評価結果

サービス項目中心の評価

基本情報

【サービス種別】

共同生活援助(グループホーム)

【現地調査をした
  ユニット名】

グループホームむさしのはうす/グループホームむさしのはうす

事業者の理念・方針・期待する職員像

事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)

1)法人理念としては、親なき後の障害の子たちの幸福を祈る家族の会の悲願が込められた設立趣旨を活かしていきたい。精神障害をお持ちの方たちが、孤立から解放され地域の中で、一人一人の特徴や個性を尊重して自分らしい生活が安心してできるよう支援する。
2)事業所としては利用者主体を心掛け、一人一人が自分らしい生活を送れるように、持っている力を引き出しつつ、新たな力をつけることが出来るように必要な援助を個々に応じて行う。
3)退居直後はこまめな支援を行い、地域での安定した生活につなげるためにも関係性を保つ。関係機関と相談し必要があれば、自立生活援助事業につなげたい。

職員に求めている人材像や役割

・精神障害者という括りにとらわれずに接し、利用者の健康な側面や長所を尊重する。そのうえで必要な支援を見極め、個別対応が出来る。

職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)

・精神障害に関する理解があり、寄り添う姿勢がありつつ、依存されすぎない距離感を保ちながら関わっていける、バランス感覚を身に着ける。支援予定がなくても毎日のように顔を合わせ、接することが出来るグループホーム職員の特性を生かした関係性を構築して欲しい。日常生活上の支援(家事の手伝い等)を通じて関係性を深めることで病状に焦点をあて過ぎない関係性を目指したい。

全体の評価講評

特によいと思う点

入居前から退去後に至るまで、必要な機関とは継続的に情報交換・役割分担し、利用者を支援している。特に変化がないときも、月1回は当事業所から連絡し、情報共有を図っている。就労継続支援B型事業所、病院デイケア、地域活動支援センター等の日中活動の事業所とは日々連絡を取り合っている。医療機関には同行受診し、顔の見える関係づくりをしている。個別支援計画も共有している。連携先は生活保護・障害福祉の行政担当者、精神保健福祉センター、市の保健センター、訪問看護事業所、社会福祉協議会など、利用者に応じて必要な関係機関である。

近隣にある同法人内の別グループホームと協力し、利用者支援を充実させている。毎月1回、全職員が参加する「合同職員会議」を開催し、利用者の状況を共有している。急に状況への対応が求められるときもスムーズにできるよう、必ずどちらかの管理者が勤務する職員のシフトに調整している。週1回の夕食会・交流会も合同で実施し、栄養バランスのよい食事を提供するだけでなく、OB参加も含むメンバー間の交流の機会であり、健康を含む生活の情報交換を行ったり、メンバー同士の交流で精神的安定が図られるなど、法人の強みを生かした取り組みである。

利用者の意向を把握する機会を充実させ、気になったことについては毎日のミーティングで話し合い、支援内容を変更することもある。一方、職員の不適切な言動を振り返る機会として月1回は虐待を意識した「職員セルフチェックリスト」を活用し、支援を振り返っている。法人として「虐待防止委員会」を設置し、年1回の委員会の開催のほか、事業所の管理者を「虐待防止マネジャー」として位置づけて「職員セルフチェックリスト」の確実な実施を目指している。虐待に関する外部研修には、管理者にとどまらず非常勤職員も参加し、内容を報告している。

さらなる改善が望まれる点

個別支援計画の作成にあたり、アセスメントの基準や時期が不明確で、また現状のアセスメントシートは多様なニーズを確実に把握する視点からは不十分と思われる。入居開始時には、医療機関をはじめ関係機関からの事前情報の把握は豊富で、また試泊を条件としているため、その際の様子を意見集約し、開始当時の個別支援計画を作成している。入居後の関わりのなかで、慣れてきた時期に利用者の状況・ニーズを明確にすることをあえて重視しているため、アセスメントシートへの記載時期は定めていないとしているが、改めて検討することを期待する。

