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評価結果 利用者調査とサービス項目を中心とした評価手法

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令和元年度(2019年度) 認知症対応型共同生活介護【認知症高齢者グループホーム】(介護予防含む)
法人名称
社会福祉法人マザアス
事業所名称
グループホームつつじ
評価機関名称 特定非営利活動法人 市民シンクタンクひと・まち社

第三者評価結果の構成  見たい内容をクリックすると該当部分へジャンプします。

事業者の理念・方針、期待する職員像

理念・方針
事業者が大切にしている考え(事業者の理念・ビジョン・使命など) 1)入居者それぞれのその人らしさ、人としての尊厳を大切にしながら、グループホーム入居以前のその方の大切にしている物語の続きを送れるよう支援を行っていく。
2)地域密着型施設としての利点を活かし、地域交流を通じて”ここ新宿で暮らす”ことを感じられるように支援を行う。(地域イベントに参加するのはもちろん、多世代交流の機会企画の実践、ボランティアの方々との交流等をグループホーム職員が企画、入居者の方々と楽しめるよう支援に繋ぐ)
3)共同生活のなかで一緒に調理したり、掃除したり、買物に出かけたり、当たり前の暮らしを相互支えあいながら暮らせるように職員はさりげないケアを目指し、入居者同士の関係性を支えていく。 
期待する職員像
職員に求めている人材像や役割 ①主体は誰なのかを理解し、尊厳を第一に、共同生活のなかでも入居者自身が自分らしく暮らせるようそれぞれの物語を大切にケアできる人
②入居者と入居者、入居者と地域、入居者とご家族等、繋ぐ役割を自覚し、実践に繋げられる人
③声かけの在り方を意識し、自尊心や尊厳を大切にケアできる人 
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感) ・入居者の方々から”信頼できる人”であって欲しい。                                                
・職員が”やってあげたいケア”、ではなく、”根拠あるケアをチームケアで”行って欲しい。                         
・人が持つ”ポジティブな面”に焦点を当て、それぞれの個別ケアに活かして欲しい。
 

全体の評価講評 詳細はこちらから

特によいと思う点
  • 「つつじ便り」に次月のスケジュールを載せ、誕生会やイベントに家族の参加を促し、利用者が家族とよもに楽しめる時間を作っている
  • 併設事業所や交流スペースの活用により、利用者がお互いに関わり合いながら楽しく生活できるよう支援している
  • 利用者個別ケア計画の課題やニーズをポイントを絞って分かりやすく掲示し、全職員がプランを意識しながらケアできるようにしている
さらなる改善が望まれる点
  • ホームページは更新が滞っているので、タイムリーな更新が必要である
  • 各種マニュアルは、職員からの意見を取り入れて随時見直しをしているがマニュアルの改訂手順が決まっていないので整備するとよい
  • ホームは利用者が自分らしく生活にできるよう支援しているが、基本的支援が出来ない職員がいるので業務スキルの標準化が急がれる

事業者が特に力を入れている取り組み 詳細はこちらから

 ホームは、利用者・家族の意向を受けて住み慣れたホームでの看取りを行っている

利用者調査結果詳細はこちらから

調査概要

  • 調査対象:利用者18人全員とその家族等を対象とした。利用者の要介護度の内訳は、要介護1が1名、要介護2が3名、要介護3が5名、要介護4が4名、要介護5が5名で、平均介護度は3.5となっている。
  • 調査方法:アンケート方式,場面観察方式  
    場面観察は、評価者2名がホームに滞在し、利用者の生活の様子と職員のかかわりを調査した。アンケート調査は、ホームより調査票を郵送で配付してもらい、回答は郵送により直接評価機関が回収した。
  • 利用者総数: 18人
  • 利用者家族総数(世帯): 18世帯
  • 共通評価項目による調査対象者数: 18人
  • 共通評価項目による調査の有効回答者数: 15人
  • 利用者家族総数に対する回答者割合(%): 83.3%
  • 調査項目: 共通評価項目

場面観察方式の調査結果

調査の視点:「日常生活の場面で利用者が発するサイン(呼びかけ、声なき呼びかけ、まなざし等)とそれに対する職員のかかわり」及び「そのかかわりによる利用者の気持ちの変化」

