評価結果
基本情報
事業者の理念・方針・期待する職員像
事業者が大切にしている考え(理念・ビジョン・使命など)
1) ノーマライゼーションの理念に則り、利用者の人権を尊重したサービスの提供。
2) 地域に根ざした障害者(児)福祉サービスの提供。
3) 利用者、保護者、関係者、地域から愛され、慕われるサービスの向上。
4) 関係者、地元自治体と密接な連携のもとで、地域の障害者福祉向上への邁進。
5) 福祉サービスの基本となる人材の育成。
職員に求めている人材像や役割
利用者個々の立場を思いやる気持ちで、制約条件に縛られない自由な発想をもって、現状を変えるサービスの実行力を発揮するとともに、それを理論的に支える専門性を持つ努力をすること。
職員に期待すること(職員に持って欲しい使命感)
1. 高い倫理観と人権意識、人に対するあたたかみと責任感を有し、公平・誠実で相手の立場に立った高い福祉支援の
提供ができ、利用者に信頼される職員であること。
2. 常に問題意識を持って、支援等にあたり、チャレンジ精神を発揮して、新たな課題に積極的に取り組む職員であるこ
と。
3. 社会情勢の変化や、地域ニーズを敏感に感じ取り、他の職員や地域の人たちと協働する職員であること。
4. 経営感覚とコスト意識を持って、事業運営にあたる職員であること。
全体の評価講評
特によいと思う点
入居者の支援は同法人の生活介護・相談支援・移動支援等の事業所と協力して、自立生活に必要な情報収集や個別支援を実施、提供している。入居者の多くが同法人の通所事業所を利用している。また、非常勤職員の中には同法人の本部・移動支援・生活介護等の事業にも携わる人がおり、情報を共有しやすい。他法人の事業所とも連絡帳等で連携を図り、良好な関係を築いている。介護保険のケアマネジャー・訪問介護・訪問看護等との協力やコミュニティーフレンドの定期訪問を受けるなど、様々な関係機関とともに支援の充実に取り組んでいる。
家庭に準じた雰囲気で、入居者のニーズに基づき個々の特性に合った支援を目指している。知的ユニット・身体ユニットの2ユニットがあり、ユニットの間はドアで仕切られているが職員・入居者ともに自由に出入りできる。生活のルールは重要事項説明書に基づき制限は少なく、入居者のペースや意思を尊重して、居室・リビングいずれでも自由に過ごしている。居室で個人契約でインターネットを利用する人がいる。休日の過ごし方も入居者の意思を尊重し、移動支援の手配等で外出を支援している。
法人ホームページに活動内容を公開している。年3回発行している広報誌も掲載している。区の社会福祉協議会の夏のボランティア教室や相談支援実習生、介護等体験、職場体験等を受け入れている。また近隣の一般企業の研修受け入れも行っている。区の地域福祉協議会に職員を参加させ、地域の福祉の向上に努めている。倫理綱領第5項に「活動の社会化」を謳っており、法人が地域の資源となることを目指すと広く宣言している。法人名に「文京」と入っているとおり、障害福祉のリーダーとして誰も排除することのない強い地域作りを目指している。
さらなる改善が望まれる点
休日に同法人の移動支援等を手配して、入居者が希望どおり外出できるように取り組んでいる。今後も入居者の希望に応じて、または入居者の行動範囲が広がるように、短時間でも今より外出の機会が増やせるとよいと感じている。また、職員アンケートで食事の定番化を課題に挙げる意見があった。栄養士が制作した複数の献立を組み合わせて1ヶ月の献立表を作るので、献立の定番化は起こりやすい。日曜日は少人数なので昼食に入居者の希望を取り入れており、職員の中によりよくしたい気持ちがあるので今後の取り組みが期待できる。
法人内の両施設長が都の社会福祉協議会が主催する事業継続計画(BCP)策定研修に参加して検討し完成した。年度明けに公表予定だが、日頃実施している避難訓練にBCPを適用し実践的なものとしていく必要がある。また、常勤職員だけでなく非常勤職員にも十分周知する必要があるため、例えば災害発生時の初動対応手順だけを抽出しカードサイズにしたいわゆるサバイバルカードのようなものを作成して全職員に携行させるなど、常に意識させる工夫が望まれる。
法人の「ルールブック」と銘打たれた規程集や「利用者活動支援指針」を職員一人ひとりに配布し、サービスの基本事項を明確にしている。これらの文書は支援現場に保管されており、必要に応じて閲覧・確認することができる。常勤職員、非常勤職員ともに職員の経験値は上がってきているため全体的な支援の質は向上してきている。一方で標準的な業務水準を見直す仕組み作りには課題が残っている。職員全体でサービスの質を均一化させたい。マニュアル類の中身の再検討やそれらを有効に活用していくための仕組みの構築が必要と思われる。
事業者が特に力を入れている取り組み
理事長と各施設長が参集する施設長会議だけでなく、主任を加えた主任会議や常勤職員が参加する職員会議は事業所ごとではなく法人全体で行っている。また職員会議の後に活動している各委員会も法人で組織しており、他の事業所の職員との交流の場を設けるとともに意識の統一を図っている。
食事・排泄・入浴・整容・着替え等の支援は、個別支援計画に基づき入居者の状態に応じて行っている。知的ユニットと身体ユニットがあり、各居室に車イス対応の洗面台、身体ユニットには車イス用トイレ・機械浴槽がある。入浴は必要な場合は2人介助で、入居者に合わせた入浴スケジュールを作り支援している。在館者が多い月曜日から木曜日は調理担当世話人を配置して、生活支援員等が入居者の個別の生活支援に専念できる体制を整えている。
利用者調査結果
調査概要
- 調査対象:調査実施当日に在籍していた利用者全員。
- 調査方法:聞き取り方式
聞き取り方式にて実施した。なるべく多くの方から話しをうかがえるよう、利用者が帰寮した夕方の時間帯に調査時間を設定した。聞き取り場所は居室や食堂など利用者自身に選択してもらい、プライバシーに配慮しながら調査を進めた。 - 有効回答者数/利用者総数:5/10(回答率 50.0% )
事業所としては初めての第三者評価の受審であるが、利用している通所事業所で聞き取り調査を経験している利用者も多く、調査に承諾してくれた入居者はリラックスして話してくれたようだった。調査委に対しては、「気持ちを話すのはよかった」という感想が寄せられている。
事業所に対する総合的な感想では、「大変満足」と「満足」がそれぞれ2名、「どちらともいえない」が1名、「不満」と「大変不満」はゼロであった。