個人情報保護、虐待防止、リスク分野に関するマニュアルは法人が作成している。当事業所独自には、過去に管理者用の「業務フローチャート」作成した。少数職員体制で、申し送り等で対応しているが、職員の退職等に対応するためにも、文書化の必要はあるとし、管理者の業務等については取り組む計画がある。当事業所独自のマニュアルや手順書を作成するにあたっては、項目、見直し基準等も明確化して取り組むことを期待する。サービスの質の向上を目指すには、自らの支援・活動を振り返り、文書化・標準化、共有、そして見直し・改善は必須である。

事業者が特に力を入れている取り組み

利用終了後も安定した生活が送れるように、OB支援に力を入れている。また、退去に向けた行政手続き、転居先の準備などを一緒に行っている。当事業所は自立生活援助の事業も併設し、信頼関係を築いた職員が継続して支援を行っている。事業所としてのOB支援メニューには、週1回の夕食会や外食会(現在、コロナ禍のため中止)への参加、時間対応の電話相談の受け付け、来所や訪問による相談対応がある。関係性の維持に努め、OBとの交流を図っていることは、現在の利用者に対しても、新たな生活への安心感やイメージづくりによい影響を与える。

利用者は、会話によるコミュニケーションは可であるが、言葉の理解や感じ方のずれや不安感の強さにより、意図が伝わりにくいという特性があると事業所は捉えている。そのため、具体例を提示したり、できたことや難しかったことを言葉、文字、絵、図を用いて共有するようにしている。また、言葉の理解にずれがある場合は、言葉で伝えることの限界もあると捉え、一緒に作業したり行動することで伝えたり、理解してもらうよう取り組んでいる。交流室での会話などの交流の機会を活かし、利用者一人ひとりに応じたコミュニケーションを工夫している。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:◆全員の利用者6名を対象にした。
  • 調査方法:アンケート方式  
    ◆アンケート方式:
     全利用者を対象に、事業所をから「アンケート用紙」を配布してもらい、評価機関への直接郵送により回収した
  • 有効回答者数/利用者総数:6/6(回答率 100.0% )

◆当事業所は、1997年9月に家族会が開設し、2004年から移管を受け、2006年から障害者自立支援法による共同生活援助事業所として活動し、現在の定員は6名です。
◆立地環境の特徴として、駅から近い住宅街にあり、近隣に同法人がもう1カ所の共同生活援助事業所を開設し、合同の職員会議の定例化等によって連携を深めています。アパート形式の住居であり、利用者の居室はトイレ、ユニットバス付きの「1K」です。また、交流室を準備して週1回の食事会を計画し(現在はコロナ禍で中止)、日中活動について、現在は病院デイケアと就労継続支援B型事業を利用しています。
◆職員体制は3名(常勤1名、非常勤2名)で、勤務時間は9時から19時までです。夜間については緊急連絡対応(24時間の対応可能)となっています。
◆総合的な感想で、事業所についての満足度は「大変満足」1名(16.7%)、「満足」3名(50.0%)、「どちらともいえない」1名(16.7%)で、満足度は高い結果です。
◆質問項目の回答は、全体的に「はい」の回答が高率です。

アンケート結果

1.利用者は困ったときに支援を受けているか

はい 5名 (83%)
どちらともいえない 1名 (17%)

「はい」の回答は5名(83.3%)で「100点、幸せである」というコメントです。「どちらともいえない」は1名(16.7%)で、奇妙な体験を述べたコメントです。

2.利用者は、主体的な活動が尊重されているか

はい 6名 (100%)

「はい」の回答は6名(100.0%)で「100点、幸せである」というコメントです。

3.グループホームでの生活はくつろげるか

はい 5名 (83%)
どちらともいえない 1名 (17%)

「はい」の回答は5名(83.3%)で「100点、幸せである」というコメントです。「どちらともいえない」は1名(16.7%)で、奇妙な体験を述べたコメントです。

4.職員が利用者の家族等に連絡をする場合、方法や内容等についてあらかじめ利用者の希望が聞かれているか

はい 4名 (67%)
どちらともいえない 1名 (17%)
無回答・非該当 1名 (17%)

