評価機関としての調査結果
調査時に観察したさまざまな場面の中で、調査の視点に基づいて評価機関が選定した場面
リビングの自席に座り、一人の利用者は地図で何かを探している様子でした。最初は穏やかな表情でページをめくっていましたが、徐々にそのスピードが速くなり、時折首を傾げたりしながら表情が険しくなっていました。すると職員がタブレッド端末で利用者が探しているであろう場所の航空写真を利用者にお見せしました。利用者は「ここだよ」というような表情になり、「昔はここにこういうのがあったんだよ」等と冗舌に語り始めました。職員も「この道をまっすぐ行くとどこ行けますか」等の質問を投げかけると、笑顔で利用者は質問に答えていました。
選定した場面から評価機関が読み取った利用者の気持ちの変化
おそらく地図でご自身の自宅を探していた様子で、自宅付近のページがなかなか見つからない事や自宅の事を想い浮かべることで徐々に自宅の事が心配になっていたように思われました。程よいタイミングで職員が利用者が探していると思われる場所付近の様子を航空写真で示し介入したことで、それまでの不安や心配な思いから徐々に冷静さを取り戻し、昔を懐かしむことができるような話題を職員から提供したことで、不安から安心感に気持ちが移り変わっていく様子が確認できました。このような職員と利用者のやり取りから、職員は利用者の特性に合わせて、利用者の思いを優先した対応を日頃から大切にしている事が見て感じ取れました。
「評価機関としての調査結果」に対する事業者のコメント
認知症専門職として、各利用者様の思いを受け止め対応することが生活モデルでの専門的ケアだと考えております。帰宅願望がある利用者様の思いを感じ取り、利用者様と一緒に考え・解決を導き出すプロセスを行うことで、職員との信頼関係構築に繋がり、利用者様の「生活の場」としての認識が生まれてきます。そうしたエピソードを重ねることにより、利用者様の周辺症状の緩和に繋がっていると思います。
1.家族への情報提供はあるか |
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2.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか |
どちらともいえない:0%
いいえ:0%
無回答・非該当:0%
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3.職員の接遇・態度は適切か |
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4.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか |
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5.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか |
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6.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか |
どちらともいえない:0%
いいえ:0%
無回答・非該当:0%
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7.利用者のプライバシーは守られているか |
どちらともいえない:0%
いいえ:0%
無回答・非該当:0%
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8.個別の計画作成時に、利用者や家族の状況や要望を聞かれているか |
どちらともいえない:0%
いいえ:0%
無回答・非該当:0%
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9.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか |
どちらともいえない:0%
いいえ:0%
無回答・非該当:0%
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10.利用者の不満や要望は対応されているか |
はい 83%
どちらともいえない 8%
無回答・非該当 8%
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11.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか |
はい 42%
どちらともいえない 25%
無回答・非該当 33%
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