自由意見では、「ここはOKです」、「もうちょっとみんなでお出かけしたい。旅行とかしたい」などのコメントが挙げられている。
アンケート結果
1.利用者は困ったときに支援を受けているか
「コール、トイレの時くらいです」、「自分は大丈夫」などのコメントがあった。
2.利用者は、主体的な活動が尊重されているか
「DVDを見たりしている」、「誕生日会やる」などのコメントがあった。
3.グループホームでの生活はくつろげるか
「部屋の中の配置も私のいいようにしている。物を取りやすいように向きを考えている」、「塗り絵をして過ごしている。アニメの塗り絵とか」、「落ち着きますよ」などのコメントが挙げられていた。
4.職員が利用者の家族等に連絡をする場合、方法や内容等についてあらかじめ利用者の希望が聞かれているか
あまり多くのコメントは挙げられていないが、「体調不良の時とか連絡します」というものがあった。
5.グループホーム内の清掃、整理整頓は行き届いているか
「マジックハンドとか使って不便ないように工夫している。それでも大変なことはある」、「食事の場所、バラエティー番組のDVD」などのコメントがあった。
6.職員の接遇・態度は適切か
「優しい人もいる。怖い人もいる」、「一人だけ口調が荒い。トイレの時の対応が強い人がいます」などのコメントが挙げられていた。
7.病気やけがをした際の職員の対応は信頼できるか
あまり多くのコメントは挙げられていないが、「家族に連絡してくれたり、薬を塗ってくれます」というものがあった。
8.利用者同士のトラブルに関する対応は信頼できるか
特に目立ったコメントは挙げられていない。
9.利用者の気持ちを尊重した対応がされているか
「職員は優しい」、「自分がやってもらいたいこととやってくれることが違うことがある」などのコメントがあった。
10.利用者のプライバシーは守られているか
特に目立ったコメントは挙げられていない。
11.個別の計画作成時に、利用者の状況や要望を聞かれているか
あまり多くのコメントは挙げられていないが、「職員と話しをする」というものがあった。
12.サービス内容や計画に関する職員の説明はわかりやすいか
特に目立ったコメントは挙げられていない。
13.利用者の不満や要望は対応されているか
特に目立ったコメントは挙げられていない。
14.外部の苦情窓口(行政や第三者委員等)にも相談できることを伝えられているか
特に目立ったコメントは挙げられていない。
組織マネジメント分析結果
◆事業評価結果
7つの「カテゴリー」の下に、それぞれ「サブカテゴリー」「評価項目」「標準項目」を設定して評価しています。
評価項目ごとに、標準項目の実施状況を、実施できている場合は
で、実施できていない場合は
で表しています。
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)を周知している
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、職員の理解が深まるような取り組みを行っている
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)について、利用者本人や家族等の理解が深まるような取り組みを行っている
2. 経営層(運営管理者含む)は自らの役割と責任を職員に対して表明し、事業所をリードしている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任を職員に伝えている
- 経営層は、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けて、自らの役割と責任に基づいて職員が取り組むべき方向性を提示し、リーダーシップを発揮している
3. 重要な案件について、経営層(運営管理者含む)は実情を踏まえて意思決定し、その内容を関係者に周知している
- 重要な案件の検討や決定の手順があらかじめ決まっている
- 重要な意思決定に関し、その内容と決定経緯について職員に周知している
- 利用者等に対し、重要な案件に関する決定事項について、必要に応じてその内容と決定経緯を伝えている
【講評】
様々な方法により事業所を取り巻く環境の把握に努めている
利用者の意向は、意思疎通の可能な利用者には日常の支援の中で話をしながら把握している。意思疎通の困難な利用者に対してはイラスト等を使用しながら把握するよう努めている。職員の意向の把握は年2回の面談時に業務目標・成果シートや自己申告書などにより行っている。地域のニーズを把握するため地域自立支援協議会に職員を派遣して情報を収集している。派遣する職員は固定せず、管理職の判断でなるべく多くの職員に参加させるようにしている。把握したニーズや情報は施設長会議や主任会議で検討している。
5年にわたる中期展望を策定し将来を見通すようにしている
5年間にわたる中期展望を策定している。現在は第3期中期展望の4年目であり、達成状況を検証している。達成状況は目標に対しての実際の取り組み状況、成果を測定して明らかにしている。その結果として新規の課題を抽出して次回の中期展望としている。単年度の事業計画は中期展望を反映して施設長および主任が中心となって策定している。面談の際に使用する業務目標・成果シートには法人の目標や各事業所の目標が明示してあり、職員はこれを基に自身の業務目標を立てている。
1. 事業所を取り巻く環境について情報を把握・検討し、課題を抽出している
- 利用者アンケートなど、事業所側からの働きかけにより利用者の意向について情報を収集し、ニーズを把握している
- 事業所運営に対する職員の意向を把握・検討している
- 地域の福祉の現状について情報を収集し、ニーズを把握している
- 福祉事業全体の動向(行政や業界などの動き)について情報を収集し、課題やニーズを把握している
- 事業所の経営状況を把握・検討している
- 把握したニーズ等や検討内容を踏まえ、事業所として対応すべき課題を抽出している
1. 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画及び単年度計画を策定している
- 課題をふまえ、事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた中・長期計画を策定している