「はい」の回答は4名(66.7%)で「100点、幸せである」というコメントです。「どちらともいえない」は1名(16.7%)で、奇妙な体験を述べたコメントです。「無回答・非該当」のコメントはありません。

5.グループホーム内の清掃、整理整頓は行き届いているか

はい 6名 (100%)

「はい」の回答は6名(100.0%)で「100点、幸せである」「疲れて帰ってきたときにお茶を出してくれる」等のコメントです

6.職員の接遇・態度は適切か

はい 6名 (100%)

「はい」の回答は6名(100.0%)で、コメントはありません。

7.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか

はい 4名 (67%)
無回答・非該当 2名 (33%)

「はい」の回答は6名(100.0%)で、コメントはありません。「無回答・非該当」のコメントもありません。

8.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか

はい 3名 (50%)
どちらともいえない 1名 (17%)
無回答・非該当 2名 (33%)

「はい」の回答は3名(50.0%)で、コメントはありません。「どちらともいえない」は1名(16.7%)で、奇妙な体験を述べたコメントです。「無回答・非該当」のコメントはありません。

9.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか

はい 4名 (67%)
いいえ 1名 (17%)
無回答・非該当 1名 (17%)

「はい」の回答は4名(66.7%)で、コメントはありません。「いいえ」と「無回答・非該当」のコメントもありません。

10.利用者のプライバシーは守られているか

はい 4名 (67%)
どちらともいえない 1名 (17%)
無回答・非該当 1名 (17%)

「はい」の回答は4名(66.7%)で、コメントはありません。「どちらともいえない」は1名(16.7%)で、奇妙な体験を述べたコメントです。「無回答・非該当」のコメントはありません。

11.個別の計画作成時に、利用者の状況や要望を聞かれているか

はい 5名 (83%)
無回答・非該当 1名 (17%)

「はい」の回答は5名(83.3%)で、コメントはありません。「無回答・非該当」のコメントもありません。

12.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか

はい 3名 (50%)
いいえ 1名 (17%)
無回答・非該当 2名 (33%)

「はい」の回答は3名(50.0%)で、コメントはありません。「いいえ」は1名(16.7%)で「お金の説明がよくわからない」というコメントです。「無回答・非該当」のコメントはありません。

13.利用者の不満や要望は対応されているか

はい 4名 (67%)
どちらともいえない 1名 (17%)
無回答・非該当 1名 (17%)

「はい」の回答は4名(66.7%)で、コメントはありません。「どちらともいえない」と「無回答・非該当」のコメントもありません。

14.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか

はい 3名 (50%)
どちらともいえない 2名 (33%)
無回答・非該当 1名 (17%)

「はい」の回答は3名(50.0%)で、コメントはありません。「どちらともいえない」と「無回答・非該当」のコメントもありません。

サービス分析結果

6. サービス分析のプロセス
【講評】
簡潔な内容のリーフレットや利用者の声を掲載したチラシなど、情報提供を工夫している

利用希望者の紹介は、入院先の病院や相談支援事業所からが多い。パソコンやスマートフォンを使っていない利用者も多いので、紙媒体のリーフレットを活用している。利用の流れ、利用料金、受けられるサービス等が紹介されている。一度に多くの情報を処理することが難しい利用希望者も多いため、内容を簡潔に伝えることを意識し、見やすく、わかりやすいように紙面を工夫している。市内法人連絡会でパネル展を実施し、利用者の声を掲載した事業所の内容がわかりやすいチラシを配布した。具体的な生活の様子や卒業後の支援が理解しやすく掲載されている。

精神保健福祉関係者の連絡会に参加し、事業所の情報を伝えている

市の共同ホーム連絡会(2カ月ごと)や精神保健福祉ケア検討会(月1回)等の関係機関における年度初めの会議では毎年「リーフレット」を配布し、空き室情報を含む事業所情報を紹介している。リーフレットは、行政や病院の相談窓口担当者、地域活動支援センター、就労継続支援B型作業所、基幹相談支援センターの職員などが持ち帰っている。ただし、リーフレットがそれぞれの窓口で利用者の手に取りやすい場所に設置されているかまでは確認していない。上記の連絡会、ケア検討会では、事業所情報や利用希望者情報等を定期的に交換している。

