評価機関としての調査結果
調査時に観察したさまざまな場面の中で、調査の視点に基づいて評価機関が選定した場面
午前中の運動の時間、利用者は一人ひとりが順番に車椅子からフロアーに降りて、靴下を履き替えたり体位をクッションで支えながら身体を伸ばしていました。療法士による個々の運動プログラムを進めながら、視診や言葉かけを行っている場面でした。タイマー係を担っている利用者や休日の楽しみを話している利用者等々、発語の有無にかかわらず職員とゆったりとしたやり取りをしながら個別対応でそれぞれの活動を個々ののペースで進めていました。一人の利用者が右側への体のひねりが強く「どうしたの」と職員が声を掛けているやり取りに着目しました。
選定した場面から評価機関が読み取った利用者の気持ちの変化
初めから利用者の表情は悪くなく、かえって嬉しそうな様子にも見えました。職員が利用者の表情と視線の先をみて「○○さんが見えるのね」と声を掛けて、本人の反応を穏やかに確認すると「そうなのですね。○○さんの事、好きですものね」と言葉にならない本人の思いを言語化して返していました。「では、そちらが見やすいように、マットの方向を替えましょうか」と確認をとってからもっと楽な姿勢でその職員の事が見えるように身体の向きを動かしました。そうすると、今まで強かった身体のひねりが和らぎ、更に表情が柔らかく変化しました。好意を寄せられた職員も「頑張ってますね」と笑顔で対応し、運動を励ますような言葉かけで応えていました。言葉にならない心の声に気づき、それを汲み取り応えるような対応と職員同士の自然な連携が取れている事により、利用者の気持ちに寄り添った支援が実践されていると感じられた一場面でした。
「評価機関としての調査結果」に対する事業者のコメント
コミュニケーションにおいては、利用者の主体性を大切にし、意思表示の手段として「二者択一の質問」や表情を汲み取ることに力を入れ、支援を行ってきました。そうした取り組みが今回の調査結果に反映され、大変励みになります。今後は利用者同士の繋がりがさらに強くなるよう、より一層支援の質を高めていきます。
1.事業所に通うことが、利用者の身体の機能や健康の維持・促進の役に立っているか |
どちらともいえない:0%
いいえ:0%
無回答・非該当:0%
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2.事業所での活動は、利用者が興味や関心を持てるものになっているか |
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3.事業所に通うことで、利用者の情緒が安定しているか |
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4.事業所での人との関わりは、利用者に良い影響を与えているか |
どちらともいえない:5%
いいえ:0%
無回答・非該当:0%
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5.利用者の様子や支援内容(体調変化時の対応含む)について、事業所と情報共有できているか |
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6.家族に対する精神的なサポート(介護に関する悩み相談や、家族間交流の機会の提供等)は役に立っているか |
はい 80%
どちらともいえない 10%
いいえ 10%
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7.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか |
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8.職員の接遇・態度は適切か |
どちらともいえない:5%
いいえ:5%
無回答・非該当:0%
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9.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか |
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10.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか |
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11.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか |
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12.利用者のプライバシーは守られているか |
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13.個別の計画作成時に、利用者や家族の状況や要望を聞かれているか |
はい 75%
どちらともいえない 10%
いいえ 10%
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14.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか |
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15.利用者の不満や要望は対応されているか |
はい 70%
どちらともいえない 10%
いいえ 10%
無回答・非該当 10%
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16.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか |
はい 50%
どちらともいえない 25%
いいえ 10%
無回答・非該当 15%
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