- 中・長期計画をふまえた単年度計画を策定している
- 策定している計画に合わせた予算編成を行っている
2. 着実な計画の実行に取り組んでいる
- 事業所が目指していること(理念・ビジョン、基本方針など)の実現に向けた、計画の推進方法(体制、職員の役割や活動内容など)、目指す目標、達成度合いを測る指標を明示している
- 計画推進にあたり、進捗状況を確認し(半期・月単位など)、必要に応じて見直しをしながら取り組んでいる
【講評】
遵守すべき法・規範およびルールは「規程集」や「利用者活動支援指針」にまとめている
福祉サービスに従事する者として遵守すべき法・規範およびルールは、「規程集」や「利用者活動支援指針」にまとめている。「規程集」は入職時の理事長研修の際に使用している。「利用者活動支援指針」は採用時に配布し、実際の支援に入る前に目を通せるようにしている。自身の姿勢を客観的に評価するため、受け入れた実習生に「施設チェック表」を記入してもらい定期的に集計して見直しの機会としている。
ほっと安心委員会が主催する研修などで不適切な支援が行われないようにしている
苦情解決の仕組みを構築しており、玄関付近に掲示している。法人として第三者委員を3名委嘱しており、年に1度顔合わせを行っている。日常活動を通じて利用者一人ひとりに意見・要望・苦情に耳を傾けるようにし、苦情となる前に解決するように努めている。虐待防止の取り組みとして、ほっと安心委員会が組織されている。虐待防止研修を主催し、セルフチェックリストを活用して職員の意識を高めている。セルフチェックリストは20項目と自由記述からなり、年に1回無記名で実施している。集計結果は職員会議で報告している。
区の障害福祉のリーダーとして誰も排除することのない強い地域作りを目指している
法人ホームページに活動内容を公開している。年3回発行している広報誌も掲載している。区の社会福祉協議会の夏のボランティア教室や相談支援実習生、介護等体験、職場体験等を受け入れている。また近隣の一般企業の研修受け入れも行っている。区の地域自立支援協議会に職員を参加させ、地域の福祉の向上に努めている。倫理綱領第5項に「活動の社会化」を謳っており、法人が地域の資源となることを目指すと広く宣言している。法人名に「文京」と入っているとおり、障害福祉のリーダーとして誰も排除することのない強い地域作りを目指している。
1. 社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などを周知し、遵守されるよう取り組んでいる
- 全職員に対して、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などを周知し、理解が深まるように取り組んでいる
- 全職員に対して、守るべき法・規範・倫理(個人の尊厳を含む)などが遵守されるように取り組み、定期的に確認している
1. 利用者の意向(意見・要望・苦情)を多様な方法で把握し、迅速に対応する体制を整えている
- 苦情解決制度を利用できることや事業者以外の相談先を遠慮なく利用できることを、利用者に伝えている
- 利用者の意向(意見・要望・苦情)に対し、組織的に速やかに対応する仕組みがある
2. 虐待に対し組織的な防止対策と対応をしている
- 利用者の気持ちを傷つけるような職員の言動、虐待が行われることのないよう、職員が相互に日常の言動を振り返り、組織的に防止対策を徹底している
- 虐待を受けている疑いのある利用者の情報を得たときや、虐待の事実を把握した際には、組織として関係機関と連携しながら対応する体制を整えている
1. 透明性を高め、地域との関係づくりに向けて取り組んでいる
- 透明性を高めるために、事業所の活動内容を開示するなど開かれた組織となるよう取り組んでいる
- ボランティア、実習生及び見学・体験する小・中学生などの受け入れ体制を整備している
2. 地域の福祉ニーズにもとづき、地域貢献の取り組みをしている
- 地域の福祉ニーズにもとづき、事業所の機能や専門性をいかした地域貢献の取り組みをしている
- 事業所が地域の一員としての役割を果たすため、地域関係機関のネットワーク(事業者連絡会、施設長会など)に参画している
- 地域ネットワーク内での共通課題について、協働できる体制を整えて、取り組んでいる
【講評】
ヒヤリハット事例は報告書にする前にタイムリーに周知できる仕組みがある
事故には至らないが、事故に至る可能性のあった事例をヒヤリハットとしてまとめている。ヒヤリハット事例はパソコン上の共有データに直ちに入力され、タイムリーに職員に共有できるようにしている。その後報告書にまとめ、月1回の職員会議で報告と予防対策を検討している。月に1回避難訓練を実施し、消防署や町会と連携して利用者の安全を図っている。火災を想定したBCP(事業継続計画)を策定中である。利用者が施設を離れるリスクに備え電子錠を設置し、侵入者対策として玄関にカメラも設置している。
機密性の高い情報はアクセス制限を設けるなどしてセキュリティを施している
個人情報保護規程を定めている。今年度の個人情報保護法の改正に伴い法人規程も改定する準備を進めており、改定後は職員会議等で周知している予定としている。紙で管理する個人情報は文書管理台帳を作成して適切に管理しており、施錠できる書棚に保管している。利用者に係る機密性の高い電子データや職員に係るものは閲覧できるパソコンを限定し、パスワードを設定するなどセキュリティを施している。職員同士の連絡や利用者支援にソーシャルネットワークサービスを活用しているため、全員が情報管理について高い意識を持つ必要があると感じている。
1. 事業所としてリスクマネジメントに取り組んでいる
- 事業所が目指していることの実現を阻害する恐れのあるリスク(事故、感染症、侵入、災害、経営環境の変化など)を洗い出し、どのリスクに対策を講じるかについて優先順位をつけている
- 優先順位の高さに応じて、リスクに対し必要な対策をとっている
- 災害や深刻な事故等に遭遇した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定している
- リスクに対する必要な対策や事業継続計画について、職員、利用者、関係機関などに周知し、理解して対応できるように取り組んでいる
- 事故、感染症、侵入、災害などが発生したときは、要因及び対応を分析し、再発防止と対策の見直しに取り組んでいる