利用者と見学者のそれぞれの状況を考慮し、見学希望には管理者が対応している

利用希望の問い合わせや見学希望には管理者が対応している。現在の生活の様子、通院状況、関係する相談機関、利用目的などを電話の段階で確認する。問い合わせは病院、相談支援専門員、行政担当者からがほとんどで、昨年度は12件であった。ホームページを見た本人からの問い合わせもあるが、利用段階で主治医、相談支援専門員との関わりが生じるため、まず関係機関に相談してもらっている。見学は月~土曜日の対応可能な時間帯で希望に添えるよう日程調整する。見学者リストを作成し、空き室が出ると案内している。昨年度の見学者は9名である。

1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
  • 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
  • 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
  • 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
  • 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
見学・試泊を経て、入居前支援会議で利用者の意向、状況、関係者の意見を把握している

見学後の入居申込者には、管理者が本人や状況に応じて関係者と面談し、同法人内の別事業所との合同職員会議で対象者を1名に絞り、試泊をしてもらう。その後、主治医の意見書、関係機関からの紹介状を提出してもらい、入居前支援会議を実施し、入居日に重要事項説明書、契約書で説明して同意を得る流れである。入居前支援会議には本人、家族、主治医、病院相談職、行政担当者、相談支援専門員、就労支援事業所や地域活動支援センターの職員が参加し、利用者の意向、状況、関係機関の意見を確認している。収集した情報は管理者が「調査票」に記録する。

試泊中に面談や外出同行などを実施し、入居後の生活の準備や関係づくりを行っている

試泊は入居を前提としているため、試泊中に必要な家財道具等を揃えてもらうよう地域の店舗を紹介し、買い物への同行も行う。スーパー、郵便局、公衆電話等の場所の確認も一緒に行っている。長期入院のためスマートフォンを持たない利用者が多く、購入契約にも同行する。試泊や入居直後は、特に日中活動場所から帰ったら交流室でお茶を飲みながら雑談し、関係づくりを行っている。入居前に金銭管理や食事の介助等の支援を受けていた利用者には継続して支援できるようにしている。また随時相談できるよう、入居前に管理者の携帯電話番号を知らせている。

退居後も安心・安定した生活できるよう相談、訪問、夕食会等で関係の維持に努めている

退居に向けては、段階を追って準備している。行政手続きや転居先の部屋の準備などは職員が一緒に行い、家具を入れたり、カーペットやカーテンを取り付けたり、当日布団が敷ける状況になるところまで一緒に確認している。当事業所は自立生活援助の活用も含めOB(退居者)支援に力を入れ、相談、訪問、夕食会等の案内を行っている。管理者の24時間携帯電話への連絡は退去後も利用でき、状況報告や相談などの電話が入る。夕食会の参加者は毎年100名を超える。退去後も関係を維持し、利用終了者が安心して安定した生活を送れるよう支援している。

1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
  • サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
  • サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
  • サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
  • サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
  • 利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
  • サービス利用前の生活をふまえた支援を行っている
  • サービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
アセスメントの基準・時期の明確化、および現状のアセスメントシートの改善を期待する

当事業所では、利用者に関する基本的情報、利用者本人・家族の希望、主治医や関係機関の意見、試泊時の様子などの得られた情報や職員の意見などを集約し、同法人内の別グループホームとの合同職員会議で支援課題を抽出して「支援計画」を作成している。アセスメントでは入居後の関わりのなかで利用者の状況・ニーズを明確にすることを重視しているため、アセスメントシートへの記載時期は定めていない。現状のアセスメントシートは、事業所独自のシートであるが、多様なニーズを確実に把握する視点からは不十分であると思われる。改善を期待する。

個別支援計画の作成では、日常の会話や記録から的を絞り、課題を取り上げている

個別支援計画は都の書式ライブラリーにある様式を活用している。日常生活、社会生活、健康管理、日中活動、就労等に関して、目標、支援の内容、前回の目標達成状況を記載する欄がある。支援課題がたくさんあっても日常生活に支障を来す場合もあるので、計画作成にあたっては優先的な1~2つ程度に絞るようにしている。日頃の会話や面談等で利用者の希望を確認し、計画に反映させる。サービス提供記録や日報に書かれた利用者に関する情報も参考にしている。計画の急な変更を要する場合は、事業所内の職員ミーティングで検討し、修正を行う。

