評価機関としての調査結果
調査時に観察したさまざまな場面の中で、調査の視点に基づいて評価機関が選定した場面
職員は昼食づくりの準備に入り、Aさんに、米を研いで欲しいと声をかける。Aさんは「やったことないから、できないよ」<「もう忘れちゃったからできない」と言いながらキッチンで、自信がなさそうに、やり方を一つ一つ確認する。職員は「好きなようにどうぞ」と言い、見守るだけで手は出さない。Aさんは、慣れた手つきで米を研ぎ終えた。急に「○○子はいるかしら」と繰り返し言い出し、不安な表情になる。職員は、トイレに行くことを促し、連れていく。その後トイレから出てきたAさんは、すっかり元の表情に戻っていた。
選定した場面から評価機関が読み取った利用者の気持ちの変化
Aさんは、米研ぎを職員から依頼されて、いつも米研ぎをしていることを忘れていて、自信がなく、自分ができるかどうか不安な気持ちになったようだ。自信がなさそうで、やりたくないので、色々言い訳を言って渋るが、職員が、いつものことと、あえて米研ぎを強く促さない。Aさんはしぶしぶといった風で自らキッチンに入る。Aさんは、いちいち、何をすればいいのかと職員に作業内容を確認するが、指示がなくても、手慣れた動作で米を研いでいた。米を研ぎ終えて、満足そうだったが、米研ぎという作業が自宅で過ごしていた頃の気持ちを思い出させてしまったようだった。自宅で何だかわからなくなって、娘が見当たらずに不安な気持ちになった事を思い出したのか、急に娘さんと思われる人の名前を呼びながら、不安な表情をして不穏な様子になる。職員は、その様子を見守って、「トイレに行きましょうか」と声をかけた。トイレから出てきたAさんに不安な表情や不穏な様子もすっかり消えていた。トイレに行くという動作を入れたことで、気持ちの切り替えができたのであろう。
「評価機関としての調査結果」に対する事業者のコメント
私たちは日々の生活において家事や手伝いでご利用者のできることを職員は必要以上に手を出さず声掛けしたり見守りながら、ご利用者自らが行っていただくよう自立支援を常に念頭に置いている。洗濯物を持ちながら歩くことが困難なご利用者も職員が後ろから付添い、安心していただいた上で移動いただく。畳んだ衣類をどこに収納するかわからない時も職員が収納するのではなく、ご利用者に声を掛けてあくまでご利用者自身が収納することで自立支援を促している。収納出来た後はきれいにしまえたことをお伝えし、ご利用者に自分でできたという達成感と常に見守っているという安心感を与えている。こういった日常の作業をご利用者と職員が共同で繰り返し行い、声を掛け合うことで信頼関係を構築している。ご利用者によって出来ることと出来ないことの差は当然あるが、出来ることは継続して行っていただき、残存機能レベルを落とすことなく、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)を維持していくことが私たちの使命であると考えている。またこういった作業をご利用者が義務的に行う事がないよう、職員はご利用者が家事に自発的に参加しやすい環境づくりに取り組んでいる。
1.家族への情報提供はあるか |
どちらともいえない:0%
いいえ:0%
無回答・非該当:0%
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2.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか |
どちらともいえない:0%
いいえ:0%
無回答・非該当:0%
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3.職員の接遇・態度は適切か |
どちらともいえない:0%
いいえ:0%
無回答・非該当:0%
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4.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか |
はい 83%
どちらともいえない 8%
無回答・非該当 8%
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5.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか |
はい 67%
どちらともいえない 17%
無回答・非該当 17%
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6.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか |
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7.利用者のプライバシーは守られているか |
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8.個別の計画作成時に、利用者や家族の状況や要望を聞かれているか |
どちらともいえない:0%
いいえ:0%
無回答・非該当:0%
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9.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか |
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10.利用者の不満や要望は対応されているか |
はい 83%
どちらともいえない 8%
無回答・非該当 8%
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11.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか |
はい 50%
どちらともいえない 25%
いいえ 8%
無回答・非該当 17%
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