1. 事業所の情報管理を適切に行い活用できるようにしている
- 情報の収集、利用、保管、廃棄について規程・ルールを定め、職員(実習生やボランティアを含む)が理解し遵守するための取り組みを行っている
- 収集した情報は、必要な人が必要なときに活用できるように整理・管理している
- 情報の重要性や機密性を踏まえ、アクセス権限を設定するほか、情報漏えい防止のための対策をとっている
- 事業所で扱っている個人情報については、「個人情報保護法」の趣旨を踏まえ、利用目的の明示及び開示請求への対応を含む規程・体制を整備している
【講評】
移動支援事業ガイドヘルパー養成研修を法人が年4回実施し、従事者の確保に努めている
支援員を確保するため、法人が主催する知的障害者移動支援事業ガイドヘルパー養成研修を年4回実施している。法人のホームページや広報誌に案内を掲載し広く募集している。常勤職員については年2回の施設長面談で自己申告書によるヒヤリングを行い、異動希望なども聴取したうえで人材構成を検討しつつ異動を行っている。
SNSを活用して研修の案内、受講後の報告を共有している
年度初日の4月1日を閉所日としており、この日に合同研修を実施している。また支援に関する研修は同様の内容で年数回実施して全職員が受講できるようにしている。交代勤務のため全職員が参集することが難しいが、クラウド型ビジネスチャットを活用して職員に研修案内を通知している。参加しやすいよう障害福祉従事者研修支援事業を活用して代替職員を確保することもある。受講後の報告書も同様の仕組みを活用して職員間で共有している。
業務目標・成果シートを用いてヒヤリングを行い職員の意識の向上を図っている
昇任選考実施要綱を整備し、職員に期待する基準と昇任昇格の基準を定めている。対象者には養成研修の受講や昇任試験の機会を与えている。年2回の面談時には業務目標・成果シートを用いて施設長と1対1のヒヤリングを行って意向の確認をし、職員への期待と役割・責任について説明している。各委員会は事業所をまたいで法人として組織されており、職員会議の後に活動している。委員会活動を通じて他の事業所の職員と交流する機会を設け、モチベーションの向上を図っている。
1. 事業所が目指していることの実現に必要な人材構成にしている
- 事業所が求める人材の確保ができるよう工夫している
- 事業所が求める人材、事業所の状況を踏まえ、育成や将来の人材構成を見据えた異動や配置に取り組んでいる
2. 事業所の求める人材像に基づき人材育成計画を策定している
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)が職員に分かりやすく周知されている
- 事業所が求める職責または職務内容に応じた長期的な展望(キャリアパス)と連動した事業所の人材育成計画を策定している
3. 事業所の求める人材像を踏まえた職員の育成に取り組んでいる
- 勤務形態に関わらず、職員にさまざまな方法で研修等を実施している
- 職員一人ひとりの意向や経験等に基づき、個人別の育成(研修)計画を策定している
- 職員一人ひとりの育成の成果を確認し、個人別の育成(研修)計画へ反映している
- 指導を担当する職員に対して、自らの役割を理解してより良い指導ができるよう組織的に支援を行っている
4. 職員の定着に向け、職員の意欲向上に取り組んでいる
- 事業所の特性を踏まえ、職員の育成・評価と処遇(賃金、昇進・昇格等)・称賛などを連動させている
- 就業状況(勤務時間や休暇取得、職場環境・健康・ストレスなど)を把握し、安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいる
- 職員の意識を把握し、意欲と働きがいの向上に取り組んでいる
- 職員間の良好な人間関係構築のための取り組みを行っている
1. 組織力の向上に向け、組織としての学びとチームワークの促進に取り組んでいる
- 職員一人ひとりが学んだ研修内容を、レポートや発表等を通じて共有化している
- 職員一人ひとりの日頃の気づきや工夫について、互いに話し合い、サービスの質の向上や業務改善に活かす仕組みを設けている
- 目標達成や課題解決に向けて、チームでの活動が効果的に進むよう取り組んでいる
1. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その1)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
当グループホームには家庭に準じた雰囲気があり、入居者のニーズに基づく個々の特性に合った支援の提供を目指している。知的ユニット・身体ユニットの2ユニットがあって、職員は必要に応じて1対1で対応して、細かな配慮ができるようにしている。
日中活動の事業所とも連携を図り、自立生活のために必要な個別支援を実施、提供してきた。
休日の過ごし方も入居者の意思を尊重し、移動支援の手配等で外出の支援などにも取り組んでいる。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
グループホームに入居者がいる間の支援の提供だけにはとどまらず、日中活動や移動支援の事業所などとも連携を図りながら入居者の生活を全体的に捉えて、地域において自立した日常生活または社会生活を営むことができるように取り組んでいる。
しかし、個人個人の入居者に対して十分な時間をとりにくいこともあるので、理念・基本方針の実現に向けては改めて意識的に取り組む必要がある。入居者のニーズに基いた個々の特性に合った支援の提供に関しては、今後も事業所全体で取り組んでいく意向を持っている。
2. 事業所の理念・基本方針の実現を図る上での重要課題について、前年度具体的な目標を設定して取り組み、結果を検証して、今年度以降の改善につなげている(その2)
【前年度の重要課題に対する組織的な活動(評価機関によるまとめ)】
様々な情報を非常勤職員がリアルタイムに共有することは開設以来の課題であった。そこでソーシャルネットワークサービスを活用することとした。2種類のソーシャルネットワークサービスを使い、一つは常勤職員のみ、もう一つは非常勤職員も含めることとした。
【評語】
| 目標の設定と取り組み | 具体的な目標を設定し、その達成に向けて取り組みを行った |
|---|---|
| 取り組みの検証 | 目標達成に向けた取り組みについて、検証を行った |