業務日誌に職員ごとの視点で利用者状況を記録し、職員ミーティングで情報共有している

業務日誌には、毎日2名の職員が利用者1名の記録をそれぞれ記入する。複数の視点から利用者を見ることが、その人の新たな側面を見つけることにつながっている。従来は業務日誌の様式が複数あり、確認すべき事項の見落としが懸念されたが、今回の評価を機会に書式の統一を図り、第三者にも見やすい様式に変更した。伝達事項をメモや電話など口頭で伝えていたが、メモを紛失しないよう「電話連絡ノート」に記入するように見直したことで、情報伝達を確実にし、記録としても残せるようになった。情報共有は毎日の職員ミーティングで行われている。

1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
  • 利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
  • 利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
  • アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の支援計画を作成している
  • 計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている
  • 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
  • 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
3.利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
  • 利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
  • 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
  • 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
  • 申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
1.個別の支援計画等に基づいて、自立した生活を送れるよう支援を行っている
  • 個別の支援計画に基づいて支援を行っている
  • 利用者一人ひとりに合わせて、コミュニケーションのとり方を工夫している
  • 自立した生活を送るために、利用者一人ひとりが必要とする情報を、提供している
  • 周囲の人との関係づくりについての支援を行っている
  • 関係機関と連携をとって、利用者一人ひとりに応じた支援を行っている
【講評】
言葉の理解のずれや不安感の強さに対応するためコミュニケーション方法を工夫している

会話によるコミュニケーションが可能な利用者でも、言葉の理解や感じ方のずれ、不安感の強さからうまく意図が伝わらないこともあり、利用者に応じてコミュニケーション方法を工夫している。自立に向けた取り組みに際して利用者の不安感が強い場合は、具体例を提示したり、できたこと、難しかったことを言葉や文字にして共有するようにしている。また、言葉の理解のずれがある場合は、言葉で伝えることの限界もあると捉えている。そのような場合は、一緒に作業したり行動することで、利用者自身が自分の能力を理解できることがあると考えている。

夕食会や季節の行事で交流を図り、対人トラブルに対しては関係調整の支援を行う

利用者はアパートタイプでの住居で独立して生活しているが、法人内の別グループホームの交流室で、合同の夕食会、誕生日会、花見会、暑気払い会、雑煮会などの季節の行事を行ってきた。年間43回実施し、平均利用者は5名、OBも延べ107名が参加している。OBとの交流は、退去後の生活のイメージづくりにつながる。現在はコロナ禍で実施できないが、利用者の発案で弁当を持ち寄り、事業所内の交流室でランチ会を小規模に行うなど工夫して交流を行っている。日中の活動場所や地域住民とのトラブルがある場合は職員が介入し、関係を調整している。

特に変化がない場合も定期的に連絡し合うなど、関係機関と連携して支援している

病院のデイケアや就労継続支援B型事業所とは必要に応じて電話等で情報共有し、特に変化がない場合も月1回は当事業所から連絡を入れ、利用者の状況を共有するようにしている。訪問看護は6名のうち5名が利用し、必要に応じて電話や直接の状況報告をしてくれる。また、同行受診で医療機関と連携している。昨年度は精神科11回、他科18回の同行受診を行った。生活保護・障害福祉の行政の担当者、精神保健福祉センター、市の保健センター、社会福祉協議会など、利用者の状況に応じて必要な関係機関と連携し、利用者一人ひとりへの支援を行っている。

2.利用者が主体性を持って日常生活を楽しく快適に過ごせるような取り組みを行っている
  • グループホームでの生活は、主体的な活動が尊重されている
  • グループホーム内のきまりごとについては、利用者等の意向を反映させて作成・見直しをしている
  • 休日の過ごし方や余暇の楽しみ方については、利用者の意向を反映し、情報提供や必要な支援を行っている
  • 室内は、採光、換気、清潔性等に配慮して、過ごしやすい環境となるようにしている
  • 【食事の提供を行っているグループホームのみ】
    利用者の希望を反映し、食事時間が楽しいひとときになるよう工夫している
【講評】
グループホームとしての決まりはあるが、相談に応じながら検討し、対応している

