講評】 詳細はこちら
  • 地域の事業所や同業種との連携を行うことで、有効な情報収集ができている
  • 感染予防策をとりつつ、地域へ新たな情報発信の機会が必要となっている
  • 運営推進会議でホームの実践報告をすることが、ケアの振り返りの機会となっている
  評点の内容 詳細はこちらから
  5. プライバシーの保護等個人の尊厳の尊重
サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況
5/5
  1.利用者のプライバシー保護を徹底している
利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている個人の所有物や個人宛文書の取り扱い、利用者のプライベートな空間への出入り等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
  2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】詳細はこちら
  • 個人情報の取り扱いについて、契約時に書面を用いて説明し同意を得ている
  • 利用者や職員間でどのような対応が必要なのか、日頃から確認し支援している
  • 一人ひとりの気持ちを尊重しながら、「家」での生活を送れるよう取り組んでいる
評点の内容 詳細はこちらから
  6. 事業所業務の標準化
サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況
5/5
  1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
  2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている
【講評】詳細はこちら
  • 考える場となる職員会議を毎月開催し、根拠ある支援を行うことに取り組んでいる
  • 評価シートを基に、職員個々とホーム全体の支援の振り返りを行っている
  • より周知徹底が図れるようマニュアル等の変更箇所の表記を工夫することが期待される
評点の内容 詳細はこちらから

事業者のコメント

*以下の項目は事業者によって、自ら更新される情報です。
評価者 修了者No.H1801018   修了者No.H0802032    
評価実施期間 2021年5月1日~2021年11月18日

サブメニュー