| 検証結果の反映 | 次期の事業活動や事業計画へ、検証結果を反映させた |
【講評】
理念共有の取組により関係者の理解と協力を促進している
当日の利用者や職員の情報、研修案内、事務連絡などあらゆる情報共有に活用することにより、「聞いていない」「知らなかった」ということが激減した。
今後は個人情報の取り扱いをさらに徹底させていく。外出支援などの場面では個人所有のスマートフォンの使用を禁じていないため、画像などのデータの管理は慎重に行うこととし、月に1回はまとめて削除を命じるなど、情報管理に細心の注意を払っている。
サービス分析結果
【講評】
リーフレットや法人のホームページなどを使って事業所情報を広く外部に提供している
事業所の情報を外部に提供している媒体としては、リーフレットや「サービス利用ガイド」、事業所だより、ホームページ、広報紙などがある。リーフレットにはそれぞれの事業の基本的な考え方や法人の目指すもの、事業所周辺の略地図、各フロアの平面図などの情報を掲載している。リーフレットは事業所開設時に2,000部印刷した。法人のホームページではメインメニューなどから運営している各事業のページへと進むことができる。ホームページの更新は広報委員会が担当している。
「サービス利用ガイド」により、より分かりやすい形での情報提供を進めている
入居者本人や入居者の家族へも分かりやすい情報提供ができるよう、「サービス利用ガイド」を作成している。当事業所の紹介や支援プログラム、活動内容などをイラスト・図・写真など視覚情報も豊富に用いて説明しており、理解のしやすい案内書となっている。また、必要に応じて漢字やカタカナにはルビを振っている。このガイドはサービス内容や制度などの変更があるごとに随時更新することとしている。
将来的に利用が予測できる利用希望者にも情報が行き届くようにしている
事業所を運営する法人は区と地元の障害者団体が連携して設立されており、区とは密接なつながりを持っている。事業所の情報は区へ随時報告し、関係諸機関などへも必要に応じて情報提供している。学校にも日頃から情報提供をしており、将来的に利用が予測できる希望者には情報が行き届くようにしている。外部からの問い合わせに対しては、個別状況に応じながら随時対応している。見学希望にも柔軟に対応する方針でいるが、現在の入居者の過度のストレスにならないように配慮している。問い合わせは空き状況に関するものが多い。
1.利用希望者等に対してサービスの情報を提供している
- 利用希望者等が入手できる媒体で、事業所の情報を提供している
- 利用希望者等の特性を考慮し、提供する情報の表記や内容をわかりやすいものにしている
- 事業所の情報を、行政や関係機関等に提供している
- 利用希望者等の問い合わせや見学の要望があった場合には、個別の状況に応じて対応している
【講評】
利用契約日を設けて、利用するための基本的なルールや重要事項などを説明している
基本的なルールや重要事項などは、利用開始日に先立って設ける利用契約日に利用者と家族に対して契約書や重要事項説明書を読み上げる形で説明している。具体的なサービス内容は「契約書別紙」に記載している。サービス内容を具体的に説明し、利用料金については法律の説明から減免も含め算出方法を説明している。この際、確認した入居者側の意向は担当職員が記録し、他の職員が閲覧できるようにしている。また、ケース会議でも紹介している。
新規入居者に対しては基本的にベテラン職員が担当となり、細やかに1対1の対応をする
新規入居者やその家族などの個別事情や要望などサービス提供のために必要となる情報は、担当職員が記録を作成して他の職員が閲覧できるようにしている。利用開始直後には新規入居者の不安やストレスを軽減させることができるよう原則としてベテランの職員が担当することにしている。ただし、職員が他の事業と兼務していたり、非常勤職員が多いため、新規入居者に連日同じ職員が担当することが難しいこともある。利用前の状況を知る機関から情報を収集した上で入居者本人や家族と連絡帳や電話を通じて細部にわたり確認を積み重ねるようにしている。
サービス終了により生じる不安が軽減できるよう家族も含めた支援することとしている
サービス終了の時には法人内の他事業所の先行事例を踏まえて、サービス終了により生じる不安が軽減できるよう家族も含めた支援することとしている。
1.サービスの開始にあたり利用者等に説明し、同意を得ている
- サービスの開始にあたり、基本的ルール、重要事項等を利用者の状況に応じて説明している
- サービス内容や利用者負担金等について、利用者の同意を得るようにしている
- サービスに関する説明の際に、利用者や家族等の意向を確認し、記録化している
2.サービスの開始及び終了の際に、環境変化に対応できるよう支援を行っている
- サービス開始時に、利用者の支援に必要な個別事情や要望を決められた書式に記録し、把握している
- 利用開始直後には、利用者の不安やストレスが軽減されるように支援を行っている
- サービス利用前の生活をふまえた支援を行っている
- サービスの終了時には、利用者の不安を軽減し、支援の継続性に配慮した支援を行っている
【講評】
入居者本人と家族などの意向や希望などを反映した利用計画を作成している
入居者の心身状況や生活状況などは、フェイスシートやアセスメントシートに記録し把握している。アセスメントシートにはコミュニケーション、日常生活、社会生活などに関する現状と課題、支援内容についての項目がある。計画は「ニーズに基づいた本人中心の支援」の実現のため、サービス等利用計画を基に作成されている。ケース会議では入居者一人ひとりを職員が細かく把握できるように確認している。コミュニケーションをとることや意思表示・意思決定が困難な利用者の場合には必要に応じて家族などとの面談を実施する。
パソコンのケース記録システムを活用して、入居者に関する記録を管理している
日々の支援の記録類は、パソコンを活用して記録している。ケース記録システムにある「担当者日誌」や「掲示板」書式を利用して、入居者に関わった複数の職員が情報を入力できるようになっている。記載内容についてはサービス管理責任者が確認して、過不足のない記録となるようにしている。計画に基づく支援の経過に関しては、月末毎に担当の職員がまとめる。また、個別支援計画の中間評価としてケース記録システムの「検索機能」を活用し、計画に基づいた支援とその結果による入居者の状態の推移を確認している。