独立したアパートタイプの住居で、出かけるときと戻ったときには事務室(交流室)に声をかけること、別室の利用者の部屋は訪問せずに交流室を利用すること、友人を部屋に招かいないこと等の決まりがあり、門限は21時である。消灯、喫煙、飲酒などは、必要があれば個別支援として検討する。隣室の物音等のトラブルは、利用者同士でやりとりせず、職員に相談することとし、個別の対応で調整している。コロナ禍に伴う夕食会の中止の決定後、弁当の配布、散歩の実施、また「弁当持ち寄りのランチ会」の提案があり、配慮の上で実施した。

共用のパソコンや情報誌が用意され、利用者は休日や余暇の過ごし方の情報を検索できる

利用者の休日や余暇の過ごし方は、居室内で過ごす、友人宅へ出かける、外出する、実家に帰省するなど、それぞれである。外出先について相談された場合や引きこもりがちの利用者の場合は、職員のほうから外出先について提案したり、散歩、買い物に誘うこともある。交流室には共有のパソコンや情報誌があり、目的地までの経路や天気予報等の情報の検索等を利用者と職員が一緒に行うこともある。また、パソコンで音楽を聴けるようになったので、話題づくりや話のきっかけとなり、人間関係を深める機会が提供できている。

利用者の過ごしやすさ、清潔への配慮から、室内外の清掃に気をつけている

居室内の清掃は利用者に任されているが、本人にとって日常を過ごしやすい環境となるように居室の換気や清潔の維持について、職員から声をかけることもある。また、個々の居室以外の部分である交流室などの事業所内の共有スペースは、職員が毎日清掃しているが、現在のコロナ禍においては、感染症予防の徹底の観点から、消毒や拭き掃除を行う範囲を広げて配慮している。

3.利用者の状況に応じて、生活上の支援を行っている
  • 利用者の状況に応じて、身の回りのことについて必要な支援を行っている
  • 利用者の状況に応じて、家事(調理、洗濯等)について必要な支援を行っている
  • 利用者の状況に応じて、金銭の管理や使い方について支援を行っている
【講評】
利用者の身の回りのことや家事に支援が必要な場合は個別支援計画に載せて対応している

身の回りのことは自分でできるという利用者がほとんどのため、季節に応じた服装や身だしなみなどについて、職員は必要に応じて声かけを行っている。入浴、排泄等について直接的な介助が必要な場合には、外部の訪問介護サービスを調整することになっているが、これまではその利用はいない。調理、洗濯、清掃等の家事についての支援が必要な場合は、入居前支援会議で検討し、個別支援計画に載せ、職員と一緒に週1回行うようにする等の支援を行っている。布団カバーの交換、毛布の入れ換えなど不定期に生じる支援は特に計画には載せずに実施している。

必要に応じて「金銭管理規程」に基づき、生活費の預かり、支出の確認などを行っている

1カ月の見通しを持った金銭のやり繰りが自らでは難しく、入院中も病棟で金銭を預かって管理していた利用者は、引き続き当事業所で金銭を管理している。「グループホーム預かり金等管理規程」に基づき「預かり金管理サービス」「預かり金管理委託契約書」を作成し、実施。「預かり金等管理台帳」を作成し、管理責任者、利用者がそのつど、副管理責任者は毎月確認し、押印する。利用者に応じて、1週間ごとに生活費を渡す、家計簿を確認するなどの支援をしている。財産管理が必要な場合、社会福祉協議会の地域福祉権利擁護事業を利用することもある。

