評価結果概要版 利用者調査と事業評価(組織マネジメント項目・サービス項目)の評価手法

令和5年度 認可保育所
法人名称
株式会社グローバルキッズ
事業所名称
グローバルキッズ蒲田第二保育園
事業所所在地
東京都大田区西蒲田8丁目4番7号
N'sウエスト蒲田1階
事業所電話番号
03-6715-7087

事業者の理念・方針

理念・方針
事業者が大切にしている考え(事業者の理念・ビジョン・使命など) 1)企業理念「子どもたちの未来の為に」
2)保育理念「豊かに生きる力を育てる」
3)自分らしく、考えられる子、選べる子へ。(環境(人・物・環境)の保障)
4)子ども同士の関わり・実体験・選択・主体
5)働きやすい職場、職員集団 

全体の評価講評

特によいと思う点
  • 遊ぶ、寝る、食べるが独立するなど、よく検討された保育環境によって子どもが自立的な生活を送れるよう配慮している
  • 園内では遊び、食事、休憩のエリアが明確に区分されており、保育時間のゆったりとした設定が子どもたちの自立性を養っている。これにより、子どもたちは自らの生活に見通しを持ち、各々のペースで日々を過ごすことができる。保育者は子どもたちの自立した意思決定を尊重し、自立的な生活の促進に努めている。実際に4歳児に対しては、お昼寝を選択制にしており、子ども自身が休息の必要性を感じた場合に自分で休むことができるようになっている。このような環境は、子どもたちの自己判断力や自立心を育成するのに十分に寄与している。
  • 職員同士が様々な場面で情報共有や振り返りを頻繁に行うことを通して、子どもの意思尊重がいかに大事かを学んでいる
  • 本園では職員同士が、いろいろな場面で情報の共有と振り返りを行っている。例えば離乳食の職員研修では、ゼリーを他人から食べさせられる体験をしている。スプーンを上から与えて食べさせるケース、ほしいものと違ったものを挙げたケース、スプーンをかんだ時に無理にとるケースなど、赤ちゃんの身になって快・不快を各職員に感じて経験してもらうことがねらいだ。職員は、他人から与えられる快・不快の気持ちがそのまま(食への)意欲へつながる体験をすることを通して、子どもの意思尊重がいかに大切かを学んでいる。
  • あらゆるところに休息が保障されている園内環境によって活動にメリハリが生まれ、子どもたちがのびのびと暮らしている
  • 本園では、子どもたちの活動だけでなく休息の時間も重視しており、園舎内に休憩スペースを随所に設置している。空間的な制約がある中でも、創意工夫を凝らした環境整備が行われており、子どもたちが安心して休息し、次の活動に移るための基盤が整えられている。園のこの取り組みは、子どもたちの日常生活において、静と動のバランスを育む上で非常に重要である。一方保育者たちが、子どもたちの休息を尊重し、そのような関わり方を心がけている点も高く評価できる。子どもたちの心身の健康と発達に資する環境づくりに努めている。
さらなる改善が望まれる点
  • 保育の質の向上には、保育計画や記録の振り返りを活用するとともに、職員間で子どもの興味を共有するなど、できることから始めてみよう
  • 今以上の保育の質向上には、子ども一人ひとりの状態を正確に把握することが重要である。子どもたちの現在の興味や関心を理解し、その発展を見通すことが求められる。このプロセスを効果的に進めるためには、複数の保育者が協力するチームでの保育計画と記録が鍵となる。これらの記録や計画を活用し、保育の質を高めていくことが肝要である。具体的な方法としては、園内研修で導入されている意見交換や話し合いの手法を日々の保育を振り返るのに更に活用することや、リゾーム型の保育計画により子どもの興味を共有するなど、できることから始めたい。
  • 保育者の関わりを人的な環境としてより高めていくために、子どもの自立を意識した関わりについて熟慮し、実践に活かすことを期待したい
  • 訪問調査時において、保育者が一人ひとりの子どもに丁寧に関わっている様子が見られた。ただ人的な環境として保育者の関わりをより高めていくには、乳児の頃から子どもの自立を意識した関わりを提言したい。例えば赤ちゃんであれば、一人遊びができる状態をつくっているか。また幼児であれば、自己決定を促す関わりはできているか。具体的には「どうした?」と子どもに状況説明を求め、「どうする?」と子どもに自己決定を促し、「どうしてほしい?」と子どもの要望を引き出す。保育者の望ましい関わりについて熟慮し、実践に活かすことを期待したい。
  • 子どもの創造的な環境づくりの一つとして、造形的な遊びのゾーンを積極的に取り入れることを期待したい
  • 幼児クラスには、ブロックや積み木など構造的な遊びの玩具が各種用意してある。実際に子どもたちがイメージしやすいよう高い塔や建物の写真を壁に掲示し、友だちと大きな構造物を作り上げる喜びを共有し合える工夫をしている。今後子どもの遊びをより豊かにするためには、造形的な遊びを取り入れていくことを奨励したい。クレヨンや絵具による描画、工作や製作あそび、段ボールや空き箱の利用、こうした遊びの融合などの遊びは、子どもの頭の中にあるイメージをより微細に表現できるからである。創造的な環境づくりの一つとして検討を期待したい。