連絡ノートや無料通話アプリの活用で利用者情報を職員間で共有している
事業所内がネットワーク化されており、ケース記録システムを活用することで個別支援計画の内容や入居者個々の記録などが支援に関係する職員間で共有できるようになっている。伝達事項に関しては連絡ノートもあり、情報伝達に漏れがないようにしている。また、情報共有には無料通話アプリも活用している。
1.定められた手順に従ってアセスメントを行い、利用者の課題を個別のサービス場面ごとに明示している
- 利用者の心身状況や生活状況等を、組織が定めた統一した様式によって記録し、把握している
- 利用者一人ひとりのニーズや課題を明示する手続きを定め、記録している
- アセスメントの定期的見直しの時期と手順を定めている
2.利用者等の希望と関係者の意見を取り入れた個別の支援計画を作成している
- 計画は、利用者の希望を尊重して作成、見直しをしている
- 計画は、見直しの時期・手順等の基準を定めたうえで、必要に応じて見直している
- 計画を緊急に変更する場合のしくみを整備している
3.利用者に関する記録が行われ、管理体制を確立している
- 利用者一人ひとりに関する必要な情報を記載するしくみがある
- 計画に沿った具体的な支援内容と、その結果利用者の状態がどのように推移したのかについて具体的に記録している
4.利用者の状況等に関する情報を職員間で共有化している
- 計画の内容や個人の記録を、支援を担当する職員すべてが共有し、活用している
- 申し送り・引継ぎ等により、利用者に変化があった場合の情報を職員間で共有化している
1.個別の支援計画等に基づいて、自立した生活を送れるよう支援を行っている
- 個別の支援計画に基づいて支援を行っている
- 利用者一人ひとりに合わせて、コミュニケーションのとり方を工夫している
- 自立した生活を送るために、利用者一人ひとりが必要とする情報を、提供している
- 周囲の人との関係づくりについての支援を行っている
- 関係機関と連携をとって、利用者一人ひとりに応じた支援を行っている
【講評】
入居者のニーズや特性に応じた支援を目指して、個別支援計画に基づき取り組んでいる
入居者1人ひとりへの支援は個別支援計画に基づき実施している。職員間の連携は、常勤職員は無料通話アプリを使い状況を共有している。さらに全職員で共有する連絡ノートがある。必要な場合はサービス管理責任者が担当職員と個別支援の方法を適宜確認したり、世話人会議を開き支援の統一を図っている。家庭に準じた雰囲気で、入居者のニーズに基づき個々の特性に合った支援を目指している。非常勤職員の中には同法人の本部・移動支援・生活介護等の事業にも携わっている人がおり、支援の充実に対する意識が高い。
周囲の人との良好な関係作りのために、職員が調整や相談に応じながら支援している
入居者とのコミュニケーションは分かりやすい言葉遣いを心がけており、絵カード等を用いることもある。入居者との関係が深まると、言葉や身振りで意思疎通ができている。入居者の話が聞き取れない時は、職員が質問を重ねて話を絞り込む努力をしている。入居者の生活は周囲の人との関係で成り立つので入居者個々に合わせたアドバイス、関係者との調整を行っている。入居者同士の相性にも職員が配慮して、個々に声をかけて話を聞いている。地域の支援活動のコミュニティーフレンドが毎月訪れて、入居者と一緒に過ごし交流を図っている。
入居者の支援では様々な関係機関と協力・連携できる関係を築き、情報を共有している
入居者の支援では同法人の生活介護・相談支援・移動支援事業所と協力して、自立生活に必要な情報収集や個別支援で連携している。入居者の約8割が同法人の通所事業所に通っており、情報を共有しやすい。他法人の事業所とも同様に連携して、連絡帳等で情報を共有している。必要に応じて行政機関や医療機関等にも、入居者の支援に関して問い合わせている。介護保険の訪問介護・訪問看護を利用するケースもあり、担当のケアマネジャー・ヘルパー・看護師等とも協力して支援している。
2.利用者が主体性を持って日常生活を楽しく快適に過ごせるような取り組みを行っている
- グループホームでの生活は、主体的な活動が尊重されている
- グループホーム内のきまりごとについては、利用者等の意向を反映させて作成・見直しをしている
- 休日の過ごし方や余暇の楽しみ方については、利用者の意向を反映し、情報提供や必要な支援を行っている
- 室内は、採光、換気、清潔性等に配慮して、過ごしやすい環境となるようにしている
- 【食事の提供を行っているグループホームのみ】
利用者の希望を反映し、食事時間が楽しいひとときになるよう工夫している
【講評】
生活の制限を少なく、入居者のペースや意思を尊重して、自由に過ごせる環境がある
鉄筋3階建て施設の3階フロアにあり、1・2階に同法人の生活介護・就労移行支援事業所がある。知的ユニット・身体ユニットの2ユニットがあり、身体ユニットは車イス対応の設計になっている。ユニットの間はドアで仕切られているが、職員・入居者ともに自由に出入りできる。生活のルールは重要事項説明書に基づき制限は少なく、入居者のペースや意思を尊重して、居室・リビングいずれでも自由に過ごしている。居室で個人契約でインターネットを利用する人がいる。入居者の意向は職員から施設長・管理者に報告して検討し、きまりごとに反映している。
休日や食事時間を楽しく過ごせるように配慮して、必要な支援や内容の工夫をしている
休日の過ごし方も入居者の意思を尊重し、移動支援の手配等で外出も支援している。週末は約半数が自宅へ帰り、ホームで過ごす人はテレビ・趣味活動・部屋の片づけ等を行ったり、季節の装飾を職員と入居者で作ることもある。行事はお茶・ケーキを用意して誕生会を開き、年数回季節のイベントがある。食事は栄養士が以前に作成した複数の献立を使い、1ヶ月の献立表を組み立てる。食事・おやつは個々のペースに配慮して、会話を交えて楽しく会食している。日曜日の昼食はお好み焼き・?類等の入居者の希望を取り入れている。
各所で空調を調整して快適な温湿度を保ち、掃除は職員が担当して清潔に配慮している
知的ユニットと身体ユニットがあり、身体ユニットの居室は少し広くなっている。居室はすべて個室でエアコン・収納棚・洗面台があり、机・ベッド・収納ダンス等は入居者が持参し自由に配置している。共用部分のリビングも冷暖房・換気設備があり、浴室は床暖房設備がある。各所で空調の調整が可能なので快適な温湿度を保ち、採光も節電に心がけながら暗すぎないように配慮している。掃除は基本的に職員が担当して、居室内も曜日を決めて行っている。