4.利用者が健康を維持できるよう支援を行っている
  • 利用者の健康状態に注意するとともに、利用者の相談に応じている
  • 健康状態についての情報を、必要に応じて家族や医療機関等から得ている
  • 通院、服薬、バランスの良い食事の摂取等についての助言や支援を行っている
  • 利用者の体調変化(発作等の急変を含む)に速やかに対応できる体制を整えている
  • 【利用者の薬を預ることのあるグループホームのみ】
    服薬の誤りがないようチェック体制を整えている
【講評】
毎日の顔合わせ、年1回の健康診断、訪問看護の利用で日常的に健康管理を行っている

日常的には通所先からの帰宅時に交流室で顔を合わせて健康状態を確認する。健康診断を年1回実施するが、他の所属先で未実施の場合は当事業所から保健所に申し込み、利用者を引率している。コロナ禍で、検温と手指消毒を毎日行うことにした。交流室での雑談で、腰痛や体重増加の相談を受けて体重を記録するようにしたり、病院の栄養相談を勧めるなどの対応をしている。訪問看護は全6名中5名が利用し、服薬管理や体調全般の確認を受けている。訪問するごとに、看護師が利用者の状況を確認している。複数の取り組みで、利用者の健康管理を行っている。

災害時に備えた医療や薬情報の一覧表を作成したが、薬の保管については検討中である

入居時に職員は主治医の診察に同席し、支援に必要な利用者の健康情報を確認している。その後は、随時に受診同行している。顧問医に対しては半年ごとに利用者状況を報告し、必要に応じて相談している。管理者は24時間携帯電話を持ち、急な体調変化に対応できるようにしている。緊急の受診に対応でするため、通院先の一覧表を作成し、その情報は調査票に追記して毎年4月に更新している。急な受診時や災害時の持ち出し用として、薬の処方や健康保険の情報、一覧表にまとめた。災害時に備えた数日分の薬の保管のことについては、検討中である

薬の管理は基本的に訪問看護に依頼するが、必要な場合は職員2名の目で確認している

利用者の服薬の管理は、基本的には訪問看護に対応を依頼している。現在はいないが、利用者の状況に応じて、必要があれば薬の預かりを行うこともある。当事業所では、薬の預かりを行った場合は、服薬時に手渡しを行い、職員の目の前で利用者に飲んでもらう。職員はほぼ毎日2名いるので、預かり時の服薬は職員2名の目で確認し、誤薬がないようにしている。

5.利用者の意向を尊重しつつ、個別状況に応じて家族等と協力して利用者の支援を行っている
  • 家族等との協力については、利用者本人の意向を尊重した対応をしている
  • 必要に応じて、利用者の日常の様子や施設の現況等を、家族等に知らせている
  • 必要に応じて家族等から利用者・家族についての情報を得て、利用者への支援に活かしている
【講評】
入居前支援会議や退居前支援会議には家族等が参加し、その役割や連絡方法等を確認する

家族には「入居前支援会議」と「退去前支援会議」に参加してもらうように依頼している。その会議の場で、家族等との連絡の内容および頻度などについて決めている。利用者本人がグループホームに入居することにより、家族の負担は減ることが多いが、相互のよい関係を保てるよう家族に依頼している。身元引受人については、利用者の状況にもよるが、家族等に極力依頼している。また、退去後の生活における家族との関わり方、アパート契約時の保証人について退去前支援会議で決定している。

家族に対する連絡は、利用者と家族の関係性を判断し、個別に対応している

利用者が入院するなど、体調の変化があった場合は、家族等と連絡を取っている。通所先に変更があった場合にも連絡している。当事業所からの連絡の頻度は、利用者と家族との関係性の悪化が入居理由になっている場合と、家族との定期的な行き来がある利用者の場合では異なっている。支援を期待できる家族がいない利用者もいるので、利用者一人ひとり、ケースバイケースの対応である。家族への連絡が必要な場合は利用者本人が家族等に対して直接連絡しているので、基本的には事業所から連絡を取ることは少ない。

6.利用者が地域社会の一員として生活するための支援を行っている
  • 利用者が地域の情報を得られるよう支援を行っている
  • 利用者が地域の資源を利用し、多様な社会参加ができるよう支援を行っている
【講評】
地域の情報は交流室に掲示したり、共用パソコンで検索できるようにしている