事業者が特に力を入れている取り組み

  職員同士の信頼関係の構築によって、チームとして質の高い保育を実現しようとしている
開園3年目を迎え、職員同士の信頼関係の構築と相互理解に力を入れている。職員室には職員一人ひとりのいわば取り扱い説明書が、所狭しと掲示してある。自分が得意とすること、不機嫌になるポイント、ストレス解消法など、各職員が積極的に自己開示をしている。この他にも、「みんなの強み一覧表」として各職員の強みを掲示したり、「自分が家電だったら?」を職員に聞いてその答えと理由を掲示したりしている。職員各自の魅力や強み、性格を全員で理解し共有することによって、チームとして質の高い保育を実現しようとしている。
  園の保育の特徴や考え方を、外部に向けて積極的にわかりやすく発信し続けている
園の保育を内外に向けて積極的に開き、発信していくことに力を入れている。例えば、在園向けのドキュメンテーションでは、クラスの中での具体的な出来事にフォーカスし、子どもたちの声を拾いながら、成長の過程を可視化している。また、初めて保育園に来る見学者には、園長、主任が丁寧に園の保育の考え方を説明しており、利用者が納得して園選びをできるよう配慮している。外部に向けては、毎日ブログを通して園の保育の特徴をわかりやすい表現で伝えており、地域の方やこれから保育園探しをする方にとっては子育ての参考になる情報源となっている。
  在園保護者向けの子育て支援に力を入れ、子育てが前向きになれるようサポートしている
保護者支援に注力し、さまざまな取り組みを通じて、保護者が子育てに対して前向きになれるようサポートしている園である。例えば、毎月開催している土曜日の園舎解放「だいにひろば」や、ほぼ随時受け付けている日常の保育参観で、園のありのままの姿を保護者に見せる機会を多く提供している。今後も子育てに関する勉強会や保育に関する話し合いの場を設ける予定もあり、保護者の参画を増やすことで、保護者と園との関係を深めていき、園が子育てのパートナーとなり、子どもの成長をともに支えていける存在となることを目指している。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:調査開始時点での本園の利用世帯34世帯(園児数44名)を対象として実施した。なお、兄弟姉妹がいる世帯は1世帯として扱った。
  • 調査方法:アンケート方式  
    調査項目は共通評価項目に準拠した。回答は、弊社オリジナルのWEBベース方式(パソコン・携帯・スマホ)で行った。WEBで回答できない保護者には書面の回答用紙を配布する。回答用紙は園経由で弊社宛に郵送してもらい、集計に加えることとする。
  • 利用者総数: 44人
  • 利用者家族総数(世帯): 34世帯
  • 共通評価項目による調査対象者数: 34人
  • 共通評価項目による調査の有効回答者数: 32人
  • 利用者家族総数に対する回答者割合(%): 94.1%
  • 調査項目: 共通評価項目
  有効回答者数/利用者総数
32/44
1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
はい
100%
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
はい
100%
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
はい
97%
 
どちらともいえない:0%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:3%
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
はい
75%
どちらともいえない
22%
 
いいえ:3%  
無回答・非該当:0%
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
はい
81%
無回答・非該当
13%
 
どちらともいえない:6%  
いいえ:0%
6.安全対策が十分取られていると思うか
はい
97%
 
どちらともいえない:3%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
はい
84%
どちらともいえない
13%
 
いいえ:3%  
無回答・非該当:0%
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
はい
91%
 
どちらともいえない:9%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
はい
88%
 
どちらともいえない:9%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:3%
10.職員の接遇・態度は適切か
はい
97%
 
どちらともいえない:3%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
はい
94%
 
どちらともいえない:3%  
いいえ:3%  
無回答・非該当:0%
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
はい
84%
 
どちらともいえない:6%  
いいえ:3%  
無回答・非該当:6%
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
はい
91%
 
どちらともいえない:9%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
はい
94%
 
どちらともいえない:3%  
いいえ:3%  
無回答・非該当:0%
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
はい
91%
 
どちらともいえない:6%  
いいえ:3%  
無回答・非該当:0%
16.利用者の不満や要望は対応されているか
はい
94%
 
どちらともいえない:3%  
いいえ:3%  
無回答・非該当:0%
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
はい
72%
無回答・非該当
16%
 
どちらともいえない:6%  
いいえ:6%

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