3.利用者の状況に応じて、生活上の支援を行っている
- 利用者の状況に応じて、身の回りのことについて必要な支援を行っている
- 利用者の状況に応じて、家事(調理、洗濯等)について必要な支援を行っている
- 利用者の状況に応じて、金銭の管理や使い方について支援を行っている
【講評】
食事・排泄・入浴・整容・着替え等の支援は、入居者の状態に応じて実施している
入居者の身体状況、日常生活動作はアセスメントシート等で把握している。食事・排泄・入浴・整容・着替え等の支援は、個別支援計画に基づき入居者の状態に応じて行っている。チェック表を用いて、睡眠・食事・服薬・排泄の入居者の様子と支援を毎日記録し、ケース記録にも記入している。各居室に車イス対応の洗面台、身体ユニットには車イス用トイレ・機械浴槽がある。入浴は必要な場合は2人介助で、入居者に合わせた入浴スケジュールを作り支援している。衣服の調整も注意して、家族と協力して衣替えや衣類の補充を行っている。
入居者が多い日は調理担当を配置し、生活支援員等が個別支援に専念できる体制がある
調理は職員が行い、在館者が多い月曜日から木曜日は調理担当世話人を配置して、生活支援員等が入居者への個別支援に専念できる体制がある。洗濯は職員の支援が必要で、基本的に曜日を決めて行っている。居室の掃除も同様に曜日を決めて職員が実施している。金銭の管理、使い方の支援は入居者に応じて、必要な場合は預り金の管理を行い個人別台帳に記録している。入居者は通所の途中、週末の外出等で個々に買い物を楽しんでおり、使い方に関するトラブルはない。近隣の自動販売機で買う時に、世話人が付き添い援助することはある。
4.利用者が健康を維持できるよう支援を行っている
- 利用者の健康状態に注意するとともに、利用者の相談に応じている
- 健康状態についての情報を、必要に応じて家族や医療機関等から得ている
- 通院、服薬、バランスの良い食事の摂取等についての助言や支援を行っている
- 利用者の体調変化(発作等の急変を含む)に速やかに対応できる体制を整えている
- 【利用者の薬を預ることのあるグループホームのみ】
服薬の誤りがないようチェック体制を整えている
【講評】
チェック表に毎日、体温・睡眠・食事・服薬・排泄を記録し、健康状態を確認している
入居者の健康状態の確認として、朝夕に体温測定を行っている。チェック表に毎日、体温・睡眠・食事・服薬・排泄の状況を記録し、ケース記録にも詳細を記入して把握している。体重測定・健康診断は入居者が通う通所事業所で定期的に実施しており、事業所の職員・看護師と連携して結果を確認している。通院は家族や移動支援サービスを用いて付き添うので、必要に応じて家族・医療機関から受診結果の情報を得る。入居者から通院等の相談がある場合も、関係機関と連携しながら対応している。
家族・移動支援事業等とも協力して、通院・服薬・食事等の健康管理を支援している
入居者の健康状態や病気を把握し、必要に応じて通院・服薬・食事等の個別支援を行っている。通院は居宅介護(通院等介助)を利用しており手配等を援助する。服薬管理は支援が必要な場合は預かり、服薬カレンダー・服薬チェックリスト等を用いて、入居者と1回分ずつを確認できる方法を工夫している。家族の協力も得て、自己管理できる場合は見守り、服薬・投薬する時に職員が一緒に確認しチェック表に記録する。体重管理や糖尿病等の食事の配慮は、栄養バランスを考慮した献立で個々に量を加減している。
体調急変・緊急時の連絡体制、対応手順、バックアップ施設の応援体制を整えている
入居者の体調急変や緊急時は、法人本部と同地にある障害者福祉施設をバックアップ施設として、夜間も連携し対応する体制がある。また、通所事業所等の法人職員が全面的にバックアップする体制も整えて、速やかに医療機関を受診できるようにしている。緊急時は施設長・サービス管理責任者に電話連絡をして対応を相談し、必要に応じて応援職員が駆けつける。
5.利用者の意向を尊重しつつ、個別状況に応じて家族等と協力して利用者の支援を行っている
- 家族等との協力については、利用者本人の意向を尊重した対応をしている
- 必要に応じて、利用者の日常の様子や施設の現況等を、家族等に知らせている
- 必要に応じて家族等から利用者・家族についての情報を得て、利用者への支援に活かしている
【講評】
家族等と電話・メールで連絡をとり、入居者の状況を相互に伝えて情報を共有している
家族等との協力・連絡は、必ず入居者の同意を得ている。週末に自宅へ帰る人が約半数いる。家族等との連絡は電話・メールで行い、入居者の心身の状態に変化がある時は、家族等と相互に状況を伝えて情報を共有している。入居者本人の希望で連絡帳を使い、グループホーム・通所事業所・家族の連携に活用するケースもある。インフルエンザ等の感染症が流行した時は、家族にも適時状況を伝えている。
広報誌や家族が参加する家族会・季節行事等で、家族等に法人の現況を知らせている
法人の現況を伝える方法は広報誌を家族に送付したり、後援会クリスマスコンサート等の家族も参加できる行事を開催している。入居者の約8割が同法人の通所事業所に通っている。通所事業所では2ヶ月ごとに家族会を開催しており、入居者の家族も出席することがある。
6.利用者が地域社会の一員として生活するための支援を行っている
- 利用者が地域の情報を得られるよう支援を行っている
- 利用者が地域の資源を利用し、多様な社会参加ができるよう支援を行っている
【講評】
行政機関、同法人の他事業所から地域情報を収集し、活用できるように提供している
行政機関、同法人の他の事業所と連携して情報を収集し、入居者が活用できるように支援している。法人では区内で基幹相談支援センター、移動支援事業、生活介護・就労移行支援事業所等を運営し、行政との連携があり地域情報を得ている。同法人の通所事業所が建物内に併設しており、入居者が地域で過ごすための支援に相互に協力して取り組んでいる。
移動支援を始め、入居者が地域資源を利用して様々な体験ができるように支援している
