評価結果概要版 利用者調査と事業評価(組織マネジメント項目・サービス項目)の評価手法

令和3年度 認可保育所
法人名称
社会福祉法人泉光会いづみの杜
事業所名称
いづみ保育園
事業所所在地
東京都足立区西新井栄町1丁目15番10号
事業所電話番号
03-3886-2520

事業者の理念・方針

理念・方針
事業者が大切にしている考え(事業者の理念・ビジョン・使命など) 1)利よりも得を重んずること
2)人と人とをつなぎ、人が幸せになるプラットホーム(土台)となり、子供たちの絶え間ない笑顔とともに明るく元気に成長することを見守ること
3)保育目標・心身ともに健康な子・礼儀正しい子・自分のことは、自分でできる子・元気で明るく、笑顔の豊かな子ども
4)特徴・複数担任制、子供の成長にあった保育内容、ダンス・鼓笛指導 

全体の評価講評

特によいと思う点
  • 運動遊びや戸外遊びで体を動かし、伸び伸びと成長できるように支援しています
  • 子ども達が伸び伸びと体を動かし成長することができるように、楽しい運動プログラムを設けています。鉄棒や跳び箱、縄跳びなど運動能力を引き出す取り組みや、鬼ごっこ、玉入れ、ボール遊びなどルールのある遊びで、協調性や社会性を育んでいます。戸外活動では木の実や虫探しをしたり、遊具や集団遊びで体を動かして遊ぶなど、季節の移り変わりを感じながら心身を解放して過ごしています。園に戻ると道中で見つけたドングリや虫を図鑑で調べたり、落ち葉やドングリを使った制作に取り組むなど、自然の恵みを遊びにつなげています。
  • 行事の開催方法を工夫して日常生活に彩りを与えています
  • 運動会は幼児クラスのみの運動発表会として実施し、お遊戯会は鼓笛やダンスの練習の成果を発表しています。いずれも一部縮小したり、観客の人数制限を設けるなどの工夫をしながら開催しています。夏には年長児が園でのお泊り会を実施しています。水族館に行きお弁当を食べて帰ると、スイカ割りや夕食のカレー作り、射的や魚釣りなどの縁日風のお楽しみ会やお化け屋敷など、盛りだくさんのイベントを楽しみました。開催方法を工夫しながら行事を実施して、制限の多い日常生活を送る子ども達に楽しい園の思い出を作っています。
  • 子どもが携わる行事食やおやつ作りで、日常の食事が楽しくなるように配慮しています
  • 給食では行事や季節にちなんだ楽しい食事を提供しています。節分の鬼の顔をかたどった給食は、ご飯やそぼろで顔の形を作ったものを提供し、別皿にトッピング用の食材を用意して、子ども達が思い思いに眉毛や目、口をかたどり顔を完成させています。ハロウィンのお化け、クリスマスの雪だるまも同様にトッピングする給食を提供しています。今年度はおやつの時間に、個別に食材や食器を用意しておにぎりを作ったり、お椀を使った即席デザートを作るなど、感染症対策にも配慮しながら楽しい食の取り組みをしています。
さらなる改善が望まれる点
  • 開園当初の想いを大切に引き継ぎながらも、現在の事業環境を的確に把握し、新たな目標を示すことを期待します
  • 昭和30年代に開園した当初の想いを大切に引継ぎ、平成23年に現在の園舎に改築した際に現在の理念が園長によって作成されました。しかし、この理念が現在の業界状況を考えると果たして適切かどうか、園長自身に疑問がある状態となっています。このような迷いがあるためか、保護者だけでなく、職員に向けても理念を浸透させていく取り組みが行われていませんでした。コロナ禍により環境が変化したこともあるため、保育園の目指すべき方向を改めて明確にするためにも、事業環境の情報収集から始め的確に課題を抽出し、目標を示すことを期待します。
  • 園長と現場の職員との間に壁ができてしまっているため、職員の声に耳を傾け、経営層はより働きやすい環境を整備していくことが望まれます
  • コロナ禍の中で、現場の職員にかかる負荷はより一層高まっている状態です。そのような中で一昨年、主任の退職があり、これを機に園長と現場の職員との橋渡し役が不在となり、両者の意識の差が埋まらない状態が続くこととなってしまいました。人員を補充するために園長は奔走しましたが、望むような採用には至らず、職員の不満が溜まっていってしまった事態となりました。職員自己評価の意見では園長との間に壁があると感じている意見が散見されました。職員の声により耳を傾け、より働きやすい環境を整備していくことが望まれます。
  • 職員の育成に取り組む前に、経営層が一人ひとりの目標を本人と共に考え、それらを実現するために人事制度を活用していくことが望まれます
  • 職員の計画的な育成を図るために業務指示書としてキャリアパスが示され、また人事考課制度を導入して年間を通して職員一人ひとりの頑張りを成果する体制が整っています。しかし、これらの制度が十分に機能していませんでした。職員自己評価ではほとんどの職員がキャリアパスを理解していないと回答していて、制度に対する興味をあまり示してなく、また否定的な意見もみられました。このような結果から、まずはキャリアパスの必要性を説明するとともに、職員個人の仕事における目標を一緒に探していくことが望まれます。

