評価結果概要版 利用者調査と事業評価(組織マネジメント項目・サービス項目)の評価手法

令和3年度 認可保育所
法人名称
株式会社グローバルキッズ
事業所名称
グローバルキッズ大岡山園
事業所所在地
東京都目黒区南1丁目22番9号
事業所電話番号
03-6421-3071

事業者の理念・方針

理念・方針
事業者が大切にしている考え(事業者の理念・ビジョン・使命など) ・子どもたちの未来のために
・豊かに「生きる力」を育てる
・一人ひとりの個性を大切に、子ども中心とした保育
・子どもたちがのびやかに、安心して日々過ごしていけるよう、乳児クラスは、子どものペースに合わせて、丁寧な保育を心がけます。
・幼児クラスでは「学びを生み出す保育」遊びや生活の中にある、「どうして?」「やってみたい」「不思議だな」という子ども発信を大切に、主体性を育んでまいります。 

全体の評価講評

特によいと思う点
  • 日々の子どもの活動・興味のつながりを大切にしており、行事等を基点として子ども同士で考えたり、協働的な制作等の活動が展開されている
  • 日々の子どもの活動ややり取りなどが行われる中で、次なる興味や活動などへとつながる保育を大切にしている。行事は一つの起点となりつつ、子どもたちが考えて制作等に取り組んだり、それぞれの思いを伝え、一緒に作り上げる体験が得られており、その後の遊び・興味の継続などにもつながっている。また大学教授の協力のもとで造形遊びのワークショップが毎年行われており、今年は毛糸を使った鳥の巣づくりに取り組み、部屋の空間を広く使いながら、自由に子どもたちがイメージを広げ、友達とのやり取りをしながら協働的な制作活動を楽しんでいる。
  • 子どもの生活面の自立に向けた支援を行い、子ども同士の関わりや思いの伝え合いなどの体験を重ねながら社会性や心の育ちを培っている
  • 生活習慣の自立に向け、子どもの動線と生活の流れを意識したり、自分で取り出せる環境を設定したりするほか、大人が必要な援助や声かけを行いつつ、低年齢児の頃から自分でできることを自分でできるよう、日々の生活の中で体験を積み重ねてゆけるようにしている。また子どもたちが関わり、やり取りを交わしながら少しずつ相手の気持ちや思いを知るとともに、幼児においては集まりの時間を設け、他者の声に耳を傾け、自分の思いを相手に伝えたり、みんなと協調や協力をする経験を重ねるなど、互いに認め認められる関係と心の育ちを培っている。
  • 子どもたちが発達段階に応じ、身体と心を健やかに育めるよう、日頃の活動を通じてさまざま取組を行っている
  • 子どもが転び手をつかないでケガする傾向を踏まえ、積極的に散歩に行き、公園で子どもたちが思いきり身体を動かせるようにしている。園内では0歳児が階段上り、幼児は雨天時に2階廊下で巧技台や縄跳びを使った活動を行うほか、昨年度からリズム運動を、今年度から朝の会でラジオ体操を開始して体幹づくりに取り組んでいる。さらに栄養士と連携した食育活動を採り入れ、野菜等の苗植えから栽培・収穫といった一連の体験をしたり、絵本・歌・制作などと絡めた活動を行ったりするなど、食べる意欲や食への関心を高め、健やかな身体づくりにつげている。
さらなる改善が望まれる点
  • 保育の環境や計画類をはじめ、職員間で気づきや発想を伝え、促しや共有をし合う仕組みの確立を課題としている
  • 今年度は組織の体制が改まり、園内研修でのグループ討議をはじめ、職員間の同僚性の向上とともに、新人・若手を中心に各人の保育者としての主体性の喚起を意識した取組を続けている。とりわけ会議やカリキュラム内容など、子どもや保育に関する話し合いの場を増やしつつあり、その中で新たな活動の展開や仕組みの見直しなどに取り組んでいる。開園3年目の組織であり、さまざまな意見交換と検討を進めてゆくことが保育環境や計画等の充実とともに、より保育の安定や発展へとつながると考えられるため、たゆまぬ努力の今後の結実に期待したい。
  • 保育と子育ての社会資源として、当園の専門性や機能を活かした地域貢献の取組の検討を期待したい
  • 開園後、組織の基盤確立に注力していた経緯や、区内における保育所の地域向けの子育て支援は、公立園が主にその機能を担っていることもあり、当園としての地域貢献の取組は、園長による隣接の公園の草取りへの協力のほか、見学等で来園する子育て世帯への相談対応程度となっている。子どもの発達や心肺蘇生、近隣の農家での畑体験などの子育て講座の企画のほか、より子育てしやすい街づくりに向け、公立を含む系列内外の他園との協力も図りたいと考えており、組織の体制が整いつつある中、今後コロナ禍の推移も見つつ、検討してゆくことが期待される。
  • 今後数年間の園の方向性や課題・目標等を、経営層が協力して明らかにし、年度の計画にも反映させて着実に取り組んでゆくことを期待したい
  • 開園初年度に園長が作成した3か年の「中期計画」に、「目指す施設像」と「取組目標」、重点課題とする3分野の取組の方針・内容が定められている。上記の通り組織の活力向上に注力し、今年度は各種業務における権限移譲など、現場主体の組織運営への移行を図っている。今後数年間で目指す園の姿やそのための課題・取組を示す、来年度からの新たな計画の検討においても、主任以下のリーダー層の参画を促し、育成や園の方向性の共有につなげるとともに、同計画は年度の事業計画にも反映させ、年度ごとの着実な推進を図ることを期待したい。