同法人の生活介護・就労移行支援事業所だけでなく、入居者が利用する他法人の通所事業所とも情報共有ができる良好な関係がある。連携を密にして入居者が地域で過ごすことを支援している。余暇・休日は通院・買物やその他の外出ができるように、法人の移動支援事業等の利用を手配している。街の知人・友人として定期的に入居者と交流するコミュニティーフレンドの来訪がある。法人や通所事業所の行事として、後援会クリスマスコンサート、区内通所施設合同運動会、旅行等が開催されており、入居者も参加する機会がある。
【講評】
入居者の個人情報の取り扱いに関して、入居者側の意思を確認し同意を得ている
入居者の個人情報に関しては個人情報保護要綱に則り、「広報活動及び作品展等における肖像権の保護について」という文書を活用して個人名や写真、入居者が作成した作品の公開の可否についてあらかじめ利用者側の意思を確認し、その取り扱いについて同意を得ている。事業所の活動が新聞などマスコミ媒体で紹介されるなどこの文書で想定している範囲を超えるような場合には、その都度入居者本人・家族などに直接または電話で口頭による同意確認をしている。日常の支援においては職員が入居者の個室に入る際は、ノックや事前の声かけを実施している。
入居者の意思の尊重を重視し、入居者が自然に発言できる機会を多く設けている
入居者からの相談に対応する場合には、本人だけに聞こえる程度の大きさの声で話したり、別室に移動して相談を受けるなどプライバシーに配慮した支援を実践している。普段から入居者の意向を事業所の活動に反映させることを重視しており、入居者が自然に発言できる機会を多く設けている。入居者の否定的な意見も意思表示として肯定して受け入れる。
入居者の言動はこれまでの生活で培われた結果であると理解し、個別の支援を考えている
入居者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援の提供を実践している。入居者個々の言動はこれまでの生活で培われた結果であると理解し、人生の背景を思いながら支援することをケース会議を進める上でのポイントとしている。また、年に数回、虐待防止の研修を開催し、非常勤職員も参加することができる仕組みを取り入れている。
1.利用者のプライバシー保護を徹底している
- 利用者に関する情報(事項)を外部とやりとりする必要が生じた場合には、利用者の同意を得るようにしている
- 個人の所有物や個人宛文書の取り扱い等、日常の支援の中で、利用者のプライバシーに配慮した支援を行っている
- 利用者の羞恥心に配慮した支援を行っている
2.サービスの実施にあたり、利用者の権利を守り、個人の意思を尊重している
- 日常の支援にあたっては、個人の意思を尊重している(利用者が「ノー」と言える機会を設けている)
- 利用者一人ひとりの価値観や生活習慣に配慮した支援を行っている
【講評】
規程集や「利用者活動支援指針」を作成し、サービスの基本事項を明確にしている
法人の「ルールブック」と銘打たれた規程集や「利用者活動支援指針」を職員一人ひとりに配布し、サービスの基本事項を明確にしている。規程集と支援指針が業務マニュアルとなっている。これらの文書を支援現場に保管しており、必要に応じて閲覧・確認することができる。しかし、標準的な業務水準を見直すための仕組み作りという点に関しては、課題が残る。提供しているサービスが定めた基準に沿っているかどうかは、職員会議やケース会議において必要に応じて点検している。また「施設チェック表」を実習生等に記入してもらい、定期的に集計している。
倫理綱領や支援指針、マニュアルなどの改正については、職員会議で協議している
事業所で提供している支援については、ケース会議や各種研修報告の折などの機会を捉えて必要な見直しを図っている。倫理綱領や支援指針、マニュアルなどの改正については、職員会議での協議事項としている。入居者については、日頃より支援結果の感想や要望を確認するとともに家族にも確認をしている。
1.手引書等を整備し、事業所業務の標準化を図るための取り組みをしている
- 手引書(基準書、手順書、マニュアル)等で、事業所が提供しているサービスの基本事項や手順等を明確にしている
- 提供しているサービスが定められた基本事項や手順等に沿っているかどうかを定期的に点検・見直しをしている
- 職員は、わからないことが起きた際や業務点検の手段として、日常的に手引書等を活用している
2.サービスの向上をめざして、事業所の標準的な業務水準を見直す取り組みをしている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等は改変の時期や見直しの基準が定められている
- 提供しているサービスの基本事項や手順等の見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映するようにしている
事業者のコメント
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【講評】
理念・方針は法人ホームページにおいて公開しているほか、入職時の研修で周知している
理念および方針は法人のホームページに掲載しているほか、法人全体の職員一同で実施する職員会議などを通じて説明し周知している。新任職員には入職後1ヶ月以内に理事長から倫理・就業規則などともに研修を実施して理解を深めている。利用者家族に対しては隔月で開催している家族会で説明し理解を得るようにしている。法人名に「文京」が入っているとおり、法人の存在する地域を強く意識している。理念にも倫理綱領にも地域との関わりを重視することが明確に打ち出されている。
経営層の役割と責任は職員会議や年2回行う職員とのヒヤリングで伝えている
経営層が果たすべき役割と責任は月1回開催する職員会議などの場で伝えている。職員会議は理事長も参加し、事業所ごとに開催せず法人内他施設と合同で行っている。また職員一人ひとりと面談する機会を年2回設けており、そこで経営層から自らの役割と責任について伝え、職員からは事業計画に基づく業務目標などをヒヤリングし、目標のズレが生じないようにしている。
重要な案件は施設長会議や主任会議で検討・決定し職員会議等で伝達している
運営に係る重要な案件のうち経営に関することは理事長と2名の施設長で構成する月2回の施設長会議で検討・決定している。利用者支援に係ることは施設長会議のメンバーに主任を加えた主任会議を月1回開催して検討・決定している。決定事項は職員会議を通して伝達している。職員会議には常勤職員のみが出席し非常勤職員が出席しないため、回覧文書で非常勤職員に伝達している。