事業者が特に力を入れている取り組み

  乳児クラスの職員配置は基準以上の人数を配置しています
職員のクラス編成を検討する際、特に乳児クラスに関しては配置基準を上回る人数を配置しています。職員一人ひとりにかかる負担を軽減し、子どもとじっくりとスキンシップを図ったりして愛着関係が築けるように配慮しています。また、何かトラブルが起きた場合でも余裕をもって対応できるようにするねらいからも、このようにしました。
  情操教育と体力不足の補完プログラムを用意し、活動の幅を広げています
地域にさきがけ音楽指導教育を導入し、毎月音楽指導の講師を招いて実施しています。特に幼児クラスは学年の進級を体験することができます。また、園庭がないため月に2~3回ダンス教室を実施し、基礎体力の低下を防ぎ、発表会にて園児の成長を家族へ観てもらっています。

  行事は職員と子どもに負担のかからない範囲で実施しています
運動会のほか、お遊戯会、お店屋ごっこ、お泊り会などの行事を企画、実施しています。事業計画で毎月の行事担当を予め決めておき、職員同士が協力しながら行事を成功させるようにしています。行事の準備等は通常の保育とは別の時間で行うため、あまり多過ぎると職員への負担が増すことになってしまいます。そのため、職員はもちろんのこと、子どもにもあまり負担のかからない範囲で行事を実施することにしています。そして毎年の状況をみてバランスに配慮しています。

利用者調査結果

調査概要

  • 調査対象:利用者家族62世帯を調査対象にアンケートを実施し、結果44世帯から回答が得られました。
  • 調査方法:アンケート方式  
    利用者調査はアンケート方式で行いました。アンケートは事業所の協力の下、利用者調査を当社作成のWebアンケートで行い、当社へ直接回答が来るようにし、匿名性を確保しました。
  • 利用者総数: 69人
  • 利用者家族総数(世帯): 62世帯
  • 共通評価項目による調査対象者数: 62人
  • 共通評価項目による調査の有効回答者数: 44人
  • 利用者家族総数に対する回答者割合(%): 71.0%
  • 調査項目: 共通評価項目
  有効回答者数/利用者総数
44/69
1.保育所での活動は、子どもの心身の発達に役立っているか
はい
91%
 
どちらともいえない:7%  
いいえ:2%  
無回答・非該当:0%
2.保育所での活動は、子どもが興味や関心を持って行えるようになっているか
はい
82%
どちらともいえない
14%
 
いいえ:2%  
無回答・非該当:2%
3.提供される食事は、子どもの状況に配慮されているか
はい
84%
 
どちらともいえない:9%  
いいえ:5%  
無回答・非該当:2%
4.保育所の生活で身近な自然や社会と十分関わっているか
はい
59%
どちらともいえない
25%
いいえ
14%
 
無回答・非該当:2%
5.保育時間の変更は、保護者の状況に柔軟に対応されているか
はい
66%
どちらともいえない
11%
いいえ
14%
 
無回答・非該当:9%
6.安全対策が十分取られていると思うか
はい
59%
どちらともいえない
23%
いいえ
18%
7.行事日程の設定は、保護者の状況に対する配慮は十分か
はい
48%
どちらともいえない
32%
無回答・非該当
14%
 
いいえ:7%
8.子どもの保育について家庭と保育所に信頼関係があるか
はい
73%
どちらともいえない
23%
 
いいえ:5%  
無回答・非該当:0%
9.施設内の清掃、整理整頓は行き届いているか
はい
80%
どちらともいえない
18%
 
いいえ:2%  
無回答・非該当:0%
10.職員の接遇・態度は適切か
はい
68%
どちらともいえない
25%
 
いいえ:7%  
無回答・非該当:0%
11.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
はい
82%
どちらともいえない
16%
 
いいえ:2%  
無回答・非該当:0%
12.子ども同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
はい
55%
どちらともいえない
25%
無回答・非該当
16%
 
いいえ:5%
13.子どもの気持ちを尊重した対応がされているか
はい
80%
どちらともいえない
14%
 
いいえ:7%  
無回答・非該当:0%
14.子どもと保護者のプライバシーは守られているか
はい
77%
どちらともいえない
14%
 
いいえ:2%  
無回答・非該当:7%
15.保育内容に関する職員の説明はわかりやすいか
はい
77%
どちらともいえない
18%
 
いいえ:5%  
無回答・非該当:0%
16.利用者の不満や要望は対応されているか
はい
59%
どちらともいえない
20%
いいえ
16%
 
無回答・非該当:5%
17.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
はい
30%
どちらともいえない
27%
いいえ
23%
無回答・非該当
20%

サブメニュー