事業者が特に力を入れている取り組み

  園内研修では個人と組織がともに学びを深め、チーム力向上の場としても活かされている
今年度の園内研修では、園長が担当するカリキュラム・マネジメントに関する研鑽のほか、リーダー層の各職員も企画・準備と講義を担い、保護者支援や要配慮児への発達支援、乳児保育・幼児保育、アレルギー対応その他の保健衛生など、さまざまなテーマで学びが深められている。席上ではグループ討議も適宜採り入れられ、職種や担当クラスの異なる職員同士で話し合うなど、同僚性を高める場ともなるほか、担当の各職員が自ら講義内容の検討や資料の作成を行うことで、より学びを深めるとともに、職位に応じた自覚と主体性の喚起にもつなげられている。
  カリキュラムマネジメントを意識し、多様な活動の実践と発展につながるよう努めている
全体的な計画では、年齢別に特に意識してほしい子どもの育ちの部分を赤字で示し、各職員に配付するほか、園内研修で、子どもの興味・関心のつながりを持たせた計画作成・振り返りといったカリキュラムマネジメントの大切さを伝え、その後の作成時での意識継続を促している。これをベースに、日常的な活動には英語・ワーク・当番活動、ダンス・体操・制作・食育などの多様な活動を採り入れており、子どもの興味・関心、子ども同士のやり取りなどから生じたものを次の活動へとつなげ、子どもの体験が豊かなものとなるような保育実践に努めている。
  保護者との信頼関係を深めるために、園の保育の取組をさまざまな方法で伝えている
時々写真も織り交ぜながら、全クラスが毎日の様子のほか、幼児では造形遊びのワークショップなどの取組をドキュメンテーションとして発信している。また、運動会・発表会では別途冊子を作成、競技・演目の内容や見どころを具体的に紹介するほか、運動会の旗や運動会で着る玉ねぎの皮で染め出して作ったTシャツなどの子どもの作品を園内各所に展示している。園便りに記載される園長のコラムでは、ルールのある遊び育児の一助となる情報を掲載し、保護者会等では資料をもとに園の保育や行事の説明しており、さまざまな方法で園の取組等を発信している。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:調査開始時点での本園の利用世帯45(在籍児童数55)を対象として実施した。なお、兄弟姉妹がいる世帯は1世帯として扱った。
  • 調査方法:アンケート方式  
    調査票及び調査項目は共通評価項目に準拠した。
    回収は専用封筒を用い、回答者からの弊機関への直接郵送、または同方式と事業所内回収による未開封のままの弊機関への郵送の併用にて行った。
    自由意見については回答者の匿名性に配慮し、表記の加工などの処理を適宜行った。
  • 利用者総数: 55人
  • 利用者家族総数(世帯): 45世帯
  • 共通評価項目による調査対象者数: 45人
  • 共通評価項目による調査の有効回答者数: 38人
  • 利用者家族総数に対する回答者割合(%): 84.4%
  • 調査項目: 共通評価項目
  有効回答者数/利用者総数
38/55
1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
はい
97%
 
どちらともいえない:3%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
はい
97%
 
どちらともいえない:3%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
はい
87%
どちらともいえない
11%
 
いいえ:3%  
無回答・非該当:0%
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
はい
82%
どちらともいえない
18%
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
はい
71%
どちらともいえない
11%
無回答・非該当
16%
 
いいえ:3%
6.安全対策が十分取られていると思うか
はい
61%
どちらともいえない
32%
 
いいえ:5%  
無回答・非該当:3%
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
はい
71%
どちらともいえない
18%
無回答・非該当
11%
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
はい
82%
どちらともいえない
16%
 
いいえ:3%  
無回答・非該当:0%
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
はい
92%
 
どちらともいえない:8%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
10.職員の接遇・態度は適切か
はい
92%
 
どちらともいえない:8%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:0%
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
はい
89%
 
どちらともいえない:3%  
いいえ:0%  
無回答・非該当:8%
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
はい
58%
どちらともいえない
24%
無回答・非該当
18%
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
はい
87%
どちらともいえない
13%
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
はい
68%
無回答・非該当
21%
 
どちらともいえない:8%  
いいえ:3%
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
はい
87%
どちらともいえない
11%
 
いいえ:3%  
無回答・非該当:0%
16.利用者の不満や要望は対応されているか
はい
79%
無回答・非該当
13%
 
どちらともいえない:8%  
いいえ:0%
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
はい
47%
どちらともいえない
11%
無回答・非該当
39%
 
いいえ:3%

サブメニュー