評価機関としての調査結果
調査時に観察したさまざまな場面の中で、調査の視点に基づいて評価機関が選定した場面
朝食後のリビングには数名の利用者がソファで座りながら談笑したり、編み物を創作したり、一人ひとり、思い思いの時間を過ごしていた。その中に、周囲と会話をすることなく、そわそわしたり、時には、外を一点に眺めている利用者Aさん。提供されたお茶を飲んでいる最中、無言で立ち上がり、歩き出した。すかさず、職員Bは、どこに行きたいかを確認し、どっちに行きたいかを選んでもらい、トイレに誘導する場面を観察した。
選定した場面から評価機関が読み取った利用者の気持ちの変化
認知症による周辺症状に不安があるAさん。お茶を飲み、そわそわし、ソファに座っている。突然、周囲を見渡し、無言で立ち上がり一人で歩き出す。すかさず職員Bは、「トイレですか?」と声を掛けると、「そう。トイレに行きたいの」と返答する。「トイレならこちらの方が近いですがどうしますか?」と伝えると、「では、そちらにしようかしら」と返答し、職員Bと一緒にトイレに向かった。トイレから戻ると落ち着いた様子で、お茶を再び飲み始め、職員Bからの言葉掛けに、穏やかな表情で答えていた。落ち着かない様子の中、無言で立ち上がったAさんに対し、職員Bは、サインを察し、最初に意思確認を行った。その後、向かいたい場所(トイレ)まで、複数の選択肢があることを伝えた。Aさんの性格や個性を理解し、Aさんらしい時間が過ごせるよう、意思確認と、自己選択の機会を与えた支援であった。Aさんは、その後、そわそわすることなく、落ち着いて過ごしていた。
「評価機関としての調査結果」に対する事業者のコメント
入居者様にとって、施設での生活は全く知らない場所での生活といったところからスタートしているので、不安になるのは当然であり、その不安感を少しでも取り除き、入居者様が安心して生活を送ることができるよう支援していくのが職員の務めだと思っています。当施設では、普段の取り組みとして日頃のコミュニケ―ションを大事にし、入居者様と職員の間に信頼関係を結ぶことにより安心感が生まれるよう努めております。その他、一人一人に合わせた適切な支援のためには、人物像や生活歴などその方のことを「知る」ことが重要だと考えておりますので、生活歴シートの活用や普段のコミュニケーションといったものから、適切な支援に向けての情報を引き出すよう努めております。
1.家族への情報提供はあるか |
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2.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか |
どちらともいえない:0%
いいえ:0%
無回答・非該当:0%
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3.職員の接遇・態度は適切か |
どちらともいえない:0%
いいえ:0%
無回答・非該当:0%
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4.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか |
はい 64%
どちらともいえない 21%
無回答・非該当 14%
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5.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか |
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6.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか |
どちらともいえない:0%
いいえ:0%
無回答・非該当:0%
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7.利用者のプライバシーは守られているか |
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8.個別の計画作成時に、利用者や家族の状況や要望を聞かれているか |
どちらともいえない:0%
いいえ:0%
無回答・非該当:0%
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9.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか |
どちらともいえない:0%
いいえ:0%
無回答・非該当:0%
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10.利用者の不満や要望は対応されているか |
はい 79%
どちらともいえない 14%
無回答・非該当 7%
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11.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか |
はい 43%
どちらともいえない 21%
いいえ 7%
無回答・非該当 29%
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