評価機関としての調査結果

調査時に観察したさまざまな場面の中で、調査の視点に基づいて評価機関が選定した場面
昼食時Aさんは器を一つずつ手渡しされ食事をするが、器の中身をトレイに出していた。それを見たBさんが「マナーが悪い」、「同じテーブルの人のことを考えていない」と怒り出した。Aさんは小声で「困った人ね」と言いながらも食事を箸でつついていた。C職員がおかずを器に戻し、もう一度Aさんに手渡した。しかし、Bさんの攻撃は続いた。D職員が皆で漬けた胡瓜のぬか漬けをお皿に入れて味見を促した。Bさんは「漬け過ぎよ、不味いわ」と職員と話しだし、興味がAさんから移り怒りも収まった。Aさんも自分のペースで食事を続けた。
選定した場面から評価機関が読み取った利用者の気持ちの変化
Aさんの独特の食事スタイルが我慢できないBさんはどうしても小言のような発言になってしまう。職員が間に入ったが1回目は上手く結果が出なかった。次にアプローチ方法を変えて再度間に入り話題の転換を図ることで、Aさんを攻撃することが収まった。戸惑っていたAさんも、落ち着いて食事を続けることができた。職員は利用者同士のやりとりを常に注意深く見守っており、必要な時に声をかけ、更に介入方法を工夫して、利用者が落ち着いて生活できるように配慮している様子がうかがえた。

「評価機関としての調査結果」に対する事業者のコメント

認知症が進行し、食べ方を忘れてしまったAさん。混ぜたり早く食べてしまうこともあり(持病もあり)1品づつ提供しています。食事中に声掛けを行うと食事に集中できず、混乱し怒り出してしまうため、職員は最小限の声掛けを行い見守りをしています。利用者同士の相性を考え席の配置を変えるも、BさんはAさんの様子が気になり直接指摘する場面があります。Bさんは昔よく料理をしていた利用者で、自分で作る料理、糠漬けの味に対する思いは強い。この思いをうまく引き出せたとき、他者への労わりへの転換がはかれることもあります。Bさんは音にも敏感なため、この日はさりげなく気持ちが変換できるようそっとタイミングをみて声掛けしています。
※読み上げソフトをご利用のかたへ
パーセンテージの読みあげは「はい」「どちらともいえない」「いいえ」「無回答」の順番で読み上げられます。
有効回答者数/利用者総数
15/18
1.家族への情報提供はあるか
はい
93%
どちらともいえない
7%
 
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
2.事業所内の清掃、整理整頓は行き届いているか
はい
73%
どちらともいえない
20%
いいえ
7%
 
無回答・非該当:0%
3.職員の接遇・態度は適切か
はい
87%
どちらともいえない
13%
 
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
4.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
はい
80%
どちらともいえない
13%
無回答・非該当
7%
 
いいえ:0%
5.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
はい
80%
どちらともいえない
7%
無回答・非該当
13%
 
いいえ:0%
6.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか
はい
80%
どちらともいえない
20%
 
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
7.利用者のプライバシーは守られているか
はい
100%
 
どちらともいえない:0%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
8.個別の計画作成時に、利用者や家族の状況や要望を聞かれているか
はい
87%
どちらともいえない
13%
 
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
9.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか
はい
93%
どちらともいえない
7%
 
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
10.利用者の不満や要望は対応されているか
はい
73%
どちらともいえない
13%
いいえ
7%
無回答・非該当
7%
11.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
はい
47%
どちらともいえない
20%
無回答・非該当
33%
 
