
評価機関としての調査結果
調査時に観察したさまざまな場面の中で、調査の視点に基づいて評価機関が選定した場面
フロアで輪投げをする利用者と、輪投げに参加しない利用者との職員の関わりを選定した。輪投げをしない利用者はお茶を飲んだり、雑誌を読んだり、手元の遊具を触っている。職員は、輪投げをする利用者に声をかけながら、他の利用者にも目を配っている。職員は大きな声で、他の参加者に輪投げの進行状況を説明している。また連絡帳に貼付する写真を撮影していた。昼食が近づくと、落ち着かない様子の利用者が出始め、職員はその利用者の横にしゃがみ、名前を呼んで、目線を合わせ昔の歌を歌い始めた。利用者は職員の歌に気づき、一緒に歌を歌い始めた。
選定した場面から評価機関が読み取った利用者の気持ちの変化
輪投げに参加している利用者は、職員から「すごいね○○さん」、「次はここを狙ってみよう」と掛け声をかけられることで、笑顔が見られ、嬉しいと感じている様子である。また、他の利用者との得点を競い合うことで、「よし、やるぞ」といった気持ちになったようである。特に男性の利用者は点数表の公表を気にしているようであり、職員の掛け声に合わせて利用者は、椅子から腰を乗り出し、さらに自分の狙う位置へ輪を投げていることが動きからも見て取れた。さらに、輪投げの結果を大きな声で伝えられることにより、他の参加利用者も輪投げに参加していることを楽しんでいる様子である。輪投げに参加しない利用者が、昼食が近づき、うつ伏せがちになり他の利用者の様子を気にするなどの変化に職員は気づき、その利用者の隣に目を合わせて歌を歌った。利用者はいつも聞き慣れた歌が職員に歌われていることに気づき、一緒に歌を歌い始めた。利用者は歌を歌うことで今いる場所がいつもと変わらない環境であることに安心したようである。さらに過去のいろいろなことを思い出したようで、歌を歌い終わったあともその職員と思い出した昔話をし始めた。
「評価機関としての調査結果」に対する事業者のコメント
写真を撮ることで、常に職員が、この方はどうすれば笑顔になるかを考えるようになった。また、険しい表情など笑顔ではない表情にも注視するようになり理由を考えるようになった。最初は文章だけではなく、写真でもご家族にお伝えできればと思い始めたが、職員にとっても良い影響となった気がする。
今後は、特に利用者・ケアマネージャーに対しての「情報発信力」を意識し、営業力を学んでいきたい。また、新人職員がいなかったことから、マニュアルの改良(携帯しやすいもの)が滞っていたので、力を入れていきたい。
1.利用時の過ごし方は、個人のペースに合っているか |
どちらともいえない:5%
いいえ:0%
無回答・非該当:0%
|
2.認知症や心身の状況に応じて日常生活で必要な介助を受けているか |
|
3.利用中に興味・関心が持てる行事や活動があるか |
|
4.事業所に通うことで利用者の心身の状況が安定しているか |
|
5.職員から認知症への対応をはじめ適切な情報提供・アドバイスを受けているか |
|
6.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか |
どちらともいえない:0%
いいえ:0%
無回答・非該当:0%
|
7.職員の接遇・態度は適切か |
|
8.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか |
|
9.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか |
|
10.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか |
|
11.利用者のプライバシーは守られているか |
|
12.個別の計画作成時に、利用者や家族の状況や要望を聞かれているか |
はい 75%
どちらともいえない 10%
無回答・非該当 15%
|
13.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか |
はい 75%
どちらともいえない 10%
無回答・非該当 15%
|
14.利用者の不満や要望は対応されているか |
|
15.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか |
|