評価機関としての調査結果
調査時に観察したさまざまな場面の中で、調査の視点に基づいて評価機関が選定した場面
昼食時Aさんは器を一つずつ手渡しされ食事をするが、器の中身をトレイに出していた。それを見たBさんが「マナーが悪い」、「同じテーブルの人のことを考えていない」と怒り出した。Aさんは小声で「困った人ね」と言いながらも食事を箸でつついていた。C職員がおかずを器に戻し、もう一度Aさんに手渡した。しかし、Bさんの攻撃は続いた。D職員が皆で漬けた胡瓜のぬか漬けをお皿に入れて味見を促した。Bさんは「漬け過ぎよ、不味いわ」と職員と話しだし、興味がAさんから移り怒りも収まった。Aさんも自分のペースで食事を続けた。
選定した場面から評価機関が読み取った利用者の気持ちの変化
Aさんの独特の食事スタイルが我慢できないBさんはどうしても小言のような発言になってしまう。職員が間に入ったが1回目は上手く結果が出なかった。次にアプローチ方法を変えて再度間に入り話題の転換を図ることで、Aさんを攻撃することが収まった。戸惑っていたAさんも、落ち着いて食事を続けることができた。職員は利用者同士のやりとりを常に注意深く見守っており、必要な時に声をかけ、更に介入方法を工夫して、利用者が落ち着いて生活できるように配慮している様子がうかがえた。
「評価機関としての調査結果」に対する事業者のコメント
認知症が進行し、食べ方を忘れてしまったAさん。混ぜたり早く食べてしまうこともあり(持病もあり)1品づつ提供しています。食事中に声掛けを行うと食事に集中できず、混乱し怒り出してしまうため、職員は最小限の声掛けを行い見守りをしています。利用者同士の相性を考え席の配置を変えるも、BさんはAさんの様子が気になり直接指摘する場面があります。Bさんは昔よく料理をしていた利用者で、自分で作る料理、糠漬けの味に対する思いは強い。この思いをうまく引き出せたとき、他者への労わりへの転換がはかれることもあります。Bさんは音にも敏感なため、この日はさりげなく気持ちが変換できるようそっとタイミングをみて声掛けしています。
1.家族への情報提供はあるか |
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2.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか |
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3.職員の接遇・態度は適切か |
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4.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか |
はい 80%
どちらともいえない 13%
無回答・非該当 7%
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5.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか |
はい 80%
どちらともいえない 7%
無回答・非該当 13%
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6.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか |
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7.利用者のプライバシーは守られているか |
どちらともいえない:0%
いいえ:0%
無回答・非該当:0%
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8.個別の計画作成時に、利用者や家族の状況や要望を聞かれているか |
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9.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか |
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10.利用者の不満や要望は対応されているか |
はい 73%
どちらともいえない 13%
いいえ 7%
無回答・非該当 7%
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11.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか |
はい 47%
どちらともいえない 20%
無回答・非該当 33%
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