いいえ:0%
評点のレーダーチャートを表示する


サービス分析結果

評価項目の評点

評価項目には、2から6個標準項目が設定され、
その標準項目の内容が実施できている場合は、 実施できていない場合はで表示されます。
  1. サービス情報の提供
サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況
4/4
  1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】詳細はこちら
  • ホームページやパンフレットに分かりやすく情報を掲載している
  • 運営推進会議やグループホーム連絡会でホームの情報を提供している
  • 多くの利用問い合わせや,見学の希望にできる限り対応している
評点の内容 詳細はこちらから
  2. サービスの開始・終了時の対応
サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況
7/7
  1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明しているサービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしているサービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
  2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っているサービス利用前の生活をふまえた支援を行っているサービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】詳細はこちら
  • 重要事項説明書等を使い、ホームで、できる事・できない事や利用料金を説明している
  • 入居者が速やかにホームになじむことができるよう情報を収集し職員で共有している
  • 入居前の生活やリズムを継続できるように支援している
評点の内容 詳細はこちらから
  3. 個別状況に応じた計画策定・記録
サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況
10/10
  1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録しているアセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
  2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の介護計画を作成している
計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
  3.利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
  4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
【講評】詳細はこちら
  • 利用者個々の課題やニーズをポイントを絞って分かりやすく掲示している
  • 利用者の日常を常に観察し情報を共有し、その人らしい個別ケア計画作成を心がけている
  • 急激な変化にも対応できるよう個別ケア計画の変更を行っている
評点の内容 詳細はこちらから
  4. サービスの実施
サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況
23/23
  1.認知症対応型共同生活介護計画に基づいて自立生活が営めるよう支援を行っている
個別の認知症対応型共同生活介護計画に基づいて支援を行っている利用者一人ひとりがその人らしく生活できるよう支援を行っている関係職員が連携をとって、支援を行っている
【講評】 詳細はこちら
  • 個別ケア計画に基づいて、自立生活ができるよう利用者の生活を支援している  
  • 利用者が大切にしてきたことを理解し、その人らしく生活できるよう支援している
  • 複合施設内の看護師、管理栄養士、生活相談員と連携し、利用者支援を行っている
  2.利用者の状態に応じて、日常生活に必要なさまざまな作業等を利用者が主体的に行うことができるよう支援を行っている
食事に関する一連の作業等利用者の生活場面では、利用者の主体性と能力を活かして支援を行っている利用者一人ひとりに応じた生活への参加ができるよう工夫をしている利用者の心身の状況に応じて、生活するうえで必要な支援(食事や入浴、排泄等)を行っている各種手続きや買い物等日常生活に必要な事柄について、利用者本人による実施が困難な場合に代行している
【講評】 詳細はこちら
  • 声かけを工夫して食事作りなどに利用者が自分らしく係れるよう支援している
  • 広いベランダを活用し利用者の生活が楽しめるよう工夫している
  • 介護保険の更新申請などは要望により代行している
  3.利用者の健康を維持するための支援を行っている
利用者の心身の状況に応じた健康管理を行っている日常生活の中で、利用者一人ひとりの状態に応じて身体を動かす取り組みを工夫している服薬管理は誤りがないようチェック体制の強化などしくみを整えている利用者の体調変化時(発作等の急変を含む)に、医療機関等と速やかに連絡できる体制を整えている
【講評】 詳細はこちら
  • 頭の体操と身体の体操を積極的に取り入れている
  • 職員間の声かけを工夫し、服薬管理の徹底を図り誤薬のリスクを予防している  
  • 訪問診療・訪問看護・訪問歯科等と連携をとっている
  4.共同生活が楽しく快適になるよう工夫している
利用者がお互いに関わり合いながら楽しく生活することができるよう支援を行っている事業所での生活は、他の利用者への迷惑や健康面に影響を及ぼさない範囲で、利用者の意思が尊重されている居室や食堂などの共用スペースは、利用者の安全性や快適性に配慮したものとなっている
【講評】 詳細はこちら
  • 利用者ができる限り自由にその人らしく生活できるよう工夫をしている
  • フリースペースの活動に、利用者も参加して関わり合って楽しい時間を過ごしている
  • 回廊でつながった2ユニット間を自由に動けるよう安全に配慮している
  5.事業所と家族等との交流・連携を図っている
家族や利用者の意向を考慮して、家族等が参加できる事業所の行事を実施している利用者の日常の様子を定期的に家族に知らせている家族等が事業所等に対し、意見や要望を表せる機会を設け、それらを活かした支援を行っている重度化した場合や終末期に備え、あらかじめ本人や家族等と話し合い、事業所でできることを説明しながら、方針を共有している
【講評】 詳細はこちら
  • 隔月の家族懇談会で意見・要望を聞き、「つつじ便り」でホームの様子を知らせている
  • ホームでは利用者の重度化や終末期に備え、あらかじめ利用者・家族と話し合っている
  • 家族が参加しやすい、イベント以外の自然に参加できる交流方法を検討している
  6.利用者が地域で暮らし続けるため、地域と連携して支援を行っている
地域の情報等を収集し、利用者の状況に応じて提供している利用者が地域のさまざまな資源を利用するための支援を行っている利用者が地域とつながりながら暮らし続けられるよう、事業所が利用者と共に地域の一員として日常的に交流している運営推進会議で話し合われた意見を活かして支援を行っている区市町村や地域包括支援センターと日頃から連絡を取り、協力関係を築きながら支援を行っている
【講評】 詳細はこちら
  • 社会福祉協議会との協力関係を築き、ボランティアの活用を図っている
  • 町会の夏まつりに出かけたり、法人の餅つきでは地域の子どもたちと交流してくる
  • スーパーや商店などで買い物をして、店員さんと交流している
  評点の内容 詳細はこちらから
  5. プライバシーの保護等個人の尊厳の尊重
サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況
5/5
  1.利用者のプライバシー保護を徹底している
利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている個人の所有物や個人宛文書の取り扱い、利用者のプライベートな空間への出入り等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
  2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】詳細はこちら
  • プライバシー保護に力を入れ尊厳ある生活を営めるよう支援している
  • 職員は利用者の羞恥心に寄り添った支援をしている
評点の内容 詳細はこちらから
  6. 事業所業務の標準化
サブカテゴリーごとの
標準項目実施状況
5/5
  1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうか定期的に点検・見直しをしている職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
  2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている
【講評】詳細はこちら
  • 各種マニュアルを整備し、職員からの意見を取り入れて随時見直しをしている
  • プリセプター制度で職員教育を行っているが、さらに業務スキルの標準化が求められる
  • 職員は利用者の様子観察を大事にし、気づきを大切にしながら切磋琢磨している
評点の内容 詳細はこちらから

事業者のコメント

*以下の項目は事業者によって、自ら更新される情報です。
評価者 修了者No.H0201044   修了者No.H1501076    
評価実施期間 2019年12月6日~2020年3月5日

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