交流室には、市報やイベント等の案内チラシを置いている。利用者同士が商店街のセールやイベント等についての情報を交換したりすることもある。また、交流室には共用のパソコンがあるので、地域の必要な情報を検索してもらったり、職員が検索して利用者に情報提供している。ただし、現状では図書館や商店などの情報提供にとどまっていることから、事業所では「利用できる社会資源をさらに探す必要がある」と考えている。検討を期待する。

地域の行事には参加しているが、紹介できる社会資源の開拓が必要であると考えている

社会福祉協議会主催の「町内懇談会」が年2~3回開催され、それに管理者が参加している。町会には参加していないが、地域の祭りや地域の防災訓練などに、職員は希望者と同行して参加している。また、利用者とともに、地域の避難場所の確認を行っている。なお、家主が近くにいて、関係者の縁者でもあるため、地域における利用者の様子や地域の人たちからの情報等を伝えたり、調整してくれたりしている。地域住民としての多様な社会参加のあり方にはイメージが持てないため、今後の検討を期待する。

【講評】
個人情報保護に関する規程を定めて対応し、日常生活支援は個別対応を原則としている

法人としてJIS規格による適合審査を受けて「プライバシマーク」を取得し、個人情報に関する取り組みを適切に進めている。利用者情報の取り扱いについては、入居時に「個人情報利用目的等通知書」で説明し、同意を得ている。情報提供が必要な場合は口頭で確認する。利用者の居室は一人部屋で、職員が無断で入室することは緊急時のみである。郵便物は各部屋まで直接配達している。行政関係の書類や社会的な契約等の手続きは、相談された場合に職員が支援している。生活支援で特に指導的なことは、他の利用者がいない時と場を選び、話し合っている。

個人差を尊重し、職員の考えを押し付けない方針で支援に当たっている

利用に際しての留意事項は「重要事項説明書」に記載されているが、行動の制限ではなく、常識の範囲を方針としている。利用者には1日1回の顔見せを依頼しているが、その他の日常生活は自由で、利用者は自室に鍵をかけて出かけている。生活に支障がない範囲であれば基本的に本人の意思を尊重する方針で、雑談等で話しやすい雰囲気づくりに努めている。月1回、職員が自分の言動などを振り返る「職員セルフチェックリスト」を活用し、管理者は状況を把握している。話しやすい雰囲気づくりを意図し、交流室のレイアウトを変更した。

1.利用者のプライバシー保護を徹底している
  • 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
  • 個人の所有物や個人宛文書の取り扱い等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている
  • 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
  • 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
  • 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】
支援では口頭での相談や申し送りとなっているので、標準化・文書化が課題である

当事業所独自の手順書は、管理者が活用する「業務フローチャート」を過去に作成したことはあるが、その後は活用、見直しをしていない。常勤1名、非常勤2名の小規模な職員体制で、毎日の申し送りで業務・支援には対応できているが、今年度は世話人の増員があり、世話人業務に関するマニュアル・手順書の必要性があるとしている。法人として感染症対策、新型コロナウイルス対策、障害者虐待防止、個人情報保護(情報セキュリティハンドブック)等のマニュアルを作成し、当事業所に配布している。これらのマニュアルを職員間で共有する機会がある。

当事業所の支援・業務に関する文書化に取り組み、法人の承認を得る予定である

法人作成のマニュアルは、法改正時のほか、行政から書式等の変更指示があった際に対応している。法改正時には、法人の担当者や法人が設置する各種委員会で検討される。委員会には、当事業所からは管理者が参加している。これまで当事業所独自のマニュアル・手順書の必要性はもとより、作成したマニュアルの見直し担当者、見直しの基準や時期(期日)なども明確化されていなかった。しかし、今後は管理者としての業務の流れや定期的に行う行事などについて、文書化に取り組む予定である。成果は、法人本部に確認した上で見直しをする計画である。

1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
  • 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
  • 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうかを定期的に点検・見直しをしている
  • 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
  • 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている

事業者のコメント

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評価情報

【評価実施期間】

2020年7月31日~2021年1月25日

【評価者修了者No】

H0201048,H1701061

評価結果のダウンロード

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