評価機関としての調査結果
調査時に観察したさまざまな場面の中で、調査の視点に基づいて評価機関が選定した場面
リビングの席についた利用者は、険しい表情でうつむきながら、独り言をつぶやいていた。何かしらの不安が、頭の中を駆け巡っているようだった。ふと顔を上げ視線を送った先には、職員の姿があった。目が合った職員は、利用者にそっと近づき、腰をかがめ、目線の高さを合わせた。しばらく利用者の言葉を待った後、職員は「体の調子はいかがですか」と優しい声で問いかけた。この言葉をきっかけに、表情が和らいだ利用者は、立ち上がり職員に付き添われて居室へ歩いた。入れ歯を装着して、リビングへ戻ってきた利用者は、安堵の表情を浮かべていた。
選定した場面から評価機関が読み取った利用者の気持ちの変化
この利用者は、リビングへ来る前に、入れ歯の装着を拒否していたとのことだった。落ち着かない気分のままリビングの席についていた利用者の視線の先に、職員の姿が写った。職員がそっと近づき、目線を合わせて寄り添うことで、利用者は、「この人は、自分のことを心配してくれている。気にかけてくれている」と感じているようだった。職員への言葉を探したが、上手く出てこないと思っている矢先に、職員の「体の調子はいかがですか」との穏やかで優しい声が耳に入ってきた。会話しながら安心感を覚えていき、これから昼食の時間になることに気がついた。職員に促されて、自分の意思で立ち上がり、居室へ向かった。職員のサポートを受けながら義歯を装着して、リビングに戻る利用者の表情から、先ほどの険しさは消失していた。自分のことを気にかけてくれている人がいて、優しく話しかけてくれるという安心感は、利用者の自発的な行動へ、背中を押していた。
「評価機関としての調査結果」に対する事業者のコメント
優っくり村グループホームでは、利用者様と「ゆっくり」「一緒に」「楽しく」暮らしていくことを大事にしています。職員は、利用者様の気持ちやその方のリズムに合わせて、できることを尊重し、できないことを支援しています。今回いただいた場面観察の結果は、その一端が垣間見れたように感じます。今後もご利用者様の安心を得られるように努めて参りたいと思います。
1.家族への情報提供はあるか |
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2.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか |
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3.職員の接遇・態度は適切か |
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4.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか |
はい 80%
どちらともいえない 13%
無回答・非該当 7%
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5.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか |
はい 73%
どちらともいえない 13%
無回答・非該当 13%
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6.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか |
どちらともいえない:0%
いいえ:0%
無回答・非該当:0%
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7.利用者のプライバシーは守られているか |
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8.個別の計画作成時に、利用者や家族の状況や要望を聞かれているか |
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9.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか |
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10.利用者の不満や要望は対応されているか |
はい 87%
どちらともいえない 7%
無回答・非該当 7%
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11.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか |
はい 53%
どちらともいえない 20%
いいえ 7%
無回答・非該当 20%
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